JP2022134204A - ノズルガード洗浄装置、ノズルガード洗浄方法および塗布装置 - Google Patents
ノズルガード洗浄装置、ノズルガード洗浄方法および塗布装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022134204A JP2022134204A JP2021033183A JP2021033183A JP2022134204A JP 2022134204 A JP2022134204 A JP 2022134204A JP 2021033183 A JP2021033183 A JP 2021033183A JP 2021033183 A JP2021033183 A JP 2021033183A JP 2022134204 A JP2022134204 A JP 2022134204A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nozzle
- nozzle guard
- guard
- cleaning
- rinse liquid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Coating Apparatus (AREA)
Abstract
【課題】ノズルガードに付着する付着物による悪影響を取り除き、安定して高品質な生産を可能とする。【解決手段】この発明は、基板に対して第1水平方向に相対移動しながら基板に向けて処理液を吐出可能なノズルに対し、第1水平方向においてノズルの前方側に取り付けられてノズルを保護するノズルガードに近接して配置される洗浄部と、洗浄部に流体を供給する流体供給機構と、を備え、洗浄部は、流体供給機構から供給された流体でノズルガードから付着物を除去して洗浄する。【選択図】図5
Description
この発明は、処理液を吐出するノズルの吐出口を保護するために上記ノズルに取り付けられたノズルカードに関するものである。
従来より、スリットノズルの先端に設けられたスリット状の吐出口と基板の表面とを近接させ、ノズルを基板に対して相対的に移動させつつ、上記吐出口から処理液を吐出することにより、基板の表面に処理液を塗布する塗布装置が知られている。上記塗布装置においては、吐出口と基板表面との間の間隙が、数10μm~数100μmの極小間隙となっている。したがって、基板の表面に異物があると、様々な不具合が生じるおそれがある。例えば、基板表面の異物とスリットノズルの先端とが接触することにより、スリットノズルが損傷することがある。
そこで、スリットノズルの相対移動方向の前方端面にノズルガードを設け、当該ノズルガードにより異物の除去を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
ところで、ノズルガードによる異物除去を行った際に、当該異物がノズルガードに付着してしまうことがある。異物の大きさによっては、当該ノズルガードを装備するスリットノズルを用いて塗布処理を行った際に基板と異物が接触し、不良の原因となることがある。また、異物が付着したまま上記スリットノズルを用いて塗布処理を繰り返すと、何枚も連続して同じ位置に不良を発生させてしまう。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ノズルガードに付着する付着物による悪影響を取り除き、安定して高品質な生産を可能とするノズルガード洗浄技術および塗布装置を提供することを目的とする。
この発明の第1態様は、ノズルガード洗浄装置であって、基板に対して第1水平方向に相対移動しながら基板に向けて処理液を吐出可能なノズルに対し、第1水平方向においてノズルの前方側に取り付けられてノズルを保護するノズルガードに近接して配置される洗浄部と、洗浄部に流体を供給する流体供給機構と、を備え、洗浄部は、流体供給機構から供給された流体でノズルガードから付着物を除去して洗浄することを特徴としている。
また、この発明の第2態様は、ノズルガード洗浄方法であって、基板に対して第1水平方向に相対移動しながら基板に向けて処理液を吐出可能なノズルに対し、第1水平方向においてノズルの前方側に取り付けられてノズルを保護するノズルガードに流体を供給することでノズルガードに付着する付着物をノズルガードから除去することを特徴としている。
さらに、この発明の第3態様は、塗布装置であって、基板に対して第1水平方向に相対移動しながら基板に向けて処理液を吐出して塗布するノズルと、第1水平方向においてノズルの前方側に取り付けられてノズルを保護するノズルガードと、上記ノズルガード洗浄装置と、を備えることを特徴としている。
