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JP2022156851A - 取り付け金具、断熱パネルの取り付け構造、及び放射空調装置 - Google Patents

取り付け金具、断熱パネルの取り付け構造、及び放射空調装置 Download PDF

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JP2022156851A JP2021060745A JP2021060745A JP2022156851A JP 2022156851 A JP2022156851 A JP 2022156851A JP 2021060745 A JP2021060745 A JP 2021060745A JP 2021060745 A JP2021060745 A JP 2021060745A JP 2022156851 A JP2022156851 A JP 2022156851A
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insulating panel
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幹治 小野
Kanji Ono
勇輝 滝澤
Yuki Takizawa
充 藤吉
Mitsuru Fujiyoshi
祥弘 久保田
Sachihiro Kubota
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Chofu Seisakusho Co Ltd
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Fujita Corp
Chofu Seisakusho Co Ltd
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Abstract

Figure 2022156851000001
【課題】既存の住宅の天井にも断熱パネルを取り付けることのできる取り付け金具、断熱パネルの天井への取り付け構造を提供することを目的とする。
【解決手段】取り付け金具は、一方向に伸びる第1のフレームと、第1のフレームと離隔しかつ平行に配置された第2のフレームと、第1のフレームと第2のフレームとの間に架け渡される第3のフレーム及び第4のフレームとを含み、第1のフレーム及び第2のフレームは長手方向に沿って複数の貫通孔が設けられている。また、断熱パネルの取付け構造は、前記取付け金具が野縁にネジ留めされ、その取付け金具によって断熱パネルが固定される構造を有する。
【選択図】図2

Description

本発明の一実施形態は、断熱パネルなどのパネル部材を天井に取り付けるときに用いられる取り付け金具に関する。また、本発明の一実施形態は、断熱パネルの天井への取り付け構造及び天井に取り付けられた断熱パネルを含む放射空調装置に関する。
家庭のリビング等に設置される空調機(一般にエアコンと呼ばれている。)は、送風口から冷された又は暖められた空気を吹き出して室内の温度を調節している。これに対し水や空気によって冷やされた(又は暖められた)放射パネルにより室温調整を行う放射方式の空調装置が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示される放射空調装置は、天井面に空調機と扁平形状を有する中空のケースが取り付けられている。扁平形状を有する中空のケースは、間隙を有するように対面させた透湿性を有する放射パネルと断熱パネルとから構成され、この2つのパネルの間隙に風路が形成され空調機から冷やされた(暖められた)空気が送風される構造を有している。
特開2016-217630号公報
放射空調装置を設置するには天井面に断熱パネルと放射パネルを取り付ける必要がある。しかし、既存の住宅の天井は石膏ボード等が張られているため断熱パネルをネジ留めするのが難しい場合が多いことが問題となる。
このような問題に鑑み本発明の一実施形態は、既存の住宅の天井にも断熱パネルを取り付けることのできる取り付け金具を提供することを目的とする。また、本発明の一実施形態は、断熱パネルの天井への取り付け構造及び天井に取り付けられた断熱パネルを含む放射空調装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る取り付け金具は、一方向に伸びる第1のフレームと、第1のフレームと離隔しかつ平行に配置された第2のフレームと、第1のフレームと第2のフレームとの間に架け渡される第3のフレーム及び第4のフレームとを含み、第1のフレーム及び第2のフレームは長手方向に沿って複数の貫通孔が設けられている。
