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JP3680445B2 - 酸素濃度検出装置 - Google Patents

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JP3680445B2 JP26714896A JP26714896A JP3680445B2 JP 3680445 B2 JP3680445 B2 JP 3680445B2 JP 26714896 A JP26714896 A JP 26714896A JP 26714896 A JP26714896 A JP 26714896A JP 3680445 B2 JP3680445 B2 JP 3680445B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電圧印加時に被検出ガス中の酸素濃度に対応した電流信号を出力する酸素センサを用いた酸素濃度検出装置に係り、この酸素濃度検出装置は、例えば車両用エンジンの空燃比フィードバック制御を実施するために用いられる空燃比検出装置として適用される。
【0002】
【従来の技術】
近年の車載用エンジンの空燃比制御においては、例えば制御精度を高めるといった要望やリーンバーン化への要望があり、これらの要望に対応すべく、エンジンに吸入される混合気の空燃比(排気ガス中の酸素濃度)を広域に且つリニアに検出するリニア式空燃比センサ(酸素センサ)、及び同センサを用いた空燃比検出装置(酸素濃度検出装置)が具体化されている。このような空燃比センサとして例えば限界電流式空燃比センサでは、周知のようにその限界電流の検出域が空燃比(酸素濃度)に応じてシフトする。つまり、図21のV−I特性図に示すように、限界電流検出域はV軸に平行な直線部分からなり、その領域は空燃比がリーン側に移行するほど正電圧側にシフトし、空燃比がリッチ側に移行するほど負電圧側にシフトする。そのため、空燃比の変化時に印加電圧が一定値に固定されていると、上記限界電流検出域(V軸に平行な直線部分)を用いた正確な空燃比検出を行うことができない。
【0003】
そこで、従来一般の空燃比検出装置(酸素濃度検出装置)では、その時々の空燃比、即ちセンサ電流に応じてセンサの印加電圧を可変に制御するようにしていた(例えば、特開昭61−237047号公報、特開昭61−280560号公報等)。かかる場合、図21中の特性線Lxに基づいて印加電圧を制御し、こうして印加電圧を制御することにより、常に所望のセンサ電流(限界電流)が得られるものとしていた。因みに、上記特性線Lxは、V−I座標上、正特性(右上がりの特性)の一次直線として与えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来技術では、以下に示す問題を招く。つまり、通常の空燃比検出装置では、空燃比検出範囲が予め所定域に設定されており(図21では、A/F=12〜18)、その検出範囲内では、前記した特性線Lxを用いて印加電圧を設定することにより空燃比を好適に検出することができる。しかし、前記空燃比検出範囲外では、正側若しくは負側の大電圧が印加されることとなり、それに伴いセンサ電流が過剰に流れるという問題が生じる。かかる場合において、空燃比センサに電圧を印加するためのバイアス制御回路に大電流が流れ、当該回路が発熱する等の問題をも招来する。
【0005】
具体的には、例えばエンジン運転中に同エンジンへの燃料供給が停止された場合(燃料カット時)、空燃比はリーン側に大きく移行する。そのとき、前記特性線Lxを用いて設定された電圧値をセンサに印加すると、その電圧印加に伴うセンサ電流は過大なものとなる。また、車両の急加速時等、燃料噴射量の高負荷増量時にも空燃比がリッチ側に大きく移行することにより、同様にセンサ電流が過大なものとなるという不都合を生じる。
【0006】
本発明は、上記問題に着目してなされたものであって、その目的とするところは、酸素濃度検出範囲外においてセンサ電流を適正に抑制し、上記従来の諸問題を解消することができる酸素濃度検出装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項に記載の発明では、予め設定された酸素濃度検出範囲内では、電圧−電流座標上で所定の正特性によりセンサ電流に応じて印加電圧を制御し、酸素濃度検出範囲外では、前記正特性とは異なる特性により印加電圧を制御する。ここで、酸素センサを空燃比センサ(限界電流式空燃比センサ)として用い、酸素濃度検出範囲を空燃比検出範囲として設定する場合には、例えば図7に示すように空燃比(A/F)=12〜18が空燃比検出範囲(酸素濃度検出範囲)に相当し、「A/F<12」若しくは「A/F>18」の領域が空燃比検出範囲外の領域(酸素濃度検出範囲外の領域)に相当する。そして特に、本発明の酸素センサ(例えば、限界電流式空燃比センサ)は、その電圧−電流特性が酸素濃度検出範囲内で正特性を有する。ここで、前記正特性とは、電圧及び電流のうち一方が増加すると他方も増加する特性を意味する。この場合、酸素濃度検出範囲外で前記正特性とは異なる特性にて印加電圧を制御することにより、酸素濃度検出範囲外においてセンサ電流を適正に抑制し、正確な電流検出を行うことが可能となる。併せて、酸素センサに電圧を印加するためのバイアス制御回路の発熱量を大幅に低減することができる。
【0010】
なお、酸素濃度検出範囲内の正特性と異なる特性とは、
・電圧及び電流のうち一方が増加すると他方が減少する負特性である。
【0011】
上記請求項にかかる発明の具体的な手段として、望ましくは次の請求項〜請求項の如く構成するとよい。
・請求項に記載の発明では、センサ電流が酸素濃度検出範囲外の上限値側にある場合には、前記酸素センサの起電力の最小値に近づくよう印加電圧を徐々に変化させ、センサ電流が酸素濃度検出範囲外の下限値側にある場合には、前記酸素センサの起電力の最大値に近づくよう印加電圧を徐々に変化させる。
・請求項に記載の発明では、前記酸素濃度検出範囲を所定幅だけ拡張したセンサ電流検出範囲を有し、酸素濃度検出範囲外で且つセンサ電流検出範囲内の領域にセンサ電流が制限されるように前記酸素センサの印加電圧特性を設定している。なお、センサ電流検出範囲とは、回路設計上の電流検出の余裕値として、酸素濃度検出範囲の上限及び下限を約20%程度拡張して設けられている(図7参照)。
・請求項に記載の発明では、センサ電流が酸素濃度検出範囲外の上限値側にある場合には、当該酸素濃度検出範囲内の印加電圧特性の上限値に相当する所定の印加電圧値と、前記センサ電流検出範囲の上限値での前記酸素センサの最小起電力点とを結ぶ印加電圧特性を用いて印加電圧を制御し、センサ電流が酸素濃度検出範囲外の下限値側にある場合には、当該酸素濃度検出範囲内の印加電圧特性の下限値に相当する所定の印加電圧値と、前記センサ電流検出範囲の下限値での前記酸素センサの最大起電力点とを結ぶ印加電圧特性を用いて印加電圧を制御する。
【0012】
上記請求項〜請求項について、図7のV−I特性図を用いて説明すれば、酸素濃度検出範囲外の上限値側とは、図7の空燃比検出範囲よりもリーン側に相当し、この領域では、酸素センサ(空燃比センサ)の起電力の最小値(0ボルト)に近づくよう、センサ電流に応じて印加電圧が制御される。このとき、印加電圧は、特性線L3により設定されるようになっており、この特性線L3は、空燃比検出範囲の上限値である点c(酸素濃度検出範囲内の印加電圧特性の上限値に相当する所定の印加電圧値)と、センサ電流検出範囲の上限値である点d(センサ電流検出範囲の上限値での酸素センサの最小起電力点)とを結ぶ直線により与えられている。
【0013】
また、酸素濃度検出範囲外の下限値側とは、図7の空燃比検出範囲よりもリッチ側に相当し、この領域では、酸素センサ(空燃比センサ)の起電力の最大値(0.9ボルト)に近づくよう、センサ電流に応じて印加電圧が制御される。このとき、印加電圧は、特性線L1により設定されるようになっており、この特性線L1は、空燃比検出範囲の下限値である点a(酸素濃度検出範囲内の印加電圧特性の下限値に相当する所定の印加電圧値)と、センサ電流検出範囲の下限値である点b(センサ電流検出範囲の下限値での酸素センサの最大起電力点)とを結ぶ直線により与えられている。
【0014】
