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JP3807820B2 - プラズマ処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマを利用して、半導体素子基板,液晶ディスプレイ用ガラス基板等にエッチング,アッシング又はCVD等の処理を施す装置及び方法に関し、特にマイクロ波の導入によりプラズマを生ぜしめるプラズマ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
反応ガスに外部からエネルギーを与えて生じるプラズマは、LSI,LCD等の製造プロセスにおいて広く用いられている。特に、ドライエッチングプロセスにおいて、プラズマの利用は不可欠の基本技術となっている。一般にプラズマを発生せしめるための励起手段には2.45GHzのマイクロ波を用いる場合と、13.56MHzのRF(Radio Frequency )を用いる場合とがある。前者は後者に比べて高密度のプラズマが得られるとともに、プラズマ発生のために電極を必要とせず、電極からのコンタミネーションを防止できるという利点がある。しかしながら、マイクロ波を用いたプラズマ処理装置にあっては、プラズマ領域面積を広くし、且つ密度が均一になるようにプラズマを発生せしることは困難であり、大口径の半導体基板,LCD用ガラス基板等の処理を行なうのには適切ではなかった。
【0003】
これを解決するために、本願出願人は大面積の領域に均一にマイクロ波プラズマを発生させることが可能なプラズマ処理装置を特開昭62−5600号公報において提案している。これらのプラズマ処理装置は、マイクロ波発振器を接続した導波管から導入されたマイクロ波が誘電体線路を伝搬し、誘電体線路の下側に所定間隔を有して対向配置されたマイクロ波導入窓を介してマイクロ波の表面波が反応室内に導入される構成になっている。マイクロ波導入窓から表面波電界によりマイクロ波が伝搬されることにより、反応室内に均一密度のプラズマを生ぜしめることが可能となる。
【0004】
図4は、本願出願人により提案されたプラズマ処理装置の構成を示した縦断面図である。図に示すように、プラズマ処理装置は、直方体殻形状を有するアルミニウム製の反応容器10と、該反応容器10の上側に連結されたマイクロ波導入容器23と、該マイクロ波導入容器23のマイクロ波導入端に連結された導波管21と、該導波管21のマイクロ波導入側に接続されたマイクロ波発振器22と、マイクロ波導入容器23内に間隙を有して対向配置された誘電体線路20及びマイクロ波導入板12と、反応容器10内に配設されたステージ13とを備えて構成されている。マイクロ波導入板12はその下面を、反応容器10の内側で形成される反応室11に臨ませて配しており、反応室11を封止している。
【0005】
導波管21は金属製で、その管軸方向を水平に配しており、一端にマイクロ波発振器22を接続している。導波管21の他端には、略直方体殻形状を有する金属製のマイクロ波導入容器23が連結されており、マイクロ波導入容器23の内側には導入室24が形成されている。導入室24内には誘電体線路20がその上面をマイクロ波導入容器23の上壁に接触せしめて略水平に配されている。誘電体線路20は略矩形板状を有し、マイクロ波を均一に拡げて伝搬させるためのテーパ部を導波管21に接続されている。誘電体線路20の下側には所定間隔を離隔して略平行にマイクロ波導入板12が配されており、該マイクロ波導入板12は反応室11に臨み、反応容器10を気密状態に封止している。また、マイクロ波導入板12は矩形板状を有し、耐熱性及びマイクロ波透過性があり、かつ誘電損失が小さい石英ガラス又はAl2 3 (アルミナ)のような誘電体で形成されている。
【0006】
反応室11内にはマイクロ波導入板12の下方にステージ13が配されており、ステージ13上に例えば半導体基板のような試料Sを載置してプラズマ処理するようになっている。反応容器10の側壁には反応ガスを導入するための供給口15が形成されており、底面には反応室11内を真空排気するための排気口14が形成されている。排気口14には図示しない排気装置が接続されている。
【0007】
