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JP6910234B2 - 電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、電気機器および車両などに用いられる電子部品に関する。
近年、車両のほか電気機器においても電子部品の使用される環境は多様化している。そのため、電気機器などに使用される電子部品に対しても耐環境性能が強く要求される。具体的には、機械的強度が高く、耐振性に優れた電子部品が要求される。しかしながら、電解コンデンサ、電気二重層コンデンサ、リチウムイオンキャパシタなどの円筒状の電子部品は、回路基板に直立させて電極端子をはんだなどで固定することから、振動に弱い傾向がある。
そこで、当該要求を満たすために、以下のような形態が実施されている。例えば、金属ケースとコンデンサ素子とのギャップを小さくするため、コンデンサ素子の外周に巻止めテープを多重に巻回した状態でコンデンサ素子を金属ケースに収納した後に、当該金属ケースの外周の2箇所をカーリング手段によって押圧してケース周方向に凹部を形成し、当該凹部の裏面側で突出した環状の凸部によって当該コンデンサ素子の円周全体を当接支持している(特許文献1を参照)。
また、コンデンサの内部温度上昇に伴う性能劣化などが問題となっており、放熱性に優れたコンデンサが要求されている。この要求を満たすために、例えば以下のような構成が提案されている。セパレータを介して陽極箔と陰極箔を巻回してコンデンサ素子を形成するとき、当該コンデンサ素子の最外周面に陰極箔を露出させるとともに、ケース挿入時の先端側の端面から陰極箔のみを突き出させる。ケースにコンデンサ素子を挿入して先端の陰極箔をケースの底面に接触させる。コンデンサ素子の外径は、ケースの内径よりも小さいので、ケースの外周を挟み込んで圧縮し、扁平缶形状にすることによってケースの内壁をコンデンサ素子の最外周面の陰極箔に接触させている。すなわち、陰極箔をケースに接触させることにより、コンデンサの放熱を行っている(特許文献2を参照)。
特開2008−109074号公報 特開平11−126733号公報
しかしながら、耐振性を考慮した場合、特許文献1に記載のケースは、内周面に形成した複数の環状の凸部によって素子の円周全体を押圧して固定するが、コンデンサ素子の振動幅が最も大きくなるケース底面側の振動を抑制するためには押圧を強くする必要がある。そのため、コンデンサ素子の形状にばらつきがある場合、外形寸法の大きな部分に過剰な押圧力が作用しやすい。したがって、この場合、コンデンサ素子が破損するおそれがある。
特許文献2は、ケースにコンデンサ素子を挿入した後に、圧縮して扁平缶形状にするので、圧縮時にコンデンサ素子を破損させるおそれがある。また、ケースにコンデンサ素子を挿入した状態で、圧縮によって円筒状のケースを均一な扁平缶形状に調整するのは困難であり、最外周面の陰極箔とケースの内壁の接触面積にばらつきが生じてしまう。また、コンデンサの仕様に応じてケースの外径などが異なる。それ故に、ケースごとに変形のし易さが異なり、外形寸法が定まらない。その結果、不定の抵抗成分が発生するといった問題が生じていた。また、外形寸法にばらつきが生じた場合、コンデンサ素子の封止精度を低下させるといった問題も生じていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、簡素な構成で耐振性、耐久性、放熱性に優れ、精度よく組み立てが可能な電子部品を提供することを目的とする。
本発明は、以下のような電子部品を提供する。
すなわち、本発明の実施態様に係る電子部品は、下記の構成を有する。
陽極箔と陰極箔を、セパレータを介して重ね合わせて巻回し、巻軸方向先端側で前記陰極箔および前記セパレータが前記陽極箔の端部から突出するとともに、前記陰極箔の前記陽極箔に対する突出部分の長さが前記セパレータの前記陽極箔に対する突出部分の長さよりも長い素子と、
前記陽極箔と前記陰極箔が重なる部分と前記陰極箔の突出部分とに跨って前記素子の巻軸方向先端側外周を固定するテープと、
