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JP3090875B2 - ソリッドゴルフボール - Google Patents

ソリッドゴルフボール

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JP3090875B2
JP3090875B2 JP08126973A JP12697396A JP3090875B2 JP 3090875 B2 JP3090875 B2 JP 3090875B2 JP 08126973 A JP08126973 A JP 08126973A JP 12697396 A JP12697396 A JP 12697396A JP 3090875 B2 JP3090875 B2 JP 3090875B2
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JP
Japan
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golf ball
weight
hollow core
hollow
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圭治 森山
宏之 辻中
和郎 保地
昌也 角田
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空コアとカバー
層から成るソリッドゴルフボールに関し、更に詳述する
と、打撃時のフィーリングが良好で、慣性モーメントが
大きく、打撃時の打出角が大きく、飛距離が増大したゴ
ルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】先行技術においては、主として2種類の
ゴルフボールがある。一方は、中実のツーピースボール
等のソリッドゴルフボールであり、一体成形されたゴム
製部材から成るコアおよび該コア上に被覆したアイオノ
マー樹脂等の熱可塑性樹脂カバーから構成される。ま
た、他方は糸巻きゴルフボールであり、中心の固体また
は液体の芯部を、ゴム糸の巻線で巻き付け、次いで1〜
2mm厚のアイオノマー樹脂やバラタ等によるカバーで被
覆したものである。ツーピースソリッドゴルフボール
は、糸巻きゴルフボールと比較すると、耐久性、および
打撃時のボール速度が大きいことから飛距離が大きく、
飛行特性に優れ、特にアマチュアゴルファーを中心に多
くのゴルファーに使用されている。その反面、ツーピー
スソリッドゴルフボールは、打撃時のフィーリングが硬
いという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来のツーピースソリッドゴルフボールの有する問題
点を解決し、ツーピースソリッドゴルフボールの特徴で
ある優れた飛行性能を低下させることなく、打撃時のフ
ィーリングを向上させたソリッドゴルフボールを提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討を行った結果、直径5〜30mmを有す
る中空部(1)と中空コア外層部(2)から成る中空コアを用
いることにより、打撃時のフィーリングを良好なものと
し、慣性モーメントが大きくなり、従って打出角が大き
く打出直後のスピン量が少ないと共に、ボール上昇時か
ら下降時までの間のスピン減衰率を小さくすることによ
り、飛距離を増大させ得ることを見い出し、それに基づ
いて本発明を完成させるに至った。
【0005】ゴルフボールをゴルフクラブで打撃した場
合、ボールにスピンが生じ、このスピンによりボールの
飛行曲線に対して法線方向に揚力が働くが、打出直後の
ボール上昇時には揚力は、水平方向分力ではボール進行
方向に対して負の力がボールに作用するため、打出直後
の大きなボールスピードが揚力によって減じられる。こ
れに対して、ボールが飛行曲線の最高点位置を通過した
後の下降時ではスピンによる揚力は、水平方向分力では
進行方向に対して正の力として作用するため、ボール下
降時の揚力が大きいことが飛距離を増大するには好まし
い。従って、ボール飛距離を増大するには、打出直後の
ボール上昇時におけるスピン量が小さく、ボール下降時
におけるスピン量が大きいことが好ましい。そのために
は、ボールの慣性モーメントが大きいことがより好まし
い。
【0006】即ち、本発明は、中空コアと該コア上に形
