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JP3107965B2 - 型用電鋳殻における温度調節管の固定構造 - Google Patents

型用電鋳殻における温度調節管の固定構造

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JP3107965B2
JP3107965B2 JP06043204A JP4320494A JP3107965B2 JP 3107965 B2 JP3107965 B2 JP 3107965B2 JP 06043204 A JP06043204 A JP 06043204A JP 4320494 A JP4320494 A JP 4320494A JP 3107965 B2 JP3107965 B2 JP 3107965B2
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JP
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mold
electroformed
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shell
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泰義 野田
寛治 大山
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江南特殊産業株式会社
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C33/00Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
    • B29C33/02Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor with incorporated heating or cooling means
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    • B29C33/00Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
    • B29C33/38Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor characterised by the material or the manufacturing process
    • B29C33/3842Manufacturing moulds, e.g. shaping the mould surface by machining

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スラッシュ成形、注入
成形、真空成形、ブロー成形、射出成形、反応射出成
形、スタンピング成形、圧縮成形、SMC成形(シート
モールディングコンパウンド)、その他の各種成形用型
に使用する電鋳殻における温度調節管の固定構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】この種
の型用電鋳殻は、成形前に加熱し、成形後に冷却して使
用されることが多い。そこで、図8に示すように、型用
電鋳殻51の背面に所定温度の油や水を通す温度調節管
52を当接するように配設し、該温度調節管52の両側
部と型用電鋳殻51との間を溶接金属53で溶接して固
定していた。
【0003】例えば、スラッシュ成形型用電鋳殻におい
て、塩化ビニールパウダー又は塩化ビニールゾルを使用
して成形する場合、成形前に約250℃に加熱し、成形
後に約50℃に冷却するという熱サイクルの繰り返しと
なる。そこで、温度調節管52には次の銀ロウで溶接
(ロウ付け)しやすい鉄製のものを使用し、溶接金属5
3には前記加熱温度に耐え得る融点600〜700℃の
銀ロウを使用していた。なお、銅製の温度調節管は、銀
ロウ溶接にとっては熱伝導性が高過ぎ、銀ロウは薄く広
がって付き厚肉には付きにくい。従って、銅製の温度調
節管は採用しにくい。
【0004】このスラッシュ成形型用電鋳殻における温
