JP3468612B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents
半導体レーザ装置Info
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Description
り、特に、光通信システム、光情報システムにおける高
出力半導体レーザ及び低コスト半導体レーザなど、共振
器方向にストライプ幅が変化する構造を有する半導体レ
ーザに関する。
き込み用として高出力高信頼半導体レーザが求められて
いる。また、光伝送システムで中継器あるいは受信器に
用いられる希土類添加光ファイバ増幅器励起用光源とし
て高出力高信頼0.98μm帯半導体レーザが盛んに研
究されている。さらに、低コスト化を目的としてパッシ
ブアライメントが可能な半導体レーザが研究されてい
る。これらの半導体レーザには安定な基本モードで動作
し且つ光出射端面で広い光スポットサイズを有すること
が要求される。半導体レーザでは共振器方向に実効的に
屈折率の高い領域をストライプ状に設けることにより横
モード制御を行っている。このストライプと呼ばれる領
域の幅は一般的に共振器方向に沿って一定である。とこ
ろで、安定な横モード特性を得るためにはこのストライ
プ幅を狭くする必要がある。一方、広い光スポットを実
現するためにはストライプ幅を広くすることが有効な方
法である。この2つの相反する要求を満たすために共振
器方向にストライプ幅を変化させた構造が報告されてい
る。たとえば、SPIE vol.893、79ページ
に記載のKenji IKEDAらによる報告があげら
れる。
KEDAらにより報告されたストライプ構造を示す。ス
トライプ幅は共振器方向に直線的に増加している。とこ
ろが、このような方法によりストライプ幅を共振器方向
に変化させるとストライプ幅の変化に伴う横モード変換
をスムーズに行うことができない。このため、変換時に
モード損失が生じたり、また、モード変換不良に帰因す
る活性層水平方向の遠視野像のサイドピーク発生等横モ
ードが不安定となり、実用には不適であった。
化させる構造を有する半導体レーザにおいて、モード変
換に伴うモード損失が生じず且つ横モードが安定な半導
体レーザを提供することにある。
上に光を発生する活性層と光を閉じ込める半導体クラッ
ド層と発生した光からレーザ光を得るための共振器構造
と共振器方向に沿ってストライプ状に他の部分よりも実
効屈折率の高い領域を有する半導体レーザ装置におい
て、上記実効屈折率の高い領域の幅が共振器方向に沿っ
て変化し、且つその幅の共振器方向の1次微分が共振器
方向で連続であり変曲点を有さずに変化する半導体レー
ザ装置において達成される。また、上記目的は、実効屈
折率の高い領域の幅を共振器方向に沿って指数関数に従
って変化させることにより達成される。さらに、実効屈
折率の高い領域の幅が共振器方向に沿って指数関数に従
って変化し、且つ端面近傍では上記実効屈折率の高い領
域の幅が一定である場合に達成される。特に、この実効
屈折率の高い領域の幅が一定である部分が100μm以
下である場合に達成される。さらに、上記目的は、これ
らの半導体レーザ装置を用いた半導体レーザモジュール
において効果が著しい。また、上記目的は発振波長0.
9μmから1.1μmの半導体レーザ装置において、上
記実効屈折率の高い領域の幅が共振器内部で一定で且つ
端面では上記実効屈折率の高い領域の幅が共振器内部よ
りも1μm以上広く且つ上記実効屈折率の高い領域の幅
が変化する長さが60μm以上200μm以下である場
合に達成される。
について述べる。まず、高出力高信頼レーザの実現につ
いて述べる。高出力動作を制限する主要因はキンクの発
生である。キンクはビームシフトまたは高次モードの発
振開始により発生する。いずれの場合においても実用上
問題となる。これらのキンクは光密度が大きいストライ
プ中央部のキャリア密度が周辺部と比較して減少するこ
とによりストライプ内部の利得分布が周辺部で大きくな
るために起こる。従って、キンク発生光出力を増大させ
るためにはキャリアの拡散長に対して光分布が小さくな
るように導波路を形成すればよい。すなわち、ストライ
プ幅を狭くすることが有効である。一方、高出力動作時
の素子劣化原因は端面部における高光密度部の結晶の溶
融である。これをCOD(Catastrophic
Optical Damage)劣化と呼ぶ。このCO
D劣化を抑制するためには、端面における動作光密度を
低減すればよい。すなわち、光スポットサイズを拡大す
ればよい。このためには、ストライプ幅を広くすること
が有効である。このように、高出力高信頼レーザを実現