第1のフレーム及び前第2のフレームは断面形状がコの字形を有していてもよい。複数の貫通孔は、第1のフレーム及び第2のフレームの長手方向の中心線上に離隔して配設された複数の第1の貫通孔と、中心線を挟んで両側に配置された複数の第2の貫通孔とを含み、複数の第1の貫通孔と複数の第2の貫通孔が第1のフレーム及び第2のフレームの長手方向に亘って交互に配置されていてもよい。
本発明の一実施形態に係る断熱パネルの取付け構造は、第1の方向に伸びる第1のフレームと、第1のフレームと離隔しかつ平行に配置された第2のフレームと、第1のフレームと第2のフレームとの間に架け渡され第1の方向と交差する第2の方向に伸びる第3のフレーム及び第4のフレームと、第1乃至第4のフレームに固定される断熱パネルとを含み、第1のフレーム及び第2のフレームは長手方向に沿って複数の貫通孔が設けられ、複数の貫通孔の一つ以上によって野縁にネジ留めされている。
第1のフレーム及び第2のフレームは断面形状がコの字形を有していてもよい。複数の貫通孔は、第1のフレーム及び第2のフレームの長手方向の中心線上に離隔して配設された複数の第1の貫通孔と、中心線を挟んで両側に配置された複数の第2の貫通孔とを含み、複数の第1の貫通孔と複数の第2の貫通孔が第1のフレーム及び第2のフレームの長手方向に亘って交互に配置されていてもよい。断熱パネルは、各フレームと重なる部分に凹溝が設けられていてもよい。
断熱パネルの取付け構造において、断熱パネルは分割された複数の断熱パネルからなり、複数の断熱パネルのうち、第1の断熱パネルが、天井から間隙をもって配置され壁面に取り付けられた空調機と天井との間に挿入され、第3のフレームが第1の断熱パネルの前端に沿って設けられていてもよい。
断熱パネルの取付け構造において、複数の断熱パネルが、第1の断熱パネルと、第1の断熱パネルに隣接する第2の断熱パネルと、第2の断熱パネルに隣接する第3の断熱パネルとを含み、第2の断熱パネルと第3の断熱パネルとは、一方が上側凸、他方が下側凸で交互に咬み合う嵌合部を有し、嵌合部の外側で第1のフレーム及び第2のフレームにネジ留めされていてもよい。
本発明の一実施形態によれば、取付け金具を構成するフレームに複数の貫通孔を設けることで、既存の建物に設けられている野縁を利用して取付け金具を天井面に取り付けることができる。本発明の一実施形態によれば、取付け金具を用いることにより、既存の建物の天井面に断熱パネルを取り付けることができ、それにより放射空調装置を設置することができる。
本発明の一実施形態に係る放射空調装置の構成を説明する図であり、(A)は上方からみた斜視図を示し、(B)は下方からみた斜視図を示す。 本発明の一実施形態に係る取付け金具の構造を示し、(A)は平面図を示し、(B)は領域E1の拡大図を示し、(C)は拡大図中に示すA1-A2間の断面図を示す。 本発明の一実施形態に係る取付け金具の取り付け構造を示し、(A)は平面図、(B)はB1-B2間の断面図を示す。 本発明の一実施形態に係る放射空調装置を組み付ける手順を説明する図であり、(A)は空調機を設置する段階、(B)は空調機の上に断熱パネルを設置する段階を示す。 本発明の一実施形態に係る放射空調装置を組み付ける手順を説明する図であり、(A)は取付け金具を設置する段階、(B)は断熱パネルを取付け金具に固定する段階を示す。 本発明の一実施形態に係る断熱パネルの取付け構造を示し、(A)は第1の断熱パネルと第2の断熱パネルが取付けられる部分の断面図を示し、(B)は図5(B)に示すC1-C2間に対応する断面図を示す。 本発明の一実施形態に係る放射空調装置を組み付ける手順を説明する図であり、(A)は断熱パネルを取付け金具に固定する段階を示し、(B)は放射パネルを取り付ける段階を示す。 本発明の一実施形態に係る断熱パネルの取付け構造を示し、図7(A)に示すD1-D2間に対応する断面構造を示す。 本発明の一実施形態に係る放射空調装置の構成を示し、(A)及び(B)は放射パネルを取り付けるための連結具の一例を示す。
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。さらに各要素に対する「第1」、「第2」と付記された文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有しない。
1.放射空調装置の全体的な構成
