JP2019214739A - アクリル粘着剤及び電子機器用粘着シート - Google Patents
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Abstract
【課題】難接着な被着体に対して優れた密着性、及び、耐衝撃性を有するアクリル粘着剤を提供する。また、該アクリル粘着剤からなる粘着剤層を有する電子機器用粘着シートを提供する。【解決手段】分子量分布(Mw/Mn)が8〜23であるアクリル共重合体100重量部と、軟化点が140℃以下である粘着付与樹脂15〜25重量部とを含有するアクリル粘着剤。【選択図】なし
Description
本発明は、難接着な被着体に対して優れた密着性、及び、耐衝撃性を有するアクリル粘着剤に関する。また、本発明は、該アクリル粘着剤からなる粘着剤層を有する電子機器用粘着シートに関する。
画像表示装置又は入力装置を搭載した電子機器(例えば、携帯電話、携帯情報端末等)においては、組み立てのために粘着シートが用いられている。具体的には、例えば、電子機器の表面を保護するためのカバーパネルをタッチパネルモジュール又はディスプレイパネルモジュールに接着したり、タッチパネルモジュールとディスプレイパネルモジュールとを接着したりするために粘着シートが用いられている。このような粘着シートには、接着性をはじめとする様々な性能が求められており、例えば、外部から衝撃を受けても被着体から剥離しない耐衝撃性も必要とされている。
特許文献1には、アクリル粘着剤層を有する両面粘着シートにより構成部材が固定されている携帯電子機器が、落下により衝撃を受けても、上記構成部材の割れや破損を抑制できることが記載されている。
近年、防汚性の向上及びデザイン性重視のために、撥油性又は撥水性のコーティングされた塗装面等の既存の粘着剤では接着が困難な材料が電子機器に使用されつつある。
しかしながら、特許文献1では、そのような難接着な被着体を用いた場合における耐衝撃性については、検討がされていなかった。
しかしながら、特許文献1では、そのような難接着な被着体を用いた場合における耐衝撃性については、検討がされていなかった。
また、特許文献2には、高い接着性を発現させるために、金属キレート剤を配合したアクリル粘着剤層を有する粘着シートが記載されているが、粘着剤層に金属キレート剤を配合すると、保持力が低下するといった問題があった。
本発明は、難接着な被着体に対して優れた密着性、及び、耐衝撃性を有するアクリル粘着剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該アクリル粘着剤からなる粘着剤層を有する電子機器用粘着シートを提供することを目的とする。
本発明は、分子量分布(Mw/Mn)が8〜23であるアクリル共重合体100重量部と、軟化点が140℃以下である粘着付与樹脂15〜25重量部とを含有するアクリル粘着剤である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、分子量分布(Mw/Mn)を特定の比較的大きい範囲にしたアクリル共重合体を含有し、粘着付与樹脂を特定量含有するアクリル粘着剤は、低分子量のアクリル共重合体成分が多く流動及び変形しやすいために、難接着な被着体に対しても密着性が向上するとともに衝撃を受けたときの応力が分散し、緩和されやすくなることにより、耐衝撃性が向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のアクリル粘着剤は、分子量分布(Mw/Mn)が8〜23であるアクリル共重合体100重量部と、軟化点が140℃以下である粘着付与樹脂15〜25重量部とを含有する。
このような組成とすることで、アクリル粘着剤は、難接着な被着体に対しても優れた密着性、及び、耐衝撃性を発揮できる。
このような組成とすることで、アクリル粘着剤は、難接着な被着体に対しても優れた密着性、及び、耐衝撃性を発揮できる。
上記アクリル共重合体は、分子量分布(Mw/Mn)が8〜23である。
上記アクリル共重合体の分子量分布(Mw/Mn)が8未満であると、アクリル粘着剤の難接着な被着体に対する密着性が低下し、該アクリル粘着剤を用いた電子機器用粘着シートの難接着な被着体に対する密着性、及び、耐衝撃性も低下する。上記分子量分布(Mw/Mn)が23を超えると、アクリル粘着剤の粘着力及び凝集力が低下するばかりでなく、耐衝撃性も低下する。
上記アクリル共重合体は、分子量分布(Mw/Mn)の好ましい下限は10、好ましい上限は20であり、より好ましい下限は12、より好ましい上限は18である。
なお、分子量分布(Mw/Mn)は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比であり、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)法によりポリスチレン換算分子量として測定される。具体的には、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、アクリル共重合体をテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルターで濾過し、得られた濾液を用いてGPC法によりポリスチレン換算分子量として測定される。GPC法では、例えば、2690 Separations Model(Water社製)等を使用できる。
