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JP2023005403A - 非接触式眼圧計 - Google Patents

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JP2023005403A
JP2023005403A JP2021107276A JP2021107276A JP2023005403A JP 2023005403 A JP2023005403 A JP 2023005403A JP 2021107276 A JP2021107276 A JP 2021107276A JP 2021107276 A JP2021107276 A JP 2021107276A JP 2023005403 A JP2023005403 A JP 2023005403A
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JP2021107276A
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健志 中村
Kenji Nakamura
祐輝 小嶋
Yuki Kojima
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Nidek Co Ltd
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Nidek Co Ltd
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Abstract

【課題】 流体吐出によって飛散した異物の吸入を抑制できる非接触式眼圧計を提供することを技術課題とする。【解決手段】 被検眼の眼圧を非接触で測定する非接触式眼圧計であって、前記被検眼の角膜にノズルを介して流体を吐出する流体吐出手段と、前記流体吐出手段による流体吐出後の流体吸入時に、ノズルから流体が逆流しないように、前記流体吐出手段の流路に設けられた逆止弁と、を備え、前記逆止弁は、流出口が設けられた弁座と、前記流出口を開閉するための弁体と、を有し、前記流出口は少なくとも前記流路の中心軸上に開口することを特徴とする。【選択図】図3

Description

本開示は、被検眼の眼圧を非接触で測定する非接触式眼圧計に関する。
被検眼に向けて空気等の流体をノズルから吐出し、吐出された流体による角膜の所定の変形状態(例えば、圧平状態)を検出して眼圧を測定する非接触式眼圧計が知られている。このような装置では、ソレノイド等の駆動部に駆動電流を供給し、その駆動力によってシリンダ内のピストンを前方へ押し出すことにより、被検眼の角膜に流体を吹き付けている。また、被検眼への流体吐出後は、次なる眼圧測定に備えるべく、ピストンを初期位置まで戻してシリンダ内に流体を吸入するような構成となっている。
特開平03-118034号公報 特開2004-89455号公報
しかしながら、従来の装置では、流体吐出によって飛散した異物が装置内部に吸入されてしまう可能性があった。
本開示は、従来の問題点を鑑み、流体吐出によって飛散した異物の吸入を抑制できる非接触式眼圧計を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本開示は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 被検眼の眼圧を非接触で測定する非接触式眼圧計であって、前記被検眼の角膜にノズルを介して流体を吐出する流体吐出手段と、前記流体吐出手段による流体吐出後の流体吸入時に、ノズルから流体が逆流しないように、前記流体吐出手段の流路に設けられた逆止弁と、を備え、前記逆止弁は、流出口が設けられた弁座と、前記流出口を開閉するための弁体と、を有し、前記流出口は少なくとも前記流路の中心軸上に開口することを特徴とする。
本開示によれば、流体吐出によって飛散した異物の吸入を抑制できる。
本実施例の外観構成を示す図である。 本実施例の内部構成を示す図である。 本実施例の逆止弁の概略を示す図である。 本実施例の逆止弁の概略を示す図である。 本実施例の逆止弁の概略を示す図である。 本実施例の光学系を示す図である。 本実施例の制御動作を示すフローチャートである。
<実施形態>
