JP3042347B2 - プラズマ装置 - Google Patents
プラズマ装置Info
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- JP3042347B2 JP3042347B2 JP7039498A JP3949895A JP3042347B2 JP 3042347 B2 JP3042347 B2 JP 3042347B2 JP 7039498 A JP7039498 A JP 7039498A JP 3949895 A JP3949895 A JP 3949895A JP 3042347 B2 JP3042347 B2 JP 3042347B2
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- Japan
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- plasma
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- reaction vessel
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子基板、液晶
ディスプレイ用ガラス基板等にプラズマを利用してエッ
チング、アッシング、およびCVD等の処理を施すのに
適したプラズマ装置に関する。
ディスプレイ用ガラス基板等にプラズマを利用してエッ
チング、アッシング、およびCVD等の処理を施すのに
適したプラズマ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】反応ガスに外部からエネルギ−を与えた
際に発生するプラズマはLSI、LCD等の製造プロセ
スにおいて広く用いられている。特にプラズマを用いた
ドライエッチング技術はこれらの製造プロセスにとって
不可欠の基本技術となっている。
際に発生するプラズマはLSI、LCD等の製造プロセ
スにおいて広く用いられている。特にプラズマを用いた
ドライエッチング技術はこれらの製造プロセスにとって
不可欠の基本技術となっている。
【0003】プラズマを発生させるための励起手段とし
て、13.56MHzのRF(高周波)が多く用いられ
ている。一方、低温で高密度のプラズマが得られ、また
装置の構成及び操作が簡単である等の利点があることか
ら、マイクロ波も用いられるようになってきている。し
かし、従来のマイクロ波を用いたプラズマ装置では、大
面積に均一なプラズマを発生させることが困難であるた
め、大口径の半導体基板、LCD用ガラス基板を均一に
処理することが困難であった。
て、13.56MHzのRF(高周波)が多く用いられ
ている。一方、低温で高密度のプラズマが得られ、また
装置の構成及び操作が簡単である等の利点があることか
ら、マイクロ波も用いられるようになってきている。し
かし、従来のマイクロ波を用いたプラズマ装置では、大
面積に均一なプラズマを発生させることが困難であるた
め、大口径の半導体基板、LCD用ガラス基板を均一に
処理することが困難であった。
【0004】この点に関し、本出願人は大面積に均一に
マイクロ波プラズマを発生させることが可能なプラズマ
装置として、特開昭62−5600号公報、特開昭62
−99481号公報において、誘電体線路を利用する方
式を提案している。
マイクロ波プラズマを発生させることが可能なプラズマ
装置として、特開昭62−5600号公報、特開昭62
−99481号公報において、誘電体線路を利用する方
式を提案している。
【0005】図4はこの誘電体線路を利用する従来のプ
ラズマ装置を模式的に示した縦断面図である。図中1は
中空直方体の反応容器である。反応容器1はアルミニウ
ム(Al)等の金属で形成されている。反応容器1の周
囲壁の内部には冷却水通路15が形成されている。反応
容器1の上部にはマイクロ波導入口3が開口してあり、
このマイクロ波導入口3はマイクロ波導入板4にて反応
容器1の上部壁との間にOリング11を挟持することに
より気密に封止されている。マイクロ波導入板4は、耐
熱性とマイクロ波透過性を有し、かつ誘電損失が小さい
誘電体で形成される。この種の誘電体として、石英ガラ
ス(SiO2 )、アルミナ(Al2 O3)等がある。
ラズマ装置を模式的に示した縦断面図である。図中1は
中空直方体の反応容器である。反応容器1はアルミニウ
ム(Al)等の金属で形成されている。反応容器1の周
囲壁の内部には冷却水通路15が形成されている。反応
容器1の上部にはマイクロ波導入口3が開口してあり、
