JP2696694B2 - 予張力を導入させるブレースのノード間取付構造 - Google Patents
予張力を導入させるブレースのノード間取付構造Info
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Description
ースのノード間取付構造に係り、詳しくは、複数の構造
部材を接続することによって形成されたトラスの各グリ
ッドの対角位置にあるノード間に、初期張力を導入させ
たすじかい材を取り付けることができる接合構造に関す
るものである。
トラス構造物を構築する場合、三角形を基本としたグリ
ッドの組み合わせによって全体構造が構成される。しか
し、例えば図17に示す部分図のように、単層スペース
フレーム構造によってドームを形成させる場合には、構
造部材11,11によって形成されたグリッド12が四
角形をなしたり五角形となることがある。このような三
角形以外のグリッド12においては、対角線にすじかい
材(ブレース)13を入れてグリッドの安定が図られ
る。ブレースに初期張力が導入されていなければ、各鋼
管と同様に圧縮軸力や引張軸力が作用することを考慮し
て、十分な寸法や材質を選定しなければならない。とこ
ろが、予張力を導入させたブレースを採用すると、その
初期張力がグリッドの安定に寄与するので、ブレースに
軸引張力のみを考慮した細い鋼棒を使用することができ
る。なお、初期張力は想定される荷重に対してグリッド
が弛まない(変形しない)程度に決定されることは言う
までもない。そして、通常はブレース13の中間に破線
で略図化したようなターンバックル14を介装して、鋼
棒に予張力を付与させることが多い。
によってブレースの長さを適宜変更できるので、対向す
るノードの位置が変動可能な状態にあるときも不動状態
にあるときも、ブレース13をノード2,2間に配置す
ることができる。しかし、ターンバックルがブレースの
中間のいずれかの位置に配置されることになるので、見
栄えが損なわれる。これは、ガラス屋根を支えるトラス
に適用した場合などには特に目につくという難点があ
る。また、ターンバックルによってブレースに張力を与
える際に、所望する正確な張力を付与することは非常に
難しい。これは、ターンバックルによって接続されたブ
レースの左半部と右半部との伸び量を現場作業において
正確に把握することができないからである。ところで、
米国特許第4,872,779号明細書には、構造部材
をノードに接合するための接合装置が開示されている。
これは、鋼管の端部をスタブコーンで閉止しておき、そ
のスタブコーンに装着された接合ボルトをスリーブの回
転によってノードのねじ孔に噛みあわせるようにしたも
のである。しかし、このような接合装置はスタブコーン
に接合ボルトを挿通しておく必要があり、上記した細い
鋼棒のノードへの接合には適用することができない。さ
らに、この種の接合装置において、構造部材に予め張力
を付与しておくことができるような構造にもなっていな
い。
で、その目的は、初期張力をブレースに導入するにおい
てターンバックルに代わる見栄えのよい取付構造を可能
とすること、対向するノードの位置が固定的となってい
る状態で、ブレースに所望する初期張力を可及的正確に
付与できることを実現した予張力を導入させるブレース
のノード間取付構造を提供することである。
材をノードに接続することによってトラスを形成し、該
トラスの各グリッドの対角位置にあるノード間に初期張
力を導入させるブレースを取り付ける接合構造に適用さ
れる。その特徴とするところは、図1を参照して、ブレ
ース13は、一方端部に形成した拡径部1Aと他方端部
の外面にねじを形成した連結雄ねじ部1Bとを有する鋼
棒材1と、その鋼棒材1の一方端部を一方のノード2M
に接続するための第一接合部材3と、他方端部を他方の
ノード2Nに接続する第二接合部材4とを備える。第一
接合部材3は、鋼棒材1を縦通させる挿通孔3mを有し
拡径部1Aに当接して抜け落ちないように外嵌される第
一スリーブであり、第二接合部材4は、鋼棒材1の他方
端部を挿入する挿入ねじ孔4mを有し、連結雄ねじ部1
Bに螺合するように外嵌される第二スリーブである。第
一スリーブ3は、拡径部1Aの直径D1Aより大きい谷径
d3Aを有してノード側部位の外面にねじを形成した第一
接合ねじ部3Aと、その第一接合ねじ部3Aを一方のノ
ード2Mのねじ孔2mに螺合させるための回転力を与え
る作用面3bが反ノード側部位の外周に形成された第一
多角状部3Bと、その第一多角状部3Bと第一接合ねじ
部3Aとの境界部分に一方のノード2Mに面接触する第
一ノード当接面3cと、ノード側部位の端面に形成され
て拡径部1Aの反ノード側の面に当接される拡径部当接
面3aとを備える。第二スリーブ4は、ノード側部位の
外面にねじを形成した第二接合ねじ部4Aと、その第二
接合ねじ部4Aを他方のノード2Nのねじ孔2nに螺合
させるための回転力を与える作用面4bが反ノード側部
位の外周に形成された第二多角状部4Bと、その第二多
角状部4Bと第二接合ねじ部4Aとの境界部分に他方の
ノード2Nに面接触する第二ノード当接面4cと、第二
接合ねじ部4A内に形成されて挿入ねじ孔4mに連なる
貫通ねじ孔4aと、その貫通ねじ孔4aに螺着して鋼棒
材1の他方端に当接させることにより連結雄ねじ部1B
と挿入ねじ孔4mとの螺合量を規定する調整ねじ5とを
備える。一方のノード2Mのねじ孔2mの深さL2m(図
5参照)は、第一接合ねじ部3Aの長さL3Aと拡径部1
Aの長さL1Aと第二接合ねじ部4Aの長さL4Aとの和か
ら、鋼棒材1に予張力を付与するための引張り伸ばし代
LPTを差し引いた長さ以上に確保され、連結雄ねじ部1
Bのねじは第二接合ねじ部4Aのねじと逆方向螺旋に選
定されていることである。
一接合部材3が、鋼棒材1を縦通させる挿通孔30mを
有し拡径部1Aに当接して抜け落ちないように外嵌され
る第一スリーブ30と、その第一スリーブ30を一方の
ノード2Mに接続するための第一アダプタ300とを備
える。第二接合部材4は、鋼棒材1の他方端部を挿入す
る挿入ねじ孔40mを有し連結雄ねじ部1Bに螺合する
ように外嵌される第二スリーブ40と、その第二スリー
ブ40を他方のノード2Nに接続するための第二アダプ
タ400とを備える。第一スリーブ30は、拡径部1A
の直径より大きい谷径を有してノード側部位の外面にね
じを形成した第一雄ねじ部30Aと、第一雄ねじ部30
Aを第一アダプタ300のねじ孔300mに螺合させる
ための回転力を与える作用面30bが反ノード側部位の
外周に形成された第一多角状部30Bと、その第一多角
状部30Bと第一雄ねじ部30Aとの境界部分に第一ア
ダプタ300に面接触する第一アダプタ当接面30c
と、ノード側部位の端面に形成されて拡径部1Aの反ノ
ード側の面に当接される拡径部当接面30aとを備え
る。第一アダプタ300は、第一雄ねじ部30Aよりも
小さい外径を有してノード側部位に形成した第一接合ね
じ部300Aと、その第一接合ねじ部300Aを一方の
ノード2Mのねじ孔2mに螺合させるための回転力を与
える作用面300bが反ノード側部位の外周に形成され
ると共に第一雄ねじ部30Aと螺合するねじ孔300m
を有した第一多角形部300Bと、その第一多角形部3
