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JP3151758B2 - センサレスモータ駆動回路 - Google Patents

センサレスモータ駆動回路

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JP3151758B2
JP3151758B2 JP18096695A JP18096695A JP3151758B2 JP 3151758 B2 JP3151758 B2 JP 3151758B2 JP 18096695 A JP18096695 A JP 18096695A JP 18096695 A JP18096695 A JP 18096695A JP 3151758 B2 JP3151758 B2 JP 3151758B2
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pulse
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sensorless motor
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衡一 稲垣
憲明 岡田
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Sanyo Electric Co Ltd
Sony Corp
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Sanyo Electric Co Ltd
Sony Corp
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    • H02P6/04Arrangements for controlling or regulating the speed or torque of more than one motor
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    • H02P6/20Arrangements for starting
    • H02P6/21Open loop start

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、センサレスモータの駆
動回路の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】センサレスモータの駆動回路としては、
たとえば2相のブラシレスモータを駆動する回路が知ら
れている。この2相のブラシレスモータを駆動する回路
は、ロータの回転を検出するためのホール素子等の回転
検出素子を用いずに、駆動コイルに発生する誘起電圧
(逆起電圧)を利用し、2相の励磁コイルに通電される
駆動電流(通電)を切り換えるようになっている。この
種の一般的なセンサレスモータの駆動回路は、励磁コイ
ルの誘起電圧を検出し、極性が反転するタイミングに対
してある遅延量を与えて2相の励磁コイルへの通電切り
換えを行っている。
【0003】また、一般的なセンサレスモータの駆動回
路では、通電切り換え時に発生するスパイク電圧(フラ
イバック電圧)はフィルタ等によって除去している。さ
らに、一般的なセンサレスモータの駆動回路では、モー
タのロータが静止すべき位置(基準位置ともいう)にす
でにあって励磁コイルに対して通電した直後にモータの
ロータが起動(回転)しない場合に備えて、ある時間内
に励磁コイルにおける誘起電圧が検出できなかった時に
は、起動パルスを発生して強制的に次の通電パターンに
切り換えるようになっている。
【0004】図7は、従来の2相両方向センサレスモー
タ駆動回路の概略を示している。モータのロータRが回
転すると、2相の励磁コイル201または励磁コイル2
02より、逆起電圧205s−1ないし205s−4が
発生する。逆起電圧205s−1ないし205s−4
は、逆起電圧検出器203に入って、コンパレートされ
てコンパレート信号203sが得られる。このコンパレ
ート信号203sは、スイッチング回路204とPLL
回路(位相同期ループ回路)206に入る。スイッチン
グ回路204の出力204sは、ドライバ205に入っ
て増幅され、再び励磁コイル201,202に出力され
る。一方、PLL回路206に送られたコンパレート信
号203sは、逓倍されて内部クロック206sが生成
される。この内部クロック206sは、起動回路207
に送られ、起動回路207は、逆起電圧205s−1な
いし205s−4の発生がない場合には、停止モードか
ら起動モードになり、内部クロック206sをカウント
して、起動パルス207sをスイッチング回路204に
送る。これにより、スイッチング回路204は、強制的
に2相の切り換えを行って励磁コイル201,202を
次の通電パターンに切り換えて、ロータRを強制的に回
転するようになっている。
