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JP3292006B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサの製造方法

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JP3292006B2
JP3292006B2 JP29098095A JP29098095A JP3292006B2 JP 3292006 B2 JP3292006 B2 JP 3292006B2 JP 29098095 A JP29098095 A JP 29098095A JP 29098095 A JP29098095 A JP 29098095A JP 3292006 B2 JP3292006 B2 JP 3292006B2
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JP
Japan
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capacitance
capacity
multilayer ceramic
ceramic capacitor
dielectric
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JP29098095A
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渡 倉橋
篤志 金澤
洋 丹羽
磨人 大宮
克知 土本
立郎 菊池
恵美子 井垣
正和 棚橋
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Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
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Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種電子機器に利用
される積層セラミックコンデンサの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサは、小型で大
容量がとれるため、電子チューナー、ビデオテープレコ
ーダ、ビデオカメラ等の各種電子機器に利用され、最近
特に需要が急増している。
【0003】以下に従来の積層セラミックコンデンサの
製造方法について説明する。図1、図2は基本的な積層
セラミックコンデンサの構造を示すものであり、図1は
長さ方向の断面図、図2は幅方向の断面図である。
【0004】図1、図2において、1は誘電体セラミッ
クであり、この誘電体セラミック1と交互に異なる端部
に達する内部電極2とが交互に複数積層され、上記内部
電極2を電気的に接続するために両端部に設けられた外
部電極3から構成されている。
【0005】以上のような構造をもった積層セラミック
コンデンサは、1300℃以上の高温度で焼成される。
また、この積層セラミックコンデンサの静電容量(以
下、容量と呼ぶ)は、誘電体セラミック1の誘電率と、
対向する内部電極2の電極重なり部の面積と、対向する
内部電極2の電極間の誘電体セラミック1の厚みと、そ
の層数とによって決まり、以下の式で求められる。
【0006】C=εoεrS・N/T……(1) ここで、Cは容量、εoは真空の誘電率〔8.854×
10-12(F/m)〕、εrは比誘電率、Tは焼成後の誘
電体厚み、Nは誘電体層数である。
【0007】この容量Cは、誘電体セラミック1と内部
電極2とを一体にして焼結した時点で決まり、その後に
容量を調整することは不可能であった。
【0008】この容量を調整する方法としては、(1)
積層体の表面で容量を調整する。(2)積層体の内部で
容量を調整する、という2つの方法が提案されている。
【0009】(1)の場合には、容量を目標値より少し
小さ目に設計し、焼結後に誘電体セラミック1の表面に
面積可変の容量調整用の電極を設ける構造にすることが
提案されている(実開昭49−70448号公報、実開
昭53−23535号公報、実開昭55−32027号
公報参照)。ただし、このような構造では、積層セラミ
ックコンデンサの実使用状態を考えると、この外部に設
けた上記容量調整用の電極を絶縁物で被覆する必要があ
った。
【0010】また、上記(2)の場合には、容量に関与
しない下側無効層と、容量を目標より小さ目に設計した
有効層とを積層した積層体を例えば30体作り、その内
の1つの積層体に上側無効層を積層し、焼成後容量を測
定する。この測定結果から目標容量に足りない分だけ残
りの29体に容量調整用の内部電極を積層印刷し、上側
無効層を積層するというものであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の積層セラミックコンデンサの製造方法では、積層セラ
ミックコンデンサの容量を調整する方法として上記
(1)の積層体の表面で容量を調整する場合には、積層
セラミックコンデンサの外観形状を変えるものであり、
実装上問題が発生するものであった。
【0012】また、(2)の積層体の内部で容量を調整
する場合には、製造検査工程が1つ増えることでリード
タイムが長くなることや、工程が複雑になるものであ
り、容量調整用スクリーン印刷版が必要なためコスト高
にもなるものであった。しかも、積層セラミックコンデ
ンサに用いられる誘電体グリーンシートは湿度の影響を
受け、季節の変動で容量が変化するという問題点を有す
るものであった。
【0013】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、外観形状を変えることなく、また内部に容量調整用
の電極を設ける必要もない構成で、容量が精度よく設計
できることを可能にする積層セラミックコンデンサの製
造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、容