このように構成されたマイクロ波プラズマ処理装置を用いて試料Sの表面にエッチング処理を施す場合は、反応室11内を所望の圧力に調整した後、反応ガスを導入する。次いで、マイクロ波発振器22からマイクロ波を発振させ、導波管21を介して誘電体線路20に導入する。マイクロ波は誘電体線路20内を伝搬して定在波を形成し、誘電体線路20の下方に電界を形成する。形成された電界が導入室24及びマイクロ波導入板12を透過して反応室11内に導入される。反応室11内に導入された電界によりプラズマが生成され、このプラズマにより試料Sの表面がエッチングされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上の如き構成の従来のプラズマ処理装置にあっては、プラズマ発生による温度上昇のために、マイクロ波導入板12の反応室11側の面が加熱される。しかしながら、マイクロ波導入板12の導入室24側の面は加熱されないために、マイクロ波導入板12内で温度差が生じる。そして長時間プラズマ処理を行なった場合には、この温度差はさらに拡大され、熱応力によりマイクロ波導入板12が破損するという問題があった。また、これを防止する目的で薄いマイクロ波導入板12を用いた場合は、マイクロ波導入板12にはこのような温度差は生じ難くなる。しかしながら、マイクロ波導入板12の反応室11側は真空であり、導入室24側は大気圧であるために、この圧力差に起因する応力によってマイクロ波導入板12が破損するという問題があった。
【0009】
さらに、大口径の試料Sをプラズマ処理する際には、マイクロ波導入板12の寸法もこれに対応して大きく、圧力差に起因する応力に耐える構造とするためには、マイクロ波導入板12の厚みを厚くする必要がある。この場合にはマイクロ波導入板12の両面での温度差が大きくなり、熱応力による破損が起きやすくなるとともに、コストが高くなる。またマイクロ波導入板12を厚くした場合は、誘電体線路20が反応室11から遠くなるために、マイクロ波の利用効率が低下するという問題があった。
【0010】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、マイクロ波導入容器内の圧力を調整し、マイクロ波導入板のマイクロ波容器側と反応室側との圧力差を小さくすることにより、薄いマイクロ波導入板を用いても破損しないプラズマ処理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るプラズマ処理方法は、導波管に連結されたマイクロ波導入容器とこれに連結された反応容器との間に、マイクロ波の透過可能な第1の封止板を配して反応室を封止し、マイクロ波が前記導波管からマイクロ波導入容器を経て前記反応室内に導入され、プラズマを発生せしめるプラズマ処理装置の、前記マイクロ波導入容器を前記導波管側で封止するための、マイクロ波の透過可能な第2の封止板を備え、前記マイクロ波導入容器は排気口を設けてあり、前記マイクロ波導入容器は、前記マイクロ波導入容器内にガスを供給するための供給口を設けてあるプラズマ処理装置を用いてプラズマ処理する方法であって、前記マイクロ波導入容器に設けた排気口から排気して容器内を所定圧力に調整する過程と、前記容器内を所定圧力に調整後、前記マイクロ波導入容器に設けた供給口からプラズマ発生防止用のガスを供給する過程と、前記ガスを供給後、前記反応室内を前記容器内圧力と略同圧力に調整する過程と、前記反応室内に反応ガスを供給する過程と、前記導波管にマイクロ波を導入する過程とを有することを特徴とする。
【0012】
発明にあっては、第2のマイクロ波導入板、マイクロ波導入容器に設けた排気口及びこれに接続された排気装置により圧力調整手段が構成されている。排気口からマイクロ波導入容器内を排気することにより、マイクロ波導入容器内に形成される導入室の圧力が調整可能であるので、第1のマイクロ波導入板の導入室側と反応室側との間の圧力差を小さくできる。これにより、導入室及び反応室間の温度差による熱応力を受けないために薄いマイクロ波導入板を用いた場合でも、圧力差に起因する応力が付加されることがなく、マイクロ波導入板の破損を防止できる。
【0014】