このマイクロ波導入口3はマイクロ波導入板4にて反応
容器1の上部壁との間にOリング11を挟持することに
より気密に封止されている。マイクロ波導入板4は、耐
熱性とマイクロ波透過性を有し、かつ誘電損失が小さい
誘電体で形成される。この種の誘電体として、石英ガラ
ス(SiO2 )、アルミナ(Al2 O3)等がある。
【0006】反応容器1の上方には、マイクロ波導入板
4と対向して、これを覆うように誘電体層21aと金属
板21bからなる誘電体線路21が形成されている。誘
電体層21aにはテフロン(登録商標)等のフッ素樹
脂、ポリスチレン、ポリエチレン等が用いられる。金属
板21bとしてはアルミニウム等が用いられる。誘電体
線路21の一端には、導波管23を介してマイクロ波発
振器24が連結されている。マイクロ波は発振器24か
ら導波管23を経て誘電体線路21に導入され、ここか
ら反応容器1内に導入される。
4と対向して、これを覆うように誘電体層21aと金属
板21bからなる誘電体線路21が形成されている。誘
電体層21aにはテフロン(登録商標)等のフッ素樹
脂、ポリスチレン、ポリエチレン等が用いられる。金属
板21bとしてはアルミニウム等が用いられる。誘電体
線路21の一端には、導波管23を介してマイクロ波発
振器24が連結されている。マイクロ波は発振器24か
ら導波管23を経て誘電体線路21に導入され、ここか
ら反応容器1内に導入される。
【0007】反応室2内にはマイクロ波導入板4とは対
向する位置に、被処理物Sを載置する試料台14が配設
されている。反応容器1の周囲壁には所要の反応ガスを
導入するためのガス導入孔12が設けられている。また
反応容器1の下部壁には図示しない排気装置に接続され
る排気口13が形成されており、ここから排気される。
向する位置に、被処理物Sを載置する試料台14が配設
されている。反応容器1の周囲壁には所要の反応ガスを
導入するためのガス導入孔12が設けられている。また
反応容器1の下部壁には図示しない排気装置に接続され
る排気口13が形成されており、ここから排気される。
【0008】この装置において試料台14上に載置され
た被処理物Sの表面にプラズマ処理を施す場合について
説明する。まず冷却水を冷却水通路15内に循環させ
る。排気口13から排気を行って反応室2内を所要の圧
力まで排気した後、周囲壁に設けられたガス導入孔12
から反応ガスを供給し反応室2内を所定の圧力とする。
た被処理物Sの表面にプラズマ処理を施す場合について
説明する。まず冷却水を冷却水通路15内に循環させ
る。排気口13から排気を行って反応室2内を所要の圧
力まで排気した後、周囲壁に設けられたガス導入孔12
から反応ガスを供給し反応室2内を所定の圧力とする。
【0009】次いで、マイクロ波発振器24においてマ
イクロ波を発振させ、導波管23を介して誘電体線路2
1に導入する。そうすると誘電体線路21の下方に電界
が形成され、この電界がマイクロ波導入板4を透過して
反応室2内に供給されて、プラズマが生成する。このプ
ラズマによって被処理物S表面にプラズマ処理が施され
る。
イクロ波を発振させ、導波管23を介して誘電体線路2
1に導入する。そうすると誘電体線路21の下方に電界
が形成され、この電界がマイクロ波導入板4を透過して
反応室2内に供給されて、プラズマが生成する。このプ
ラズマによって被処理物S表面にプラズマ処理が施され
る。
【0010】上述の誘電体線路を利用するプラズマ装置
ではマイクロ波の進行方向に沿って誘電体線路の下にプ
ラズマが生成するので、反応容器1の上部に開口されて
いるマイクロ波導入口3、それを封止するマイクロ波導
入板4、および誘電体線路21を大きくすれば、容易に
大面積のマイクロ波プラズマを生成させることができ
る。
ではマイクロ波の進行方向に沿って誘電体線路の下にプ
ラズマが生成するので、反応容器1の上部に開口されて
いるマイクロ波導入口3、それを封止するマイクロ波導
入板4、および誘電体線路21を大きくすれば、容易に
大面積のマイクロ波プラズマを生成させることができ
る。
【0011】ただし、この誘電体線路を利用したプラズ
マ装置においては、マイクロ波の進行方向にしたがって
平行にプラズマが生成するため、プラズマ密度がマイク
ロ波の入射側が大きくなる傾向がある。このため、通常
は誘電体線路と反応容器すなわち誘電体線路とマイクロ
波導入板との間隔をあけて、誘電体線路を伝搬するマイ
クロ波と反応容器内に発生しているプラズマとの結合を
弱くしている。こうすることにより、誘電体線路を伝搬
するマイクロ波がマイクロ波の入射側でいきなりプラズ