このように構成された発明では、ノズルを保護するノズルガードに対し、流体が供給される。これにより、ノズルガードに付着する付着物がノズルガードから除去される。
以上のように、ノズルガードに付着する付着物による悪影響を取り除き、安定して高品質な生産が可能となっている。
図1は、本発明に係るノズルガード洗浄装置の一実施形態を装備する塗布装置を模式的に示す斜視図である。また、図2は、図1に示す塗布装置を模式的に示す側面図である。さらに、図3は、図1に示す塗布装置の各部の配置を概略的に示す上面図である。なお、図1、図2、図3および以降の各図にはそれらの方向関係を明確にするためZ方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系を適宜付するとともに、必要に応じて各部の寸法や数を誇張または簡略化して描いている。また、図2および図3では、ノズル支持体等の一部の構成を省略している。
塗布装置1は、スリットノズル2を用いて被塗布物の一例である基板3の表面31に処理液を塗布するスリットコータと呼ばれる塗布装置である。処理液は、例えば、フォトレジスト液である。また、処理液は、例えばカラーフィルター用顔料、ポリイミド前駆体、シリコン剤、ナノメタルインクまたは導電性材料を含むペースト状やスラリー状の種々の処理液であってもよい。基板3は平面視で矩形状を有するガラス基板である。また、塗布対象となる基板3についても、矩形ガラス基板、半導体基板、フィルム液晶用フレキシブル基板、フォトマスク用基板、カラーフィルター用基板、太陽電池用基板、有機EL(ElectroLuminescence)用基板などの種々の基板に適用可能である。なお、本明細書中で、「基板3の表面31」とは基板3の両主面のうち処理液が塗布される側の主面を意味する。
塗布装置1は、基板3を水平姿勢で吸着保持可能なステージ4と、ステージ4に保持される基板3にスリットノズル2を用いて塗布処理を施す塗布処理部5と、スリットノズル2およびノズルガードNGに対してメンテナンス処理を施すノズルメンテナンスユニット6と、これら各部を制御する制御部100とを備える。
ステージ4は略直方体の形状を有する花崗岩等の石材で構成されており、その上面(+Z側)のうち(-Y)方向側には、略水平な平坦面に加工されて基板3を保持する保持面41を有する。保持面41には図示しない多数の真空吸着口が分散して形成されている。これらの真空吸着口により基板3が吸着されることで、塗布処理の際に基板3が所定の位置に水平に保持される。なお、基板3の保持態様はこれに限定されるものではなく、例えば機械的に基板3を保持するように構成してもよい。また、ステージ4において保持面41が占有する領域より(+Y)方向側にはノズル調整領域RAが設けられており、このノズル調整領域RAに後述するように本発明に係るノズルガード洗浄装置の一実施形態を有するノズルメンテナンスユニット6が配置されている。
スリットノズル2では、図1および図2に示すように、その下端部2a(ノズルリップ部)が下方へ先細りの形状を有している。そして、当該下方端部2aの下面においてスリット状の吐出口21がX方向に延設されており、図示省略の処理液供給部から圧送されてくる処理液が上記吐出口21から基板3の表面31に吐出される。これによって、基板3の表面31に処理液が塗布される。
塗布処理部5は、スリットノズル2を支持するノズル支持体51を有する。このノズル支持体51は、ステージ4の上方でX方向に平行に延設された支持部材51aと、支持部材51aをX方向の両側から支持して支持部材51aを昇降させる2つの昇降機構51bとを有する。支持部材51aは、カーボンファイバ補強樹脂等で構成され、矩形の断面を有する棒部材である。この支持部材51aの下面はスリットノズル2の装着箇所510となっており、支持部材51aは装着箇所510にスリットノズル2を着脱可能に支持する。なお、スリットノズル2を支持部材51aの装着箇所510に着脱するための機構としては、ラッチあるいはネジ等の種々の締結機構を適宜用いることができる。
2つの昇降機構51bは支持部材51aの長手方向の両端部に連結されており、それぞれACサーボモータおよび及びボールネジ等を有する。これらの昇降機構51bにより、支持部材51aおよびそれに固定されたスリットノズル2が鉛直方向(Z方向)に昇降され、スリットノズル2の下端で開口する吐出口21と基板3との間隔、すなわち、基板3に対する吐出口21の相対的な高さが調整される。なお、支持部材51aの鉛直方向の位置は、例えば、図示を省略しているが、昇降機構51bの側面に設けられたスケール部と、当該スケール部に対向してスリットノズル2の側面等に設けられた検出センサとで構成されるリニアエンコーダにより検出できる。
