JP3002985U - 携帯電話機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使い勝手の良い携帯電話機の提供。 【構成】 電話機は、電話機本体１と、アンテナ２と、
操作スイッチ３と、アンテナ移動機構４とを有してい
る。本体１は、、操作ボタン１ａが設けられた部分の背
面側と左右側面側とが把持部となっていて、使用者は左
手でこの部分を把持する。アンテナ２は、電話機本体１
の上端側から出没可能に設けられている。操作スイッチ
３は、電話機本体１の左側面側に設けられ、この位置
は、使用者が左手で電話機本体１を把持したときに、親
指で操作できるように設定されている。アンテナ移動機
構４は、操作スイッチ３の通話状態ｃが選択されたとき
にアンテナ２を上方移動させるとともに、その後に待機
状態ｂが選択されたときにアンテナ２を下方移動させ
る。移動機構４は、マイクロモータ５とモータ制御部６
とネジロッド７とナット８とを有している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、携帯電話機に関するものであり、特に、その使用操作性を改良す る技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

現在使用されている携帯電話機は、電話機本体の前面側に各種の操作ボタンや 液晶表示部などを配置した構造になっている。このような構造の携帯電話機では 、相手方を呼び出す場合や、発呼用のブザーが鳴動した場合には、本体部の背面 側と両側面側とを一方の手で把持し、もう一方の手で通常の電話機のフックオン スイッチに相当する通話ボタンを操作するとともに、電話機本体に付設されてい るアンテナを引上げて通話を行なっている。

【０００３】 そして、通話が完了すると、アンテナを押し下げ、通話ボタンを待機状態にセ ットしていた。ところが、このような携帯電話機の操作では、両手での操作が必 要になり、しかも、幾つもの操作を行なわなければならないという問題があった 。ここで、アンテナの上下操作に関しては、例えば、実開平４−１３７６２１号 公報に開示されているように、ボタン操作により自動的に突出するようにした携 帯電話機も提案されている。

【０００４】 しかしながら、この公報に開示されている携帯電話機にも以下に説明する技術 的課題があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

すなわち、上記公報に開示されている携帯電話機では、アンテナが電話機本体 に対して、バネで上方に突出するように付勢された状態で配置され、付勢解除ボ タンを押すことによりアンテナが上方に突出するようになっているが、通話が完 了してアンテナを収納する際には、これを下方に押し下げる操作が必要になる。

【０００６】 また、この公報に開示されている構造では、付勢解除ボタンが電話機本体の前 面側に配置されていて、通話をする際には、通話ボタンとこの付勢解除ボタンの 操作が必要になり、前述した通常の携帯電話機と同様に両手での複数の操作を伴 うことになり、その改善が希求されていた。 本考案は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的 とするところは、片手操作によりアンテナの上下移動と通話とが可能になる携帯 電話機を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、前面側に操作ボタンや表示部が設けられ 、背面側と両側面側とが把持部となる電話機本体と、この電話機本体の上端側か ら出没可能に設けられたアンテナとを有する携帯電話機において、前記電話機本 体の一方の側面部には、前記把持部の上方に操作スイッチが設けられ、この操作 スイッチは、電源オフと通話および待機の３つの選択可能な状態を備え、前記通 話状態が選択されたときに前記アンテナを上方移動させるとともに、その後に前 記待機状態が選択されたときに前記アンテナを下方移動させるアンテナ移動機構 を有することを特徴とする。

【０００８】 前記操作スイッチは、前記電話機本体の側面部の長手方向に沿って摺動自在に 設けられたスライドスイッチ、または、前記電話機本体の側面部に回転自在に設 けられたロータリスイッチで構成することができる。 また、前記アンテナは、一端が閉止された中空筒状に形成され、前記電話機本 体に設けられた上端が開口した中空筒状の収納部に配置され、前記アンテナ移動 機構を、前記収納部内の底部側に設置されたマイクロモータと、このマイクロモ ータの回転軸に連結され、前記収納部の長手軸方向に沿って伸びるネジロッドと 、このネジロッドに螺着され、外周縁が前記収納部の内周に摺接し、前記アンテ ナの下端部側が固設されたナットと、前記操作スイッチの通話状態が選択された ときに前記マイクロモータを所定時間だけ正転させるとともに、その後に待機状 態が選択されたときに前記マイクロモータを所定時間だけ逆転させる制御部とで 構成することができる。

【０００９】

【作用】

上記構成の携帯電話機によれば、背面側と両側面側とが把持部となる電話機本 体の一方の側面側の上方に操作スイッチが設けられているので、把持部を一方の 手で握ると、握った手の親指上方にこの操作スイッチが位置するので、操作スイ ッチを片手で操作することができる。

