JP2021088158A - 記録素子基板及び液体吐出ヘッドならびにそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録素子基板と電気配線基板との間の電気接続部を十分な量の封止材で封止できて電気的信頼性の向上が可能な液体吐出ヘッドを提供する。【解決手段】液体を吐出する吐出口と液体に吐出エネルギーを付与するエネルギー発生素子とを有し、信号が入力する接続端子213が一方の表面に設けられている記録素子基板2において、接続端子213の形成位置に対応して記録素子基板2の側面に凹部215を形成する。凹部215は、記録素子基板2の側面において、記録素子基板2の一方の表面からは凸部216を介して離れて形成される。凹部215の縁217において、記録素子基板2の側面と、凹部215を構成する面のうちの記録素子基板2の側面に接続された接続面である天井面218とが凸部216を挟む角は90°未満である。【選択図】図1
Description
本発明は、液体吐出ヘッドに関し、特に、液体吐出ヘッドに用いられる記録素子基板及びその製造方法と、記録素子基板を備える液体吐出ヘッドとその製造方法とに関する。
吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドは、液体に吐出エネルギーを与えるエネルギー発生素子と吐出口とが形成された記録素子基板と、記録素子基板に電気信号を供給する電気配線基板とを備えている。電気配線基板と記録素子基板との間は、例えばフライング形状である複数のリードによって電気的に接続されており、リードを含めて電気配線基板と記録素子基板との間の電気接続部は封止材により封止されて被覆保護される。確実な封止のためにリードを挟むように上方からと下方からとの計2回、封止材を塗布するが、これは作業効率がよくない。そこで記録素子基板の側面に凹部を形成し、リードを超えて凹部の縁まで達してそこでメニスカスを形成するように上方から封止材を塗布することが提案されている。記録素子基板の一般的な製造方法は特許文献1に開示され、記録素子基板の側面に凹部を形成することは特許文献2に開示されている。
側面に凹部が形成されている記録素子基板を用い上方から封止材を塗布して電気接続部を封止する場合、凹部の縁で封止材がメニスカスを形成することにより封止材がさらなる流動を停止するので、電気接続部が十分な量の封止材で封止されることになる。しかしながらメニスカスが決壊して封止材が下方に向けてさらに流動し、その結果、十分な量の封止材で電気接続部を封止できなくなり、電気的信頼性が低下することがある。
本発明の目的は、記録素子基板と電気配線基板との間の電気接続部を十分な量の封止材で封止できて電気的信頼性の向上が可能な記録素子基板及び液体吐出ヘッドと、それらの製造方法とを提供することにある。
本発明の記録素子基板は、液体を吐出する吐出口と液体に吐出エネルギーを付与するエネルギー発生素子とを備える記録素子基板において、記録素子基板の一方の表面に、エネルギー発生素子を駆動するための信号が入力する接続端子が設けられ、接続端子が形成された位置に対応して記録素子基板の側面に凹部が形成され、凹部は、側面において一方の表面からは離れて形成され、一方の表面と凹部との間に凸部が形成され、凹部の一方の表面に近い側の縁において、側面と、凹部を構成する面のうちの側面に接続された接続面と、が凸部を挟む角が90°未満であることを特徴とする。
本発明の液体吐出ヘッドは、本発明に基づく記録素子基板と、接続端子に電気的に接続して信号を記録素子基板に供給する電気配線基板と、を備え、記録素子基板と電気配線基板との電気接続部が封止材で封止されていることを特徴とする。
本発明の記録素子基板の製造方法は、複数個の記録素子基板に対応する大きさのシリコン半導体のウエハを使用し、ウエハにおける隣接する記録素子基板の間の境界となる境界領域において、ウエハの第1の表面にV字断面の溝を形成し、境界領域において溝の頂点からずれた位置でダイシングを行うことにより、ウエハから個々の記録素子基板を切り離すとともに記録素子基板の側面に凹部を形成することを特徴とする。
本発明の液体吐出ヘッドの製造方法は、電気配線基板と記録素子基板とを電気的に接続する接続工程と、接続工程ののち記録素子基板の側面に沿って一方の表面の位置から縁の位置に向けて流動する方向で、電気接続部に対して液状の封止材を塗布する塗布工程と、を有する。
本発明によれば、記録素子基板と電気配線基板との間の電気接続部を十分な量の封止材で封止できて電気的信頼性の向上が可能な記録素子基板及び液体吐出ヘッドと、それらの製造方法とが提供される。