度調節管の固定構造には、次のような問題があった。 銀ロウは溶接後の冷却でかなり収縮し、その収縮力
で型用電鋳殻51が0.1〜0.3%程収縮したり変形
したりする。 銀ロウ溶接に耐えるために、型用電鋳殻51には3
mm以上の厚さが必要であり、電鋳時間がかかる。 銀ロウの使用により、熱伝導性の高い銅製の温度調
節管を使用できない。
【0005】 銀ロウは高価である。 溶接熱の影響で型用電鋳殻51の強度が低下する。
例えばニッケル製の型用電鋳殻51において、溶接の前
後で引張強度が44kg/mm2 から34kg/mm2
にまで低下した例がある。 型用電鋳殻51の部位によって温度にバラツキが生
じる。つまり、温度調節管52の真上の部位は、予定の
加熱温度に短時間で達するが、温度調節管52から離れ
た部位は、予定の加熱温度に達するのに時間がかかった
り達しなかったりする。
【0006】また、注入成形用の型用電鋳殻において、
例えばポリエステル樹脂を使用して人工大理石を中温注
入成形する場合、成形前に約90℃に加熱し、成形後に
約50℃に冷却するという熱サイクルの繰り返しとな
る。そこで、温度調節管52には次のハンダで溶接しや
すい銅製のものを使用し、溶接金属53には前記加熱温
度でも問題のない融点150〜200℃のハンダを使用
していた。
【0007】この注入成形型用電鋳殻における温度調節
管の固定構造には、前記スラッシュ成形型用電鋳殻にお
ける問題〜はほとんど無いが、問題(温度のバラ
ツキ)は同様に有り、また、溶接熱によって型用電鋳殻
51が歪むこともあった(特に平面的な部位ではうねり
が生じる)。
【0008】本発明の目的は、上記課題を解決し、型用
電鋳殻の収縮、変形、歪み等を防止して寸法精度や面精
度を向上でき、型用電鋳殻の強度低下を防止でき、熱伝
導性の高い温度調節管を使用でき、型用電鋳殻の部位に
よる温度のバラツキを防止でき、安価に形成できる温度
調節管の固定構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の型用電鋳殻における温度調節管の固定構造
は、温度調節管が型用電鋳殻の背面に当接するように配
設され、多数の貫通孔を有し且つ表面に導電性を有する
薄状体が前記温度調節管に背面側から被せられるととも
に型用電鋳殻に仮止めされ、前記型用電鋳殻の背面、温
度調節管及び薄状体に電鋳被覆部が電鋳形成されてなる
構成とした。
【0010】ここで、「薄状体」としては、多数の網目
を有する網状体(金網等)や、多数の貫通孔を形成した
金属板(パンチングメタル等)を例示できる。特に網状
体としては、次のような導電材料又は非導電材料で編ま
れたものを例示でき、非導電材料よりなる網状体の場
合、電鋳開始までに表面に導電性が付与される。
【0011】(a)導電材料 ステンレス鋼,亜鉛めっきした鉄,真鍮,銅、アル
ミニウム等の金属(合金を含む)よりなる線 カーボン繊維を束ねた糸 導電樹脂よりなるモノフィラメント又は導電繊維を
束ねた糸
【0012】(b)非導電材料 ガラス繊維、セラミック繊維、石英繊維等の無機繊
維を束ねた糸 ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等の化学
繊維を束ねた糸又は樹脂よりなるモノフィラメント 麻、綿等の天然繊維を束ねた糸
【0013】上記の線、糸、モノフィラメント等の線要
素は編んで網状体とするのが一般的であるが、線要素を
交差状に重ねて熱溶着したり接着剤により接着したりし
て網状体とすることもできる。また、非導電材料よりな
る網状体の場合に行う表面の導電性付与の方法として
は、導電塗料(銀、銅等の導電粉ペースト)の塗布、銀
鏡反応、無電解めっき、真空蒸着、スパッタリング等を
例示できる。
【0014】薄状体を型用電鋳殻に仮止めする方法とし
ては、スポット溶接、接着剤によるスポット接着等を例
示できる。また、電鋳金属としては、銅、ニッケル、ニ
ッケル−コバルト合金、銅−コバルト合金等を例示でき
る。
【0015】
【作用】本発明によれば、型用電鋳殻の背面、温度調節
管及び薄状体に電鋳被覆部を電鋳形成する途中に、薄状
体の多数の貫通孔を通して、薄状体と型用電鋳殻の背面
との間、及び、薄状体と温度調節管との間にも電鋳被覆
部が付着する。このようにして、電鋳液温で電鋳形成さ
れる電鋳被覆部により、型用電鋳殻の背面と温度調節管
と薄状体との相互間が接合され、もって温度調節管が型
用電鋳殻に強固に固定される。従って、従来のように溶
