JP3476082B2 - パターン微細化用被覆形成剤およびそれを用いた微細パターンの形成方法 - Google Patents
パターン微細化用被覆形成剤およびそれを用いた微細パターンの形成方法Info
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Description
術分野におけるパターン微細化用被覆形成剤およびそれ
を用いた微細パターンの形成方法に関する。さらに詳し
くは、近年の半導体デバイスの集積化、微小化に対応し
得るパターン微細化用被覆形成剤およびそれを用いた微
細パターンの形成方法に関する。
部品の製造においては、基板にエッチングなどの処理を
施すに際し、活性放射線に感応するいわゆる感放射線ホ
トレジストを用いて基板上に被膜(ホトレジスト層)を
設け、次いでこれを活性放射線で選択的に照射して露光
し、現像処理を行って、ホトレジスト層を選択的に溶解
除去して基板上に画像パターン(ホトレジストパター
ン)を形成し、これを保護層(マスクパターン)として
基板にホールパターン、トレンチパターン等のコンタク
ト用パターンなどの各種パターンを形成するホトリソグ
ラフィー技術が用いられている。
傾向が高まり、これらパターンの形成についても微細化
が進み、現在パターン幅0.20μm以下の超微細加工
が要求されており、マスクパターン形成に用いられる活
性光線も、KrF、ArF、F2エキシマレーザー光
や、電子線などの短波長の照射光が利用され、マスクパ
ターン形成材料としてのホトレジスト材料についても、
これらの照射光に対応した物性をもつものの研究・開発
が行われている。
微細化対応策に加え、パターン形成方法の面からも、ホ
トレジスト材料のもつ解像度の限界を超える技術の研究
・開発が行われている。
は、基板上に塗布したパターン形成用レジストに抜きパ
ターンを形成した後、該パターン形成用レジストとミキ
シングするミキシング生成用レジストを基板全面に塗布
した後、ベークして、ミキシング層をパターン形成用レ
ジスト側壁〜表面に形成し、前記ミキシング生成用レジ
ストの非ミキシング部分を除去して、上記ミキシング層
寸法分の微細化を図った抜きパターン形成方法が開示さ
れている。また特開平5−241348号公報では、酸
発生剤を含有するレジストパターンを形成した基板上
に、酸の存在下で不溶化する樹脂を被着した後、熱処理
し、前記樹脂にレジストから酸を拡散させて樹脂とレジ
ストパターン界面付近に一定厚さのレジストを形成した
後、現像して、酸の拡散がされていない樹脂部分を除去
することにより、上記一定の厚さ寸法分の微細化を図っ
たパターン形成方法が開示されている。
ターン側壁に形成される層の厚さのコントロールが難し
く、ウェーハ面内の熱依存性が十数nm/℃程度と大き
く、現在の半導体デバイスの製造で用いられる加熱装置
ではウェーハ面内を均一に保つことが非常に困難であ
り、パターン寸法のバラツキの発生を抑制することがで
きないという問題がある。
化させパターン寸法を微細化する方法も知られている。
例えば特開平1−307228号公報では、基板上にレ
ジストパターンを形成した後、熱処理を行い、レジスト
パターンの断面形状を矩形から半円状へと変形させ底辺
長を増大させることにより、微細なパターンを形成する
方法が開示されている。また特開平4−364021号
公報では、レジストパターンを形成した後、その軟化温
度の前後に加熱し、レジストの流動化によりそのパター
ン寸法を変化させて微細なパターンを形成する方法が開
示されている。
は数nm/℃程度であり、この点での問題点は少ないも
のの、熱処理によるレジストの変形・流動のコントロー
ルが困難なため、ウェーハ面内で均一なレジストパター
ンを設けることが難しいという問題がある。
例えば特開平7−45510号公報では、基板上にレジ
ストパターンを形成した後、基板上に前記レジストパタ
ーンの熱流動しすぎを防止するためのストッパとしての
樹脂を形成し、次いで熱処理し、レジストを流動化させ
てパターン寸法を変化させた後、樹脂を除去して微細な
パターンを形成する方法が開示されている。そして上記
樹脂として、具体的にはポリビニルアルコールを用いて
いるが、ポリビニルアルコールは、水に対する溶解性が