以上の構成によれば、図7に示すように酸素センサの素子抵抗がRiの時、センサ電流制限範囲は点eと点fとで規定されることになり、このセンサ電流制限範囲を超えるようなセンサ電流が流れることはない。
また、上記請求項1〜4に記載の発明は、請求項5に記載の発明のように、前記酸素濃度検出範囲を所定幅だけ拡張したセンサ電流検出範囲を有し、酸素濃度検出範囲外では、電圧−電流座標上で所定の負特性によりセンサ電流に応じて印加電圧を制御し、前記センサ電流検出範囲外では、印加電圧を固定値としてもよい。
【0015】
さらに、請求項6に記載の発明では、センサ電流が予め設定された酸素濃度検出範囲の限界値に相当する電流値を超えると、センサ電流を所定の目標値になるようフィードバック制御する。そして、センサ電流が酸素濃度検出範囲外の上限値側にある場合には、当該酸素濃度検出範囲内の印加電圧特性の上限値に相当する所定の印加電圧値よりも小さい値に前記酸素センサへの印加電圧を固定するとともに、センサ電流が酸素濃度検出範囲外の下限値側にある場合には、当該酸素濃度検出範囲内の印加電圧特性の下限値に相当する所定の印加電圧値よりも大きい値に前記酸素センサへの印加電圧を固定する。
具体的には、図14中の「V3」が酸素濃度検出範囲内の印加電圧特性の上限値に相当する印加電圧値であり、「V4」が酸素濃度検出範囲内の印加電圧特性の下限値に相当する印加電圧値である。
かかる場合、センサ電流が目標値に制御されることにより、当該センサ電流が不用意に上昇したり下降したりすることはない。従って、酸素濃度検出範囲外において好適にセンサ電流を抑制し、正確な電流検出が実施できることとなる。
【0016】
上記請求項6にかかる発明の具体的な手段として、請求項7に記載の発明では、前記酸素濃度検出範囲を所定幅だけ拡張したセンサ電流検出範囲を有し、前記センサ電流の目標値が酸素濃度検出範囲外で且つセンサ電流検出範囲内の領域に設定されている。この場合、センサ電流を確実にセンサ電流検出範囲内に制限することができる。
【0018】
すなわち、酸素濃度検出範囲(空燃比検出範囲)の上限値又は下限値を跨ぐように酸素濃度(空燃比)が変化する場合にも、酸素センサに過剰な電圧が印加されることはなく、即ち前記図14において、リーン限界での限界電流検出域よりも大きな電圧、又はリッチ限界での限界電流検出域よりも小さな電圧が印加されることはなく、その時の電流検出精度を維持することができる。
【0021】
請求項に記載の発明では、センサ電流が酸素濃度検出範囲外になった際、一時的に酸素濃度検出を継続し、その後、センサ電流に制限を与えるよう印加電圧を制御している。つまり、エンジンの燃料カット時には、センサ電流より検知される空燃比がリーン側に大きく移行することから、その時のセンサ電流値に基づいて酸素センサ(空燃比センサ)の故障診断が行われることがある。そこで、請求項の構成では、センサ電流が酸素濃度検出範囲外となっても一時的に(例えば、2〜5秒程度)酸素濃度検出を継続し、その時のセンサ電流から故障診断の実施を可能にしている。かかる場合、過剰なセンサ電流が一時的に流れることになるが、直ぐに電流制限の処理が開始されるため、従来のような諸問題を招くことはない。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、この発明を空燃比検出装置に具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。なお、本実施の形態における空燃比検出装置は、自動車に搭載される電子制御ガソリン噴射エンジンに適用されるものであって、同エンジンの空燃比制御システムにおいては空燃比検出装置による検出結果に基づいてエンジンへの燃料噴射量を所望の空燃比に制御する。以下の記載では、酸素センサとしての限界電流式空燃比センサを用いた空燃比(A/F)の検出手順、並びに同センサの印加電圧制御手順を詳細に説明する。
【0023】
図1は、本実施の形態における空燃比検出装置の概要を示す構成図である。図1において、空燃比検出装置は限界電流式空燃比センサ(以下、A/Fセンサという)30を備え、このA/Fセンサ30は、エンジン10のエンジン本体11から延びる排気管12に取り付けられている。A/Fセンサ30は、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)20から指令される電圧の印加に伴い、排気ガス中の酸素濃度に比例したリニアな空燃比検出信号(センサ電流信号)を出力する。マイコン20は、各種演算処理を実行するための周知のCPU,ROM,RAM等により構成され、所定の制御プログラムに従い後述するバイアス制御回路40及びヒータ制御回路25を制御する。
【0024】
図2は、A/Fセンサ30の概略を示す断面である。図2において、A/Fセンサ30は前記排気管12の内部に向けて突設されており、同センサ30は大別して、カバー31、センサ本体32及びヒータ33から構成されている。カバー31は断面コ字状をなし、その周壁にはカバー内外を連通する多数の小孔31aが形成されている。センサ本体32は空燃比リーン領域における酸素濃度、若しくは空燃比リッチ領域における未燃ガス(CO,HC,H2 等)濃度に対応する限界電流を発生する。
【0025】
センサ本体32の構成について詳述する。センサ本体32において、断面カップ状に形成された固体電解質層34の外表面には、排気ガス側電極層36が固着され、内表面には大気側電極層37が固着されている。また、排気ガス側電極層36の外側には、プラズマ溶射法等により拡散抵抗層35が形成されている。固体電解質層34は、ZrO2 、HfO2 、ThO2 、Bi2 O3 等にCaO、MgO、Y2 O3 、Yb2 O3 等を安定剤として固溶させた酸素イオン伝導性酸化物焼結体からなり、拡散抵抗層35は、アルミナ、マグネシャ、ケイ石質、スピネル、ムライト等の耐熱性無機物質からなる。排気ガス側電極層36及び大気側電極層37は共に、白金等の触媒活性の高い貴金属からなりその表面には多孔質の化学メッキ等が施されている。なお、排気ガス側電極層36の面積及び厚さは、10〜100mm^2(平方ミリメートル)及び0.5〜2.0μm程度となっており、一方、大気側電極層37の面積及び厚さは、10mm^2(平方ミリメートル)以上及び0.5〜2.0μm程度となっている。
【0026】
ヒータ33は大気側電極層37内に収容されており、その発熱エネルギによりセンサ本体32(大気側電極層37、固体電極質層34、排気ガス側電極層36及び拡散抵抗層35)を加熱する。ヒータ33は、センサ本体32を活性化するに十分な発熱容量を有している。
【0027】
上記構成のA/Fセンサ30において、センサ本体32は理論空燃比点よりリーン領域では酸素濃度に応じた限界電流を発生する。この場合、酸素濃度に対応する限界電流は、排気ガス側電極層36の面積、拡散抵抗層35の厚さ、気孔率及び平均孔径により決定される。また、センサ本体32は酸素濃度を直線的特性にて検出し得るものであるが、このセンサ本体32を活性化するのに約600℃以上の高温が必要とされると共に、同センサ本体32の活性温度範囲が狭いため、エンジン10の排気ガスのみによる加熱では活性領域を制御できない。そのため、本実施の形態では、ヒータ33の加熱制御によりセンサ本体32を活性化温度域にまで加熱する。なお、理論空燃比よりもリッチ側の領域では、未燃ガスである一酸化炭素(CO)等の濃度が空燃比に対してほぼリニアに変化し、センサ本体32はCO等の濃度に応じた限界電流を発生する。
【0028】
センサ本体32の電圧−電流特性(V−I特性)について図3を用いて説明する。図3によれば、A/Fセンサ30の検出A/Fに比例するセンサ本体32の固体電解質層34への流入電流と、同固体電解質層34への印加電圧とがリニアな特性を有することが分かる。かかる場合、電圧軸Vに平行な直線部分がセンサ本体32の限界電流を特定する限界電流検出域であって、この限界電流(センサ電流)の増減はA/Fの増減(即ち、リーン・リッチ)に対応している。つまり、A/Fがリーン側になるほど限界電流は増大し、A/Fがリッチ側になるほど限界電流は減少する。
【0029】
このV−I特性において電圧軸Vに平行な直線部分(限界電流検出域)よりも小さい電圧域は抵抗支配域となっており、その抵抗支配域における一次直線部分の傾きは、センサ本体32における固体電解質層34の内部抵抗(これを素子抵抗Riという)により特定される。この素子抵抗Riは温度変化に伴い変化するため、センサ本体32の温度が低下すると素子抵抗Riの増大により上記傾きが小さくなる。
