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JP2022012038A - 非接触式眼圧計、および眼圧計制御プログラム - Google Patents

非接触式眼圧計、および眼圧計制御プログラム Download PDF

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JP2022012038A JP2020113563A JP2020113563A JP2022012038A JP 2022012038 A JP2022012038 A JP 2022012038A JP 2020113563 A JP2020113563 A JP 2020113563A JP 2020113563 A JP2020113563 A JP 2020113563A JP 2022012038 A JP2022012038 A JP 2022012038A
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Kazunari Shimizu
善彦 杉本
Yoshihiko Sugimoto
和則 河内山
Kazunori Kawachiyama
努 植村
Tsutomu Uemura
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Abstract

Figure 2022012038000001
【課題】 流体吐出によって飛散したエアロゾル等の異物の吸入を抑制できる非接触式眼圧計、および眼圧計制御プログラムを提供する。
【解決手段】 被検眼の眼圧を非接触で測定する非接触式眼圧計であって、前記被検眼の角膜に流体を吐出する流体吐出手段と、前記流体吐出手段を駆動させる駆動手段と、前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、眼圧測定において前記角膜を変形させるための第1吐出を行い、前記第1吐出後、次の測定までの間に、前記流体吐出手段の吐出口付近の異物を除去するための第2吐出を行うことを特徴とする。
【選択図】図8

Description

本開示は、被検眼の眼圧を非接触で測定する非接触式眼圧計、および眼圧計制御プログラムに関する。
被検眼に向けて空気等の流体をノズルから吐出し、吐出された流体による角膜の所定の変形形態(例えば、圧平状態)を検出して眼圧を測定する非接触式眼圧計が知られている。このような装置では、ソレノイド等の駆動部に駆動電流を供給し、その駆動力によってシリンダ内のピストンを前方へ押し出すことにより、被検眼の角膜に流体を吹き付けて変形させている。また、被検眼への流体吐出後は、次なる眼圧測定に備えるべく、ピストンを初期位置まで戻してシリンダ内に流体を吸入するような構成となっている。
特開平03-118034号公報 特開2004-89455号公報
しかしながら、従来の装置では、流体吐出によって飛散したエアロゾル等の異物が装置内部に吸入されてしまう場合があった。
本開示は、従来の問題点を鑑み、流体吐出によって飛散したエアロゾル等の異物の吸入を抑制できる非接触式眼圧計、および眼圧計制御プログラムを提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本開示は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 被検眼の眼圧を非接触で測定する非接触式眼圧計であって、前記被検眼の角膜に流体を吐出する流体吐出手段と、前記流体吐出手段を駆動させる駆動手段と、前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、眼圧測定において前記角膜を変形させるための第1吐出を行い、前記第1吐出後、次の測定までの間に、前記流体吐出手段の吐出口付近の異物を除去するための第2吐出を行うことを特徴とする。
(2) 被検眼の眼圧を非接触で測定する非接触式眼圧計において実行される眼圧計制御プログラムであって、前記非接触式眼圧計の制御手段によって実行されることで、前記被検眼の角膜に流体を吐出する流体吐出手段を駆動させる駆動ステップと、眼圧測定において前記角膜を変形させるための第1吐出を行う第1吐出ステップと、前記第1吐出後、次の測定までの間に、前記流体吐出手段の吐出口付近の異物を除去するための第2吐出を行う第2吐出ステップと、を前記非接触式眼圧計に実行させることを特徴とする。
本開示によれば、流体吐出によって飛散したエアロゾル等の異物の吸入を抑制できる。
本実施例の外観構成を示す図である。 本実施例の内部構成を示す図である。 本実施例の光学系を示す図である。 本実施例の制御動作を示すフローチャートである。 流体吐出部の制御動作を示すフローチャートである。 表示部に表示された待機時間の設定画面を示す図である。 表示部に表示されたモード設定画面を示す図である。 第2実施例における流体吐出部の制御動作を示すフローチャートである。 表示部に表示された測定画面を示す図である。 表示部に表示された設定画面を示す図である。
<第1実施形態>
以下、本開示に係る第1実施形態について説明する。第1実施形態の非接触式眼圧計は、被検眼の眼圧を非接触で測定する。非接触式眼圧計は、例えば、流体吐出部(例えば、流体吐出部200)と、駆動部(例えば、ソレノイド203)と、制御部(例えば、制御部80)と、を備える。流体吐出部は、例えば、被検眼の角膜に流体を吐出する。駆動部は、例えば、流体吐出部を駆動させる。制御部は、例えば、駆動部を制御する。制御部は、例えば、流体吐出後の流体吸入動作を開始するタイミングを変更する。例えば、制御部は、流体吸入動作を開始するために予め設定された第1のタイミングと、第1のタイミングよりも長い第2のタイミングとを切り換える。第1実施形態の非接触式眼圧計は、上記のような構成を備えることによって、好適なタイミングで流体吐出部の内部に流体を吸入できる。これによって、流体吐出部の内部に、被検者の涙液、埃または空気中の細菌などを吸入してしまうことを抑制できる。