発明にあっては、マイクロ波導入容器の供給口から容器内にガスを供給でき、マイクロ波導入容器内でのプラズマ発生が防止できる。導入室内、即ち誘電体線路直下を真空に近い圧力にした場合はプラズマの発生が予想される。プラズマの発生により、誘電体線路及びその周囲がプラズマによりダメージを受けたり、反応室内へ導入されるマイクロ波が減少し、処理速度が低下することが考えられる。電気陰性度が酸素よりも小さい原子を含むガスは電子を発生し難く、従って電離が起こり難くプラズマが発生し難いという特徴を有しており、このようなガスを導入室内に供給することによりプラズマの発生を抑制できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1のプラズマ処理装置の構造を示す縦断面図である。図に示すように、プラズマ処理装置は、直方体殻形状を有するアルミニウム製の反応容器10と、該反応容器10の上側に連結されたマイクロ波導入容器30と、該マイクロ波導入容器30内に互いに間隙を有して対向配置された誘電体線路20及び第1のマイクロ波導入板12と、マイクロ波導入容器30のマイクロ波導入端に接続された導波管21と、該導波管21のマイクロ波導入側に接続されたマイクロ波発振器22と、反応容器10内に配設されたステージ13とを備えて構成されている。第1のマイクロ波導入板12はその下面を、反応容器10の内側で形成される反応室11に臨ませて配しており、反応室11を封止している。反応容器10には容器内に反応ガスを供給するための第1の供給口15が開設されている。
【0016】
導波管21は金属製で、管軸方向を水平に配しており、一端にマイクロ波発振器22を接続している。導波管21の他端には略直方体殻形状を有する金属製のマイクロ波導入容器30が連結されている。マイクロ波導入容器30は、導波管21との連結部分に第2のマイクロ波導入板32を配設しており、これによりマイクロ波導入容器30の内側に形成される導入室24を封止している。また、マイクロ波導入容器30の下面には、外部に通じる第2の排気口31が開設されており、図示しない排気装置が接続されて容器内が排気可能になっている。第2のマイクロ波導入板32、排気口31及びこれに接続された排気装置により圧力調整手段を構成しており、導入室24の圧力調整が可能になっている。
【0017】
マイクロ波導入容器30内には、誘電体線路20がその上面をマイクロ波導入容器23の上壁に接触せしめて略水平に配されている。誘電体線路20は略矩形板状で、導波管21側にテーパ部を設けた形状を有している。テーパ部はマイクロ波を誘電体線路20内に均一に拡げて伝搬させるために設けられており、導波管21側が幅狭で導波管21と同程度の幅寸法を有し、最大の厚み寸法が導波管21と同程度に形成されている。これにより、導波管21からマイクロ波導入容器21内に導入されたマイクロ波は、まず、誘電体線路20を伝搬するようになっている。
【0018】
誘電体線路20の下側には所定間隔を離隔して略平行に第1のマイクロ波導入板12が配されており、該マイクロ波導入板12は反応室11に臨み、反応容器10を気密状態に封止している。また、第1のマイクロ波導入板12は矩形板状を有し、耐熱性及びマイクロ波透過性があり、かつ誘電損失が小さい石英ガラス又はAl2 3 (アルミナ)のような誘電体で形成されている。
【0019】
反応室11には第1のマイクロ波導入板12の下方にステージ13が配されており、ステージ13上に例えば半導体基板のような試料Sを載置してプラズマ処理するようになっている。反応容器10の側壁には、上述した如く、反応ガスを導入するための第1の供給口15が形成されており、底面には反応室11内を真空排気するための第1の排気口14が形成されている。排気口14には図示しない排気装置が接続されている。
【0020】
以上の如き構成のマイクロ波プラズマ処理装置を用いて試料Sの表面にエッチング処理を施す場合は、まず、第2の排気口31からマイクロ波導入容器30内を排気して導入室24を所定の圧力に調整する。次いで、反応室11を所望の圧力に調整した後、第1の供給口15から反応ガスを導入する。このとき、導入室24及び反応室11の圧力は、同程度に調整することが好ましい。そして、マイクロ波発振器22からマイクロ波を発振し、導波管21を介して誘電体線路20に導入する。マイクロ波は誘電体線路20内を伝搬して定在波を形成し、誘電体線路20の下方に電界を形成する。形成された電界は導入室24及びマイクロ波導入板12を透過して反応室11内に導入される。反応室11内に導入された電界によりプラズマが生成され、このプラズマにより試料Sの表面がエッチングされる。
【0021】