前記素子を収納する有底円筒状の外装ケースと、
前記外装ケースの開口を封止する封止体と、を備えた電子部品であって、
前記外装ケースは、前記有底円筒状の底面から開口に向かって径方向の深さが浅くなるテーパ状の第1凹部が外周面に複数個形成されることによって、当該第1凹部の裏面に位置する前記外装ケースの内周面に径方向内方に向かって隆起するテーパ状に形成された第1隆起部を複数有し、当該複数の第1隆起部が前記テープを押圧して前記陰極箔の突出部分を巻軸側に倒れ込ませ、かつ、前記素子を径方向から当接支持し、
前記陰極箔の突出部分は、前記外装ケースの底面に接触しているとともに、前記素子の最外周面の陰極箔露出部が前記複数の第1隆起部と接触していることを特徴とする。
この構成によれば、外装ケースに素子を挿入する過程で、最外周面の陰極箔は、第1隆起部と接触する。また、素子に部分的に外形寸法の大きな箇所がある場合であっても、当該箇所は、接触している第1隆起部から離れて隣り合う第1隆起部との間に入り込むようにして案内誘導される。すなわち、第1隆起部との接触によって素子に過剰な押圧力が作用するのを回避することができる。したがって、素子の破損を抑制しながら素子を精度よく保持することができる。
また、外装ケースの内周面には、規定された複数の第1隆起部が設けられているので、素子の最外周面で露出する陰極箔と第1隆起部との接触面積が安定し、不定の抵抗成分の発生を抑制することができる。また、素子の挿入後に外装ケースを圧縮して変形させる必要がないので、封止精度を保つこともできる。
また、外装ケースの底面に陰極箔の挿入側の先端を接触させるとともに、素子の最外周面で露出した陰極箔を第1隆起部に接触させることにより、外装ケースを介してケース内部の温度を効率よく放熱することができる。
さらに、外装ケースに挿入する素子先端側のテープの端辺が、第1隆起部と接触したとき、当該テープにかかる押圧が、自由端である陰極箔の突き出し部分に作用し、巻軸側に陰極箔が倒れ込み易くなる。したがって、素子挿入時のテープと第1隆起部との摩擦抵抗によって陰極箔が、外向きにめくれ上がるのを抑制することができ、ひいては精度よく電子部品を組み立てることができる
したがって、上記電子部品の構成によれば、耐振性、耐久性および放熱性に優れた電子部品を簡素な構成で精度よく組み立てることができる。
記外装ケースの底面側で前記素子を固定する前記テープのほか、前記外装ケースの開口側で前記素子を固定する別のテープをさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、素子が膨出形状(樽形状)になるので、テーパ状の第1隆起部との接触面積を拡大することができる。したがって、電子部品の放熱性が向上する。
なお、上記構成において、前記底面側テープは、前記素子最外周の陰極箔の突出部分の先端から離れた位置に貼り付けられており、
前記底面側テープの先端側端辺から前記素子最外周の陰極箔の先端を結ぶ仮想線と前記陰極箔の外表面とが成す角度が、前記第1隆起部のテーパの角度以上であることがより好ましい。
この構成によれば、テープおよび陰極箔の先端側の端辺が、第1隆起部と同時に接触、またはテープの端辺が先に第1隆起部と接触して押圧されるので、自由端である陰極箔が巻軸側(径方向内方側)に倒れ込み易くなる。
上記構成において、前記セパレータは、前記陽極箔の厚みを超える長さで当該陽極箔の端部から突出しており、当該セパレータの突出部分は、前記陽極箔の端部からの前記陰極箔の突出部分の長さよりも短いことが好ましい。
この構成によれば、素子の挿入時に先端が外装ケースと接触し、陰極箔の突出部分が倒れ込んだとき、当該陰極箔と陽極箔との間に介在するセパレータが陽極箔の端部を被覆するので、陰極箔と陽極箔とが接触してショートするのを回避することができる。
なお、上記構成において、外装ケースの底面を以下のように構成してもよい。
例えば、前記外装ケースの底面には、当該底面の外周端から中心に向かって延伸して形成される第2凹部が形成されることによって当該第2凹部の裏面に位置する当該底面の裏面に前記開口に向かって隆起する第2隆起部を形成する。