なお、制御部は、流体吐出後の待機時間の設定を変更することによって、流体吸入動作を開始するタイミングを変更してもよい。例えば、制御部は、前述の第2のタイミングを任意に変更してもよい。例えば、制御部は、流体吐出後の待機時間の設定を秒単位で変更してもよい。制御部は、設定変更された待機時間が経過したときに流体吸入動作を開始するようにしてもよい。このように、流体吐出後に少なくとも数秒間待機することによって、確実に換気された状態で吸入動作が行われ、異物を吸入する可能性が低減される。本件発明者らの実験によると2秒以上待機することが好ましい。また、待機時間の設定によって流体吸入動作を開始するタイミングを変更することで、各測定の状況によらずに安定したタイミングで流体を吸入することができる。
なお、非接触式眼圧計は、操作受付部(例えば、制御部80)をさらに備えてもよい。操作受付部は、例えば、検者の操作を受け付ける。この場合、制御部は、流体吐出後の待機中に操作受付部によって受け付けた検者の操作に基づいて流体吸入動作を開始するタイミングを変更してもよい。これによって、検者が各測定に応じたタイミングで流体吸入動作を行わせることができる。
なお、非接触式眼圧計は、検出部(例えば、顎台センサ3c、顔撮影部90、CCDカメラ35、位置センサ、測距センサなど)をさらに備えてもよい。検出部は、例えば、異物を吸入する可能性を間接的に検出する。この場合、制御部は、検出部の検出結果に基づいて流体吸入動作を開始してもよい。検出部は、例えば、被検者の有無、被検者の瞬き、測定部の位置などを検出してもよい。
なお、制御部は、流体吸入動作を開始するタイミングを変更する第1モード(例えば、手動変更モード)と、第1モードとは異なる条件に基づいて流体吸入動作を開始するタイミングを変更する第2モード(例えば、時間設定モード)と、を切り換えてもよい。これによって、検者の好みに合った変更モードで測定を行うことができる。
なお、制御部は、流体吸入動作を開始するタイミングを変更するか否か切り換えてもよい。例えば、制御部は、操作部の操作による検者の選択によって液体吸入動作までのタイミングを変更する機能をOFFできるようにしてもよい。これによって、各測定現場において適した測定を行うことができる。
なお、制御部は、流体吐出後に異物を吸入する可能性が低下するまで待機してから流体吸入動作を開始してもよい。これによって、流体吐出部の内部に、被検者の涙液、埃または空気中の細菌などを吸入してしまうことを抑制できる。
なお、非接触式眼圧計のプロセッサによって、記憶部などに記憶された眼圧計制御プログラムを実行させてもよい。眼圧計制御プログラムは、例えば、駆動ステップと、変更ステップとを含む。駆動ステップは、流体吐出部を駆動させるステップである。変更ステップは、流体吐出後の流体吸入動作を開始するタイミングを変更するステップである。
<第2実施形態>
以下、本開示に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態の非接触式眼圧計は、被検眼の眼圧を非接触で測定する。第2実施形態の非接触式眼圧計は、例えば、流体吐出部(例えば、流体吐出部200)と、駆動部(例えば、ソレノイド203)と、制御部(例えば、制御部80)などを備える。流体吐出部は、被検眼の角膜に流体を吐出する。駆動部は、流体吐出部を駆動させる。制御部は、駆動部を制御する。例えば、制御部は、眼圧測定において角膜を変形させるための第1吐出(第1吐出制御)を行い、第1吐出後、次の測定までの間に、流体吐出部の吐出口付近の異物を除去するための第2吐出(第2吐出制御)を行う。このように、第2実施形態の非接触式眼圧計は、第1吐出の後に第2吐出を行うことによって、第1吐出によって飛散したエアロゾル等の異物が流体吐出部の内部に吸入されることを抑制できる。
なお、制御部は、流体の吸入動作が完了する前に第2吐出を行ってもよい。例えば、制御部は、流体の吸入動作が一旦開始された後であっても、吸入動作が完了する前であれば、第2吐出を行ってもよい。
なお、流体吐出部は、シリンダ(例えば、シリンダ201)と、シリンダ内部を移動するピストン(例えば、ピストン202)を備えてもよい。この場合、制御部は、第1吐出において前進方向に移動しているピストンに対して、後退方向にピストンを付勢させることによってピストンを減速または停止させた後で、再び、その位置(ピストンが減速または停止した後の位置)からさらにピストンを前進方向に付勢(ピストンを前進方向に勢いを増す)させることによって第2吐出を行ってもよい。
なお、第2吐出において吐出される流体の圧力は、第1吐出に比べて低くてもよい。これによって、新たなエアロゾル等を発生させることなく、吐出口付近のエアロゾル等を吹き飛ばすことができる。
なお、制御部は、第2吐出を行っていることを表示部(例えば、表示部85)に表示させてもよい。これによって、検者は、第2吐出が行われていることを確認することができる。また、検者は、被検者等に第2吐出が行われていることを説明することができる。
なお、制御部は、第2吐出における流体の吐出量、吐出圧、吐出タイミングなどを変更してもよい。また、第2吐出の有無を切り換え可能であってもよい。これによって、各検者または各施設に応じて適した設定で第2吐出を行うことができる。
なお、制御部は、流体吐出後の流体吸入動作を開始するタイミングを変更してもよい。これによって、流体吐出後にエアロゾル等の異物が飛散するタイミングと、流体吸入のタイミングをずらすことができ、エアロゾル等の異物を吸入してしまう可能性を低減できる。
なお、制御部は、記憶部等に記憶された眼圧計制御プログラムを実行してもよい。眼圧計制御プログラムは、例えば、駆動ステップと、第1吐出ステップと、第2吐出ステップとを含んでもよい。駆動ステップは、例えば、被検眼の角膜に流体を吐出する流体吐出部を駆動させるステップである。第1吐出ステップは、例えば、眼圧測定において角膜を変形させるための第1吐出を行うステップである。第2吐出ステップは、第1吐出後、次の測定までの間に、流体吐出部の吐出口付近の異物を除去するための第2吐出を行うステップである。