以下、本実施形態の非接触式眼圧計について図面に基づいて説明する。本実施形態の非接触式眼圧計(例えば、非接触式眼圧計1)は、被検眼の眼圧を非接触で測定する装置である。非接触式眼圧計は、例えば、流体吐出部(例えば、流体吐出部200)を備える。流体吐出部は、例えば、被検眼の角膜にノズルを介して流体を吐出する。流体吐出部は、逆止弁(例えば、逆止弁300)を備える。逆止弁は、例えば、気体用や液体用の配管に取り付けられ、流体の背圧によって弁体が逆流を防止することで作動する構造の弁である。逆止弁は、流体吐出部による流体吐出後の流体吸入時に、ノズルから流体が逆流しないように、流体吐出部の流路(例えば、通気管220)に設けられる。逆止弁は、弁座(例えば、弁座310)と、弁体(例えば、弁体311)を備える。弁座には、流出口(例えば、流出口313)が設けられ、流体が通過できるようになっている。弁体は、流出口を開閉する。弁体は、例えば、平面上である。弁体は、例えば、フィルムまたはシート状である。流出口は、少なくとも流路の中心軸(例えば、中心軸F1)上に開口する。以上のような逆止弁を備えることによって、本実施形態の非接触式眼圧計は、簡単な構成で、流体の圧力損失を抑えつつ、流体の逆流を防ぐことができる。
なお、弁体の開閉支点(例えば、支点P1)は、流路の中心軸よりも外側に設けられてもよい。これによって、弁体を片持ち梁としたときの固定端(支点P1)と力(流体の圧力)の作用点までの距離を大きくすることができ、より小さい力で弁体を変形させることができるため、流体の圧力損失を抑えることができる。
なお、流出口の中心軸(例えば、中心軸F2)は、流路の中心軸に対して開閉支点とは反対方向にずれていてもよい。これによって、弁体を片持ち梁としたときの固定端と力の作用点までの距離を大きくすることができ、より小さい力で弁体を変形させることができるため、流体の圧力損失を抑えることができる。
なお、弁座が強磁性体である場合、弁体に磁性のある磁性部(例えば、磁性部316)を設けてもよい。これによって、弁座と磁性部が磁力によって引き合うことで、弁体によって流出口が閉塞されるようになるため、弁体の変形し易さは維持した状態で、逆止弁の密着性を高めることができる。
なお、弁体は、開閉支点とは異なる位置に、弁体よりも硬いまたは厚いシート部を備えてもよい。これによって、開閉支点周辺の弁体の変形し易さは維持した状態で、逆止弁の密着性を高めることができる。また、磁性体を必ずしも用いなくともよくなる。例えば、弁座および弁体の双方に磁性が無くてもよい。
<実施例>
以下、本実施例の非接触式眼圧計について図面に基づいて説明する。本実施例の非接触式眼圧計は、被検眼の眼圧を非接触にて測定する。非接触式眼圧計は、例えば、被検眼の角膜に流体を吐出し、そのときの角膜の変形状態と流体の圧力の関係から被検眼の眼圧を測定する。なお、図1~2におけるX方向は左右方向、Y方向は上下方向、Z方向は前後方向を表す。
図1に示すように、非接触式眼圧計1は、基台2、顔支持部3、駆動部4、測定部100などを備える。基台2は、測定部100を移動可能に支持する。顔支持部3は、被検者の顔を支持する。顔支持部3は、額当て3a、顎台3b、顎台センサ3c、顎台駆動部3dなどを備える。顎台センサ3cは、顎台3bに顎が載せられているかを検知する。顎台駆動部3dは、顎台3bを上下に移動させて高さを調整する。駆動部4は、測定部100を基台2に対してXYZ方向(3次元方向)に移動させる。測定部100には、後述する流体吐出部および測定光学系などが設けられる。
非接触式眼圧計1は、表示部85、顔撮影部90等を備えてもよい。表示部85は、例えば、被検眼の観察画像および測定結果等を表示させる。表示部85は、例えば、非接触式眼圧計1と一体的に設けられてもよいし、装置とは別に設けられてもよい。表示部85は、表示画面が、被検者だけでなく被検者側に向くように配置可能であってもよい。なお、表示部85は、操作部86として用いられてもよい。この場合、表示部85は、非接触式眼圧計1の各種設定、測定開始の操作等に用いられる。なお、操作部86として、ジョイスティック、マウス、キーボード、トラックボール、ボタン等の各種ヒューマンインターフェイスが用いられてもよい。顔撮影部90は、例えば、被検眼の顔を撮影する。顔撮影部90は、例えば、左右の被検眼のうち少なくとも一方を含む顔を撮影する。
<流体吐出部>
流体吐出部200は、被検眼Eの角膜に流体を吐出する。流体吐出部200は、例えば、シリンダ201、ピストン202、ソレノイドアクチュエータ(以下、ソレノイドともいう)203、ノズル206、通気管220、ガラス板208、ガラス板209、および圧力センサ212等を備える。
