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JP2022001595A - 眼科用組成物及びその製造方法 - Google Patents

眼科用組成物及びその製造方法 Download PDF

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JP2022001595A JP2021167153A JP2021167153A JP2022001595A JP 2022001595 A JP2022001595 A JP 2022001595A JP 2021167153 A JP2021167153 A JP 2021167153A JP 2021167153 A JP2021167153 A JP 2021167153A JP 2022001595 A JP2022001595 A JP 2022001595A
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Abstract

【課題】涙液油層を安定化させ、外観が澄明な眼科用組成物を提供する。【解決手段】涙液油層を安定化させ、外観が澄明な眼科用組成物を提供する。(A)流動パラフィン及び(B)非イオン界面活性剤を含有し、(A)成分と、(B−1)ポリオキシエチレンヒマシ油(B−2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(B−3)(B−1)及び(B−2)以外の非イオン界面活性剤の配合質量比が、0.5≦((B−1)+(B−2)+(B−3))/(A)、((B−1)/0.75+(B−2)/2+(B−3)/0.2)/(A)≦10.0である眼科用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、流動パラフィンを含有する眼科用組成物及びその製造方法に関するものである。
涙液油層は、涙の水分の蒸発を防いだり、異物を除去するため眼の機能維持にはなくてはならないものであり、その役割を十分に果たすためには眼表面で安定であることが必要である。この涙液油層はマイボーム腺から分泌される脂質(マイバム)から構成されており、主な成分はワックスエステル、コレステロールエステル、リン脂質等である。一方、これら成分は加齢やホルモン変化によって飽和脂質の割合が増加し涙液油層の安定化に影響して、涙液水層の蒸発が亢進されドライアイ症状が誘発される原因ともなる。さらに眼疲労とも深い関係があると言われている。特に、マイボーム腺機能不全では、脂質の飽和化が過度に進行し、上記症状が悪化することが知られている。これに対して、涙液油層にレシチンを含む眼科用組成物を供給することにより涙液油層を均一化することが報告されている(特許文献1:特開2007−211007号公報)。しかしながら、これらの涙液油層安定化効果は不十分であった。
特開2007−211007号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、涙液油層を安定化させ、外観が澄明な眼科用組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、流動パラフィンが、加齢又はホルモン変化、マイボーム腺機能不全等に起因する飽和脂質が増加した涙液油層を安定化できることを知見した。
一方、流動パラフィンを含有する眼科用組成物には、組成物の外観が澄明になり難く、数時間でクリーミングするという外観安定性上の課題があった。眼科用組成物は、異物試験を容易にする点から澄明であることが好ましく、外観が安定であることが必要である。これに対し、界面活性剤を流動パラフィンが可溶化される量まで配合すれば、澄明化や、外観安定化を可能することができるものの、多量の界面活性剤によって可溶化させた流動パラフィンは、涙液油層に移行しにくくなり、涙液油層安定化効果を失ってしまうという新しい課題が発生した。そこで、流動パラフィンを涙液油層に移行しやすくするために、点眼後に涙液に希釈されることにより流動パラフィンと界面活性剤が分離し、流動パラフィン同士の合一を促進させることで水面へ遊離する眼科用組成物を目指し鋭意検討した。その結果、界面活性剤として非イオン界面活性剤の配合量を流動パラフィンに対して特定の比率以下とすることでこれを実現でき、涙液油層安定化効果を維持できることを知見した。また、非イオン界面活性剤の合計配合量を流動パラフィンに対して特定の比率以上とすることで、澄明性や外観安定性が向上することを知見した。
従って、本発明は下記発明を提供する。
[1].(A)流動パラフィン及び(B)非イオン界面活性剤を含有し、(A)成分と、
(B−1)ポリオキシエチレンヒマシ油
(B−2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
(B−3)(B−1)及び(B−2)以外の非イオン界面活性剤の配合質量比が、
0.5≦((B−1)+(B−2)+(B−3))/(A)、((B−1)/0.75+(B−2)/2+(B−3)/0.2)/(A)≦10.0
である眼科用組成物。