なお、反応室11及び導入室24の圧力は、例えばキャパシタンスマノメータを用いて計測しており、プラズマ処理中の反応室11の圧力は、反応ガスの流量制御などにより一定化している。
【0022】
このようなプラズマ処理装置を用いて、第1のマイクロ波導入板12の耐久性をマイクロ波導入板12が破損するまでの時間を測定することにより調べた。図2はその結果を示すグラフであり、横軸はマイクロ波導入板12の厚みtを示し、縦軸は厚みt=20mmのマイクロ波導入板の強度を1としたときの相対的な耐久性を示している。マイクロ波導入板12は平面視で400mm角の正方形を有し、厚みtが20mm,10mm,5mm,2mm及び1mmの5種類のものを用いた。反応容器10内にはArガスを50sccmで供給し、圧力は30mTorrに調整した。マイクロ波導入容器30の圧力は10Torrに調整した。マイクロ波パワーは1kWとした。
【0023】
グラフから、マイクロ波導入板12の厚みtが薄いほどその耐久性が向上していることが判る。このように、本実施の形態のプラズマ処理装置では、マイクロ波導入容器30内の圧力を低くすることにより薄いマイクロ波導入板12を用いることが可能となり、マイクロ波導入板12が薄いことにより熱応力による破損を防止でき、マイクロ波導入板の寿命を飛躍的に延ばすことができる。
【0024】
ところで、上述した実施の形態1のプラズマ処理装置を用いて試料Sにプラズマ処理を施した際に、例えば導入室24内の圧力を真空近くに調整した場合は、導入室24にプラズマが発生する虞がある。表1は、実施の形態1のマイクロ波導入容器内の圧力を異ならせてプラズマ連続処理を行い、プラズマの発生の有無を調べた結果を示している。なお、反応容器10内にはArガスを50sccmで供給し、圧力は30mTorr に調整した。マイクロ波パワーは1kWとした。マイクロ波導入容器30の圧力は760Torr,100Torr,10Torr,1Torr,100mTorr ,10mTorr ,1mTorr に調整した場合を調べた。
【0025】
【表1】
Figure 0003807820
【0026】
表1から、マイクロ波導入容器30内の圧力が10Torr以上の場合は、導入室24にプラズマが発生しないことが判った。導入室24でのプラズマの発生は、誘電体線路20及びその周囲が破損したり、処理速度の低下を招く。マイクロ波導入容器30内の圧力を10Torrより低くした場合でも、導入室24のプラズマ発生を防止できるプラズマ処理装置について以下に説明する。
【0027】
実施の形態2.
図3は、実施の形態2のプラズマ処理装置の構造を示す縦断面図である。導波管21に連結されたマイクロ波導入容器34の構造が異なる以外は、実施の形態1のプラズマ処理装置と同様であり、同部分に同符号を付してその説明を省略する。本実施の形態のマイクロ波導入容器34は、導波管21との連結部分に第2のマイクロ波導入板32を配設しており、これによりマイクロ波導入容器34の内側に形成される導入室24を封止している。また、マイクロ波導入容器34の下面には外部に通じる第2の排気口31が開設され、側面には外部に通じる第2の供給口33が開設されている。排気口31により導入室24が排気可能であり、供給口33により導入室24にガスの供給が可能になっている。導入室24に配された誘電体線路20及び第1のマイクロ波導入板12の材質,形状及び配設位置等は実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
【0028】
以上の如き構成のプラズマ処理装置を用いて試料Sの表面にエッチング処理を施す場合は、まず、第2の排気口31からマイクロ波導入容器34内を排気して導入室24を所定の圧力に調整し、第2の供給口33から例えばSF6 ガスを供給する。SF6 ガスは電気陰性度が酸素よりも小さいガスであり、このようなガスを供給することにより、プラズマ発生を抑制できることが知られている。
【0029】
次いで、反応室11を所望の圧力に調整した後、第1の供給口15から反応ガスを導入する。このとき、導入室24及び反応室11の圧力は、同程度に調整することが好ましい。そして、マイクロ波発振器22からマイクロ波を発振し、導波管21を介して誘電体線路20に導入する。マイクロ波は誘電体線路20内を伝搬して定在波を形成し、誘電体線路20の下方に電界を形成する。形成された電界は導入室24及びマイクロ波導入板12を透過して反応室11内に導入される。反応室11内に導入された電界によりプラズマが生成され、このプラズマにより試料Sの表面がエッチングされる。