不十分なため、水洗で完全に除去することが難しく、良
好なプロフィルのパターンの形成が難しく、また経時安
定性の面でも必ずしも満足し得るものとはいえない。
る基板上に被覆材料を塗布する際、気泡(マイクロフォ
ーム)発生という問題があり、これが最終的にはディフ
ェクトと呼ばれるパターン欠陥の発生に関係していると
いわれることから、このような問題点も併せて解決し得
る被覆用材料が要求されている。
みてなされたもので、特に被覆形成剤を用いたパターン
の微細化において、パターン寸法の制御性に優れるとと
もに、良好なプロフィルおよび半導体デバイスにおける
要求特性を備えた微細パターンを得ることができる被覆
形成剤およびこれを用いた微細パターン形成方法を提供
することを目的とするものである。
めに本発明は、ホトレジストパターンを有する基板上に
被覆されるパターン微細化用被覆形成剤であって、ホト
レジストパターンの軟化点よりも低い温度で熱処理を行
うことにより該被覆形成剤を熱収縮させ、その熱収縮作
用を利用してホトレジストパターン間隔を狭小せしめ、
次いで上記被覆形成剤を除去して微細パターンを形成す
るために使用され、水溶性ポリマーと界面活性剤を含有
することを特徴とするパターン微細化用被覆形成剤を提
供する。
ルキルピロリドン系界面活性剤、第4級アンモニウム塩
系界面活性剤、およびポリオキシエチレンのリン酸エス
テル系界面活性剤の中から選ばれる少なくとも1種を用
いるのが好ましい。
有する基板上に、上記パターン微細化用被覆形成剤を被
覆した後、ホトレジストパターンの軟化点よりも低い温
度で熱処理を行うことにより該被覆形成剤を熱収縮さ
せ、その熱収縮作用を利用してホトレジストパターン間
の間隔を狭小せしめ、次いで上記被覆形成剤を除去する
工程を含む、微細パターンの形成方法を提供する。
基板上に設けられたホトレジストパターンの間に画定さ
れた、ホールパターン、トレンチパターンなどに代表さ
れるパターンを被覆するためのものであって、その熱収
縮作用によって上記ホトレジスト間に画定されたパター
ンの広さ、幅を狭小ならしめて、微小なパターンを形成
するのに用いられるものである。
剤は、水溶性ポリマーと界面活性剤を含有する。
得るポリマーであればよく、特に制限されるものでない
が、アクリル系重合体、ビニル系重合体、セルロース系
誘導体、アルキレングリコール系重合体、尿素系重合
体、メラミン系重合体、エポキシ系重合体、アミド系重
合体などが好ましく用いられる。
リル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル
酸メチル、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−
ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジ
メチルアミノプロピルアクリルアミド、N−メチルアク
リルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメ
チルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルア
ミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエ
チルアクリレート、アクリロイルモルホリン等の単量体
を構成成分とする重合体または共重合体が挙げられる。
ニルピロリドン、ビニルイミダゾリジノン、酢酸ビニル
等の単量体を構成成分とする重合体または共重合体が挙
げられる。
ロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースアセテートフタレート、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースヘキサヒドロフタレ
ート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテート
サクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロール、セルロールアセテートヘキサヒドロフタレー
ト、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、
