JP3240770B2 - ゴム組成物の製造方法 - Google Patents
ゴム組成物の製造方法Info
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Description
れたゴム組成物に関し、さらに詳しくはゴムコンパウン
ドのムーニー粘度を下げ、かつ加硫物性の引張特性、反
発弾性、耐摩耗性が良好なゴム組成物、特にタイヤトレ
ッド用ゴム組成物の製造方法に関するものである。
スー1,4ーポリブタジエンゴムは、良好な耐摩耗性、
高い反発弾性、良好な低温特性、良好な耐屈曲性、低発
熱性等の特徴を生かし、天然ゴムおよび/またはイソプ
レンゴムとのブレンドにて、特にタイヤ用途に多く使用
されている。
化、軽量化の観点より、特に自動車タイヤトレッドのウ
エットスキッドを落とさずに、低燃費化の指標である反
発弾性の向上と、トレッドの薄肉化によるタイヤの軽量
化を実現可能にするための引張特性と耐摩耗性の向上が
強く望まれている。
ッドゴム材料の耐摩耗性と動的粘弾性に依存する所が大
であると考えられる。しかし、安全性と低燃費は二律背
反するゴム材料特性であることが知られており、ウエッ
トスキッドを落とさずに反発弾性を向上することは困難
であった。ここで、ウエットスキッドの指標としては0
℃,15HzのTanδが良く知られている。
摩耗性を向上するために、分子設計上の改良方法とし
て、ポリブタジエンの分子量分布における低分子量成分
を減らす方法が知られているが、配合ゴム組成物のムー
ニー粘度が上がり加工性が悪化する問題があった。
エンゴムまたはシスー1,4ーポリブタジエンゴムと天
然ゴムおよび/またはポリイソプレンゴムを用いた方法
は、ウエットスキッドを落とさずに反発弾性は向上させ
るが、引張特性と耐摩耗性を向上する効果はなかった。
昭55年第104343号公報には、1,2ーポリブタ
ジエンゴムと天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを
ブレンドしたゴムを用い、混合方法を改良した方法もゴ
ム組成物のウエットスキッドを落とさずに反発弾性を向
上させる方法が提案されているが、引張特性と耐摩耗性
も同時に向上する効果はなかった。
ブタジエンゴム好ましくはシスー1,4ーポリブタジエ
ンゴムと、天然ゴムおよび/またはポリイソプレンゴム
とのブレンド使用において配合ゴムの製造工程を工夫す
ることで、ウエットスキッドを維持したまま反発弾性を
向上し、かつ配合ゴムのムーニー粘度を下げて引張特性
と耐摩耗性を改良するゴム組成物を提供することにあ
る。
を解決するため種々検討した結果、原料ゴムの組合せ
は、天然ゴムおよび/またはポリイソプレンゴムと、ポ
リブタジエンゴムの組合せを使用し、原料ゴムと充填剤
の混練り混合方法を従来の方法である原料ゴムである天
然ゴムおよび/またはポリイソプレンゴムと、ポリブタ
ジエンゴムを機械的に混練り混合した後、充填剤および
ゴム薬品を機械的に混練り混合する一段混練り混合方法
ではなく、
ゴムおよび/またはポリイソプレンゴムとを機械的に混
練り混合したゴム組成物と、一方、特定の量の充填剤を
特定の量のポリブタジエンゴムとを機械的に混練り混合
したゴム組成物と、次に両者のゴム組成物を機械的に混
練り混合する二段混練り混合方法を用いることによっ
て、このゴム組成物が驚くべきことに従来の一段混練り
混合法のゴム組成物と比較して予想できないウエットス
キッドを維持したまま反発弾性を向上し、かつ配合ゴム
のムーニー粘度を下げて引張特性と耐摩耗性を改良する
著しい効果を有するゴム組成物を得ることができ解決し
た。
たはポリイソプレンゴム30〜70重量部と、B)ポリ
ブタジエンゴム70〜30重量部とからなる原料ゴム成
分100重量部に対して、C)充填剤およびゴム薬品3
0〜70重量部を配合してゴム組成物を製造するに際
し、 予め、1)A)天然ゴムおよび/またはポリイソプレン
ゴム30〜70重量部に、C)充填剤および加硫活性成
分を除くゴム薬品の10〜60重量%を添加して機械的
に混練り混合したゴム組成物と、
量部に、C)充填剤および加硫活性成分を除くゴム薬品
の90〜40重量%を添加して機械的に混練り混合した
ゴム組成物とを作製し、D)軟化剤を原料ゴム100重
量部に対して0〜40重量部と、1)および2)のゴム
組成物と加硫活性のゴム薬品を機械的に混練り混合する
ことを特徴とするゴム組成物の製造方法である。
は、市販されている天然ゴムであり、ポリイソプレンゴ
ムは、遷移金属触媒を用いてイソプレンを溶液重合する
ことによって得られるシスー1,4ー結合単位含有量が
90モル%以上のポリイソプレンゴムである。そして、
天然ゴム、ポリイソプレンゴムのいずれかあるいはこれ
らのブレンド物が用いられる。
よび/またはイソプレンゴムの使用量は、30〜70重
量部、好ましくは40〜60重量部であり、30重量部