00Bと第一接合ねじ部300Aとの間にあってその第
一接合ねじ部300Aに向かって細くなる円錐状をなし
かつ第一接合ねじ部300Aとの境界部分に一方のノー
ド2Mに面接触する第一ノード当接面300cが形成さ
れた第一コーン部300Cとを備える。第二スリーブ4
0は、ノード側部位の外面にねじを形成した第二雄ねじ
部40Aと、その第二雄ねじ部40Aを第二アダプタ4
00のねじ孔400mに螺合させるための回転力を与え
る作用面40bが反ノード側部位の外周に形成された第
二多角状部40Bと、その第二多角状部40Bと第二雄
ねじ部40Aとの境界部分に第二アダプタ400に面接
触する第二アダプタ当接面40cと、第二雄ねじ部40
A内に形成されて挿入ねじ孔40mに連なる貫通ねじ孔
40aと、その貫通ねじ孔40aに螺着して鋼棒材1の
他方端に当接させることにより連結雄ねじ部1Bと挿入
ねじ孔40mとの螺合量を規定する調整ねじ5とを備え
る。第二アダプタ400は、第二雄ねじ部40Aよりも
小さい外径を有してノード側部位に形成した第二接合ね
じ部400Aと、その第二接合ねじ部400Aを他方の
ノード2Nのねじ孔2nに螺合するための回転力を与え
る作用面400bが反ノード側部位の外周に形成される
と共に第二雄ねじ部40Aと螺合するねじ孔400mを
有した第二多角形部400Bと、その第二多角形部40
0Bと第二接合ねじ部400Aとの間にあってその第二
接合ねじ部400Aに向かって細くなる円錐状をなしか
つ第二接合ねじ部400Aとの境界部分に他方のノード
2Nに面接触する第二ノード当接面400cが形成され
た第二コーン部400Cとを備える。第一アダプタ30
0のねじ孔300mを形成した孔300Mの深さL300M
は(図10参照)、第一雄ねじ部30Aの長さL30A と
拡径部1Aの長さL1Aと第二接合ねじ部400Aの長さ
L400Aとの和から、鋼棒材1に予張力を付与するための
引張り伸ばし代LPTを差し引いた長さ以上に確保され
る。そして、連結雄ねじ部1Bのねじは、第二接合ねじ
部400Aのねじと逆方向螺旋に選定されていることで
ある。
棒材1を縦通させる挿通孔3mを有し拡径部1Aに当接
して抜け落ちないように外嵌される第一スリーブであ
り、第二接合部材4は、鋼棒材1の他方端部を挿入する
挿入ねじ孔40mを有し連結雄ねじ部1Bに螺合するよ
うに外嵌される第二スリーブ40と、その第二スリーブ
40を他方のノード2Nに接続するためのアダプタ40
0とを備える。第一スリーブ3は、拡径部1Aの直径よ
り大きい谷径を有してノード側部位の外面にねじを形成
した第一接合ねじ部3Aと、その第一接合ねじ部3Aを
一方のノード2Mのねじ孔2mに螺合させるための回転
力を与える作用面3bが反ノード側部位の外周に形成さ
れた第一多角状部3Bと、その第一多角状部3Bと第一
接合ねじ部3Aとの境界部分に一方のノード2Mに面接
触する第一ノード当接面3cと、ノード側部位の端面に
形成されて拡径部1Aの反ノード側の面に当接される拡
径部当接面3aとを備える。第二スリーブ40は、ノー
ド側部位の外面にねじを形成した雄ねじ部40Aと、そ
の雄ねじ部40Aをアダプタ400のねじ孔400mに
螺合させるための回転力を与える作用面40bが反ノー
ド側部位の外周に形成された第二多角状部40Bと、そ
の第二多角状部40Bと雄ねじ部40Aとの境界部分に
アダプタ400に面接触するアダプタ当接面40cと、
雄ねじ部40A内に形成されて挿入ねじ孔40mに連な
る貫通ねじ孔40aと、その貫通ねじ孔40aに螺着し
て鋼棒材1の他方端に当接させることにより連結雄ねじ
部1Bと挿入ねじ孔40mとの螺合量を規定する調整ね
じ5Aとを備える。アダプタ400は、雄ねじ部40A
よりも小さい外径を有してノード側部位に形成した第二
接合ねじ部400Aと、その第二接合ねじ部400Aを
他方のノード2Nのねじ孔2nに螺合するための回転力
を与える作用面400bが反ノード側部位の外周に形成
されると共に雄ねじ部40Aと螺合するねじ孔400m
を有した多角形部400Bと、その多角形部400Bと
第二接合ねじ部400Aとの間にあってその第二接合ね
じ部400Aに向かって細くなる円錐状をなしかつ第二
接合ねじ部400Aとの境界部分に他方のノード2Nに
面接触する第二ノード当接面400cが形成されたコー
ン部400Cとを備える。一方のノード2Mのねじ孔2
mの深さは、第一接合ねじ部3Aの長さと拡径部1Aの
長さと第二接合ねじ部400Aの長さとの和から、鋼棒
材1に予張力を付与するための引張り伸ばし代を差し引
いた長さ以上に確保され、連結雄ねじ部1Bのねじは、
第二接合ねじ部400Aのねじと逆方向螺旋に選定され
ていることである。
材1を縦通させる挿通孔30mを有し拡径部1Aに当接
して抜け落ちないように外嵌される第一スリーブ30
と、その第一スリーブ30を一方のノード2Mに接続す
るためのアダプタ300とを備え、第二接合部材4は、
鋼棒材1の他方端部を挿入する挿入ねじ孔4mを有して
連結雄ねじ部1Bに螺合するように外嵌される第二スリ
ーブである。第一スリーブ30は、拡径部1Aの直径よ
り大きい谷径を有してノード側部位の外面にねじを形成
した雄ねじ部30Aと、その雄ねじ部をアダプタ300
のねじ孔300mに螺合させるための回転力を与える作
用面30bが反ノード側部位の外周に形成された第一多
角状部30Bと、その第一多角状部30Bと雄ねじ部3
0Aとの境界部分にアダプタ300に面接触するアダプ
タ当接面30cと、ノード側部位の端面に形成されて拡
径部1Aの反ノード側の面に当接される拡径部当接面3
0aとを備える。アダプタ300は、雄ねじ部30Aよ
りも小さい外径を有してノード側部位に形成した第一接
合ねじ部300Aと、その第一接合ねじ部300Aを一
方のノード2Mのねじ孔2mに螺合させるための回転力
を与える作用面300bが反ノード側部位の外周に形成
されると共に雄ねじ部30Aと螺合するねじ孔300m
を有した多角形部300Bと、その多角形部300Bと
第一接合ねじ部300Aとの間にあってその第一接合ね
じ部300Aに向かって細くなる円錐状をなしかつ第一
接合ねじ部300Aとの境界部分に一方のノード2Mに
面接触する第一ノード当接面300cが形成されたコー
ン部300Cとを備える。第二スリーブ4は、ノード側
部位の外面にねじを形成した第二接合ねじ部4Aと、そ
の第に接合ねじ部4Aを他方のノード2Nのねじ孔2n
に螺合させるための回転力を与える作用面4bが反ノー
ド側部位の外周に形成された第二多角状部4Bと、その
第二多角状部4Bと第二接合ねじ部4Aとの境界部分に
他方のノード2Nに面接触する第二ノード当接面4c
と、第二接合ねじ部4A内に形成されて挿入ねじ孔4m
に連なる貫通ねじ孔4aと、その貫通ねじ孔4aに螺着
して鋼棒材1の他方端に当接させることにより連結雄ね
じ部1Bと挿入ねじ孔4mとの螺合量を規定する調整ね
じ5とを備える。アダプタ300のねじ孔300mを形
成した孔300Mの深さは、雄ねじ部30Aの長さと拡
径部1Aの長さと第二接合ねじ部4Aの長さとの和か
ら、鋼棒材1に予張力を付与するための引張り伸ばし代
を差し引いた長さ以上に確保され、連結雄ねじ部1Bの
ねじは第二接合ねじ部4Aのねじと逆方向螺旋に選定さ
れていることである。