【0030】
また、図3の特性では、「空燃比検出範囲」が設定されており(本実施の形態では、A/F=12〜18)、この空燃比検出範囲内では精度の高い空燃比検出が保証されている。ここで、空燃比検出範囲で規定される下限がリッチ限界(A/F=12)となり、上限がリーン限界(A/F=18)となっている。さらに、空燃比検出範囲をリッチ側及びリーン側に拡張することにより、所定の「センサ電流検出範囲」が設定されている。このセンサ電流検出範囲は、空燃比検出範囲に対してリッチ側に20%、リーン側に20%程度拡張して設けるのが適当であり、図1のバイアス制御回路40の設計思想に基づいて設定される。但し、センサ電流の検出精度を向上させるには、上記センサ電流検出範囲をできるだけ狭くすることが望ましい。
【0031】
また他方で、上記A/Fセンサ30は、図4に示すような起電力特性を有する。この起電力特性は、例えばA/Fセンサ30に電圧が印加されないような場合において、同センサ30の固体電解質層34の内外両側の酸素分圧差に応じて起電力が急変するものであって、理論空燃比(λ=1)を境にリッチ側では約0.9V、リーン側では約0Vの起電力が生じるようになっている。
【0032】
一方、図1において、A/Fセンサ30に電圧を印加するためのバイアス指令信号(デジタル信号)Vrはマイコン20からD/A変換器21に入力され、同D/A変換器21にてアナログ信号Vbに変換される。そしてその後、同アナログ信号Vbは、A/Fセンサ30にA/F検出用の電圧を印加するためのバイアス制御回路40に入力される。
【0033】
かかる場合、A/F検出用時には、その時の空燃比(センサ電流)が空燃比検出範囲内であるか、空燃比検出範囲よりもリッチ側であるか、若しくは空燃比検出範囲よりもリーン側であるかに応じて異なる印加電圧特性が用いられ、それにより、所望の印加電圧制御が実施されるようになっている。なお、その詳細については後述する。
【0034】
バイアス制御回路40は、A/Fセンサ30への電圧の印加に伴い流れる電流値を電流検出回路50にて検出し、当該電流検出回路50にて検出された電流値のアナログ信号はA/D変換器23を介してマイコン20に入力される。A/Fセンサ30に付設されたヒータ33は、ヒータ制御回路25によりその作動が制御される。つまり、ヒータ制御回路25は、A/Fセンサ30の素子温やヒータ温度に応じてバッテリ電源(図示しない)からヒータ33に供給される電力をデューティ制御し、ヒータ33の加熱制御を行う。
【0035】
次に、バイアス制御回路40の構成を図5の電気回路図を用いて説明する。図5において、バイアス制御回路40は大別して、基準電圧回路44と、第1の電圧供給回路45と、第2の電圧供給回路47と、電流検出回路50とを有する。基準電圧回路44は、定電圧Vccを分圧抵抗44a,44bにより分圧して一定の基準電圧Vaを生成する。
【0036】
第1の電圧供給回路45は電圧フォロア回路にて構成され、基準電圧回路44の基準電圧Vaと同じ電圧VaをA/Fセンサ30の一方の端子42に供給する(この端子42は、前記図2の大気側電極層37に接続される端子である)。より具体的には、第1の電圧供給回路45は、正側入力端子が各分圧抵抗44a,44bの分圧点に接続されると共に負側入力端子がA/Fセンサ30の一方の端子42に接続された演算増幅器45aと、演算増幅器45aの出力端子に一端が接続された抵抗45bと、この抵抗45bの他端にそれぞれベースが接続されたNPNトランジスタ45c及びPNPトランジスタ45dとにより構成されている。NPNトランジスタ45cのコレクタは定電圧Vccに接続され、エミッタは電流検出回路50を構成する電流検出抵抗50aを介してA/Fセンサ30の一方の端子に接続されている。また、PNPトランジスタ45dのエミッタはNPNトランジスタ45cのエミッタに接続され、コレクタはアースされている。
【0037】
第2の電圧供給回路47も同様に電圧フォロア回路にて構成され、前記D/A変換器21の電圧信号Vbと同じ電圧VbをA/Fセンサ30の他方の端子41に供給する(この端子41は、前記図2の排気ガス側電極層36に接続される端子41である)。より具体的には、第2の電圧供給回路47は、正側入力端子が前記D/A変換器21の出力に接続されると共に負側入力端子がA/Fセンサ30の他方の端子41に接続された演算増幅器47aと、演算増幅器47aの出力端子に一端が接続された抵抗47bと、この抵抗47bの他端にそれぞれベースが接続されたNPNトランジスタ47c及びPNPトランジスタ47dとにより構成されている。NPNトランジスタ47cのコレクタは定電圧Vccに接続され、エミッタは抵抗47eを介してA/Fセンサ30の他方の端子に接続されている。また、PNPトランジスタ47dのエミッタはNPNトランジスタ47cのエミッタに接続され、コレクタはアースされている。
【0038】
上記構成により、A/Fセンサ30の一方の端子42には常時、基準電圧Vaが供給される。そして、D/A変換器21を経由してA/Fセンサ30の他方の端子41に供給される電圧Vbが前記基準電圧Vaよりも低ければ(Vb<Va)、当該A/Fセンサ30が正バイアスされる。また、同じくA/Fセンサ30の他方の端子41に供給される電圧Vbが前記基準電圧Vaよりも高ければ(Vb>Va)、当該A/Fセンサ30が負バイアスされることになる。かかる場合、電圧の印加に伴って流れるセンサ電流(限界電流)は、電流検出抵抗50aの両端電位差として検出され、A/D変換器23を介してマイコン20に入力される。
【0039】
また、A/Fセンサ30の一方の端子42と電流検出回路50との間には、出力バッファ51が接続されており、この出力バッファ51によりA/Fセンサ30により検出された空燃比が電圧信号として直接取り出されるようになっている。
【0040】
なお、図示及び詳細な説明は省略するが、本空燃比検出装置が適用される車両の制御システムには、A/Fセンサ30の検出結果に基づいて空燃比をフィードバック制御する周知のエンジン制御用マイクロコンピュータが設けられ、同マイクロコンピュータの制御によりインジェクタから各気筒に噴射供給される燃料量が制御されるようになっている。
【0041】
次に、本実施の形態特有の作用について説明する。つまり、本実施の形態では、前記した空燃比検出範囲外の範囲(図3参照)において、その際に流れるセンサ電流を所定域内に制限することを目的としており、その概略を図7のV−I特性図を用いて説明する。
【0042】
図7によれば、空燃比検出範囲内(A/F=12〜18)では、従来通りの特性線L2が設定されており、この特性線L2を用いて印加電圧が制御されるようになっている。この特性線L2は、A/Fセンサ30の素子抵抗Riにより決まるV−I特性線(実線で示す特性線La)の傾きと略同じ傾きを有する一次直線として与えられている。即ち、特性線L2は、電圧及び電流のうち、一方が増加すると他方も増加する、正特性を有している。
【0043】
また、空燃比検出範囲よりもリッチ側(A/F<12)では、前記特性線L2とは正負逆の傾きを有する特性線L1が設定されている。このとき、図中の点aは、前記特性線L2が空燃比検出範囲のリッチ限界となる点であり、点bは、センサ電流検出範囲のリッチ側限界とA/Fセンサ30のリッチ側起電力(0.9V)との交点である。そして、特性線L1は点a,bを結ぶ一次直線部を有する。なお、同特性線L1のセンサ電流検出範囲よりもさらにリッチ側は、I軸に平行な直線部となっている(常時、0.9V)。
【0044】
また加えて、空燃比検出範囲よりもリーン側(A/F>18)では、前記特性線L2とは正負逆の傾きを有する特性線L3が設定されている。このとき、図中の点cは、前記特性線L2が空燃比検出範囲のリーン限界となる点であり、点dは、センサ電流検出範囲のリーン側限界とA/Fセンサ30のリーン側起電力(0V)との交点である。そして、特性線L3は点c,dを結ぶ一次直線部を有する。なお、同特性線L3のセンサ電流検出範囲よりもさらにリーン側は、I軸に平行な直線部となっている(常時、0V)。
【0045】
上記の如く特性線L1,L3を設定することにより、図7に示す状態下(即ち、素子抵抗が所定値Riの状態下)において、空燃比検出範囲外となる領域では、その時に流れるセンサ電流が自ずとセンサ電流検出範囲内に制限されることとなる。
【0046】