このように構成されたノズル支持体51は、図1に示すように、ステージ4の左右両端部をX方向に沿って掛け渡された、保持面41を跨ぐ架橋構造を有している。塗布処理部5は、このノズル支持体51をY方向に移動させるスリットノズル移動部53を有する。スリットノズル移動部53は、架橋構造体としてのノズル支持体51とこれに支持されたスリットノズル2とを、ステージ4上に保持される基板3に対してY方向に沿って相対移動させる相対移動手段として機能する。具体的には、スリットノズル移動部53は、±X側のそれぞれにおいて、スリットノズル2の移動をY方向に案内するガイドレール52と、駆動源であるリニアモータ54と、スリットノズル2の吐出口21の位置を検出するためのリニアエンコーダ55とを有する。
2つのガイドレール52はそれぞれ、ステージ4のX方向の両端部に設けられ、ノズル調整領域RAおよび保持面41が設けられた区間を含むようにY方向に延設されている。そして、2つのガイドレール52がそれぞれ、2個の昇降機構51bの移動をY方向に案内する。また、2つのリニアモータ54はそれぞれ、ステージ4の両側に設けられ、固定子54aと移動子54bとを有するACコアレスリニアモータである。固定子54aは、ステージ4のX方向の側面にY方向に沿って設けられている。一方、移動子54bは、昇降機構51bの外側に固設されている。2個のリニアモータ54はそれぞれ、これら固定子54aと移動子54bとの間に生じる磁力によって、2個の昇降機構51bをY方向に駆動する。
また、各リニアエンコーダ55はそれぞれ、スケール部55aと検出部55bとを有している。スケール部55aはステージ4に固設されたリニアモータ54の固定子54aの下部にY方向に沿って設けられている。一方、検出部55bは、昇降機構51bに固設されたリニアモータ54の移動子54bのさらに外側に固設され、スケール部55aに対向配置される。リニアエンコーダ55は、スケール部55aと検出部55bとの相対的な位置関係に基づいて、Y方向におけるスリットノズル2の吐出口21の位置を検出する。
このように構成されたスリットノズル移動部53は、ノズル支持体51をY方向に駆動することで、ノズル調整領域RAの上方とステージ4上に保持される基板3の上方との間でスリットノズル2を移動させることができる。そして、塗布装置1は、スリットノズル2の吐出口21から処理液を吐出しながらスリットノズル2を(-Y)方向に移動させることで、基板3の表面31に処理液層を形成する。なお、基板3の各辺の端部から所定の幅の領域(額縁状の領域)は、処理液の塗布対象とならない非塗布領域となっている。したがって、基板3のうち、この非塗布領域を除いた矩形領域が、処理液を塗布すべき塗布領域RTとなっている(図3)。このため、スリットノズル2の移動区間のうち基板3の塗布領域RTの上方区間を移動する吐出口21から処理液が吐出される。
このように基板3に対してスリットノズル2を(-Y)方向に相対移動している間に、処理液の塗布が実行されるが、基板3の表面31に異物が存在すると、スリットノズル2の吐出口21が異物と接触し、損傷を受けることがある。そこで、図1および図2に示すように、(-Y)方向においてスリットノズル2の前方側(図1の斜め左下側および図2の左手側)にノズルガードNGが配置されている。このノズルガードNGは、スリットノズル2の同程度のX方向幅を有しており、図2に示すように、その下方端部NGaをスリットノズル2の吐出口21よりも下方に突出する形で、スリットノズル2の(-Y)方向側の側面に取り付けられている。このため、処理液の塗布処理中において、ノズルガードNGの下端部が基板3の表面31に対して上方から近接し、基板3の表面31上の異物からスリットノズル2の吐出口21を保護している。
処理液の塗布完了後には、スリットノズル2は(-Y)方向側から(+Y)方向側に戻ってノズル調整領域RAで待機する。このノズル調整領域RAは、基板3の保持面41から(+Y)方向側に外れた位置に設けられている。ノズル調整領域RAは、塗布装置1と外部搬送機構との基板3の受渡し期間(基板3の搬入・搬出期間)等のステージ4上で塗布処理が行われない期間におけるスリットノズル2の待機場所として機能する。また、ノズル調整領域RAに位置するスリットノズル2に対して、ノズルメンテナンスユニット6が各種のメンテナンスを実行する。