または、前記外装ケースの底面には、同心を有する環状の第3凹部が形成されることによって当該第3凹部の裏面に位置する当該底面の裏面に前記開口に向かって隆起する第3隆起部を形成する。
この構成によれば、素子の先端側が外装ケースの底面の裏面側に形成された第2隆起部または第3隆起部と接触するので、外装ケースの内周面と裏面とによって素子をより安定して当接支持することができる。その結果、素子の外周のみを第1隆起部によって当接支持する場合に比べて耐振性がより向上する。
本発明によれば、簡素な構成で耐振性、耐久性、放熱性に優れ、精度よく組み立てが可能な電子部品を提供することができる。
電解コンデンサの構成を示す断面図である。 電解コンデンサで使用されるコンデンサ素子の斜視図である。 図1に示す電解コンデンサの底面側の角部を拡大した断面図である。 電解コンデンサに使用される外装ケースの斜視図である。 第1隆起部とコンデンサ素子との接触動作を示す模式図である。 変形例の電解コンデンサに使用される外装ケースの斜視図である。 変形例の電解コンデンサに使用される外装ケースの斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。なお、本実施形態では、電子部品としてアルミニウム電解コンデンサ(以下、適宜に「電解コンデンサ」と称す)を例にとって説明する。
<電解コンデンサ>
図1に示すように、本実施形態の電解コンデンサ1は、コンデンサ素子2と、弾性封口材3と、外装ケース4とを備える。なお、コンデンサ素子2は、本発明の素子に相当し、弾性封口材3は、本発明の封止体に相当する。
図2に示すように、コンデンサ素子2は、陽極箔5と、陰極箔6とがセパレータ(電解紙)7を介して巻回して形成されている。コンデンサ素子2の最外周面には、陰極箔6が露出している。なお、コンデンサ素子2を固定するために、図1に示すように、当該コンデンサ素子2は、有底円筒状の外装ケース4への挿入時の底面側および開口側の2箇所に素子止めテープ8が巻回されている。なお、素子止めテープ8は、本発明のテープに相当する。
コンデンサ素子2の外装ケース4への挿入時の先端側は、図3に示すように、陽極箔5の端部よりも陰極箔6およびセパレータ7が突出している。陰極箔6の陽極箔5に対する突出部分の長さは、セパレータ7の陽極箔5に対する突出部分の長さよりも長い。本実施形態では、陰極箔6およびセパレータ7の突出部分の各長さは、次のように設定されている。
先ず、陽極箔5と隣接するセパレータ7の突出部分の長さは、陽極箔5の厚み以上に設定されている。陰極箔6の突出部分の長さは、陽極箔5の厚みにセパレータの厚みの2倍の長さを加算した長さ(陽極箔5の厚み+セパレータ7の厚み×2)に設定されている。すなわち、コンデンサ素子2を外装ケース4に挿入する過程で、当該コンデンサ素子2の先端が外装ケース4の底面と接触して陰極箔6およびセパレータ7が、巻軸方向に倒れ込んだとき、陽極箔5の端部がセパレータ7によって被覆され、陽極箔5と陰極箔6とが接触してショートするのを回避するように設定されている。また、複数の陰極箔6の突出部分が巻軸方向に倒れ込んだとき、突出部分が連なって略面状となり、外装ケース4の底面と面接触し易くなるように設定されている。
コンデンサ素子2のケース底面側に貼り付けられている素子止めテープ8の幅方向の長さは、外装ケース4の内周面に形成された第1隆起部12の長さL1の10%以下となる長さL2に設定されている。当該長さL2が、長さL1の10%を超える場合、コンデンサ素子2の最外周面で露出する陰極箔6と第1隆起部12との接触面積が小さくなり、放熱効率が低下する。
また、ケース底面側の素子止めテープ8は、陰極箔6の突出部分の先端(ケース底面側)から離れた陽極箔5と陰極箔6が重なる部分と陰極箔6の突出部分とに跨って貼り付けられている。すなわち、コンデンサ素子2を外装ケース4に挿入する過程で、ケース底面側の素子止めテープ8の先端側が第1隆起部12と接触し、巻軸側(径方向内方側)への押圧が当該素子止めテープ8を介して陰極箔6とセパレータ7の各突出部分の基端側(巻軸方向における陽極箔5の端辺位置)に作用し、自由端である両突出部分が、巻軸側に倒れ込み易くなるように設定されている。換言すれば、巻軸側に陰極箔6を倒れ込み易くすることにより、外装ケース4への挿入時の底面側素子止めテープ8と第1隆起部12との摩擦抵抗が低減されるので、陰極箔6が外向きにめくれ上がるのを抑制する。