これを図8を用いて詳述する。図8(a)に示すように、空燃比が空燃比検出範囲のリッチ限界(A/F=12)に対して大きくリッチ側に変化した場合、その時のV−I特性線Laと前記特性線L1とが点eにて交わる。このとき、空燃比がリッチ限界(A/F=12)よりもリッチ側に変化すれば、その際設定される印加電圧は特性線L1上の点aから点eに向けて徐々に変化することになる。またかかる場合には、空燃比が点eよりもリッチ側に変化しても、印加電圧が「Ve」に固定されるため、センサ電流の下限値が点eに相当する電流値で制限されることとなる。
【0047】
逆に、図8(b)に示すように、空燃比が空燃比検出範囲のリーン限界(A/F=18)に対して大きくリーン側に変化した場合、その時のV−I特性線Laと前記特性線L3とが点fにて交わる。このとき、空燃比がリーン限界(A/F=18)よりもリーン側に変化すれば、その際設定される印加電圧は特性線L3上の点cから点fに向けて徐々に変化することになる。またかかる場合には、空燃比が点fよりもリーン側に変化しても、印加電圧が「Vf」に固定されるため、センサ電流の上限値が点fに相当する電流値で制限されることとなる。
【0048】
こうして図7のV−I特性図では、空燃比検出範囲を超え且つセンサ電流検出範囲内の領域に、「センサ電流制限範囲」が設定できる。そしてかかる場合には、このセンサ電流制限範囲(点e及び点fで規定される電流域)を超えるような電流値がA/Fセンサ30に流れることはない。
【0049】
因みに、前記図7中に示す素子抵抗Riの値は、A/Fセンサ30の活性化状態に応じて変化し、それに伴いV−I特性線Laの傾きも変化する。図9のV−I特性図は、素子抵抗Riの変化に伴うセンサ電流制限範囲の変化の様子を示している。なお、同図では、素子抵抗Riが小さいほど、A/Fセンサ30の活性化が促進されていることを表す。図9から分かるように、A/Fセンサ30の活性化状態が変化すると、センサ電流制限範囲が図中の「A」,「B」,「C」のように変化する。しかし、いずれの場合においても、センサ電流はその時々に設定されるセンサ電流制限範囲A,B,Cにより制限され、センサ電流検出範囲を超えることはない。そのため、過剰なセンサ電流が流れるといった不都合が解消されるようになっている。
【0050】
以下に、センサ電流の検出、並びにA/Fセンサ30の印加電圧制御を実施する手順について、図6のフローチャートを用いて説明する。図6のフローは、電源の投入に伴いマイコン20により起動される。
【0051】
さて、マイコン20は、先ずステップ100で前回のセンサ電流検出から所定時間T1が経過したか否かを判別する。ここで、所定時間T1は、センサ電流Ipの検出周期に相当する時間であって、例えばT1=2〜4ms(ミリ秒)程度に設定されるのが適当である。そして、前回のセンサ電流検出時から所定時間T1が経過していれば、マイコン20はステップ100を肯定判別してステップ110に進む。
【0052】
マイコン20は、ステップ110で電流検出回路50により検出されたセンサ電流(限界電流値)Ipを読み込むと共に、予めマイコン20のROMに記憶されている特性マップを用いてその時のセンサ電流Ipに対応するエンジンのA/Fを検出する。ここで、図示するように、A/Fへの変換を行なわずに、センサ電流値をそのまま検出値とする形態も実施可能である。
【0053】
その後、マイコン20は、ステップ120〜160でその時のセンサ電流値に基づいてA/Fセンサ30に印加すべき電圧値を決定する。詳しくは、マイコン20は、ステップ120で前記センサ電流Ipが空燃比検出範囲のリッチ限界以下であるか否か、即ちA/F=12に相当する電流値以下であるか否かを判別する。センサ電流Ipが空燃比検出範囲のリッチ限界以下であれば、マイコン20はステップ120を肯定判別してステップ140に進み、センサ電流Ipが空燃比検出範囲のリッチ限界よりも大きければステップ130に進む。
【0054】
また、マイコン20は、ステップ130で前記センサ電流Ipが空燃比検出範囲のリーン限界以下であるか否か、即ちA/F=18に相当する電流値以下であるか否かを判別する。センサ電流Ipが空燃比検出範囲のリーン限界以下であれば、マイコン20はステップ130を肯定判別してステップ150に進み、センサ電流Ipが空燃比検出範囲のリーン限界よりも大きければステップ160に進む。
【0055】
ステップ140に進んだ場合(Ip≦リッチ限界の場合)、マイコン20は、予めROM内に記憶されている前記図7の特性線L1を用いて、前記ステップ110で検出したセンサ電流Ipに応じた印加電圧Vp(リッチ時電流制限用のセンサ印加電圧)を算出する。
【0056】
また、ステップ150に進んだ場合(リッチ限界<Ip≦リーン限界の場合)、マイコン20は、予めROM内に記憶されている前記図7の特性線L2を用いて、前記ステップ110で検出したセンサ電流Ipに応じた印加電圧Vp(通常時の印加電圧)を算出する。
【0057】
さらに、ステップ160に進んだ場合(Ip>リーン限界の場合)、マイコン20は、予めROM内に記憶されている前記図7の特性線L3を用いて、前記ステップ110で検出したセンサ電流Ipに応じた印加電圧Vp(リーン時電流制限用のセンサ印加電圧)を算出する。
【0058】
その後、ステップ170では、マイコン20は、前記ステップ140,150,160のいずれかで算出した印加電圧Vpに基づいてバイアス指令信号Vrを求め、その指令信号VrをD/A変換器21に出力する。これにより、A/Fセンサ30に所望の電圧Vpが印加されることとなる。
【0059】
ここで、図10は、本実施の形態の作用をより具体的に示すタイムチャートである。同図では、その背景として、理論空燃比(A/F=14.7)に対して空燃比フィードバック制御が実施されているものとするが、時間t1〜t6の期間では、一時的に空燃比がリーン側に大きく移行し(一例として、燃料カットを実施している)、時間t7〜t10の期間では、一時的に空燃比がリッチ側に大きく移行している(一例として、燃料噴射量の高負荷増量を実施している)。なお、図10のセンサ電流及び印加電圧で、実線で示すものは本形態の制御による推移を示し、二点鎖線で示すものは従来の制御(図21の特性線Lxを用いた印加電圧制御)による推移を示している。以下、図10のタイムチャートを順を追って説明する。
【0060】
先ず、時間t1以前では、理論空燃比(14.7)を目標空燃比としてフィードバック制御が実施されており、空燃比は理論空燃比に略一致している。そして、時間t1で燃料カットが開始されると、空燃比がリーン側に大きく変化すると共に、それにつれてセンサ電流も正側に大きく変化する。
【0061】
その後、時間t2でセンサ電流が空燃比検出範囲のリーン限界(A/F=18)に相当する電流値(前記図7の点c)に達すると、印加電圧がそれまでの上昇傾向から下降傾向に転ずる。つまり、時間t2以前は、図7の特性線L2を用いて印加電圧が制御されていたのに対し、時間t2からは図7の特性線L3を用いて印加電圧が制御されることになる。時間t2〜t3の期間では、特性線L3に沿って印加電圧が徐々に0ボルトに近づくよう制御される。
【0062】
そして、センサ電流がセンサ電流制限範囲のリーン側の限界値に達する時間t3では、空燃比がそれ以上リーン側に変化しても、センサ電流及び印加電圧がその時の値で保持される(図7の点fで固定される)。なお、前記図9に示したように、素子抵抗Riが変化したとすれば、その時々の素子抵抗Riに応じてセンサ電流及び印加電圧が僅かながら変化することとなる。即ち、図7の点fが特性線L3に沿って左右いずれかに変化する。以後、空燃比は一旦、略大気状態にまで達するが、所定時期でインジェクタによる燃料噴射が再開されると空燃比が減少し始める。
【0063】
時間t4になると、センサ電流がセンサ電流制限範囲のリーン側の限界値よりも低下し、それにより印加電圧が図7の特性線L3に沿って上昇する(図7の点fから点cへ徐々に変化する)。また、時間t5で空燃比が空燃比検出範囲内に突入し、センサ電流がリーン限界値を下回ると、それ以後、再び図7の特性線L2を用いて印加電圧が制御される。そして、時間t6で、空燃比が理論空燃比に復帰する。
【0064】