ノズルメンテナンスユニット6は、図2に示すように、保持面41の占有する領域より(+Y)方向側(同図の右手側)のノズル調整領域RAに設けられている。ノズルメンテナンスユニット6では、スリットノズル2に付着した付着物を除去するために、2種類のノズル洗浄ユニット7、8を備えている。なお、ノズル洗浄ユニット7、8の構成や動作については、例えば特開2018-149468号公報などに詳しく記載されているため、以下においては簡易に説明しておく。
ノズル洗浄ユニット7はスクレーパ(当接部材)71を備えている。スクレーパ71はスリットノズル2の下方端部2aの外面(具体的にはリップ部の傾斜面)に当接しながら、駆動ユニットにより当該外面に沿ってX方向に沿って移動する(掻き取り動作)。これにより、スクレーパ71はスリットノズル2の下方端部2aに付着した付着物を掻き取って除去する。また、ノズル洗浄ユニット8は、ノズル洗浄ユニット7によっては除去しきれなかった残留付着物をスリットノズル2から除去するための装置である。ノズル洗浄ユニット8はノズル洗浄ユニット7に対して(+Y)方向側に配設されており、洗浄液貯留槽81を備えている。洗浄液貯留槽81は上方に開口しており、リンス液(洗浄液)を貯留する。このリンス液はスリットノズル2に付着した残留付着物についての溶剤である。より具体的には処理液を溶解可能なシンナーなどの溶剤である。
また、ノズルメンテナンスユニット6は、スリットノズル2以外に、ノズルガードNGに付着した付着物を除去するガード洗浄機能を有している。このガード洗浄機能を果たすのが、本発明に係るノズルガード洗浄装置の第1実施形態に相当するガード洗浄ユニット9である。以下、図4および図5を参照しつつガード洗浄ユニット9の第1実施形態について詳述する。
図4は、本発明に係るノズルガード洗浄装置の第1実施形態に相当するガード洗浄ユニットの全体構成を示す図である。また、図5は、図4に示すガード洗浄ユニットの部分拡大図である。ガード洗浄ユニット9は、洗浄部91と、流体供給機構92と、洗浄移動機構93と、回収部94と、を備えている。
洗浄部91は、図4および図5に示すように、洗浄本体911を有している。洗浄本体911では、直方体形状のブロックの上面にV字状の溝911aがX方向に設けられている。この溝911aの内部、つまり溝911aを構成する2つの斜面で挟まれた空間911bに対し、ノズルガードNGの下方端部NGaが進入可能となっている。また、各斜面から気体吐出ノズル912が空間911bに向けてY方向に突設されている。これら2つの気体吐出ノズル912の吐出口は互いに対向している。また、これら一対の気体吐出ノズル912に対して(-X)方向側に、一対のリンス液吐出ノズル913が設けられている。リンス液吐出ノズル913の取付態様は気体吐出ノズル912と同様である。すなわち、Y方向において各斜面からリンス液吐出ノズル913が互いに対向しながら空間911bに向けて突設されている。
互いに対向する気体吐出ノズル912の吐出口の間隔および互いに対向するリンス液吐出ノズル913の吐出口の間隔は、いずれもノズルガードNGの厚みよりも広く設定されている。このため、図4中の1点鎖線で示すように、ノズルガードNGを装備するスリットノズル2が洗浄部91に下降してガード洗浄位置に位置決めされることで、ノズルガードNGの下方端部(洗浄対象領域)NGaが吐出口の間に位置する。この状態で気体吐出ノズル912およびリンス液吐出ノズル913から流体が吐出され、ノズルガードNGの下方端部NGaに供給されることで、当該下方端部NGaに付着する付着物が除去される。
本実施形態では、流体を供給するために流体供給機構92が設けられている。流体供給機構92は、気体吐出ノズル912に本発明の「気体」の一例として窒素ガスを供給する気体供給部921と、リンス液吐出ノズル913に本発明の「液体」の一例としてリンス液(洗浄液)を供給するリンス液供給部922と、を有している。
気体供給部921は、図5に示すように、塗布装置1が設置される工場に予め準備されている窒素ガス供給源と気体吐出ノズル912とを接続する配管921aと、配管921aに介挿される開閉弁921bとで構成されている。開閉弁921bは、制御部100からの指令に応じて開閉し、窒素ガスの気体吐出ノズル912への供給および供給停止を切り替える。つまり、制御部100からの開成指令に応じて開閉弁921bが開成すると、窒素ガスが気体吐出ノズル912に圧送され、気体吐出ノズル912の吐出口から窒素ガスが空間911bに吐出される。一方、制御部100からの閉成指令に応じて開閉弁921bが閉成すると、気体吐出ノズル912の吐出口から窒素ガスの吐出が停止される。本実施形態では、各気体吐出ノズル912に対応して開閉弁921bが設けられている。このため、(+Y)方向からの窒素ガス供給と、(-Y)方向からの窒素ガス供給とを独立して制御可能となっている。もちろん、一対の気体吐出ノズル912に対応して1つの開閉弁を設け、当該開閉弁により両方向からの窒素ガス供給を一括して切り替えてもよい。この点については、次に説明するリンス液供給についても同様である。