[2].(B)非イオン界面活性剤が、(B−1)ポリオキシエチレンヒマシ油及び(B−2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油から選ばれる1種以上を含む[1]記載の眼科用組成物。
[3].さらに、(C)テルペノイドを含む[1]又は[2]記載の眼科用組成物。
[4].高圧乳化による微細化工程を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の眼科用組成物を製造する方法。
本発明によれば、涙液希釈により流動パラフィンを涙液油層に移行させ涙液油層を安定化し、外観が澄明な眼科用組成物及びその製造方法を提供することができる。
[(A)成分]
(A)流動パラフィン
流動パラフィンは、飽和脂質が増加した不安定な涙液油層に対して、涙液油層安定化効果が高い成分である。流動パラフィンは、トリグリセリドからなる植物油や炭化水素の中でも炭素鎖長の短いスクワラン等と比較して極性が低い油分である。また、流動パラフィンは原油から得られる炭化水素類の混合物であり、常温で液体である。例えば、原油の常圧蒸留残油を原料に減圧蒸留,溶剤脱歴処理を行い、その後溶剤精製法又は水素化分解法処理を行う方法等により製造される。本発明に用いられる流動パラフィンに特に制限はなく、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。具体的には、炭化水素の炭素鎖長に特に制限はないが、15〜45のものが好適に用いられる。また、炭化水素における二重結合の有無について特に制限はないが、飽和炭化水素を多く含むものが好適に用いられる。さらに、炭化水素の構造としては、直鎖、分岐鎖及び環状構造のいずれを含んでいてもよく、いずれの比重の流動パラフィンであっても用いることができる。特に、日本薬局方に収載された流動パラフィン及び軽質流動パラフィン等が好適である。なお、安定剤として適当な型のトコフェロールを含んでいてもよい。
流動パラフィンの粘度はその分子量と相関しており、第十六改正日本薬局方第1法(37.8℃)の測定方法において、粘度30〜100mm2/sのものが好ましく、粘度37〜88mm2/sのものがより好ましく、74〜88mm2/sのものがさらに好ましい。上記粘度範囲内の2種以上を混合してもよい。粘度を30mm2/s以上とすることで、涙液油層安定化効果をより得ることができ、100mm2/s以下とすることで、組成物の澄明性(透過率)が高められると同時に、流動パラフィン特有の眼刺激をより軽減することができる。
(A)成分の配合量は、組成物中0.001〜25.0W/V%(質量/容積%,g/100mL以下同様)が好ましく、0.001〜2.5W/V%がより好ましく、0.001〜1.0W/V%がさらに好ましく、0.01〜0.5W/V%が特に好ましく、0.05〜0.25W/V%が最も好ましい。0.001W/V%以上で、涙液油層安定化効果をより得ることができ、25.0W/V%以下とすることで、組成物の澄明性がより高められると同時に流動パラフィン特有の眼刺激をより軽減することができる。
[(B)成分]
(B)非イオン界面活性剤
(A)流動パラフィンを含有する眼科用組成物には、上述したように組成物の澄明性や、外観安定性上の課題があり、界面活性剤の配合で課題が解決できるものの、多量の界面活性剤によって可溶化させた流動パラフィンは涙液油層安定化効果を失ってしまう。非イオン界面活性剤の中でも(B−1)ポリオキシエチレンヒマシ油及び(B−2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(B−3)(B−1)及び(B−2)以外の非イオン界面活性剤の配合質量比を、0.5≦((B−1)+(B−2)+(B−3))/(A)、((B−1)/0.75+(B−2)/2+(B−3)/0.2)/(A)≦10.0とすることで、組成物の外観は澄明でありながら、涙液希釈により流動パラフィンと非イオン界面活性剤が分離し、流動パラフィン同士の合一を促進、水面への遊離を促進し、涙液油層安定化効果を発揮できる。上記(B−1)成分と(B−2)成分は、比較的高濃度配合しても、涙液油層安定化効果を維持できるため、組成物の澄明性に有利である点から1種以上配合されていることが好ましい。さらに、組成物の澄明性や、外観安定性の点から非イオン界面活性剤は2種以上配合されていることがより好ましい。また、HLBに関しては、涙液油層安定化効果に影響を及ぼすおそれがあるため、10以上の非イオン界面活性剤を用いることが好ましく、12.8以上がより好ましく、13以上がさらに好ましい。
(B−1)ポリオキシエチレンヒマシ油
ポリオキシエチレンヒマシ油(POEヒマシ油)は、ヒマシ油に酸化エチレンを付加重合することによって得られる化合物であり、酸化エチレンの平均付加モル数が異なるいくつかの種類が知られている。ポリオキシエチレンヒマシ油における酸化エチレンの平均付加モル数については、特に限定はないが、3〜60モルが例示される。具体的にはポリオキシエチレンヒマシ油3(数値は酸化エチレンの平均付加モル数、以下同様)、ポリオキシエチレンヒマシ油10、ポリオキシエチレンヒマシ油20、ポリオキシエチレンヒマシ油35、ポリオキシエチレンヒマシ油40、ポリオキシエチレンヒマシ油50、ポリオキシエチレンヒマシ油60等が挙げられる。これらのポリオキシエチレンヒマシ油は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。涙液油層安定化効果の点から、ポリオキシエチレンヒマシ油35を用いることが好ましい。