より少ないと強度が劣り、70重量部を超えると反発弾
性が 低下する。
エンゴムは、好ましくはシスー1,4ーポリブタジエン
ゴムであり、これは、遷移金属触媒を用いて、1,3ー
ブタジエンを重合することによって得られる。本発明に
用いられるB)成分のポリブタジエンゴムの使用量は、
70〜30重量部、好ましくは60〜40重量部であ
り、70重量部を超えると強度が劣り、30重量部より
少ないと反発弾性が低下する。
カーボンブラック、炭酸カルシウム、シリカ、炭酸マグ
ネシウム、クレーであるが、主としてカーボンブラック
である。カーボンブラックは、通常自動車タイヤトレッ
ド用に用いられるものであれば特に制約されないが、各
種グレードのISAF、HAFなどである。その他の活
性成分でないゴム薬品は、通常ゴム工業で汎用される亜
鉛華、ステアリン酸および老化防止剤等である。
びゴム薬品の使用量は、原料ゴム100重量部に対し3
0〜70重量部配合することが好ましく、30重量部以
下では耐摩耗性が悪化する問題があり、70重量部以上
では反発弾性が低下する。C)成分中、充填剤は通常8
0〜90重量%である。
通常、ゴム用に用いられるアロマテイック系、ナフテン
系、パラフィン系オイルである。その使用量は0〜40
重量部であり、40重量部を超えると耐摩耗性が悪化す
る。
しては、通常ゴム工業で用いられる加硫剤、加硫促進剤
が用いられる。
剤からなるゴム組成物が本発明の効果を発揮するために
は、1)天然ゴムおよび/またはポリイソプレンゴムか
らなる原料ゴムと充填剤と混練り混合し、一方、2)ポ
リブタジエンゴムと充填剤とを機械的に混練り混合した
ゴム組成物とを作製し、必要に応じ軟化剤を添加して、
1)および2)のゴム組成物とを機械的に混練り混合す
る二段混練り法を実施する必要がある。
またはポリイソプレンゴム30〜70重量部と、B)ポ
リブタジエンゴム70〜30重量部とからなる原料ゴム
成分100重量部に対して、C)充填剤であるカーボン
ブラックおよびゴム薬品の30〜70重量部を配合して
ゴム組成物を製造するに際し、予め、1)A)天然ゴム
および/またはポリイソプレンゴム30〜70重量部
に、C)充填剤であるカーボンブラックおよび加硫活性
成分を除くゴム薬品である亜鉛華、ステアリン酸および
老化防止剤等の10〜60重量%を添加して機械的に混
練り混合したゴム組成物と、
量部に、C)充填剤であるカーボンブラックおよび加硫
活性成分を除くゴム薬品である亜鉛華、ステアリン酸お
よび老化防止剤の90〜40重量%を添加して機械的に
混練り混合したゴム組成物とを作製し、D)軟化剤を原
料ゴム100重量部に対して0〜40重量部と、1)お
よび2)のゴム組成物と加硫活性のゴム薬品を機械的に
混練り混合する二段混練り混合方法である。
はポリイソプレンゴム30〜70重量部に対し、C)充
填剤および加硫活性成分を除くゴム薬品30〜70重量
部の10〜60重量%を添加し、機械的に混練り混合し
たゴム組成物とする。ここで、添加する充填剤および加
硫活性成分を除くゴム薬品は、10〜60重量%、好ま
しくは20〜45重量%であり、10重量%より少なく
ても60重量%を超えても耐摩耗性が悪くなり本発明の
効果がない。
0〜30重量部に対し、C)充填剤および加硫活性成分
を除くゴム薬品30〜70重量部の90〜40重量%を
添加し、機械的に混練り混合したゴム組成物とする。添
加する充填剤および加硫活性成分を除くゴム薬品は、9
0〜40重量%、好ましくは80〜55重量%であり、
90重量%を超えても40重量%より少なくても耐摩耗
性が悪くなり本発明の効果がない。
ゴム薬品を機械的に二段混練り混合するに際しては必要
に応じてD)軟化剤を原料ゴム100重量部に対し0〜
40重量部の範囲で添加することによって混練り混合操
作を容易に実施できる。
法を行うことにあり、本発明方法によって得た特定ゴム
成分と充填剤よりなるゴム組成物は、最終組成同一の通
常の一段混練り法によって調製されたゴム組成物と同等
以上のウエットスキッドを維持したまま反発弾性を向上
し、かつゴムムーニー粘度を下げて引張特性と耐摩耗性
を改良する。
の加硫方法によって加硫物とされるが、本発明のゴム組
成物の加硫物と、通常の一段混練り法で得た本発明と同
一組成のゴム組成物の加硫物とは、本発明の効果である
反発弾性、引張特性、耐摩耗性が優れている他に、引き
裂き強さ、電気特性、更に未加硫ゴム組成物のムーニー
粘度等から容易に区別することができる。
本発明の実施例および比較例のゴム組成物についての各
種測定は、次のようにして行った。ムーニー粘度の測定 ムーニー粘度(MV)は、JISーKー6300に規定
されている測定法に従って測定した。引張、反発弾性および硬度の測定 加硫物の引張試験、反発弾性および硬度は、JISーK
ー6301に規定されている測定法に従って測定した。耐摩耗性の測定および温度分散 加硫物の耐摩耗性は、ランボーン摩耗(島田技研社製)