<第1実施例>
以下、第1実施例の非接触式眼圧計について図面に基づいて説明する。第1実施例の非接触式眼圧計は、被検眼の眼圧を非接触にて測定する。非接触式眼圧計は、例えば、被検眼の角膜に流体を吐出し、そのときの角膜の変形状態と流体の圧力の関係から被検眼の眼圧を測定する。非接触式眼圧計は、例えば、流体吐出部、駆動部、制御部等を備える。なお、図1~3におけるX方向は左右方向、Y方向は上下方向、Z方向は前後方向を表す。
図1に示すように、非接触式眼圧計1は、基台2、顔支持部3、駆動部4、表示部85、顔撮影部90等を備えてもよい。基台2は、測定部100を移動可能に支持する。顔支持部3は、被検者の顔を支持する。顔支持部3は、額当て3a、顎台3b、顎台センサ3c、顎台駆動部3dなどを備える。顎台センサ3cは、顎台3bに顎が載せられているかを検知する。顎台駆動部3dは、顎台3bを上下に移動させて高さを調整する。駆動部4は、測定部100を基台2に対してXYZ方向(3次元方向)に移動させる。表示部85は、例えば、被検眼の観察画像および測定結果等を表示させる。表示部85は、例えば、非接触式眼圧計1と一体的に設けられてもよいし、装置とは別に設けられてもよい。表示部85は、表示画面が、被検者だけでなく被検者側に向くように配置可能であってもよい。表示部85には、検者または被検者による各種操作指示が入力される。なお、表示部85は、操作部86として用いられてもよい。この場合、表示部85は、非接触式眼圧計1の各種設定、測定開始、空気吸入時の操作等に用いられる。なお、操作部86として、ジョイスティック、マウス、キーボード、トラックボール、ボタン等の各種ヒューマンインターフェイスが用いられてもよい。顔撮影部90は、例えば、被検眼の顔を撮影する。顔撮影部90は、例えば、左右の被検眼のうち少なくとも一方を含む顔を撮影する。
<流体吐出部>
流体吐出部200は、例えば、被検眼Eの角膜に流体を吐出する。流体吐出部200は、例えば、シリンダ201、ピストン202、ソレノイドアクチュエータ(以下、ソレノイドともいう)203、ノズル206を備える。シリンダ201とピストン202は、被検眼に吐出する空気を圧縮する空気圧縮機構として用いられる。シリンダ201は、例えば、円筒状である。ピストン202は、シリンダ201の軸方向に沿って摺動する。ピストン202は、シリンダ201内の空気圧縮室234の空気を圧縮する。本実施例のソレノイド203は、いわゆる直動ソレノイドであり、直線的に作動する。ソレノイド203は、可動体204とコイル205を備える。可動体204には、例えば、永久磁石等の磁性体が用いられる。コイル205に電流が流れると、コイル205の内側に磁界が生じる。可動体204は、磁界から受けた電磁力によって図2のA方向に移動される。可動体204は、図示無きビス、ボルト、ナット等によってピストン202に固定される。したがって、ピストン202は、可動体204とともに移動する。可動体204の移動によって、ピストン202は圧縮方向(または前進方向、図1のA方向)に移動される。ノズル206は、圧縮された空気を装置外部に吐出する。ノズル206は、吐出口206aを有する。
ピストン202の移動によりシリンダ201内の空気圧縮室234で圧縮された流体は、シリンダ201の先端に連結されるチューブ(パイプでもよい)220、圧縮された空気を収容する気密室221を介して、ノズル206から被検眼Eの角膜に向けて吐出される。なお、例えば、シリンダ201は水平面(XZ面)に対して平行に配置されており、ソレノイド203の駆動によってピストン202がシリンダ201内で水平に移動されることにより流体の圧縮が行われてもよい。例えば、シリンダ201はその長手方向が水平方向と平行に配置され、シリンダ201の内面はピストン202をガイドする。このため、ピストン202の移動方向(圧縮方向)は、水平方向となる。なお、上記各構成部材は、装置本体の筐体内に設けられたステージ上にそれぞれ配置されている。
また、本実施例のソレノイド203は、コイル205に流す電流の方向を変えることで、可動体204の移動方向を変更することができる。例えば、コイル205に順方向に電流を流すときに可動体204が圧縮方向(前進方向、図2のA方向)に移動し、逆方向に電流を流すときは可動体204が反対方向(後退方向、図2のB方向)に移動する。したがって、コイル205に流す電流の向きを切り換えることによって、可動体204とともに移動するピストン202の移動方向を変更できる。例えば、コイル205に順方向の電流を流し、ピストン202をA方向に移動させて空気圧縮室234の流体を圧縮した後、コイル205に逆方向の電流を流すことによって、ピストン202をB方向に移動させて初期位置に戻すことができる。
流体吐出部200は、例えば、ガラス板208と、ガラス板209を備えてもよい。ガラス板208は、透明であり、ノズル206を保持するとともに、観察光やアライメント光を透過させる。ガラス板209は、気密室221の後壁を構成するとともに、観察光やアライメント光を透過させる。
なお、流体吐出部200は、例えば、圧力センサ212、エア抜き穴213を備えてもよい。圧力センサ212は、例えば、気密室221の圧力を検出する。エア抜き穴213は、例えば、ピストン202に初速が付くまでの間の抵抗が減少され、時間的に比例的な立ち上がりの圧力変化を得ることができる。
<測定光学系>
図3は、非接触式眼圧計1の測定光学系10の概略図である。赤外照明光源30により照明された被検眼像は、ビームスプリッタ31、対物レンズ32、ダイクロイックミラー33、撮像レンズ37、及びフィルタ34を介してCCDカメラ35に結像する。すなわち、ビームスプリッタ31~CCDカメラ35までの光学系は、撮像素子を持ち、被検眼前眼部を観察するための観察光学系として用いられる。この場合、光軸L1は観察光軸として用いられる。
フィルタ34は、光源30及びアライメント用の赤外光源40の光を透過し、後述する角膜変形検出用の光源50の光及び可視光に対して不透過の特性を持つ。CCDカメラ35に結像した像は表示部85に表示される。
