JP3204223U - スライド免震フロアー - Google Patents

Abstract

【課題】室内に静置した家具や電気機器筺体の地震による振動や横揺れによる倒壊を防止することのできるスライド免震フロアーを提供する。【解決手段】コンクリート床面上に接着剤、両面テープまたはボルト止めによって鋼板製のベースプレート３を固定し、ベースプレート上にスライド自在のエンボスプレート４を載置し、エンボスプレート上に防塵シート５を被覆する。エンボスプレートの突起面４１がベースプレートの表面に当接され、摩擦抵抗の低い滑り面に形成されており、エンボスプレートが地震等の振動や横揺れに対してスライドし、防塵シート上に載置された筺体等の倒壊を防止する。平面矩形のエンボスプレートの４方向縁部にゴム等からなる耐張材６が固定され、多端がコンクリート床面に強固に固定され、ベースプレートに対するエンボスプレートのスライド位置を元の位置に復元できることが好ましい。【選択図】図１

Description

本考案は、室内に静置した家具や電気機器の筺体が地震動に起因する振動や横揺れによる倒壊を防止することのできるスライドフロアーに関する。

従来、地震動に起因する振動や横揺れによるフロア上の筺体の倒壊を防止することのできる種々の床面免震装置が開発されているが、その殆どが建築物や床上の電子機器に対して、免震効果を有する球体の転動方式や、受皿方式のものが多く存在している。

特開平２００７−２４１２３号公報

特許第３０５８３６４号公報 前記せる特開平２００７−２４１２３号は、免震用基盤上に球体を回転自在にとせる構造であり、また、前記せる特許３０５８３６４号は、電子機器の筐体底部にボルトを螺合させて脚体とし、その先端を曲面とし、凹面状受け皿上で滑動させるものであった。

しかしながら、前記せる構造のものでは、振幅の滑動範囲が限られており大きな振幅時に対応することができなくなる問題点があった。

また、前記せる特許３０５８３６４号は、電子機器の筐体底部にボルトを螺合させて脚体としたものであるから、脚体のフレキシビリティが無く、破損し易いものであった。

本考案のスライド免震フロアーは、地震動による振動や余震が断続的に起こり、短周期地震動や長周期地震動による振幅の変化においても、フロアー上の筺体が倒壊しないようにすることである。

すなわち、本考案は地震による振動や横揺れによる筺体等の倒壊を防止することのできるスライド免震フロアーであって、以下のように構成されている。

コンクリート床面上に接着剤、両面テープまたはボルト止めによって、鋼板製のベースプレートを固定し、該ベースプレート上にスライド自在のエンボスプレートを載置し、該エンボスプレート上に防塵シートを被覆したことを特徴とし、短周期又は長周期によって生じる地震動の振幅巾に対応してスライドするエンボスプレートの移動距離が、ベースプレートの周縁部以内の距離に構成されていることを特徴とし、コンクリート床面上に接着剤、両面テープまたはボルト止めによって、鋼板製のエンボスプレートを固定し、該エンボスプレート上にスライド自在のベースプレートを載置し、該ベースプレート上に防塵シートを被覆したことを特徴とし、短周期又は長周期によって生じる地震動の振幅巾に対応してスライドするベースプレートの移動距離が、エンボスプレートの周縁部以内の距離に構成されていることを特徴とし、平面矩形のエンボスプレートの４方向縁部にゴム又はスプリングからなる耐張材が固定されており、他端がコンクリート床面に強固に固定されており、ベースプレートに対するエンボスプレートのスライド位置を元の位置に復元できるように張設されていることを特徴とし、平面矩形のエンボスプレート及び該エンボスプレートの４方向縁部に固定された耐張材が防塵シートによって全面的に被覆されていることを特徴とし、エンボスプレートの４方向縁部に固定された耐張材がゴム又はスプリングからなることを特徴とし、ベースレートの４方向縁部に固定された耐張材がゴム又はスプリングからなることを特徴とするスライド免震フロアーである。

また、前記せる防塵シートが不要な環境の場合は防塵シートを用いず、筺体等を直接エンボスプレートに載置することも可能である。

本考案のスライド免震フロアーは、地震による振動や余震が断続的に起こり、振幅が大きくなったときでもフロアーを構成するエンボスプレート自体がスライドする構造であるから、載置されている筺体や電気機器が倒壊することがないように構成されている。

また、平面矩形のエンボスプレートの４方向縁部にゴム等からなる耐張材が固定されており、多端がコンクリート床面に強固に固定されているので、ベースプレートに対するエンボスプレートのスライド位置が大きくずれた場合でも、元の位置に復元することができる。

