JP3074043B2 - 動脈硬化治療・予防剤 - Google Patents
動脈硬化治療・予防剤Info
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Description
に関する。
脳卒中、心筋梗塞、高血圧等と密接な関係があり、その
治療・予防薬の開発に多大の努力がはらわれている。動
脈硬化とは動脈壁の限局的な肥厚、硬化を認める病変の
総称であり、本願においては粥状硬化、中膜硬化、細動
脈硬化のいずれの型をも含む最も広い意味に用いる。
中脂質、特にコレステロ−ルを低下させる抗脂血薬が主
として用いられているが、効果の点で十分ではない。
硬化の治療・予防に有効な薬剤は知られておらず、有望
な新薬の登場が切望されている。
は種々の説があるが、動脈硬化病変の中核をなす粥状動
脈硬化症の発生は、血漿中の低比重リポプロテイン(以
下LDLと略す)ことにアセチルLDLあるいは酸化L
DLなどのいわゆる変性LDLの動脈壁中への侵入と、
マクロファ−ジや、内膜に遊走してくる平滑筋細胞など
によるそれらの取り込みが要因であるということがほぼ
定説になっている(医学のあゆみ 147巻 No.9
761頁 1988年)。
につれ、動脈硬化治療・予防薬の新たな開発法が見出さ
れてきている。即ち、LDLに種々の化合物を加え、水
溶性ラジカル開始剤である2、2´−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)ジハイドロクロリド(以下AAPHと
略す)、もしくは親油性のラジカル開始剤である2、2
´−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)(以
下AMVNと略す)で酸化を行い、フォスファチジルコ
リン(以下PCと略す)とコレステロールエステル(以
下CEと略す)の過酸化物の生成(以下各々PC−OO
H、CE−OOHと略す)を測定し、各々の化合物のL
DL中における効果を検討することにより新たな動脈硬
化薬の開発が可能である。本発明者らは、この方法を用
いて鋭意検討を行ったところ、下記の一般式を有する化
合物がすぐれた動脈硬化治療・予防剤となり得ることを
見出し本発明を完成した。したがって本発明の目的はす
ぐれた動脈硬化治療・予防剤を提供することにある。
ましくはR1 がメチル基、R2 が
R2 が−(CH2 )3-OHまたはR1 ,R2 のいずれも
がメチル基で表わされる化合物である。これらの化合物
は、市販のものを購入して得ることができ、また既に知
られている合成法によって得ることもできる。本化合物
の動脈硬化治療薬としての有効性を示す実験例を次に具
体的に示す。
M含有)を8ml(pH7.4 )調整し、それに2mMの2、
2、5、7、8−ペンタメチル−6−クロマノール(以
下PMCと略す)またはプロブコールのエタノール溶液
を40μl 、300mM のAAPH水溶液を80μl 加え、最終
濃度でPMCまたはプロブコール10μM、AAPH3mM
とした。この溶液を37℃の水浴中につけ、大気下でイン
キュベートすることにより反応を開始した。そして各時
間ごとに 300μl サンプリングした。LDLはヒト血液
より超遠心分離法により分離したものを用いた。
M含有)を8ml(pH7.4 )調整し、それに2mMのPM
Cのエタノール溶液を40μl 、800mM のAMVNのエタ
ノール溶液を20μl 加え、最終濃度でPMC10μM、A
MVN2mMとした。この溶液を37℃の水浴中につけ、大
気下でインキュベートすることにより反応を開始した。
そして各時間ごとに 300μlサンプリングした。
い)を8ml(pH7.4)調整し、それに2mMPMCまた
はプロブコールのエタノール溶液を20μl 加え、最終濃
度で5μMとした。この溶液を37℃の水浴中につけ、大
気下でインキュベートした。50分後、この溶液に2mMの
CuCl2 溶液を20μl 加え(最終濃度で5μM)、酸化を
開始した。そして各時間ごとに 300μl サンプリング
し、1mMのEDTA溶液を3μl加えて反応を停止し
た後、分析に供した。
1溶液を600μl 加え、ボルテックスミキサーで1分振
とう、その後遠心機で12,000rpm で3分間遠心分離を行
い、その下層を50μlHPLCに注入し、PC−OO
H、CE−OOHの濃度を測定した。
(商標)LC-Si 15cm 移動相 : MeOH/t-BuOH /40mM phosphate=60/30/10 流速 : 1.0ml/min 検出 : UV 234nm 保持時間: 5.6min
標)LC8 25cm 移動相 : MeOH/t-BuOH 95/5 流速 : 1.0ml/min 検出 : UV 234nm 保持時間: 8.2min(20:4CE-00H) 9.2min(18:2CE-OOH)
場合のPC−OOH、CE−OOHの生成を表1〜3に
示した。