【0030】
このプラズマ処理装置を用い、マイクロ波導入容器34内の圧力異ならせてプラズマ連続処理を行い、導入室24内のプラズマ発生の有無を調べた。表2はその結果を示している。なお、反応容器10内にはArガスを50sccmで供給し、圧力は30mTorr に調整した。マイクロ波パワーは1kWとした。マイクロ波導入容器34内には電気陰性度が酸素よりも小さいガスであるSF6 が供給され、マイクロ波導入容器34の圧力は760Torr,100Torr,10Torr,1Torr,100mTorr ,10mTorr ,1mTorr に調整した場合を調べた。
【0031】
【表2】
Figure 0003807820
【0032】
表2から、マイクロ波導入容器34内の圧力が1Torr以上の場合は、導入室24にプラズマが発生しないことが判った。目的の処理により異なるが、一般に処理中の反応室11の圧力は数mTorr から数百mTorr であるので、実施の形態2に係る装置を用いた場合には、導入室24と反応室11との圧力差をより小さくすることができる。また、マイクロ波のパワーを高くした際には特に有効であることが判った。
【0033】
このようなプラズマ処理装置では、実施の形態1と同様の効果が得られ、さらに、導入室24の圧力が真空に近い場合であっても導入室24でプラズマが発生されることはなく、従って、誘電体線路及びその周囲がプラズマによりダメージを受けることがなく、また処理速度の低下も防止できる。さらに、試料Sのサイズの拡大に伴い、第1のマイクロ波導入板12のサイズが拡大された場合には、厚さが同じであっても圧力に対する強度が弱くなる。この観点から、実施の形態2のプラズマ処理装置は極めて有効であると言える。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、マイクロ波導入容器内の圧力が調整可能であるので、マイクロ波導入板のマイクロ波容器側と反応室側との圧力差を小さくすることにより、第1のマイクロ波導入板の破損を防止できる。また、マイクロ波導入容器内にガスの供給が可能であるので、マイクロ波導入容器内でのプラズマの発生を抑制することができ、誘電体線路及び第1のマイクロ波導入板へのダメージ及び処理速度の低下を防止できる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のプラズマ処理装置の構造を示す縦断面図である。
【図2】実施の形態1の第1のマイクロ波導入板の耐久性を示すグラフである。
【図3】実施の形態2のプラズマ処理装置の構造を示す縦断面図である。
【図4】従来のプラズマ処理装置の構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
11 反応室
12 第1のマイクロ波導入板
14 第1の排気口
15 第1の供給口
20 誘電体線路
21 導波管
24 導入室
30,34 マイクロ波導入容器
31 第2の排気口
32 第2のマイクロ波導入板
33 第2の供給口

Claims (1)

  1. 導波管に連結されたマイクロ波導入容器とこれに連結された反応容器との間に、マイクロ波の透過可能な第1の封止板を配して反応室を封止し、マイクロ波が前記導波管からマイクロ波導入容器を経て前記反応室内に導入され、プラズマを発生せしめるプラズマ処理装置の、前記マイクロ波導入容器を前記導波管側で封止するための、マイクロ波の透過可能な第2の封止板を備え、前記マイクロ波導入容器は排気口を設けてあり、
    前記マイクロ波導入容器は、前記マイクロ波導入容器内にガスを供給するための供給口を設けてあるプラズマ処理装置を用いてプラズマ処理する方法であって、前記マイクロ波導入容器に設けた排気口から排気して容器内を所定圧力に調整する過程と、前記容器内を所定圧力に調整後、前記マイクロ波導入容器に設けた供給口からプラズマ発生防止用のガスを供給する過程と、前記ガスを供給後、前記反応室内を前記容器内圧力と略同圧力に調整する過程と、前記反応室内に反応ガスを供給する過程と、前記導波管にマイクロ波を導入する過程とを有することを特徴とするプラズマ処理方法。
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