シリンダ201とピストン202は、被検眼に吐出する空気などの流体を圧縮するための流体圧縮機構として用いられる。シリンダ201は、例えば円筒状であり、内部は圧縮室234と吸気室235に分けられる。吸気室235の側面には吸気口213が設けられる。ピストン202は、シリンダ201の軸方向(長手方向)に沿って摺動する。ピストン202は、シリンダ201内の圧縮室234の空気を圧縮する。
ソレノイド203は、例えば、直動ソレノイドであり、直線的に作動する。ソレノイド203は、可動体204とコイル205を備える。可動体204には、例えば、永久磁石等の磁性体が用いられる。コイル205に電流が流れると、コイル205の内側に磁界が生じる。可動体204は、磁界から受けた電磁力によって軸方向に移動される。ピストン202は、可動体204に固定されているため、可動体204とともに軸方向に移動する。
また、コイル205に流す電流の方向を変えることで、可動体204の移動方向を変更することができる。例えば、コイル205に順方向に電流を流すときに可動体204が圧縮方向(前進方向、図2のA方向)に移動し、逆方向に電流を流すときは可動体204が反対方向(後退方向、図2のB方向)に移動する。したがって、コイル205に流す電流の向きを切り換えることによって、可動体204とともに移動するピストン202の移動方向を変更できる。例えば、コイル205に順方向の電流を流し、ピストン202をA方向に移動させて圧縮室234の流体を圧縮した後、コイル205に逆方向の電流を流すことによって、ピストン202をB方向に移動させて初期位置に戻すことができる。なお、ソレノイド203は直動ソレノイドに限らず、ロータリーソレノイドであってもよいし、他の駆動源であってもよい。
ノズル206は、圧縮された空気を装置外部に吐出する。ガラス板208は、透明であり、ノズル206を保持するとともに、観察光やアライメント光を透過させる。ガラス板209は、気密室221の後壁を構成するとともに、観察光やアライメント光を透過させる。圧力センサ212は、例えば、気密室221の圧力を検出する。
ピストン202の移動によりシリンダ201内の圧縮室234で圧縮された流体は、シリンダ201の先端に連結される通気管220、圧縮された流体を収容する気密室221を介して、ノズル206から被検眼Eの角膜に向けて吐出される。
なお、ピストン202には、軸方向に貫通する流入口250が設けられている。また、ピストン202は、逆止弁251を備える。例えば、ピストン202の圧縮室234の側には、締結部252によって逆止弁251が固定されている。逆止弁251は、可撓性を有する樹脂フィルム等で構成されており、ピストン202が図2のA方向に移動する際は、流入口250を塞ぎ、圧縮室234の圧力が吸気室235の方に抜けないように作用する。ピストン202が図2のB方向に動く際は、圧縮室234と吸気室235との間の圧力差で、逆止弁251が変形してめくれ、流入口250から圧縮室234に空気が移動する。
本実施例の流体吐出部200は、逆止弁300を備える。逆止弁300は、例えば、通気管220の内側に設けられる。図3(a)は逆止弁300を流路の中心軸F1の方向から見た図であり、図3(b)は逆止弁300のC-C断面図である。図3に示すように、逆止弁300は、弁座310に樹脂フィルムまたはゴムシートのような柔らかいフィルム状(またはシート状)の弁体311を締結部312によって組み付けた構造である。図4に示すように、流体吐出時は空気などの流体がA方向に流れ、弁体311を変形させることで、流体が逆止弁300を通過する。一方、流体吸入時は流体がB方向に流れて弁体311にぶつかったとしても弁体311は弁座310に着座して変形しないため、B方向の流体は流出口313へは流入できない。これによって、逆止弁300は、A方向のみ流体を通過させることができる。
ここで、弁体311の開閉時の支点P1となる締結部312は、流路の中心軸F1より外側(例えば、上部)の位置で弁座310に設けられる。また、弁座310に設けられる流出口313は、流路の中心軸F1付近に設けられる。例えば、図3に示すように、流出口313は、少なくとも中心軸F1上で開口するように設けられる。流出口313の形状は、弁体311で覆える範囲内であれば任意の形状でよい。また、流出口は複数設けてもよい。例えば、図3の例では、3本の流出口313、314、315が設けられている。