MCを添加すると、何も添加しない場合及びプロブコー
ル添加の場合よりPC−OOH及びCE−OOHの生成
を抑制することが明らかである。表2よりAMVNをラ
ジカル開始剤とした場合にも、PMCを添加すると、何
も添加しない場合よりPC−OOH及びCE−OOHの
生成を抑制することが明らかである。
場合には、PC−OOHの生成はPMCを添加すると無
添加の場合より抑制され、PMCの抑制力はプロブコー
ル添加の場合よりも優れていた。CE−OOHの生成抑
制力もまた、PMCはプロブコ−ルより優れていた。以
上より、PMCはLDLの酸化を抑制することが明らか
であり、その作用は現在、抗高脂血症薬として用いられ
ているプロブコールよりも強力である。酸化されたLD
Lはマクロファジーにとり込まれ、動脈硬化発症の原因
となることが知られているため、PMCは有力な動脈硬
化の治療・予防剤となると考えられる。更に、化合物1
〜5について、AAPH、銅イオンをラジカル開始剤と
した場合のPC−OOH、CE−OOHの生成を表4及
び表5に示した。
OH及びCE−OOHの生成を抑制することが明らかで
あり、動脈硬化の治療・予防剤として有用であると考え
られる。中でも化合物1の作用は強力であった。
て投与する場合には、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤
などとして経口的に投与しても良いし、また、坐剤、注
射剤、外用剤などとして、非経口的に投与しても良い。
投与量は症状の程度、年齢などにより著しく異なるが、
通常成人1日当たり、約0.1mg〜5000mg、好
ましくは2mg〜1000mgを1日1〜数回に分けて
投与する。
法により製造する。すなわち、経口用固形製剤を製造す
る場合は、主薬に乳糖、マンニト−ル、コ−ンスタ−
チ、結晶セルロ−スなどの賦形剤、アラビアゴム、ヒド
ロキシプロピルセルロ−ス、ポリビニルピロリドンなど
の結合剤、ステアリン酸などの滑沢剤、更に必要に応じ
て着色剤や矯味矯臭剤を用い、通常の製剤化手段により
製造することができる。注射剤を調製する場合には、主
薬に、必要により、可溶化剤、安定化剤、緩衝剤などを
添加し、通常の方法により皮下、筋肉内、静脈内用注射
剤とすることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 で表わされるクロマン系化合物を有効成分とする動脈硬
化治療・予防剤 - 【請求項2】 R1 がメチル基、R2 がメチル基である
請求項1記載の動脈硬化治療・予防剤 - 【請求項3】 R1 がメチル基、R2 が−(CH2 )3-
OHである請求項1記載の動脈硬化治療・予防剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03254110A JP3074043B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 動脈硬化治療・予防剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03254110A JP3074043B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 動脈硬化治療・予防剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0558891A JPH0558891A (ja) | 1993-03-09 |
JP3074043B2 true JP3074043B2 (ja) | 2000-08-07 |
Family
ID=17260365
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03254110A Expired - Lifetime JP3074043B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 動脈硬化治療・予防剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3074043B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL2010010C2 (en) | 2012-12-19 | 2014-06-23 | Sulfateq B V | Compounds for protection of cells. |
-
1991
- 1991-09-06 JP JP03254110A patent/JP3074043B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0558891A (ja) | 1993-03-09 |
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