【0005】このように、一般的なセンサレスモータの
駆動回路は、通電直後にロータRが動くことによって励
磁コイル201,202の逆起電圧205s−1ないし
205s−4を検出し、その逆起電圧のゼロクロスのタ
イミングにある遅延量を与えて、通電切り換えを行って
いる。また通電直後にロータRが起動しない場合に備え
て、ある時間内に逆起電圧のゼロクロスを検出できなか
った時には起動回路207が働く。この起動回路207
は、上述したように内部で起動パルス207sを発生
し、励磁コイル201,202を強制的に次の通電パタ
ーンに切り換えるようになっている。この通電パターン
を切り換える機能により、ロータRが動き逆起電圧が発
生する。この種の従来のセンサレス駆動回路は、励磁コ
イル201,202の逆起電圧のゼロクロスを検出しあ
る条件が揃うと起動モードから通常のモータ駆動モード
へと切り換わる。このある条件とは、種々考えられる
が、たとえばゼロクロス発生と起動クロックの周波数あ
るいは位相がぴったりと合った場合である。このように
センサレス駆動回路では、起動モードから通常のモータ
駆動モードへある条件を設定して切り換える必要があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの従来の方式
では、次のような問題が発生する。もしロータRを起動
直後に、ロータRが回転すべき方向とは逆の方向へ回転
して、さらに上述した条件がしばらく満たされなかった
場合には、数ステップ逆方向へ回転することが考えられ
る。これにより、モータの起動時間およびその起動時間
のばらつきが生じることになる。従って、起動モードか
ら通常のモータ駆動モードへの切り換え条件の設定次第
では、ロータRの起動性能が左右されてしまう。またこ
のような起動モードから通常のモータ起動モードへの切
り換えを、精度良く行うため、高機能すると素子数の多
い回路となり、コスト高になる。
【0007】そこで本発明は上記課題を解消するために
なされたものであり、モータの起動モードから通常モー
ドへの切り換えが自然に行え、起動時間のばらつきが少
なくなり、安価なセンサレスモータ駆動回路を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明にあっては、ロータと、前記ロータに対して複数の
励磁コイルを備えたモータを駆動するためのセンサレス
モータ駆動回路において、前記複数の励磁コイルに接続
されていて、前記複数の励磁コイルの逆起電圧を比較す
るための比較回路を有し、励磁コイルの逆起電圧に基づ
いて回転する前記ロータの基準位置を検出する検出手段
と、前記検出手段の出力信号より、微分パルスを発生さ
せる微分パルス発生手段と、クロックを生成可能な位相
同期ループ回路であって、前記クロックを分周するため
の分周回路と、この分周したパルスに対して前記微分パ
ルスを比較する位相比較器と、を持つ位相同期ループ回
路と、前記クロックをカウントすることにより、基準位
置より所定量遅延させた遅延パルスを発生させる遅延回
路と、前記遅延回路からの遅延パルスに基づいて、前記
励磁コイルの通電切り換え信号を発生する通電切り換え
信号発生手段と、前記複数の励磁コイルの逆起電圧が発
生しない場合に、前記クロックを分周して得られる前記
モータ用の起動パルスを、前記検出手段の前記比較回路
に挿入するためのアナログ式の起動パルス挿入回路と、
を備えるセンサレスモータ駆動回路により、達成され
る。請求項2の発明にあっては、好ましくは前記起動パ
ルス挿入回路は、前記比較回路の前記複数の励磁コイル
に接続されている部分に接続されて、前記比較回路に第
1の不平衡電圧を与える不平衡電圧付与部と、前記分周
回路からの起動パルスを受けて非能動状態から能動状態
に変わると、前記比較回路に対する前記第1の不平衡電
圧の状態を逆の第2の不平衡電圧の状態に切り換えるス
イッチ手段と、を備える。請求項3の発明にあっては、
好ましくは前記不平衡電圧付与部は、複数の抵抗で構成
されている。請求項4の発明にあっては、好ましくは前
記モータは、2相両方向センサレスモータであり、回転
磁気ヘッド装置の回転ドラムの回転用に用いられる。請
求項5の発明にあっては、好ましくは前記モータは、2
相両方向センサレスモータであり、光ディスクの回転用
に用いられる。
【0009】
【作用】請求項1の発明によれば、検出手段は、複数の
励磁コイルの逆起電圧を比較して、励磁コイルの誘起電
圧に基づいて回転するロータの基準位置を検出する。こ
の基準位置とは、ロータが回転すると励磁コイルに電圧
が誘起されるが、この電圧がゼロクロスになった時のロ
ータの位置のことである。励磁コイルのどちらかに通電
があり、その磁力によりロータが引き付けられて回転す
ると、検出手段は逆起電圧を検出する。微分パルス発生
手段は、検出手段の出力信号に基づいて、微分パルスを
発生させる。位相同期ループ回路(PLL回路)は、ク
ロックを生成可能であり、このクロックを分周回路で分
周し、位相比較器において分周したパルスに対して微分
パルスを比較する。遅延回路は、位相同期ループ回路の