(B−1)成分の配合量は、上記比率を満たしていれば特に限定されないが、組成物中0.0005〜25.0W/V%が好ましく、0.0005〜20.0W/V%がより好ましく、0.001〜10.0W/V%がさらに好ましく、0.0025〜6.0W/V%が特に好ましい。涙液油層安定化効果の点からは5.0W/V%以下が好ましく、2.5W/V%以下がより好ましく、1.0W/V%以下がさらに好ましい。
(B−2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(POE硬化ヒマシ油)は、水添したヒマシ油に酸化エチレンを付加重合することによって得られる化合物であり、酸化エチレンの平均付加モル数が異なるいくつかの種類が知られている。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油における酸化エチレンの平均付加モル数については、特に限定はないが、5〜100モルが例示される。具体的にはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油5(数値は酸化エチレンの平均付加モル数、以下同様)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油10、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油20、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油30、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油100等が挙げられる。これらのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。涙液油層安定化効果の点から、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を用いることが好ましい。
(B−2)成分の配合量は、上記比率を満たしていれば特に限定されないが、組成物中0.0005〜20.0W/V%が好ましく、0.0010〜10.0W/V%がより好ましく、0.0025〜6.0W/V%がさらに好ましい。涙液油層安定化効果の点からは5.0W/V%以下が好ましく、2.5W/V%以下がより好ましく、1.0W/V%以下がさらに好ましい。
(B−3)(B−1)及び(B−2)以外の非イオン界面活性剤
ポリソルベート80(モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)(()内数値は酸化エチレンの平均付加モル数、以下同様)に代表されるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(POEソルビタン脂肪酸エステル)、ポロクサマーに代表されるポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー(POEPOPグリコール)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(4)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(10)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(100)に代表されるモノステアリン酸ポリエチレングリコール等が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。ただし、界面から脱着しにくいレシチンや水添レシチン、ホスファチジルコリンやホスファチジルグリセロール等のリン脂質類等は涙液希釈によって流動パラフィンから分離せず、流動パラフィンが涙液油層へ移行されにくくなるため、実質的に含まれないことが好ましい。
(B−3)成分を配合する場合、(B−3)成分の配合量は、下記比率を満たしていれば特に限定されないが、涙液油層安定化効果の点からは組成物中1.0W/V%以下が好ましく、0.5W/V%以下がより好ましく、0.4W/V%以下がさらに好ましい。
(B)成分の配合下限は、((B−1)+(B−2)+(B−3))/(A)で規定することができ、0.5≦((B−1)+(B−2)+(B−3))/(A)であり、1.0以上がより好ましく、2.5以上がさらに好ましい。配合下限未満では組成物の澄明性が悪くなる。なお、((B−1)+(B−2)+(B−3))/(A)の上限は特に限定されないが、通常20以下である。一方、配合上限は、((B−1)/0.75+(B−2)/2+(B−3)/0.2)/(A)で規定することができ、((B−1)/0.75+(B−2)/2+(B−3)/0.2)/(A)≦10.0であり、8.0以下がより好ましく、3.3以下がさらに好ましい。なお、((B−1)/0.75+(B−2)/2+(B−3)/0.2)/(A)の下限値は特に限定されないが、通常0.25以上である。
