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JP3430856B2 - ケース入りコンデンサ - Google Patents

ケース入りコンデンサ

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Publication number
JP3430856B2
JP3430856B2 JP12315197A JP12315197A JP3430856B2 JP 3430856 B2 JP3430856 B2 JP 3430856B2 JP 12315197 A JP12315197 A JP 12315197A JP 12315197 A JP12315197 A JP 12315197A JP 3430856 B2 JP3430856 B2 JP 3430856B2
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JP
Japan
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case
capacitor element
lid
capacitor
protrusion
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JP12315197A
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JPH10303083A (ja
Inventor
裕一 岡崎
Original Assignee
日立エーアイシー株式会社
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケース入りコンデン
サに関する。
【0002】
【従来の技術】アルミ電解コンデンサ等のケース入りコ
ンデンサは、例えば、陽極箔と陰極箔とを電解紙を介し
て積層し、巻回し、電解液を含浸したコンデンサ素子を
金属ケースに収納し、石油ピッチやアタクチックポリプ
ロピレン等の固定剤を金属ケース内に充填してコンデン
サ素子を固定し、蓋を金属ケースに取り付けて密封した
構造になっている。ところで、近年、耐リプル性を向上
したコンデンサが要求されるようになってきた。このた
め、アルミ電解コンデンサ等のコンデンサは、電解紙の
比抵抗を低下したり、電解紙の密度を低下することによ
って内部抵抗を低下して発熱を減少し、それによって耐
リプル性を向上している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、内部抵抗を下
げることによって多少発熱を減少できるが、従来の固定
剤として使用されている石油ピッチ等は熱伝導性が低
く、コンデンサ素子の熱を放熱し難い欠点があり、耐リ
プル性の改善効果が低い欠点がある。
【0004】本発明は、以上の欠点を改良し、放熱性が
良く、耐リプル性に優れ、かつ耐振性の良好なケース入
りコンデンサを提供することを課題とするものである。
【0005】
【問題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、コンデンサ素子をケースに収納し、こ
のケースに蓋を取り付けて密封したケース入りコンデン
サにおいて、エポキシ等の絶縁樹脂製の蓋と、ケースの
少なくとも底面に接触するコンデンサ素子と、前記ケー
スの内側底面又は前記蓋の裏面の少なくともどちらか一
方に設け前記コンデンサ素子の捲芯に挿入した突起と、
前記コンデンサ素子の上端面と前記蓋の裏面との間に配
置した板状のゴム状弾性体とを有することを特徴とする
ケース入りコンデンサを提供するものである。
【0006】本発明によれば、石油ピッチ等の固定剤を
介さずに、ケースの少なくとも底面にコンデンサ素子を
接触しているため、コンデンサ素子に発生した熱を効率
的にケースに伝達でき、放熱効果を向上でき、従って、
耐リプル性を改善できる。また、ケースの内側底面や蓋
の裏面に突起を設け、この突起をコンデンサ素子の巻芯
に挿入するとともに、コンデンサ素子と蓋との間にゴム
状弾性体を配置しているため、コンデンサ素子をケース
に効果的に固定できる。従って、振動により耐圧が低下
する等の特性劣化を軽減できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1において、1は、ほぼ円筒状
のケースであり、アルミ等の金属材からなる。そしてこ
のケース1の内側底面には、胴の部分が四角状で、先端
部分が径の小さい円筒状であり、これらの部分の間がテ
ーパー状になっている第1の突起2を設けている。この
第1の突起2の先端は円錐状であってもよい。また、ケ
ース2の口3の近傍の側面には内側を突起状にした溝4
を設けている。
【0008】5はこのケース1に収納したコンデンサ素
子である。このコンデンサ素子1は、陽極箔と陰極箔と
を電解紙を介して積層し、巻回し、陽極リード線6と陰
極リード線7とを引き出した構造になっている。陽極箔
は、エッチングした高純度のアルミ箔等の弁作用金属箔
に酸化皮膜を形成し、陽極リード線6を接続したもので
ある。陰極箔は、エッチングしたアルミ箔等の弁作用金
属箔に陰極リード線7を接続したものを用いる。電解紙
はマニラ紙やクラフト紙等を用いる。なお、コンデンサ
素子5の巻芯8は、陰極箔あるいは電解紙のみを巻回す