メチルセルロース等が挙げられる。
例えば、エチレングリコール、プロピレンググリコール
等の付加重合体または付加共重合体などが挙げられる。
ル化尿素、ジメチロール化尿素、エチレン尿素等を構成
成分とするものが挙げられる。
キシメチル化メラミン、メトキシメチル化イソブトキシ
メチル化メラミン、メトキシエチル化メラミン等を構成
成分とするものが挙げられる。
合体などの中で水溶性のものも用いることができる。
セルロース系重合体、ビニル系重合体、アクリル系重合
体の中から選ばれる少なくとも1種を含む構成とするの
が好ましく、特には、pH調整が容易であるという点か
らアクリル系重合体が最も好ましい。さらには、アクリ
ル系重合体と、アクリル系重合体以外の水溶性ポリマー
との共重合体とすることが、加熱処理時にホトレジスト
パターンの形状を維持しつつ、ホトレジストパターン間
隔の収縮効率を高くすることができるという点から好ま
しい。水溶性ポリマーは1種または2種以上を用いるこ
とができる。
場合、構成成分の配合比は特に限定されるものでない
が、特に経時安定性を重視するなら、アクリル系重合体
の配合比を、それ以外の他の構成重合体よりも多くする
ことが好ましい。なお、経時安定性の向上は、アクリル
系重合体を上記のように過多に配合する以外に、p−ト
ルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の酸
性化合物を添加することにより解決することも可能であ
る。
ものでないが、上記水溶性ポリマーに添加した際、溶解
性が高く、懸濁を発生せず、ポリマー成分に対する相溶
性がある、等の特性が必要である。このような特性を満
たす界面活性剤を用いることにより、従来問題となって
いた、特に被覆用材料を塗布する際の気泡(マイクロフ
ォーム)発生と関係があるとされる、ディフェクトの発
生をより効果的に防止することができる。
性剤としては、N−アルキルピロリドン系界面活性剤、
第4級アンモニウム塩系界面活性剤、およびポリオキシ
エチレンのリン酸エステル系界面活性剤の中から選ばれ
る少なくとも1種が好ましく用いられる。
ては、下記一般式(I)
ル基を示す)で表されるものが好ましい。
剤として、具体的には、N−ヘキシル−2−ピロリド
ン、N−へプチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2
−ピロリドン、N−ノニル−2−ピロリドン、N−デシ
ル−2−ピロリドン、N−デシル−2−ピロリドン、N
−ウンデシル−2−ピロリドン、N−ドデシル−2−ピ
ロリドン、N−トリデシル−2−ピロリドン、N−テト
ラデシル−2−ピロリドン、N−ペンタデシル−2−ピ
ロリドン、N−ヘキサデシル−2−ピロリドン、N−ヘ
プタデシル−2−ピロリドン、N−オクタデシル−2−
ピロリドン等が挙げられる。中でもN−オクチル−2−
ピロリドン(「SURFADONE LP100」;ISP社製)が好
ましく用いられる。
は、下記一般式(II)
立にアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示し(た
だし、そのうちの少なくとも1つは炭素原子数6以上の
アルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す);X-
は水酸化物イオンまたはハロゲンイオンを示す〕で表さ
れるものが好ましい。
して、具体的には、ドデシルトリメチルアンモニウムヒ
ドロキシド、トリデシルトリメチルアンモニウムヒドロ
キシド、テトラデシルトリメチルアンモニウムヒドロキ
シド、ペンタデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、へプタデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、オクタデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド
等が挙げられる。中でも、ヘキサデシルトリメチルアン
モニウムヒドロキシドが好ましく用いられる。
面活性剤としては、下記一般式(III)
キル基またはアルキルアリル基を示し;R7は水素原子
または(CH2CH2O)R6(ここでR6は上記で定義し