光源40から投影レンズ41を介して投影された赤外光はビームスプリッタ31により反射され、被検眼に正面より投影される。光源40により角膜頂点に形成された角膜輝点は、ビームスプリッタ31~フィルタ34を介してCCDカメラ35に結像し、上下左右方向のアライメント検出に利用される。すなわち、ビームスプリッタ31~CCDカメラ35までの光学系は、撮像素子を持ち、被検眼に対する上下左右方向のアライメント状態を検出するための検出光学系として用いられる。この場合、光軸L1はアライメント光軸として用いられる。なお、本実施例では、検出光学系は、前眼部を観察するための観察光学系を兼用する。
固視光学系48は、光軸L1を有し、眼Eに対して正面方向から固視標を呈示する。この場合、光軸L1は固視光軸として用いられる。固視光学系48は、例えば、可視光源(固視灯)45、投影レンズ46、ダイクロイックミラー33を有し、眼Eを正面方向に固視させるための光を眼Eに投影する。可視光源45には、LED、レーザなどの光源が用いられる。また、可視光源45には、例えば、点光源、スリット光源、リング光源などのパターン光源の他、液晶ディスプレイなどの二次元表示器が用いられる。
光源45から発せられた可視光は、投影レンズ46を通過し、ダイクロイックミラー33で反射され、対物レンズ32を通過した後、眼Eの眼底に投影される。これにより、眼Eは、正面方向の固視点を固視した状態となり、視線方向が固定される。なお、光源45から発せられた可視光は投影レンズ46及び対物レンズ32を通過することで、平行光束に変換される。
角膜変形検出光学系は、投光光学系500aと、受光光学系500bと、を含み、角膜Ecの変形状態を検出するために用いられる。各光学系500a、500bは、測定部100に配置され、駆動部4により3次元的に移動される。
投光光学系500aは、投光光軸として光軸L3を有し、眼Eの角膜Ecに向けて斜め方向から照明光を照射する。投光光学系500aは、例えば、赤外光源50、コリメータレンズ51、ビームスプリッタ52、を有する。受光光学系500bは光検出器57を有し、眼Eの角膜Ecでの照明光の反射光を受光する。受光光学系500bは、光軸L1に関して投光光学系500aと略対称的に配置されている。受光光学系500bは、例えば、レンズ53、ビームスプリッタ55、ピンホール板56、光検出器57、を有し、受光光軸として光軸L2を形成する。
光源50を出射した光はコリメータレンズ51により略平行光束とされ、ビームスプリッタ52で反射された後、後述する受光光学系70bの光軸L3と同軸(一致)となり、被検眼の角膜Ecに投光される。角膜Ecで反射した光は後述する投光光学系70aの光軸L2と同軸(一致)となり、レンズ53を通過した後、ビームスプリッタ55で反射し、ピンホール板56を通過して光検出器57に受光される。レンズ53には、光源30及び光源40の光に対して不透過の特性を持つコーティングが施される。また、角膜変形検出用の光学系は、被検眼が所定の変形状態(偏平状態)のときに光検出器57の受光量が最大になるように配置されている。
また、この角膜変形検出光学系は第1作動距離検出光学系の一部を兼ねており、第1作動距離検出光学系の投光光学系は、角膜変形検出光学系の投光光学系500aを兼用する。光源50による角膜Ecでの反射光を受光する受光光学系600bは、例えば、投光光学系500aのレンズ53、ビームスプリッタ58、集光レンズ59、位置検出素子60を有し、受光光軸として光軸L2を形成する。
光源50より投光され、角膜Ecで反射した照明光は光源50の虚像である指標像を形成する。その指標像の光は、レンズ53、ビームスプリッタ55を通過してビームスプリッタ58で反射され、集光レンズ59を通過してPSDやラインセンサ等の一次元または二次元の位置検出素子60に入射する。位置検出素子60は、被検眼E(角膜Ec)が作動距離方向(Z方向)に移動すると、光源50による指標像も位置検出素子60上を移動するため、制御回路20は位置検出素子60からの出力信号に基づいて作動距離情報を得る。なお、本実施形態の位置検出素子60からの出力信号は、作動距離方向(Z方向)のアライメント(粗調整)に利用される。第1作動距離検出光学系の受光光学系600bは後述する受光光学系70bほど倍率が大きくない。そのため、位置検出素子60のZ方向の距離検出範囲は受光素子77より広くなる。
角膜厚測定光学系は、投光光学系70aと、受光光学系70bと、固視光学系48と、を含み、被検眼Eの角膜厚を測定するために用いられる。また、投光光学系70aは、角膜変形検出光学系及び第1作動距離検出光学系の一部が兼用される。
投光光学系70aは、投光光軸として光軸L2を有し、眼Eの角膜Ecに向けて斜め方向から照明光(測定光)を照射する。投光光学系70aは、例えば、照明光源71、集光レンズ72、光制限部材73、凹レンズ74、角膜変形検出光学系と兼用されるレンズ53、を有する。照明光源71には、可視光源若しくは赤外光源(近赤外を含む)が用いられ、例えば、LED、レーザなどの光源が用いられる。集光レンズ72は、光源71から出射された光を集光する。なお、光源50及び光源71は互いに波長帯域を用いる。
光制限部材73は、投光光学系70aの光路に配置され、光源71から出射された光を制限する。光制限部材73は、角膜Ecに対して略共役な位置に配置される。光制限部材73としては、例えば、ピンホール板、スリット板などが用いられる。光制限部材73は、光源71から出射された一部の光を通過させ、他の光を遮断するアパーチャーとして用いられる。そして、投光光学系70aは、眼Eの角膜上において所定のパターン光束(例えば、スポット光束、スリット光束)を形成する。
受光光学系70bは、受光素子77を有し、眼Eの角膜表面及び裏面での照明光の反射光を受光する。受光光学系70bは、光軸L1に関して投光光学系70aと略対称に配置されている。受光光学系70bは、例えば、受光レンズ75、凹レンズ76、受光素子77、を有し、受光光軸として光軸L3を形成する。なお、図3の受光光学系70bは、眼Eに対するZ方向のアライメント状態を検出する第2作動距離検出光学系を兼用する。