リンス液供給部922は、図5に示すように、塗布装置1が設置される工場に予め準備されているリンス液供給源とリンス液吐出ノズル913とを接続する配管922aと、配管922aに介挿される開閉弁922bとで構成されている。開閉弁922bは、制御部100からの指令に応じて開閉し、リンス液のリンス液吐出ノズル913への供給および供給停止を切り替える。つまり、制御部100からの開成指令に応じて開閉弁922bが開成すると、リンス液がリンス液吐出ノズル913に圧送され、リンス液吐出ノズル913の吐出口からリンス液が空間911bに吐出される。一方、制御部100からの閉成指令に応じて開閉弁922bが閉成すると、リンス液吐出ノズル913の吐出口からリンス液の吐出が停止される。
このように構成された洗浄部91は、窒素ガスおよびリンス液をノズルガードNGに供給しながら、ノズルガードNGの下方端部NGaに沿ってX方向に移動自在となっている。また、洗浄部91の洗浄本体911には、洗浄移動機構93が接続されている。この洗浄移動機構93は、制御部100からの移動指令に応じて洗浄部91をノズルガードNGの延設方向Xに往復移動させる。例えば図4および図5に示すように、洗浄部91の空間911bにノズルガードNGの下方端部NGaが入り込み、しかも窒素ガスおよびリンス液がそれぞれ気体吐出ノズル912およびリンス液吐出ノズル913から吐出された状態で洗浄部91が(+X)方向側から(-X)方向側に移動することでノズルガードNGの洗浄が行われる。つまり、ノズルガードNGへの流体(窒素ガスおよびリンス液)の供給により付着物が除去される。また、上記のように洗浄部91の移動方向、つまり(-X)方向においてリンス液吐出ノズル913が気体吐出ノズル912に対して前方側に配設されている。このため、ノズルガードNGの各下端領域では、リンス液の供給に続いて窒素ガスが供給される。したがって、窒素ガスは付着物のみならずノズルガードNGに付着するリンス液についても除去してノズルガードNGを乾燥させる機能を有している。
こうしてノズルガードNGから除去された付着物と、付着物の除去のために使用されたリンス液とは、V字状の溝911aを介して下方に流下する。そこで、これらを回収するために、回収部94が設けられている。回収部94は鉛直上方に開口したボックス形状を有する構造体で構成されている。より詳しくは、回収部94は、洗浄部91を下方から覆うのに十分なサイズの開口を有するとともに当該開口と対向する矩形形状の内底面を有する底部941を有している。また、底部941の四辺から側壁がそれぞれ立設されている。これにより、洗浄部91を経由して落下してくる付着物およびリンス液を回収する回収領域942が形成されている。
上記のように構成されたガード洗浄ユニット9を装備する塗布装置1では、制御部100が装置の動作状況に基づきガード洗浄ユニット9によるノズルガードNGのガード洗浄タイミングを決定する。そして、ガード洗浄タイミングにて、制御部100がガード洗浄ユニット9およびスリットノズル2を含め装置各部を制御してガード洗浄を実行する。ガード洗浄タイミングとしては、例えば塗布装置1による生産開始タイミング、塗布処理を一定時間行ったタイミング、予め時間設定されたタイミングなどが含まれる。これらのガード洗浄タイミングでは、スリットノズル2がスリットノズル移動部53によりガード洗浄ユニット9の上方位置に移動される。そして、スリットノズル2が昇降機構51bにより下降される。これによって、洗浄部91の空間911bにノズルガードNGの下方端部NGaが入り込み、気体吐出ノズル912およびリンス液吐出ノズル913に対向する。つまり、スリットノズル2に取り付けられたノズルガードNGがガード洗浄位置に位置決めされる(図4および図5の1点鎖線)。