3mに鋼棒材1を通して、一方端部に形成した拡径部1
Aの反ノード側の面に第一スリーブ3の拡径部当接面3
aを当接する。鋼棒材1の連結雄ねじ部1Bを、第二接
合部材4である第二スリーブの挿入ねじ孔4mに螺合さ
せる。そして、その挿入ねじ孔4mに連なり、第二スリ
ーブ4のノード側部位の第二接合ねじ部4A内に形成し
た貫通ねじ孔4aに調整ねじ5を螺着する。調整ねじ5
を鋼棒材1の他方端に当接させることにより、連結雄ね
じ部1Bの挿入ねじ孔4mにおける螺合量を規定してお
く(図2参照)。第一スリーブ3のノード側部位に形成
した第一接合ねじ部3Aを、反ノード側部位に形成した
第一多角状部3Bの作用面3bに回転力を与えて、既に
不動状態にある二つのノードのうちの一方のノード2M
のねじ孔2mに螺合させる。第一接合ねじ部3Aの谷径
d3Aは拡径部1Aの直径D1Aより大きく、すなわち、拡
径部1Aはねじ孔2m内に簡単に挿入される。第一接合
ねじ部3Aがノード2Mのねじ孔2mに完全に噛みあう
と、第一ノード当接面3cがノード2Mに面接触する。
鋼棒材1をノード2Mの方向に押して拡径部1Aをねじ
孔2m内に深く位置させる。そのねじ孔2mの深さは、
第一接合ねじ部3Aの長さL3Aと拡径部1Aの長さL1A
と第二接合ねじ部4Aの長さL4Aとの和から、鋼棒材1
に予張力を付与するための引張り伸ばし代LPTを差し引
いた長さ以上に確保されているので、鋼棒材1の変位に
よって第二スリーブ4が他方のノード2のねじ孔2nに
臨む(図4参照)。第二スリーブ4の第二多角状部4B
の作用面4bに回転力を与えて、第二接合ねじ部4Aを
ねじ孔2nに螺合させる。連結雄ねじ部1Bと第二接合
ねじ部4Aとは逆ねじであるので、第二スリーブ4をノ
ード2Nに接合するための回転によって連結雄ねじ部1
Bが挿入ねじ孔4mから緩むことはない。第二接合ねじ
部4Aがねじ孔2nに、第二接合ねじ部4Aの長さから
引張り伸ばし代を差し引いた長さまで噛み込むと、第二
スリーブ4の回転は重くなる(図5参照)。そこで、作
用面4bに大きい回転力を与えて、第二接合ねじ部4A
を前進させる。第二ノード当接面4cがノード2Nに面
接触した時点で鋼棒材1は引張り伸ばし代LPTだけ弾性
変形的に長くなり、鋼棒材1に予張力が付与される(図
1参照)。
第一スリーブ30とその第一スリーブ30をノード2M
に接合するための第一アダプタ300からなり、第二接
合部材4も第二スリーブ40とその第二スリーブ40を
ノード2Nに接合するための第二アダプタ400とを備
える。まず、第一アダプタ300をノード2Mのねじ孔
2mに螺合して、第一ノード当接面300cをノード2
Mに当接させる。第二アダプタ400もノード2Nのね
じ孔2nに螺合し、第二ノード当接面400cをノード
2Nに当接させる(図11参照)。この状態において
は、第一アダプタ300に設けたねじ孔300mを含む
孔300Mを前例における一方のノードのねじ孔とみな
し、また、第二アダプタ400に設けたねじ孔400m
を前例における他方のノードのねじ孔とみなして、前例
と同様の手順を施せば、鋼棒材1,第一スリーブ30,
第二スリーブ40の組立体が、不動状態にある二つのノ
ード間に予張力を導入させるブレースとして取り付けら
れる。
第一スリーブであり、第二接合部材4は第二スリーブ4
0とその第二スリーブ40をノード2Nに接合するため
のアダプタ400とを備える。まず、アダプタ400を
ノード2Nのねじ孔2nに螺合して、第二ノード当接面
400cをノード2Nに当接させる。この状態におい
て、アダプタ400に設けたねじ孔400mを含む孔4
00Mを最初の例における他方のノードのねじ孔とみな
せば、鋼棒材1,第一スリーブ3,第二スリーブ40の
組立体が、不動状態にある二つのノード間に予張力を導
入させるブレースとして、第一の場合と同様の手順で取
り付けられる。
第一スリーブ30とその第一スリーブ30をノード2M
に接合するためのアダプタ300とを備え、第二接合部
材4は第二スリーブである。まず、アダプタ300をノ
ード2Mのねじ孔2mに螺合して、第一ノード当接面3
00cをノード2Mに当接させる。この状態において、
アダプタ300に設けたねじ孔300mを含む孔300
Mを最初の例における一方のノードのねじ孔とみなせ
ば、鋼棒材1,第一スリーブ30,第二スリーブ4の組
立体を、不動状態にある二つのノード間に予張力を導入
させるブレースとして取り付けることができる。
二スリーブを用いて、組み立てられたトラスを構成する
各グリッドの不動状態にある対角線上の二つのノード間
にブレースとしての鋼棒材を接合し、想定される荷重に
対してグリッドが弛まないだけの所望する予張力をブレ
ースに正確に導入しておくことができる。それゆえに、
各グリッドにおける対角線上にある二つのノードに入る
圧縮力のみならず引張力に対しても高い抵抗力が発揮さ
れ、グリッドの安定によって方向性のない構造物とする
ことができる。ブレースの中間部分は鋼棒材だけであ
り、各グリッドの見栄えが向上する。トラスがガラス屋
根を支持する場合などでは、美しい幾何学模様を呈して
デザイン性の高いものとなる。第一の発明においては、
二つのスリーブと調整ねじで予張力を導入させるブレー
スが実現されるので、構造が簡素で安価なものとするこ
とができる。
タが付加され、そのアダプタに形成した先細りのコーン
部によって、隣接配置される鋼管などの太い構造部材の
接合装置とのノードにおける干渉を回避できるようにな
る。
び第二の発明の構成を混合して使用することができ、ブ
レースのノード間への配置にフレキシビリティを与える
ことができる。
付構造を、図面をもとにして詳細に説明する。図1は、
ブレース13の主たる部分をなす鋼棒材1を、図示しな
い複数の鋼管などの構造部材によって形成したグリッド
の対角位置にある不動な二つのノード2,2に、初期張
力を導入した状態で接合させた断面図である。鋼棒材1
には、一方端部に鍛造などによって拡径部1Aが設けら
れると共に他方端部の外面に左ねじを形成した連結雄ね
じ部1Bが設けられている。このような鋼棒材1をノー
ド2,2に取り付けるために、以下のような構成の取付
構造が採用される。
材3を用いて、連結雄ねじ部1Bの側を第二接合部材4
を用いて、それぞれノード2,2に接続されるようにな
っている。その第一接合部材3は鋼棒材1を縦通させる
挿通孔3mを有し、拡径部1Aに当接して抜け落ちない
ように外嵌される第一スリーブである。また、第二接合
部材4は、鋼棒材1の他方端部を挿入する挿入ねじ孔4
mを有し、連結雄ねじ部1Bに螺合するように外嵌され
る第二スリーブである。その第一スリーブ3は、拡径部
1Aの直径D1Aより大きい谷径d3Aを有してノード側部
位の外面にねじを形成した第一接合ねじ部3Aと、この
第一接合ねじ部3Aをノード2Mのねじ孔2mに螺合さ
せるための回転力を与える例えば六つの作用面3bを反
ノード側部位の外周に形成した第一多角状部3Bとから
なる。そして、例えば六角形をした第一多角状部3Bと
第一接合ねじ部3Aとの境界部分にノード2Mに面接触
する第一ノード当接面3cと、第一接合ねじ部3Aの端
面に形成されて拡径部1Aの反ノード側の面に当接され
る拡径部当接面3aとを備える。なお、第一接合ねじ部