マに供給されることを抑え、マイクロ波電力をマイクロ
波の進行方向に従って徐々にもらしてプラズマに供給し
て、マイクロ波の進行方向に均一なプラズマを発生させ
ることができる。
マ装置においては、マイクロ波の進行方向にしたがって
平行にプラズマが生成するため、プラズマ密度がマイク
ロ波の入射側が大きくなる傾向がある。このため、通常
は誘電体線路と反応容器すなわち誘電体線路とマイクロ
波導入板との間隔をあけて、誘電体線路を伝搬するマイ
クロ波と反応容器内に発生しているプラズマとの結合を
弱くしている。こうすることにより、誘電体線路を伝搬
するマイクロ波がマイクロ波の入射側でいきなりプラズ
マに供給されることを抑え、マイクロ波電力をマイクロ
波の進行方向に従って徐々にもらしてプラズマに供給し
て、マイクロ波の進行方向に均一なプラズマを発生させ
ることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】近年液晶用のガラス基
板は次第に大きくなり、400mm×400mm以上の
ガラス基板を均一に処理できる装置の要求が高まってい
る。プラズマ処理を施すべき面積がこれぐらいの大きさ
になると、上述のプラズマ装置において、プラズマを均
一に発生させるためには、誘電体線路と反応容器との間
隔をより大きくする必要がある。しかしながら、誘電体
線路と反応容器との間隔をあまり大きくすると、反応容
器内のプラズマに供給されるマイクロ波の電界強度が弱
くなり、十分なプラズマ密度が得られなくなる。プラズ
マ密度の低下はプラズマ処理速度の低下等につながる。
板は次第に大きくなり、400mm×400mm以上の
ガラス基板を均一に処理できる装置の要求が高まってい
る。プラズマ処理を施すべき面積がこれぐらいの大きさ
になると、上述のプラズマ装置において、プラズマを均
一に発生させるためには、誘電体線路と反応容器との間
隔をより大きくする必要がある。しかしながら、誘電体
線路と反応容器との間隔をあまり大きくすると、反応容
器内のプラズマに供給されるマイクロ波の電界強度が弱
くなり、十分なプラズマ密度が得られなくなる。プラズ
マ密度の低下はプラズマ処理速度の低下等につながる。
【0013】これに対して、プラズマの均一性を向上さ
せる別の方法として、本出願人は誘電体線路と反応容器
との間隔をマイクロ波の進行方向に従って減少させるよ
うに誘電体線路または反応容器を傾斜させたり、誘電体
線路の誘電体の厚みをマイクロ波の進行方向に従って減
少させることを提案している(特開昭62−99481
号公報)。
せる別の方法として、本出願人は誘電体線路と反応容器
との間隔をマイクロ波の進行方向に従って減少させるよ
うに誘電体線路または反応容器を傾斜させたり、誘電体
線路の誘電体の厚みをマイクロ波の進行方向に従って減
少させることを提案している(特開昭62−99481
号公報)。
【0014】しかしながら、誘電体線路や反応容器を傾
斜させることは、傾き角の調整や傾いた部品の固定等の
必要があり、装置構成を複雑化し装置の組立てが困難に
なる。
斜させることは、傾き角の調整や傾いた部品の固定等の
必要があり、装置構成を複雑化し装置の組立てが困難に
なる。
【0015】また、誘電体の厚みを減少させると、プラ
ズマ発生時にマイクロ波が遮断領域に入る可能性が生じ
る。マイクロ波が遮断領域に入ると、マイクロ波が誘電
体線路の奥まで伝搬できなくなり、プラズマが発生しな
い部分ができる。
ズマ発生時にマイクロ波が遮断領域に入る可能性が生じ
る。マイクロ波が遮断領域に入ると、マイクロ波が誘電
体線路の奥まで伝搬できなくなり、プラズマが発生しな
い部分ができる。
【0016】本発明はこのような課題に鑑みてなされた
ものであり、装置構成を複雑にすることなく、しかも安
定して、液晶ディスプレイ用ガラス基板等の大面積の基
板を十分な処理速度で均一にプラズマ処理できるプラズ
マ装置を提供することを目的としている。
ものであり、装置構成を複雑にすることなく、しかも安
定して、液晶ディスプレイ用ガラス基板等の大面積の基
板を十分な処理速度で均一にプラズマ処理できるプラズ
マ装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1に示すよ
うに、マイクロ波導波路となる誘電体線路21と、この
誘電体線路21に対向する面にマイクロ波導入口3が開
口された金属製の反応容器1とを有し、このマイクロ波
導入口3がマイクロ波導入板4で気密に封止されたプラ
ズマ装置において、上記マイクロ波導入板4の厚みがマ
イクロ波の進行方向Xに対して漸増することを特徴とす
るプラズマ装置を要旨とする。