こうしてガード洗浄処理の準備が完了すると、制御部100は流体供給機構92および洗浄移動機構93を制御し、ガード洗浄処理を実行する。窒素ガスおよびリンス液をそれぞれ気体吐出ノズル912およびリンス液吐出ノズル913から吐出してノズルガードNGの下方端部NGaに供給しつつ洗浄部91が(+X)方向側から(-X)方向側に移動する。したがって、ノズルガードNGの各部では、まずリンス液が供給されてリンス液のよる付着物除去が実行された後で窒素ガスが供給されて付着物およびリンス液の除去が実行される。つまり、リンス液供給を追い掛けるように窒素ガス供給が実行され、付着物の除去とノズルガードNGの乾燥とが並行しながら(-X)方向に沿って連続的に行われる。こうしてノズルガードNGの下方端部NGaの洗浄が完了すると、制御部100は、窒素ガスおよびリンス液の供給を停止した後で、スリットノズル2を上昇させるとともに待機位置に移動させる。また、ガード洗浄ユニット9からのスリットノズル2の離間に伴い、制御部100は洗浄部91を(-X)方向側から(+X)方向側に移動させ、ホームポジション(図4の実線位置)に戻し、次のガード洗浄処理まで待機させる。
以上のように、第1実施形態によれば、スリットノズル2を保護するノズルガードNGに対し、窒素ガスおよびリンス液の2種類の流体を供給してノズルガードNGに付着する付着物を除去している。したがって、ノズルガードNGから付着物を効果的に除去することができる。その結果、ノズルガードNGに付着物が付着していない状態で塗布処理を行うことができ、安定して高品質な基板を生産することができる。
また、第1実施形態では、(-X)方向においてリンス液吐出ノズル913を気体吐出ノズル912に対して前方側に配設し、リンス液供給を追い掛けるように窒素ガス供給を実行している。このため、次のような作用効果も得られる。リンス液と窒素ガスとの供給態様は任意であり、例えば洗浄部91が(-X)方向に移動している間にリンス液供給を行い、逆に洗浄部91が(+X)方向に移動している間に窒素ガス供給を行ってもよい(第2実施形態)。これに対し、上記第1実施形態では、付着物の除去とノズルガードNGの乾燥とが並行して(-X)方向に沿って連続的に行われる。その結果、第2実施形態よりも短時間で付着物を除去することができる。
また、第1実施形態では、ノズルガードNGの下方端部NGaに対して側方からリンス液および窒素ガスを供給し、下方端部NGaから落下してくるリンス液や付着物を溝911aで補集し、回収部94に案内している。このため、ガード洗浄処理中にリンス液や付着物がガード洗浄ユニット9の周囲に飛散するのを効果的に防止することができる。
上記したように第1実施形態では、(-Y)方向が本発明の「第1水平方向」の一例に相当し、(-X)方向が本発明の「第2水平方向」の一例に相当している。また、スリットノズル2が本発明の「ノズル」の一例に相当している。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記第1実施形態および第2実施形態では、リンス液および窒素ガスのノズルガードNGへの供給方向は側方であったが、供給方向はこれに限定されるものではない。例えば図6に示すように、リンス液および窒素ガスを下方から供給してもよい(第3実施形態)。また、リンス液および窒素ガスを斜め上方から供給してもよい。
また、上記第1実施形態ないし第3実施形態では、本発明の「流体」として窒素ガスおよびリンス液の2種類を供給しているが、いずれか一方のみを本発明の「流体」として供給してもよい。また、リンス液のみを用いる場合、リンス液の供給態様はこれに限定されるものではない。例えば図7に示すように、リンス液供給部922からのリンス液を貯留する貯留槽を用いてもよい(第4実施形態)。
図7は、本発明に係るノズルガード洗浄装置の第4実施形態に相当するガード洗浄ユニットの全体構成を示す図である。第4実施形態では、上記貯留槽として、貯留槽95が設けられている。この貯留槽95は上方に開口しており、リンス液供給部922から供給されるリンス液(洗浄液)を一時的に貯留する。そして、ガード洗浄タイミングで、スリットノズル2がスリットノズル移動部53によりガード洗浄ユニット9の上方位置に移動される。それに続いて、スリットノズル2が昇降機構51bにより下降され、ノズルガードNGの下方端部NGaが貯留槽95内のリンス液に浸漬される。この貯留槽95内で、ノズルガードNGにリンス液が供給され、付着物がノズルガードNGから除去される。
また、上記第1実施形態ないし第3実施形態では、洗浄部91を移動させるために専用の洗浄移動機構93を設けているが、ノズル洗浄ユニット7で使用される駆動ユニットと共用してもよい。すなわち、図2および図3に示すように、ノズル洗浄ユニット7とガード洗浄ユニット9とは互いに隣接配置されている。しかも、ノズル洗浄ユニット7およびガード洗浄ユニット9には、それぞれスクレーパ71および洗浄部91をX方向に移動させるための移動手段が設けられている。そこで、これらの移動手段を共同利用することで装置構成を簡素化することができる。