流体の流速、圧力は一般的に流路中心が最も高く、流路壁に近づくほど低くなる。また、弁体311の変形は片持ち梁と考えることができ、次の数式(1)から固定端(支点P1)と力の作用点までの距離が大きいほど、わずかな力で大きな変位が得られる。
Figure 2023005403000002

ここで、V:最大たわみ、W:荷重、L:固定端から力の作用点までの距離、E:ヤング率、I:断面二次モーメントである。
数式(1)から、図3のように、流路の中心軸F1付近に流出口313を設け、締結部312をできるだけ流路の中心軸F1から離れた位置に設けることで、より小さな圧力で開閉可能な逆止弁300を実現できる。これによって、逆止弁300を通過する流体の圧力損失が抑えられる。
眼圧計の流体吐出部に使用される配管は直径10mm程度であり、その配管に弁を設ける場合、ばねの力で開閉する構造では、ばねと流路を塞ぐ部材を組み込む必要がある。この場合、一般的に形状が複雑になり、小型化、薄型化が難しくなる。また、電磁弁を使用する場合には、装置内へのモータの組み込みや電磁弁の制御が必要になり装置の大型化、装置のシステムを複雑化してしまう。これに対し、本実施例の非接触式眼圧計は、単純形状の弁座310とフィルム(またはシート)状の弁体311で構成される簡易な構造の逆止弁300によって、流入する流体の圧力損失を抑えることができる。
なお、図3の逆止弁300の場合、一般的に弁体311の厚さが厚いほど弁体311は変形しにくくなり弁座310との密着性が高まる。しかし、弁体311の全体を厚くするとその変形しにくさが流体の圧力損失になり、十分な吐出圧が得られなくなる。
そこで、図5のように弁座310を鉄などの強磁性体とし、薄いシート状の弁体311の一部にマグネット(またはマグネットシート)などの磁性部316を取り付ける構造としてもよい。この場合、弁体311の変形し易さは維持されるので、圧力損失を抑えつつ、磁性部316によって密着性を高めることができる。
なお、弁座310の材質が非鉄素材(アルミ、銅、樹脂)の場合には、弁体311の一部の支点P1とは異なる位置に別材質(硬いもの、厚いもの)のシート部を貼り付ければよい。これによって、弁体311の支点P1周辺部分の変形し易さを維持しつつ、密着性を高めることができる。また、弁体311に磁性体を用いる必要がなくなる。
なお、図3に示すように、流出口313の中心軸F2が、流路の中心軸F1に対して支点P1とは反対方向にずれるように流出口313を設けてもよい。これによって、数式(1)における固定端(支点P1)と力の作用点との距離Lを大きくすることができるので、逆止弁300は、より小さな圧力で開閉可能となり、流体の圧力損失を抑えることができる。流出口が複数ある場合は、いずれかの流出口の中心軸が流路の中心軸F1に対して支点P1とは反対方向にずれていればよい。
なお、本実施例の逆止弁300は、図2のように通気管220内に別部品として組み込んでもよいが、通気管220などの流路と弁座310を一体化させてもよいし、シリンダ201の出口と弁座310を一体化させてもよい。これによって、部品の加工が容易になったり、部品点数が抑えられたりする。
なお、本実施例の逆止弁300は、流路断面形状にも依存せずに実現可能である。例えば、流路断面形状が円であっても、四角であっても三角であってもよい。また、弁座310は、使用する流体の圧力に耐えることができる厚みまでは薄型化することができる。
なお、弁座310と弁体311の固定は、ねじ、ボルト、ナットなどの他に接着剤など両者を固定できる方法であればどのような方法でも適用可能である。
<測定光学系>
図6は、非接触式眼圧計1の測定光学系10の概略図である。赤外照明光源30により照明された被検眼像は、ビームスプリッタ31、対物レンズ32、ダイクロイックミラー33、撮像レンズ37、及びフィルタ34を介してCCDカメラ35に結像する。すなわち、ビームスプリッタ31~CCDカメラ35までの光学系は、撮像素子を持ち、被検眼前眼部を観察するための観察光学系として用いられる。この場合、光軸L1は観察光軸として用いられる。
フィルタ34は、光源30及びアライメント用の赤外光源40の光を透過し、後述する角膜変形検出用の光源50の光及び可視光に対して不透過の特性を持つ。CCDカメラ35に結像した像は表示部85に表示される。