「((B−1)+(B−2)+(B−3))/(A)」は、(A)成分に対する(B)非イオン界面活性剤の量を規定したものである。((B−1)/0.75+(B−2)/2+(B−3)/0.2)/(A)は、本発明の効果を得られる(B−1)、(B−2)、(B−3)の量を規定したものである。これらは、(B)成分の種類によって異なる。例えば、(A)成分1.0W/V%の場合、(B−1)単独であれば0.5W/V%以上、7.5W/V%以下、(B−2)単独であれば0.5W/V%以上、20.0W/V%以下、(B−3)単独であれば0.5W/V%以上、2.0W/V%以下とする必要がある。複合組成の場合、(B−3)を多く配合すると全非イオン界面活性剤配合濃度としては少量しか配合できず、組成物の澄明性や安定性の点から不利になる点から、((B−1)/0.75+(B−2)/2+(B−3)/0.05)/(A)として規定してもよい。なお、上記比率はW/V%比であるが、質量比と同じ値となる。
なお、塩化ベンザルコニウムや塩化ベンゼトニウムに代表される陽イオン性界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウムやソルビン酸又はその塩に代表される陰イオン性界面活性剤、ラウラミンオキシドに代表される両性界面活性剤は、涙液希釈による流動パラフィンと界面活性剤の分離を阻害し、流動パラフィンが涙液油層へ移行されにくくなるため、組成物中に0.1W/V%以下とすることが好ましく、0.01W/V%以下とすることがより好ましく、実質的に含まないことがさらに好ましい。
[(C)成分]
本発明の眼科用組成物は、さらにテルペノイドを含有するとよい。(C)テルペノイドの配合により、組成物の涙液希釈による流動パラフィンの水面への遊離性を高める等、遊離性を調整することができ、涙液油層安定化効果を高めることができる。本発明におけるテルペノイドとは、イソプレンユニットを構成単位とする構造を有するもので、例えば、テルペン炭化水素、テルペンアルコール、テルペンアルデヒド、テルペンケトン等が挙げられる。また、炭素数により、モノテルペン、セスキテルペン、ジテルペン、トリテルペン、テトラテルペンがある。具体的には、メントール、メントン、カンフル、ボルネオール、リュウノウ、ゲラニオール、シネオール、リナロール、シトロネロール及びリモネン等のモノテルペン、レチノール及びレチナール等のジテルペン、カロチノイド等のテトラテルペン等が挙げられる。中でも、モノテルペンを使用することが好ましい。これらのテルペノイドは、d体、l体又はdl体のいずれでも使用することができる。中でも、メントール、メントン、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、シネオール、リナロールが好ましく、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、シネオール、リナロールがより好ましい。なお、本発明において、テルペノイドとして、上記化合物を含有する精油を使用してもよい。このような精油としては、例えば、ユーカリ油、ベルガモット油、ウイキョウ油、ローズ油、ハッカ油、ペパーミント油、スペアミント油、及びフタバガキ科植物の精油、ロズマリン油、ラベンダー油等が挙げられる。涙液油層安定化効果を高める点から、ベルガモット油、ユーカリ油が好ましい。
(C)成分の配合量は、組成物中0.0001〜0.2W/V%であり、(C)成分の種類、(B)成分等の他の配合成分及びその配合量等から適宜選定される。0.001〜0.1W/V%が好ましい。この配合濃度範囲では、他の配合成分の種類や配合量に関わらず、(C)テルペノイド類が析出するおそれが少ない。また、涙液油層安定化効果の観点から0.005W/V%以上がさらに好ましく、刺激感を低減する観点から0.075W/V%以下がさらに好ましい。
[その他の成分]
本発明の組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分を適量配合することができる。その他の成分としては、流動パラフィン以外の油成分、防腐剤、糖類、緩衝剤、pH調整剤、等張化剤、安定化剤、多価アルコール、粘稠剤、薬物等が挙げられる。これらの成分は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。下記に示す成分の配合量は、配合する場合の好ましい範囲であり、組成物中の量である。
流動パラフィン以外の油成分として、ヒマシ油、大豆油、オリーブ油、ゴマ油、コーン油、ヤシ油、アーモンド油、中鎖脂肪酸トリグリセリド、酢酸−d−α−トコフェロール、レチノールパルミチン酸エステル、白色ワセリン、精製ラノリン、コレステロール、ミックストコフェロール等が挙げられる。流動パラフィン以外の油成分の配合量は0.001〜1.0W/V%が好ましく、0.001〜0.5W/V%がより好ましく、0.001〜0.25W/V%が最も好ましい。
防腐剤の中でもアルキル鎖やベンゼン環等の疎水部を有する防腐剤として、チメロサール、フェニルエチルアルコール、アルキルアミノエチルグリシン、クロルヘキシジングルコン酸、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル等が挙げられるが、流動パラフィンが涙液油層へ移行されにくくなるため、組成物中に0.1W/V%以下が好ましく、実質的に含まないことがより好ましい。
