JP2704894B2 - ポリオレフィン系樹脂組成物 - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なポリオレフィン系樹脂組成物に関する
ものである。さらに詳しくいえば、本発明は、耐ブロッ
キング性、耐黄変性、耐腐食性に優れ、かつ加熱滅菌処
理による透明性の低下が少ないポリオレフィン系フイル
ムを、連続的に安定して成形しうる樹脂組成物に関する
ものである。
ものである。さらに詳しくいえば、本発明は、耐ブロッ
キング性、耐黄変性、耐腐食性に優れ、かつ加熱滅菌処
理による透明性の低下が少ないポリオレフィン系フイル
ムを、連続的に安定して成形しうる樹脂組成物に関する
ものである。
[従来の技術] 従来、ポリエチレンフイルムやポリプロピレンフイル
ムなどのポリオレフィン系フイルムは、食品包装、繊維
包装、医薬品包装、雑貨包装などの物品の包装用をはじ
め、農業用、建築用、家庭用ラップ・パッグなどの用途
に幅広く用いられている。
ムなどのポリオレフィン系フイルムは、食品包装、繊維
包装、医薬品包装、雑貨包装などの物品の包装用をはじ
め、農業用、建築用、家庭用ラップ・パッグなどの用途
に幅広く用いられている。
このようなポリオレフィン系フイルムには、通常好ま
しい性質を付与する目的で、各種添加剤が配合されてい
る。例えば、取り扱い性を良好なものとするためにアン
チブロッキング剤として、合成ゼライト、ケイソウ土、
シリカなどが添加されている。また、特にチーグラー型
触媒を用いて製造されたポリオレフィン系樹脂中には、
使用した触媒に起因するハロゲン化物が含まれているた
め、このポリオレフィン系樹脂をそのまま成形すると、
成形時にハロゲン化水素が発生して成形機を腐食させた
り、あるいは、そのフイルムは経時により黄変するなど
好ましくない事態を招来するおそれがあり、したがっ
て、これを防止する目的で、通常残留塩素捕捉剤が添加
される。この残留塩素捕捉剤としては、例えば高級脂肪
酸金属塩などが知られており、また、ハイドロタルサイ
ト系化合物も有効であることが知られている(特開昭52
−49258号公報)。
しい性質を付与する目的で、各種添加剤が配合されてい
る。例えば、取り扱い性を良好なものとするためにアン
チブロッキング剤として、合成ゼライト、ケイソウ土、
シリカなどが添加されている。また、特にチーグラー型
触媒を用いて製造されたポリオレフィン系樹脂中には、
使用した触媒に起因するハロゲン化物が含まれているた
め、このポリオレフィン系樹脂をそのまま成形すると、
成形時にハロゲン化水素が発生して成形機を腐食させた
り、あるいは、そのフイルムは経時により黄変するなど
好ましくない事態を招来するおそれがあり、したがっ
て、これを防止する目的で、通常残留塩素捕捉剤が添加
される。この残留塩素捕捉剤としては、例えば高級脂肪
酸金属塩などが知られており、また、ハイドロタルサイ
ト系化合物も有効であることが知られている(特開昭52
−49258号公報)。
ところで、該ポリオレフィン系フイルムは、食品包装
分野などで用いる場合、滅菌を目的として、例えば90〜
120℃程度の温度で煮沸処理されることが多い。しかし
ながら、該アンチブロッキング剤を添加したフイルム
は、耐ブロッキング性は良好になるものの、このような
加熱滅菌処理により、透明性が低下(ボイル白化)する
という欠点を有している。
分野などで用いる場合、滅菌を目的として、例えば90〜
120℃程度の温度で煮沸処理されることが多い。しかし
ながら、該アンチブロッキング剤を添加したフイルム
は、耐ブロッキング性は良好になるものの、このような
加熱滅菌処理により、透明性が低下(ボイル白化)する
という欠点を有している。
また、残留塩素捕捉剤として、高級脂肪酸金属塩を単
独で添加すると、フイルムのボイル白化が助長されやす
いという問題が生じ、一方、ハイドロタルサイト系化合
物を単独で添加するとダイリップへの粘着物の付着が起
こり、安定的な連続成形を行いにくいという問題が生じ
る。
独で添加すると、フイルムのボイル白化が助長されやす
いという問題が生じ、一方、ハイドロタルサイト系化合
物を単独で添加するとダイリップへの粘着物の付着が起
こり、安定的な連続成形を行いにくいという問題が生じ
る。
このように、耐ブロッキング性、耐黄変性、耐腐食性
に優れ、かつボイル白化が抑制されたポリオレフィン系
フイルムを、安定して連続成形しうる樹脂組成物はまだ
見い出されていないのが現状である。
に優れ、かつボイル白化が抑制されたポリオレフィン系
フイルムを、安定して連続成形しうる樹脂組成物はまだ
見い出されていないのが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、このような事情のもとで、耐ブロッキング
性、耐黄変性、耐腐食性に優れ、かつボイル白化が抑制
されたポリオレフィン系フイルムを、安定して連続的に
成形しうる樹脂組成物を提供することを目的としてなさ
れたものである。
性、耐黄変性、耐腐食性に優れ、かつボイル白化が抑制
されたポリオレフィン系フイルムを、安定して連続的に
成形しうる樹脂組成物を提供することを目的としてなさ
れたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、前記の好ましい性質を有するポリオレ
フィン系樹脂組成物を開発するために鋭意研究を重ねた
結果、ポリオレフィン系樹脂に対し、アンチブロッキン
グ剤、ハイドロタルサイト系化合物及び高級脂肪酸金属
塩を組み合わせ、それぞれ所定の割合で配合することに
より、その目的を達成しうることを見い出し、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
フィン系樹脂組成物を開発するために鋭意研究を重ねた