次に、陽極箔5と陰極箔6には平坦状のリードタブがそれぞれ接続されており、図1および図2に示されるように、このリードタブを介して陽極箔5および陰極箔6からそれぞれリード部10が引き出されている。2つのリード部10は、コンデンサ素子2の一方の端面から導出されている。各リード部10は、リードタブの先端に連結された丸棒状の接続部10Aと、接続部10Aの先端部に溶接されたリード線10Bとから構成されている。
陽極箔5は、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁作用金属で形成されている。陽極箔5の表面は、エッチング処理により粗面化されるとともに、陽極酸化(化成)による陽極酸化皮膜(図示せず)が形成されている。
また、陰極箔6も、陽極箔5と同様にアルミニウムなどで形成され、その表面は粗面化されるとともに、自然酸化皮膜(図示せず)が形成されている。なお、陰極箔6には、陽極酸化皮膜を形成した箔、チタン、窒化チタン等を表面に蒸着した箔、カーボンやチタン等を担持した箔を用いることもできる。なお、陰極箔6の幅は、陽極箔5よりも突出部分の長さだけ大きくてもよいし、あるいは、陽極箔5と同じ幅の陰極箔6を使用してもよい。陽極箔5と同じ陰極箔6を使用する場合、所定長さの突出部分を確保できる位置に陰極箔6を巻軸方向にずらせばよい。
セパレータ7には駆動用電解液が保持されている。これにより、陽極箔5とセパレータ7との間に駆動用電解液が保持され、陰極箔6とセパレータ7との間にも駆動用電解液が保持されている。駆動用電解液は、コンデンサ素子2を駆動用電解液中に含浸させることにより保持される。なお、セパレータ7の幅は、陽極箔5の幅以上に設定されており、突出部分の長さを考慮して設定される。また、セパレータ7は、外装ケース4の開口側で最外周の陰極箔6よりも突出するように設定される。
素子止めテープ8は、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミドなどの樹脂基材または紙などの基材に粘着剤を塗布したものである。本実施形態では、素子止めテープ8の厚みを0.04mm〜0.06mmまでのものを使用している。素子止めテープ8の巻回数は、1回または複数回に設定される。あるいは、素子止めテープ同士が重ならないようにスパイラル状に巻回してもよい。なお、素子止めテープ8の厚みおよび巻回数は、電解コンデンサ1のサイズや特性などによって適宜に設定変更される。
図1に示すように、コンデンサ素子2は、有底円筒状に形成された外装ケース4に収納されている。
外装ケース4は、アルミニウムなどにより形成されている。図4に外装ケース4を記載しているが、説明の便宜上、底面を上向としている。この外装ケース4は、有底円筒状の底面4Aから開口に向かうに連れて深さが浅くなるテーパ状の第1凹部11を外周面4Bに所定間隔(本実施形態ではケース周方向に等間隔)をおいて複数個形成されている。また、第1凹部11は、凹入湾曲形状である。また、図1および図3に示すように、第1凹部11の裏面に位置する内周面には、底面4Aから開口に向い、かつ、径方向内方側への隆起高さが低くなるテーパ状の第1隆起部12が形成されている。したがって、第1隆起部12は、第1凹部11と同様に所定間隔をおいて複数個形成されている。なお、第1隆起部12の頂部は、外装ケース4の中心に向いている。このとき、第1凹部11の外装ケース4の底面円周上の幅は、例えば、〔外装ケースの円周長/凹部の本数〕×N%となるように設定される。なお、Nは、外装ケース4のサイズなど外形寸法に応じて1〜30%の範囲で適宜設定される。また、第1凹部11の本数は、例えば、3本以上が好ましく、6本以上であればコンデンサ素子2のリード部10が第1凹部11に対してどこに位置しても耐振性を向上させることができる。