ここで、空燃比が空燃比検出範囲を超えてリーン側に変化する期間(時間t2〜t5の期間)において、本実施の形態と従来例とを比較すれば、二点鎖線で示す従来例では、空燃比の変化に追従して印加電圧が上昇しているため、センサ電流がセンサ電流検出範囲から大きく外れる。これに対して、実線で示す本形態の場合には、空燃比変化時のセンサ電流値がセンサ電流検出範囲内に制限されることが分かる。
【0065】
次に、時間t7で燃料の高負荷増量が開始される場合について説明する。但し、かかる場合には、空燃比がリッチ側に変化することのみが相違するため、その説明は要部を中心に行うものとする。
【0066】
先ず高負荷増量が開始される時間t7以後、空燃比がリッチ側に大きく変化すると共に、それにつれてセンサ電流も負側に大きく変化する。その後、時間t8でセンサ電流が空燃比検出範囲のリッチ限界(A/F=12)に相当する電流値(前記図7の点a)に達すると、印加電圧がそれまでの下降傾向から上昇傾向に転ずる。つまり、時間t8以前は、図7の特性線L2を用いて印加電圧が制御されていたのに対し、時間t8からは図7の特性線L1を用いて印加電圧が制御されることになる。このとき、特性線L1に沿って印加電圧が徐々に0.9ボルトに近づくよう制御される。
【0067】
そして、センサ電流がセンサ電流制限範囲のリッチ側の限界値に達すると、空燃比がそれ以上リッチ側に変化しても、センサ電流及び印加電圧が所定値で保持される(図7の点eで固定される)。以後、高負荷増量が停止され、空燃比の上昇によりセンサ電流が上昇し始めると、印加電圧が図7の特性線L1に沿って下降する(図7の点eから点aへ徐々に変化する)。また、時間t9で、空燃比が空燃比検出範囲内に突入すると、それ以後、再び図7の特性線L2を用いて印加電圧が制御される。そして、時間t10で、空燃比が理論空燃比に復帰する。
【0068】
ここでも前記燃料カット時と同様に、空燃比が空燃比検出範囲を超えてリッチ側に変化する期間(時間t8〜t9の期間)において、本実施の形態と従来例とを比較すれば、二点鎖線で示す従来例では、空燃比の変化に追従して印加電圧が下降しているため、センサ電流がセンサ電流検出範囲から大きく外れる。これに対して、実線で示す本形態の場合には、空燃比変化時のセンサ電流値がセンサ電流検出範囲内に制限されることが分かる。
【0069】
次に、本実施の形態により得られる効果を列記する。
(a)本実施の形態では、空燃比検出範囲外の領域(図7のA/F<12,A/F>18の領域)において、センサ電流を所定値に制限するようA/Fセンサ30への印加電圧を制御するようにした。要するに、空燃比検出範囲外の領域においては空燃比に応じた単調な印加電圧制御を実施すると、従来技術で既述したようにA/Fセンサ30に大電流が流れる等の問題を招く。これに対して本実施の形態では、センサ電流に制限を与えることにより、過大なセンサ電流が流れるといった問題が回避できる。その結果、空燃比検出範囲外においてセンサ電流を適正に抑制し、正確な電流検出を実施することができる。併せて、A/Fセンサ30に電圧を印加するためのバイアス制御回路40の発熱量(詳細には、回路内のトランジスタの駆動による発熱量)を大幅に低減することができる。
【0070】
(b)より具体的に記載すれば、空燃比検出範囲内では、V−I座標上で所定の正特性(図7の特性線L2)により印加電圧を制御し、空燃比検出範囲外では、前記正特性とは異なる特性(図7の特性線L1,L3)により印加電圧を制御するようにした。この場合、空燃比検出範囲外の領域で特性線L1,L3を用いて印加電圧を制御することにより、当該領域において適正な電流検出を行うことが可能となる。
【0071】
(c)特に、図7の特性線L1は、センサ電流が空燃比検出範囲よりもリッチ側にある場合に、A/Fセンサ30の起電力の最大値(0.9ボルト)に近づくよう印加電圧を徐々に制御するものとし、特性線L3は、センサ電流が空燃比検出範囲よりもリーン側にある場合に、A/Fセンサ30の最小値(0ボルト)に近づくよう印加電圧を徐々に制御するものとした。また、空燃比検出範囲外で且つセンサ電流検出範囲内の領域にセンサ電流が制限されるように、特性線L1,L3を設定した。
【0072】
以上の構成によれば、図7に示すように、センサ電流制限範囲内(図7の点eと点fとの間)にてセンサ電流が制限され、このセンサ電流制限範囲を超えるようなセンサ電流が流れることはない。また、図9に示すように、A/Fセンサ30の素子抵抗Riが変化したとしても、センサ電流制限範囲をセンサ電流検出範囲内に抑えることができる。
【0073】
(d)また、本実施の形態によれば、空燃比がリーン側或いはリッチ側に大きく変化する場合でも、常にセンサ電流がセンサ電流検出範囲内にて検出できるため、A/Fセンサ30の素子抵抗Riをいつでも検出することが可能となる。
【0074】
(e)さらに、本実施の形態では、既述の如くセンサ電流が制限でき、それによりバイアス制御回路40内の発熱が抑制されるため、電流制限用抵抗を当該バイアス制御回路40内に設ける(例えば、図5の定電圧Vccとトランジスタ45c,47cとの間に設ける)等の付加的構成を不要としつつ、センサ電流の検出精度を確保することができる。
【0075】
他方で、図5の定電圧Vcc(=5ボルト)に代えてバッテリ電圧+Bを用いる場合には、+Bの動作範囲が8〜16ボルトというように幅広いため、その範囲の全域で空燃比の検出能力を確保し、且つ回路に流れる電流による発熱を抑制するには、電流制限用抵抗が不可欠となる。具体的には、図11の等価回路に示すように、バッテリ電圧+BとNPNトランジスタ45cのコレクタとの間には電流制限用抵抗55が接続され、バッテリ電圧+BとNPNトランジスタ47cのコレクタとの間には電流制限用抵抗56が接続される。かかる場合、回路の小型化や低コスト化が従来からの懸案事項となっていた。しかし、本実施の形態の構成によれば、上記のような電流制限用抵抗55,56に頼ることなく、センサ電流が制限でき、回路の発熱を抑制することが可能となる。
【0076】
次に、本発明の第2,第3の実施の形態について図面を用いて説明する。但し、以下の各実施の形態の構成において、上述した第1の実施の形態と同等であるものについてはその説明を簡略化する。そして、以下には第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0077】
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、空燃比(センサ電流)が空燃比検出範囲外となった場合に、それがリッチ限界側か又はリーン限界側かに応じて個々の特性線(前記図7のL1,L3)を用いて印加電圧を制御し、それによりセンサ電流をセンサ電流検出範囲内(センサ電流制限範囲内)に制限していたが、本第2の実施の形態ではその特徴として、同じく空燃比(センサ電流)が空燃比検出範囲外となった場合において、センサ電流をセンサ電流検出範囲内の所定の目標値でフィードバック制御する。以下、本実施の形態の要旨を図12〜図14を用いて説明する。
【0078】
図12は、本実施の形態におけるマイコン20の動作を表すフローチャートであり、同フローは、前記第1の実施の形態における図6のフローの一部を変更したものである。つまり、図12では、前記図6のステップ140,160をそれぞれステップ210,220に変更しており、ここではその相違箇所のみを説明する。
【0079】
図12のフローにおいて、ステップ120にてセンサ電流Ip≦リッチ限界である旨が判別された場合、マイコン20は、ステップ210に進み、予めROM内に記憶されている制御定数を用いて、センサ電流が所定の目標値になるようにステップ110で検出したセンサ電流Ipから印加電圧Vpを算出する。具体的には、例えば次の(1)式を用いて印加電圧Vpを算出する。
【0080】
Vp=Va−K・(Ip−目標Ip1) ・・・(1)
ここで、Vaは、センサ電流をセンサ電流検出範囲に制御するための固定値であり、Kは制御定数である。目標Ip1は、空燃比検出範囲外で僅かにリッチ側の電流値として予め設定されている。上記(1)式によれば、印加電圧Vpはセンサ電流の実測値(Ip値)と目標値(目標Ip1値)との偏差に応じて制御されるようになっており、仮にIp値が目標Ip1値よりも大きくなると、印加電圧Vpが減じられ、それによりIp値が目標Ip1値に対して収束する。逆に、Ip値が目標Ip1値よりも小さくなると、印加電圧Vpが増加させられ、それによりIp値が目標Ip1値に対して収束する。
【0081】