成されたカバー層(3)から成り、該中空コアが直径10〜3
0mmを有する中空部(1)と該中空部以外の中空コア外層部
(2)から成るソリッドゴルフボールにおいて、該中空コ
ア外層部が基材ゴム100重量部に対して、不飽和カルボ
ン酸の金属塩25〜45重量部、有機過酸化物0.5〜3.0重量
部、充填材10〜110重量部を含有するゴム組成物の加硫
成形物から成ることを特徴とし、更に好ましくは上記充
填材に高比重金属粉末を含むことを特徴とするソリッド
ゴルフボールに関する。
【0007】以下、本発明について更に詳述すると、本
発明のゴルフボールは、中空部(1)と中空コア外層部(2)
から成る中空コアと該コア上に形成されたカバー層(3)
をから成る。この中空コア中空部の直径が大きいほど、
慣性モーメントが大きいゴルフボールを得ることができ
るが、コアにおいて反発弾性を有するゴム組成物の加硫
成形物層が減少することから、中空部の直径は10〜30mm
の範囲であることが好ましい。30mmより大きくすると中
空コア外層部に比重調整のために充填材を大量に使用す
る必要があり、反発が低くなり過ぎる。また10mmより小
さいと中空の効果が見られなくなる。また、中空コアの
直径が37〜39.5mmであることから、中空コア外層部の厚
さは3.5〜14.75mmである。
【0008】中空コア外層部は基材ゴム、不飽和カルボ
ン酸の金属塩、有機過酸化物、充填材等を配合したゴム
組成物を加熱、加圧、成形することにより得られる。
【0009】基材ゴムとしては、従来からソリッドゴル
フボールに用いられている天然ゴムおよび/または合成
ゴムが用いられ、特にシス-1,4-構造少なくとも40%以
上、好ましくは80%以上を有するいわゆるハイシスポリ
ブタジエンゴムが好ましく、所望により、天然ゴム、ポ
リイソプレンゴム、スチレンポリブタジエンゴム、EP
DM等を配合してもよい。
【0010】不飽和カルボン酸の金属塩は共架橋剤とし
て作用し、特にアクリル酸またはメタクリル酸等のよう
な炭素数3〜8のα,β-不飽和カルボン酸の、亜鉛、マ
グネシウム塩等の一価または二価の金属塩が挙げられる
が、高い反撥性を付与するアクリル酸亜鉛が好適であ
る。配合量は基材ゴム100重量部に対して、25〜45重量
部が好ましい。45重量部より多いと硬くなり過ぎ、フィ
ーリングが悪くなり、25重量部より少ないと反撥が悪く
なり飛距離が低下する。
【0011】有機過酸化物は架橋剤または硬化剤として
作用し、例えばジクミルパーオキサイドまたはt-ブチル
パーオキサイドが挙げられ、ジクミルパーオキサイドが
好適である。配合量は、基材ゴム100重量部に対して0.5
〜3.0重量部であることが好ましい。0.5重量部未満では
軟らかくなり過ぎて反撥が悪くなり飛距離が低下する。
3.0重量部を越えると硬くなり過ぎ、フィーリングが悪
くなる。
【0012】充填材は、ゴルフボールのコアに通常配合
されるものであればよく、例えば無機塩(具体的には、
酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム)、高比重金
属粉末(例えば、タングステン粉末、モリブデン粉末
等)およびそれらの混合物が挙げられる。本発明に用い
る中空コアは通常の中実コアに比べて重量が不足する傾
向があるので、無機塩と高比重金属粉末の混合物を用い
るのが好ましい。配合量は、基材ゴム100重量部に対し
て10〜110重量部であることが好ましい。10重量部未満
では重量調整が難しく、110重量部を越えると反撥が低
くなり過ぎる。
【0013】中空コアは上記成分を混合したゴム組成物
を加硫成形することにより得られるが、中空にするため
の工夫が必要である。例えば、半加硫した半球のシェル
を2つ形成し、これを合わせて、後加硫を行ってもよ
い。この場合、半加硫時の加硫条件は110〜130℃で10〜
20分間であり、後加硫時の条件は140〜165℃で10〜40分
間である。
【0014】加硫により得られた中空コアは好ましく
は、JIS C硬度(ショアーC硬度に等しい)50〜90、より
好ましくは60〜85を有する。50より小さいと、コアが軟
らか過ぎて反撥が低下する。90を越えると、逆に硬くな
り過ぎて、フィーリングが低下する。
【0015】中空コアの外層部分の比重は従来のゴルフ
ボールのコアの比重よりも若干高くなければならない。
なぜならば、中空部分があるため、その部分の重量を補
うのに比重が高くなる。従来のゴルフボールの比重が1.