量を構成する有効層部分の焼成前の誘電体グリーンシー
トの重量と、この誘電体グリーンシートの重量と、この
誘電体グリーンシートを所定枚数積層圧着する湿度を測
定することにより焼成後の容量を室内湿度に基づいた回
帰式 C(静電容量変化率%)=−4.253+0.128×H(室内湿度%R.H .) を用いて高精度に予測し、この予測結果に基づいて内部
電極の重なり面積を決定する製造方法としたものであ
る。
【0015】このような製造方法により、容量調整を行
うことなく容量を設計することができ、リードタイムの
短縮及びコストの低減を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、誘電体グリーンシートと内部電極を複数交互にかつ
上記内部電極が交互に異なる端部に達するように積層し
て1000℃以上の高温で焼成し、この焼成された素体
の端部に内部電極が露出するように研磨を行い、その端
部へ外部電極を形成する積層セラミックコンデンサの製
造方法において、上記焼成前の誘電体グリーンシートの
単位面積当りの重量と、この誘電体グリーンシートを複
数枚積層圧着するときの室内湿度とを測定し、焼成後の
静電容量を回帰式を用いて予測し、この予測結果に基づ
いて内部電極の重なり面積を決定するものであり、容量
調整を行うことなく、積層セラミックコンデンサが生産
でき、生産におけるリードタイムの短縮とコストの低減
を図ることができる。
【0017】以下、本発明の一実施の形態を図面を用い
て説明する。図1、図2は本発明の積層セラミックコン
デンサの製造方法によって得られる積層セラミックコン
デンサの長さ方向と幅方向の断面図である。図1、図2
において、1は誘電体セラミックであり、この誘電体セ
ラミック1と交互に異なる端部に達し、下記するような
回帰式で予測した重なり面積をもつ内部電極2とが交互
に複数積層され、上記内部電極2を電気的に接続するた
めに両端に外部電極3を設けて構成されている。
【0018】このような積層セラミックコンデンサを容
量調整することなく製造する方法について以下に説明す
る。
【0019】積層セラミックコンデンサの容量形成部分
(以下、有効層と呼ぶ)の厚さ25mmの誘電体グリーン
シートを500mm×140mmの寸法に裁断してその重量
を測定する。また、容量150〜180pFの製品をつ
くる場合、(表1)に示す積層枚数で誘電体グリーンシ
ートを積層印刷する。
【0020】
【表1】
【0021】ここで用いた内部電極2の印刷重なり面積
を測定し、設計面積とする。重なり面積の測定にはニコ
ン社製の測長機を用いた。積層印刷後、室内湿度を記録
し、圧力600(kg/cm2)で圧着し、所定の位置で切
断ピッチが長さ方向1.90mm、幅方向0.95mmでチ
ップ状に切断し、ZrO2粉を敷いた高純度アルミナ匣
鉢中に入れ、空気中において温度1350℃で2時間焼
成した。
【0022】次に端部を研磨紙で削り、外部電極3の銀
ペーストを塗布し、温度850℃でチップ素体に焼き付
けし外部電極3を形成した。ここで容量を横河ヒューレ
ットパッカード社製の静電容量計にて測定した。さら
に、この素体をエポキシ樹脂で覆い固めて、水研磨紙・
バフ研磨にてチップ素体を研磨し、有効層部分の誘電体
セラミック1の厚み及び内部電極2の重なり面積を測長
機にて測定した。その結果を(表2)、(表3)に示し
ている。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】この結果に基づいて、500mm×140mm
の寸法の誘電体グリーンシートの単位面積当りの重量と
焼成後のチップ素体の有効層の誘電体セラミック1の厚
みとの関係を図3に示す。この関係より下記の回帰式が
求められ、誘電体グリーンシートの単位面積当りの重量
から焼成後のチップ素体の有効層の誘電体セラミック1
の厚みが予測できる。
【0026】 t=6.089+2.004×W……(2) ここで、tは焼成後のチップ素体の有効層の誘電体セラ
ミック1の厚み(mm)、Wは誘電体グリーンシートの単
位面積当りの重量(mg/cm2)である。
【0027】また、焼結体のチップ素体を研磨して得ら
れた有効層部分の誘電体セラミック1の厚み及び内部電
極2の重なり面積と、予め誘電体グリーンシートを13
50℃の高温で焼成し、金スパッタリングによる外部電
極3を形成させて得られた比誘電率を用いて容量を計算
する(以下、計算容量と呼ぶ)。この計算容量と焼成後
のチップ素体の容量との関係を図4に示す。この関係よ
り下記の回帰式が求められ、計算容量から焼成後の容量
が予測できる。
【0028】 CK=16.176+0.901×(εoεrSN/t)……(3) ここで、CKは計算容量(pF)である。
【0029】さらに、積層印刷から圧着までの室内湿度
と、式(2)で求められる計算容量と焼成後の容量との
変化率との関係を図5に示す。この関係より下記の回帰
式が求められる。
【0030】 CH=−4.253+0.128×H……(4) ここで、CHは計算容量と焼成後の容量との変化率
(%)、Hは室内湿度(%R.H.)である。
【0031】以上のように、式(2)と(3)により誘
電体グリーンシートの単位面積当りの重量から焼成後の
容量が予測できる(以下、予測容量と呼ぶ)。さらに、
式(4)を用いることで季節変化による室内湿度が20
〜56(%R.H.)変動した場合、予測容量が室内湿
度から受ける影響は−1.7〜2.9(%)と範囲で
4.6(%)と大きなものである。また、室内湿度が2
0〜56(%R.H.)の範囲を越えるような環境下で
はさらに大きな影響を受けることになり、式(4)の関
係を用いることで精度よく予測容量が予測できる。
【0032】次に、実際に使用する比誘電率137.1
の有効層部分の誘電体グリーンシート(25μm)を5
00mm×140mmの寸法に裁断して、その重量を測定し
た結果3.155(g)であった。即ち単位面積当りの
重量に計算すると4.507(mg/cm2)が得られる。
また、積層印刷から圧着までの室内湿度が60(%R.