上記アクリル共重合体の分子量分布(Mw/Mn)が8未満であると、アクリル粘着剤の難接着な被着体に対する密着性が低下し、該アクリル粘着剤を用いた電子機器用粘着シートの難接着な被着体に対する密着性、及び、耐衝撃性も低下する。上記分子量分布(Mw/Mn)が23を超えると、アクリル粘着剤の粘着力及び凝集力が低下するばかりでなく、耐衝撃性も低下する。
上記アクリル共重合体は、分子量分布(Mw/Mn)の好ましい下限は10、好ましい上限は20であり、より好ましい下限は12、より好ましい上限は18である。
なお、分子量分布(Mw/Mn)は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比であり、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)法によりポリスチレン換算分子量として測定される。具体的には、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、アクリル共重合体をテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルターで濾過し、得られた濾液を用いてGPC法によりポリスチレン換算分子量として測定される。GPC法では、例えば、2690 Separations Model(Water社製)等を使用できる。
上記アクリル共重合体としては、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、ビニル化合物等のモノマー成分を共重合して得られるアクリル共重合体が好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステルは特に限定されず、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルや、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記(メタ)アクリル酸エステルは特に限定されず、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルや、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ビニル化合物は特に限定されず、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド化合物、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルアセトアミド、N−アクリロイルモルフォリン、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル等が挙げられる。これらのビニル化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記モノマー成分を共重合して、上記範囲の分子量分布(Mw/Mn)を充足するアクリル共重合体を得るには、上記モノマー成分を、重合開始剤の存在下にてラジカル反応させればよい。上記モノマー成分をラジカル反応させる方法、即ち、重合方法としては、例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等が挙げられる。なかでも、重合開始剤や重合温度等を調整することにより、分子量分布(Mw/Mn)を制御できることから、溶液重合が好ましい。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。
上記有機過酸化物として、例えば、ラウロイルパーオキシド、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。
上記有機過酸化物として、例えば、ラウロイルパーオキシド、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合方法として溶液重合を用いる場合、反応溶剤として、例えば、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン、メチルスルホキシド、エタノール、アセトン、ジエチルエーテル等が挙げられる。これらの反応溶剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合方法として溶液重合を用いる場合、重合温度としては、40〜90℃程度が好ましい。
重合方法として溶液重合を用いる場合、重合温度としては、40〜90℃程度が好ましい。
上記アクリル共重合体は、重量平均分子量(Mw)の好ましい下限は40万、好ましい上限は100万である。
上記アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)が40万未満であると、アクリル粘着剤のベタツキが高くなりすぎて、打ち抜き加工性が低下することがある。上記アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)が100万を超えると、アクリル粘着剤の粘着力が低下し、耐衝撃性も低下することがある。
上記アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)が40万未満であると、アクリル粘着剤のベタツキが高くなりすぎて、打ち抜き加工性が低下することがある。上記アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)が100万を超えると、アクリル粘着剤の粘着力が低下し、耐衝撃性も低下することがある。
本発明のアクリル粘着剤は、軟化点が140℃以下である粘着付与樹脂を15〜25重量部含有する。