光源40から投影レンズ41を介して投影された赤外光はビームスプリッタ31により反射され、被検眼に正面より投影される。光源40により角膜頂点に形成された角膜輝点は、ビームスプリッタ31~フィルタ34を介してCCDカメラ35に結像し、上下左右方向のアライメント検出に利用される。すなわち、ビームスプリッタ31~CCDカメラ35までの光学系は、撮像素子を持ち、被検眼に対する上下左右方向のアライメント状態を検出するための検出光学系として用いられる。この場合、光軸L1はアライメント光軸として用いられる。なお、本実施例では、検出光学系は、前眼部を観察するための観察光学系を兼用する。
固視光学系48は、光軸L1を有し、眼Eに対して正面方向から固視標を呈示する。この場合、光軸L1は固視光軸として用いられる。固視光学系48は、例えば、可視光源(固視灯)45、投影レンズ46、ダイクロイックミラー33を有し、眼Eを正面方向に固視させるための光を眼Eに投影する。可視光源45には、LED、レーザなどの光源が用いられる。また、可視光源45には、例えば、点光源、スリット光源、リング光源などのパターン光源の他、液晶ディスプレイなどの二次元表示器が用いられる。
光源45から発せられた可視光は、投影レンズ46を通過し、ダイクロイックミラー33で反射され、対物レンズ32を通過した後、眼Eの眼底に投影される。これにより、眼Eは、正面方向の固視点を固視した状態となり、視線方向が固定される。なお、光源45から発せられた可視光は投影レンズ46及び対物レンズ32を通過することで、平行光束に変換される。
角膜変形検出光学系は、投光光学系500aと、受光光学系500bと、を含み、角膜Ecの変形状態を検出するために用いられる。各光学系500a、500bは、測定部100に配置され、駆動部4により3次元的に移動される。
投光光学系500aは、投光光軸として光軸L3を有し、眼Eの角膜Ecに向けて斜め方向から照明光を照射する。投光光学系500aは、例えば、赤外光源50、コリメータレンズ51、ビームスプリッタ52、を有する。受光光学系500bは光検出器57を有し、眼Eの角膜Ecでの照明光の反射光を受光する。受光光学系500bは、光軸L1に関して投光光学系500aと略対称的に配置されている。受光光学系500bは、例えば、レンズ53、ビームスプリッタ55、ピンホール板56、光検出器57、を有し、受光光軸として光軸L2を形成する。
光源50を出射した光はコリメータレンズ51により略平行光束とされ、ビームスプリッタ52で反射された後、後述する受光光学系70bの光軸L3と同軸(一致)となり、被検眼の角膜Ecに投光される。角膜Ecで反射した光は後述する投光光学系70aの光軸L2と同軸(一致)となり、レンズ53を通過した後、ビームスプリッタ55で反射し、ピンホール板56を通過して光検出器57に受光される。レンズ53には、光源30及び光源40の光に対して不透過の特性を持つコーティングが施される。また、角膜変形検出用の光学系は、被検眼が所定の変形状態(例えば、圧平状態)のときに光検出器57の受光量が最大になるように配置されている。
また、この角膜変形検出光学系は第1作動距離検出光学系の一部を兼ねており、第1作動距離検出光学系の投光光学系は、角膜変形検出光学系の投光光学系500aを兼用する。光源50による角膜Ecでの反射光を受光する受光光学系600bは、例えば、投光光学系500aのレンズ53、ビームスプリッタ58、集光レンズ59、位置検出素子60を有し、受光光軸として光軸L2を形成する。
光源50より投光され、角膜Ecで反射した照明光は光源50の虚像である指標像を形成する。その指標像の光は、レンズ53、ビームスプリッタ55を通過してビームスプリッタ58で反射され、集光レンズ59を通過してPSDやラインセンサ等の一次元または二次元の位置検出素子60に入射する。位置検出素子60は、被検眼E(角膜Ec)が作動距離方向(Z方向)に移動すると、光源50による指標像も位置検出素子60上を移動するため、制御回路20は位置検出素子60からの出力信号に基づいて作動距離情報を得る。なお、本実施形態の位置検出素子60からの出力信号は、作動距離方向(Z方向)のアライメント(粗調整)に利用される。第1作動距離検出光学系の受光光学系600bは後述する受光光学系70bほど倍率が大きくない。そのため、位置検出素子60のZ方向の距離検出範囲は受光素子77より広くなる。
角膜厚測定光学系は、投光光学系70aと、受光光学系70bと、固視光学系48と、を含み、被検眼Eの角膜厚を測定するために用いられる。また、投光光学系70aは、角膜変形検出光学系及び第1作動距離検出光学系の一部が兼用される。