クロックをカウントすることにより、基準位置より所定
量遅延させた遅延パルスを発生する。通電切り換え信号
発生手段は、遅延回路からの遅延パルスに基づいて、励
磁コイルの通電切り換え信号を発生して、励磁コイルの
次の通電パターンに強制的に切り換える。ロータが仮に
磁力で引き付けられて静止すべき位置(中立位置)にあ
る時には、ロータが基準位置にあって複数の励磁コイル
に通電してもロータが動かず、誘起電圧も生じない。こ
の場合には、起動パルス挿入回路が、位相同期ループ回
路のクロックを分周して得られるモータの起動パルスを
検出手段の比較回路に挿入する。これにより、通電切り
換え信号発生手段が励磁コイルの通電切り換え信号を強
制的に発生して、励磁コイルは次の通電パターンに強制
的に切り換えられる。このようにアナログ式の駆動パル
ス挿入回路は、複数の励磁コイルの逆起電圧が発生しな
い場合に、モータ用の駆動パルスを検出手段の比較回路
に挿入している。
【0010】請求項2の発明によれば、不平衡電圧付与
部は、比較回路に対して、第1の不平衡電圧を与える。
スイッチ手段は、分周回路からの起動パルスを受けて非
能動状態から能動状態に変わるようになっている。この
ようにスイッチ手段が非能動状態から能動状態に変わる
と、比較回路に対する第1の不平衡電圧状態が逆の第2
の不平衡状態に切り換わる。比較回路は、第1の不平衡
電圧から第2の不平衡電圧に変わることで、ロータが中
立位置にあって、励磁コイルに通電してもロータが動か
ず逆起電圧が生じない場合に、比較回路の入力側がこの
第1の不平衡電圧状態から第2の不平衡電圧状態に変わ
ることで、比較回路のコンパレート信号を切り換えるこ
とができる。これにより励磁コイルの通電パターンは強
制的に切り換わる。この場合、起動パルスは、PLL回
路の分周回路を兼用して得ている。なお、この第1の不
平衡電圧と第2の不平衡電圧は、ロータが回転して発生
する逆起電圧よりもかなり小さい電圧値である。従って
不平衡電圧は、逆起電圧に対してノイズのごとく逆起電
圧に乗るが、その不平衡電圧は無視できる値であり、起
動モードから通常のモータ駆動モードへの切り換えは自
然に行うことができる。つまり逆起電圧が発生した時点
で、起動パルス挿入回路の起動パルスは邪魔にならず、
スムーズに本来のモータの回転へと移行することができ
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、
本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種
々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説
明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、
これらの態様に限られるものではない。
【0012】図1は、本発明のセンサレスモータ駆動回
路の好ましい実施例を示している。図1に示すセンサレ
スモータ駆動回路は、2相両方向通電型のセンサレスモ
ータの駆動をするためのものである。図1において、2
相両方向センサレスモータ(以下、センサレスモータと
いう)120は、センサレスモータ駆動回路100によ
り駆動されるようになっている。
【0013】このセンサレスモータ120は、たとえば
VTR等に用いられる回転磁気ヘッド装置の回転ドラム
を回転するのに用いられたり、あるいは光ディスク装置
における光ディスクの回転用のモータとして用いること
ができるものである。センサレスモータ120は、2つ
の駆動コイル(励磁コイルともいう)1,2とロータR
を有している。ロータRは、N極とS極を有している。
駆動コイル1からは、逆起電圧6s−1と逆起電圧6s
−2が得られる。駆動コイル2側からは、逆起電圧6s
−3と逆起電圧6s−4を得ることができる。この逆起
電圧は駆動コイル1と2に生じる誘起電圧である。
【0014】図1において、センサレスモータ駆動回路
100は、次のような構成要素を有している。ロータR
の回転により2相の駆動コイル1または駆動コイル2に
より生じた逆起電圧6s−2,6s−4は、検出器3に
対して入力できるようになっていて、これにより回転す
るロータRの基準位置を検出する。このロータRの基準
位置とは、ロータRが回転すると、コイルに電圧が誘起
されるが、この電圧がゼロクロスになった時の駆動コイ
ル1と2に対するロータRの位置のことである。検出器
3は、逆起電圧検出手段であり、これらの逆起電圧6s
−1ないし6s−4に基づいて、図5に示すコンパレー
ト信号3s−1とコンパレート信号3s−2を、セレク
タ4と微分回路7にそれぞれ与えるようになっている。
セレクタ4は、スイッチング回路5およびデコーダ12
を介してドライバ6に接続されている。
【0015】図1の微分回路7は、微分パルス発生手段
7であり、図4のコンパレート信号3s−1,3s−2
のどちらかが反転した時に1つの微分パルス7sを発生
するようになっている(たとえば図5の矢印F1,F2
を参照)。つまりたとえば2相の駆動コイル1,2の逆