うに、マイクロ波導波路となる誘電体線路21と、この
誘電体線路21に対向する面にマイクロ波導入口3が開
口された金属製の反応容器1とを有し、このマイクロ波
導入口3がマイクロ波導入板4で気密に封止されたプラ
ズマ装置において、上記マイクロ波導入板4の厚みがマ
イクロ波の進行方向Xに対して漸増することを特徴とす
るプラズマ装置を要旨とする。
【0018】
【作用】図1または図4に示された誘電体線路を利用し
たプラズマ装置においてマイクロ波の伝搬および電界強
度について考える。この装置はプラズマ発生時、上から
順に金属板21b、誘電体層21a(比誘電率εde1 >
1)、空気層22(比誘電率εair =1)、マイクロ波
導入板4である誘電体層(比誘電率εde2 >1)、そし
て反応容器1内に発生したプラズマ層(比誘電率εpla
=1−{(ωp /ω)2 /(1−jν/ω)}、ωp :
プラズマ角周波数、ω:マイクロ波角周波数、ν:衝突
周波数)からなると考えることができる。
たプラズマ装置においてマイクロ波の伝搬および電界強
度について考える。この装置はプラズマ発生時、上から
順に金属板21b、誘電体層21a(比誘電率εde1 >
1)、空気層22(比誘電率εair =1)、マイクロ波
導入板4である誘電体層(比誘電率εde2 >1)、そし
て反応容器1内に発生したプラズマ層(比誘電率εpla
=1−{(ωp /ω)2 /(1−jν/ω)}、ωp :
プラズマ角周波数、ω:マイクロ波角周波数、ν:衝突
周波数)からなると考えることができる。
【0019】この場合、誘電体層21aにマイクロ波が
X方向に導入されたとき、マイクロ波の電界強度は空気
層22ではマイクロ波の進行方向に垂直な方向Zに対し
て指数関数的に減衰し、誘電体層21aおよびマイクロ
波導入板4ではマイクロ波の進行方向に垂直な方向Zに
対して減衰しない。
X方向に導入されたとき、マイクロ波の電界強度は空気
層22ではマイクロ波の進行方向に垂直な方向Zに対し
て指数関数的に減衰し、誘電体層21aおよびマイクロ
波導入板4ではマイクロ波の進行方向に垂直な方向Zに
対して減衰しない。
【0020】そこで、図1に示すようにマイクロ波導入
板4の厚みをマイクロ波の進行方向Xに対して漸次厚く
なるようにし、マイクロ波の電界強度がマイクロ波の進
行方向に垂直な方向Zに対して指数関数的に減衰する空
気層22の厚みを薄くしていく。こうすることにより、
プラズマ発生時に誘電体層21aを伝搬するマイクロ波
が進行方向Xに対して減衰しても、マイクロ波導入板4
直下のマイクロ波電界強度を一定に保つことができる。
こうして、マイクロ波の進行方向Xに対して均一なプラ
ズマを発生させることができる。また、こうすることに
より誘電体線路と反応容器との間隔をあまり大きくしな
くてもすむので、十分なプラズマ密度が得られ、十分な
プラズマ処理速度を得ることができる。
板4の厚みをマイクロ波の進行方向Xに対して漸次厚く
なるようにし、マイクロ波の電界強度がマイクロ波の進
行方向に垂直な方向Zに対して指数関数的に減衰する空
気層22の厚みを薄くしていく。こうすることにより、
プラズマ発生時に誘電体層21aを伝搬するマイクロ波
が進行方向Xに対して減衰しても、マイクロ波導入板4
直下のマイクロ波電界強度を一定に保つことができる。
こうして、マイクロ波の進行方向Xに対して均一なプラ
ズマを発生させることができる。また、こうすることに
より誘電体線路と反応容器との間隔をあまり大きくしな
くてもすむので、十分なプラズマ密度が得られ、十分な
プラズマ処理速度を得ることができる。
【0021】本発明の装置は、マイクロ波導入板4とし
てマイクロ波の進行方向Xに対して厚みを増加させたも
のを用意すれば良く、誘電体線路や反応容器を傾斜させ
るような複雑な装置構成は不要である。
てマイクロ波の進行方向Xに対して厚みを増加させたも
のを用意すれば良く、誘電体線路や反応容器を傾斜させ
るような複雑な装置構成は不要である。
【0022】本発明の装置では、マイクロ波が主に伝搬
する誘電体層21aの厚みをマイクロ波の進行方向に対
して減少させる必要がない。したがって、プラズマ発生
時にマイクロ波が遮断領域に入り、マイクロ波が誘電体
線路の奥まで伝搬できなくなり、プラズマが発生しない
部分できる可能性をなくすことができ、安定してプラズ
マを発生できる。
する誘電体層21aの厚みをマイクロ波の進行方向に対
して減少させる必要がない。したがって、プラズマ発生
時にマイクロ波が遮断領域に入り、マイクロ波が誘電体
線路の奥まで伝搬できなくなり、プラズマが発生しない
部分できる可能性をなくすことができ、安定してプラズ