また、上記実施形態では、ガード洗浄タイミングはノズルガードNGへの異物の付着の有無とは無関係に設定されているが、例えばセンサにより塗布前の基板やノズルガードに異物が存在することを検出したタイミングでガード洗浄処理を実行してもよい。また、何枚も連続して同じ位置に不良を発生しており、その原因としてノズルガードNGへの異物の付着が疑われる旨の解析情報があったタイミングでガード洗浄処理を実行してもよい。
また、上記実施形態では、スリットノズル2に取り付けられたノズルガードNGを洗浄しているが、スリットノズル以外のノズルに取り付けられたノズルガードを洗浄する技術についても本発明を適用することができる。要は、基板3に対して(-Y)方向に相対移動しながら基板3に向けて処理液を吐出可能なノズルに対し、(-Y)方向においてノズルの前方側に取り付けられて当該ノズルを保護するノズルガードを洗浄するガード洗浄技術全般に対して本発明を適用することができる。
この発明は、ノズルを保護するノズルガードおよび当該ノズルガードを装備する塗布装置全般に適用することができる。
1…塗布装置
2…スリットノズル
9…ガード洗浄ユニット(ノズルガード洗浄装置)
91…洗浄部
92…流体供給機構
93…洗浄移動機構
95…貯留槽
912…気体吐出ノズル
913…リンス液吐出ノズル
921…気体供給部
922…リンス液供給部
NG…ノズルガード
X…延設方向(第2水平方向)
Y…移動方向(第1水平方向)
2…スリットノズル
9…ガード洗浄ユニット(ノズルガード洗浄装置)
91…洗浄部
92…流体供給機構
93…洗浄移動機構
95…貯留槽
912…気体吐出ノズル
913…リンス液吐出ノズル
921…気体供給部
922…リンス液供給部
NG…ノズルガード
X…延設方向(第2水平方向)
Y…移動方向(第1水平方向)
Claims (9)
- 基板に対して第1水平方向に相対移動しながら前記基板に向けて処理液を吐出可能なノズルに対し、前記第1水平方向において前記ノズルの前方側に取り付けられて前記ノズルを保護するノズルガードに近接して配置される洗浄部と、
前記洗浄部に流体を供給する流体供給機構と、を備え、
前記洗浄部は、前記流体供給機構から供給された前記流体で前記ノズルガードから付着物を除去して洗浄する
ことを特徴とするノズルガード洗浄装置。 - 請求項1に記載のノズルガード洗浄装置であって、
前記流体供給機構は、前記流体として気体を供給する気体供給部と、前記流体としてリンス液を供給するリンス液供給部と、を有し、
前記洗浄部は、前記気体供給部から供給される前記気体を前記ノズルガードに向けて吐出する気体吐出ノズルと、前記リンス液供給部から供給される前記リンス液を前記ノズルガードに向けて吐出するリンス液吐出ノズルと、を有するノズルガード洗浄装置。 - 請求項2に記載のノズルガード洗浄装置であって、
前記ノズルガードが前記第1水平方向と異なる第2水平方向に延設されているのに対応し、前記洗浄部を前記ノズルガードに沿って前記第2水平方向に移動させる洗浄移動機構をさらに備え、
前記第2水平方向において前記リンス液供給部が前記気体供給部の前方側に配置されるノズルガード洗浄装置。 - 請求項3に記載のノズルガード洗浄装置であって、
前記洗浄移動機構により前記洗浄部が前記第2水平方向に移動しつつ、前記ノズルガードに対し、前記リンス液供給部からの前記リンス液の吐出および前記気体供給部からの前記気体の吐出が並行して実行されるノズルガード洗浄装置。 - 請求項1に記載のノズルガード洗浄装置であって、
前記流体供給機構は、前記流体として気体を供給する気体供給部を有し、
前記洗浄部は、前記気体供給部から供給される前記気体を前記ノズルガードに向けて吐出する気体吐出ノズルを有するノズルガード洗浄装置。 - 請求項5に記載のノズルガード洗浄装置であって、
前記ノズルガードが前記第1水平方向と異なる第2水平方向に延設されているのに対応し、前記ノズルガードに沿って前記洗浄部を前記第2水平方向に移動させる洗浄移動機構をさらに備えるノズルガード洗浄装置。 - 請求項1に記載のノズルガード洗浄装置であって、
前記流体供給機構は、前記流体としてリンス液を供給するリンス液供給部を有し、