受光素子77は、複数の光電変換素子を有し、角膜表面及び裏面からの反射光をそれぞれ受光する。受光素子77には、例えば、一次元ラインセンサ、二次元エリアセンサなどの光検出デバイスが用いられる。角膜厚測定光学系及び第2作動距離検出光学系の受光光学系70bは倍率を大きくして観察を行う。そのため、受光素子77のZ方向の距離検出範囲は位置検出素子60より狭くなる。
被検眼E(角膜Ec)が作動距離方向(Z方向)に移動すると、角膜Ecでの光源71の反射光も受光素子77上を移動するため、制御部80は、第2作動距離検出光学系の受光素子77からの出力信号に基づいて作動距離情報を得る。また、制御部80はこの受光素子77からの出力信号により、角膜変形状態や被検眼Eの瞬きを知り、ソレノイド203の駆動を制御する。
照明光源71から出射された光は、集光レンズ72によって集光され、光制限部材73を背後から照明する。そして、光源71からの光は、光制限部材73によって制限された後、レンズ53によって角膜Ec付近で結像(集光)される。角膜Ec付近において、例えば、ピンホール像(ピンホール板を使用の場合)、スリット像(スリット板を使用の場合)が結像される。このとき、光源71からの光は、角膜Ec上における視軸との交差部分の近傍で結像される。
投光光学系70aによって角膜Ecに照明光が投光されると、角膜Ecでの照明光の反射光は、光軸L1に関して投光光束とは対称な方向に進行する。そして、反射光は、受光レンズ75によって受光素子77上の受光面上で結像される。
なお、受光光学系500b、600b及び投光光学系70aで兼用されるレンズ53は、光源50による角膜Ecでの反射光をピンホール板56の穴の中央部に集光させ、かつ、光源71からの照明光を角膜Ec表面及び裏面で集光させる位置に配置される。
顔撮影部90は、例えば、左右の被検眼のうち少なくとも一方を含む顔を撮影するための光学系である。例えば、図3に示すように、本実施例の顔撮影部90は、例えば、撮像素子91と、撮像レンズ92を主に備える。
顔撮影部90は、例えば、測定部100が初期位置にある場合に被検眼の両眼を撮影できる位置に設けられる。本実施例において、測定部100の初期位置は、右眼を検査し易いように測定部100の光軸L1に対して右側にずれた位置に設定される。したがって、顔撮影部90は、測定部100が右側にずれた初期位置にある状態で、被検眼の両眼を撮影できる位置に設けられる。例えば、顔撮影部90は、測定部100が初期位置にある状態で機械中心に配置される。初期位置は、例えば、瞳孔間距離の半分、つまり片眼瞳孔間距離に基づいて設定される場合、顔撮影部90は、装置本体の機械中心に対して片眼瞳孔間距離だけ左右にずれた位置に配置されてもよい。
本実施例の顔撮影部90は、駆動部4によって測定部100とともに移動される。もちろん、顔撮影部90は、例えば、基台2に対して固定され、移動しない構成でもよい。
なお、撮像レンズ92は、例えば、広角レンズであってもよい。広角レンズは、例えば、魚眼レンズ、円錐レンズ等である。広角レンズを備えることによって、顔撮影部90は、広い画角で被検者の顔を撮影できる。
<制御系>
図2に示すように、非接触式眼圧計1は制御部80を備える。制御部80は、非接触式眼圧計1の各種制御を司る。制御部80は、例えば、一般的なCPU(Central Processing Unit)81、ROM82、RAM83等を備える。例えば、ROM82には、非接触式眼圧計1を制御するための非接触式眼圧計制御プログラム、初期値等が記憶されている。例えば、RAM83は、各種情報を一時的に記憶する。制御部80は、測定部100、顔撮影部90、駆動部4、表示部85、操作部86、顎台駆動部3d、記憶部(例えば、不揮発性メモリ)84等と接続されている。記憶部84は、例えば、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、ハードディスクドライブ、着脱可能なUSBフラッシュメモリ等を記憶部84として使用することができる。
<制御動作>
以上のような構成を備える非接触式眼圧計の制御動作を図4に基づいて説明する。
(ステップS101:アライメント)
まず、検者は、被検者の顔を顔支持部3に支持させ、被検眼Eを所定の位置に配置させる。そして、検者は操作部86などを操作してアライメント調整を行う。アライメントが完了すると、検者は操作部86を操作して(あるいは制御部80がアライメント光学系からの信号に基づき測定開始信号を自動的に発して)測定を開始する。
(ステップS102:角膜厚測定)
アライメントが完了すると、制御部80は、角膜厚測定光学系によって被検眼の角膜厚を測定する。制御部80は、受光素子77によって検出された角膜前面での反射信号と角膜裏面での反射信号との距離(ピーク間距離)を算出する。
(ステップS103:眼圧測定)
角膜厚の測定が完了すると、制御部80は眼圧を測定する。例えば、制御部80はソレノイド203を駆動させてピストン202を移動させると、シリンダ201内の空気が圧縮され、圧縮空気がノズル206から角膜Ecに向けて吹き付けられる。角膜Ecは、圧縮空気の吹き付けにより徐々に変形し、扁平(または圧平)状態に達したときに光検出器57に最大光量が入射される。制御部80は、圧力センサ212からの出力信号と光検出器57からの出力信号とに基づき眼圧値を求める。そして、測定結果を表示部85に表示する。ここで、所定の測定終了条件が満たされると、被検眼の眼圧測定を完了とする。
(ステップS104:結果出力)
測定が完了すると、制御部80は、測定結果のデータを出力する。例えば、制御部80は、測定結果を表示部85に表示させたり、プリントアウトしたり、無線または有線で装置外部に出力したりする。データ出力が完了すると、制御部80は、処理を終了する。
<流体吐出部の制御動作>
続いて、眼圧測定時における流体吐出部200の制御動作を図5に基づいて説明する。
(ステップS201:空気吐出)