次に本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明が適用可能な液体吐出ヘッドの全体的な構成を示している。図1(a)は、液体吐出ヘッド10の底面図であり、図1(b)は、図1(a)のB−B線での断面図である。液体吐出ヘッド10は、記録液やインクなどの液体を吐出口から記録媒体に吐出して記録媒体の表面に記録を行うために、インクジェット記録装置などの液体吐出装置に搭載されるものである。吐出口は、液体に対して吐出エネルギーを付与するエネルギー発生素子とともに、記録素子基板2に形成される。記録素子基板2は、シリコン半導体基板などの基板の表面にエネルギー発生素子を設けるとともに、吐出口が形成されている吐出口形成部材を基板に接合したものである。図1に示される液体吐出ヘッド10は、記録媒体に対してカラーでの記録を可能とするものであり、黒色の記録液(インク)を吐出する複数の吐出口が1列に配置した略長方形の記録素子基板2と、カラー記録用の略正方形の記録素子基板2とを備えている。カラー記録用の記録素子基板2では、シアン、マゼンタ及びイエローの各色の記録液を吐出する吐出口がそれぞれ1列に配列していることにより、吐出口列が3列形成されている。
記録素子基板2はベース板1の表面に支持されている。エネルギー発生素子を駆動する信号を液体吐出装置の本体から記録素子基板2に供給するために、電気配線基板3が設けられている。電気配線基板3は、ベース板1の表面に対して支持板4を介して取り付けられており、記録素子基板2においてベース板1とは反対側となる表面の端部に形成された複数の接続端子を介して記録素子基板2と電気的に接続している。支持板4は、記録素子基板2に対応する開口部を有してベース板1の表面に設けられており、記録素子基板2は、支持板4の開口部内に収まるように配置されている。電気配線基板3は、可撓性を有する配線基板によって、例えばTAB(Tape Automated Bonding)テープによって構成されている。電気配線基板3がTABテープである場合には、このTABテープには記録素子基板2に対応する開口が設けられ、この開口の位置で記録素子基板2が露出する。
電気配線基板3と記録素子基板2との電気的接続は、例えばワイヤボンディングなどによって行ってもよいが、電気配線基板3から延びるリードを記録素子基板2の接続端子に接合することによって行うことが好ましい。電気配線基板3としてTABテープを用いるとき、このTABテープから延びるリードは、インナーリードあるいはフライングリードとも呼ばれる。このインナーリードは、導体パターンを絶縁フィルムで挟持した構成のTABテープにおいて、導体パターンだけが絶縁フィルムに挟持されずに飛び出している部分のことである。リードあるいはボンディングワイヤは微細な導体であり、記録媒体が当たったり、液体吐出装置に液体吐出ヘッドを取り付けるときに手で触れたりすることで破断するおそれがある。さらに、隣接するリードの相互の間隔は狭く、ここに記録液などの液体が付着すると電気的な短絡が生じ、液体吐出ヘッドが正常に動作しなくなるおそれがある。このため、リードやボンディングワイヤの部分も含めて電気配線基板3と記録素子基板2との電気接続部は封止材5により封止され、被覆保護されている。
記録素子基板2の側面は、ベース板1の表面に対して垂直になるように加工されているが、後述するように、記録素子基板2の側面のうち少なくとも電気接続部に対応する側面において、ベース板1の表面に近い側に凹部が形成されている。そして、リードあるいはボンディングワイヤを記録素子基板2の接続端子に接続した後、上方からすなわちベース板1とは反対側から液状の封止材5を電気接続部に塗布して硬化させる。これにより、電気接続部の封止が完了する。以下、本発明に基づく液体吐出ヘッドを説明する前に、図2を用いて、側面に凹部が形成された記録素子基板2と電気配線基板3との電気的接続をリードで行う場合における封止材5による一般的な封止方法を説明する。図2は、図1(a)のB−B線での断面における電気接続部の近傍を拡大して示している。
まず図2(a)に示すように、ベース板1の表面に支持板4を接合し、図2(b)に示すように、支持板4の開口部内に記録素子基板2を収めるようにして、ベース板1に記録素子基板2を接合する。このとき、支持板4と記録素子基板2との間に、液状の封止材5を注入できるだけの隙間が形成されるようにする。記録素子基板2には上述のように凹部215が形成されている。この凹部215は、例えば、一般的に半導体ウエハの外周加工用に用いられているべべリングホイールの形状を凸型に変更し、切り出された記録素子基板2の側面の加工を行うことによって形成される。あるいは、ステルスダイシング技術を使用し、応力により亀裂が成長する改質層を基板端部にレーザーにより形成し、基板に応力がかかる際に改質層が崩落するようにして凹部215を形成してもよい。記録素子基板2において凹部215よりも図示上方の部分を凸部216と呼ぶ。記録素子基板2の側面における凹部215の縁217に接続して凹部215の内部に向かう面を凹部215の天井面218と呼ぶ。この天井面218は、凹部215を構成する面のうちの側面に接続された接続面でもある。図示したものでは、凹部215の天井面218は、記録素子基板2の側面に対して垂直となっており、したがって記録素子基板2の表面に対して平行となっている。なお、図2(b)(及び後述の図4)に示すように、記録素子基板2の接続端子213が設けられる面が記録素子基板2の表面2aであり、表面2aに接続された面2bが記録素子基板の側面である。