図1(A)及び(B)は、放射空調装置100の斜視図を示す。図1(A)は、放射空調装置100を上方からみたときの斜視図を示し、図1(B)は、放射空調装置100を下方からみたときの斜視図を示す。図1(A)及び(B)は、また天井面200の裏側に設けられる野縁204を点線で示す。なお、野縁204は天井板の裏側に設けられるため外観に現れず、放射空調装置100は壁面及び天井面に設置されるため、図1(A)に示す構造は直接視認されるものではない。
放射空調装置100は、空調機102、カバー構造体104、断熱パネル106、放射パネル108を含む。断熱パネル106は天井面200に取り付けられ、空調機102は室内の壁面202に取り付けられる。空調機102は、空気吸入口(図示されず)が前面に設けられており、上面(天井側)に送風口114が設けられている。空調機102の大部分はカバー構造体104で覆われており、空気吸入口は直接外観に現れないようにされている。
断熱パネル106は、空調機102の直上から前方にかけて設けられている。断熱パネル106は、例えば、樹脂、石膏、ウレタン、グラスウール、ロックウール等で形成される。断熱パネル106は天井面200に取付けられた取付け金具110により天井面200に取付けられる。取付け金具110は枠状の形態を有し天井面200へネジ留めされる。天井面200は石膏ボード等の天井板で形成されるため、ネジが効かない場合が多い。そのため、本実施形態に係る取付け金具110は野縁204にネジ留めされている。
断熱パネル106は、天井面200に取り付ける前は複数に分割されていてもよい。例えば、図1(A)に示すように、空調機102の上側の第1の断熱パネル1061、その前方の第2の断熱パネル1062、さらにその前方の第3の断熱パネル1063の3つの部分に分けられていてもよい。第1の断熱パネル1061は空調機102と天井面との間に挿入されるように設けられる。この第1の断熱パネル1061の位置を基準として第2の断熱パネル1062が設けられ、さらに第3の断熱パネル1063が設けられる。枠状の取付け金具110が天井面200に予め取り付けられることで、断熱パネル106を複数に分割しても容易に設置することができる。
第1の断熱パネル1061には空調機102の送風口114を塞がないように全面に広がる凹溝が形成されており、第2の断熱パネル1062及び第3の断熱パネル1063にも凹溝が形成されている。放射パネル108は第2の断熱パネル1062及び第3の断熱パネル1063の全体を覆うように設けられる。放射パネル108は、例えば、表面が布製であり、布が平板状に広がるようにフレームに張られた構造を有する。放射パネル108は、天井面に着脱可能に取り付けられる。
第2の断熱パネル1062及び第3の断熱パネル1063に設けられた凹溝と放射パネル108との間に送風口114から送風される空気の流路が形成される。凹溝は第3の断熱パネル1063の先端で開放されており、この流路を流れた空気はそのまま室内に流れ出される。放射空調装置100は、空調機102から送風される冷やされた空気又は暖められた空気をこの流路に流すことで、放射冷却又は熱放射によって室内の空調を行う。放射空調装置100は、冷やされた空気又は暖められた空気で直接室温を調整するだけでなく、放射パネル108よって空調を行うので、空調機102から送風される空気の風量は小さくても十分な空調効果を発揮することができる。
2.取付け金具
本発明の一実施形態に係る取付け金具110の詳細について示す。取付け金具110は天井面に取付けられる。取付け金具110は断熱パネル106を天井面に取り付けるために用いられる。また、取付け金具110には放射パネル108を設置するための部材を取り付けることができる。
2-1.取付け金具の構造
図2(A)は取付け金具110の平面図を示し、(B)は平面図に示す領域E1の拡大図を示し、(C)は拡大図に示すA1-A2間の断面図を示す。取付け金具110は、第1方向に伸びる第1のフレーム1101と、この第1のフレーム1101と離隔し、かつ平行に配置された第2のフレーム1102と、第1のフレーム1101と第2のフレーム1102との間に架け渡される第3のフレーム1103及び第4のフレーム1104を含む。第3のフレーム1103及び第4のフレーム1104は、第1方向と交差する(好ましくは直交する)第2方向に伸びている。
第1のフレーム1101と、第3のフレーム1103及び第4のフレーム1104とは、溶接又はネジ留めにより接合されている。第2のフレーム1102も同様に第3のフレーム1103及び第4のフレーム1104と接合されている。各フレームが接合される角部にはコーナープレート1108が設けられていてもよい。