するためには以上で述べた相反する条件を満足させなけ
ればならない。このため、高光密度が問題となる前面で
広ストライプとし光スポットを広げることにより光密度
の低減を図り、光密度が比較的小さい後端面を狭ストラ
イプとすることにより横モードの安定化を図るといった
共振器方向にストライプ幅が変化する構造は高出力高信
頼レーザを実現するためには有効な方法である。また、
横モードをきめる素子内部でストライプ幅を狭くし、高
光密度が問題となる端面部でストライプ幅を広くするこ
とは別の有効な方法である。このとき、端面部でのスト
ライプ幅は素子内部と比較して1μm以上広くすること
により十分な効果が得られる。次に、低コスト化を目的
としたパッシブアライメントが可能な半導体レーザにつ
いて述べる。現在、半導体レーザを用いてモジュールを
作製する際、光ファイバとアライメントを行うときには
軸ずれ許容度が約1μmと小さいため半導体レーザを動
作させながら光軸調整を行う。この工程を省くことによ
り大幅な低コスト化をはかることができる。すなわち、
半導体レーザを動作させることなく光ファイバとのアラ
イメントを行うことにより低コスト化を実現できる。こ
のため、軸ずれ許容度を約10μm程度に大きくする必
要がある。半導体レーザに対してはその光出射端面での
スポットサイズを約10μmにすることが要求される。
このためのアプローチとしてリッジ導波路構造を有する
レーザについて端面でのストライプ幅を1.5μm以下
と極端に狭くする方法がある。この方法によるとストラ
イプ幅が狭くなることにより光電界分布が大きくストラ
イプの外側にしみ出すため実効的にリッジの外側の低屈
折率の部分により光電界分布が大きく基板側に押し出さ
れる形となりスポットサイズの拡大を図ることができ
る。この方法ではストライプ幅が小さい部分では光の活
性層への閉じ込め係数が小さくなるため共振器内全てを
同一の狭ストライプ構造にするとしきい値電流の上昇を
招き、素子特性を劣化させる。したがって、素子の光出
射端面ではストライプ幅を狭く、それ以外の部分ではス
トライプ幅を広くすることが望ましい。以上のように、
高出力高信頼レーザ及び低コスト化を目的としたパッシ
ブアライメントが可能な半導体レーザの実現の際に、共
振器方向にストライプ幅が変化する構造はきわめて有効
であることがわかる。
振器方向にストライプ幅を変化させる方法について述べ
る。ストライプ内に導波されている光電界分布E(x,
y,z)は以下の式に従う。
exp(i(ωt−βz)) ここで、ωは角周波数を、βは伝搬定数を表している。
また、x,y,zはそれぞれ活性層に水平方向、垂直方
向、共振器方向を示している。この式で示すように光電
界分布は共振器方向に指数関数で分布していることがわ
かる。ストライプ幅の変化に帰因した光電界分布の変化
はX(x,z)中に表される。X(x,z)のz方向依
存性は主にストライプ幅の変化に依存するため、ストラ
イプ幅の変化を指数関数とすることにより共振器方向に
モードをなめらかに変化させることができる。
用いて説明する。
〜2を用いて説明する。本実施例は、本発明を光伝送シ
ステムで中継器あるいは受信器に用いられる希土類添加
光ファイバ増幅器励起用0.98μm帯高出力半導体レ
ーザに適用したものである。図1はストライプ構造を、
図2(a)は、断面構造を、図2(b)は活性層の拡大
図を示している。次に、素子の作製方法について述べ
る。n−GaAs基板1上にGaAsバッファ層2、G
aAs基板に格子整合したn−InGaPクラッド層
3、In(1−x)Ga(x)As(y)P(1−y)
障壁層(x=0.82、y=0.63、障壁層厚35n
m)13及び15とIn(z)Ga(1−z)As歪量
子井戸層(z=0.16、井戸層厚7nm)14から構
成される歪量子井戸活性層4、GaAs基板に格子整合
したp−InGaPクラッド層5、p−GaAs光導波
路層6、GaAsに格子整合したp−InGaPクラッ
ド層7、p−GaAsキャップ層8をMOVPE法、ま
たはガスソースMBE法、またはCBE法により順次形
成する。次に、酸化膜をマスクに、ホトエッチング工程
により図2(a)に示すようなリッジを形成する。この
ときのエッチングはウエット、RIE、RIBE、イオ
ンミリング等、方法を問わない。また、マスクとなる酸
化膜は図1で示した形状をしている。エッチングはp−
GaAs光導波路層6を完全に除去し、且つ歪量子井戸
活性層4に達しないようにp−InGaPクラッド層5
の途中で止まるようにする。次に、エッチングマスクと
して用いた酸化膜を選択成長のマスクとして、図2
(a)に示すようにn−InGaP電流狭窄層9をMO