投光光学系70aは、投光光軸として光軸L2を有し、眼Eの角膜Ecに向けて斜め方向から照明光(測定光)を照射する。投光光学系70aは、例えば、照明光源71、集光レンズ72、光制限部材73、凹レンズ74、角膜変形検出光学系と兼用されるレンズ53、を有する。照明光源71には、可視光源若しくは赤外光源(近赤外を含む)が用いられ、例えば、LED、レーザなどの光源が用いられる。集光レンズ72は、光源71から出射された光を集光する。なお、光源50及び光源71は互いに波長帯域を用いる。
光制限部材73は、投光光学系70aの光路に配置され、光源71から出射された光を制限する。光制限部材73は、角膜Ecに対して略共役な位置に配置される。光制限部材73としては、例えば、ピンホール板、スリット板などが用いられる。光制限部材73は、光源71から出射された一部の光を通過させ、他の光を遮断するアパーチャーとして用いられる。そして、投光光学系70aは、眼Eの角膜上において所定のパターン光束(例えば、スポット光束、スリット光束)を形成する。
受光光学系70bは、受光素子77を有し、眼Eの角膜表面及び裏面での照明光の反射光を受光する。受光光学系70bは、光軸L1に関して投光光学系70aと略対称に配置されている。受光光学系70bは、例えば、受光レンズ75、凹レンズ76、受光素子77、を有し、受光光軸として光軸L3を形成する。なお、図6の受光光学系70bは、眼Eに対するZ方向のアライメント状態を検出する第2作動距離検出光学系を兼用する。
受光素子77は、複数の光電変換素子を有し、角膜表面及び裏面からの反射光をそれぞれ受光する。受光素子77には、例えば、一次元ラインセンサ、二次元エリアセンサなどの光検出デバイスが用いられる。角膜厚測定光学系及び第2作動距離検出光学系の受光光学系70bは倍率を大きくして観察を行う。そのため、受光素子77のZ方向の距離検出範囲は位置検出素子60より狭くなる。
被検眼E(角膜Ec)が作動距離方向(Z方向)に移動すると、角膜Ecでの光源71の反射光も受光素子77上を移動するため、制御部80は、第2作動距離検出光学系の受光素子77からの出力信号に基づいて作動距離情報を得る。また、制御部80はこの受光素子77からの出力信号により、角膜変形状態や被検眼Eの瞬きを知り、ソレノイド203の駆動を制御する。
照明光源71から出射された光は、集光レンズ72によって集光され、光制限部材73を背後から照明する。そして、光源71からの光は、光制限部材73によって制限された後、レンズ53によって角膜Ec付近で結像(集光)される。角膜Ec付近において、例えば、ピンホール像(ピンホール板を使用の場合)、スリット像(スリット板を使用の場合)が結像される。このとき、光源71からの光は、角膜Ec上における視軸との交差部分の近傍で結像される。
投光光学系70aによって角膜Ecに照明光が投光されると、角膜Ecでの照明光の反射光は、光軸L1に関して投光光束とは対称な方向に進行する。そして、反射光は、受光レンズ75によって受光素子77上の受光面上で結像される。
なお、受光光学系500b、600b及び投光光学系70aで兼用されるレンズ53は、光源50による角膜Ecでの反射光をピンホール板56の穴の中央部に集光させ、かつ、光源71からの照明光を角膜Ec表面及び裏面で集光させる位置に配置される。
顔撮影部90は、例えば、左右の被検眼のうち少なくとも一方を含む顔を撮影するための光学系である。例えば、図6に示すように、本実施例の顔撮影部90は、例えば、撮像素子91と、撮像レンズ92を主に備える。
顔撮影部90は、例えば、測定部100が初期位置にある場合に被検眼の両眼を撮影できる位置に設けられる。本実施例において、測定部100の初期位置は、右眼を検査し易いように測定部100の光軸L1に対して右側にずれた位置に設定される。したがって、顔撮影部90は、測定部100が右側にずれた初期位置にある状態で、被検眼の両眼を撮影できる位置に設けられる。例えば、顔撮影部90は、測定部100が初期位置にある状態で機械中心に配置される。初期位置は、例えば、瞳孔間距離の半分、つまり片眼瞳孔間距離に基づいて設定される場合、顔撮影部90は、装置本体の機械中心に対して片眼瞳孔間距離だけ左右にずれた位置に配置されてもよい。
本実施例の顔撮影部90は、駆動部4によって測定部100とともに移動される。もちろん、顔撮影部90は、例えば、基台2に対して固定され、移動しない構成でもよい。