0〜1.17であるので、本願の中空コアの比重は1.1〜2.0
である。
【0016】次いで、上記中空コア上にはカバー層を被
覆する。カバーはソリッドゴルフボールのカバー材とし
て通常使用されるアイオノマー樹脂で形成することがで
き、また少量の他の樹脂を加えてもよい。
【0017】また、上記カバー用組成物には、着色のた
めに二酸化チタン等の添加物や、その他の添加剤、例え
ば紫外線吸収剤、光安定剤並びに蛍光材料または蛍光増
白剤等を、ゴルフボールカバーによる所望の特性が損な
われない範囲で含有していてもよいが、通常、着色剤の
配合量は0.1〜0.5重量部が好ましい。
【0018】本発明のカバー層は、ゴルフボールのカバ
ーの形成に使用されている一般に公知の方法、例えば射
出成形、プレス成型等により形成される。カバー層厚さ
は1〜3mmが好ましく、カバー層を被覆する際に通常、
ディンプルと呼ばれるくぼみを多数表面上に形成する。
本発明のゴルフボールは美観を高め、商品価値を上げる
ために、通常ペイントで被覆され、市場に投入される。
【0019】本発明では、打撃時のフィーリングが良好
で、慣性モーメントが大きく、打撃時の打出角が大き
く、飛距離が増大したゴルフボールを提供する。
【0020】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する。
但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0021】中空コアの作成 表1に示すゴム組成物をコアプレス用半割れ金型両面に
入れ、金型間に中空センター径の半球凸型中子モールド
を挟み、155℃×10分予備成形した後、上記中子モール
ドを取り除き155℃×30分加硫することにより、直径39m
mの中空コアA〜Eを得た。
【0022】
【表1】 (重量部) 種類 A B C D E F BR−18(注1) 100 100 100 100 100 100 アクリル酸亜鉛 37 37 37 37 37 37 酸化亜鉛 5 5 22.6 5 52 15.2 タングステン 12.3 14.8 − 37.9 106.0 − 老化防止剤(注2) 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 ジクミルパーオキサイド 1 1 1 1 1 1 中空センター径(mm) 5 10 10 20 30 0 コア重量(g) 36.1 36.1 36.1 36.1 36.1 36.1
【0023】実施例1〜4、比較例1〜2 カバー層 上記のように得られた中空コアA〜E上に、表2に示す
配合のカバー組成物を被覆してカバー層を形成し、ペイ
ント塗装を施して、直径42.7mmの中空ソリッドゴルフボ
ールを作製した。
【表2】
【0024】(注1)日本合成ゴム社製ハイシス-1,4-ポリ
ブタジエン (注2)吉富製薬製 (注3)三井ポリケミカル社製アイオノマー樹脂
【0025】得られた各ゴルフボールについて、ドライ
バー(ウッド1番クラブ)による飛行性能、打撃時のフィ
ーリングについて評価を行い、その結果を表3に示す。
試験方法は以下の通り行った。 (試験方法) 打出角、スピン量および飛距離 ツルーテンパー社製スイングロボットにドライバーを取
付け、ゴルフボールをヘッドスピード45m/秒で打撃し、
打出角(弾道高さ)を測定し、落下点までの距離(キャ
リー)を飛距離として測定し、打撃されたゴルフボール
を連続写真撮影することによってスピン量を求める。 打撃時のフィーリング プロゴルファーによりドライバーで実打して評価する。
評価基準は下記の通りである。評価基準 ◎ …非常に軟らかく良い ○ …軟らかく良い × …硬くて悪い
【0026】
【表3】
【0027】以上の結果より、本発明の実施例1〜4は
比較例1〜2のソリッドゴルフボールに比較して、打撃
時のフィーリングが良好で、打撃時の打出角が大きく飛
距離が大きいことが認められた。
【0028】
【発明の効果】本発明のソリッドゴルフボールは、直径
10〜30mmを有する中空部と該中空部以外の中空コア外層
部から成る中空コアを用いることにより、打撃時のフィ
ーリングを良好なものとし、慣性モーメントを大きく
し、打撃時の打出角を大きくし、飛距離を増大させたも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のゴルフボールの断面概略図である。
【符号の説明】
1 … 中空部 2 … 中空コア外層部 3 … カバー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−323098(JP,A) 特開 昭60−241465(JP,A) 特開 昭49−103722(JP,A) 実開 平3−63354(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63B 37/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空コアと該コア上に形成されたカバー
    層(3)から成り、該中空コアが直径10〜30mmを有する中
    空部(1)と該中空部以外の中空コア外層部(2)から成るソ
    リッドゴルフボールにおいて、該中空コア外層部が基材
    ゴム100重量部に対して、不飽和カルボン酸の金属塩25
    〜45重量部、有機過酸化物0.5〜3.0重量部、充填材10〜
    110重量部を含有するゴム組成物の加硫成形物から成る
    ことを特徴とするソリッドゴルフボール。
  2. 【請求項2】 該充填材に高比重金属粉末を含む請求項
    1記載のソリッドゴルフボール。
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