るか、両者を合せて積層し巻回して形成する。この巻芯
8の直径はφ20〜40程度にする。また、コンデンサ
素子5の最外周を陰極箔を延長して巻き取る構造として
もよく、電解紙を巻き取るよりも放熱効果を向上でき
る。さらに、コンデンサ素子5の陽極リード線6等の引
き出し方向とは反対側の底面から陰極箔をはみ出させ、
このはみ出した陰極箔をケース1の内側底面に接触する
構造としてもよく、これによって放熱効果を向上でき
る。そしてコンデンサ素子5は、コンデンサ素子5の径
dとケース1の内径Dの比d/Dが0.9〜1.0とな
る大きさが好ましく、これによりコンデンサ素子5の温
度上昇を効果的に抑制でき、特にd/D=1.0の場合
にはコンデンサ素子5の側面がケース1の内面に接触す
るため最も放熱性が良い。
【0009】また、ケース1に収納したコンデンサ素子
5はその底面をケース1の内側底面に接触している。そ
してコンデンサ素子5の巻芯8にはケース1の底面に設
けた第1の突起2を挿入している。従って、第1の突起
2は少なくとも胴部がコンデンサ素子5の巻芯8の径よ
りも多少大きい方が良い。このような構造とすることに
より、耐振性がより向上し、ケース1底面との接触も良
好になり、放熱性もより向上する。
【0010】9は、エポキシ等の絶縁樹脂製の蓋であ
り、ケース1の口3の部分に、この口3をかしめて取り
付けている。なお、蓋9の周囲には段差10を設けると
ともに、この段差10に断面が三角形状の突起11を設
け、ゴム等の弾性材からなる弾性帯12を配置してい
る。そしてこの弾性帯12にケース1の屈曲した口3を
くい込ませて密閉性を向上している。また、蓋9には陽
極端子13と陰極端子14とを貫通して設けている。そ
して陽極端子13には陽極リード線6を接続し、かつ陰
極端子14には陰極リード線7を接続している。さら
に、蓋9の裏面にはほぼ中央部から突出する円錐状の第
2の突起15を設けている。
【0011】16は、コンデンサ素子5の上端面と蓋9
の裏面との間に配置した円板状のゴム状弾性体であり、
中心部に貫通孔17を設けている。このゴム状弾性体1
6には、シリコンやスチレン・ブタジエン、エチレン・
プロピレンターポリマー、ブチル等のゴムやゴム類似物
質を用いる。また、ゴム状弾性体14の厚さは、コンデ
ンサ素子5と蓋9との間隔よりも薄くても、コンデンサ
素子5が蓋9の方向に上下動する距離が短くなるため、
その分、耐振性が向上する。しかし、ゴム状弾性体14
の厚さは、好ましくはコンデンサ素子5と蓋9との間隔
とほぼ同一かあるいはそれ以上の厚さとする方が良い。
すなわち、この場合には、コンデンサ素子5をケース1
の底面に確実に接触させることができあるいは押付ける
ことができる。従って、放熱効果が向上するとともに、
縦方向の振動に対してケース1内でコンデンサ素子5が
上下動するのを防止でき、より耐振性を向上できる。さ
らに、コンデンサ素子5の上端面に接触する面積がその
上端面の20%となるような大きさのゴム状弾性体16
を用いることにより、より耐振性を向上でき、特性劣化
を低下できる。なお、図1においては、ゴム状弾性体1
5の端から離れた位置に陽極リード線6と陰極リード線
7とを配置している。しかし、ゴム状弾性体15がコン
デンサ素子5の上端面のほぼ全面に接触する程度の大き
さの場合や陽極リード線6等のコンデンサ素子5からの
引き出し位置が巻芯8に近い場合等のときは、ゴム状弾
性体15に陽極リード線6等が貫通できる孔を設け、陽
極リード線6等をその孔に通して陽極端子13等に接続
する構造としてもよい。
【0012】そしてゴム状弾性体16の貫通孔17を通
してコンデンサ素子5の巻芯8まで、蓋9に設けた第2
の突起15を挿入している。この場合、第2の突起15
が円錐状であるため挿入作業が容易になる。そして第2
の突起15を貫通孔17と巻芯8とに挿入しているた
め、第1の突起2と合せて、コンデンサ素子5が横揺れ
するのをほとんど防止できる。
【0013】なお、第1の突起2及び第2の突起15と
を合せて、コンデンサ素子5の巻芯8の長さの20%以
上の深さに挿入する方が好ましく、より耐振性が向上す
る。また、図1の実施の形態の場合には、ケース1の底
面に第1の突起2を設けるとともに、蓋9の裏面に第2
の突起15を設けているが、どちらか一方を省略しても
よい。そして第1の突起2と第2の突起15の両方を設
けた場合には、第2の突起15をコンデンサ素子5の巻
芯8に挿入しない構造としてもよい。
【0014】18はケース1を被覆している絶縁性のチ
ューブである。
【0015】次に、上記のケース入りコンデンサ19の
製造方法を説明する。先ず、アルミ等の弁作用金属をエ
ッチングし、陽極化成処理をして酸化皮膜を形成した陽
極箔に、コールドウェルド法やかしめつけ法等により陽
極リード線6を接続する。また、陽極箔に陰極リード線
7をコールドウェルド法等により接続する。そしてこの
陽極箔と陰極箔とを電解紙を介して重ね合せて巻回し、
コンデンサ素子5を形成する。次に、コンデンサ素子5
に真空含浸法や真空加圧含浸法等によって電解液を含浸
する。電解液を含浸後、必要に応じて遠心分離処理をし
て過剰な電解液をコンデンサ素子5から除去する。この
後、陽極リード線6及び陰極リード線7を各々蓋9に設
けた陽極端子13及び陰極端子14に接続して、コンデ
ンサ素子5に蓋9を取付ける。そして蓋9の第2の突起
15をゴム状弾性体16の貫通孔17に挿入して、ゴム
状弾性体16を蓋9に取付ける。また、アルミ等の金属