前記洗浄部は、前記リンス液供給部から供給される前記リンス液を貯留する貯留槽を有し、前記貯留槽に貯留された前記リンス液への前記ノズルガードの浸漬により前記ノズルガードを洗浄するノズルガード洗浄装置。 - 基板に対して第1水平方向に相対移動しながら前記基板に向けて処理液を吐出可能なノズルに対し、前記第1水平方向において前記ノズルの前方側に取り付けられて前記ノズルを保護するノズルガードに流体を供給することで前記ノズルガードに付着する付着物を前記ノズルガードから除去することを特徴とするノズルガード洗浄方法。
- 基板に対して第1水平方向に相対移動しながら前記基板に向けて処理液を吐出して塗布するノズルと、
前記第1水平方向において前記ノズルの前方側に取り付けられて前記ノズルを保護するノズルガードと、
請求項1ないし7のいずれか一項に記載のノズルガード洗浄装置と、
を備えることを特徴とする塗布装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021033183A JP2022134204A (ja) | 2021-03-03 | 2021-03-03 | ノズルガード洗浄装置、ノズルガード洗浄方法および塗布装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021033183A JP2022134204A (ja) | 2021-03-03 | 2021-03-03 | ノズルガード洗浄装置、ノズルガード洗浄方法および塗布装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022134204A true JP2022134204A (ja) | 2022-09-15 |
Family
ID=83231804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021033183A Pending JP2022134204A (ja) | 2021-03-03 | 2021-03-03 | ノズルガード洗浄装置、ノズルガード洗浄方法および塗布装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022134204A (ja) |
-
2021
- 2021-03-03 JP JP2021033183A patent/JP2022134204A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5258812B2 (ja) | スリットノズル清掃装置および塗布装置 | |
KR100642666B1 (ko) | 노즐 세정 장치 및 기판 처리 장치 | |
KR100271772B1 (ko) | 반도체 습식 식각설비 | |
JP2008290031A (ja) | ノズル洗浄装置 | |
KR101202141B1 (ko) | 기판 처리 장치 | |
JP2014176812A (ja) | ノズル洗浄装置、塗布装置、ノズル洗浄方法、および塗布方法 | |
CN114950809B (zh) | 喷嘴清洗装置、喷嘴清洗方法以及涂布装置 | |
KR20120069576A (ko) | 도포 처리 장치 및 도포 처리 방법 | |
CN108296089B (zh) | 喷嘴洗涤方法、涂布装置 | |
TWI622431B (zh) | 塗布裝置及塗布方法 | |
JP2022134204A (ja) | ノズルガード洗浄装置、ノズルガード洗浄方法および塗布装置 | |
KR100722642B1 (ko) | 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법 | |
CN210411380U (zh) | 基板处理装置 | |
JP7579376B2 (ja) | スリットノズルおよび基板処理装置 | |
CN114643165B (zh) | 喷嘴清洗装置以及涂敷装置 | |
KR20240138454A (ko) | 슬릿 노즐, 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법 | |
JP6337184B2 (ja) | ノズル洗浄装置、塗布装置、ノズル洗浄方法、および塗布方法 | |
TW202437446A (zh) | 狹縫噴嘴、基板處理裝置及基板處理方法 | |
TW202435970A (zh) | 狹縫噴嘴及基板處理裝置 | |
KR20190028029A (ko) | 기판 코팅 장치 | |
JP2024015603A (ja) | 液滴吐出装置、液滴吐出方法および記憶媒体 | |
KR101091607B1 (ko) | 부상식 기판 코터 장치 및 그 코팅 방법 |