【００１０】 そして、この操作スイッチは、電源オフと通話および待機の３つの選択可能な 状態を備え、通話状態が選択されたときにアンテナを上方移動させるとともに、 その後に待機状態が選択されたときにアンテナを下方移動させるアンテナ移動機 構を有しているので、通話する際には、自動的にアンテナが上方に移動するとと もに、通話が完了すると、自動的にアンテナを下方移動させることができる。

【００１１】

【実施例】

以下本考案の好適な実施例について添附図面を参照して詳細に説明する。図１ から図３は、本考案にかかる携帯電話機の一実施例を示している。同図に示す携 帯電話機は、電話機本体１と、アンテナ２と、操作スイッチ３と、アンテナ移動 機構４とから概略構成されている。

【００１２】 電話機本体１は、細長い長方体状に形成され、その前面側にテンキーなどの操 作ボタン１ａが設けられ、操作ボタン１ａの上方に液晶表示部１ｂとスピーカ１ ｃが配置されている。この電話機本体１では、操作ボタン１ａが設けられた部分 の背面側と左右側面側とが把持部となっていて、通常、使用者は左手でこの部分 を把持する。

【００１３】 アンテナ２は、上端が閉止された中空円筒状に形成されていて、電話機本体１ に対して、操作スイッチ３と反対側の右側面側に設けられ、電話機本体１の上端 側から出没可能に設けられている。操作スイッチ３は、電話機本体１の左側面側 に設けられ、把持部の上方に位置していて、この位置は、使用者が左手で電話機 本体１を把持したときに、その親指で操作できるように設定されている。

【００１４】 操作スイッチ３は、本実施例では、電話機本体１の側面部において、その長手 方向に沿って移動するスライドスイッチから構成され、電源オフａ、待機ｂおよ び通話ｃの３つの選択可能な状態を備えている。また、電話機本体１内には、図 ２に示すように、公知の送受話制御部１ｄが内蔵されていて、この送受話制御部 １ｄでは、操作スイッチ３が待機状態ｂにある場合に、発呼信号を受信すると、 その旨を報知するためにブザーを鳴動させたり、あるいは、通話状態ｃを選択し て、テンキーを操作したときに、所定の信号を局側に送信するなどの機能を有し ていて、送受話制御部１ｄとアンテナ２および操作スイッチ３とはそれぞれ電気 的に接続されている。

【００１５】 アンテナ移動機構４は、操作スイッチ３の通話状態ｃが選択されたときにアン テナ２を上方移動させるとともに、その後に待機状態ｂが選択されたときにアン テナ２を下方移動させる。図２および３にアンテナ移動機構４の一例を示してい る。同図に示すアンテナ移動機構は、マイクロモータ５とモータ制御部６とを有 している。

【００１６】 マイクロモータ５は、細い円筒状に形成された直流モータであって、電話機本 体１の側面部に沿って画成された円断面の収納部１ｅの底部側に設置されている 。モータ５の回転軸には、細径のネジロッド７が連結されている。このネジロッ ド７は、収納部１ｅの長手軸方向の沿って延設されており、このネジロッド７に は、板状のナット８が螺着されている。

【００１７】 アンテナ２は、収納部１ｅの内周面に沿って外周面が摺接する直径に設定され ていて、その下端にナット８が固設されている。モータ制御部６は、操作スイッ チ３の通話状態ｃが選択された時に作動し、その選択が終了すると停止して、通 話状態ｃが選択されている間は、常時所定のパルス信号を送出するパルス発生器 ６ａと、このパルス発生器６ａの出力側に並列接続された第１および第２タイマ 回路６ｂ，６ｃとを有していて、各タイマ回路６ｂ，６ｃの出力側は、マイクロ モータ５の界磁コイル５ａに接続されている。

【００１８】 第１タイマ回路６ｂは、パルス発生器６ａのパルス信号の立ち上がり、すなわ ち、操作スイッチ３の通話状態ｃが選択されたときに起動し、界磁コイル５ａに 所定の時間だけ正の出力信号を送出し、マイクロモータ５を所定時間だけ正転さ せる。第２タイマ回路６ｂは、パルス発生器６ａのパルス信号の立ち下がり、す なわち、操作スイッチ３の通話状態ｃが選択された後に待機状態ｂが選択された ときに起動し、界磁コイル５ａに所定の時間だけ負の出力信号を送出し、マイク ロモータ５を所定時間だけ逆転させる。