第1のフレーム1101及び第2のフレーム1102は、図2(A)に示す取付け金具110の中で、空調機102の送風口114の側から前方に伸びるフレーム部分に相当する。別言すれば、第1のフレーム1101及び第2のフレーム1102は、天井に第1方向に伸びる野縁204がある場合、この野縁204と平行に伸びるフレームに相当する。また、天井に第1方向と交差する第2方向に伸びる野縁がある場合、第3のフレーム1103及び第4のフレーム1104はこの第2の野縁と平行に伸びるフレームに相当する。
第1のフレーム1101、第2のフレーム1102、第3のフレーム1103、及び第4のフレーム1104は、平面視において矩形の板状部材で形成される。第1のフレーム1101及び第2のフレーム1102は、長手方向に沿って複数の貫通孔1106が設けられている。複数の貫通孔1106は、第1のフレーム1101及び第2のフレーム1102の全長に亘って設けられていてもよい。
図2(B)に示すように、複数の貫通孔1106は、複数の第1の貫通孔1106a及び複数の第2の貫通孔1106bを含む。複数の第1の貫通孔1106aは第1のフレーム1101の中心線C上に離隔して配置され、複数の第2の貫通孔1106bは、中心線Cを挟んで両側に配置される。複数の第1の貫通孔1106a及び複数の第2の貫通孔1106bは、第1のフレーム1101及び第2のフレーム1102の長手方向に沿って交互に配置される。
第1のフレーム1101及び第2のフレーム1102は、このような貫通孔の配置を有することにより、ネジ留めする位置に自由度を与えることができる。すなわち、第1のフレーム1101及び第2のフレーム1102は、長手方向の中でネジ留めをする位置を適宜選択することができ、幅方向においてもネジ留めをする位置を選択することができる。なお、複数の第1の貫通孔1106aの配置は中心線上に限定されず、中心線からずれていてもよい。複数の貫通孔1106の位置は、図2(A)及び(B)に示される配置に限定されず適宜変更することができる。例えば、複数の貫通孔1106は整列して配置されていなくてもよく、第1のフレーム1101及び第2のフレーム1102の長手方向に沿ってランダムに配置されていてもよい。さらに、第3のフレーム1103及び第4のフレーム1104にも同様に複数の貫通孔が設けられていてもよい。
取付け金具110の大きさは適宜選択される。取付け金具110は、例えば、各フレームが、長さ1000mm~1500mm、幅30mm~100mm、厚さ3mm~10mmの寸法を有するもので形成される。また、貫通孔1106は、直径3mm~8mm程度の大きさで形成される。なお、この寸法は一例であり、取付け金具110は例示される寸法に限定されるものではない。
図2(C)に示すように、第1のフレーム1101は、断面形状がコの字型を有していてもよい。このような断面形状を有する第1のフレーム1101は、複数の貫通孔が設けられても、撓みを防ぐことができ、フレームとして必要な剛性を維持することができる。第2のフレーム1102、第3のフレーム1103、及び第4のフレーム1104も同様の断面形状を有していることが好ましい。
2-2.取付け金具の天井面への取り付け構造
図3(A)及び(B)は、取付け金具110(第1のフレーム1101)の天井面への取り付け構造を示す。図3(A)は平面図を示し、(B)は平面図に示すB1-B2間に対応する断面構造を示す。
取付け金具110は、第1のフレーム1101が天井板206の裏側に設けられている野縁204と重なるように配置される。そして、貫通孔1106(第1の貫通孔1106a、第2の貫通孔1106b)にネジ111が天井板206を貫通するように差し込まれ、野縁204にネジ留めされる。ネジ111としては、例えば、タッピングネジが用いられる。
既存の住宅等において野縁204は天井側に所定の間隔(例えば、300mmピッチ)で設けられているが、全ての住宅で一様な間隔で設けられているものではない。取付け金具110は、第1のフレーム1101の長手方向に複数の貫通孔1106(第1の貫通孔1106a、第2の貫通孔1106b)が形成されているので、野縁204と重なる貫通孔を選んでネジ留めをすることができる。図3(A)及び(B)に示す取付け構造は、第2のフレーム1102についても同様である。
第3のフレーム1103及び第4のフレーム1104を用いて取付け金具110を天井面へ取り付けることができる。前述のように、第2の方向(第3のフレーム1103及び第4のフレーム1104と概略平行な方向)に伸びる野縁がある場合、この野縁を使って第3のフレーム1103及び第4のフレーム1104により取付け金具110を天井面へ取り付けることができる。取り付け構造は図3(A)及び(B)に示す構造と同様である。