VPE法により選択成長する。その後成長炉からウエフ
ァを取りだし、選択成長マスクとして用いた酸化膜をエ
ッチングにより除去する。その後、p−GaAsコンタ
クト層10をMOVPE法またはMBE法により形成す
る。p側電極11、n側電極12を形成した後、劈開法
により共振器長約900μmのレーザ素子を得た。この
後、素子の前面(ws(L)側)にλ/4(λ:発振波
長)の厚みのAl2O3による低反射膜を、素子の後面
(ws(0)側)にSiO2とa−Siからなる4層膜
による高反射膜を形成した。その後、素子を接合面を下
にして、ヒートシンク上にボンディングした。試作した
素子は、しきい値電流約10mAで室温連続発振し、そ
の発振波長は約0.98μmであった。また、素子は6
00mWまで安定に横単一モード発振した。このときの
遠視野像にはサイドピークは見られなかった。また、光
出力を増加させても端面劣化は起こらず、最大光出力8
00mWは熱飽和により制限された。また、30素子に
ついて環境温度80℃の条件下で200mW定光出力連
続駆動させたところ、初期駆動電流は約250mAであ
り、全ての素子で10万時間以上安定に動作した。
及び5を用いて説明する。本実施例は、光ディスクや光
磁気ディスクの書き込み用として用いられる0.8μm
帯高出力半導体レーザに適用したものである。図4
(a)は、断面構造を、図4(b)は活性層の拡大図
を、図5はストライプ構造を示している。ここで、本実
施例の場合、ストライプ幅が一定な領域の長さ(Lc)
は50μmである。次に、素子作製方法について述べ
る。n−GaAs基板16上にGaAsバッファ層1
7、n−Al(x)Ga(1−x)Asクラッド層(x
=0.5)18、Al(y)Ga(1−y)As障壁層
(y=0.3、障壁層厚5nm)28とAl(z)Ga
(1−z)As量子井戸層(z=0.1、井戸層厚7n
m)29、及びAl(s)Ga(1−s)As SCH
(Separate Confinement Het
erostructure)層(s=0.35、層厚1
0nm)30とから構成される量子井戸活性層19、p
−Al(t)Ga(1−t)Asクラッド層(t=0.
5)20、p−Al(u)Ga(1−u)Asビーム拡
大層(u=0.3)21、p−Al(v)Ga(1−
v)Asクラッド層(v=0.55)22、p−GaA
sキャップ層23をMOVPE法、またはMBE法によ
り順次形成する。次に、酸化膜をマスクに、ホトエッチ
ング工程により図4(a)に示すようなリッジを形成す
る。このときのエッチングはウエット、RIE、RIB
E、イオンミリング等、方法を問わない。また、マスク
となる酸化膜は図5で示した形状をしている。エッチン
グはp−Al(u)Ga(1−u)Asビーム拡大層
(u=0.3)21を完全に除去し、且つ量子井戸活性
層19に達しないようにp−Al(t)Ga(1−t)
Asクラッド層(t=0.5)20の途中で止まるよう
にする。次に、エッチングマスクとして用いた酸化膜を
選択成長のマスクとして、図4(a)に示すようにn−
GaAs電流狭窄層24をMOVPE法により選択成長
する。その後成長炉からウエファを取りだし、選択成長
マスクとして用いた酸化膜をエッチングにより除去す
る。その後、p−GaAsコンタクト層25をMOVP
E法またはMBE法により形成する。p側電極26、n
側電極27を形成した後、劈開法により共振器長約60
0μmのレーザ素子を得た。この後、素子の前面(ws
(L)側)にλ/4(λ:発振波長)の厚みのSiO2
による低反射膜を、素子の後面(ws(0)側)にSi
O2とa−Siからなる4層膜による高反射膜を形成し
た。その後、素子を接合面を上にして、ヒートシンク上
にボンディングした。試作した素子は、しきい値電流約
14mAで室温連続発振し、その発振波長は約0.78
μmであった。また、素子は300mWまで安定に横単
一モード発振した。また、最大光出力として500mW
以上の光出力を得た。また、30素子について環境温度
80℃の条件下で150mW定光出力連続駆動させたと
ころ、初期駆動電流は約200mAであり、全ての素子
で5万時間以上安定に動作した。
1、6を用いて説明する。本実施例は、低コスト化を目
的としたパッシブアライメントが可能な1.3μm帯半
導体レーザに適用したものである。図6は、断面構造
を、また、図1はストライプ構造を示す。次に、素子作
製方法について述べる。n−(100)InP基板31
上にn−InGaAsP層(組成波長1.10μm、層
厚0.05μm)とn−InP層(層厚0.05μm)
の10周期の超格子構造補助導波路層32、n−InP
スペーサ層33、InGaAsP井戸層(組成波長1.