第1隆起部12は、コンデンサ素子2を当接支持する。また、第1凹部11の深さD(図3を参照)は、コンデンサ素子2の破損および断線の生じない範囲でコンデンサ素子2に対して第1隆起部12の接触部分の一部を食い込ませるよう設定される。例えば、外装ケース4の直径が18mm、長さ40mmの場合、第1隆起部12が、コンデンサ素子2に最大で0.3mmまで食い込むように設定される。なお、第1隆起部12がコンデンサ素子2に食い込む深さは、コンデンサ素子2にストレスを与えないようコンデンサ素子2の直径の10%以下とすることが望ましい。
第1隆起部12は、外装ケース4の開口側からコンデンサ素子2を挿入する過程で、コンデンサ素子2の外周面の先端側からリード部側の基端に向かって第1隆起部12の長さ方向に接触面積を徐々に増やしながらコンデンサ素子2を当接支持してゆく。換言すれば、第1隆起部12が、コンデンサ素子2を僅かに弾性変形させながらコンデンサ素子2を当接支持する。
また、第1隆起部12は、コンデンサ素子2の挿入過程で次のように機能する。コンデンサ素子2に直径や形状など部分的に外形寸法の大きな箇所がある場合、第1隆起部12との接触によって当該箇所に作用する押圧力が他の部分に作用する押圧力よりも大きくなる。したがって、コンデンサ素子2の外形寸法の大きな箇所が第1隆起部12の頂部の面取りに接触している場合、コンデンサ素子2の弾性変形に伴う復元力(反発力)によって、当該箇所が第1隆起部12を滑りながら隣り合う第1隆起部12との間に案内誘導される。
外装ケース4の開口は、図1に示すように、2本のリード部10が外部に引き出された状態で、弾性封口材3によって封止されている。弾性封口材3は、外装ケース4の開口に形成された巻き締め部15によって圧縮された状態で配置されている。なお、外装ケース4の底部には、弁(図示せず)が設けられており、内圧が上昇した際に、当該弁が開弁して内圧を外部に逃がすようになっている。
弾性封口材3には、2本のリード部10がそれぞれ貫通する2つの貫通孔14が形成されている。弾性封口材3に力が作用していない無負荷状態での貫通孔14の内径は、接続部10Aの外径よりも僅かに小さい。
弾性封口材3は、ゴムまたは熱可塑性エラストマーを基材とする組成物により形成されている。弾性封口材3を構成するゴムとしては、具体的には、EPT(エチレンプロピレンターポリマー)、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー共重合体)、IIR(イソプレンイソブチレンラバー)などが用いられる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
従来の電解コンデンサ(比較例)と上記実施形態の電解コンデンサ(実施例)とを作製し、定格電圧を印加(定格リプル電流重畳)した後の発熱温度を測定した。比較例は、コンデンサ素子の最外周面がセパレータで被覆されている。また、挿入時のコンデンサ素子の先端側は、陰極箔およびセパレータが陽極箔から突き出ていない。なお、比較例および実施例の電解コンデンサの特性は、定格電圧100V、静電容量1000μF、直径18mm、高さ40mmである。
測定条件は、25℃の雰囲気中で電解コンデンサに定格電圧を印加(定格リプル電流重畳)し、外装ケース内に熱電対を挿入してコンデンサ素子の内部および外装ケースの外側底面の2箇所の温度を測定した。
測定の結果、実施例の2箇所の測定位置での発熱温度(温度上昇)の平均が、1.4℃であった。また、比較例の2箇所の測定位置での発熱温度の平均が、2.9℃であった。したがって、実施例の発熱温度は、比較例に対して約50%以上低減されている。すなわち、実施例は、比較例に対して放熱性が向上している。
上述のように、本実施形態に係る電解コンデンサ1の構成によれば、有底円筒状の底面4Aから開口に垂直に向かうに連れて深さが浅くなるテーパ状の第1凹部11を外周面4Bに複数個形成することによって、当該外周面の裏面側に形成された第1凹部11と同形状の第1隆起部12によってコンデンサ素子2を垂直方向で支持している。したがって、電解コンデンサ1の耐振性を高めることができ、第1凹部11によって外装ケース4の強度も高めることができる。