3Aのねじの谷径d3Aを拡径部1Aの直径D1Aより大き
くしているのは、後述する図3の状態から図4の状態に
変化させることができるように、すなわち、拡径部1A
がノード2Mのねじ孔2m内を円滑に変位することがで
きるようにしておくためである。
ねじを形成した第二接合ねじ部4Aと、この第二接合ね
じ部4Aを他のノード2Nのねじ孔2nに螺合させるた
めの回転力を与える作用面4bが反ノード側部位の外周
に形成された第二多角状部4Bとからなる。そして、第
二多角状部4Bと第二接合ねじ部4Aとの境界部分に、
ノード2Nに面接触する第二ノード当接面4cと、第二
接合ねじ部4A内に形成されて挿入ねじ孔4mに連なる
貫通ねじ孔4aとが形成されている。この貫通ねじ孔4
aには、鋼棒材1の他方端に当接させる調整ねじ5が螺
着される。この調整ねじ5は連結雄ねじ部1Bの挿入ね
じ孔4mにおける螺合量を規定するためのものである。
これは、貫通ねじ孔4aとの螺合量を調整することによ
って、図2における拡径部1Aの端面から第二接合ねじ
部4Aの端面までの全長LOAを保持しておき、想定され
る荷重に対してグリッドが弛まない(変形しない)程度
に決定された予張力を鋼棒材1に付与するための引張り
伸ばし代LPT(図5参照)を正確に確保できるようにす
るためである。
と接合されるねじ孔2nの深さは、第二接合ねじ部4A
と螺合するに十分な程度でよい。しかし、第一スリーブ
3と接合されるノード2Mのねじ孔2mの深さは、以下
のように確保されなければならない。すなわち、その深
さL2mは、図5に示すように、第一接合ねじ部3Aの長
さL3Aと拡径部1Aの長さL1Aと第二接合ねじ部4Aの
長さL4Aとの和から、上で触れた引張り伸ばし代LPTを
差し引いた長さ以上とされる。上記した第一スリーブ3
および第二スリーブ4は、図において、いずれも反ノー
ド側部位の先端部分が少しコーン状に成形されている。
これは、各スリーブの軽量化を図っているためである。
も、作業性を考慮して一般的には右ねじが採用される。
とりわけ、第一スリーブ3をノード2Mに螺合させると
きの第一接合ねじ部3Aとねじ孔2mとのねじには、ト
ルクレンチなどによって大きい力を及ぼす必要があり、
右ねじとされる。第二接合ねじ部4Aとねじ孔2nにお
いても同様である。しかし、連結雄ねじ部1Bのねじは
第二接合ねじ部4Aなどのねじと逆方向螺旋に選定して
おく必要がある。このようにしておくと、第二接合ねじ
部4Aをねじ孔2nに噛みあわせる際に第二スリーブ4
を右方向に回転させても、連結雄ねじ部1Bは挿入ねじ
孔4mとの噛みあい量を減少させる方向には動かなくな
るからである。すなわち、鋼棒材1に軸力が作用しない
状態においては、拡径部1Aの先端から第二接合ねじ部
4Aの先端までの距離LOAを保持しておくことができる
ようになる。なお、第二スリーブ4の右方向への回転に
よる連結雄ねじ部1Bの挿入ねじ孔4mでの螺合量の増
加は前記したごとく調整ねじ5によって阻止されるの
で、上記の距離LOAが短くなることのないのはもちろん
である。
のような手順によって所定寸法の鋼棒材1を不動状態に
あるノード2,2間に配置して、鋼棒材1に所望する初
期張力を導入することができる。図2のように、鋼棒材
1の連結雄ねじ部1Bを第一接合ねじ部3A側から第一
スリーブ3の挿通孔3mに挿通し、拡径部当接面3aを
拡径部1Aの反ノード側の面に当接させる。次に、連結
雄ねじ部1Bに第二スリーブ4を被せ、第一スリーブ3
の第一ノード当接面3cから第二スリーブ4の第二ノー
ド当接面4cまでの長さが、設計段階で与えられている
不動状態の二つのノード2,2間の距離LNN(図1参
照)から予張力を付与するための引張り伸ばし代L
PT(図5参照)を差し引いた長さLINとなるように、連
結雄ねじ部1Bを左回転させて挿入ねじ孔4mに噛みあ
わせる。その状態で、第二接合ねじ部4Aに形成された
貫通ねじ孔4aに調整ねじ5を螺合させ、レンチ孔5a
に六角レンチを嵌めて、二点鎖線のように調整ねじ5を
連結雄ねじ部1Bに当接する。なお、調整ねじ5は通常
右ねじが採用される。このようにしておけば、鋼棒材1
の拡径部1Aの先端から第二スリーブ4の第二接合ねじ
部4Aの先端までの全長LOAが確定する。ちなみに、調
整ねじ5をねじロック剤を用いて固着させておくことも
でき、そのとき、調整ねじ5の螺旋は左右いずれの方向
のものであってもよい。以上の作業は工場で行われる
が、輸送中に第二スリーブ4が回転して連結雄ねじ部1
Bの挿入ねじ孔4mにおける螺合量が減少することはあ
っても、トラス構築現場において第二スリーブ4を左回
転させれば、上記の全長LOAを再現することができる。
3をクレーンなどで移動させ、図3の実線のように、第
一スリーブ3を一方のノード2Mのねじ孔2mに臨ませ
る。鋼棒材1は長くて撓むので、第二スリーブ4は他方
のノード2Nの側方に位置する。まず、鋼棒材1を実線
のようにノード2Mの方向へ押して、拡径部1Aをねじ
孔2mに挿入する。第一スリーブ3を右回転させて二点
鎖線で示すように第一接合ねじ部3Aをねじ孔2mに噛
みあわせ、レンチなどを用いて強く回転させて、第一ノ
ード当接面3cをノード2Mの接合面2pに密着させ
る。次に、図4の実線のように、鋼棒材1をねじ孔2m
内へ深く押し込む。ノード2Mのねじ孔2m内の拡径部
1Aと第一接合ねじ部3Aの拡径部当接面3aとの間に
は第二接合ねじ部4Aの長さL4Aから予張力を付与する
ための引張り伸ばし代LPTを差し引いた長さ以上の空間
長La が確保される一方、第二スリーブ4は鋼棒材1に
よって第一スリーブ3の方向へ移動する。それゆえに、
このときの第一スリーブ3の第一ノード当接面3cから
第二スリーブ4の第二ノード当接面4cまでの長さLin
をLIN−(L4A−LPT)以下とすることができる。LIN
は不動状態の二つのノード2M,2N間の距離LNNから
予張力を付与するための引張り伸ばし代LPTを差し引い
た長さ(図2参照)であるから、以下の関係が成り立
つ。
第二スリーブ4の第二接合ねじ部4Aの先端までの長さ
Lin+L4Aは、次のとおりとなる。
2Nのねじ孔2nに対面させることができる。
引くと、第二接合ねじ部4Aが他方のノード2Nのねじ
孔2nに臨む。第二スリーブ4をレンチなどを使用する
ことなく例えば人力で右回転させ、第二接合ねじ部4A
をねじ孔2nに螺合させる。図5のように、拡径部1A
の反ノード側の面が第一接合ねじ部3Aの拡径部当接面
3aに当接すると、第二スリーブ4の回転が急激に重く
なる。この時点で、図2において設定した拡径部1Aの
先端から第二接合ねじ部4Aの先端までの長さLOAが再
現される。しかも、第二スリーブ4の第二ノード当接面
4cとノード2Nの接合面2qとの間に引張り伸ばし代
LPTが残る。そこで、第二スリーブ4の第二多角状部4
Bにレンチを掛けて回転させると、ノード2M,2Nは
既に組み立てられた周囲のグリッドによって不動状態に
あるので、鋼棒材1が弾性的に伸長する。図1のよう
に、第二ノード当接面4cが接合面2qに当接するまで
第二接合ねじ部4Aをねじ孔2nに噛みあわせると、鋼
棒材1は予張力を付与するための引張り伸ばし代だけ長
くなる。
り伸ばし代LPTを5mm、鋼棒材1のヤング率を2.1
×104 kgf/mm2 とすると、鋼棒材1に付与され