上記粘着付与樹脂の含有量が15重量部未満であると、接着面に強い衝撃が加わった場合にアクリル粘着剤が被着体から剥がれやすくなる。上記粘着付与樹脂の含有量が25重量部を超えると、アクリル粘着剤の粘着力が強くなりすぎるため、難接着な被着体に対する密着性が低下するばかりでなく、ポリオレフィン発泡体等を基材とする粘着シートに用いた場合に貼り直しが難しくなる等、取扱い性が低下する。上記粘着付与樹脂の含有量の好ましい下限は18重量部、より好ましい下限は20重量部、好ましい上限は24重量部である。
上記粘着付与樹脂の含有量が15重量部未満であると、接着面に強い衝撃が加わった場合にアクリル粘着剤が被着体から剥がれやすくなる。上記粘着付与樹脂の含有量が25重量部を超えると、アクリル粘着剤の粘着力が強くなりすぎるため、難接着な被着体に対する密着性が低下するばかりでなく、ポリオレフィン発泡体等を基材とする粘着シートに用いた場合に貼り直しが難しくなる等、取扱い性が低下する。上記粘着付与樹脂の含有量の好ましい下限は18重量部、より好ましい下限は20重量部、好ましい上限は24重量部である。
上記粘着付与樹脂の軟化点は、140℃以下である。
上記粘着付与樹脂の軟化点が140℃を超えると、アクリル粘着剤が硬くなりすぎて、難接着な被着体に対する密着性が低下し、耐衝撃性も低下する。
上記粘着付与樹脂の軟化点の好ましい上限は135℃であり、より好ましい上限は130℃である。
上記粘着付与樹脂の軟化点の下限は特に限定されないが、好ましい下限は75℃である。
また、本発明の機能を損なわない範囲において、軟化点が140℃以上の粘着付与樹脂が含有されていても構わない。
なお、軟化点とは、JIS K2207環球法により測定した軟化点である。
上記粘着付与樹脂の軟化点が140℃を超えると、アクリル粘着剤が硬くなりすぎて、難接着な被着体に対する密着性が低下し、耐衝撃性も低下する。
上記粘着付与樹脂の軟化点の好ましい上限は135℃であり、より好ましい上限は130℃である。
上記粘着付与樹脂の軟化点の下限は特に限定されないが、好ましい下限は75℃である。
また、本発明の機能を損なわない範囲において、軟化点が140℃以上の粘着付与樹脂が含有されていても構わない。
なお、軟化点とは、JIS K2207環球法により測定した軟化点である。
上記粘着付与樹脂として、例えば、重合ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、脂環族飽和炭化水素系樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5−C9共重合系石油樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なかでも、上記粘着付与樹脂は、重合ロジン系樹脂と、ロジンエステル系樹脂とを含む2種類の粘着付与樹脂の混合物や、重合ロジン系樹脂と、テルペンフェノール系樹脂と、ロジンエステル系樹脂とを含む3種類の粘着付与樹脂の混合物であることが好ましい。
なかでも、上記粘着付与樹脂は、重合ロジン系樹脂と、ロジンエステル系樹脂とを含む2種類の粘着付与樹脂の混合物や、重合ロジン系樹脂と、テルペンフェノール系樹脂と、ロジンエステル系樹脂とを含む3種類の粘着付与樹脂の混合物であることが好ましい。
ポリオレフィン発泡体である基材の少なくとも片面に粘着剤層を有する電子機器用粘着シートであって、上記粘着剤層が、本発明のアクリル粘着剤からなる電子機器用粘着シートもまた、本発明の1つである。
なお、本発明の電子機器用粘着シートは、基材の一方の面のみに粘着剤層を有する片面粘着シートであってもよいし、基材の両面に粘着剤層を有する両面粘着シートであってもよい。
なお、本発明の電子機器用粘着シートは、基材の一方の面のみに粘着剤層を有する片面粘着シートであってもよいし、基材の両面に粘着剤層を有する両面粘着シートであってもよい。
上記粘着剤層は、架橋剤が添加されることにより上記粘着剤層を構成する樹脂(上記アクリル共重合体及び/又は上記粘着付与樹脂)の主鎖間に架橋構造が形成されていることが好ましい。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記粘着剤層にイソシアネート系架橋剤が添加されることで、イソシアネート系架橋剤のイソシアネート基と上記粘着剤層を構成する樹脂中のアルコール性水酸基とが反応して、上記粘着剤層の架橋が緩くなる。従って、上記粘着剤層は、断続的に加わる剥離応力を分散させることができ、強い衝撃が加わった場合に被着体の変形に伴って生じる剥離応力に対し、被着体からの剥離耐性がより向上する。
上記架橋剤の添加量は、上記アクリル共重合体100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜3重量部がより好ましい。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記粘着剤層にイソシアネート系架橋剤が添加されることで、イソシアネート系架橋剤のイソシアネート基と上記粘着剤層を構成する樹脂中のアルコール性水酸基とが反応して、上記粘着剤層の架橋が緩くなる。従って、上記粘着剤層は、断続的に加わる剥離応力を分散させることができ、強い衝撃が加わった場合に被着体の変形に伴って生じる剥離応力に対し、被着体からの剥離耐性がより向上する。
上記架橋剤の添加量は、上記アクリル共重合体100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜3重量部がより好ましい。