接熱の影響を受けたり溶接金属の種類に左右されたりし
ないので、型用電鋳殻の収縮、変形、歪み等を防止して
寸法精度や面精度を向上でき、型用電鋳殻の強度低下も
防止できる。また、どのような金属材料の温度調節管で
も固定できるので、熱伝導性の高い温度調節管を使用で
き、その固定に従来の銀ロウのように高いコストがかか
ることもない。
【0016】また、型用電鋳殻のうち温度調節管の真上
の部位と該温度調節管との間で、両者当接により熱が伝
導するだけでなく、型用電鋳殻のうち温度調節管から離
れた部位と該温度調節管との間でも、電鋳被覆部が被覆
された薄状体を通して熱が伝導するため、型用電鋳殻の
部位による温度のバラツキを防止できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明をスラッシュ成形型用電鋳殻に
おいて具体化した実施例について、図1〜図7を参照し
て説明する。図1に示すように、本実施例の型用電鋳殻
1は中央部に成形用凹所2を有するニッケル合金製の殻
体で、厚さは約3mmである。この型用電鋳殻1は、通
気孔が無いものでも、多数の通気孔が有るものでもよ
い。型用電鋳殻1の周縁部の背面に枠体3を配し、該枠
体3の下端開口に支持盤4を固定することにより、スラ
ッシュ成形用型10が構成される。
【0018】型用電鋳殻1の背面には銅製で外径10m
m、肉厚1mmの温度調節管5が当接するように配設さ
れ、隣り合う温度調節管5の中心間ピッチは30〜60
mm程度である。図5に示すように、これらの温度調節
管5には、線径0.3mmのステンレス鋼線よりなる1
4メッシュの金網6が背面側から山形状に被せられると
ともに、該金網6は型用電鋳殻1にスポット溶接部7に
よって仮止めされている。型用電鋳殻1の背面、温度調
節管5及び金網6には銅製の電鋳被覆部8が電鋳形成さ
れている。
【0019】次に、上記温度調節管5の固定方法を、工
程順に説明する。 (1)図2に示すように、電鋳殻形成用の母型11を例
えばエポキシ樹脂により製作し、該母型11の被電鋳面
に導電膜12を例えば導電ペーストの塗布、銀鏡反応、
無電解めっき等の方法で形成する。 (2)前記母型11の導電膜12に型用電鋳殻1を電鋳
形成する。
【0020】(3)図3に示すように、前記型用電鋳殻
1の背面に銅製の温度調節管5を当接するように配設す
る。 (4)図4に示すように、前記温度調節管5に金網6を
背面側から山形状に被せるとともに、該金網6を型用電
鋳殻1にスポット溶接部7によって仮止めする。スポッ
ト溶接部7は、金網6の要所にスポット溶接機の電極1
3を押し当て、該電極13と型用電鋳殻1との間に電流
を流して形成する。このスポット溶接時の熱はわずかで
あり、型用電鋳殻1にはほとんど影響を与えない。
【0021】(5)図5に示すように、前記型用電鋳殻
1の背面、温度調節管5及び金網6に電鋳被覆部8を電
鋳形成する。次の表1に示す電鋳条件で72時間電鋳を
行ったところ、厚さ約2mmの電鋳被覆部8が形成され
た。従って、金網6については、その両面に厚さ約2m
mずつ電鋳され、金網6の網目は電鋳被覆部8で塞がれ
た。また、この電鋳形成の途中に、金網6の多数の網目
を通して、金網6と型用電鋳殻1の背面との間、及び、
金網6と温度調節管5との間にも電鋳被覆部8が付着
し、相互間が強固に接合され、熱的にもしっかり結合し
た。
【0022】
【表1】
【0023】本実施例によれば、電鋳液温で電鋳形成さ
れる電鋳被覆部8によって、型用電鋳殻1の背面と温度
調節管5と金網6との相互間が接合され、もって温度調
節管5が型用電鋳殻1に強固に固定される。従って、従
来のように溶接熱の影響を受けたり溶接金属の種類に左
右されたりしないので、型用電鋳殻1の収縮、変形、歪
み等を防止して寸法精度や面精度を向上でき、型用電鋳
殻1の強度低下も防止できる。また、どのような金属材
料の温度調節管5でも固定できるので、熱伝導性の高い
銅製の温度調節管5を使用でき、その固定に従来の銀ロ
ウのように高いコストがかかることもない。
【0024】また、型用電鋳殻1のうち温度調節管5の
真上の部位と該温度調節管5との間で、両者の当接によ
り熱が伝導するだけでなく、型用電鋳殻1のうち温度調
節管5から離れた部位と該温度調節管5との間でも、電
鋳被覆部8が被覆された金網6を通して熱が伝導するた
め、型用電鋳殻1の部位による温度のバラツキを防止で
きる。
【0025】本実施例の効果を確認するため、図6に示