マを発生できる。
【0023】マイクロ波導入板4の厚みの漸増のさせ方
について説明する。図2にマイクロ波導入板の厚み方向
断面の例を示す。(a)はマイクロ波導入板4の厚みを
直線(一次関数)的に単調に増加させたものである。
(b)はマイクロ波導入板4の厚みを曲線的に単調に増
加させたものである。(c)はマイクロ波導入板4の厚
みを階段的に単調に増加させたものである。マイクロ波
導入板4の厚みの漸増のさせ方はプラズマ発生の条件お
よび誘電体層21aとの間隔等を考慮して適宜設計すれ
ば良い。
について説明する。図2にマイクロ波導入板の厚み方向
断面の例を示す。(a)はマイクロ波導入板4の厚みを
直線(一次関数)的に単調に増加させたものである。
(b)はマイクロ波導入板4の厚みを曲線的に単調に増
加させたものである。(c)はマイクロ波導入板4の厚
みを階段的に単調に増加させたものである。マイクロ波
導入板4の厚みの漸増のさせ方はプラズマ発生の条件お
よび誘電体層21aとの間隔等を考慮して適宜設計すれ
ば良い。
【0024】本発明のマイクロ波導入板4は1枚板であ
る必要はない。すなわち、マイクロ波導入板4が複数枚
からなる場合においても、全体としてマイクロ波導入板
4の厚みがマイクロ波の進行方向Xに対して漸増してい
れば良い。
る必要はない。すなわち、マイクロ波導入板4が複数枚
からなる場合においても、全体としてマイクロ波導入板
4の厚みがマイクロ波の進行方向Xに対して漸増してい
れば良い。
【0025】
【実施例】本発明のプラズマ装置の一実施例を示す模式
的縦断面図を図1に示す。本実施例では、[作用]の欄
でも説明したようにマイクロ波導入板4の厚みをマイク
ロ波の進行方向に対して漸増させている。それ以外の装
置構成および使用方法は[従来技術]の欄で図4に基づ
き説明したプラズマ装置と同じであるので、説明を省略
する。
的縦断面図を図1に示す。本実施例では、[作用]の欄
でも説明したようにマイクロ波導入板4の厚みをマイク
ロ波の進行方向に対して漸増させている。それ以外の装
置構成および使用方法は[従来技術]の欄で図4に基づ
き説明したプラズマ装置と同じであるので、説明を省略
する。
【0026】次に、プラズマ発生面積、マイクロ波導入
板4、誘電体線路21について具体的に説明する。プラ
ズマ発生面積すなわち反応室2のマイクロ波導入口3の
面積を600mm×600mmとした。マイクロ波導入
板4は、700mm×700mmの面積で、その厚みが
A点で10mm、B点で20mmであり、図2(a)の
ように直線(一次関数)的に単調に増加する石英ガラス
板(比誘電率εde2 =3.6)とした。誘電体線路21
の誘電体層21aは、マイクロ波進行方向の長さ600
mm、幅400mm、厚み20mmのテフロン板(登録
商標)(比誘電率εde1 =2.1)とした。誘電体線路
の金属板21bは700mm×700mmとした。
板4、誘電体線路21について具体的に説明する。プラ
ズマ発生面積すなわち反応室2のマイクロ波導入口3の
面積を600mm×600mmとした。マイクロ波導入
板4は、700mm×700mmの面積で、その厚みが
A点で10mm、B点で20mmであり、図2(a)の
ように直線(一次関数)的に単調に増加する石英ガラス
板(比誘電率εde2 =3.6)とした。誘電体線路21
の誘電体層21aは、マイクロ波進行方向の長さ600
mm、幅400mm、厚み20mmのテフロン板(登録
商標)(比誘電率εde1 =2.1)とした。誘電体線路
の金属板21bは700mm×700mmとした。
【0027】この装置を用いてプラズマの均一性を評価
するため、イオン電流の分布を測定した。なお、比較例
として、マイクロ波導入板4として上記のものの代わり
に700mm×700mmの面積で厚みが20mmで一
定の石英ガラス板を用いたものについて同様の測定を行
った。なお、ガスはArを用い、圧力は10mTorr 、マ
イクロ波電力1kWでプラズマを発生させた。
するため、イオン電流の分布を測定した。なお、比較例
として、マイクロ波導入板4として上記のものの代わり
に700mm×700mmの面積で厚みが20mmで一
定の石英ガラス板を用いたものについて同様の測定を行
った。なお、ガスはArを用い、圧力は10mTorr 、マ
イクロ波電力1kWでプラズマを発生させた。
【0028】マイクロ波の進行方向Xのイオン電流分布
を図3に示す。測定位置はマイクロ波導入板4の下60
mmの位置である。マイクロ波導入板4の厚みが一定で
ある比較例ではXに対してイオン電流値が徐々に減少し
た。これに対し、マイクロ波導入板4の厚みを徐々に増