本実施形態によれば、取付け金具110を構成するフレームに複数の貫通孔を設けることで、既存の建物に設けられている野縁204を利用して取付け金具110を天井面200に取り付けることができる。次節で示されるように、この取付け金具110を用いることで、断熱パネル106を天井面200に取り付けることができる。
3.断熱パネルの取付け構造
放射空調装置100が組み付けられる手順を示す。放射空調装置100は、空調機102が壁面に取り付けられ、断熱パネル106が天井面200に取付けられる。
図4(A)は、壁面202に空調機102が取付けられる段階を示す。空調機102は壁面202の比較的高い位置で、天井面200との間に隙間(第1の断熱パネル1061が挿入できる程度の隙間)を形成するように設置される。空調機102は前面に空気吸入口112が設けられ、送風口114が上面(天井面200側)に設けられている。空気吸入口112はカバー構造体104に覆われているため外観には現れていない。
図4(B)は、第1の断熱パネル1061を取り付けた段階を示す。第1の断熱パネル1061は、空調機102と天井面200との間に差し込むようにして取り付けられる。第1の断熱パネル1061は、空調機102と天井面200との間に挿入することで、安定した状態で取り付けられる。第1の断熱パネル1061は、下側面(空調機102の側)に凹溝が形成されており、送風口114を塞がない形状を有する。
図5(A)は、取付け金具110を天井面200に取り付けた状態を示す。取付け金具110の取り付け構造は図4(A)及び(B)を参照して説明した通りであり、天井板の裏側に設けられている野縁(図示されず)にネジ留めされる。取付け金具110の位置は第1の断熱パネル1061によって決められる。第1の断熱パネル1061の先端が空調機102から突出しており、その部分に取付け金具110を当てることにより、取付け位置が決められる。
取付け金具110は、第1のフレーム1101、第2のフレーム1102、第3のフレーム1103、及び第4のフレーム1104を床上で組み立ててから天井面200に取付けられる。取付け金具110を天井面200に取り付ける際には、第3のフレーム1103を第1の断熱パネル1061の端部に当接するように設置することで全体の位置決めがされる。第1の断熱パネル1061は空調機102と天井面200との間に挿入されることで、自ずと位置が決められる。取付け金具110は、第1の断熱パネル1061を基準にして位置を設定することで、空調機102との位置関係も整合するように決めることができる。
図5(B)は、第2の断熱パネル1062を取り付ける段階を示す。第2の断熱パネル1062は、その一端が第1の断熱パネル1061の先端と嵌合するように設けられ、取付け金具110にネジ留めされる。第2の断熱パネル1062は、取付け金具110とネジ留めする位置に凹溝1064(第1の凹溝1064a)が設けられており、この部分にネジを通して固定する。
図6(A)及び(B)は、第2の断熱パネル1062の取付け構造の詳細を示す。図6(A)は、第2の断熱パネル1062と第1の断熱パネル1061が嵌合する部分の側面図を示す。第1の断熱パネル1061及び第2の断熱パネル1062は天井面200に取付けられる。第2の断熱パネル1062の端部には凸状部が形成されており、第1の断熱パネル1061にはこの凸状部に嵌合するように凹状部が形成されている。第2の断熱パネル1062は、凸状部が凹状部に嵌合するように設置される。天井面200には、第1の断熱パネル1061の端部に沿うように取付け金具110を形成する第3のフレーム1103が配置されている。第2の断熱パネル1062は、第3のフレーム1103によって浮かないように天井面200の側に凹溝1065が設けられている。
図6(B)は、図5(B)に示すC1-C2間に対応する断面構造を示す。第2の断熱パネル1062は取付け金具110の第2のフレーム1102と重なるように設置されている。第2の断熱パネル1062の裏面側(天井面200の側)には、取付け金具110によって天井面200から浮かないように凹溝1065が形成されている。第2の断熱パネル1062はネジ120によって取付け金具110に固定される。第2の断熱パネル1062には、ネジ120を通す部分に第1の凹溝1064aが形成され、さらにネジ120を隠すように第1の凹溝1064aを塞ぐ化粧板1066が設けられていてもよい。このように、第2の断熱パネル1062にネジ120が露出しない構造とすることで断熱性を高めることができる。