結果、ポリオレフィン系樹脂に対し、アンチブロッキン
グ剤、ハイドロタルサイト系化合物及び高級脂肪酸金属
塩を組み合わせ、それぞれ所定の割合で配合することに
より、その目的を達成しうることを見い出し、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は(A)ポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し、(B)アンチブロッキング剤0.01〜2.0
重量部、(C)ハイドロタルサイト系化合物0.01〜0.2
重量部及び(D)高級脂肪酸金属塩0.01〜0.2重量部を
配合したことを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物
を提供するものである。
重量部に対し、(B)アンチブロッキング剤0.01〜2.0
重量部、(C)ハイドロタルサイト系化合物0.01〜0.2
重量部及び(D)高級脂肪酸金属塩0.01〜0.2重量部を
配合したことを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物
を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明組成物において、(A)成分として用いられる
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば直鎖状低密度ポ
リエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合
体、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、な
どが挙げられる。これらのポリオレフィン系樹脂は、1
種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば直鎖状低密度ポ
リエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合
体、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、な
どが挙げられる。これらのポリオレフィン系樹脂は、1
種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
前記直鎖状低密度ポリエチレンとしては、エチレン
と、好ましくは0.2〜20モル%、より好ましくは1〜10
モル%の炭素数3〜10のα−オレフィンの少なくとも1
種とを、液相又は気相で共重合されたものを挙げること
ができる。該α−オレフィンとしては、例えばプロピレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテ
ン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、4−
メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−
ジメチルペンテン−1などを用いることができる。この
ような直鎖状低密度ポリエチレンの中でも、特に密度が
0.900〜0.960g/cm3、好ましくは0.910〜0.940g/cm3の範
囲にあり、かつメルトインデックス(MI)が0.1〜10g/1
0分、好ましくは0.5〜5.0g/10分の範囲にあるものが好
適である。
と、好ましくは0.2〜20モル%、より好ましくは1〜10
モル%の炭素数3〜10のα−オレフィンの少なくとも1
種とを、液相又は気相で共重合されたものを挙げること
ができる。該α−オレフィンとしては、例えばプロピレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテ
ン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、4−
メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−
ジメチルペンテン−1などを用いることができる。この
ような直鎖状低密度ポリエチレンの中でも、特に密度が
0.900〜0.960g/cm3、好ましくは0.910〜0.940g/cm3の範
囲にあり、かつメルトインデックス(MI)が0.1〜10g/1
0分、好ましくは0.5〜5.0g/10分の範囲にあるものが好
適である。
本発明組成物において、(B)成分として用いられる
アンチブロッキング剤については特に制限はなく、従来
ポリオレフィン系フイルムに慣用されているものの中か
ら任意のものを選択して用いることができる。このよう
なアンチブロッキング剤としては、例えばゼオライト、
ゼオライトを酸処理して得られた非晶質アルミノシリケ
ート、合成シリカ、ケイソウ土、タルク、長石などが挙
げられる。
アンチブロッキング剤については特に制限はなく、従来
ポリオレフィン系フイルムに慣用されているものの中か
ら任意のものを選択して用いることができる。このよう
なアンチブロッキング剤としては、例えばゼオライト、
ゼオライトを酸処理して得られた非晶質アルミノシリケ
ート、合成シリカ、ケイソウ土、タルク、長石などが挙
げられる。
これらのアンチブロッキング剤は、それぞれ単独で用
いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、
その配合量は、(A)成分のポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し、0.01〜2.0重量部、好ましくは、0.01〜
1.5重量部の範囲で選ばれる。この配合量が0.01重量部
未満では耐ブロッキング性が不十分となるおそれがある