本考案に係るスライドフロアーの部分構造を示す斜視図である。 図１の縦方向の部分断面図である。 エンボスプレートへの耐張材取付け状態を示す部分平面図である。 エンボスプレートへの耐張材取付け状態と防塵シート被覆状態とを示す部分平面図である。

以下、図面に示す実施例に基づき、本考案のスライド免震フロアーについて具体的に説明する。

図１は本考案に係るスライド免震フロアーの代表構造を示す部分斜視図であるが、ここに表示されるベースプレート、エンボスプレート、耐張材等の組み合わせは本考案がフロアー自体をスライドさせる基本構造を実施するために、その組み合わせを多様化にすることが可能である。

本考案のスライド免震フロアー１は、コンクリート床面２上に接着剤、両面テープ３１又はボルト止めによって鋼板製のベースプレート３を固定し、該ベースプレート３上にスライド自在のエンボスプレート４を載置し、該エンボスプレート４上に防塵シート５を全面的に被覆したものである。

エンボスプレート３のエンボス部４１の突起面がベースプレート３の表面に当接され、ベースプレート３の表面が摩擦抵抗の低い滑り面３２に形成されており、該エンボスプレート３が地震等の振動や横揺れに対してスライドし、防塵シート５上に載置された筺体７等の倒壊を防止するように構成されている。

平面矩形のエンボスプレート４の４方向縁部にゴム等からなる耐張材６が固定され、他端がコンクリート床面２に強固に固定されており、ベースプレート３に対するエンボスプレート４のスライド位置を元の位置に復元できるように付勢されている。

前記せる平面矩形のエンボスプレートの４方向縁部にゴム等からなる耐張材６は、４方向縁部に対して部分的または４方向縁部全体に固定され、他端がコンクリート床面に強固に固定されている。

また、前記せる防塵シートが不要な環境の場合は防塵シートを用いず、筺体等を直接エンボスプレート４に載置することも可能である。

実施例２では、ベースプレート３上にエンボスプレート４のエンボス部４１の突起面を上面にして固定し、エンボス部４１の突起上面にスライドプレート（図示せず。）を載置し、該スライドプレート（図示せず。）の４方向縁部に耐張材が固定され、該耐張材の他端がコンクリート床面に強固に固定され全面に防塵シートが被覆されている構造である。

すなわち、実施例２では、エンボス部の突起上面に載置されたスライドプレートが、地震等の振動や横揺れに対してスライドし、防塵シート上に載置された筺体等の倒壊を防止するように構成されている。

１ スライドフロアー
２ コンクリート床面
３ ベースプレート
３１ 接着剤または両面テープ
４ エンボスプレート
４１ エンボス部
５ 防塵シート
６ 耐張材
７ 筺体

Claims (8)

1. コンクリート床面上に接着剤、両面テープまたはボルト止めによって、鋼板製のベースプレートを固定し、該ベースプレート上にスライド自在のエンボスプレートを載置し、該エンボスプレート上に防塵シートを被覆したことを特徴とするスライド免震フロアー。
2. 短周期又は長周期によって生じる地震動の振幅巾に対応してスライドするエンボスプレートの移動距離が、ベースプレートの周縁部以内の距離に構成されていることを特徴とする請求項１記載のスライド免震フロアー。
3. コンクリート床面上に接着剤、両面テープまたはボルト止めによって、鋼板製のエンボスプレートを固定し、該エンボスプレート上にスライド自在のベースプレートを載置し、該ベースプレート上に防塵シートを被覆したことを特徴とするスライド免震フロアー。
4. 短周期又は長周期によって生じる地震動の振幅巾に対応してスライドするベースプレートの移動距離が、エンボスプレートの周縁部以内の距離に構成されていることを特徴とする請求項３記載のスライド免震フロアー。
5. 平面矩形のエンボスプレートの４方向縁部にゴム又はスプリングからなる耐張材が固定されており、他端がコンクリート床面に強固に固定されており、ベースプレートに対するエンボスプレートのスライド位置を元の位置に復元できるように張設されていることを特徴とする請求項１記載のスライド免震フロアー。
6. 平面矩形のエンボスプレート及び該エンボスプレートの４方向縁部に固定された耐張材が防塵シートによって全面的に被覆されていることを特徴とする請求項１記載のスライド免震フロアー。
7. エンボスプレートの４方向縁部に固定された耐張材がゴム又はスプリングからなることを特徴とする請求項１記載のスライド免震フロアー。
8. ベースレートの４方向縁部に固定された耐張材がゴム又はスプリングからなることを特徴とする請求項３記載のスライド免震フロアー。

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