を用いて、スリップ比60%、室温下で測定した。加硫
物の温度分散は、RDA(レオメトリック社製)を用い
て測定した。
キサー(1.8L容積)を用いて行った。混練り条件
は、最初のバンバリー調節温度60℃、ローター回転数
40rpmとし、混練り温度が100〜110℃になる
ようにジャケット内の油温を制御した。
エンゴムと、表1に示す充填剤を表2、3に示す重量%
と共にバンバリーミキサーに投入し、5分で混練りした
ゴム組成物と、表2、3に示す重量部の天然ゴムおよび
/またはポリイソプレンゴム50重量部と残りの充填剤
を投入し、2分で混練りしたゴム組成物とを作製した。
このように調製した2種の混練り組成物と加硫促進剤と
硫黄を再度バンバリーミキサーに投入し、3分混練りし
完了した。ムーニー粘度はこの未加硫物について測定
し、更に加硫物性を測定するため150℃、20分の条
件でプレス加硫を実施した。
表2、3に示す重量部のシスー1,4ーポリブタジエン
ゴムと天然ゴムを同時にバンバリーミキサーに投入し、
30秒混練り後に加硫促進剤と硫黄を除いた配合剤を全
て投入し、3分30秒混練りした。このように調製した
混練り組成物、加硫促進剤および硫黄を再度バンバリー
ミキサーに投入し、1分混練りし、後は先と同様に行っ
た。
した。表2、表3には実施例と比較例の配合比(重量
部)、充填剤の種類および分配率、配合ゴム物性および
加硫物性を示した。実施例1、2と比較例1より、本発
明が全て同じ配合にも係わらず、ウエットスキッドを維
持したまま反発弾性を向上し、かつ配合ゴムムーニー粘
度を下げて引張特性と耐摩耗性を改良する効果があるこ
とがわかる。
ジエンゴムに添加する充填剤および配合薬品が40〜9
0重量%(天然ゴムに添加する充填剤および配合薬品は
60〜10重量%)の範囲を超えると、耐摩耗性、引張
特性が劣り、本発明の効果が少なくなることがわかる。
0重量部以下では引張強度が下がり耐摩耗性が悪化し、
70重量部以上では引張特性と反発弾性が低下している
ことがわかる。実施例3と比較例6、7より、ポリブタ
ジエンゴムが70重量部を超えると引張強度が下がり、
30重量部より少ないと反発弾性と耐摩耗性が下がるこ
とがわかる。
ゴムとイソプレンゴムを用いた場合でも、加硫ゴムのウ
エットスキッドを維持したまま反発弾性を向上し、かつ
配合ゴムのムーニー粘度を下げて加硫ゴムの引張特性と
耐摩耗性が改良されており、本発明の効果があることが
わかる。
ットスキッドを維持したまま反発弾性を向上し、かつ配
合ゴムムーニー粘度を下げて加硫ゴムの引張特性と耐摩
耗性を改良したゴム組成物を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 A)天然ゴムおよび/またはポリイソプ
レンゴム30〜70重量部と、B)ポリブタジエンゴム
70〜30重量部とからなる原料ゴム成分100重量部
に対して、C)充填剤およびゴム薬品30〜70重量部
を配合してゴム組成物を製造するに際し、 予め、1)A)天然ゴムおよび/またはポリイソプレン
ゴム30〜70重量部に、C)充填剤および加硫活性成
分を除くゴム薬品の10〜60重量%を添加して機械的
に混練り混合したゴム組成物と、 2)B)ポリブタジエンゴム70〜30重量部に、C)
充填剤および加硫活性成分を除くゴム薬品の90〜40
重量%を添加して機械的に混練り混合したゴム組成物と
を作製し、D)軟化剤を原料ゴム100重量部に対して
0〜40重量部と、1)および2)のゴム組成物と加硫
活性のゴム薬品を機械的に混練り混合することを特徴と
するゴム組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP22501993A JP3240770B2 (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | ゴム組成物の製造方法 |
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ID=16822805
Family Applications (1)
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JP22501993A Expired - Fee Related JP3240770B2 (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | ゴム組成物の製造方法 |
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-
1993
- 1993-08-19 JP JP22501993A patent/JP3240770B2/ja not_active Expired - Fee Related
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