板を用いて有底円筒状で、内側底面に第1の突起2を有
するケース1を製造する。そして蓋9を取り付けたコン
デンサ素子5をこのケース1に収納する。この際、コン
デンサ素子5の巻芯8に第1の突起2を挿入する。この
後、口3をかしめて蓋9をケース1に取付けケース1を
密閉する。この際、ゴム状弾性体16から突出している
第2の突起15をコンデンサ素子1の巻芯8に挿入す
る。ケース1を密閉後、高温雰囲気中において、段階的
に昇圧しながら最終的に定格電圧以上の電圧を印加して
エージング処理をする。エージング処理後、ケース5に
チューブ18を被覆する。
【0016】
【実施例】次に、定格400V,10000μFで、大
きさが直径約89mm、長さ156mmの円筒状のアルミ電
解コンデンサの実施例について、従来例とともに、コン
デンサ素子中心部の温度と、耐振性とを測定した。な
お、実施例は図1に示す通りの構造とする。そしてケー
ス1は外径88.9mm、内径86.6mmの大きさで、ア
ルミ製とする。このケース1の底面に設けた第1の突起
2は、全体の長さが35mmで、胴部が長さ18mm、その
一辺が7.5mm、先端部が長さ10mm、径4mmとする。
また、コンデンサ素子5は、全体の直径が85mm、そし
て巻芯8の直径が10mmで、中心部を電解紙と陰極箔と
を積層して直径45mmの大きさまで巻回して形成したも
のとする。さらに、蓋9に設けた第2の突起15は、長
さ35mmで、根本の径が7.5mmとする。そして、ゴム
状弾性体16は、直径20mm、厚さ15mmの円板状で、
中心に設けた貫通孔17の直径が8mmのシリコンゴムか
らなる。また、従来例は、中心部分から陽極箔と陰極箔
とを電解紙を介して積層したものを巻回したコンデンサ
素子を用い、このコンデンサ素子を石油ピッチからなる
固定剤によりケースに固定する以外は、実施例と同一の
条件とする。そしてコンデンサ素子の中心部の温度上昇
は、温度40℃の雰囲気中に試料を放置し、周波数12
0Hzのリプル電流60Aを流して測定した。その結
果、実施例の方が従来例に比較して約45%発熱が低下
した。さらに、耐振性は、JIS−C5141による試
験方法により確認した。その結果、実施例及び従来例と
も異常は無かった。これらの測定結果から、実施例によ
れば従来例に比較して、許容リプル電流は35%改善さ
れた。
【0017】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、コンデン
サ素子をケースの底面に接触するとともに、コンデンサ
素子の巻芯に突起を挿入し、かつコンデンサ素子と蓋と
の間にゴム状弾性体を配置しているため、放熱性が向上
し、耐リプル性を改善でき、耐振性に優れたケース入り
コンデンサが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の断面図を示す。
【符号の説明】
1…ケース、 2…第1の突起、 5…コンデンサ素
子、 8…巻芯、9…蓋、 15…第2の突起、 16
…ゴム状弾性体、19…ケース入りコンデンサ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンデンサ素子をケースに収納し、この
    ケースに蓋を取り付けて密封したケース入りコンデンサ
    において、エポキシ等の絶縁樹脂製の蓋と、ケースの少
    なくとも底面に接触するコンデンサ素子と、前記ケース
    の内側底面又は前記蓋の裏面の少なくともどちらか一方
    に設け前記コンデンサ素子の捲芯に挿入した突起と、前
    記コンデンサ素子の上端面と前記蓋の裏面との間に配置
    した板状のゴム状弾性体とを有することを特徴とするケ
    ース入りコンデンサ。
  2. 【請求項2】 コンデンサ素子をケースに収納し、この
    ケースに蓋を取り付けて密封したケース入りコンデンサ
    において、エポキシ等の絶縁樹脂製の蓋と、ケースの少
    なくとも底面に接触するコンデンサ素子と、前記ケース
    の内側底面前記蓋の裏面の両方に設け前記コンデンサ
    素子の捲芯に挿入した突起と、前記コンデンサ素子の上
    端面と前記蓋の裏面との間に配置した板状のゴム状弾性
    体とを有することを特徴とするケース入りコンデンサ。
JP12315197A 1997-04-25 1997-04-25 ケース入りコンデンサ Expired - Lifetime JP3430856B2 (ja)

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JPH10303083A JPH10303083A (ja) 1998-11-13
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CN102347145A (zh) * 2010-07-26 2012-02-08 周旺龙 一种大型铝电解电容器内部有防漏液功能的安装固定结构
WO2012092699A1 (zh) * 2011-01-03 2012-07-12 Zhou Wanglong 一种大型铝电解电容器内部有防漏液功能的安装固定结构
CN102737846A (zh) * 2011-04-07 2012-10-17 周旺龙 一种用于电容器盖板内侧的芯包固定柱
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