る引張応力は、2.1×104 ×5/3,000=35
kgf/mm2 とすることができる。本発明が適用され
るトラスのグリッドは、ノード間距離で±0.1mmと
いった高い精度となっているので、想定される荷重に対
してグリッドが弛まない(変形しない)程度の設計段階
で選定した初期張力を高い精度で鋼棒材1に現出させる
ことができるようになる。以上のことから、図17のよ
うにグリッド12を形成する構造部材11として13
9.8mmの鋼管を使用した場合でも、ブレース13に
100kgf/mm2 級の高張力材を採用しておけば、
直径が13mm程度の鋼棒材で済ませることができる。
確定している場合でも、鋼棒材1をノード2Mのねじ孔
2m内で変位させることにより、図2のように全長LOA
が規定されたブレース13をノード間に取り付けること
ができる。たとえ、ブレースを外す必要が生じても、逆
の手順を踏めば取り外すこともできる。このように予張
力を導入させたブレースをグリッドに採用すると、各対
向するノード間の圧縮力も向上し、極めて剛性の高い安
定したグリッドの形成が実現される。ブレースの中間に
ターンバックルが配置されることもないので、見栄えも
向上する。とりわけ、ガラス屋根を使用する場合にはデ
ザイン性が上がる。なお、図4から図5にするとき、お
よび、図5から図1にするときには、第二スリーブ4が
右回転されるが、左ねじの採用された挿入ねじ孔4mに
噛みあう連結雄ねじ部1Bの螺合状態が変化することは
ない。
を採用した例である。そのアダプタは先細りとなってい
て、ノードに残された接合面が狭い場合でもブレースの
取付を可能にしたものである。すなわち、第一接合部材
3は、鋼棒材1を縦通させる挿通孔30mを有し拡径部
1Aに当接して抜け落ちないように外嵌される第一スリ
ーブ30と、この第一スリーブ30を一方のノード2M
に接続するための第一アダプタ300とを有する。一
方、第二接合部材4は、鋼棒材1の他方端部を挿入する
挿入ねじ孔40mを有し連結雄ねじ部1Bに螺合するよ
うに外嵌される第二スリーブ40と、この第二スリーブ
40を他方のノード2Nに接続するための第二アダプタ
400とを有している。
ーブ3と類似の構造である。すなわち、第一接合ねじ部
3Aに該当する第一雄ねじ部30Aと、第一多角状部3
Bに該当する第一多角状部30Bとからなっている。そ
の第一多角状部30Bと第一雄ねじ部30Aとの境界部
分には第一アダプタ300に面接触する第一アダプタ当
接面30cが、第一雄ねじ部30Aの先端には拡径部当
接面30aがそれぞれ形成されている。なお、第一多角
状部30Bの外面には作用面30bが与えられている。
第一アダプタ300は、第一雄ねじ部30Aよりも小さ
い外径を有してノード側部位に形成された第一接合ねじ
部300Aと、その第一接合ねじ部300Aをノード2
Mのねじ孔2mに螺合させるための回転力を与える作用
面300bが反ノード側部位の外周に形成されると共に
第一雄ねじ部30Aと螺合するねじ孔300mを有した
第一多角形部300Bと、その第一多角形部300Bと
第一接合ねじ部300Aとの間にあって第一接合ねじ部
300Aに向かって細くなる円錐状をなしかつ第一接合
ねじ部300Aとの境界部分にノード2Mに面接触する
第一ノード当接面300cが形成された第一コーン部3
00Cとを備えている。
部4Aに対応する第二雄ねじ部40Aと、第二多角状部
4Bに対応する第二多角状部40Bとからなっている。
その第二多角状部40Bと第二雄ねじ部40Aとの境界
部分には第二アダプタ400に面接触する第二アダプタ
当接面40cが形成され、第二雄ねじ部40A内に形成
されて挿入ねじ孔40mに連なり調整ねじ5を螺着させ
る貫通ねじ孔40aが設けられている。第二アダプタ4
00は、第二雄ねじ部40Aよりも小さい外径を有して
ノード側部位に形成された第二接合ねじ部400Aと、
この第二接合ねじ部400Aをノード2Nのねじ孔2n
に螺合するための回転力を与える作用面400bが反ノ
ード側部位の外周に形成されると共に第二雄ねじ部40
Aと螺合するねじ孔400mを有した第二多角形部40
0Bと、この第二多角形部400Bと第二接合ねじ部4
00Aとの間にあってその第二接合ねじ部400Aに向
かって細くなる円錐状をなしかつ第二接合ねじ部400
Aとの境界部分にノード2Nに面接触する第二ノード当
接面400cが形成された第二コーン部400Cとを備
える。
第二アダプタ400のねじ孔400mを形成した孔40
0Mの深さは、図においてかなり余裕はあるが、第二雄
ねじ部40Aが螺合するに十分な程度でよい。一方、第
一スリーブ30と接続される第一アダプタ300のねじ
孔300mを形成した孔300Mの深さL300Mは、図1
0に示すように、第一雄ねじ部30Aの長さL30A と拡
径部1Aの長さL1Aと第二接合ねじ部400Aの長さL
400Aとの和から、鋼棒材1に予張力を付与するための引
張り伸ばし代LPTを差し引いた長さ以上とされる。ちな
みに、上記したいずれのねじについても、作業性を考慮
して一般的には右ねじが採用される。しかし、連結雄ね
じ部1Bのねじは第二接合ねじ部400Aなどのねじと
逆方向螺旋に選定しておく必要がある。
00Aをねじ孔2nに噛みあわせる際に第二アダプタ4
00と第二スリーブ40とを右方向に回転させても、連
結雄ねじ部1Bは挿入ねじ孔400mとの噛みあい量を
減少させる方向に動かなくなるからである。すなわち、
鋼棒材1に軸力が作用しない状態においては、拡径部1
Aの先端から第二接合ねじ部400Aの先端までの距離
LOAa を保持しておくことができるようになる。なお、
第二接合ねじ部400Aをねじ孔2nに噛みあわせる際
は、第二スリーブ40と第二アダプタ400とが同時に
回転される。すなわち、第二スリーブ40の第二多角状
部40Bの作用面40bと第二アダプタ400の第二多
角形部400Bの作用面400bとに跨がるようにレン
チが掛けられる。作用面40bと作用面400bとが同
一面になっていない場合には、少し第二スリーブ40を
第二アダプタ400から緩めればよい。いずれも六角形
とすると30度以下の回転でもって面合わせすることが
できるのは容易に理解できるであろう。このように第二
雄ねじ部40Aをねじ孔400mから緩めた場合には、
第二接合ねじ部400Aをねじ孔2nに完全に螺合させ
た後に、第二多角状部40Bを回転させて第二スリーブ
40を第二アダプタ400に強く締めつければよい。連
結雄ねじ部1Bは左ねじであるゆえ、第二雄ねじ部40
Aのねじは第二接合ねじ部400Aと同じ右ねじとして
おけばよい。
のような手順によって初期張力を導入させるブレースを
ノード間に取り付けることができる。図7のように、鋼
棒材1の連結雄ねじ部1Bを第一雄ねじ部30A側から
第一スリーブ30の挿通孔30mに挿通し、拡径部当接
面30aを拡径部1Aの反ノード側の面に当接させる。
そして、第一雄ねじ部30Aにねじ孔300mを噛みあ
わせ、第一スリーブ30の第一アダプタ当接面30cに
第一アダプタ300の端面を当接させる。次に、連結雄
ねじ部1Bに第二スリーブ40を被せ、第一アダプタ3
00の第一ノード当接面300cから第二スリーブ40
の第二アダプタ当接面40cまでの長さが、設計段階で