図7(A)は、第3の断熱パネル1063を取り付ける段階を示す。第3の断熱パネル1063は、その一端が第2の断熱パネル1062の一端と嵌合するように設けられ、取付け金具110にネジ留めされる。第3の断熱パネル1063は、取付け金具110とネジ留めする位置に凹溝1064(第2の凹溝1064b、第3の凹溝1064c)が設けられており、この部分にネジを通して固定する。
図8は、第3の断熱パネル1063及び第2の断熱パネル1062の取付け構造の詳細を示す。図8は、図7(A)に示すD1-D2間に対応する断面構造を示す。第3の断熱パネル1063の端部には凸状部が形成されており、第2の断熱パネル1062にはこの凸状部に嵌合するように凹状部が形成されている。第3の断熱パネル1063には上側(天井面200の側)に第1の凸状部が形成され、第2の断熱パネル1062には下側(天井面200の側とは反対側)に第2の凸状部が形成されている。別言すれば、第2の断熱パネル1062は上側(天井面200側)に凹状部が形成されている。第3の断熱パネル1063と第2の断熱パネル1062とは第1の凸状部と第2の凸状部とが咬み合うように嵌合される。別言すれば、第3の断熱パネル1063の凸状部を、第2の断熱パネル1062の凹状部に差し込むようにようにして取り付けられる。
天井面200にはネジ111で野縁204に固定された取付け金具110が設けられている。第3の断熱パネル1063は、第2の断熱パネル1062と同様に取付け金具110に取り付けられる。第3の断熱パネル1063はネジ120によって取付け金具110に固定される。第3の断熱パネル1063には、ネジ120を通す部分に第2の凹溝1064bが設けられる。第2の凹溝1064bも化粧板1066によって塞がれていてもよい。また、図7(A)に示すように、第2の凹溝1064bから離れた位置に第3の凹溝1064cが形成される。第3の凹溝1064cは第3の断熱パネル1063の先端部分に形成される。このように、第3の断熱パネル1063の凸状部が第2の断熱パネル1062の凹状部と咬み合い、さらにネジ120によって取付け金具110に固定されることで、第3の断熱パネル1063を安定した状態で天井面200へ取り付けることができる。
図7(B)は放射パネル108を設置する段階を示す。放射パネル108は断熱パネル106の前面に取り付けられる。放射パネル108は、例えば、枠材1081の外側に布材1082が張られた構造を有する。放射パネル108が取り付けられると下側からは断熱パネル106が視認されなくなる。放射パネル108は取付け金具110に設けられた連結具118により着脱可能に取り付けられる。放射パネル108は矩形状であり比較的広い面積を有する。連結具118は放射パネル108を安定した状態で保持するために取付け金具110の複数箇所に設けられる。
図9(A)及び(B)は、連結具118の一例を示す。連結具118は取付け金具110に設けられ、放射パネル108を構成する枠材1081と連結される。図9(A)は、第1の連結具118a及び第2の連結具118bを示す。第1の連結具118a及び第2の連結具118bは第2の断熱パネル1062と重なる領域に設けられる。別言すれば、第1の連結具118a及び第2の連結具118bは、空調機102に近い側に設けられる。図9(B)は、第3の連結具118cを示す。第3の連結具118cは第3の断熱パネル1603と重なる領域に設けられる。別言すれば、枠材1081の先端側(空調機102から遠い側)に設けられる。
連結具118の構成は適宜選択される。第1の連結具118aはピンで留める形式とし、ピンの位置で回動可能とされていてもよい。第2の連結具118b及び第3の連結具118cは留めピンにより枠材1081を係止するようにされていてもよい。留めピンは磁石に置き換えられてもよい。この場合、枠材1081は、第1の連結具118aの前後で別体として、第1の枠材1081aと第2の枠材1081bとを蝶番119で繋ぎ、折り畳み可能とされていてもよい。すなわち、第2の連結具118b及び第3の連結具118cの係止を外した状態で第1の枠材1081aと第2の枠材1081bを折り畳み、第1の連結具118aで宙づりにできるようにされていてもよい。
以上のようにして、室内に空調機102、断熱パネル106、放射パネル108を取り付けることができ、放射空調装置を設置することができる。本実施形態に示すように、取付け金具110を天井板206の取り付けに用いられる野縁204を用いて天井面200に固定することで、既存の建物にも断熱パネル106を取り付けることができる。また、取付け金具110に放射パネル108を取り付けるための連結具118を設けることができる。これにより、既存の建物に放射空調装置を設置することができる。