糖類としては、グルコース、シクロデキストリン、キシリトール、ソルビトール、マンニトール等が挙げられる。なお、これらは、d体、l体又はdl体のいずれでもよい。糖類の配合量は、組成物中0.001〜5.0W/V%が好ましく、0.001〜1W/V%がより好ましく、0.001〜0.1W/V%がさらに好ましい。
緩衝剤としては、例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ホウ酸、ホウ砂、リン酸、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、氷酢酸、トロメタモール、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。緩衝剤の配合量は、組成物中0.001〜5.0W/V%が好ましく、0.001〜2W/V%がより好ましく、0.001〜1W/V%がさらに好ましい。
pH調整剤としては、無機酸又は無機アルカリ剤が挙げられる。例えば、無機酸としては(希)塩酸が挙げられる。無機アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。組成物のpHは、3.5〜13.0とすることもでき、涙液油層不安定化が引き起こす諸症状をより改善する点から3.5〜8.0が好ましく、5.5〜8.0がより好ましい。なお、pHの測定は、25℃でpHメータ(HM−25R、東亜ディーケーケー(株))を用いて行う。
等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、乾燥炭酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等が挙げられる。涙液油層不安定化が引き起こす諸症状をより改善する点から、塩化ナトリウムと塩化カリウムを少なくとも1種以上配合し、等張化されていることが好ましい。組成物の対生理食塩水浸透圧比は涙液油層不安定化が引き起こす諸症状をより改善する点から0.60〜2.00が好ましく、0.60〜1.55がより好ましく、0.83〜1.20が最も好ましい。なお、浸透圧の測定は、25℃で自動浸透圧計(A2O、アドバンスドインストルメンツ社)を用いて行う。
安定化剤としては、例えば、エデト酸ナトリウム、シクロデキストリン、亜硫酸塩、ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。安定化剤の配合量は、組成物中0.001〜5.0W/V%が好ましく、0.001〜1W/V%がより好ましく、0.001〜0.1W/V%がさらに好ましい。ジブチルヒドロキシトルエンは涙液希釈による流動パラフィンと界面活性剤の分離を阻害し、流動パラフィンが涙液油層へ移行されにくくなるため、実質的に含まないことがより好ましい。
多価アルコールとしては、グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。多価アルコールを配合する場合、多価アルコールの配合量は、組成物中0.001〜5.0W/V%が好ましく、0.001〜1W/V%がより好ましく、0.001〜0.1W/V%がさらに好ましい。
粘稠剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。粘稠剤を配合する場合、その配合量は、組成物中0.001〜5.0W/V%が好ましく、0.001〜1W/V%がより好ましく、0.001〜0.1W/V%がさらに好ましい。
薬物(薬学的有効成分)としては、例えば、充血除去成分(例えば、エピネフリン、塩酸エピネフリン、エフェドリン塩酸塩、塩酸テトラヒドロゾリン、ナファゾリン塩酸塩、ナファゾリン硝酸塩、フェニレフリン塩酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩等)、消炎・収斂剤(例えば、ネオスチグミンメチル硫酸塩、イプシロン−アミノカプロン酸、アラントイン、ベルベリン塩化物水和物、ベルベリン硫酸塩水和物、アズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、リゾチーム塩酸塩等)、抗ヒスタミン剤(例えば、ジフェンヒドラミン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩等)、水溶性ビタミン類(フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、シアノコバラミン、ピリドキシン塩酸塩、パンテノール、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム等)、アミノ酸類(例えば、L−アスパラギン酸カリウム、L−アスパラギン酸マグネシウム、L−アスパラギン酸カリウム・マグネシウム(等量混合物)、アミノエチルスルホン酸、コンドロイチン硫酸ナトリウム等)、サルファ剤等が挙げられる。薬物を配合する場合、薬物の含有量は、各薬物の有効な適性量を選択することができるが、組成物中0.001〜5.0W/V%が好ましく、0.001〜1W/V%がより好ましく、0.001〜0.1W/V%がさらに好ましい。