37μm、井戸層厚6nm)とInGaAsP障壁層
(組成波長1.10μm、障壁層厚8nm)からなる7
周期の多重量子井戸活性層34、InGaAsP上側光
ガイド層(組成波長1.10μm)35、p−InPク
ラッド層36、p−InGaAsキャップ層37をMO
VPE法により順次形成する。次に、酸化膜をマスク
に、ホトエッチング工程により図6に示すようなリッジ
を形成する。マスクとなる酸化膜は図1で示した形状を
している。ストライプ方向は[011]方向とする。こ
のとき、p−InPクラッド層36のエッチングは臭化
水素酸と燐酸の混合液によるウェットエッチングを用い
ることにより図に示すような(111)A面を側壁にも
つ逆メサ形状のリッジ導波路を形成することができる。
次に基板全面にシリコン酸化膜38を形成した後、ポリ
イミド樹脂39を基板全面に形成する。さらに、リッジ
上面にエッチバック法を用いてシリコン酸化膜窓を形成
する。最後にp側電極40、n側電極41を形成した
後、劈開法により共振器長約400μmのレーザ素子を
得た。この後、素子の後面(ws(L)側)にSiO2
とa−Siからなる4層膜による高反射膜を形成した。
その後、素子を接合面を上にして、ヒートシンク上にボ
ンディングした。試作した素子は、素子前端面(ws
(0))のストライプ幅0.5μm、素子後端面(ws
(L)側)のストライプ幅2.5μmの素子においてし
きい値電流約10mAで室温連続発振し、発光効率0.
53W/Aであった。また、素子前端面からのレーザ出
射ビームのスポット径は10μmとリッジ幅2.5μm
の後端面でのビームスポット径約2.5μmに比べて4
倍に拡大された。これらのことから、モード変換が損失
無く効率よく行われていることがわかる。このレーザと
コア径10μmの単一モードファイバとの結合を光学レ
ンズを用いて行ったところ、結合損失2dB以下を水
平、垂直方向の位置決め精度±3μmで実現した。さら
に、このレーザ及びコア径10μmの単一モードファイ
バを用いてモジュールを作製したところ、レーザとファ
イバのアライメント時にレーザを駆動させることなく歩
留まり90%で結合損失2dB以下のモジュールを得る
ことができた。また、30素子について環境温度90℃
の条件下で長期信頼性を評価したところ、全ての素子で
10万時間以上安定に動作した。
2、7、8を用いて説明する。本実施例は、本発明を光
伝送システムで中継器あるいは受信器に用いられる希土
類添加光ファイバ増幅器励起用0.98μm帯高出力半
導体レーザに適用したものである。図7、8はストライ
プ構造を、図2(a)は、断面構造を、図2(b)は活
性層の拡大図を示している。次に、素子の作製方法につ
いて述べる。n−GaAs基板1上にGaAsバッファ
層2、GaAs基板に格子整合したn−InGaPクラ
ッド層3、In(1−x)Ga(x)As(y)P(1
−y)障壁層(x=0.82、y=0.63、障壁層厚
35nm)13及び15とIn(z)Ga(1−z)A
s歪量子井戸層(z=0.16、井戸層厚7nm)14
から構成される歪量子井戸活性層4、GaAs基板に格
子整合したp−InGaPクラッド層5、p−GaAs
光導波路層6、GaAsに格子整合したp−InGaP
クラッド層7、p−GaAsキャップ層8をMOVPE
法、またはガスソースMBE法、またはCBE法により
順次形成する。次に、酸化膜をマスクに、ホトエッチン
グ工程により図2(a)に示すようなリッジを形成す
る。このときのエッチングはウエット、RIE、RIB
E、イオンミリング等、方法を問わない。また、マスク
となる酸化膜は図7または8で示した形状をしている。
エッチングはp−GaAs光導波路層6を完全に除去
し、且つ歪量子井戸活性層4に達しないようにp−In
GaPクラッド層5の途中で止まるようにする。次に、
エッチングマスクとして用いた酸化膜を選択成長のマス
クとして、図2(a)に示すようにn−InGaP電流
狭窄層9をMOVPE法により選択成長する。その後成