続いて図2(c)に示すように、TABテープである電気配線基板3を支持板4に接合する。この場合、電気配線基板3から延びるリード301が記録素子基板2に形成されているパッド状の接続端子の上方に位置するように位置合わせを行う。そして図2(d)に示すように、1リードごと(接続端子ごと)または複数存在するリード301に対して同時に、リード301と接続端子213との電気的な接合が行われる。具体的には、ベース板1を加熱することで記録素子基板2に熱を加え、その状態で記録素子基板2の接続端子213の上にシングルポイントキャピラリーで適度な荷重をかけてリード301を抑え込む。そして超音波振動を加え、リード301と接続端子213を接合させる。あるいは、高温に加熱された治具をリード301に直接接触させて接続端子213に押し付け、荷重制御によって複数のリード301についての電気的な接合を同時に行う。リード301としては、一般的に厚さ20〜30μmの銅箔にニッケルや金のめっき処理が薄く施されたものが用いられる。
最後に、硬化可能な液状の封止材5を上方から塗布して、図2(e)に示すようにリード301を含めて電気接続部を封止材5で被覆保護する。封止材5は、リード301を十分な厚さで内包して被覆するとともに、電気配線基板3においてリード301の根元側となる部分をその両面側から被覆し、記録素子基板2の表面の接続端子213も覆うように塗布される。封止材5が常温で硬化するものである場合には塗布後、硬化するまで放置し、熱硬化型の封止材5を用いる場合には、封止材5を塗布したのちに熱キュア炉を用いて封止材5を硬化させる。封止材5としては、例えばエポキシ樹脂などが使用される。
図3は、図2(e)に示した封止材5の塗布工程を詳しく示している。まず、図3(a)に示すように、塗布ニードル403をリード301及び接続端子213を含む領域の上方に位置付け、塗布ニードル403から液状の封止材5を下方に向けて流出させる。これにより、リード301及び接続端子213の上面に封止材5が塗布されることになる。塗布ニードル403から封止材5をさらに流出させると、図3(b)に示すように、封止材5は隣接するリード301の間の隙間を通って下方に流れ、リード301の下面も覆うようになる。封止材5は粘度の高い液体であり、塗布ニードル403から封止材5を流出させるときには、封止材5に圧力を加える必要がある。圧力を加えられた封止材5は、圧力の方向すなわち下方には流動しやすいが、圧力の方向とは直交する方向、すなわち図示左右方向には流動しにくい。
塗布ニードル403からさらに封止材5を流出させると、封止材5は凸部216における記録素子基板2の側面を伝わって下方に流動し、記録素子基板2の側面に形成された凹部215の縁217の位置に到達する。上述したように封止材5は図示左右方向には流動しにくいので、縁217の位置で封止材5のメニスカスを形成する力が強くなり、図3(c)に示すように、記録素子基板2の側面に沿った封止材5の下方への流動はこの位置でいったん停止する。この時点では、封止材5は凹部215の天井面218に沿っては流動しない。塗布ニードル403からの封止材5の流出を継続すると、封止材5はメニスカスのために下方へは流動しなくなっているので、図3(d)に示すように、電気配線基板3におけるリード301の根元部302へ流動する。リード301への根元部302への封止材の流動は、電気配線基板3の両方の表面で同時に起こる。この状態において、封止材5による電気接続部の被覆は良好なものとなっている。
図3(d)に示す状態では封止材5は、凹部215の縁217の位置に形成されるメニスカスによって、下方への流動や凹部215の内部への流動が抑制されている。しかしながらメニスカスが決壊することがあり、その場合、図3(e)に示すように、凹部215の天井面218を伝わって若干量の封止材5が凹部215の内部に入り込む。凹部215の内部に入り込む封止材の量が図3(e)に示す程度であれば、封止材5による電気接続部の被覆はなお良好なものといえる。しかしながら、図3(f)に示すように凹部215に入り込む封止材5の量が多くなると、その分、電気配線基板3においてリード301の根元部302となる位置への封止材5の供給量が低下し、根元部302での被覆が不十分なものとなる。特に、凹部215の最奥部にある図示垂直方向の壁219まで封止材5が達するようになると、壁219を伝わって封止材5が下方に流動するようになって、電気配線基板3におけるリード301の根元部302での封止材5の被覆量を確保することが困難になる。そのような場合には、この根元部302を安定して保護することができなくなるとともに、リード301そのものの封止材5による被覆保護も不十分なものとなる。
インクジェット記録装置に代表される液体吐出装置では、近年、長寿命の装置が求められており、液体吐出ヘッド10にも高い耐久性が要求されている。液体吐出ヘッド10を高い耐久性を有するものとするためには、記録素子基板2と電気配線基板3との電気接続部を被覆する封止材5として、電気信頼性がより高い材料からなるものを用いることが求められる。より具体的には、体積抵抗率が高い材料を選定して封止材5として用いることが求められる。そして、このような封止材5を使用して、電気配線基板3におけるリード301の根元部302からリード301及び接続端子213を被覆することが必要である。そこで本実施形態の液体吐出ヘッド10では、特に体積抵抗率が高い材料からなる封止材5を使用する場合であっても、封止材5による電気接続部の被覆保護を十分に行えるように、記録素子基板2の側面に形成される凹部215の形状を工夫している。封止材5に用いる材料は、封止材5として硬化したときの体積抵抗率が1×1014Ω・cm以上であるものが好ましい。以下、本発明の実施の一形態の液体吐出ヘッド10について説明する。