たとおり)を示し;nは1〜20の整数を示す)で示さ
れるものが好ましい。
ル系界面活性剤としては、具体的には「プライサーフA
212E」、「プライサーフA210G」(以上、いず
れも第一工業製薬(株)製)等として市販されているも
のを好適に用いることができる。
クト低減の点からは、ポリオキシエチレンのリン酸エス
テル系界面活性剤が好ましく用いられる。
分)に対して0.1〜10質量%程度とするのが好まし
く、特には0.2〜2質量%程度である。上記配合量範
囲を外れた場合、塗布性の悪化に起因する、面内均一性
の低下に伴うパターンの収縮率のバラツキ、あるいはマ
イクロフォームと呼ばれる塗布時に発生する気泡に因果
関係が深いと考えられるディフェクトの発生といった問
題が生じるおそれがある。
は、不純物発生防止、pH調整等の点から、所望によ
り、さらに水溶性アミンを配合してもよい。
溶液におけるpKa(酸解離定数)が7.5〜13のア
ミン類が挙げられる。具体的には、例えば、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、N,N−
ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノー
ルアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−メ
チルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、
N−ブチルエタノールアミン、N−メチルジエタノール
アミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノ
ールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカノ
ールアミン類;ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、プロピレンジアミン、N,N−ジエチルエチ
レンジアミン、1,4−ブタンジアミン、N−エチル−
エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3
−プロパンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン等のポ
リアルキレンポリアミン類;2−エチル−ヘキシルアミ
ン、ジオクチルアミン、トリブチルアミン、トリプロピ
ルアミン、トリアリルアミン、ヘプチルアミン、シクロ
ヘキシルアミン等の脂肪族アミン;ベンジルアミン、ジ
フェニルアミン等の芳香族アミン類;ピペラジン、N−
メチル−ピペラジン、メチル−ピペラジン、ヒドロキシ
エチルピペラジン等の環状アミン類等が挙げられる。中
でも、沸点140℃以上(760mmHg)のものが好
ましく、例えばモノエタノールアミン、トリエタノール
アミン等が好ましく用いられる。
(固形分)に対して0.1〜30質量%程度の割合で配
合するのが好ましく、特には2〜15質量%程度であ
る。0.1質量%未満では経時による液の劣化が生じる
おそれがあり、一方、30質量%超ではホトレジストパ
ターンの形状悪化を生じるおそれがある。
には、ホトレジストパターン寸法の微細化、ディフェク
トの発生抑制などの点から、所望により、さらに非アミ
ン系水溶性有機溶媒を配合してもよい。
は、水と混和性のある非アミン系有機溶媒であればよ
く、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;
ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ビス(2−ヒド
ロキシエチル)スルホン、テトラメチレンスルホン等の
スルホン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等
のアミド類;N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル
−2−ピロリドン、N−プロピル−2−ピロリドン、N
−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシ
エチル−2−ピロリドン等のラクタム類;1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−
イミダゾリジノン、1,3−ジイソプロピル−2−イミ
ダゾリジノン等のイミダゾリジノン類;エチレングリコ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエー
テルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、グリセリン、1,2−ブチレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチ
レングリコール等の多価アルコール類およびその誘導体
が挙げられる。中でも、ホトレジストパターン寸法の微
細化、ディフェクト発生抑制の点から多価アルコール類
およびその誘導体が好ましく、特にはグリセリンが好ま
しく用いられる。非アミン系水溶性有機溶媒は1種また
は2種以上を用いることができる。
合、水溶性ポリマーに対して0.1〜30質量%程度の
割合で配合するのが好ましく、特には0.5〜15質量
%程度である。上記配合量が0.1質量%未満ではディ
フェクト低減効果が低くなりがちであり、一方、30質
量%超ではホトレジストパターンとの間でミキシング層
を形成しがちとなり、好ましくない。
3〜50質量%濃度の水溶液として用いるのが好まし
く、5〜20質量%濃度の水溶液として用いるのが特に
好ましい。濃度が3質量%未満では基板への被覆不良と
なるおそれがあり、一方、50質量%超では、濃度を高
めたことに見合う効果の向上が認められず、取扱い性の
点からも好ましくない。
剤は、上記したように溶媒として水を用いた水溶液とし
て通常用いられるが、水とアルコール系溶媒との混合溶
媒を用いることもできる。アルコール系溶媒としては、
例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール等の1価アルコー
ル等が挙げられる。これらのアルコール系溶媒は、水に
対して30質量%程度を上限として混合して用いられ
る。
ホトレジスト材料のもつ解像度の限界を超えるほどに解
像性を向上させる効果を奏し、また基板面内におけるパ
ターンのバラツキを是正して面内均一性を得ることがで
き、さらに、蛍光光の基板からの反射光等に起因するパ
ターン形状の乱れ(ラフネス)を是正してプロフィルの
良好なパターンを形成することができる。さらに、ディ
フェクト発生を抑制することができる効果を奏する。
ホトレジストパターンを有する基板上に、上記のパター
ン微細化用被覆形成剤を被覆した後、ホトレジストパタ
ーンの軟化点よりも低い温度で熱処理を行うことにより
該被覆形成剤を熱収縮させ、その熱収縮作用によりホト
レジストパターン間の間隔を狭小せしめ、次いで上記被
覆形成剤を除去する工程を含む。
は、特に限定されるものでなく、半導体デバイス、液晶
表示素子、磁気ヘッドあるいはマイクロレンズなどの製
造において用いられる常法により行うことができる。例
えば、シリコンウェーハ等の基板上に、化学増幅型等の
ホトレジスト用組成物を、スピンナーなどで塗布、乾燥
してホトレジスト層を形成した後、縮小投影露光装置な
どにより、紫外線、deep−UV、エキシマレーザー
光などの活性光線を、所望のマスクパターンを介して照
射するか、あるいは電子線により描画した後、加熱し、
次いでこれを現像液、例えば1〜10質量%テトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液等のア
ルカリ性水溶液などを用いて現像処理することによっ
て、基板上にホトレジストパターンを形成することがで
きる。
ホトレジスト用組成物としては、特に限定されるもので
はなく、i、g線用ホトレジスト組成物、KrF、Ar
F、F2等のエキシマレーザー用ホトレジスト組成物、
さらにはEB(電子線)用ホトレジスト組成物等、広く
一般的に用いられるホトレジスト組成物を用いることが
できる。
を有する基板上に、パターン微細化用被覆形成剤を塗布
し被覆する。なお、被覆形成剤を塗布した後に、80〜
100℃の温度で30〜90秒間、基板にプリベークを
施してもよい。
て通常行われていた方法に従って行うことができる。す