起電圧6s−2、逆起電圧6s−4のどちらかが、図3
に例示するゼロクロス点ZCを通過する毎に、図5の微
分パルス7sを発生させることになる。この微分パルス
7sは、位相同期ループ回路(以下、PLL回路とい
う)8、ラッチ回路9、マスク信号発生回路11にそれ
ぞれ入力される。図1のPLL回路8は、図5の微分パ
ルス7sに基づいて、たとえば図5に示す16倍のクロ
ックパルス信号8sを発生するためのものである。つま
り、PLL回路8は、微分パルス7sに同期して、図4
に示すようなクロックパルス信号8sを出力する。
【0016】図4は、このPLL回路8の構成の一例を
示している。位相比較器40は、微分回路7から微分パ
ルス7sが入力されるようになっている。位相比較器4
0は、ローパスフィルタ(LPF)42を介して電圧制
御型発振器(VCO)44に接続されている。位相比較
器40は、電圧制御型発振器44から出力されるクロッ
クパルス信号8sを分周して得られるパルス8p(図4
参照)と、微分回路7からの微分パルス7s(図4参
照)を比較して、図5の出力40aを出力するようにな
っている。従って、図4の電圧制御型発振器44は、1
/N分周回路46を介して位相比較器40に接続されて
いる。1/N分周回路46は、電圧制御型発振器44か
らクロックパルス信号8sを、たとえば1/16の周波
数に分周して位相比較器40にパルス8pとして与え
る。
【0017】出力40aの周波数成分のうちの一定周波
数以下の成分は、ローパスフィルタ42を通過する。電
圧制御型発振器44は、ローパスフィルタ42の出力4
2aにより制御されて、この出力42aに対応した周波
数のクロックパルス信号8sを発生するようになってい
る。これにより、電圧制御型発振器44は、微分回路7
からの微分パルス7sのたとえば16倍付近の周波数の
クロックパルス信号8sを発振することができる。この
際、ローパスフィルタ42の出力42aの電圧が高い場
合には、高い周波数のクロックパルス信号8sを出力
し、出力42aの電圧が低い場合には、低い周波数のク
ロックパルス信号8sを出力する。
【0018】次に、図1のラッチ遅延回路(ラッチ回
路)9を説明する。ラッチ遅延回路9は、内部にカウン
タを持ち、図4のクロックパルス信号8sをカウントす
ると共に、微分回路7からの微分パルス7sからたとえ
ば3クロック後に、図5に示す矢印G1,G2に示すよ
うに、ラッチ遅延パルス9sを発生するようになってい
る。このラッチ遅延パルス9sは、上述したロータRの
基準位置により所定量遅延させたパルスである。図1の
マスク信号発生回路11を説明する。マスク信号発生回
路11は、図5の微分パルス7sの発生時からラッチ遅
延パルス9sを通過してさらに所定のクロック数経つま
での間、マスク信号11sをオンするようになってい
る。このマスク信号発生回路11は、図3に例示する駆
動コイル1(U相に相当)の通電波形において、駆動コ
イル1に流す電流のスイッチングに伴なう逆起電圧波形
に起因するゼロクロス点ZC1が、図1のセレクタ4の
論理回路に入力されるのを防止する回路である。つま
り、このマスク信号発生回路11の疑似パルス抑制期間
Tは、駆動コイル1,2を通電切り換えする時に発生す
る疑似パルス(図6に示すフライバック電圧)を抑制す
る期間である。
【0019】マスク信号発生回路11は、図1の駆動コ
イル1,2のスイッチに伴なうゼロクロス点ZC1をマ
スクして、スイッチングに伴なう逆起電圧波形(フライ
バック電圧)をマスクすることにより、フライバック電
圧の除去を行っている。なぜなら、フライバック電圧の
発生に起因するゼロクロス点ZC1は、センサレスモー
タの回転によらないで発生するゼロクロス点であるから
である。
【0020】図2は、本発明の特徴的な部分を示してい
る。この実施例では、検出器3の中に起動パルス挿入回
路70,70が内蔵して配置された例である。起動パル
ス挿入回路70は、不平衡電圧付与部80とスイッチ手
段90を有している。起動パルス挿入回路70,70
は、検出器3のコンパレータ112,112に対応して
配置されている。検出器3のコンパレータ112は、逆
起電圧6s−1,6s−2を比較して、図5に示すコン
パレート信号3s−1を出力する比較回路である。同様
にして、もう1つのコンパレータ112は、逆起電圧6
s−3と6s−4を比較して、図5のコンパレート信号
3s−2を出力する比較回路である。起動パルス挿入回
路70は、アナログ式の回路であり、不平衡電圧付与部
80は、コンパレータ(比較回路)112の複数の励磁
コイルに接続されている部分(コンパレータ112の入
力側)に接続されていて、コンパレータ112に対して
第1の不平衡電圧を与えるための回路である。スイッチ
手段90は、たとえばNPNトランジスタが採用されて
いる。このスイッチ手段90は、PLL回路8の分周回
路46からの起動パルス10sを受けて、非能動状態か
ら能動状態に変わると、不平衡電圧付与部80に作用し
て、コンパレータ112に対して第1の不平衡電圧を与