また、コンデンサ素子2に部分的に外形寸法の大きな箇所がある場合、当該箇所が、第1隆起部12から離れて隣り合う第1隆起部12の間に入り込むようにして案内誘導される。したがって、本実施形態の電解コンデンサ1によれば、コンデンサ素子2と第1隆起部12との接触によって当該コンデンサ素子2に過剰な押圧力が作用するのを回避することができ、ひいてはコンデンサ素子2が、破損するのを防止することができる。
また、コンデンサ素子2の挿入先端側からリード部側基端に向かう外周面は、第1隆起部12の頂部と所定長さおよび所定面積で接触しているので、コンデンサ素子2への押圧力が分散され、ひいてはコンデンサ素子2が破損するのを防止することができる。
さらに、コンデンサ素子2の先端側で陽極箔5の先端から突き出た陰極箔6を外装ケース4の底面4Aに接触させるとともに、最外周面の陰極箔6を第1隆起部12に接触させることにより、電解コンデンサ1の放熱性を高めることができる。
なお、本発明は、上記実施形態の電解コンデンサ1の構成に限定されず、以下のように構成してもよい。
(1)上記実施形態の電解コンデンサ1では、最外周面の陰極箔6の表面が、外装ケース4の垂直な内壁に対して平行であったが、2本の素子止めテープ8の巻き締め力を調整し、両素子止めテープ8の間の陰極箔6の表面が径方向外方に膨出形状になるように構成してもよい。すなわち、コンデンサ素子2の挿入側の先端と開口側の基端の2方向から陰極箔6にテンションを付与することなく、フリーな状態でコンデンサ素子2の両端側を素子止めテープ8で巻き締める。このとき、素子止めテープ間の陰極箔6の表面が、両端から巻軸の中心に向かうにつれて外径が大きくなる。すなわち、コンデンサ素子2の外径が、略樽形状になる。
この構成によれば、コンデンサ素子2の外形が、略樽形状になるので、最外周面の陰極箔6とテーパ状の第1隆起部12との接触面積を拡大することができる。したがって、電解コンデンサ1の放熱性および耐振性が向上する。
(2)上記実施形態において、底面側素子止めテープ8の貼り付け位置を次のように設定してもよい。例えば、図5に示すように、底面側素子止めテープ8は、陰極箔6の突出部分の先端から離れた位置に貼り付けられており、底面側の当該素子止めテープ8の先端側端辺から陰極箔6の先端を結ぶ仮想線(図中の破線)と陰極箔6の外表面とが成す角度α1と、第1隆起部12のテーパの角度α2との関係がα1≧α2となるように設定する。
この構成によれば、陰極箔6および底面側素子止めテープ8の先端側の端辺が、第1隆起部12と同時に接触、または、底面側素子止めテープ8の端辺のみが先に第1隆起部12と接触する。底面側素子止めテープ8の端辺が第1隆起部12と最初に接触するので、突出部分の基端側から先端に向けて押圧が作用し、陰極箔6の突出部分が巻軸側に倒れ込み易くなる。したがって、第1隆起部12との摩擦抵抗によって陰極箔6が、外向きにめくれ上がるのを抑制することができる。
(3)また、上記実施形態において、最外周面の陰極箔6の突出部分が、図3に示すように、予め巻軸側(径方向内方側)に傾斜するように構成してもよい。
この構成によれば、外装ケース4にコンデンサ素子2を挿入する過程で、巻軸方向に予め傾斜角を有する陰極箔6の突出部分は、第1隆起部12のテーパ面に滑らかに接触してゆくので、当該陰極箔6の突出部分が、外向きにめくれ上がるのを確実に抑制することができる。
(4)外装ケース4は、図6に示すように、底面4Aの外周から開口に向かって先細り形状とする第1凹部11Aと、第1凹部11Aと同形状で、第1凹部11Aと連結する態様で底面4Aの外周からその中心に向かって先細り形状となる第2凹部11Bとを備えた構成であってもよい。すなわち、有底円筒状の底面4Aから開口に向かって径方向の深さが浅くなるテーパ状の第1凹部11Aと、底面4Aの外周側で第1凹部11Aと連結して底面4Aの中心に向かって深さが浅くなるテーパ状に第2凹部11Bとを形成する。第1凹部11Aおよび第2凹部11Bの裏面側には、第1隆起部12Aおよび第2隆起部が形成されている。