与えられている不動状態の二つのノード2,2間の距離
LNN(図6参照)から予張力を付与するための引張り伸
ばし代LPT(図10参照)および第二アダプタ400の
胴部の長さL400 を差し引いた長さLINt となるよう
に、連結雄ねじ部1Bを左回転させて挿入ねじ孔40m
に噛みあわせる。その状態で、第二雄ねじ部40Aに形
成された貫通ねじ孔40aに調整ねじ5を螺合させ、二
点鎖線のように調整ねじ5を連結雄ねじ部1Bに当接す
る。そして、第二雄ねじ部40Aにねじ孔400mを噛
みあわせ、第二スリーブ40の第二アダプタ当接面40
cに第二アダプタ400の端面を当接させる。このよう
にすれば、鋼棒材1の拡径部1Aの先端から第二アダプ
タ400の第二接合ねじ部400Aの先端までの長さL
OAa が確定すると同時に、第一アダプタ300の第一ノ
ード当接面300cから第二アダプタ400の第二ノー
ド当接面400cまでの長さが、ノード2,2間の距離
LNNから予張力を付与するための引張り伸ばし代L
PT(図10参照)を差し引いた長さLINa となる。
3をクレーンなどで移動させ、図8の実線のように、第
一アダプタ300を一方のノード2Mのねじ孔2mに臨
ませる。第一接合ねじ部300Aをねじ孔2mに噛みあ
わせると、第一ノード当接面300cがノード2Mの接
合面2pに当接される。このとき、第一スリーブ30も
第一アダプタ300と同時に右回転させる。鋼棒材1は
長くて撓むので、第二アダプタ400は他方のノード2
Nの側方に位置する。次に、図9のように、鋼棒材1を
実線のようにノード2Mの方向へ押して、拡径部1Aを
第一アダプタ300の孔300M内へ深く押し込む。孔
300M内では、拡径部1Aと第一雄ねじ部30Aの拡
径部当接面30aとの間に、第二接合ねじ部400Aの
長さL400Aから予張力を付与するための引張り伸ばし代
LPTを差し引いた長さ以上の空間長LA が確保される一
方、第二スリーブ40および第二アダプタ400は鋼棒
材1によって第一スリーブ30の方向へ移動する。それ
ゆえに、このときの第一アダプタ300の第一ノード当
接面300cから第二アダプタ400の第二ノード当接
面400cまでの長さLina をLINa −(L400A−
LPT)以下とすることができる。LINa は不動状態の二
つのノード2M,2N間の距離LNNから予張力を付与す
るための引張り伸ばし代LPTを差し引いた長さ(図7参
照)であるから、以下の関係が成り立つ。
0cから第二アダプタ400の第二接合ねじ部400A
の先端までの長さLina +L400Aは、次のとおりとな
る。
のノード2Nのねじ孔2nに対面させることができる。
引くと、第二接合ねじ部400Aが他方のノード2Nの
ねじ孔2nに臨む。第二スリーブ40と第二アダプタ4
00とを人力で右回転させ、第二接合ねじ部400Aを
ねじ孔2nに螺合させる。図10のように、拡径部1A
の反ノード側の面が第一雄ねじ部30Aの拡径部当接面
30aに当接すると、第二スリーブ40と第二アダプタ
400との回転が急激に重くなる。この時点で、図7に
おいて設定した拡径部1Aの先端から第二接合ねじ部4
00Aの先端までの長さLOAa が再現される。しかも、
第二アダプタ400の第二ノード当接面400cとノー
ド2Nの接合面2qとの間に引張り伸ばし代LPTが残
る。そこで、第二スリーブ40の第二多角状部40Bと
第二アダプタ400の第二多角形部400Bにレンチを
掛けて回転させると、既に組み立てられた周囲のグリッ
ドによって不動状態にあるノード2M,2N間で、鋼棒
材1が弾性的に伸長する。図6のように、第二ノード当
接面400cが接合面2qに当接するまで第二接合ねじ
部400Aをねじ孔2nに噛みあわせると、鋼棒材1は
予張力を付与するための引張り伸ばし代だけ長くなる。
確定している場合でも、拡径部1Aを第一アダプタ30
0の孔300M内で変位させることにより、図7のよう
に長さの規定されたブレース13をノード間に取り付け
ることができる。たとえ、ブレースを外す必要が生じて
も、逆の手順を踏めば取り外すこともできる。なお、本
例において、図11のように、第一アダプタ300をノ
ード2Mのねじ孔2mに予め螺合して、第一ノード当接
面300cをノード2Mに当接させておく。また、第二
アダプタ400もノード2Nのねじ孔2nに予め螺合
し、第二ノード当接面400cをノード2Nに当接させ
ておくことができる。この場合には、第一アダプタ30
0に設けたねじ孔300mを含む孔300Mを前例にお
ける一方のノードのねじ孔とみなし、また、第二アダプ
タ400に設けたねじ孔400mを含む孔400Mを前
例における他方のノードのねじ孔とみなすことができ
る。したがって、ブレースを鋼棒材1と第一スリーブ3
0と第二スリーブ40と調整ねじ5とからなる組立体と
みなせば、図2から図5および図1へと同じ手順によっ
て、不動状態にある二つのノード間に予張力を導入させ
るブレースが取り付けられる。なお、第一アダプタ30
0の孔300Mの深さは、第一雄ねじ部30Aの長さと
拡径部1Aの長さと第二雄ねじ部40Aの長さとの和か
ら、鋼棒材1に予張力を付与するための引張り伸ばし代
LPTを差し引いた長さ以上に選定される。ちなみに、連
結雄ねじ部1Bのねじは第二雄ねじ部40Aのねじに対
して逆方向螺旋とされる。
ブレース13を隣接して配置しなければならない場合の
例を示しているが、二点鎖線のような図1におけるスリ
ーブ3では構造部材11の接合装置15と干渉する場合
でも、実線で示す第一スリーブ30に第一アダプタ30
0を取り付けておくと、その干渉を避けることができる
ようになる。これは、第一アダプタ300に第一コーン
部300Cが存在することによるからである。もちろ
ん、第二アダプタ400(図示せず)においても同様な
ことはいうまでもない。
を、第二接合部材4として第二スリーブ40およびアダ
プタ400を採用した例である。これは、請求項3に記
載されたものに対応している。前例と変わらない部分に
は同じ符号を付して説明を省く。この例においては、ま
ず、第一スリーブ3をノード2Mのねじ孔2mに螺合し
て、第一ノード当接面3cをノード2Mに当接させる。
アダプタ400をノード2Nのねじ孔2nに螺合して、
第二ノード当接面400cをノード2Nに当接させる。
そして、アダプタ400に設けたねじ孔400mを含む
孔400Mを最初の例における他方のノードのねじ孔と
みなせば、ブレースを鋼棒材1と第一スリーブ3と第二
スリーブ40とからなる組立体とみなして、同様の手順
を施すことができる。
ーブ30および第一アダプタ300を、第二接合部材と
してスリーブ4を採用した例である。これは、請求項4
に記載されたものに対応している。この例においても、
アダプタ300をノード2Mのねじ孔2mに螺合して、
第一ノード当接面300cをノード2Mに当接させ、第
二スリーブ4をノード2Nのねじ孔2nに螺合して、第
二ノード当接面4cをノード2Nに当接させる。そし
て、アダプタ300に設けたねじ孔300mを含む孔3
00Mを最初の例における一方のノードのねじ孔とみな
せば、鋼棒材1,第一スリーブ30,第二スリーブ4の
組立体が、不動状態にある二つのノード間に予張力を導
入させるブレースとして取り付けられる。なお、図13