し、2.0重量部を超えるとボイル白化性や成形安定性な
どで問題が生じるようになる。本発明組成物において、
(C)成分として用いられるハイドロタルサイト系化合
物は、マグネシウム、アルミニウムの含水塩基性炭酸塩
であって、天然物又は合成品のいずれであってもよい。
天然物は、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oで示される化学構
造を有し、一方、合成品としては、MgとAlとの比が異な
ったもの、例えば化学式 Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O、 Mg5Al2(OH)14CO3・4H2O、 Mg10Al2(OH)22(CO3)2・4H2O、 Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、 で示されるものなどが挙げられる。
いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、
その配合量は、(A)成分のポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し、0.01〜2.0重量部、好ましくは、0.01〜
1.5重量部の範囲で選ばれる。この配合量が0.01重量部
未満では耐ブロッキング性が不十分となるおそれがある
し、2.0重量部を超えるとボイル白化性や成形安定性な
どで問題が生じるようになる。本発明組成物において、
(C)成分として用いられるハイドロタルサイト系化合
物は、マグネシウム、アルミニウムの含水塩基性炭酸塩
であって、天然物又は合成品のいずれであってもよい。
天然物は、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oで示される化学構
造を有し、一方、合成品としては、MgとAlとの比が異な
ったもの、例えば化学式 Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O、 Mg5Al2(OH)14CO3・4H2O、 Mg10Al2(OH)22(CO3)2・4H2O、 Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、 で示されるものなどが挙げられる。
これらのハイドロタルサイト系化合物は、1種用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、その
配合量は、(A)成分のポリオレフィン系樹脂100重量
部に対し、0.01〜0.2重量部、好ましくは0.02〜0.15重
量部の範囲で選ばれる。この配合量が0.01重量部未満で
は耐ボイル白化性や耐腐食性が不十分であるし、0.2重
量部を超えると成形安定性に問題が生じるようになる。
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、その
配合量は、(A)成分のポリオレフィン系樹脂100重量
部に対し、0.01〜0.2重量部、好ましくは0.02〜0.15重
量部の範囲で選ばれる。この配合量が0.01重量部未満で
は耐ボイル白化性や耐腐食性が不十分であるし、0.2重
量部を超えると成形安定性に問題が生じるようになる。
本発明組成物において、(D)成分として用いられる
高級脂肪酸金属塩(金属セッケン)としては、例えばス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチ
ン酸カルシウムなどが挙げられる。
高級脂肪酸金属塩(金属セッケン)としては、例えばス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチ
ン酸カルシウムなどが挙げられる。
これらの高級脂肪酸金属塩は、それぞれ単独で用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、その
配合量は、(A)成分のポリオレフィン系樹脂100重量
部に対し、0.01〜0.2重量部、好ましくは0.02〜0.15重
量部の範囲で選ばれる。この配合量が0.01重量部未満で
は安定的な連続成形が困難になるし、0.2重量部を超え
ると耐ボイル白化性が不十分となり、本発明の目的が達
成されない。
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、その
配合量は、(A)成分のポリオレフィン系樹脂100重量
部に対し、0.01〜0.2重量部、好ましくは0.02〜0.15重
量部の範囲で選ばれる。この配合量が0.01重量部未満で
は安定的な連続成形が困難になるし、0.2重量部を超え
ると耐ボイル白化性が不十分となり、本発明の目的が達
成されない。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物には、通常ポリ
オレフィン系樹脂に用いられている各種添加剤、例えば
酸化防止剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、造
核剤、着色剤、透明化剤、金属不活性化剤、ラジカル発
生剤などを、本発明の目的を損なわない範囲で、所望に
応じ添加することができる。
オレフィン系樹脂に用いられている各種添加剤、例えば
酸化防止剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、造
核剤、着色剤、透明化剤、金属不活性化剤、ラジカル発
生剤などを、本発明の目的を損なわない範囲で、所望に
応じ添加することができる。
前記酸化防止剤としては、フェノール系やリン系のも
のを好ましく挙げることができるが、特にこれらの併用