[製造方法]
本発明の組成物の製造方法は特に限定されないが、例えば、(A)成分等の油性成分と(B)成分等の界面活性剤成分との混合溶液を、水性成分を含む水溶液と混合して乳化させ、pH調整後、総体積を水により調整することにより得ることができる。各液体の混合方法は、一般的な方法でよく、パルセーター、プロペラ羽根、パドル羽根、タービン羽根等を用いて適宜行われるが、回転数は特に限定されず、激しく泡立たない程度に設定することが好ましい。各液体の混合温度は特に限定しないが、油性成分と界面活性剤成分が共に融解温度以上であることが好ましく、具体的には40〜95℃の範囲から適宜選定される。より好ましくは、さらに高圧乳化による微細化工程を行う。高圧乳化条件は、組成物の澄明性を向上させる観点からは高圧でパス回数を多くすることが好ましく、生産効率を向上させる観点からは、低圧でパス回数を少なくすることが好ましく、噴射圧は100〜245MPaが好ましく、150〜245MPaがより好ましく、200〜245MPaがさらに好ましい。さらに背圧を印加することが好ましく、1〜10MPaが好ましく、2〜5MPaがより好ましい。さらにパス回数は1〜10回が好ましく、1〜5回がより好ましい。高圧乳化時の温度は20〜90℃の範囲から適宜選定される。
また、得られた組成物を樹脂製容器に充填後、さらに包装体により密封し、上記容器と上記包装体との間に形成された空間の不活性ガスを封入してもよく、眼科用組成物を樹脂製容器に充填し、脱酸素剤と共に包装体により密封してもよい。
[眼科用組成物]
本発明の組成物は、「水性眼科用組成物」であることが好ましい。本発明において、「水性眼科用組成物」とは、媒質が水である眼科用組成物をいう。なお、水の配合量は、涙液との混合を容易にし流動パラフィン移行遅延を防ぎ、涙液油層安定化効果をより得る点から、組成物中90.0〜99.5W/V%が好ましく、95.0〜98.0W/V%がより好ましい。
本発明の組成物は目への適応を容易にする点から液体が好ましく、25℃における粘度は、涙液との混合を容易にし流動パラフィン移行遅延を防ぎ、涙液油層安定化効果をより得る点から、20mPa・s以下が好ましく、10mPa・s以下がより好ましく、5mPa・s以下がさらに好ましく、2mPa・s以下が特に好ましい。なお、粘度の測定方法はコーンプレート型粘度計(例えば、DV2T、英弘精機(株))を用いて行う。
本発明の組成物は異物混入時の発見を容易にする点から、澄明であることが好ましい。具体的には分光光度計(UV−1800、(株)島津製作所)を用いて測定した波長600nmの透過率が50〜100%が好ましく、75〜100%がより好ましく、90〜100%がさらに好ましい。
本発明の組成物中に含有される界面活性剤と流動パラフィンの会合体の中位径は粒子径測定装置(ELSZ−200ZS、大塚電子(株)製)にて測定し、組成物の澄明性や、外観安定性の点から1〜200nmが好ましく、1〜100nmがより好ましく、1〜60nmがさらに好ましく、1〜40nmが最も好ましい。
本発明の組成物は、点眼剤、コンタクトレンズ用点眼剤、洗眼剤等として好適に使用できるが、涙液希釈倍率が高く、流動パラフィンからの界面活性剤の離脱がより促進され、流動パラフィン送達が効率的に行われる点から特に点眼剤、コンタクトレンズ用点眼剤(コンタクトレンズ装着者用点眼剤)として好適に使用できる。コンタクトレンズとしては、ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズ等特に限定されない。
点眼剤又はコンタクトレンズ用点眼剤として使用する場合、1回につき10〜100μLを1〜3滴1日につき1〜6回点眼することが好ましく、目からあふれ出すことにより涙液油層安定化効果が減ずるおそれがあるため1回につき10〜50μLを1〜3滴1日につき1〜6回がより好ましく、1回につき10〜30μLを1〜3滴1日につき1〜6回がさらに好ましい。洗眼剤として使用する場合、1回につき3〜6mL、1日につき3〜6回洗眼することが好ましい。
本発明の組成物は、単に涙液油層に油を補給するものやマイボーム腺からの油成分の産生を促進するものではなく、マイボーム腺機能不全等により不安定化した涙液油層を安定化させるものである。単純に油成分の産生を促進するのでは、飽和脂質まで増加してむしろ症状を悪化させる要因となり、涙液油層に油を補給するだけでは不安定化した涙液油層を安定化できない。本発明の組成物は、涙液油層安定化用(涙液油層安定化剤)として有効であり、さらに、ドライアイ症状(眼の疲れ、眼のぼやけ・かすみ、眼の乾き、異物感、眼の痛み、眼がまぶしい、眼が重い、眼のかゆみ、眼の不快感、眼脂、流涙、充血等)及び眼疲労症状(眼が疲れる、疲労感、肩こり、頭痛等)の改善用(ドライアイ症状改善剤)として有効である。特に涙液油層不安定化によって生じるドライアイ症状及び眼疲労症状の改善用(眼の疲れ、眼のぼやけ・かすみ、眼の乾き又は疲労感改善剤)として有効である。より効果的な症状は眼の疲れ、眼のぼやけ・かすみ、眼の乾き、疲労感であり、さらに効果的な症状は眼の疲れ、眼のぼやけ・かすみであり、最も効果的な症状は眼のぼやけ・かすみである。上記の点から、マイボーム腺機能不全患者用、ドライアイ患者用、眼疲労患者用、特に涙液油層不安定化又はマイボーム腺機能不全によって引き起こされるドライアイ患者用、涙液油層不安定化又はマイボーム腺機能不全によって引き起こされる眼疲労患者用として有用である。なお、コンタクトレンズ装着はマイボーム腺機能不全を助長することから、コンタクトレンズ装用者用、特にソフトコンタクトレンズ装用者用とすることが好ましい。