また、外装ケース4は、図7に示すように構成してもよい。底面4Aと同心を有する環状および円状の第3凹部11Cを形成する。当該第3凹部11Cの位置する底面4Aの裏面には、開口に向かって隆起する第3隆起部が形成されている。なお、第3凹部間のピッチは、適宜に設定変更される。
上記のように底面4Aに第2隆起部または第3隆起部を形成することによって、外装ケース4の内周面と底面4Aの裏面とによってコンデンサ素子2を当接支持することができる。その結果、コンデンサ素子2の外周のみを第1隆起部12によって当接支持する場合に比べて耐振性がより向上する。さらには、外装ケース4の強度を向上させることもできる。
(5)上記実施形態では、電解コンデンサを例にとって説明したが、電解コンデンサに限らず、例えば、電気二重層コンデンサ、リチウムイオンキャパシタなどの円筒状の外装ケースで素子を封止する電子部品に、上記各実施形態に記載の外装ケース4を適用することができるのはいうまでもない。
1 電解コンデンサ
2 コンデンサ素子
3 弾性封口材
4 外装ケース
5 陽極箔
6 陰極箔
7 セパレータ
8 素子止めテープ
10 リード部
10A 接続部
10C リード線
11、11A 第1凹部
11B 第2凹部
11C 第3凹部
12 第1隆起部
14 貫通孔
15 巻き締め部

Claims (6)

  1. 陽極箔と陰極箔を、セパレータを介して重ね合わせて巻回し、巻軸方向先端側で前記陰極箔および前記セパレータが前記陽極箔の端部から突出するとともに、前記陰極箔の前記陽極箔に対する突出部分の長さが前記セパレータの前記陽極箔に対する突出部分の長さよりも長い素子と、
    前記陽極箔と前記陰極箔が重なる部分と前記陰極箔の突出部分とに跨って前記素子の巻軸方向先端側外周を固定するテープと、
    前記素子を収納する有底円筒状の外装ケースと、
    前記外装ケースの開口を封止する封止体と、を備えた電子部品であって、
    前記外装ケースは、前記有底円筒状の底面から開口に向かって径方向の深さが浅くなるテーパ状の第1凹部が外周面に複数個形成されることによって、当該第1凹部の裏面に位置する前記外装ケースの内周面に径方向内方に向かって隆起するテーパ状に形成された第1隆起部を複数有し、当該複数の第1隆起部が前記テープを押圧して前記陰極箔の突出部分を巻軸側に倒れ込ませ、かつ、前記素子を径方向から当接支持し、
    前記陰極箔の突出部分は、前記外装ケースの底面に接触しているとともに、前記素子の最外周面の陰極箔露出部が前記複数の第1隆起部と接触していることを特徴とする電子部品。
  2. 記外装ケースの底面側で前記素子を固定する前記テープのほか、前記外装ケースの開口側で前記素子を固定する別のテープをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記底面側テープは、前記素子最外周の陰極箔の突出部分の先端から離れた位置に貼り付けられており、
    前記底面側テープの先端側端辺から前記素子最外周の陰極箔の先端を結ぶ仮想線と前記陰極箔の外表面とが成す角度が、前記第1隆起部のテーパの角度以上である
    ことを特徴とする請求項2記載の電子部品。
  4. 前記セパレータは、前記陽極箔の厚みを超える長さで当該陽極箔の端部から突出していことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の電子部品。
  5. 前記外装ケースの底面には、当該底面の外周端から中心に向かって延伸して形成される第2凹部が形成されることによって当該第2凹部の裏面に位置する当該底面の裏面に前記開口に向かって隆起する第2隆起部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の電子部品。
  6. 前記外装ケースの底面には、同心を有する環状の第3凹部が形成されることによって当該第3凹部の裏面に位置する当該底面の裏面に前記開口に向かって隆起する第3隆起部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の電子部品。
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