図4は、本発明の実施の一形態の液体吐出ヘッド10の要部の断面構成を示す図であり、一般的な封止方法を示す図2(e)に対応する図である。本実施形態の液体吐出ヘッド10においても、記録素子基板2の一方の表面に接続端子213が設けられ、記録素子基板2と電気配線基板3との電気接続部に対応する位置において記録素子基板2の側面に凹部215が形成されている。凹部215は、記録素子基板2の側面において、ベース板1に近い側に、すなわち記録素子基板2の一方の表面から離れて形成されており、記録素子基板2の一方の表面と凹部215との間は、凸部216ということになる。図4では、電気配線基板3においてリード301の延長部分である導体パターン311と、導体パターン311を挟む絶縁フィルム312,313も描かれている。本実施形態の液体吐出ヘッド10では、図2に示すものとは凹部215の形状を異ならせることにより、凸部216の領域で記録素子基板2の側面に沿って流動してきた封止材5が凹部215の中に入りにくくしている。具体的には、記録素子基板2において凹部215の縁217の位置において、凸部216を挟むこととなる記録素子基板2の側面と凹部215の天井面とがなす角が鋭角すなわち90°未満となるようにしている。その結果、以下に説明するように、記録素子基板2の側面に沿って流動して縁217においてメニスカスを形成した封止材5が凹部215の中に入りにくくなる。封止材5が凹部215の中に入りにくくなるので、その分、電気配線基板3におけるリード301の根元部302が封止材5により確実に被覆されるようになり、封止材5による電気接続部の被覆保護が十分に行えることになる。本実施形態では、液状の封止材5の塗布工程において、少なくとも、記録素子基板2の側面を沿って封止材5が縁217に到達して縁217の位置においてメニスカスを形成するまで封止材5を塗布する。
図5は、図4に示した液体吐出ヘッド10の電気接続部に対して封止材5を塗布する工程を詳しく示している。図2に示した場合と同様に、図5(a)に示すように、塗布ニードル403をリード301及び接続端子213を含む領域の上方に位置付け、塗布ニードル403から液状の封止材5を下方に流出させる。これにより、リード301及び接続端子213の上面に封止材5が塗布される。さらに封止材5を流出させることにより、封止材5は、図5(b)に示すようにリード301の間も隙間を通って下方に流れ、続いて図5(c)に示すように、凹部215の縁217の位置でメニスカスを形成する。この時点で下方への封止材5の流れは一旦停止する。塗布ニードル403からの封止材5の流出を継続すると、封止材5はメニスカスのために下方へは流動しなくなっているので、図5(d)に示すように、電気配線基板3におけるリード301の根元部302へ流動する。この状態においては、図2(d)に示す場合と同様に、封止材5による電気接続部の被覆は良好なものとなっている。
図5(d)に示す状態では封止材5は、凹部215の縁217の位置に形成されるメニスカスによって、下方への流動や凹部215の内部への流動が抑制されている。本実施形態の液体吐出ヘッド10においてもメニスカスが決壊することがあるが、縁217において記録素子基板2の側面と凹部215の天井面218とが凸部216を挟む角が鋭角なので、図2に示すものに比べてメニスカスが決壊しにくい。さらに本実施形態では、ベース板1から離れる方向に縁217から天井面218は登る方向に傾斜しているので、メニスカスが決壊しても封止材5は天井面218に沿って流動しにくくなっている。その結果、図2に示したもの比べ、メニスカスが決壊したときに凹部215に入り込む封止材5の量が小さくなり、その分、電気配線基板3におけるリード301の根元部302への封止材5の供給量が増加する。根元部302は十分な量の封止材5により被覆保護されることになる。本実施形態では、封止材5により電気接続部が確実に被覆保護され、電気信頼性の高い液体吐出ヘッド10を得ることができる。
封止材5は、塗布ニードル403から流出してリード301の間の隙間を通り、さらに、メニスカスを形成しつつ電気配線基板3の方向にも流動する必要がある。このような流動を行わなければならない封止材5としては、比較的流動性の高い材料、例えば未硬化の状態での粘度が70Pa・s以下であり、チクソ比が1.5以下であるものを用いることが好ましい。