が好ましい。フェノール系酸化防止剤としては、例え
ば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ト
リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)イソシアヌレイト(チバガイギー社製、Irgano×31
14)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブ
チルフェノール)、n−オクタデシル−3−(3′,5′
−ジ−t−ブチル−4′ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート(チバガイギー社製、Irgano×1076)、4,4′−
チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
テトラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチ
ル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン(チバガイギー社製、Irgano×1010)、4,4′−ブチ
リデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド)
(チバガイギー社製、Irgano×1098)、トリエチレング
リコール−ビス[3−(3′−t−ブチル−5′−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホス
ホン酸エチル)カルシウムとPEワックスとの混合物(重
量比1:1)(チバガイギー社製、商品名)などが挙げら
れる。リン系酸化防止剤としては、例えばジステアリル
ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレンジ
ホスフォナイト(サンド社製、SandostabP−EPQ)、ト
リスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。
また光安定剤としては、例えばサリシレート系、ベンゾ
フェノン系、トリアゾール系、シュウ酸アニリド系ヒン
ダードアミン系などが挙げられ、さらに滑剤としては、
例えばステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレ
イン酸アミド、エルカ酸アミドなどが挙げられる。
のを好ましく挙げることができるが、特にこれらの併用
が好ましい。フェノール系酸化防止剤としては、例え
ば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ト
リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)イソシアヌレイト(チバガイギー社製、Irgano×31
14)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブ
チルフェノール)、n−オクタデシル−3−(3′,5′
−ジ−t−ブチル−4′ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート(チバガイギー社製、Irgano×1076)、4,4′−
チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
テトラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチ
ル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン(チバガイギー社製、Irgano×1010)、4,4′−ブチ
リデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド)
(チバガイギー社製、Irgano×1098)、トリエチレング
リコール−ビス[3−(3′−t−ブチル−5′−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホス
ホン酸エチル)カルシウムとPEワックスとの混合物(重
量比1:1)(チバガイギー社製、商品名)などが挙げら
れる。リン系酸化防止剤としては、例えばジステアリル
ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレンジ
ホスフォナイト(サンド社製、SandostabP−EPQ)、ト
リスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。
また光安定剤としては、例えばサリシレート系、ベンゾ
フェノン系、トリアゾール系、シュウ酸アニリド系ヒン
ダードアミン系などが挙げられ、さらに滑剤としては、
例えばステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレ
イン酸アミド、エルカ酸アミドなどが挙げられる。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、前記(A)
成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び所望に
応じて用いられる各種添加剤を、常法に従って溶融混練
することにより調製することができる。この溶融混練
は、例えばヘンシェルミキサー、単軸又は二軸押出機、
バンバリミキサー、ロールなどを用いて行うことができ
る。
成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び所望に
応じて用いられる各種添加剤を、常法に従って溶融混練
