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JP2679109B2 - 金属間化合物TiA▲l▼基軽量耐熱合金 - Google Patents

金属間化合物TiA▲l▼基軽量耐熱合金

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JP2679109B2
JP2679109B2 JP63129642A JP12964288A JP2679109B2 JP 2679109 B2 JP2679109 B2 JP 2679109B2 JP 63129642 A JP63129642 A JP 63129642A JP 12964288 A JP12964288 A JP 12964288A JP 2679109 B2 JP2679109 B2 JP 2679109B2
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tial
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resistant alloy
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尚志 前田
岡田  稔
善明 志田
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C14/00Alloys based on titanium

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、軽量でかつ高温強度に優れ、しかも良好
な常温延性を示す宇宙・航空機用エンジンに係る部材や
発電用ガスタービン部材等として好適な金属間化合物Ti
Alを基とする耐熱合金に関するものである。
〈従来技術とその課題〉 Ti−Al2元合金系にはTi3Al,TiAl及びTiAl3なる3種の
金属間化合物の存在が知られているが、このうちの「Ti
Al」はLl0型の結晶構造を有しており、化学量論組成(T
i−36重量%Al)からAl側に広い固溶範囲を形成すると
共に、第3元素も或る程度固溶するものである。そし
て、このTiAl金属間化合物は軽量でありながら強度が高
く、しかも約800℃程度までは高い強度を維持すること
に加え、耐酸化性も良好であるとの好ましい特性を有し
ていることから、宇宙・航空機エンジン部材等の“高温
環境下で高強度が要求される部材”への応用が可能では
ないかとの期待が持たれるものであった。
ところが、TiAlは強度が高い反面で常温延性が非常に
乏しいと言った問題点を抱えるものであり、このため工
業製品としての実際的応用が制限されているのが現状で
あった。
このようなことから、TiAlの実用化を目指し、これに
第3元素を添加して常温延性を改善する提案も幾つかな
されている。
例えば、米国特許第4,294,615号明細書には第3元素
としてVを添加した“Ti−(31−36)重量%Al−(0.1
〜4)重量%V合金”が、また特開昭58−123847号公報
には第3元素としてAgを添加した“TiAl−(0.5−50)
重量%Ag合金”が、更に特公昭62−215号公報には第3
元素としてMnを添加した“Ti−(30−36)重量%Al−
(0.1〜5.0)重量%Mn合金”がそれぞれ示されている。
しかしながら、これらの提案は、材料強度を或る程度
犠牲にして常温延性の改善を図るものであったり(例え
ばVの添加を行うもの)、或いは得られる合金の常温延
性が未だ実用材として十分に満足できないものであるな
ど、期待に十分応え得るものとは言えなかった。
そこで、本発明は、常温延性が1.5%以上で、800℃で
の引張強さが40kgf/mm2以上を示す軽量合金の提供を目
的としてなされたものである。
〈課題を解決するための手段〉 本発明者等は、上述のような観点から、TiAl金属間化
合物が有する「軽量であって高温強度に優れる」との好
ましい特長を維持又は向上させつつ、その常温延性を顕
著に改善し、軽量で優れた耐熱性を示すTiAl系実用合金
を提供すべく研究を行ったところ、次の(a)乃至
(c)に示すような知見を得るに至った。
(a) 前述したようにTiAl金属間化合物は化学量論組
成(36重量%Al)からAl側に広い固溶範囲を有するもの
であるが、これに対して組成が1〜2重量%Ti側にずれ
ると約1100℃以下で〔TiAl+Ti3Al〕の2相組織とな
る。そして、この2相組織とTiAlの化学量論組成(TiAl
単相)の室温延性を比較すると、2相組織の方がより優
れた特性を示すので、該2相組織をベースとすれば高温
強度と延性の両者を満足できる合金の実現が予想され
た。
そこで、TiAl+Ti3Alを基とし、これの高温強度と常
温強度に及ぼす第3元素添加の影響を広範囲に調査した
ところ、特にNb,Cr及びMoのβ安定化元素の添加を行う
と“焼鈍双晶”或いは“変形双晶”が生成し易いことが
判明し、これによって前記2相組織合金の常温延性を更
に改善させ得る可能性が窺えた。
しかも、実際にNb,Cr及びMo量を厳密に調整すると、
高温強度と常温延性が共に良好な軽量合金が安定して実
現されることが判明した。
(b) その上、前記第3元素を添加した〔TiAl+Ti3A
l〕系合金に更にB,C又はSiの1種又は2種以上を添加し
た場合には、該合金の結晶粒界が強化されて高温強度と
室温延性とのバランスが一層改善される。
(c) この場合、第3元素として添加する室温延性は
改善されるが強度は低下すると言われていたVも、これ
と複合してB又はSiを共に添加する場合には、同じβ安
定化元素たるVが有するNb,Cr及びMoと同様の延性向上
作用とB又はSiの作用とが相俟って、格別な高温強度低
下なく合金の加工性を顕著に改善する効果が確保でき
る。
本発明は、上記知見等に基づいてなされたものであ
り、 「30〜36重量%のAlを含有すると共に、 0.5〜15重量%のNbと、更にC及びSiの1種以上を
あるいはC及びSiの1種以上とBとを複合で0.01〜0.5
重量%、 0.1〜4重量%のCrと、更にB,C及びSiの1種以上を
0.01〜0.5重量%、 0.1〜6重量%のMo、 0.1〜6重量%のMoと、更にB,C及びSiの1種以上を