なお、撮像レンズ92は、例えば、広角レンズであってもよい。広角レンズは、例えば、魚眼レンズ、円錐レンズ等である。広角レンズを備えることによって、顔撮影部90は、広い画角で被検者の顔を撮影できる。
<制御系>
図2に示すように、非接触式眼圧計1は制御部80を備える。制御部80は、非接触式眼圧計1の各種制御を司る。制御部80は、例えば、プロセッサである。制御部80は、例えば、一般的なCPU(Central Processing Unit)81、ROM82、RAM83等を備える。例えば、ROM82には、非接触式眼圧計1を制御するための非接触式眼圧計制御プログラム、初期値等が記憶されている。例えば、RAM83は、各種情報を一時的に記憶する。制御部80は、測定部100、顔撮影部90、駆動部4、表示部85、操作部86、顎台駆動部3d、記憶部(例えば、不揮発性メモリ)84等と接続されている。記憶部84は、例えば、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、ハードディスクドライブ、着脱可能なUSBフラッシュメモリ等を記憶部84として使用することができる。
<制御動作>
以上のような構成を備える非接触式眼圧計の制御動作を図7に基づいて説明する。
(ステップS101:アライメント)
まず、検者は、被検者の顔を顔支持部3に支持させ、被検眼Eを所定の位置に配置させる。そして、検者は操作部86などを操作してアライメント調整を行う。アライメントが完了すると、検者は操作部86を操作して(あるいは制御部80がアライメント光学系からの信号に基づき測定開始信号を自動的に発して)測定を開始する。
(ステップS102:角膜厚測定)
アライメントが完了すると、制御部80は、角膜厚測定光学系によって被検眼の角膜厚を測定する。制御部80は、受光素子77によって検出された角膜前面での反射信号と角膜裏面での反射信号との距離(ピーク間距離)を算出する。
(ステップS103:眼圧測定)
角膜厚の測定が完了すると、制御部80は眼圧を測定する。例えば、制御部80はソレノイド203を駆動させてピストン202を移動させると、シリンダ201内の空気が圧縮され、圧縮空気がノズル206から角膜Ecに向けて吹き付けられる。角膜Ecは、圧縮空気の吹き付けにより徐々に変形し、扁平(または圧平)状態に達したときに光検出器57に最大光量が入射される。制御部80は、圧力センサ212からの出力信号と光検出器57からの出力信号とに基づき眼圧値を求める。そして、測定結果を表示部85に表示する。ここで、所定の測定終了条件が満たされると、被検眼の眼圧測定を完了とする。
(ステップS104:結果出力)
測定が完了すると、制御部80は、測定結果のデータを出力する。例えば、制御部80は、測定結果を表示部85に表示させたり、プリントアウトしたり、無線または有線で装置外部に出力したりする。データ出力が完了すると、制御部80は、処理を終了する。
1 非接触式眼圧計
80 制御部
201 シリンダ
202 ピストン
203 ソレノイド

Claims (6)

  1. 被検眼の眼圧を非接触で測定する非接触式眼圧計であって、
    前記被検眼の角膜にノズルを介して流体を吐出する流体吐出手段と、
    前記流体吐出手段による流体吐出後の流体吸入時に、ノズルから流体が逆流しないように、前記流体吐出手段の流路に設けられた逆止弁と、を備え、
    前記逆止弁は、流出口が設けられた弁座と、前記流出口を開閉するための弁体と、を有し、前記流出口は少なくとも前記流路の中心軸上に開口することを特徴とする非接触式眼圧計。
  2. 前記弁体の開閉支点は、前記流路の中心軸よりも外側に設けられることを特徴とする請求項1の非接触式眼圧計。
  3. 前記流出口の中心軸は、前記流路の中心軸に対して前記開閉支点とは反対方向にずれていることを特徴とする請求項2の非接触式眼圧計。
  4. 前記弁座は、強磁性体であり、
    前記弁体は、磁性のある磁性部を備え、
    前記弁座と前記磁性部が磁力によって引き合うことで、前記弁体によって前記流出口が閉塞されることを特徴とする請求項1~3のいずれかの非接触式眼圧計。
  5. 前記弁体は、前記開閉支点とは異なる位置に、前記弁体よりも硬いまたは厚いシート部を備えることを特徴とする請求項1~3のいずれかの非接触式眼圧計。
  6. 前記弁座および前記弁体の双方に磁性が無いことを特徴とする請求項5の非接触式眼圧計。
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