なわち、例えばスピンナー等により、上記パターン微細
化用被覆形成剤の水溶液を基板上に塗布する。
る塗膜を熱収縮させる。この塗膜の熱収縮作用により、
該塗膜に接するホトレジストパターンが塗膜の熱収縮相
当分幅広となり、ホトレジストパターンどうしが互いに
近接した状態となってホトレジストパターン間の間隔が
狭められる。このホトレジストパターン間の間隔は、す
なわち、最終的に得られるパターンの径や幅を規定する
ことから、上記した被覆形成剤からなる塗膜の熱収縮に
よりホールパターンの径やトレンチパターンの幅を狭小
化させることができ、パターンの微小化を行うことがで
きる。
収縮を起こし得る温度であって、パターンの微細化を行
うに十分な温度であれば、特に限定されるものでない
が、本発明ではホトレジストパターンの軟化点よりも低
い温度で加熱する。このような温度での加熱処理によ
り、プロフィルの良好な微細パターンの形成をより一層
効果的に行うことができ、また特にウェーハ面内におけ
るデューティ比(Duty)比、すなわちウェーハ面内
におけるパターン間隔に対する依存性を小さくすること
ができる等の点において極めて効果的である。
は、基板上に形成したホトレジストパターンが、基板の
加熱処理により自発的に流動化(フロー)し始める温度
を意味する。ホトレジストパターンの軟化点は、ホトレ
ジストパターンを形成するホトレジスト組成物によりそ
れぞれ異なる。現在のホトリソグラフィー技術において
用いられる種々のホトレジスト組成物の軟化点を考慮す
ると、好ましい加熱処理は通常、80〜160℃程度の
温度範囲で、ただしホトレジストが熱流動を起さない温
度で、30〜90秒間程度行われる。
ては、ホトレジストパターンの高さと同程度あるいはそ
れを覆う程度の高さが好ましく、通常、0.1〜0.5
μm程度が適当である。
からなる塗膜は、水系溶剤、好ましくは純水により10
〜60秒間洗浄することにより除去する。本発明に係る
被覆形成剤は、水での洗浄除去が容易で、かつ、基板お
よびホトレジストパターンから完全に除去することがで
きる。
トパターンの間に画定された、微小化されたパターンを
有する基板が得られる。
場合、220nmから160nm程度に、またホールパ
ターンの場合、180nmから160nm程度にパター
ンの間隔を狭めることができる。
れまでの方法によって得られる解像限界よりもより微細
なパターンサイズを有するとともに、良好なプロフィル
を有し、所要の要求特性を十分に満足し得る物性を備え
たものである。
導体分野に限られず、広く液晶表示素子、磁気ヘッド製
造、さらにはマイクロレンズ製造等に用いることが可能
である。
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、配合量は特記しない限り質量%
である。
である「TDUR−P036PM」(東京応化工業
(株)製)を回転塗布し、80℃で90秒間ベーク処理
し、膜厚0.48μmのホトレジスト層を形成した。
マレーザー露光装置(「キャノンFPA−3000 E
X3」;キャノン(株)製)を用いて露光処理し、12
0℃にて90秒間加熱処理を施し、2.38質量%TM
AH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液
を用いて現像処理してホトレジストパターンを形成し
た。このホトレジストパターンの形成により、直径18
0nm(すなわち、ホトレジストパターンがなす間隔が
180nm)のホールパターンを形成した。
酸とビニルピロリドンのコポリマー(アクリル酸:ビニ
ルピロリドン=2:1(質量比))10g、およびN-
アルキルピロリドン系界面活性剤として「SURFADONE LP
100」(ISP社製)0.02gを純水に溶解し、全体
の固形分濃度を8.0質量%とした被覆形成剤を塗布
し、116℃で60秒間加熱処理を行った。続いて23
℃で純水を用いて被覆形成剤を除去した。このときホー
ルパターンの直径は約160nmであった。また、塗膜
の面内均一性も良好で、フローレートのバラツキも少な
く抑えることができ、マイクロフォームの発生に起因す
るディフェクトの発生を低減することができた。得られ
たパターンのプロフィルも良好であった。
レジストパターンを形成した。このホトレジストパター