次に、本実施形態の液体吐出ヘッド10で用いる記録素子基板2の製造方法について、図6を用いて説明する。記録素子基板2の製造には、特許文献1に記載されたものと同様に、結晶面方位が〈100〉であるシリコン半導体のウエハ201を使用することが好ましい。記録素子基板2の製造では、1枚のウエハ201を使用して複数個の記録素子基板2を一括して形成し、その後、ウエハ201から個々の記録素子基板2を切り出すことが一般的である。図6に示す断面は、ウエハ201において1個分の記録素子基板2とその近傍の領域を示している。ウエハ201の一方の表面、ここでは図示上側の面には、図6(a)に示すように、酸化シリコンまたは窒化シリコンによって形成された表層202が積層している。表層202は、後述の異方性エッチングを行う際にストップ層としても機能する。
表層202の表面には、吐出のためのエネルギーを液体に付与するエネルギー発生素子203が所望の位置に複数配置される。エネルギー発生素子203は、例えば電気熱変換素子または圧電素子などによって構成されている。エネルギー発生素子203が電気熱変換素子である場合、この素子の近傍の液体を加熱することよって液体が発泡し、液体が吐出口から吐出されることになる。この場合、表層202は蓄熱槽としても機能してよい。エネルギー発生素子203として圧電素子が用いられるときは、この素子の機械的振動によって吐出エネルギーが液体に与えられ、吐出口から液体が吐出する。エネルギー発生素子203には、その素子を動作させるための信号が入力する電極(不図示)が設けられている。接続端子213を介して記録素子基板2に信号が供給されると、記録素子基板2に設けられた駆動回路(不図示)を介して各電極に信号が供給されてエネルギー発生素子203が駆動される。図6では示していないが、エネルギー発生素子203の形成と同時かそれ以前に、接続端子213もウエハ201の一方の面に形成される。エネルギー発生素子203には、その耐用性の向上を目的として、保護層などの各種の機能層が設けられてもよい。表層203を保護層として用いることもできる。
次に、図6(b)に示すように、液体供給路204などをシリコン異方性エッチングで形成するときのマスクとなる被覆層214をウエハ201の他方の表面に形成する。液体供給路204は、エネルギー発生素子203の位置にまで液体を供給するために記録素子基板2を貫通する流路である。被覆層214には、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜などが好適に用いられる。被覆層214は、必要に応じてウエハ201の一方の表面にも設置することも可能であって、前述の保護層などを被覆層214として兼用しても構わない。被覆層214は、CVD(化学気相成長)装置などの膜形成装置を用いて、例えば数十μmの膜厚で形成される。続いて、図6(c)に示すように、液体供給路204の形成されるべき領域と、隣接する記録素子基板2との境界となる領域であって凹部215が形成される位置を含む領域とにおいて被覆層214を除去する。その結果、被覆層214には、凹部215に対応する開口210と液体供給路204に対応した開口211とが形成される。開口210は記録素子基板2の相互間の境界領域も対応し、ウエハ201の利用効率を考えればこの境界領域は狭い方が好ましいから、一般に、開口211の方が開口210よりも大きく形成される。被覆層214の除去には、通常のフォトレジストをマスクとして用いる、CF4ガスによるドライエッチングが用いられる。ここでは両面マスクアライナーなどを用いることによって、液体供給路204に対応する開口211の位置は、ウエハ201の一方の表面に形成されているエネルギー発生素子203の位置に基づいて正確に決定される。
次に、図6(d)に示すように、強アルカリ溶液に代表されるシリコン異方性エッチング液にウエハ201を浸漬し、液体供給路204を形成する。ウエハ201の表面は、必要に応じて保護される。被覆層214には開口210が設けられているので、隣接する記録素子基板2との境界となる位置もエッチングされるが、開口210は開口211より狭いのでこの位置ではウエハ201には貫通孔は形成されず、断面がV字形状の溝212が形成される。シリコンの異方性エッチングは、強アルカリ性のエッチング液に対する結晶方位間での溶解度の差を利用したものであり、ほとんど溶解度を示さない〈111〉面ではエッチングは停止する。したがって、使用するウエハ201の結晶面方位によって液体供給路204の形状が異なることになる。ウエハ201の面方位〈100〉である場合には、ウエハ201の表面に対する液体供給路204の側面の傾斜角は54.7°となり、面方位が〈110〉である場合には傾斜角は90°となる。図4に示す形状の凹部215を形成する場合には、ウエハ201として面方位が〈100〉であるものを使用する。
次に、吐出口207が設けられた吐出口形成部材221をウエハ201の一方の表面に形成する工程を開始する。シリコン異方性エッチングを行った時点において、液体供給路204の位置も含めてウエハ201の一方の表面は表層202で覆われている。表層202の上に、後工程で溶解除去することが可能な層をスピンコートまたはロールコートで成膜し、この層をパターニングして、図6(e)に示すように流路パターン205を形成する。その後、図6(f)に示すように、流路パターン205も含めて表層202の全面に樹脂層206を形成する。樹脂層206は、吐出口形成部材221として液体吐出ヘッド10の構造材料となるものであるので、高い機械的強度、耐熱性、ウエハ201や表層202に対する密着性、及び吐出用の液体に対する耐性やこの液体を変質させない等の特性が要求される。樹脂層206を形成するための樹脂として、光または熱エネルギーの付与により重合、硬化しウエハ201や表層202に対して強く密着するものが好適に用いられる。