また、ステップ130にてセンサ電流Ip>リーン限界である旨が判別された場合、マイコン20は、ステップ220に進み、予めROM内に記憶されている制御定数を用いて、センサ電流が所定の目標値になるようにステップ110で検出したセンサ電流Ipから印加電圧Vpを算出する。具体的には、例えば次の(2)式を用いて印加電圧Vpを算出する。
【0082】
Vp=Vb+K・(目標Ip2−Ip) ・・・(2)
ここで、Vbは、前記(1)式中のVaと同様に、センサ電流をセンサ電流検出範囲に制御するための固定値である。目標Ip2は、空燃比検出範囲外で僅かにリーン側の電流値として予め設定されている。上記(2)式でも、印加電圧VpはIp値と目標Ip2値との偏差に応じて制御されるようになっており、仮にIp値が目標Ip2値よりも大きくなると、印加電圧Vpが減じられ、それによりIp値が目標Ip2値に対して収束する。逆に、Ip値が目標Ip2値よりも小さくなると、印加電圧Vpが増加させられ、それによりIp値が目標Ip2値に対して収束する。
【0083】
なお、ステップ120が否定判別され、且つステップ130が肯定判別された場合(リッチ限界<Ip≦リーン限界の場合)には、マイコン20は、既述した通り前記図7の特性線L2を用いて、センサ電流Ipに応じた印加電圧Vp(通常時の印加電圧)を算出する。印加電圧Vpの算出後、マイコン20は、当該Vp値に基づいてバイアス指令信号Vrを求め、その指令信号VrをD/A変換器21に出力する。これにより、A/Fセンサ30に所望の電圧Vpが印加されることとなる。
【0084】
図13は、本実施の形態の特徴部分を示すタイムチャートである。本図においても、前記第1の実施の形態における図10と同様に、燃料カットによる空燃比変化時と、高負荷増量による空燃比変化時とについて、印加電圧制御の概要を表している。なお図中、時間t11〜t14の期間が燃料カットによる空燃比変化期間を示し、時間t15〜t18の期間が高負荷増量による空燃比変化期間を示している。また、図13のセンサ電流及び印加電圧で、実線で示すものは本形態の制御による推移を示し、二点鎖線で示すものは従来の制御(図21の特性線Lxを用いた印加電圧制御)による推移を示している。以下、図13のタイムチャートを順を追って説明する。
【0085】
さて、時間t11で燃料カットが開始されると、空燃比がリーン側に大きく変化すると共に、それにつれてセンサ電流も正側に大きく変化する。その後、時間t12でセンサ電流が空燃比検出範囲のリーン限界(A/F=18)に相当する電流値に達すると、センサ電流が目標Ip2値に対してフィードバック制御され、それにより印加電圧が所定値に固定される。つまり、時間t12以前は、図7の特性線L2を用いて印加電圧が制御されていたのに対し、時間t12からは印加電圧が固定値で制御されることになる。
【0086】
そして、所定時期でインジェクタによる燃料噴射が再開され、空燃比の減少に伴いセンサ電流がリーン限界値を下回る時間t13になると、それ以後、再び図7の特性線L2を用いて印加電圧が制御される。時間t14では、空燃比が理論空燃比に復帰する。
【0087】
ここで、空燃比が空燃比検出範囲を超えてリーン側に変化する期間(時間t12〜t13の期間)において、本実施の形態と従来例とを比較すれば、二点鎖線で示す従来例では、空燃比の変化に追従して印加電圧が上昇しているため、センサ電流がセンサ電流検出範囲から大きく外れる。これに対して、実線で示す本形態の場合には、空燃比変化時のセンサ電流値がセンサ電流検出範囲内に制限されることが分かる。
【0088】
一方、時間t15で、高負荷増量が開始されると、空燃比がリッチ側に大きく変化すると共に、それにつれてセンサ電流も負側に大きく変化する。その後、時間t16でセンサ電流が空燃比検出範囲のリッチ限界(A/F=12)に相当する電流値に達すると、センサ電流が目標Ip1値に対してフィードバック制御され、それにより印加電圧が所定値に固定される。つまり、時間t16以前は、図7の特性線L2を用いて印加電圧が制御されていたのに対し、時間t16からは印加電圧が固定値で制御されることになる。
【0089】
そして、高負荷増量が停止され、空燃比の上昇に伴いセンサ電流がリッチ限界を上回る時間t17になると、それ以後、再び図7の特性線L2を用いて印加電圧が制御される。時間t18では、空燃比が理論空燃比に復帰する。
【0090】
ここでも前記燃料カット時と同様に、空燃比が空燃比検出範囲を超えてリッチ側に変化する期間(時間t16〜t17の期間)において、本実施の形態と従来例とを比較すれば、二点鎖線で示す従来例では、空燃比の変化に追従して印加電圧が下降しているため、センサ電流がセンサ電流検出範囲から大きく外れる。これに対して、実線で示す本形態の場合には、空燃比変化時のセンサ電流値がセンサ電流検出範囲内に制限されることが分かる。
【0091】
以上第2の実施の形態によれば、次の効果が得られる。
(a)本実施の形態では、空燃比検出範囲外において、センサ電流が所定の目標値になるよう印加電圧をフィードバック制御するようにした。かかる場合、センサ電流が目標値に制御されることにより、当該センサ電流が不用意に上昇したり下降したりすることはない。従って、上記第1の実施の形態と同様に、空燃比検出範囲外においてセンサ電流を適正に検出することができる。また、バイアス制御回路40の発熱量を大幅に抑制することができる。
【0092】
(b)センサ電流の目標値を空燃比検出範囲外で且つセンサ電流検出範囲内の領域に設定した。この場合、センサ電流を確実にセンサ電流検出範囲内に制限することができる。
【0093】
なおここで、空燃比検出範囲外のリーン側(上限値側)では、その時の印加電圧の最大値を図14の「V1」にて制限し、空燃比検出範囲外のリッチ側(下限値側)では、その時の印加電圧の最小値を図14の「V2」制限するのが望ましい。このV1,V2は、A/Fセンサ30において、空燃比検出範囲内で常にその限界電流検出域(V軸に平行な直線部分)を用いることができる限界値である。
【0094】
かかる場合、空燃比検出範囲の上限値又は下限値を跨ぐように空燃比が変化する場合にも、A/Fセンサ30に過剰な電圧が印加されることはなく、即ち図14において、リーン限界での限界電流検出域よりも大きな電圧、又はリッチ限界での限界電流検出域よりも小さな電圧が印加されることはなく、その時のセンサ電流の検出精度を維持することができる。
【0095】
さらにその検出精度を高める手段として、空燃比検出範囲外のリーン側では、当該検出範囲のリーン限界に相当する印加電圧値(図14のV3)よりも小さい値に、空燃比検出範囲外のリッチ側では、当該検出範囲のリッチ限界に相当する印加電圧値(図14のV4)よりも大きい値に、A/Fセンサ30への印加電圧を制御するとよい。
【0096】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。上記第1及び第2の実施の形態では、センサ電流が空燃比検出範囲外になると、直ちにセンサ電流を制限するための印加電圧制御を開始していたが、本実施の形態では、センサ電流が空燃比検出範囲外になってから所定時間経過後にセンサ電流を制限するための印加電圧制御を開始するようにしている。以下、本実施の形態の要旨を図15〜図17を用いて説明する。
【0097】
図15は、本実施の形態におけるマイコン20の動作を表すフローチャートであり、同フローは、前記第1の実施の形態における図6のフローの一部を変更したものである。つまり、図15のフローでは、図6のフローに対して新たにステップ310,320の処理を追加している。
【0098】
図15のフローにおいて、ステップ120にてセンサ電流Ip≦リッチ限界である旨が判別された場合(ステップ120が肯定判別された場合)、マイコン20は、ステップ310に進む。マイコン20は、ステップ310で前記ステップ120が肯定判別されてから所定時間T2(本実施の形態では、T2=2秒とするが、2〜5秒程度が適当である)が経過したか否かを判別し、所定時間T2の経過前であればステップ150に進み、所定時間T2の経過後であればステップ140に進む。つまり、Ip≦リッチ限界であっても、所定時間T2が経過するまでは通常の印加電圧制御が実施され、所定時間T2が経過した後に、リッチ時電流制限用の印加電圧制御が実施される。但し、かかる場合には、通常の印加電圧制御(ステップ150)に用いられる特性線L2が、図16に示すように、空燃比検出範囲外で直線状に延びる部分を有している(この特性をL2’とする)。なお、特性線L1,L3は、前記図7と同様の特性線である。