することにより調製することができる。この溶融混練
は、例えばヘンシェルミキサー、単軸又は二軸押出機、
バンバリミキサー、ロールなどを用いて行うことができ
る。
このようにして調製された本発明のポリオレフィン系
樹脂組成物は、従来ポリオレフィン系フイルムを製造す
るのに慣用されている方法、例えばキャスティング法、
カレンダー法、あるいはTダイ法やインフレーション法
などのエキストルージョン法などによって、フイルムに
成形することができる。
樹脂組成物は、従来ポリオレフィン系フイルムを製造す
るのに慣用されている方法、例えばキャスティング法、
カレンダー法、あるいはTダイ法やインフレーション法
などのエキストルージョン法などによって、フイルムに
成形することができる。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物から得られたフ
イルムは、耐ブロッキング性、耐黄変性、耐腐食性に優
れるとともに、良好な耐ボイル白化性を有し、食品包装
用をはじめ、各種用途に好適に用いられる。
イルムは、耐ブロッキング性、耐黄変性、耐腐食性に優
れるとともに、良好な耐ボイル白化性を有し、食品包装
用をはじめ、各種用途に好適に用いられる。
[実施例] 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
なお、各特性は、次の方法に従い評価した。
(1)耐ボイル白化性 キャスト成形にて、膜厚50μmのフイルムを作成し、
ボイル白化試験に供した。
ボイル白化試験に供した。
このキャストフイルムを105℃の熱湯(イオン交換
水)中で30分間加熱処理したのち、15℃のイオン交換水
で冷却、乾燥し、加熱処理前後のフイルムのヘイズ値を
測定して、その値の変化(Δヘイズ)をもって、ボイル
白化の指標とした。Δヘイズが大きいほど、ボイル白化
しやすいことを示し、Δヘイズが1.0以上で問題とな
る。
水)中で30分間加熱処理したのち、15℃のイオン交換水
で冷却、乾燥し、加熱処理前後のフイルムのヘイズ値を
測定して、その値の変化(Δヘイズ)をもって、ボイル
白化の指標とした。Δヘイズが大きいほど、ボイル白化
しやすいことを示し、Δヘイズが1.0以上で問題とな
る。
(2)成形安定性 中空成形機を用い、樹脂温度250℃、吐出量5kg/hrの
成形条件でバリソンを1時間押出し、その際、ダイリッ
プに付着する粘着物(目ヤニ)の長さを測定し、成形安
定性を評価した。その長さが長いほど、目ヤニが発生し
やすいことを示し、粘着物の長さが1.0mm以上で問題と
なる。
成形条件でバリソンを1時間押出し、その際、ダイリッ
プに付着する粘着物(目ヤニ)の長さを測定し、成形安
定性を評価した。その長さが長いほど、目ヤニが発生し
やすいことを示し、粘着物の長さが1.0mm以上で問題と
なる。
(3)耐ブロッキング性 縦5cm、横25cmのキャストフイルム2枚を重ねた上
に、9kgの荷重を載せ、60℃で3時間放置したのち、引
張速度200mm/分で上下方向に剥離した際の最大値(ブロ
ッキング強度:g/100cm2)を測定し、評価した。ブロッ
キング強度が大きいほど、耐ブロッキング性が悪いこと
を示し、ブロッキング強度が60g/100cm2以上で問題とな
る。
に、9kgの荷重を載せ、60℃で3時間放置したのち、引
張速度200mm/分で上下方向に剥離した際の最大値(ブロ
ッキング強度:g/100cm2)を測定し、評価した。ブロッ
キング強度が大きいほど、耐ブロッキング性が悪いこと
を示し、ブロッキング強度が60g/100cm2以上で問題とな
る。
(4)耐腐食性 S10C炭素鋼から成る金属片上に、250℃、5kg/cm2の条
件で、30分間要して樹脂組成物をプレス成形して試験片
(金属片)を作成し、この金属片を5日間加湿処理した
のち、金属片の色相(a*値)をスガ試験機(株)製の
カラーコンピューターで求め、評価した。このa*値が
大きいほど、腐食性が大きいことを示し、a*値が1.0
以上で問題となる。
件で、30分間要して樹脂組成物をプレス成形して試験片
(金属片)を作成し、この金属片を5日間加湿処理した
のち、金属片の色相(a*値)をスガ試験機(株)製の
カラーコンピューターで求め、評価した。このa*値が
大きいほど、腐食性が大きいことを示し、a*値が1.0
以上で問題となる。
また、樹脂組成物の成分として次のものを用いた。
・ポリオレフィン系樹脂 (1)LL−I: 直鎖状低密度ポリエチレン MI=2.0g/10分 密度=0.915g/cm3 α−オレフィン=オクテン−1 (2)LL−II: 直鎖状低密度ポリエチレン MI=2.0g/10分 密度=0.930g/cm3 α−オレフィン=オクテン−1 (3)LL−III: 直鎖状低密度ポリエチレン MI=4.0g/10分 密度=0.915g/cm3 α−オレフィン=オクテン−1 (4)LL−IV: 直鎖状低密度ポリエチレン MI=2.0g/10分 密度=0.915g/cm3 α−オレフィン=ブテン−1 (5)PP−I: ポリプロピレン MI=7.0g/10分 ・アンチブロッキング剤 (1)シルトンAMT(水沢化学工業(株)製) 非晶質アルミノシリケート(Na−4A型ゼオライトの酸
処理・焼成品)、平均粒径2.5μm、屈折率1.495。
処理・焼成品)、平均粒径2.5μm、屈折率1.495。
(2)スーパーファイン・スーパーフロス (SF−SF;Johns−Manville社製)ケイソウ土、平均粒
径3.5μm。
径3.5μm。
(3)サイロイド244 (富士デビソン化学(株)製)合成シリカ、平均粒径
1.8μm。
1.8μm。
・ハイドロタルサイト系化合物 DHT−4A(協和化学工業(株)製) Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O ・高級脂肪酸金属塩 カルステS(ステアリン酸カルシウム、日本油脂