有効量、投与方法、調製方法等は上記に記載した通りであり、例えば、流動パラフィン量として、成人1人当たり0.01〜1mgを、1日1〜6回に分けて、眼に投与する。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、((B−1)+(B−2)+(B−3))/(A)、((B−1)/0.75+(B−2)/2+(B−3)/0.2)/(A)、((B−1)/0.75+(B−2)/2+(B−3)/0.05)/(A)は、上記比率はW/V%比であり、質量比と同じ値となる。
[実施例、比較例]
下記表に各水性成分を90mLの水に溶解し、90℃15分間加温混合した。別途、(A)流動パラフィンと(B)非イオン界面活性剤のプレミックスを作製し、90℃15分間加熱混合した。次に、プレミックスを上記水溶液に所定量加え、さらに90℃15分間加熱混合した。その後、室温まで冷却し、pH調整を行い、水で100mLになるように水を加えた。さらに、高圧乳化機(スターバーストミニ、(株)スギノマシン)を用い、噴射圧200MPa背圧3MPaにて5回処理を行ない、点眼剤を調製した。得られた組成物について、下記評価を行った。結果を表中に併記する。また、製造後24時間後、40℃・6カ月保存後の外観安定性を評価した結果、実施例においてはクリーミング等見られず外観安定であったものの、比較例1,3はクリーミングしていた。なお、各実施例の粘度は0.5〜2.0mPa・sの範囲であった。
[希釈による流動パラフィンの水面への遊離性試験]
ヒトの涙液は平均7μLと言われており点眼剤30〜60μLを点眼した場合、約1.12〜1.23倍希釈されることになる。本試験では組成物の涙液希釈による流動パラフィンの水面への遊離性を評価するため、モデル涙液として生理食塩水を使用し、希釈倍率約1.2倍で希釈した時の水面上への流動パラフィン遊離を観察した。観察を容易にするため開口部の狭いメスフラスコを使用した。具体的には、50mLメスフラスコに生理食塩水10mLを加え、さらに組成物を開口部まで注いだ。なお、開口部まで注いだときの希釈率が1.2倍となるメスフラスコを使用し、開口部の面積は152mm2であった。水面上の流動パラフィンの観察は、蛍光灯を光源として光を液面にあて、液面に浮かんでいる油の干渉光を観察し、水面に占める油の干渉光の面積の割合を算出し、以下の基準で評価した。なお、いずれの実施例と比較例において非希釈の場合は油の干渉光は観察されなかった。
[評価基準]
◎:水面の10%以上に油の干渉光が観察される
○:水面の10%未満に油の干渉光が観察される
×:油の干渉光は観察されない
[涙液油層安定性試験]
涙液油層安定性の評価を、ドライアイ観察装置DR−1(興和株式会社製)を用いて涙液油層のBUT(break up time)を測定することで行った。DR−1は涙液油層表面と涙液水層との境界面で反射される光の干渉像を測定できる装置である。健常眼では、均一な灰色または白色の干渉像が観察され、涙液油層が崩壊すると干渉像が消失する。被験者に各点眼剤30μLを点眼し10分経過後、数度瞬目し、その瞬目から涙液油層の崩壊までの時間(油層BUT)を測定した。被験者は点眼前の油層BUTが10秒以下の人7名13眼を選択した。結果を7名13眼の平均値から、下記評価基準で示す。10秒以下であった油層BUTは日内や日間変動、流動パラフィンを含まない点眼剤においては10秒を超えることはなく、10秒以上への改善は十分な有用性があるものとして可であると判断した。
[評価基準]
◎(優):油層BUTが60秒以上
〇(良):油層BUTが30秒以上60秒未満
●(可):油層BUTが10秒以上30秒未満
×(不可):油層BUTが10秒未満
[透過率(%)(澄明性)]
製造直後の点眼剤を、分光光度計を用いて、波長600nmの透過率を測定した。
50%以上を合格とする。
Figure 2022001595
Figure 2022001595
Figure 2022001595
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Figure 2022001595
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Figure 2022001595
Figure 2022001595
Figure 2022001595
[試験例]
〈in vitro涙液油層安定性試験〉