える状態から第2の不平衡電圧を与える状態に切り換え
るようになっている。
【0021】図2の不平衡電圧付与部80は、抵抗ブリ
ッジ回路であり5つの抵抗R3ないしR7を有してい
る。抵抗R3とR4は、たとえば100kオームであ
る。これに対して、抵抗R5はたとえば95kオームで
ある。抵抗R6は、たとえば90kオームである。そし
て抵抗R7は、たとえば10kオームである。コンパレ
ータ112の入力側のプラス端子には抵抗R1が接続さ
れ、入力側のマイナス端子には抵抗R2が接続されてい
る。抵抗R1,R2は、たとえば10kオームである。
この抵抗R1とプラス端子の間の部分が、抵抗R5と抵
抗R6の間の部分と接続されている。同様にして、抵抗
R2とマイナス端子の間の部分が、抵抗R3と抵抗R4
の間の部分と接続されている。これにより、図1のロー
タRが静止しており、かつスイッチ手段90が非能動状
態にある場合には、電圧10sの方が電圧9sより若干
高い電圧になるように設定されている。このような電圧
10sが電圧9sより若干高い電圧状態を、第1の不平
衡電圧状態という。この第1の不平衡電圧(電圧10s
−電圧9s)は、コンパレータ112のオフセット規格
およびコンパレータ112の入力部のノイズレベルより
僅かに高くなっている必要がある。この不平衡電圧は、
コンパレータのヒステリシスのような役割を兼ねてお
り、ノイズにより誤動作を防止している。
【0022】そして、ロータRの静止モードから起動モ
ードになって、分周回路46から送られてくる起動パル
ス10sが、スイッチ手段90に入ると、スイッチ手段
90は、非能動状態から能動状態になる。スイッチ手段
90が能動状態になると、逆に電圧10sが電圧9sよ
りも低い電圧になる。このように電圧10sが電圧9s
よりも低い電圧になった状態を第2の不平衡電圧状態と
いう。この第1の不平衡電圧状態と第2の不平衡電圧状
態は、図6に示している。図6では、第1の不平衡電圧
状態をT1で示し、第2の不平衡電圧状態をT2で示し
ている。第1の不平衡電圧状態T1から第2の不平衡電
圧状態T2に変わると、コンパレート信号3s−1と3
s−2は、図2のコンパレータ112,112からそれ
ぞれ出力される。ここまでの各要素の説明では、図1の
センサレスモータ駆動回路100における内部の制御を
行うためのコントロール信号の生成方式について説明し
ている。
【0023】次に、駆動コイル1,2に対して、駆動電
流を通電するためのデータの流れについて説明する。図
1のセレクタ4に入った図4に示すコンパレート信号3
s−1,3s−2は、図1のマスク信号発生回路11の
マスク信号11sがオフの間セレクタ4を通過し、マス
ク信号11sがオンの間はマスク信号11sがオンする
寸前のデータがラッチされて、セレクトデータ信号4s
−1,4s−2としてスイッチング回路5に対して出力
される。スイッチング回路5では、ラッチ遅延パルス9
sのタイミングでセレクトデータ信号4s−1,4s−
2がラッチされる。つまり、図5に示すように微分パル
ス7sからたとえば3クロック後にセレクトデータ信号
4s−1,4s−2がラッチされる。スイッチング回路
5からのスイッチング出力5s−1,5s−2は、デコ
ーダ12に入力されるようになっている。デコーダ12
は、所定の論理回路を有している。
【0024】図3のスイッチング出力5s−1と5s−
2は、デコーダ12の論理回路に基づく通電コードに従
ってデコードされて、図5に例示する通電切り換え信号
13s−1ないし13s−4として、図1のドライバ6
に対して与えられる。図1のドライバ6は、トランジス
タをスイッチングして図3に示すように2相の切り換え
(通電パターンの切り換え)を行って、図1の駆動コイ
ル1,2に通電する。このように、一連の駆動コイル
1,2に対して通電するためのデータの流れのほとんど
は、PLL回路8から発生されるクロックパルス信号8
sを基準としてセンサレスモータ駆動回路100の内部
でコントロールすることができる。
【0025】次に、図1のセンサレスモータ駆動回路1
00の動作を説明する。 (1) ロータRが通電時に回転する場合 センサレスモータ駆動回路100に対して通電をして図
1のロータRを回転する場合には、2つの駆動コイル
1,2のうちのどちらかに駆動電流の通電が行われる。
駆動コイル1,2のどちらかに通電が行われると、その
通電のあったたとえば駆動コイル1の磁力により、ロー
タRが引き付けられて少し回転する。すると、既に述べ
たように駆動コイル1の誘起電圧6s−1,6−3(逆
起電圧6s−2もしくは6s−4)を検出器3が検出す
る。図1の検出器3が逆起電圧6s−2,6s−4を検
出すると、図1の検出器3は図5のコンパレート信号3
s−1,3s−2を出力し、これに基づいて微分回路7
は図5の微分パルス7sを生成し、微分パルス7sはP
LL回路8、ラッチ回路9、マスク信号発生回路11に
与えられる。セレクタ回路4はセレクトデータ信号4s
−1,4s−2を生成する。図1のPLL回路8は、最
低周波数でクロックパルス信号8sを発生して、このク