まず、制御部80は、被検眼の角膜に空気を吐出する。例えば、制御部80は、ソレノイド203に駆動エネルギーとしての電流を付与する。これによって、ソレノイド203が作動し、その駆動力がピストン202に伝達される。ピストン202は圧縮方向(A方向)に前進され、シリンダ201内で圧縮された空気は、チューブ220を介して気密室221内の空気を圧縮する。そして、ノズル206を介して被検眼の角膜に圧縮空気が吹き付けられることによって、被検眼の角膜が徐々に変形される。
(ステップS202:ピストン停止)
制御部80は、光検出器57の受光信号に基づいて角膜が圧平状態に達したことを検知すると、コイル205に逆方向の電流を付与し、B方向の駆動力(復帰力)をピストン202に加える。A方向に移動中のピストン202は、復帰力によって徐々に減速し、停止する。
(ステップS203:待機)
制御部80は、ピストン202を停止させた状態で、空気の吸入を開始するためのトリガ信号が発せられるまで待機する。例えば、制御部80は、ピストンの停止状態を維持するために、ソレノイド203への電流供給を停止させる。
(ステップS204:トリガ信号受付)
制御部80は、トリガ信号を受け付ける。トリガ信号は、例えば、検者が操作部86を操作することによって出力される。例えば、検者は、被検眼に対して空気が吐出された後、ある程度時間が経過し、ノズル206周辺が換気された状態において、操作部86を操作してシリンダ201に空気を吸入させるためのトリガ信号を出力させる。制御部80は、操作部86から出力されたトリガ信号を受信すると、ステップS205に進む。
(ステップS205:空気吸入)
制御部80は、ピストン202に再び復帰力を加える。ピストン202は、復帰力によってB方向に移動し、初期位置に戻る。これによって、シリンダ201内に空気が吸入される。制御部80は、眼圧値が測定できるまでステップS201からステップS205の処理を繰り返す。
以上のように、本実施例では、検者の操作に基づいて流体吸入までのタイミングを変更することができる。これによって、測定毎に適したタイミングで流体吸入を行うことができ、涙液、埃、空気中の細菌などをシリンダ内部に吸い込むことを抑制することができる。例えば、エアロゾルなどが空気中に一定時間留まっている場合であっても、測定場所の換気状態などに応じた適切なタイミングで流体の吸入を行うことができる。
<変容例>
なお、制御部80は、予め設定された待機時間に基づいて流体の吸入を開始してもよい。例えば、制御部80は、流体吐出後において、予め設定された待機時間が経過したことをトリガ信号として受け付け、流体の吸入を開始してもよい。これによって、検者は、吐出毎に操作部86等を操作してトリガ信号を出力する必要がなくなる。また、制御部80は、待機時間を変更してもよい。例えば、制御部80は、検者の操作によって操作部86から出力された操作信号に基づいて待機時間を変更してもよい。例えば、図6に示すように、制御部80は、表示部85に待機時間の設定画面300を表示させる。図6の場合、設定画面300には現在の待機時間が表示されている。例えば、検者は、現在の待機時間の秒数を選択して新たな数値を入力し、OKボタンを押す。このようにして検者は、待機時間を変更し、新たな待機時間を設定することができる。
なお、制御部80は、タイミングの変更条件が異なる複数の動作モードを切り換えできるようにしてもよい。例えば、制御部80は、吸入のタイミングを手動で変更する手動変更モード(第1モード)と、予め設定した待機時間が経過したタイミングで吸入を開始する時間設定モード(第2モード)とを切り換えてもよい。手動変更モードは、上記実施例で説明したように、吐出が行われる度に検者が操作部86などを操作してトリガ信号を発生させることで吸入動作を開始させるモードである。手動変更モードでは、各測定の状況に応じて吸入動作を開始させることができる。時間設定モードは、例えば、吐出後から吸入動作を開始するまでの時間を予め設定しておき、吐出後に設定した時間が経過すると自動で吸入動作を開始するモードである。時間設定モードでは、予め時間を設定しておけば吐出毎に操作部86を操作する必要がなくなる。
例えば、図7に示すように、表示部85にモード設定画面400を表示させ、検者に動作モードを選択させてもよい。この場合、制御部80は、検者に選択された動作モードに切り換える。このように、タイミングの変更条件が異なる複数の動作モードを切り換え可能とすることによって、検者は自身の使いやすい動作モードで測定を行うことができる。
なお、制御部80は、変更機能をOFFにできるようにしてもよい。この場合、制御部80は、ピストン202を停止させてから所定時間待機した後、流体の吸入を開始する。このように、制御部80は、流体吸入のタイミングを変更するモードと、流体吸入のタイミングを変更せずに所定のタイミングで吸入するモードを切り換えてもよい。吸入のタイミングを変更することによって検査時間が増加する可能性もあるため、変更機能を有効とするか、無効とするかを切り換えることによって、各施設で適した設定を行うことができる。
なお、制御部80は、例えば、顎台センサ3c、顔撮影部90などの検出部によって被検者の有無を検出し、その結果に応じて流体吸入のタイミングを変更してもよい。例えば、制御部80は、顎台センサ3c、顔撮影部90などの検出結果に基づいて、顔支持部3から被検者の顔が離れたと判定された場合に流体の吸入を行うようにしてもよい。顔撮影部90によって被検者の有無を検出することによって、シリンダ201内に異物を吸入する可能性を間接的に検出できる。
また、制御部80は、測定部100の位置に基づいて流体吸入のタイミングを変更してもよい。例えば、非接触式眼圧計1は、測定部100の位置を検出する位置センサを備えてもよい。例えば、位置センサは、測定部100が原点位置(初期位置)にあることを検出してもよい。制御部80は、位置センサによって測定部100が原点位置にあることを検出した場合に流体の吸入を開始するようにしてもよい。例えば、制御部80は、流体吐出後に検者によって測定部100が原点位置まで後退させられたことを位置センサによって検出してから流体吸入を行うようにしてもよい。位置センサによって測定部100の位置を検出することによって、シリンダ201内に異物を吸入する可能性を間接的に検出できる。