加させた本発明例の方はほぼ均一なイオン電流分布を得
ることができた。これにより、大面積にプラズマを均一
に生成できることが確認できた。
を図3に示す。測定位置はマイクロ波導入板4の下60
mmの位置である。マイクロ波導入板4の厚みが一定で
ある比較例ではXに対してイオン電流値が徐々に減少し
た。これに対し、マイクロ波導入板4の厚みを徐々に増
加させた本発明例の方はほぼ均一なイオン電流分布を得
ることができた。これにより、大面積にプラズマを均一
に生成できることが確認できた。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明装置にあっ
ては、装置構成を複雑にすることなく、しかも安定し
て、液晶ディスプレイ用ガラス基板等の大面積の基板を
十分な処理速度で均一にプラズマ処理することができ
る。
ては、装置構成を複雑にすることなく、しかも安定し
て、液晶ディスプレイ用ガラス基板等の大面積の基板を
十分な処理速度で均一にプラズマ処理することができ
る。
【図1】本発明のプラズマ装置の実施例の模式的縦断面
図である。
図である。
【図2】本発明のプラズマ装置のマイクロ波導入板の厚
み方向断面の例を示す図である。
み方向断面の例を示す図である。
【図3】イオン電流分布の測定結果を示すグラフであ
る。
る。
【図4】従来のプラズマ装置の模式的縦断面図である。
1 反応容器 2 反応室 3 マイクロ波導入口 4 マイクロ波導入板 11 Oリング 12 ガス導入孔 13 排気口 14 試料台 15 冷却水経路 21 誘電体線路 21a 誘電体層 21b 金属板 22 空気層 23 導波管 24 マイクロ波発振器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/302 H (56)参考文献 特表 平7−508125(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05H 1/46 C23C 16/50 C23F 4/00 H01L 21/3065
Claims (1)
- 【請求項1】マイクロ波導波路となる誘電体線路と、こ
の誘電体線路に対向する面にマイクロ波導入口が開口さ
れた金属製の反応容器とを有し、このマイクロ波導入口
がマイクロ波導入板で気密に封止されたプラズマ装置に
おいて、前記マイクロ波導入板の厚みがマイクロ波の進
行方向に対して漸増することを特徴とするプラズマ装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7039498A JP3042347B2 (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | プラズマ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7039498A JP3042347B2 (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | プラズマ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08236296A JPH08236296A (ja) | 1996-09-13 |
JP3042347B2 true JP3042347B2 (ja) | 2000-05-15 |
Family
ID=12554721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP7039498A Expired - Lifetime JP3042347B2 (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | プラズマ装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3042347B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP3866590B2 (ja) * | 2002-03-08 | 2007-01-10 | 芝浦メカトロニクス株式会社 | プラズマ発生装置 |
-
1995
- 1995-02-28 JP JP7039498A patent/JP3042347B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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