ンの形成により、直径180nm(すなわち、ホトレジ
ストパターンがなす間隔が180nm)のホールパター
ンを形成した。
酸とビニルピロリドンのコポリマー(アクリル酸:ビニ
ルピロリドン=2:1(質量比))10g、トリエタノ
ールアミン0.9g、およびN-アルキルピロリドン系
界面活性剤として「SURFADONELP100」(ISP社製)
0.02gを純水に溶解し、全体の固形分濃度を8.0
質量%とした被覆形成剤を塗布し、116℃で60秒間
加熱処理を行った。続いて23℃で純水を用いて被覆形
成剤を除去した。このときホールパターンの直径は約1
60nmであった。また、塗膜の面内均一性も良好で、
フローレートのバラツキも少なく抑えることができ、マ
イクロフォームの発生に起因するディフェクトの発生を
低減することができた。得られたパターンのプロフィル
も良好であった。
レジストパターンを形成した。このホトレジストパター
ンの形成により、パターン幅180nm(すなわち、ホ
トレジストパターンがなす間隔が180nm)のトレン
チパターンを形成した。
ル酸とビニルピロリドンのコポリマー(アクリル酸:ビ
ニルピロリドン=2:1(質量比))10g、トリエタ
ノールアミン0.9g、および第4級アンモニウム系界
面活性剤としてHDTMAH(ヘキサデシルトリメチル
アンモニウムヒドロキシド;和光純薬(株)製)0.0
2gを純水に溶解し、全体の固形分濃度を8.0質量%
とした被覆形成剤を塗布し、116℃で60秒間加熱処
理を行った。続いて23℃で純水を用いて被覆形成剤を
除去した。このときトレンチパターンのパターン幅は約
160nmであった。また、塗膜の面内均一性も良好
で、フローレートのバラツキも少なく抑えることがで
き、マイクロフォームの発生に起因するディフェクトの
発生を低減することができた。得られたパターンのプロ
フィルも良好であった。
レジストパターンを形成した。このホトレジストパター
ンの形成により、直径181.5nm(すなわち、ホト
レジストパターンがなす間隔が181.5nm)のホー
ルパターンを形成した。
酸とビニルピロリドンのコポリマー(アクリル酸:ビニ
ルピロリドン=2:1(質量比))6.93g、および
ポリオキシエチレンのリン酸エステル系界面活性剤とし
て「プライサーフA210G」(第一工業製薬(株)
製)0.07gを純水93gに溶解して調製した被覆形
成剤を塗布し、120℃で60秒間加熱処理した。続い
て23℃で純水を用いて被覆形成剤を除去した。このと
きホールパターンの直径は161.4nmであった。ま
た、塗膜の面内均一性も良好で、フローレートのバラツ
キも少なく抑えることができ、マイクロフォームの発生
に起因するディフェクトのカウント数は、実施例1〜3
でのディフェクトのカウント数の15%程度で、極めて
有効にディフェクトが低減できた。得られたパターンの
プロフィルも良好であった。
レジストパターンを形成した。このホトレジストパター
ンの形成により、直径181.5nm(すなわち、ホト
レジストパターンがなす間隔が181.5nm)のホー
ルパターンを形成した。
酸とビニルピロリドンのコポリマー(アクリル酸:ビニ
ルピロリドン=2:1(質量比))6.73g、ポリオ
キシエチレンのリン酸エステル系界面活性剤として「プ
ライサーフA210G」(第一工業製薬(株)製)0.
07g、およびグリセリン0.20gを純水93gに溶
解して調製した被覆形成剤を塗布し、120℃で60秒
間加熱処理した。続いて23℃で純水を用いて被覆形成
剤を除去した。このときホールパターンの直径は16
0.2nmであった。また、塗膜の面内均一性も良好
で、フローレートのバラツキも少なく抑えることがで
き、マイクロフォームの発生に起因するディフェクトの
カウント数は0に近かった。得られたパターンのプロフ
ィルも良好であった。
レジストパターンを形成した。このホトレジストパター
ンの形成により、直径181.5nm(すなわち、ホト
レジストパターンがなす間隔が181.5nm)のホー
ルパターンを形成した。
酸とビニルピロリドンのコポリマー(アクリル酸:ビニ
ルピロリドン=2:1(質量比))6.73g、ポリオ
キシエチレンのリン酸エステル系界面活性剤として「プ
ライサーフA210G」(第一工業製薬(株)製)0.