なお、位置センサの代わりに測距センサが設けられてもよい。例えば、測定部100の被検者側に測距センサを設け、測距センサによって測定された被検者(または顔支持部3)との距離に基づいて流体吸入のタイミングを変更してもよい。測距センサによって被検者との距離を検出することで、シリンダ201内に異物を吸入する可能性を間接的に検出できる。
なお、非接触式眼圧計1は、ノズル退避機構を備えてもよい。ノズル退避機構は、ノズル先端を被検眼から遠ざけるものである。ノズル退避機構は、例えば、ノズルを測定部100の内部に退避(収納)させてもよい。この場合、例えば、制御部80は、ノズル206が退避された後で流体吸入を開始するようにしてもよい。なお、ノズル退避機構は、ノズル206をZ方向、X方向、またはY方向に移動させることによって退避させるものであってもよいし、ノズル206を水平軸回りまたは垂直軸回りに回転させることによって退避させるものであってもよい。また、非接触式眼圧計1は、ノズル206の位置を検出するノズル位置センサを備えてもよい。この場合、制御部80は、ノズル位置センサによってノズル206が退避されたことを検出してから流体吸入を開始するようにしてもよい。
なお、制御部80は、観察光学系(CCDカメラ35)によって撮影された前眼部画像に写る瞳孔や輝点に基づいて、被検者の瞬きを検出し、被検者の瞬きが落ち着いた状態で流体の吸入を開始するようにしてもよい。例えば、最後に瞬きを検出してから数秒経過した後に流体吸入を行ってもよい。これによって、瞬きによって飛散した涙液を吸い込むことを抑制できる。観察光学系によって被検者の瞬きを検出することで、シリンダ201内に異物を吸入する可能性を間接的に検出できる。
なお、制御部80は、被検者が切り換わるタイミングで、流体吐出部200を制御し、被検者がいないタイミングで何回か流体を吐出させてもよい。これによって、万が一、涙液、埃または最近などがシリンダ内部に入り込んでいる場合でも、シリンダ内部の空気を入れ換えることができる。
<第2実施例>
以下、第2実施例について説明する。第2実施例の非接触式眼圧計は、第1実施例と比較して、流体吐出部の制御動作が異なる。装置構成は第1実施例と同様であるため説明は省略する。
<流体吐出部の制御動作>
第2実施例の眼圧測定時における流体吐出部200の制御動作を図8に基づいて説明する。非接触式眼圧計1は、例えば、角膜を変形させるための吐出(第1吐出)とは別に、ノズル206付近を漂うエアロゾル等の異物を吹き飛ばして除去するために空気を吐出(第2吐出)する。エアロゾルは、例えば、被検眼角膜上の涙液あるいは周辺組織の付着物またはウイルスあるいは細菌などが第1吐出によって飛散したものを含む。
{ステップS301:ピストン駆動(第1吐出)}
まず、制御部80は、被検眼の角膜に空気を吐出する。例えば、制御部80は、ソレノイド203に駆動エネルギーとしての電流を供給する。これによって、ソレノイド203が作動し、その駆動力がピストン202に伝達される。ピストン202はA方向に前進され、シリンダ201内で圧縮された空気は、チューブ220を介して気密室221内の空気を圧縮する。そして、ノズル206を介して被検眼の角膜に圧縮空気が吹き付けられることによって、被検眼の角膜が変形される。
{ステップS302:ピストン停止}
制御部80は、光検出器57の受光信号に基づいて角膜が圧平状態に達したことを検知すると、コイル205に逆方向の電流を供給し、B方向の駆動力(復帰力)をピストン202に加える。A方向に移動中のピストン202は、復帰力によって徐々に減速し、停止する。
{ステップS303:ピストン駆動(第2吐出)}
制御部80は、ピストン202を停止させた後、再びコイル205に電流を供給して、ピストン202に力が付与された(付勢された)状態でピストン202をA方向に移動させる。これによって、被検眼に対して再び空気が吐出される。なお、制御部80は、ピストン202を移動限界位置(ピストン202の前面がシリンダに当接する位置)までピストン202をA方向に移動(付勢)させてもよい。
(ステップS304:待機)
制御部80は、ピストン202を停止させた状態で、空気の吸入を開始するためのトリガ信号を受信するまで待機する。例えば、制御部80は、ピストン202の停止状態を維持するために、ソレノイド203への電流供給を停止させる。
{ステップS305:ピストン駆動(空気吸入)}
制御部80は、ピストン202に再び復帰力を加える。ピストン202は、復帰力によってB方向に移動する。これによって、シリンダ201内に空気が吸入される。
{ステップS306:ピストン停止(原点位置)}
制御部80は、ピストン202が原点位置で停止すると電流の供給を停止する。制御部80は、眼圧値が測定できるまでステップS301からステップS306の処理を繰り返す。
上記のような非接触式眼圧計1は、次の測定のためにピストン202を原点位置に戻してシリンダ内部に空気を吸入する必要があるが、測定直後はエアロゾル等の異物がノズル付近を漂っている可能性がある。このため、本実施例の非接触式眼圧計1は、測定の際の空気吐出後に再度空気を吐出する。このように、第1吐出の後に、第2吐出を行うことによって、エアロゾル等の異物が吸入動作によってノズル206から吸い込まれることを抑制できる。
なお、上記の実施例のように、第2吐出は、空気の吸入動作が完了する前のタイミングで行われることによって、空気の吸入が完了する前にエアロゾル等の異物を飛ばして除去することができるため、シリンダ201内に異物を吸い込む可能性を低下させることができる。
なお、第1吐出と第2吐出は、一連のシーケンスで実行される必要は無く、任意のタイミングでそれぞれ独立して実行されてもよい。例えば、制御部80は、第1吐出を行った後に測定動作を終了し、その後、第1吐出とは関係なく、任意のタイミングで第2吐出を行ってもよい。