各油成分の涙液油層安定性を調べるために、in vitro評価系にて評価を行った。不安定化した涙液油層モデルとして、ウサギ眼瞼から抽出したマイバムに飽和脂質としてステアリン酸ステアリルとステアリン酸コレステリルを100:3.3:6.7の質量比で混合したもののクロロホルム溶液を作製し、その溶液を単位面積当たりの脂質量が5μg/cm2(平均的な眼の単位面積当たりの脂質量)となるようにポリテトラフルオロエチレン製水槽(45cm2)中の生理食塩水面上に展開した。さらに、所定の濃度にした各油のクロロホルム溶液675μL(平均的な眼の大きさ2cm2あたり30μLとなる)を展開し、37℃15分間静置し、クロロホルムを完全に揮発させ、ポリテトラフルオロエチレン棒にて10回圧縮伸展行った後、油層の干渉光を目視にて観察し、以下の基準で涙液油層安定性の評価を行った。涙液において水層が露出していなければ一定以上の安定性があるものと考えられるため可であると判断した。
[涙液油層安定性評価]
◎(優):均一な油層
〇(良):ほぼ均一な油層
●(可):ムラがあるが水層は露出せず
×(不可):水層が露出
Figure 2022001595
飽和脂質が増加した不安定化涙液油層モデルにおいて、流動パラフィンは安定化効果が見られたものの、ヒマシ油、ゴマ油、中鎖脂肪酸トリグリセリド、レシチンは安定化効果が見られなかった。
上記例で使用した原料を下記に示す。なお、特に明記がない限り、表中の各成分の量は純分換算量である。
流動パラフィン第十六改正日本薬局法第1法(37.8℃)粘度76.6mm2/s(KAYDOL、島貿易(株)製)
流動パラフィン第十六改正日本薬局法第1法(37.8℃)粘度34.8mm2/s(ハイコールM−172、カネダ(株)製)
ポリオキシエチレンヒマシ油:ポリオキシエチレンヒマシ油35、ユニオックスC35、日油(株)製
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油*1:ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、HCO60、日本サーファクタント工業(株)製
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油*2:ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40、HCO40、日本サーファクタント工業(株)製
モノステアリン酸ポリエチレングリコール*3:モノステアリン酸ポリエチレングリコール(4)、MYS4V、日本サーファクタント工業(株)製
モノステアリン酸ポリエチレングリコール*4:モノステアリン酸ポリエチレングリコール(10)、MYS10V、日本サーファクタント工業(株)製
モノステアリン酸ポリエチレングリコール*5:モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40)、MYS40MV、日本サーファクタント工業(株)製
モノステアリン酸ポリエチレングリコール*6:モノステアリン酸ポリエチレングリコール(100)、EMALEX8100、日本エマルション(株)製
POEソルビタン脂肪酸エステル*7:ポリソルベート80(モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、花王(株)製
POEPOPグリコール(ポリオキシエチレン(196)−ポリオキシプロピレン(67)ブロックコポリマー*8:LutrolF127、BASFジャパン(株)製
ホウ酸:小堺製薬(株)製
トロメタモール:関東化学(株)製
エデト酸ナトリウム水和物:クワレットN、ナガセケムテックス(株)製
塩化ナトリウム:富田製薬(株)製
水酸化ナトリウム:和光純薬工業(株)製
ヒマシ油:カネダ(株)製
ゴマ油:カネダ(株)製
中鎖脂肪酸トリグリセリド:NIKKOL トリエスター F−810、日光ケミカルズ(株)製
レシチン:卵由来、MP Biomedicals,Inc.製
メントール:l−メントール、鈴木薄荷(株)製
dl−カンフル:日本精化(株)製
ボルネオール:d−ボルネオール、柳沢正巳商店(株)製
ゲラニオール:高砂香料工業(株)製
シネオール:高砂香料工業(株)製
リナロール:高砂香料工業(株)製
ベルガモット油:山本香料(株)製
ユーカリ油:小川香料(株)製

Claims (4)

  1. (A)流動パラフィン及び(B)非イオン界面活性剤を含有し、(A)成分と、
    (B−1)ポリオキシエチレンヒマシ油
    (B−2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
    (B−3)(B−1)及び(B−2)以外の非イオン界面活性剤の配合質量比が、
    0.5≦((B−1)+(B−2)+(B−3))/(A)、((B−1)/0.75+(B−2)/2+(B−3)/0.2)/(A)≦10.0
    である眼科用組成物。
  2. (B)非イオン界面活性剤が、(B−1)ポリオキシエチレンヒマシ油及び(B−2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油から選ばれる1種以上を含む請求項1記載の眼科用組成物。
  3. さらに、(C)テルペノイドを含む請求項1又は2記載の眼科用組成物。
  4. 高圧乳化による微細化工程を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の眼科用組成物を製造する方法。
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