07g、およびプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル0.20gを純水93gに溶解して調製した被覆形成
剤を塗布し、120℃で60秒間加熱処理した。続いて
23℃で純水を用いて被覆形成剤を除去した。このとき
ホールパターンの直径は160.2nmであった。ま
た、塗膜の面内均一性も良好で、フローレートのバラツ
キも少なく抑えることができ、マイクロフォームの発生
に起因するディフェクトのカウント数は0に近かった。
得られたパターンのプロフィルも良好であった。
レジストパターンを形成した。このホトレジストパター
ンの形成により、パターン幅180nm(すなわち、ホ
トレジストパターンがなす間隔が180nm)のトレン
チパターンを形成した。
ル酸とビニルピロリドンのコポリマー(アクリル酸:ビ
ニルピロリドン=2:1(質量比))10gを純水に溶
解し、全体の固形分濃度を8.0質量%とした被覆形成
剤を塗布し、116℃で60秒間加熱処理を行った。続
いて23℃で純水を用いて被覆形成剤を除去した。この
ときトレンチパターンのパターン幅は約160nmで、
トレンチパターンの微細化という目的は達成し得たもの
の、ディフェクトの発生状況を同様に観察したところ、
塗布性の悪化に起因する、塗膜の面内均一性の低下に伴
うレジストパターン間のフローレートバラツキが発生
し、さらにはマイクロフォームの発生に伴うディフェク
トが発生していた。
トレジストパターンを有する基板上に被覆形成剤(塗
膜)を設け、これを熱処理してホトレジストパターン間
隔を狭め、次いで上記塗膜を除去する微細パターンの形
成方法を利用した技術において、パターン寸法の制御性
に優れるとともに、被覆形成剤(塗膜)の除去性に優
れ、かつ、良好なプロフィルおよび半導体デバイスにお
ける要求特性を備えた微細パターンを得ることができ
る。本発明により、ホトレジスト材料のもつ解像度の限
界を超えるほどに解像性を向上させる効果を奏し、また
基板面内におけるパターンのバラツキを是正して面内均
一性を得ることができ、さらに、露光光の基板からの反
射光等に起因するパターン形状の乱れ(ラフネス)を是
正してプロフィルの良好なパターンを形成することがで
きる。さらに、ディフェクト発生を抑制することができ
る効果を奏する。
Claims (7)
- 【請求項1】 ホトレジストパターンを有する基板上に
被覆されるパターン微細化用被覆形成剤であって、ホト
レジストパターンの軟化点よりも低い温度で熱処理を行
うことにより該被覆形成剤を熱収縮させ、その熱収縮作
用を利用してホトレジストパターン間隔を狭小せしめ、
次いで上記被覆形成剤を除去して微細パターンを形成す
るために使用され、水溶性ポリマーと界面活性剤を含有
することを特徴とするパターン微細化用被覆形成剤。 - 【請求項2】 界面活性剤がN−アルキルピロリドン系
界面活性剤、第4級アンモニウム塩系界面活性剤、およ
びポリオキシエチレンのリン酸エステル系界面活性剤の
中から選ばれる少なくとも1種である、請求項1記載の
パターン微細化用被覆形成剤。 - 【請求項3】 界面活性剤を、被覆形成剤(固形分)中
に0.1〜10質量%含有する、請求項1または2記載
のパターン微細化用被覆形成剤。 - 【請求項4】 水溶性ポリマーがアルキレングリコール
系重合体、セルロース系誘導体、ビニル系重合体、アク
リル系重合体、尿素系重合体、エポキシ系重合体、メラ
ミン系重合体、およびナイロン系重合体の中から選ばれ
る少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項
に記載のパターン微細化用被覆形成剤。 - 【請求項5】 水溶性ポリマーがアルキレングリコール
系重合体、セルロース系誘導体、ビニル系重合体、およ
びアクリル系重合体から選ばれる少なくとも1種であ
る、請求項4記載のパターン微細化用被覆形成剤。 - 【請求項6】 被覆形成剤が濃度3〜50質量%の水溶
液である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパター
ン微細化用被覆形成剤。 - 【請求項7】 ホトレジストパターンを有する基板上
に、請求項1〜6のいずれかに記載のパターン微細化用
被覆形成剤を被覆した後、ホトレジストパターンの軟化
点よりも低い温度で熱処理を行うことにより該被覆形成
剤を熱収縮させ、その熱収縮作用を利用してホトレジス
トパターン間の間隔を狭小せしめ、次いで上記被覆形成
剤を除去する工程を含む、微細パターンの形成方法。
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