なお、第2吐出における流体の圧力は、第1吐出よりも低くすることが好ましい。例えば、第1吐出は角膜を変形させることができるように高い圧力で吐出させるが、第2吐出はノズル206付近のエアロゾル等を吹き飛ばすことができればよく、新たなエアロゾル等が発生しないように低い圧力で吐出される。
なお、制御部80は、第2吐出を行うことを表示部85に表示させてもよい。例えば、図9に示すように、制御部80は表示部85に表示させた測定画面500上に第2吐出(再吐出)のマーク503を表示させてもよい。これによって、検者は、第2吐出が行われていることを確認することができる。また、検者は、被検者等に第2吐出が行われていることを説明することができる。
なお、制御部80は、第2吐出における吐出量、吐出圧、吐出タイミングなどを変更してもよい。例えば、図10に示すように、表示部85に表示された設定画面600によって、吐出量、吐出圧、吐出タイミングを検者が任意に設定できるようにしてもよい。制御部80は、例えば、設定された吐出量、吐出圧、または吐出タイミングに基づいてソレノイドに供給する電流の大きさまたは供給時間などを変更してもよい。
なお、以上の実施例において、制御部80は、第1吐出を行った後にピストン202を一旦停止させたが、これに限らない。例えば、制御部80は、第2吐出を第1吐出に引継ぐ形で緩やかに吐出し続けてもよい。例えば、制御部80は、ピストン202を停止させずに、第2吐出を行ってもよい。この場合、例えば制御部80は、第1吐出においてA方向に移動しているピストン202にB方向の復帰力を付加して減速させ、停止する前に復帰力を解除し、再度A方向の力を付加して付勢することによって、ピストン202を停止させずに再吐出を行ってもよい。
なお、以上の実施例において、制御部80は、ソレノイド203の駆動によって第2吐出を行ったが、これに限らない。例えば、シリンダ201を支持する金属板210(図2参照)と可動体204が磁力によって引き合うことを利用してピストン202を付勢してもよい。例えば、制御部80は、第1吐出後に、ソレノイド203による復帰力によってピストン202を完全に停止させる前に、ソレノイド203による復帰力を取り除く。ピストン202は慣性によってそのまま移動し続け、可動体204が金属板210と磁力によって引き合う位置まで移動されると、磁力によってピストン202がA方向に付勢されることで移動され、第2吐出が行われる。このように、ソレノイド203の駆動だけでなく、他の付勢手段によってピストン202を付勢することで第2吐出を行ってもよい。
なお、制御部80は、第2吐出の有無を切り換えるようにしてもよい。第2吐出の機能をOFFにした場合、例えば制御部80は、ステップS303の第2吐出動作を行わずにステップS304の待機動作に移行する。このように、第2吐出の有無を切り換え可能とすることによって、各検者または各施設に応じて適した設定で測定を行うことができる。
なお、以上の実施例において、ソレノイド203として直動ソレノイドを用いる場合を説明したが、ローターリーソレノイドが用いられてもよいし、他の駆動源が用いられてもよい。
1 非接触式眼圧計
80 制御部
201 シリンダ
202 ピストン
203 ソレノイド

Claims (11)

  1. 被検眼の眼圧を非接触で測定する非接触式眼圧計であって、
    前記被検眼の角膜に流体を吐出する流体吐出手段と、
    前記流体吐出手段を駆動させる駆動手段と、
    前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、眼圧測定において前記角膜を変形させるための第1吐出を行い、前記第1吐出後、次の測定までの間に、前記流体吐出手段の吐出口付近の異物を除去するための第2吐出を行うことを特徴とする非接触式眼圧計。
  2. 前記制御手段は、流体の吸入動作が完了する前に前記第2吐出を行うことを特徴とする請求項1の非接触式眼圧計。
  3. 前記流体吐出手段は、シリンダと、シリンダ内部を移動するピストンと、を備え、
    前記制御手段は、前記第1吐出において前進方向に移動しているピストンに対して、後退方向にピストンを付勢させることによって前記ピストンを減速または停止させた後で、再び前記ピストンを前進方向に付勢させることによって前記第2吐出を行うことを特徴とする請求項1または2の非接触式眼圧計。
  4. 前記第2吐出において吐出される流体の圧力は、前記第1吐出に比べて低いことを特徴とする請求項1~3のいずれかの非接触式眼圧計。
  5. 前記制御手段は、前記第2吐出を行っていることを表示手段に表示することを特徴とする請求項1~4のいずれかの非接触式眼圧計。
  6. 前記制御手段は、前記第2吐出における流体の吐出量を変更可能であることを特徴とする請求項1~5のいずれかの非接触式眼圧計。
  7. 前記制御手段は、前記第2吐出における流体の圧力を変更可能であることを特徴とする請求項1~6いずれかの非接触式眼圧計。
  8. 前記制御手段は、前記第2吐出のタイミングを変更可能であることを特徴とする請求項1~7のいずれかの非接触式眼圧計。
  9. 前記制御手段は、前記第2吐出の有無を切り換え可能であることを特徴とする請求項1~8のいずれかの非接触式眼圧計。
  10. 前記制御手段は、流体吐出後の流体吸入動作を開始するタイミングを変更することを特徴とする請求項1~9のいずれかの非接触式眼圧計。
  11. 被検眼の眼圧を非接触で測定する非接触式眼圧計において実行される眼圧計制御プログラムであって、前記非接触式眼圧計の制御手段によって実行されることで、
    前記被検眼の角膜に流体を吐出する流体吐出手段を駆動させる駆動ステップと、
    眼圧測定において前記角膜を変形させるための第1吐出を行う第1吐出ステップと、
    前記第1吐出後、次の測定までの間に、前記流体吐出手段の吐出口付近の異物を除去するための第2吐出を行う第2吐出ステップと、
    を前記非接触式眼圧計に実行させることを特徴とする眼圧計制御プログラム。
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