樹脂層206を硬化させたのち、ウエハ201の他方の表面からCF4ガスなどを用いるプラズマドライエッチングを行うことにより、図6(g)に示すように液体供給路204を塞いでいる表層202を除去し、液体供給路204を貫通させる。液体供給路204に対応する位置の表層202の除去は、次工程での吐出口207の形成後に行っても構わないが、流路パターン205を除去する前に行うことが好ましい。次に、図6(h)に示すように、樹脂層206に吐出口207を形成するとともに、隣接する記録素子基板2との境界領域の樹脂層206を除去する。吐出口207の形成と境界領域の樹脂層206の除去には、感光性の材料による樹脂層206を用いる場合には、フォトリソグラフィー技術によるパターニングを用いてもよい。吐出口207を形成し境界領域の樹脂層206を除去することにより、吐出口形成部材221が完成したことになる。なお、接続端子213は、境界領域の樹脂層206を除去したときに露出するようにウエハ201の一方の面に形成されている。図6(i)に示すように適切な溶剤にウエハ201を浸漬することにより、吐出口形成部材221内に残存している流路パターン205を溶解除去する。
以上の工程を経ることにより、複数の記録素子基板2が連結している状態のウエハ201が得られたことになる。ウエハ201において、吐出口形成部材221は記録素子基板2ごとに分離して設けられている。そこで次に、ウエハ201を切断して個々の記録素子基板2に分離する。図7は個々の記録素子基板2へ分離を説明する図である。まず、図7(a)及び図7(b)に示すように、切断時にウエハ201がばらばらにならないように、ウエハ201の他方の面側をダイシングテープ401に貼り付ける。ダイシングテープ401としては、ポリプロピレンの基材の上に粘着性を有するアクリル系の材質の接着層が形成されたものが一般的であり、アクリル系の材質の接着層を介してウエハ201が保持固定される。符号208は、ウエハ201を切断するときの切断ラインを示している。
続いて図7(c)に示すように、ダイサー装置の厚さ50μm〜100μmのダイシングブレード402を回転させながら、ダイシングテープ401に固定されたウエハ201を切断ラインに沿って移動させる。これにより、ウエハ201から個々の記録素子基板2が分離される。このとき、ウエハ201に形成されているV字断面の溝212の中心に対してダイシングブレード402の切断中心の位置とをずらし、溝212の頂点が切り残される形状となるように切断を行う。切断後のウエハ201の断面形状が図7(d)に示されている。このように切断を行うことによって得られる記録素子基板2は、その側面に凹部215が形成され、凹部215の縁217の位置において、記録素子基板2の側面と凹部215の天井面218とが凸部216を挟んでなす角が90°未満となる。ウエハ201として面方位が〈100〉であるシリコン基板を使用することよって、記録素子基板2の側面と凹部215の天井面218とがなす角が54.7°となる。最後に、ダイシング前にウエハ201に貼り付けたダイシングテープ401から個々の記録素子基板2をピックアップする。図6及び図7に示した製造方法によれば、液体供給路204の製造工程において溝212を同時に形成できるので、特許文献1などに示される従来の記録素子基板の製造方法に対して工程を付加することなく、本発明に基づく液体吐出ヘッド10を製造できる。
以上説明した記録素子基板2の製造工程では、ウエハ201の異方性エッチングを行ってから吐出口形成部材221を形成し、さらにそののちに液体供給路204の位置でのストップ層である表層202の除去を行っている。しかしながら製造工程はこれに限られるものではなく、吐出口形成部材221を形成してからウエハ201の異方性エッチングを行い、そののち表層202を除去するようにしてもよい。すなわち、ウエハ201の他方の表面にマスク層である被覆層214を形成し、次いで吐出口形成部材221を形成した後に、ウエハ201の異方性エッチングを行ってもよい。ただしこの場合、異方性エッチングのエッチング液に対して吐出口形成部材221などが耐性を持たないことが多いので、吐出口形成部材221が形成されているウエハ201の一方の表面をエッチング液から適宜保護する必要がある。
次に、本実施形態における記録素子基板2における凹部215の縁217の位置について説明する。図8は、記録素子基板2の厚さ方向に対する縁217の位置を説明する図である。図8(a)は、凹部215を含む液体吐出ヘッド10の要部の断面図であるが、図4に示したものに比べ、縁217がベース板1からより離れた位置に存在している。図8(b)は、縁217の位置を説明するための説明図である。図8(b)に示すように、記録素子基板2の厚さをLとして、記録素子基板2におけるベース板1から遠い方の表面から縁217までの距離をaとすると、a/Lが1/2未満とすることが好ましい。言い換えれば、縁217は、記録素子基板2の厚さ方向に関し、記録素子基板2の厚さの半分よりも接続端子213が設けられている方の記録素子基板2の表面に近い位置にあることが好ましい。このような形状の凹部215は、ウエハ201の異方性エッチングを行う際にマスクとして用いられる被覆層214の形状とダイシング時のダイシングブレード402による切り込み位置とを変えることによって形成できる。