【0099】
また、ステップ130にてセンサ電流Ip>リーン限界である旨が判別された場合(ステップ130が否定判別された場合)、マイコン20は、ステップ320に進む。マイコン20は、ステップ320で前記ステップ130が否定判別されてから所定時間T2が経過したか否かを判別し、所定時間T2の経過前であればステップ150に進み、所定時間T2の経過後であればステップ160に進む。つまり、Ip>リーン限界であっても、所定時間T2が経過するまでは通常の印加電圧制御(図16のL2’による制御)が実施され、所定時間T2が経過した後に、リーン時電流制限用の印加電圧制御が実施される。
【0100】
図17は、本実施の形態の特徴部分を示すタイムチャートである。本図においても、前記第1の実施の形態における図10と同様に、燃料カットによる空燃比変化時と、高負荷増量による空燃比変化時とについて、印加電圧制御の概要を表している。なお図中、時間t21〜t25の期間が燃料カットによる空燃比変化期間を示し、時間t26〜t30の期間が高負荷増量による空燃比変化期間を示している。また、図17のセンサ電流及び印加電圧で、実線で示すものは本形態の制御による推移を示し、二点鎖線で示すものは従来の制御(図21の特性線Lxを用いた印加電圧制御)による推移を示している。以下、図17のタイムチャートを順を追って説明する。
【0101】
さて、時間t21で燃料カットが開始されると、空燃比がリーン側に大きく変化すると共に、それにつれてセンサ電流も正側に大きく変化する。その後、時間t22でセンサ電流が空燃比検出範囲のリーン限界(A/F=18)に相当する電流値に達するが、その時間t22から所定時間T2が経過するまでは、空燃比の上昇に伴い、センサ電流及び印加電圧が共に上昇する。そして、時間t22から所定時間T2が経過した時間t23になると、それまで図16の特性線L2’を用いて印加電圧が制御されていたのに対し、図16の特性線L3を用いて印加電圧が制御されることになる。
【0102】
因みに、この時間t23では、その時のセンサ電流値に応じてA/Fセンサ30が正常であるか否かの故障診断(ダイアグノーシス)が実施されるようになっている。
【0103】
そして、所定時期でインジェクタによる燃料噴射が再開され、空燃比の減少に伴いセンサ電流がリーン限界値を下回る時間t24になると、それ以後、再び図16の特性線L2’(L2’の空燃比検出範囲内の部分)を用いて印加電圧が制御される。時間t25では、空燃比が理論空燃比に復帰する。
【0104】
ここで、空燃比が空燃比検出範囲を超えてリーン側に変化する期間(時間t22〜t24の期間)において、そのうち時間t22〜t23の期間では、一時的にセンサ電流がセンサ電流検出範囲外となり過剰電流が流れることとなるが、その時間が所定時間T2で規制されている。従って、本実施の形態では、二点鎖線で示す従来例のように時間t24近くまで過剰なセンサ電流が流れる場合とは異なり、センサの消費電力量を削減できる。
【0105】
一方、時間t26で、高負荷増量が開始されると、空燃比がリッチ側に大きく変化すると共に、それにつれてセンサ電流も負側に大きく変化する。その後、時間t27でセンサ電流が空燃比検出範囲のリッチ限界(A/F=12)に相当する電流値に達するが、その時間t27から所定時間T2が経過するまでは、空燃比の下降に伴い、センサ電流及び印加電圧が共に下降する。そして、時間t27から所定時間T2が経過した時間t28になると、それまで図16の特性線L2’を用いて印加電圧が制御されていたのに対し、図16の特性線L1を用いて印加電圧が制御されることになる。
【0106】
そして、高負荷増量が停止され、空燃比の上昇に伴いセンサ電流がリッチ限界を上回る時間t29になると、それ以後、再び図7の特性線L2’(L2’の空燃比検出範囲内の部分)を用いて印加電圧が制御される。時間t30では、空燃比が理論空燃比に復帰する。
【0107】
ここでも前記燃料カット時と同様に、空燃比が空燃比検出範囲を超えてリッチ側に変化する期間(時間t27〜t29の期間)において、そのうち時間t27〜t28の期間では、一時的にセンサ電流がセンサ電流検出範囲外となり負側の過剰電流が流れることとなるが、その時間が所定時間T2で規制されている。従って、本実施の形態では、二点鎖線で示す従来例のように時間t29近くまで過剰なセンサ電流が流れる場合とは異なり、センサの消費電力量を削減できる。
【0108】
以上第3の実施の形態によれば、上記第1,第2の実施の形態と同様に、空燃比検出範囲外においてセンサ電流が適正に検出できると共に、バイアス制御回路40の発熱が大幅に抑制できる等の効果が得られる。また、こうした効果に加えて、以下に示す効果が得られる。
【0109】
即ち、本実施の形態では、センサ電流が空燃比検出範囲外になった際、一時的にその状態を保持し、その後、センサ電流に制限を与えるようにした。そのため、燃料カット時や高負荷増量時における空燃比の変化状態に基づいて、A/Fセンサ30の故障診断を実施することができる。かかる場合、過剰なセンサ電流が一時的に流れることになるが、直ぐに電流制限の処理が開始されるため、従来のような諸問題を招くことはない。
【0110】
ちなみに、本発明の参考例としては次のようなものがある
すなわち、この参考例では、印加電圧の特性線を図18に示すように設定する。図18のV−I特性図では、印加電圧を設定するための特性線がL11,L12,L13からなる。このうち、L12は、前記図7のL2と同じ特性線であり、空燃比検出範囲内に設定されている。また、特性線L11,L13は、I軸に平行な直線であって、空燃比検出範囲外に設定されている。この場合、空燃比が空燃比検出範囲よりもリッチ側に外れたとすれば、その際に流れるセンサ電流は、Ia〜Ibの範囲内に制限される。また、空燃比が空燃比検出範囲よりもリーン側に外れたとすれば、その際に流れるセンサ電流は、Ic〜Idの範囲内に制限される。そのため、空燃比がいかなる状態に変化したとしても、センサ電流は下限値=Ia、上限値=Idの範囲内に制限されることとなる
【0111】
因みに、A/Fセンサ30の活性化状態に応じて素子抵抗Riが変化することを考慮すると、図19に示すように、センサ電流制限範囲は例えば図示の「A」,「B」,「C」のように変化する。
【0112】
なお、本発明は、上記各実施の形態の他に次の形態にて実現できる。
(1)本発明の酸素センサをエンジンの空燃比センサ以外の用途に採用してもよい。要は、酸素濃度を検出する目的で使用されるものであれば、任意に適用でき、その場合には既述した効果等が得られる。
(2)前記図7において、空燃比検出範囲外の特性線L1,L3の傾きを変更したり、この特性線L1,L3を複数の傾きを有する多段の特性線に変更したりしてもよい。また、前記図7の特性線L1,L3及び前記図18の特性線L11,L13を組み合わせることによって、新たな特性線を設定してもよい。要は、空燃比検出範囲(酸素濃度検出範囲)内の正特性とは異なる特性(負特性)にて印加電圧を制御する構成であれば、任意に変更して具体化できる。
【0113】
(3)上記各実施の形態では、理論空燃比を略中心にして空燃比検出範囲を設定していたが(A/F=12〜18)、勿論この空燃比検出範囲を変更してもよい。図20は、空燃比検出範囲をリーン領域に設けた際のV−I特性図である。図20において、空燃比検出範囲は、A/F=14.7〜25の範囲で設定され、センサ電流検出範囲も空燃比検出範囲の変更に伴い変更されている(空燃比検出範囲のリッチ側及びリーン側に20%程度拡張して設定されている)。
【0114】
この場合、空燃比検出範囲内では、特性線L22(前記図7の特性線L2に同じ)を用いて印加電圧が設定される。また、空燃比検出範囲外のリッチ側(A/F<14.7)では、特性線L21を用いて印加電圧が設定され、同じく空燃比検出範囲外のリーン側(A/F>25)では、特性線L23を用いて印加電圧が設定される。このとき、図中の点aは、前記特性線L22が空燃比検出範囲のリッチ限界となる点であり、点bは、センサ電流検出範囲のリッチ側限界とA/Fセンサ30のリッチ側起電力(0.9V)との交点である。そして、特性線L21は点a,bを結ぶ一次直線部を有する。また、図中の点cは、前記特性線L22が空燃比検出範囲のリーン限界となる点であり、点dは、センサ電流検出範囲のリーン側限界とA/Fセンサ30のリーン側起電力(0V)との交点である。そして、特性線L23は点c,dを結ぶ一次直線部を有する。