ロックパルス信号8sは、検出器3に内蔵されている図
2の2つのスイッチ手段90,90、ラッチ遅延回路
9、マスク信号発生回路11に与える。
【0026】ラッチ遅延回路9とマスク信号発生回路1
1は、この微分パルス7sに基づいて働く。ラッチ遅延
回路9は、図5のラッチ遅延パルス9sを発生する。ス
イッチング回路5では、このラッチ遅延パルス9sは、
微分パルス7sから所定クロック後、たとえば3クロッ
ク後に図5のセレクトデータ信号4s−1,4s−2を
ラッチする。セレクトデータ信号4s−1,4s−2に
より、スイッチング回路5の出力が強制的に次の相に切
り換えられる。このラッチ遅延パルス9sにより、スイ
ッチング回路5のスイッチング出力5s−1,5s−2
が強制的に次の相に切り換えられた結果、デコーダ12
からドライバ6に対して図5の通電切り換え信号13s
−1ないし13s−4が与えられて、駆動コイル1,2
に通電されて、ロータRが回転することになる。ロータ
Rが回転を始めると、上述した一連の動作が繰り返され
てロータRの回転が速くなると同時に、図3に示したよ
うな逆起電圧のゼロクロス点ZCを通過するタイミング
が速くなって、図5に示す微分パルス7sの発生間隔が
狭くなる。
【0027】図1のPLL回路8は、常にこの微分パル
ス7sの、たとえば16倍のクロックパルス信号8sを
発生し、さらには微分パルス7sからたとえば3クロッ
ク後に常に相切り換えを行うことができる。PLL回路
8は、ロータRの回転数に関係なく、常にゼロクロス点
から一定の遅延間隔でスイッチングすることができる回
路である。
【0028】本発明のセンサレスモータの駆動回路の実
施例では、センサレスモータ駆動装置100の内部に励
磁コイルともいう駆動コイル1,2の逆起電圧(誘起電
圧)を入力するPLL回路8を有している。PLL回路
8のクロックパルス信号8sを基にして、ラッチ遅延回
路9により位相シフト(位相遅れを積極的に形成)を形
成してロータRの基準位置より所定量遅延させる。マス
ク信号発生回路11は、クロックパルス信号8sを基に
して、マスク期間T(図5参照)のタイミング形成して
図3に示す不要なフライバック電圧を除去する。これに
より、図1のセンサレスモータ120のロータRの速度
が変化しても、常に最適な駆動コイル1,2の通電を行
うことができる。
【0029】(2) ロータRが通電時に既に静止すべ
き位置(中立位置)にあり通電によっては回転を始めな
い場合(起動モード) 駆動コイル1,2に通電後に、仮に図1のロータRが駆
動コイル1,2の磁力に引き付けられて、ロータRの静
止すべき位置に既にあった場合には、ロータRは動かな
いと同時に、逆起電圧6s−1,6s−3と逆起電圧6
s−2,6s−4が発生しないことになる。このように
通電してもロータRが静止している場合においても、図
1のPLL回路8は、最低周波数でクロックパルス信号
8sを発生して、このクロックパルス信号8sは、検出
器3に内蔵されている図2のスイッチ手段90,90、
ラッチ遅延回路9、マスク信号発生回路11に与える。
ロータRが静止しておりかつ図2のスイッチ手段90に
はクロックパルス信号8sが入っておらずスイッチ手段
90が非能動状態にある場合には、不平衡電圧付与部8
0の電圧10sが電圧9sよりも若干高い電圧の状態、
すなわち図6の第1の不平衡電圧状態T1に設定されて
いる。
【0030】図示しないスイッチがオンされて、起動モ
ードになると、図2の分周回路46から送られてくるク
ロックパルス信号8sは、スイッチ手段90に入り、ス
イッチ手段90は能動状態になる。すると、電圧10s
は電圧9sより低い電圧となり、図6の第1の不平衡電
圧状態T1から第2の不平衡電圧状態T2に変わる。こ
の第1の不平衡電圧状態T1から第2の不平衡電圧状態
T2に変わる様子は、図6に示している。図6では、2
つのコンパレータ112,112に対応してその変化を
示している。第1の不平衡電圧状態T1が第2の不平衡
電圧状態T2に変化すると、コンパレート信号3s−1
は、オフからオンになる。同様にして第1の不平衡電圧
状態T1から第2の不平衡電圧状態T2になると、コン
パレート信号3s−2はオフからオンの状態になる。こ
れにより、図5に示すコンパレート信号3s−1,3s
−2がセレクタ4に送られる。従って、図1のセレクタ
4に入った図5に示すコンパレート信号3s−1,3s
−2は、図1のマスク信号発生回路11のマスク信号1
1sがオフの間セレクタ4を通過し、マスク信号11s
がオンの間はマスク信号11sがオンする寸前のデータ
がラッチされて、セレクトデータ信号4s−1,4s−
2としてスイッチング回路5に対して出力される。スイ
ッチング回路5では、ラッチ遅延パルス9sのタイミン
グでセレクトデータ信号4s−1,4s−2がラッチさ
れる。つまり、上述したように微分パルス7sからたと
えば3クロック後にセレクトデータ信号4s−1,4s
−2がラッチされる。スイッチング回路5からのスイッ
チング出力5s−1,5s−2は、デコーダ12に入力
される。図5のスイッチング出力5s−1と5s−2