図8(b)に示すようにa/Lが1/2未満であるように凹部215を形成された記録素子基板2を用いた場合における、封止材5の塗布について説明する。このような記録素子基板2では、液状の封止材5はリード301の相互間の隙間を通って下方に流動するが、図4に示した記録素子基板2に比べ、封止材5は凹部215の縁217に早く到達してその位置で早期にメニスカスを形成する。したがって、図8に示す記録素子基板2を用いた場合には、より少ない量の封止材5を用いて、電気接続部に要求される被覆形状が封止材5によって早期に達成されることとなり、電気信頼性の高い液体吐出ヘッド10を提供できるようになる。
以上説明した記録素子基板2では、シリコンの異方性エッチングとウエハ201のダイシングとによって凹部215を形成しているが、一般的な機械加工によっても凹部215を形成することができる。一般的な機械加工を用いる場合には、ウエハ201にV字断面の溝212を形成する必要がないので、凹部215の形成のための機械的加工を行う全段階では、例えば特許文献1に記載された記録素子基板2の製造方法を用いることができる。凹部215を形成するための機械的加工は、ダイサー装置によってウエハ201から切り出したのちの、側面に凹部が形成されていない状態の記録素子基板2に対して行われる。具体的には、図9に示すように、一般的にシリコンウエハの外周部の加工用に用いられるべべリングホイールなどの加工治具の形状を変更し、切り出された記録素子基板2の側面の加工を行う。
図9(a)に示したものでは、先端を錐状に加工した加工工具404を使用し、この加工工具404を記録素子基板2の表面に対して垂直に当てながら回転させることにより凹部215を形成している。図示するように、記録素子基板2の端部の位置において加工工具404による切削加工後に残存する部分が凸部216となる。図9(b)に示したものでは、先端を錐状に加工した加工工具404を使用し、この加工工具404を記録素子基板2の表面に対して斜め方向から当てながら回転させることにより凹部215を形成している。図9(c)に示したものでは、細長い円柱状の加工工具404を使用し、この加工工具404を記録素子基板2の表面に対して斜め方向から当てながら回転させることにより凹部215を形成している。図9(d)に示したものでは、細長い円柱状であって先端を凹ませた加工工具404を使用し、この加工工具404を記録素子基板2の表面に対して斜め方向から当てながら回転させることにより凹部215を形成している。このように、本発明においては、加工工具における刃物形状を変化させるだけで、あるいは一般的な加工治具を用いて切り込み角度を変えるだけで、所望の形状の凹部215を形成することができる。
上述した実施形態によれば、封止材5によって電気接続部を封止するときに、電気配線基板3においてリード301の根元部302を含めて所望の被覆量を全体的に確保でき、液体吐出ヘッド10の電気信頼性が向上する。また上述した実施形態では、上方からのみの封止材5の一括塗布が可能であって、2方向から封止材5を塗布する場合に比べて工程と設備コストとを削減でき、電気信頼性を確保しつつ液体吐出ヘッド10を安価に製造できるようになる。
2 記録素子基板
3 電気配線基板
5 封止材
10 液体吐出ヘッド
13 接続端子
215 凹部
216 凸部
217 縁
218 天井面
301 リード
3 電気配線基板
5 封止材
10 液体吐出ヘッド
13 接続端子
215 凹部
216 凸部
217 縁
218 天井面
301 リード
Claims (16)
- 液体を吐出する吐出口と前記液体に吐出エネルギーを付与するエネルギー発生素子とを備える記録素子基板において、
前記記録素子基板の一方の表面に、前記エネルギー発生素子を駆動するための信号が入力する接続端子が設けられ、
前記接続端子が形成された位置に対応して前記記録素子基板の側面に凹部が形成され、
前記凹部は、前記側面において前記一方の表面からは離れて形成され、前記一方の表面と前記凹部との間に凸部が形成され、
前記凹部の前記一方の表面に近い側の縁において、前記側面と、前記凹部を構成する面のうちの前記側面に接続された接続面と、が前記凸部を挟む角が90°未満であることを特徴とする、記録素子基板。 - 前記記録素子基板の厚さ方向に沿って前記縁は、前記記録素子基板の厚さの半分よりも前記一方の表面に近い位置にあることを特徴とする、請求項1に記載の記録素子基板。
- 前記記録素子基板は、結晶面方位が〈100〉であるシリコン半導体基板によって構成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の記録素子基板。
- 前記エネルギー発生素子は前記一方の表面に形成され、