0.01〜0.5重量%、 0.1〜8重量%のVと、更にSiを単独であるいはSi
とBとを複合で0.01〜0.5重量% のうちの1つの項に示された成分をも含み、残部がTi及
び不可避不純物から成る化学組成に“TiAlを基とする合
金”を構成することにより、軽量にして優れた耐熱性と
常温延性とを兼備せしめた点」 に特徴を有するものである。
つまり、本発明は、TiAlを主体とする〔TiAl+Ti3A
l〕組織合金をベースとし、これにNb,Cr,Mo或いはVと
言ったβ安定化元素を添加して双晶を生成し易くさせる
ことにより、或いは更に上記第3元素を添加した合金に
B,C又はSiと言った粒界強化元素を添加することにより
高温強度と常温延性に優れた軽量耐熱合金を実現したも
のである。
ここで、チタン合金の添加成分量を前記の如くに数値
限定したのは、金属間化合物TiAlを基とする上記チタン
合金が優れた高温強度を維持しつつ、実用上十分に満足
できる延性を安定して示すようにするためであるが、以
下、添加成分量の限定理由を各成分の作用と共に説明す
る。
〈作用〉 a) Al 本発明に係る合金において、Al含有量が36重量%を超
えると室温から約1500℃までの間が単相領域となって所
望の常温延性が確保できず、一方、Al含有量が30重量%
を下回った場合には、合金は〔TiAl+Ti3Al〕2相組織
となるもののTi3Alの体積が大きくなり過ぎて高温強度
が低下し、更に常温延性も急激に低下するようになる。
従って、Al含有量は30〜36重量%と定めたが、望ましく
は32〜35重量%に調整するのが良い。
b) Nb,Cr,Mo或いはV これらの成分には何れもTiAl基合金の常温延性を向上
させる作用があるので、Nbの場合には0.5〜15重量%
を、Crの場合には0.1〜4重量%を、Moの場合には0.1〜
6重量%を、そしてVの場合には0.1〜8重量%をそれ
ぞれ含有させるものであるが、Nb,Mo或いはVの含有量
が前記上限を超えるとβ相が出現して合金の高温強度を
低下させることとなる。また、Cr含有量が前記上限を超
えると、別の金属間化合物が出現して常温延性の低下を
招く。一方、Nb,Cr,Mo,又はVが前記下限量を下回った
場合にはこれら成分の添加効果が認められなくなる。
c) C,Si及びB これらの成分は、何れも粒界を強化して常温延性を更
に向上させる作用を有しているが、何れの場合も単独あ
るいは合計量で0.5重量%を超えて含有させると固溶限
を超えてしまって別の金属間化合物を形成し、高温強度
及び常温延性を低下させる。一方、C,Si又はBの含有量
が合計で0.01重量%を下回った場合にはこれら成分の添
加効果が認められなくなる。
続いて、本発明の効果を実施例により更に具体的に説
明する。
〈実施例〉 純度99.7重量%のスポンジチタン,純度99.99重量%
のAl,V−16重量%Al母合金,純度99.9重量%のV,純度9
9.9重量%のNb,純度99.9重量%のCr,Mo−45重量%Al母
合金,純度99.9重量%のCr,TiB並びにTiCを原料として
用い、タングステン電極による非消耗電極式Arアーク溶
解炉によって第1表に示す如き化学組成のインゴット
(75mm×95mm×12mm)を溶製した。
次いで、このインゴットを1000℃で恒常鍛造し、900
℃で1hr焼鈍した後、機械加工により外径4mm,標点間距
離16mmの引張試験片を切り出して引張試験を実施した。
引張試験は、それぞれ“室温”及び“800℃”の両温
度下で実施し、このときの歪速度は試験開始から破断に
至るまで0.5%/minとした。
上記引張試験の結果を第1表に併せて示した。
なお、第1表には、比較のためにTi−36重量%Al(Ti
Al単体:化学量論組成)材及びTi−34.2重量%Al(TiAl
+Ti3Al)材につき同様の試験を実施した結果も併記し
た。
第1表に示される結果からも明らかなように、本発明
合金は比較材に比べて室温及び800℃において強度を低
下させることなしに著しく優れた延性を示しており、成
形加工性が良好で実用性に優れた軽量耐熱合金であるこ
とが確認できる。
〈効果の総括〉 以上に説明した如く、この発明によれば、軽量であっ
て、しかも耐熱性並びに成形加工性が共に優れた合金を
提供することが可能となり、宇宙・航空機や発電用ガス
タービン等に係る機器類の性能向上を図ることが期待で
きるなど、産業上極めて有用な効果がもたらされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−259139(JP,A) 特開 昭56−41344(JP,A) 特開 昭62−70531(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量割合にて Al:30〜36%,Nb:0.5〜15% を含有すると共に、更にC及びSiの1種以上をあるいは
    C及びSiの1種以上とBとを複合で0.01〜0.5%含み、
    残部がTi及び不可避不純物から成る、TiAlを基とする軽
    量耐熱合金。
  2. 【請求項2】重量割合にて Al:30〜36%,Cr:0.1〜4% を含有すると共に、更に B,C及びSiの1種以上:0.01〜0.5% をも含み、残部がTi及び不可避不純物から成る、TiAlを
    基とする軽量耐熱合金。
  3. 【請求項3】重量割合にて Al:30〜36%,Mo:0.1〜6% を含有し、残部がTi及び不可避不純物から成る、TiAlを
    基とする軽量耐熱合金。
  4. 【請求項4】重量割合にて Al:30〜36%,Mo:0.1〜6% を含有すると共に、更に B,C及びSiの1種以上:0.01〜0.5% をも含み、残部がTi及び不可避不純物から成る、TiAlを
    基とする軽量耐熱合金。
  5. 【請求項5】重量割合にて Al:30〜36%,V:0.1〜8% を含有すると共に、更にSiを単独であるいはSiとBとを
    複合で0.01〜0.5%含み、残部がTi及び不可避不純物か
    ら成る、TiAlを基とする軽量耐熱合金。
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