長炉からウエファを取りだし、選択成長マスクとして用
いた酸化膜をエッチングにより除去する。その後、p−
GaAsコンタクト層10をMOVPE法またはMBE
法により形成する。p側電極11、n側電極12を形成
した後、劈開法により共振器長約900μmのレーザ素
子を得た。このとき、ストライプ幅が変化する領域の長
さ(Lt)は100μmとした。図8で示されたストラ
イプ形状の素子においては、端面近傍でストライプ幅が
一定の領域(Lf)は5〜20μmとした。また、いず
れの場合も、素子内部のストライプ幅(wi)は2.5
μm、端面でのストライプ幅(wf)は4.5μmとし
た。この後、素子の前面にλ/4(λ:発振波長)の厚
みのAl2O3による低反射膜を、素子の後面にSiO
2とa−Siからなる6層膜による高反射膜を形成し
た。その後、素子を接合面を下にして、ヒートシンク上
にボンディングした。試作した素子は、いずれのストラ
イプ形状の場合も、しきい値電流約10〜14mAで室
温連続発振し、その発振波長は約0.98μmであっ
た。また、素子は580mWまで安定に横単一モード発
振した。このときの遠視野像にはサイドピークは見られ
なかった。また、光出力を増加させても端面劣化は起こ
らず、最大光出力800mWは熱飽和により制限され
た。また、30素子について環境温度80℃の条件下で
200mW定光出力連続駆動させたところ、初期駆動電
流は約240mAであり、全ての素子で10万時間以上
安定に動作した。
の組成を段階的に変化させたGRIN−SCH(Gra
ded Index−Separate Confin
ement Heterostructure)活性層
としてもよい。また、本発明は導波路構造によらないの
で、たとえば、上述した実施例のほかに導波路構造とし
てBH(Buried Heterostructur
e)構造を用いても良い。また、本発明は材料系にもよ
らないので、上述したInP基板上のInGaAsP
系、GaAs基板上のInGaAsP系、GaAs基板
上のAlGaAs系のみでなく、InP基板上のAlI
nGaAsP系、GaAs基板上のInAlGaP系等
にも適用できる。さらに、発振波長として上述した0.
98μm帯、0.8μm帯、1.3μm帯のほか0.6
μm帯、1.55μm帯等、半導体レーザで実現できる
全ての波長範囲に適用できることは言うまでもない。
向に変化させる構造を有する半導体レーザにおいて、モ
ード変換に伴うモード損失が生じず且つ横モードが安定
な半導体レーザを実現した。このため、高出力半導体レ
ーザにおいて高信頼化を実現した。さらに、パッシブア
ライメントが可能な半導体レーザを容易な方法で実現し
歩留まり向上、低コスト化を実現した。
Claims (2)
- 【請求項1】半導体基板上に光を発生する活性層と光を
閉じ込める半導体クラッド層と発生した光からレーザ光
を得るための共振器構造と共振器方向に沿ってストライ
プ状に他の部分よりも実効屈折率の高い領域を有する半
導体レーザ装置において、上記実効屈折率の高い領域の
幅が共振器方向に沿って指数関数に従って変化し、且つ
その幅の共振器方向の1次微分が共振器方向で連続であ
り変曲点を有さずに変化するものであり、かつ、そのレ
ーザからの光出射端面での前記幅の方が前記光出射端面
とは反対側の端面よりも大きいことを特徴とする半導体
レーザ装置。 - 【請求項2】半導体基板上に光を発生する活性層と光を
閉じ込める半導体クラッド層と発生した光からレーザ光
を得るための共振器構造と共振器方向に沿ってストライ
プ状に他の部分よりも実効屈折率の高い領域を有する半
導体レーザ装置において、上記実効屈折率の高い領域の
幅が共振器方向に沿って指数関数に従って変化し、且つ
端面近傍では上記実効屈折率の高い領域の幅が一定であ
り、かつ、そのレーザからの光出射端面での前記幅の方
が前記光出射端面とは反対側の端面よりも大きいことを
特徴とする半導体レーザ装置。
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