100:放射空調装置、102:空調機、104:カバー構造体、106:断熱パネル、1061:第1の断熱パネル、1062:第2の断熱パネル、1063:第3の断熱パネル、1064:凹溝、1064a:第1の凹溝、1064b:第2の凹溝、1064c:第3の凹溝、1065:凹溝、1066:化粧板、108:放射パネル、1081:枠材、1081a:第1の枠材、1081b:第2の枠材、布材:1082、110:取付け金具、1101:第1のフレーム、1102:第2のフレーム、1103:第3のフレーム、1104:第4のフレーム、1106:貫通孔、1106a:第1の貫通孔、1106b:第2の貫通孔、1108:コーナープレート、111:ネジ、112:空気吸入口、114:送風口、118:連結具、118a:第1の連結具、118b:第2の連結具、118c:第3の連結具、120:ネジ

Claims (10)

  1. 一方向に伸びる第1のフレームと、
    第1のフレームと離隔しかつ平行に配置された第2のフレームと、
    前記第1のフレームと前記第2のフレームとの間に架け渡される第3のフレーム及び第4のフレームと、
    を含み、
    前記第1のフレーム及び前記第2のフレームは、長手方向に沿って複数の貫通孔が設けられている、ことを特徴とする取り付け金具。
  2. 前記第1のフレーム及び前記第2のフレームは、断面形状がコの字形を有する、請求項1に記載の取り付け金具。
  3. 前記複数の貫通孔は、前記第1のフレーム及び前記第2のフレームの長手方向の中心線上に離隔して配設された複数の第1の貫通孔と、前記中心線を挟んで両側に配置された複数の第2の貫通孔と、を含み、
    前記複数の第1の貫通孔と前記複数の第2の貫通孔が、前記第1のフレーム及び前記第2のフレームの長手方向に亘って交互に配置されている、請求項1又は2に記載の取り付け金具。
  4. 第1の方向に伸びる第1のフレームと、
    第1のフレームと離隔しかつ平行に配置された第2のフレームと、
    前記第1のフレームと前記第2のフレームとの間に架け渡され、前記第1の方向と交差する第2の方向に伸びる第3のフレーム及び第4のフレームと、
    前記第1乃至第4のフレームの少なくとも1つのフレームに固定される断熱パネルと、
    を含み、
    前記第1のフレーム及び前記第2のフレームは、長手方向に沿って複数の貫通孔が設けられ、前記複数の貫通孔の一つ以上によって野縁にネジ留めされている、ことを特徴とする断熱パネルの取り付け構造。
  5. 前記第1のフレーム及び前記第2のフレームは、断面形状がコの字形を有する、請求項4に記載の断熱パネルの取り付け構造。
  6. 前記複数の貫通孔は、前記第1のフレーム及び前記第2のフレームの長手方向の中心線上に離隔して配設された複数の第1の貫通孔と、前記中心線を挟んで両側に配置された複数の第2の貫通孔と、を含み、
    前記複数の第1の貫通孔と前記複数の第2の貫通孔が、前記第1のフレーム及び前記第2のフレームの長手方向に亘って交互に配置されている、請求項4又は5に記載の断熱パネルの取り付け構造。
  7. 前記断熱パネルは、前記第1乃至第4のフレームと重なる部分に凹溝が設けられている、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の断熱パネルの取り付け構造。
  8. 前記断熱パネルは分割された複数の断熱パネルからなり、
    前記複数の断熱パネルうち、第1の断熱パネルが、天井から間隙をもって配置され壁面に取り付けられた空調機と前記天井との間に挿入され、
    前記第3のフレームが前記第1の断熱パネルの前端に沿って設けられている、請求項4乃至7のいずれか一項に記載の断熱パネルの取り付け構造。
  9. 前記複数の断熱パネルが、前記第1の断熱パネルと、前記第1の断熱パネルに隣接する第2の断熱パネルと、前記第2の断熱パネルに隣接する第3の断熱パネルと、を含み、
    前記第2の断熱パネルと前記第3の断熱パネルとは、一方が上側に第1の凸状部を有し他方が下側に第2の凸状部を有し、前記第1の凸状部と前記第2の凸状部とが交互に咬み合う嵌合部を有し、前記嵌合部の外側で前記第1のフレーム及び前記第2のフレームにネジ留めされている、請求項8に記載の断熱パネルの取り付け構造。
  10. 請求項4乃至9のいずれか一項に記載の断熱パネルの取り付け構造を有し、前記断熱パネルの前面に放射パネルが配置された放射空調装置。
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