にあるように、調整ねじとしてボルト5Aを使用しても
よいし、図14にあるように、連結雄ねじ部1Bと同径
もしくはそれ以上に大きい径の調整ねじ5Bを使用する
こともできる。
円形ナット1Cを取り付け、上記した拡径部1Aに代え
た例である。鋼棒材1の先端には雄ねじ1Dが形成さ
れ、ナット1Cを所定位置に螺合させた状態でねじロッ
ク剤を用いて固定される。
に取り付けた状態の断面図。
図。
の操作をしたときの断面図。
きの断面図。
図。
に取り付けた状態の断面図。
図。
の操作をしたときの断面図。
きの断面図。
面図。
接合する場合の説明図。
した状態を示す断面図。
間に取り付けた状態の断面図。
間に取り付けた状態の断面図。
図。
図。
の各グリッドにブレースを配置した略1/4部分平面矢
視図。
…ナット、2,2M,2N…ノード、2m,2n…ねじ
孔、3…第一接合部材(第一スリーブ)、3A…第一接
合ねじ部、3B…第一多角状部、3a…拡径部当接面、
3b…作用面、3c…第一ノード当接面、3m…挿通
孔、4…第二接合部材(第二スリーブ)、4A…第二接
合ねじ部、4B…第二多角状部、4a…貫通ねじ孔、4
b…作用面、4c…第二ノード当接面、4m…挿入ねじ
孔、5…調整ねじ、5A…調整ねじ(ボルト)、5B…
調整ねじ、D1A…拡径部の直径、d3A…第一接合ねじ部
の谷径、L3A…第一接合ねじ部の長さ、L1A…拡径部の
長さ、L4A…第二接合ねじ部の長さ、LPT…予張力を付
与するための引張り伸ばし代、L2m…ノードのねじ孔の
深さ、LNN…不動状態の二つのノード間距離、11…構
造部材、12…グリッド、13…ブレース、30…第一
スリーブ、30A…第一雄ねじ部、30B…第一多角状
部、30a…拡径部当接面、30b…作用面、30c…
第一アダプタ当接面、30m…挿通孔、300…第一ア
ダプタ、300A…第一接合ねじ部、300B…第一多
角形部、300C…第一コーン部、300b…作用面、
300c…第一ノード当接面、300m…ねじ孔、30
0M…孔、40…第二スリーブ、40A…第二雄ねじ
部、40B…第二多角状部、40a…貫通ねじ孔、40
b…作用面、40c…第二アダプタ当接面、40m…挿
入ねじ孔、400…第二アダプタ、400A…第二接合
ねじ部、400B…第二多角形部、400C…第二コー
ン部、400b…作用面、400c…第二ノード当接
面、400m…ねじ孔、L300M…第一アダプタの孔の深
さ、L30A …第一雄ねじ部の長さ、L400A…第二接合ね
じ部の長さ。
Claims (4)
- 【請求項1】 複数の構造部材をノードに接続すること
によってトラスを形成し、該トラスの各グリッドの対角
位置にあるノード間に初期張力を導入させるブレースを
取り付ける接合構造において、 上記ブレースは、一方端部に形成した拡径部と他方端部
の外面にねじを形成した連結雄ねじ部とを有する鋼棒材
と、該鋼棒材の一方端部を一方のノードに接続するため
の第一接合部材と、前記他方端部を他方のノードに接続
する第二接合部材とを備え、 上記第一接合部材は、前記鋼棒材を縦通させる挿通孔を
有し前記拡径部に当接して抜け落ちないように外嵌され
る第一スリーブであり、 上記第二接合部材は、前記鋼棒材の他方端部を挿入する
挿入ねじ孔を有して、前記連結雄ねじ部に螺合するよう
に外嵌される第二スリーブであり、 前記第一スリーブは、前記拡径部の直径より大きい谷径
を有してノード側部位の外面にねじを形成した第一接合
ねじ部と、該第一接合ねじ部を前記一方のノードのねじ
孔に螺合させるための回転力を与える作用面が反ノード
側部位の外周に形成された第一多角状部と、該第一多角
状部と前記第一接合ねじ部との境界部分に前記一方のノ
ードに面接触する第一ノード当接面と、ノード側部位の
端面に形成されて前記拡径部の反ノード側の面に当接さ
れる拡径部当接面とを備え、 前記第二スリーブは、ノード側部位の外面にねじを形成
した第二接合ねじ部と、該第二接合ねじ部を他方のノー
ドのねじ孔に螺合させるための回転力を与える作用面が
反ノード側部位の外周に形成された第二多角状部と、該
第二多角状部と前記第二接合ねじ部との境界部分に前記
他方のノードに面接触する第二ノード当接面と、前記第
二接合ねじ部内に形成されて前記挿入ねじ孔に連なる貫
通ねじ孔と、該貫通ねじ孔に螺着して前記鋼棒材の他方
端に当接させることにより前記連結雄ねじ部と挿入ねじ
孔との螺合量を規定する調整ねじとを備え、 前記一方のノードのねじ孔の深さは、前記第一接合ねじ
部の長さと前記拡径部の長さと前記第二接合ねじ部の長
さとの和から、前記鋼棒材に予張力を付与するための引
張り伸ばし代を差し引いた長さ以上に確保され、 前記連結雄ねじ部のねじは前記第二接合ねじ部のねじと
逆方向螺旋に選定されていることを特徴とする予張力を
導入させるブレースのノード間取付構造。 - 【請求項2】 複数の構造部材をノードに接続すること
によってトラスを形成し、該トラスの各グリッドの対角
位置にあるノード間に初期張力を導入させるブレースを
取り付ける接合構造において、 上記ブレースは、一方端部に形成した拡径部と他方端部
の外面にねじを形成した連結雄ねじ部とを有する鋼棒材
と、該鋼棒材の一方端部を一方のノードに接続するため
の第一接合部材と、前記他方端部を他方のノードに接続
する第二接合部材とを備え、 上記第一接合部材は、前記鋼棒材を縦通させる挿通孔を
有し前記拡径部に当接して抜け落ちないように外嵌され
る第一スリーブと、該第一スリーブを一方のノードに接
続するための第一アダプタとを備え、 上記第二接合部材は、前記鋼棒材の他方端部を挿入する
挿入ねじ孔を有して、前記連結雄ねじ部に螺合するよう
に外嵌される第二スリーブと、該第二スリーブを他方の
ノードに接続するための第二アダプタとを備え、 前記第一スリーブは、前記拡径部の直径より大きい谷径
を有してノード側部位の外面にねじを形成した第一雄ね
じ部と、前記第一雄ねじ部を前記第一アダプタのねじ孔
に螺合させるための回転力を与える作用面が反ノード側
部位の外周に形成された第一多角状部と、該第一多角状
部と前記第一雄ねじ部との境界部分に前記第一アダプタ
に面接触する第一アダプタ当接面と、ノード側部位の端
面に形成されて前記拡径部の反ノード側の面に当接され
る拡径部当接面とを備え、 前記第一アダプタは、前記第一雄ねじ部よりも小さい外
径を有してノード側部位に形成した第一接合ねじ部と、
該第一接合ねじ部を前記一方のノードのねじ孔に螺合さ
せるための回転力を与える作用面が反ノード側部位の外
周に形成されると共に前記第一雄ねじ部と螺合するねじ
孔を有した第一多角形部と、該第一多角形部と前記第一
接合ねじ部との間にあって該第一接合ねじ部に向かって
細くなる円錐状をなしかつ前記第一接合ねじ部との境界
部分に前記一方のノードに面接触する第一ノード当接面
が形成された第一コーン部とを備え、 前記第二スリーブは、ノード側部位の外面にねじを形成
した第二雄ねじ部と、該第二雄ねじ部を前記第二アダプ
タのねじ孔に螺合させるための回転力を与える作用面が
反ノード側部位の外周に形成された第二多角状部と、該
第二多角状部と前記第二雄ねじ部との境界部分に前記第
二アダプタに面接触する第二アダプタ当接面と、前記第
二雄ねじ部内に形成されて前記挿入ねじ孔に連なる貫通
ねじ孔と、該貫通ねじ孔に螺着して前記鋼棒材の他方端