H.)であることから、式(2)(3)を用いて180
pFの製品をつくる場合の焼結後の内部電極2の重なり
面積は有効層7層で0.273(mm2)となる。
【0033】ここで、印刷重なり面積と焼結後の内部電
極2の重なり面積との関係を(表2)、(表3)より求
めた結果、下記の回帰式が得られた。
【0034】 S=0.029+0.536 So……(5) ここで、Soは印刷重なり面積である。
【0035】したがって、焼結後の内部電極2の重なり
面積0.273(mm2)を得るためには、印刷重なり面
積は0.456(mm2)が必要となる。実際に印刷した
ところ、0.460(mm2)の印刷重なり面積であっ
た。有効層を7層積層印刷し、圧力600(kg/cm2
で圧着し、所定位置で切断し、ZrO2粉を敷いた高純
度アルミナ匣鉢中に入れ、空気中において温度1350
℃で2時間焼成した。
【0036】次に端部を研磨紙で削り、外部電極3の銀
ペーストを塗布し、温度850℃でチップ素体に焼き付
けし外部電極3を形成した。容量を測定したところ、1
82.3(pF)の容量が得られ、精度よく容量が設計
されたことが確認できた。
【0037】なお、本実施例では、誘電体グリーンシー
トの誘電体セラミック量を評価するのに500(mm)の
シート重畳を用いたが、他にX線透過などによる解析機
器を用いても厚みの予測ができることはいうまでもな
い。また、容量についても150〜180(pF)につ
いて例を示したが、この範囲外の容量についても同様な
調査を行うことで精度よく予測できると推察される。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明の積層セラミック
コンデンサの製造方法によれば、容量調整を行うことな
く容量を設計できる。つまり、容量の設計因子である誘
電体厚みを誘電体グリーンシートの重量から予測し、さ
らに積層印刷から圧着までの室内湿度が容量へ及ぼす影
響を調査することで精度よく容量が設計できる。このこ
とにより、容量設計の工程を簡単にできるためリードタ
イムの短縮及びコストの低減を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施の形態および従来例の積層
セラミックコンデンサの構成を示す長さ方向の断面図
【図2】同積層セラミックコンデンサの幅方向の断面図
【図3】本発明の一実施の形態による誘電体グリーンシ
ートの単位面積当りの重量と焼成後の有効層の誘電体の
厚みとの関係を示す特性図
【図4】本発明の一実施の形態による容量設計の基本式
から得られた計算容量と焼成後のチップ素子の容量との
関係を示す特性図
【図5】本発明の一実施の形態による積層印刷から圧着
までの室内湿度と計算容量と焼成後のチップ素子の容量
との変化率との関係を示す特性図
【符号の説明】
1 誘電体セラミック 2 内部電極 3 外部電極
フロントページの続き (72)発明者 大宮 磨人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 土本 克知 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 菊池 立郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 井垣 恵美子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 棚橋 正和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−343257(JP,A) 特開 平7−211576(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体グリーンシートと内部電極を複数
    交互にかつ上記内部電極が交互に異なる端部に達するよ
    うに積層して1000℃以上の高温で焼成し、この焼成
    された素体の端部に内部電極が露出するように研磨を行
    い、その端部への外部電極を形成する積層セラミックコ
    ンデンサの製造方法において、この誘電体グリーンシー
    トを複数枚積層圧着するときの室内湿度を測定し、焼成
    後の静電容量を室内湿度に基づいた回帰式 C(静電容量変化率%)=−4.253+0.128×H(室内湿度%R.H .) を用いて予測し、この予測結果に基づいて内部電極の重
    なり面積を決定する積層セラミックコンデンサの製造方
    法。
JP29098095A 1995-11-09 1995-11-09 積層セラミックコンデンサの製造方法 Expired - Lifetime JP3292006B2 (ja)

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