すような試験片15を作成した。この実施例相当の試験
片15は、横幅80mm、長さ100mm、厚さ4mm
のニッケル板16の背面に、実施例と同一の方法及び条
件により金網6及び電鋳被覆部8を設けて、長さ180
mmの温度調節管5を固定したものである。また、比較
例として、同様のニッケル板に銅製の温度調節管を銀ロ
ウで溶接して固定した試験片も作成した(図示略)。
【0026】上記実施例及び比較例の各試験片15の温
度調節管5にチューブ(図示略)を接続して65℃の温
水を流し、ニッケル板16の上面のうち温度調節管5の
真上のA点と、そこから横へ30mm離れたB点におけ
る経時的な温度変化を測定して、図7に示すような結果
を得た。同図から明らかな通り、比較例のA点は、温水
を流し始めてから30秒後に53℃に達し、その後は約
57℃で安定した。しかし、比較例のB点は90秒後に
ようやく約50℃になり、その後も約54℃にしかなら
なかった。これに対し、実施例のA点は、60秒後に約
55℃に達し、その後は約57℃で安定した。また、実
施例のB点は60秒後に約54℃に達し、その後は約5
6℃で安定した。このように、実施例によれば、いずれ
の部位も短時間で温度が上昇し、しかも部位による温度
のバラツキがほとんど無いことが分かる。
【0027】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱
しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)温度調節管の断面形状を三角形、四角形等にし
て、型用電鋳殻との当接面積を増すこと。 (2)スラッシュ成形の他にも、注入成形、真空成形、
ブロー成形、射出成形、反応射出成形、スタンピング成
形、圧縮成形、SMC成形、その他の各種成形用型の電
鋳殻において具体化すること。
【0028】
【発明の効果】本発明の型用電鋳殻における温度調節管
の固定構造は、上記の通り構成されているので、型用電
鋳殻の収縮、変形、歪み等を防止して寸法精度や面精度
を向上でき、型用電鋳殻の強度低下を防止でき、熱伝導
性の高い温度調節管を使用でき、型用電鋳殻の部位によ
る温度のバラツキを防止でき、安価に形成できるという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の型用電鋳殻を用いて構成した
スラッシュ成形用型の断面図である。
【図2】母型に型用電鋳殻を電鋳形成したときの断面図
である。
【図3】同型用電鋳殻の背面に温度調節管を配設したと
きの断面図である。
【図4】同温度調節管に網状体を被せて型用電鋳殻にス
ポット溶接したときの部分断面図である。
【図5】同型用電鋳殻の背面、温度調節管及び網状体に
電鋳被覆部を電鋳形成したときの部分断面図である。
【図6】同実施例の試験片の斜視図である。
【図7】同試験片の加熱時の温度変化を示すグラフであ
る。
【図8】従来の型用電鋳殻における温度調節管の固定構
造の部分断面図である。
【符号の説明】
1 型用電鋳殻 5 温度調節管 6 金網 7 スポット溶接部 8 電鋳被覆部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−115610(JP,A) 実開 昭59−64218(JP,U) 実開 昭53−37760(JP,U) 実開 昭61−33873(JP,U) 実開 平4−94413(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 33/00 - 33/76 C25D 1/00 361

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度調節管が型用電鋳殻の背面に当接す
    るように配設され、多数の貫通孔を有し且つ表面に導電
    性を有する薄状体が前記温度調節管に背面側から被せら
    れるとともに型用電鋳殻に仮止めされ、前記型用電鋳殻
    の背面、温度調節管及び薄状体に電鋳被覆部が電鋳形成
    されてなる型用電鋳殻における温度調節管の固定構造。
JP06043204A 1994-02-16 1994-02-16 型用電鋳殻における温度調節管の固定構造 Expired - Lifetime JP3107965B2 (ja)

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