に当接させることにより前記連結雄ねじ部と挿入ねじ孔
との螺合量を規定する調整ねじとを備え、 前記第二アダプタは、前記第二雄ねじ部よりも小さい外
径を有してノード側部位に形成した第二接合ねじ部と、
該第二接合ねじ部を前記他方のノードのねじ孔に螺合す
るための回転力を与える作用面が反ノード側部位の外周
に形成されると共に前記第二雄ねじ部と螺合するねじ孔
を有した第二多角形部と、該第二多角形部と前記第二接
合ねじ部との間にあって該第二接合ねじ部に向かって細
くなる円錐状をなしかつ前記第二接合ねじ部との境界部
分に前記他方のノードに面接触する第二ノード当接面が
形成された第二コーン部とを備え、 前記第一アダプタのねじ孔を形成した孔の深さは、前記
第一雄ねじ部の長さと前記拡径部の長さと前記第二接合
ねじ部の長さとの和から、前記鋼棒材に予張力を付与す
るための引張り伸ばし代を差し引いた長さ以上に確保さ
れ、 前記連結雄ねじ部のねじは、前記第二接合ねじ部のねじ
と逆方向螺旋に選定されていることを特徴とする予張力
を導入させるブレースのノード間取付構造。 - 【請求項3】 複数の構造部材をノードに接続すること
によってトラスを形成し、該トラスの各グリッドの対角
位置にあるノード間に初期張力を導入させるブレースを
取り付ける接合構造において、 上記ブレースは、一方端部に形成した拡径部と他方端部
の外面にねじを形成した連結雄ねじ部とを有する鋼棒材
と、該鋼棒材の一方端部を一方のノードに接続するため
の第一接合部材と、前記他方端部を他方のノードに接続
する第二接合部材とを備え、 上記第一接合部材は、前記鋼棒材を縦通させる挿通孔を
有し前記拡径部に当接して抜け落ちないように外嵌され
る第一スリーブであり、 上記第二接合部材は、前記鋼棒材の他方端部を挿入する
挿入ねじ孔を有して、前記連結雄ねじ部に螺合するよう
に外嵌される第二スリーブと、該第二スリーブを他方の
ノードに接続するためのアダプタとを備え、 前記第一スリーブは、前記拡径部の直径より大きい谷径
を有してノード側部位の外面にねじを形成した第一接合
ねじ部と、該第一接合ねじ部を前記一方のノードのねじ
孔に螺合させるための回転力を与える作用面が反ノード
側部位の外周に形成された第一多角状部と、該第一多角
状部と前記第一接合ねじ部との境界部分に前記一方のノ
ードに面接触する第一ノード当接面と、ノード側部位の
端面に形成されて前記拡径部の反ノード側の面に当接さ
れる拡径部当接面とを備え、 前記第二スリーブは、ノード側部位の外面にねじを形成
した雄ねじ部と、該雄ねじ部を前記アダプタのねじ孔に
螺合させるための回転力を与える作用面が反ノード側部
位の外周に形成された第二多角状部と、該第二多角状部
と前記雄ねじ部との境界部分に前記アダプタに面接触す
るアダプタ当接面と、前記雄ねじ部内に形成されて前記
挿入ねじ孔に連なる貫通ねじ孔と、該貫通ねじ孔に螺着
して前記鋼棒材の他方端に当接させることにより前記連
結雄ねじ部と挿入ねじ孔との螺合量を規定する調整ねじ
とを備え、 前記アダプタは、前記雄ねじ部よりも小さい外径を有し
てノード側部位に形成した第二接合ねじ部と、該第二接
合ねじ部を前記他方のノードのねじ孔に螺合するための
回転力を与える作用面が反ノード側部位の外周に形成さ
れると共に前記雄ねじ部と螺合するねじ孔を有した多角
形部と、該多角形部と前記第二接合ねじ部との間にあっ
て該第二接合ねじ部に向かって細くなる円錐状をなしか
つ前記第二接合ねじ部との境界部分に前記他方のノード
に面接触する第二ノード当接面が形成されたコーン部と
を備え、 前記一方のノードのねじ孔の深さは、前記第一接合ねじ
部の長さと前記拡径部の長さと前記第二接合ねじ部の長
さとの和から、前記鋼棒材に予張力を付与するための引
張り伸ばし代を差し引いた長さ以上に確保され、 前記連結雄ねじ部のねじは、前記第二接合ねじ部のねじ
と逆方向螺旋に選定されていることを特徴とする予張力
を導入させるブレースのノード間取付構造。 - 【請求項4】 複数の構造部材をノードに接続すること
によってトラスを形成し、該トラスの各グリッドの対角
位置にあるノード間に初期張力を導入させるブレースを
取り付ける接合構造において、 上記ブレースは、一方端部に形成した拡径部と他方端部
の外面にねじを形成した連結雄ねじ部とを有する鋼棒材
と、該鋼棒材の一方端部を一方のノードに接続するため
の第一接合部材と、前記他方端部を他方のノードに接続
する第二接合部材とを備え、 上記第一接合部材は、前記鋼棒材を縦通させる挿通孔を
有し前記拡径部に当接して抜け落ちないように外嵌され
る第一スリーブと、該第一スリーブを一方のノードに接
続するためのアダプタとを備え、 上記第二接合部材は、前記鋼棒材の他方端部を挿入する
挿入ねじ孔を有して、前記連結雄ねじ部に螺合するよう
に外嵌される第二スリーブであり、 前記第一スリーブは、前記拡径部の直径より大きい谷径
を有してノード側部位の外面にねじを形成した雄ねじ部
と、前記雄ねじ部を前記アダプタのねじ孔に螺合させる
ための回転力を与える作用面が反ノード側部位の外周に
形成された第一多角状部と、該第一多角状部と前記雄ね
じ部との境界部分に前記アダプタに面接触するアダプタ
当接面と、ノード側部位の端面に形成されて前記拡径部
の反ノード側の面に当接される拡径部当接面とを備え、 前記アダプタは、前記雄ねじ部よりも小さい外径を有し
てノード側部位に形成した第一接合ねじ部と、該第一接
合ねじ部を前記一方のノードのねじ孔に螺合させるため
の回転力を与える作用面が反ノード側部位の外周に形成
されると共に前記雄ねじ部と螺合するねじ孔を有した多
角形部と、該多角形部と前記第一接合ねじ部との間にあ
って該第一接合ねじ部に向かって細くなる円錐状をなし
かつ前記第一接合ねじ部との境界部分に前記一方のノー
ドに面接触する第一ノード当接面が形成されたコーン部
とを備え、 前記第二スリーブは、ノード側部位の外面にねじを形成
した第二接合ねじ部と、該第二接合ねじ部を他方のノー
ドのねじ孔に螺合させるための回転力を与える作用面が
反ノード側部位の外周に形成された第二多角状部と、該
第二多角状部と前記第二接合ねじ部との境界部分に前記
他方のノードに面接触する第二ノード当接面と、前記第
二接合ねじ部内に形成されて前記挿入ねじ孔に連なる貫
通ねじ孔と、該貫通ねじ孔に螺着して前記鋼棒材の他方
端に当接させることにより前記連結雄ねじ部と挿入ねじ
孔との螺合量を規定する調整ねじとを備え、 前記アダプタのねじ孔を形成した孔の深さは、前記雄ね
じ部の長さと前記拡径部の長さと前記第二接合ねじ部の
長さとの和から、前記鋼棒材に予張力を付与するための
引張り伸ばし代を差し引いた長さ以上に確保され、 前記連結雄ねじ部のねじは前記第二接合ねじ部のねじと
逆方向螺旋に選定されていることを特徴とする予張力を
導入させるブレースのノード間取付構造。
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JP6186577A JP2696694B2 (ja) | 1994-07-14 | 1994-07-14 | 予張力を導入させるブレースのノード間取付構造 |
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