【0115】
上記の如く特性線L21,L23を設定することにより、図20に示す状態下(即ち、素子抵抗が所定値Riの状態下)において、空燃比検出範囲外となる領域では、その時に流れるセンサ電流が自ずとセンサ電流検出範囲内の所定値(図中の点e及び点fで規定される電流域)に制限されることとなる。
【0116】
(4)上記第2の実施の形態では、空燃比が空燃比検出範囲外となった場合において、前述したように、
Vp=V1−K・(Ip−目標Ip1) ・・・(1)
Vp=V2+K・(目標Ip2−Ip) ・・・(2)
といった数式を用い、センサ電流の実測値(Ip値)と目標値(目標Ip1値,目標Ip2値)との偏差に応じた比例項を用いて印加電圧Vpを制御していたが、これを変更してもよい。例えばセンサ電流の目標値をエンジン運転状態等に応じて可変に設定したり、積分項や微分項を用いて印加電圧Vpを制御したりするようにしてもよい。
【0117】
(5)上記第3の実施の形態では、第1の実施の形態のフローチャート(図6)を用いそれに図15のステップ310,320の処理を追加したが、これらステップ310,320の処理を第2の実施の形態におけるフローチャート(図12)に追加するように変更してもよい。
【0118】
(6)上記各実施の形態では、コップ型A/Fセンサ(限界電流式空燃比センサ)を用いて本発明を具体化していたが、積層型A/Fセンサにて本発明を具体化してもよい。かかる場合、積層型A/Fセンサのポンピング電流の出力域が適正に制御されることとなる。
【0119】
(7)上記第3の実施の形態のように、空燃比(センサ電流)が空燃比検出範囲外となっても一時的にその状態を放置するような印加電圧制御を実施する場合において、その制御を所定間隔毎に実施するようにしてもよい。例えば空燃比が空燃比検出範囲を超えた回数をカウントし、その回数が所定回数(例えば、10回や20回等)に達した時だけ、上記制御を実施するようにしてもよい。また、エンジン始動から初回時のみ実施するようにしてもよい。
【0120】
またさらに、リーン側への変化時にのみ(又はリッチ側への変化時にのみ)、上記一時的な電圧制御を実施するようにしてもよい。かかる場合には、前記図15のステップ310,320のいずれかを削除すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における空燃比検出装置の概要を示す構成図。
【図2】A/Fセンサの詳細な構成を示す断面図。
【図3】A/Fセンサの出力特性を説明するためのV−I特性図。
【図4】A/Fセンサの起電力特性を示す線図。
【図5】バイアス制御回路の構成を示す電気回路図。
【図6】第1の実施の形態において、センサ電流の検出並びにA/Fセンサの印加電圧制御を実施する手順を示すフローチャート。
【図7】A/Fセンサの印加電圧特性を説明するためのV−I特性図。
【図8】A/Fセンサの印加電圧特性を説明するためのV−I特性図。
【図9】A/Fセンサの印加電圧特性を説明するためのV−I特性図。
【図10】第1の実施の形態における作用を説明するためのタイムチャート。
【図11】実施の形態における効果の説明に用いる等価回路図。
【図12】第2の実施の形態において、センサ電流の検出並びにA/Fセンサの印加電圧制御を実施する手順を示すフローチャート。
【図13】第2の実施の形態における作用を説明するためのタイムチャート。
【図14】第2の実施の形態におけるA/Fセンサの印加電圧特性を説明するためのV−I特性図。
【図15】第3の実施の形態において、センサ電流の検出並びにA/Fセンサの印加電圧制御を実施する手順を示すフローチャート。
【図16】第3の実施の形態におけるA/Fセンサの印加電圧特性を説明するためのV−I特性図。
【図17】第3の実施の形態における作用を説明するためのタイムチャート。
【図18】参考例におけるA/Fセンサの印加電圧特性を説明するためのV
−I特性図。
【図19】参考例におけるA/Fセンサの印加電圧特性を説明するためのV
−I特性図。
【図20】他の実施の形態におけるA/Fセンサの印加電圧特性を説明するためのV−I特性図。
【図21】従来技術におけるA/Fセンサの印加電圧特性を説明するためのV−I特性図。
【符号の説明】
10…エンジン、20…マイコン(マイクロコンピュータ)、30…A/Fセンサ(限界電流式空燃比センサ)40…バイアス制御回路、50…電流検出回路。

Claims (8)

  1. 電圧印加時に被検出ガス中の酸素濃度に対応した電流信号を出力する酸素センサを用いた酸素濃度検出装置であって、
    予め設定された酸素濃度検出範囲内では、電圧−電流座標上で所定の正特性によりセンサ電流に応じて印加電圧を制御し、酸素濃度検出範囲外では、電圧−電流座標上で所定の負特性によりセンサ電流に応じて印加電圧を制御することを特徴とする酸素濃度検出装置。
  2. 請求項1に記載の酸素濃度検出装置において、
    センサ電流が酸素濃度検出範囲外の上限値側にある場合には、前記酸素センサの起電力の最小値に近づくよう印加電圧を徐々に変化させ、センサ電流が酸素濃度検出範囲外の下限値側にある場合には、前記酸素センサの起電力の最大値に近づくよう印加電圧を徐々に変化させることを特徴とする酸素濃度検出装置。
  3. 前記酸素濃度検出範囲を所定幅だけ拡張したセンサ電流検出範囲を有する酸素濃度検出装置において、
    酸素濃度検出範囲外で且つセンサ電流検出範囲内の領域にセンサ電流が制限されるように前記酸素センサの印加電圧特性を設定したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の酸素濃度検出装置
  4. 請求項3に記載の酸素濃度検出装置において、
    センサ電流が酸素濃度検出範囲外の上限値側にある場合には、当該酸素濃度検出範囲内の印加電圧特性の上限値に相当する所定の印加電圧値と、前記センサ電流検出範囲の上限値での前記酸素センサの最小起電力点とを結ぶ印加電圧特性を用いて印加電圧を制御し、
    センサ電流が酸素濃度検出範囲外の下限値側にある場合には、当該酸素濃度検出範囲内の印加電圧特性の下限値に相当する所定の印加電圧値と、前記センサ電流検出範囲の下限値での前記酸素センサの最大起電力点とを結ぶ印加電圧特性を用いて印加電圧を制御することを特徴とする酸素濃度検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の酸素濃度検出装置において、
    前記酸素濃度検出範囲を所定幅だけ拡張したセンサ電流検出範囲を有し、
    酸素濃度検出範囲外では、電圧−電流座標上で所定の負特性によりセンサ電流に応じて印加電圧を制御し、前記センサ電流検出範囲外では、印加電圧を固定値とする
    ことを特徴とする酸素濃度検出装置。
  6. 電圧印加時に被検出ガス中の酸素濃度に対応した電流信号を出力する酸素センサを用いた酸素濃度検出装置であって、
    センサ電流が予め設定された酸素濃度検出範囲の限界値に相当する電流値を超えると、センサ電流を所定の目標値になるようフィードバック制御し、
    センサ電流が酸素濃度検出範囲外の上限値側にある場合には、当該酸素濃度検出範囲内の印加電圧特性の上限値に相当する所定の印加電圧値よりも小さい値に前記酸素センサへの印加電圧を固定するとともに、
    センサ電流が酸素濃度検出範囲外の下限値側にある場合には、当該酸素濃度検出範囲内の印加電圧特性の下限値に相当する所定の印加電圧値よりも大きい値に前記酸素センサへの印加電圧を固定する
    ことを特徴とする酸素濃度検出装置。
  7. 前記酸素濃度検出範囲を所定幅だけ拡張したセンサ電流検出範囲を有する酸素濃度検出装置において、
    前記センサ電流の目標値が、酸素濃度検出範囲外で且つセンサ電流検出範囲内の領域に設定されていることを特徴とする請求項6に記載の酸素濃度検出装置。
  8. センサ電流が酸素濃度検出範囲外になった際、一時的に酸素濃度検出を継続し、その後、センサ電流に制限を与えるよう印加電圧を制御することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の酸素濃度検出装置。
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