は、デコーダ12の論理回路に基づく通電コードに従っ
てデコードされて、通電切り換え信号13s−1ないし
13s−4として、図1のドライバ6に対して与えられ
る。図1のドライバ6は、トランジスタをスイッチング
して相切り換えを行って、図1の駆動コイル1,2に通
電する。
【0031】ところで、この上述した起動モードから、
通常のロータRの駆動モードへの切り換えはどのように
行うかであるが、実はその起動モードから通常のモータ
駆動モードへの切り換え機能もしくは特別の回路は特に
存在していない。すなわち、ロータRが回転して発生す
る逆起電圧6s−1ないし6s−4は、図2に示す電圧
9s,10s(不平衡電圧)を大きく上回る電圧値であ
る。従って、この電圧9s,10sは、ノイズのごとく
逆起電圧6s−1ないし6s−4に重畳するが、その電
圧9s,10sは逆起電圧6s−1〜6s−4に比べて
無視できる値であり、その起動モードから通常のロータ
駆動モードへの切り換えは、自然に行うことができる。
つまり、逆起電圧6s−1ないし6s−4が発生した時
点で、起動パルス挿入回路70の電圧9s,10sに特
に邪魔されずにスムーズに、起動モードから本来のロー
タの通常の回転モードへと移行することができるわけで
ある。
【0032】このように従来の起動制御がいわゆるデジ
タル的に行われているのに対して、本発明のロータの起
動は、アナログ的に行われるところに特徴がある。しか
も、その起動パルス挿入回路70は、図2に示すように
複数の抵抗からなる抵抗ブリッジと1つのトランジスタ
のようなスイッチ手段により組合せることで実現でき、
デジタル回路による切り換え機能や特別の分周回路を必
要としない。つまり、従来のセンサレスモータの駆動回
路の切り換え方式では、逆起電圧を検出した場合に分周
器はリセットする必要があったために、他の分周器とは
別に特別な分周回路であるリセット付きの分周器が必要
であった。
【0033】しかし本発明の実施例の場合では、PLL
回路8の分周回路46を用い、この分周回路46から得
られるクロックパルス信号8sをそのまま起動パルス挿
入回路70のスイッチ手段90に単純に送るだけである
ので、PLL回路8に使用している分周回路46は、ス
イッチ手段90のオンオフ用の起動パルス生成のために
兼用することが可能である。たとえば、起動用では1/
128の分周をする分周回路が必要で、PLL回路8で
は1/16の分周をする分周回路が必要である場合に
は、それぞれフリップフロップが7個と4個必要である
が、本発明のように分周回路46を兼用して用いること
により、プリップフロップは7個用いるだけで良い。こ
のように、回路の構成要素の節約ができる利点がある。
【0034】本発明のセンサレスモータの駆動回路の実
施例では、センサレスモータ駆動装置100の内部に励
磁コイルともいう駆動コイル1,2の誘起電圧を入力と
するPLL回路8を有している。PLL回路8のクロッ
クパルス信号8sを基にして、ラッチ遅延回路9により
位相シフト(位相遅れを積極的に形成)を形成してロー
タRの基準位置より所定量遅延させる。マスク信号発生
回路11は、クロックパルス信号8sを基にして、マス
ク期間T(図5参照)のタイミング形成して図5に示す
不要なフライバック電圧を除去する。これにより、図1
のセンサレスモータ120をロータRの速度が変化して
も、常に最適な駆動コイル1,2の通電を行うことがで
きる。
【0035】本発明の実施例では、マスク信号発生回路
11を用いているので、このマスク信号発生回路によ
り、駆動コイル1,2に対する通電切り換え時に発生す
るスパイク電圧(フライバック電圧)を発生する期間マ
スキングして除去することができ、スパイク電圧により
生ずるゼロクロス点を誤って検出することがなくなる。
本発明の実施例では、上述したように、起動モードから
ロータの通常の駆動モードへの切り換えが自然に行え、
その結果起動時間のばらつきが少なくなる。本発明の実
施例のセンサレスモータの駆動回路は、起動モードから
通常モードヘの切り換えのための条件の設定がほとんど
必要でなく、さらに回路が簡単なために、広範囲のモー
タに対応することができる。
【0036】図2のコンパレータ112の入力側に対し
て、起動パルス挿入回路の不平衡電圧付与部の不平衡電
圧9s,10sが、オフセットとして働くので、コンパ
レータ(比較回路)112におけるビートロックの発生
がない。起動パルス挿入回路は、起動回路ともいい、そ
の構成がシンプルであり、コスト的に有利である。
【0037】ところで本発明は上記実施例に限定されな
い。本発明のセンサレス駆動回路は、2相モータに限ら
ず、3相のセンサレスモータに対しても適用することが
できる。また、2相モータとしては、コアレスモータや
鉄心型モータだけでなく、PM型ステッピングモータや
HB(ハイブリッド)型ステッピングモータに適用する
ことができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、モ
ータの起動モードから通常モードへの切り換えが自然に