(株)製) 実施例1〜11、比較例1〜8 第1表に示す配合組成のポリオレフィン系樹脂組成物
を調製し、各特性を評価した。その結果を該表に示す。
(株)製) 実施例1〜11、比較例1〜8 第1表に示す配合組成のポリオレフィン系樹脂組成物
を調製し、各特性を評価した。その結果を該表に示す。
[発明の効果] 本発明よると、ポリオレフィン系樹脂に、アンチブロ
ッキング剤、ハイドロタルサイト系化合物及び高級脂肪
酸金属塩を組み合わせて、それぞれ所定の割合で配合す
ることにより、耐ブロッキング性、耐黄変性、耐腐食性
に優れ、かつ耐ボイル白化性の良好なポリオレフィン系
フイルムを連続的に安定して成形しうる樹脂組成物を得
ることができる。
ッキング剤、ハイドロタルサイト系化合物及び高級脂肪
酸金属塩を組み合わせて、それぞれ所定の割合で配合す
ることにより、耐ブロッキング性、耐黄変性、耐腐食性
に優れ、かつ耐ボイル白化性の良好なポリオレフィン系
フイルムを連続的に安定して成形しうる樹脂組成物を得
ることができる。
本発明組成物から得られたポリオレフィン系フイルム
は、前記したような優れた特徴を有するので食品包装用
をはじめ、各種用途に好適に用いられる。
は、前記したような優れた特徴を有するので食品包装用
をはじめ、各種用途に好適に用いられる。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)ポリオレフィン系樹脂100重量部に
対し、(B)アンチブロッキング剤0.01〜2.0重量部、
(C)ハイドロタルサイト系化合物0.01〜0.2重量部及
び(D)高級脂肪酸金属塩0.01〜0.2重量部を配合した
ことを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31800988A JP2704894B2 (ja) | 1988-12-16 | 1988-12-16 | ポリオレフィン系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31800988A JP2704894B2 (ja) | 1988-12-16 | 1988-12-16 | ポリオレフィン系樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02163143A JPH02163143A (ja) | 1990-06-22 |
JP2704894B2 true JP2704894B2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=18094470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31800988A Expired - Lifetime JP2704894B2 (ja) | 1988-12-16 | 1988-12-16 | ポリオレフィン系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2704894B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7374606B2 (en) | 2003-06-27 | 2008-05-20 | Canon Kabushiki Kaisha | Water-based ink and ink recording method |
Families Citing this family (8)
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JP2567891Y2 (ja) * | 1991-06-21 | 1998-04-08 | 凸版印刷株式会社 | 紙容器用注出口栓 |
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JP2001505950A (ja) * | 1996-12-09 | 2001-05-08 | イーストマン ケミカル カンパニー | 安定化ポリオレフィン組成物及びその製造方法 |
ES2141650B1 (es) * | 1996-12-31 | 2000-11-16 | Repsol Quimica Sa | Laminas de plastico especiales para solarizacion. |
GB2406095B (en) * | 2003-09-22 | 2007-08-08 | Er Ming Yan | Zeolite anti-blocking agents |
JP2005126601A (ja) * | 2003-10-24 | 2005-05-19 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 繊維強化樹脂組成物及びその成形品 |
-
1988
- 1988-12-16 JP JP31800988A patent/JP2704894B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7374606B2 (en) | 2003-06-27 | 2008-05-20 | Canon Kabushiki Kaisha | Water-based ink and ink recording method |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02163143A (ja) | 1990-06-22 |
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