【００１９】 このようにマイクロモータ５の回転が制御されると、モータ５の回転軸にネジ ロッド７とナット８とが設けられ、ナット８にアンテナ２が固設されているので 、モータ５が正転すると、この回転に伴ってアンテナ２が収納部１ｅに案内され て上方に移動し、電話機本体１の上端から外方向に突出する。一方、モータ５が 逆転すると、電話機本体１から突出していたアンテナ２が収納部１ｅに案内され てその内部に陥入する。

【００２０】 このときにアンテナ２の移動ストロークは、第１および第２タイマ回路６ｂ， ６ｃの出力信号の送出時間で任意に設定することができ、例えば、アンテナ２が 最も上方に移動したときに、その下端が収納部１ｅから離脱しない範囲内に設定 すればよい。 さて、以上のように構成された携帯電話機によると、背面側と両側面側とが把 持部となる電話機本体１の一方の側面側の上方にスイラド移動式の操作スイッチ ３が設けられているので、把持部を一方の手、例えば、左手で握ると、握った手 の親指上方にこの操作スイッチ３が位置するので、操作スイッチ３を片手で操作 することができる。

【００２１】 そして、この操作スイッチ３は、電源オフａと通話ｃおよび待機ｂの３つの選 択可能な状態を備え、通話状態ａが選択されたときにアンテナ２を上方移動させ るとともに、その後に待機状態ｂが選択されたときにアンテナ２を下方移動させ るアンテナ移動機構４を有しているので、通話する際には、自動的にアンテナ２ が上方に移動するとともに、通話が完了すると、自動的にアンテナ２を下方移動 させることができる。

【００２２】 なお、上記実施例では、操作スイッチ３として、電話機本体１の側面に沿って 摺動移動させるスライド式のものを例示したが、本考案の実施はこれに限定され ることはなく、例えば、本体１の側面部に回転自在に設けられ、親指操作の可能 なロータリ式のスイッチであってもよい。また、上記実施例では、アンテナ移動 機構４として、ネジロッド７とナット８とで構成したボールスクリュウ機構を例 示したが、この機構は、例えば、ラックピニオン機構に代替することができる。

【００２３】

【考案の効果】

以上、実施例で詳細に説明したように、本考案にかかる携帯電話機によると、 片手のワンタッチ操作によりアンテナの上下移動と通話とが可能になり、電話機 の使い勝手を大きく向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる携帯電話機の一実施例を示す平
面図である。

【図２】本考案にかかる携帯電話機の要部断面図であ
る。

【図３】本考案にかかる携帯電話機のモータ制御部の一
例を示す機能ブロック図である。

【符号の説明】

１ 電話機本体 １ａ 操作ボタン １ｂ 液晶表示部 １ｅ 収納部 ２ アンテナ ３ 操作スイッチ ４ アンテナ移動機構部 ５ マイクロモータ ６ モータ制御部 ７ ネジロッド ８ ナット ａ 電源オフ ｂ 待機状態 ｃ 通話状態

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面側に操作ボタンや表示部が設けら
   れ、背面側と両側面側とが把持部となる電話機本体と、
   この電話機本体の上端側から出没可能に設けられたアン
   テナとを有する携帯電話機において、 前記電話機本体の一方の側面部には、前記把持部の上方
   に操作スイッチが設けられ、この操作スイッチは、電源
   オフと通話および待機の３つの選択可能な状態を備え、 前記通話状態が選択されたときに前記アンテナを上方移
   動させるとともに、その後に前記待機状態が選択された
   ときに前記アンテナを下方移動させるアンテナ移動機構
   を有することを特徴とする携帯電話機。
2. 【請求項２】 前記操作スイッチは、前記電話機本体の
   側面部の長手方向に沿って摺動自在に設けられたスライ
   ドスイッチで構成したことを特徴とする請求項１記載の
   携帯電話機。
3. 【請求項３】 前記操作スイッチは、前記電話機本体の
   側面部に回転自在に設けられたロータリスイッチで構成
   したことを特徴とする請求項１記載の携帯電話機。
4. 【請求項４】 前記アンテナは、一端が閉止された中空
   筒状に形成され、前記電話機本体に設けられた上端が開
   口した中空筒状の収納部に配置され、 前記アンテナ移動機構は、前記収納部内の底部側に設置
   されたマイクロモータと、このマイクロモータの回転軸
   に連結され、前記収納部の長手軸方向に沿って伸びるネ
   ジロッドと、このネジロッドに螺着され、外周縁が前記
   収納部の内周に摺接し、前記アンテナの下端部側が固設
   されたナットと、前記操作スイッチの通話状態が選択さ
   れたときに前記マイクロモータを所定時間だけ正転させ
   るとともに、その後に待機状態が選択されたときに前記
   マイクロモータを所定時間だけ逆転させる制御部とを有
   することを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項記載
   の携帯電話機。