行え、起動時間のばらつきが少なくなり、安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセンサレスモータの駆動回路の好まし
い実施例を示すブロック図。
【図2】図1の駆動回路における分周回路、逆起電圧の
検出手段、起動パルス挿入回路を示す図。
【図3】1つの駆動回路の通電波形の例を示していて、
通電切り換え時におけるフライバック電圧およびゼロク
ロス点の一例を示す図。
【図4】図1のPLL回路の構成の一例を示す図。
【図5】図1のセンサレスモータの駆動回路の各信号の
タイムチャートを示す図。
【図6】クロックパルス信号(起動パルス)に対する第
1の不平衡電圧状態と第2の不平衡電圧状態およびコン
パレート信号の変化を示す図。
【図7】従来のセンサレスモータの駆動回路を示す。
【符号の説明】
1,2 モータの駆動コイル(励磁コ
イル) 3 検出器(検出手段) 3s−1,3s−2 コンパレート信号 4 セレクタ 4s−1,4s−2 セレクトデータ信号 5 スイッチング回路(通電切り
換え信号発生手段) 6 ドライバ 6s−1〜6s−4 誘起電圧(逆起電圧) 7 微分回路(微分パルス発生手
段) 7s 微分パルス 8 PLL(位相同期ループ回
路) 8s クロックパルス信号 9 ラッチ遅延回路(ラッチ回
路) 9s 遅延パルス(ラッチパルス) 11 マスク信号発生回路 12 デコーダ 13s−1〜13s−4 通電切り換え信号 46 分周回路 70 起動パルス挿入回路 80 不平衡電圧付与部 90 スイッチ手段 100 センサレスモータ駆動回路 112 コンパレータ(比較回路) 120 センサレスモータ R モータのロータ T 疑似パルス制御期間 T1 第1の不平衡電圧状態 T2 第2の不平衡電圧状態
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−86585(JP,A) 特開 平1−122388(JP,A) 実開 昭63−202196(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 6/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータと、前記ロータに対して複数の励
    磁コイルを備えたモータを駆動するためのセンサレスモ
    ータ駆動回路において、 前記複数の励磁コイルに接続されていて、前記複数の励
    磁コイルの逆起電圧を比較するための比較回路を有し、
    励磁コイルの逆起電圧に基づいて回転する前記ロータの
    基準位置を検出する検出手段と、 前記検出手段の出力信号より、微分パルスを発生させる
    微分パルス発生手段と、 クロックを生成可能な位相同期ループ回路であって、前
    記クロックを分周するための分周回路と、この分周した
    パルスに対して前記微分パルスを比較する位相比較器
    と、を持つ位相同期ループ回路と、 前記クロックをカウントすることにより、基準位置より
    所定量遅延させた遅延パルスを発生させる遅延回路と、 前記遅延回路からの遅延パルスに基づいて、前記励磁コ
    イルの通電切り換え信号を発生する通電切り換え信号発
    生手段と、前記クロックを分周して得られる起動パルスであり、前
    記起動パルスの電圧は逆起電圧よりも小さく、前記複数
    の励磁コイルの逆起電圧が発生しない場合に前記起動パ
    ルスにより前記ロータの起動を行うために前記起動パル
    スを前記検出手段の前記比較回路に挿入する アナログ式
    の起動パルス挿入回路と、 を備えることを特徴とするセンサレスモータ駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記起動パルス挿入回路は、 前記比較回路の前記複数の励磁コイルに接続されている
    部分に接続されて、前記比較回路に第1の不平衡電圧を
    与える不平衡電圧付与部と、 前記分周回路からの起動パルスを受けて非能動状態から
    能動状態に変わると、前記比較回路に対する前記第1の
    不平衡電圧の状態を逆の第2の不平衡電圧の状態に切り
    換えるスイッチ手段と、 を備える請求項1に記載のセンサレスモータ駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記不平衡電圧付与部は、複数の抵抗で
    構成されている請求項2に記載のセンサレスモータ駆動
    回路。
  4. 【請求項4】 前記モータは、2相両方向センサレスモ
    ータであり、回転磁気ヘッド装置の回転ドラムの回転用
    に用いられる請求項1に記載のセンサレスモータ駆動回
    路。
  5. 【請求項5】 前記モータは、2相両方向センサレスモ
    ータであり、光ディスクの回転用に用いられる請求項1
    に記載のセンサレスモータ駆動回路。
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