前記記録素子基板の他方の表面と前記一方の表面とを貫通して形成された液体供給路を有することを特徴とする、請求項3に記載の記録素子基板。 - 前記凹部は、前記記録素子基板の他方の表面に達するように設けられている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録素子基板。
- 液体吐出ヘッドにおいて、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録素子基板と、
前記接続端子に電気的に接続して前記信号を前記記録素子基板に供給する電気配線基板と、
を備え、前記記録素子基板と前記電気配線基板との電気接続部が封止材で封止されていることを特徴とする、液体吐出ヘッド。 - 前記電気配線基板から前記接続端子に向けて延びて前記接続端子に接続するリードと、前記接続端子と、前記電気配線基板における前記リードの根元部とが前記封止材によって被覆保護されていることを特徴とする、請求項6に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記記録素子基板の前記側面において前記一方の表面から前記縁の位置まで前記凸部が前記封止材で覆われていることを特徴とする、請求項6または7に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記封止材の体積抵抗率が1×1014Ω・cm以上であることを特徴とする、請求項6乃至8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 請求項3または4に記載された記録素子基板の製造方法において、
複数個の前記記録素子基板に対応する大きさのシリコン半導体のウエハを使用し、
前記ウエハにおける隣接する前記記録素子基板の間の境界となる境界領域において、前記ウエハの第1の表面にV字断面の溝を形成し、
前記境界領域において前記溝の頂点からずれた位置でダイシングを行うことにより、前記ウエハから個々の前記記録素子基板を切り離すとともに前記記録素子基板の前記側面に前記凹部を形成することを特徴とする、記録素子基板の製造方法。 - 前記溝の形成に、シリコンの異方性エッチングを使用することを特徴とする、請求項10に記載の記録素子基板の製造方法。
- 前記溝の形成と同時に、前記記録素子基板を貫通する液体供給路のための貫通孔を前記ウエハに形成することを特徴とする、請求項11に記載の記録素子基板の製造方法。
- 請求項6または7に記載された液体吐出ヘッドの製造方法において、
前記電気配線基板と前記記録素子基板とを電気的に接続する接続工程と、
前記接続工程ののち前記記録素子基板の前記側面に沿って前記一方の表面の位置から前記縁の位置に向けて流動する方向で、前記電気接続部に対して液状の前記封止材を塗布する塗布工程と、
を有することを特徴とする、液体吐出ヘッドの製造方法。 - 前記封止材を硬化させる工程をさらに有することを特徴とする、請求項13に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記塗布工程において、少なくとも、前記側面を沿って前記封止材が前記縁に到達して前記縁の位置においてメニスカスを形成するまで前記封止材を塗布することを特徴とする、請求項13または14に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 液状の前記封止材は、粘度が70Pa・s以下であり、チクソ比が1.5以下であることを特徴とする、請求項13乃至15のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019220979A JP2021088158A (ja) | 2019-12-06 | 2019-12-06 | 記録素子基板及び液体吐出ヘッドならびにそれらの製造方法 |
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JP2021088158A true JP2021088158A (ja) | 2021-06-10 |
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JP2019220979A Pending JP2021088158A (ja) | 2019-12-06 | 2019-12-06 | 記録素子基板及び液体吐出ヘッドならびにそれらの製造方法 |
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JP (1) | JP2021088158A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022176903A1 (ja) | 2021-02-17 | 2022-08-25 | 住友化学株式会社 | 家畜用飼料 |
-
2019
- 2019-12-06 JP JP2019220979A patent/JP2021088158A/ja active Pending
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