上記粘着剤層の架橋度(ゲル分率)は、高すぎても低すぎても、上記粘着剤層が被着体の変形に伴って生じる剥離応力によって被着体から剥離しやすくなることがあるので、5〜50重量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましく、15〜35重量%が更に好ましい。
なお、粘着剤層の架橋度(ゲル分率)は、粘着剤層をW1(g)採取し、この粘着剤層を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を真空乾燥して乾燥残渣の重量W2(g)を測定し、下記式(1)により算出する。
架橋度(ゲル分率)(重量%)=100×W2/W1 (1)
なお、粘着剤層の架橋度(ゲル分率)は、粘着剤層をW1(g)採取し、この粘着剤層を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を真空乾燥して乾燥残渣の重量W2(g)を測定し、下記式(1)により算出する。
架橋度(ゲル分率)(重量%)=100×W2/W1 (1)
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、粘着剤層の厚み(片面の粘着剤層の厚み)が1〜150μmであることが好ましい。厚みが1μm未満であると、上記粘着剤層は、耐衝撃性が低下することがある。厚みが150μmを超えると、上記粘着剤層は、リワーク性又は再剥離性が損なわれることがある。上記粘着剤層の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は100μm、更に好ましい上限は50μmである。
上記ポリオレフィン発泡体は緩衝性を有するため、電子機器用粘着シートの耐衝撃性を高めることができる。
上記ポリオレフィン発泡体は、ポリオレフィン系樹脂を含む発泡体であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン系発泡体、ポリプロピレン系発泡体、エチレン−プロピレン系発泡体等が挙げられるが、耐衝撃性が向上することから、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリオレフィン系樹脂を含む発泡体(本明細書において「メタロセン系ポリオレフィン発泡体」ともいう)が好ましい。なかでも、メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂を含む発泡体(本明細書において「メタロセン系ポリエチレン発泡体」ともいう)がより好ましい。
上記メタロセン化合物として、例えば、カミンスキー触媒等が挙げられる。
上記メタロセン化合物として、例えば、カミンスキー触媒等が挙げられる。
上記メタロセン系ポリエチレン発泡体に含まれる上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂として、例えば、上記メタロセン化合物を用いて、エチレンと、必要に応じて配合される他のα−オレフィンとを共重合することにより得られたポリエチレン系樹脂等が挙げられる。上記他のα−オレフィンとして、例えば、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等が挙げられる。
上記メタロセン系ポリエチレン発泡体は、上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂に加えて、更に、他のオレフィン系樹脂を含んでいてもよい。上記他のオレフィン系樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。
なお、この場合、上記メタロセン系ポリエチレン発泡体における上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂の含有量は、40重量%以上が好ましい。上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂の含有量が40重量%以上であると、上記メタロセン系ポリエチレン発泡体の厚みが薄くても高い圧縮強度を得ることができる。
なお、この場合、上記メタロセン系ポリエチレン発泡体における上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂の含有量は、40重量%以上が好ましい。上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂の含有量が40重量%以上であると、上記メタロセン系ポリエチレン発泡体の厚みが薄くても高い圧縮強度を得ることができる。
上記ポリオレフィン発泡体は、架橋されていることが好ましい。上記ポリオレフィン発泡体を架橋することで、耐衝撃性を向上させることができる。
上記ポリオレフィン発泡体を架橋する方法は特に限定されず、例えば、上記ポリオレフィン発泡体に電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法、上記ポリオレフィン発泡体に予め配合しておいた有機過酸化物を加熱により分解させる方法等が挙げられる。
上記ポリオレフィン発泡体を架橋する方法は特に限定されず、例えば、上記ポリオレフィン発泡体に電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法、上記ポリオレフィン発泡体に予め配合しておいた有機過酸化物を加熱により分解させる方法等が挙げられる。
上記ポリオレフィン発泡体の製造方法は特に限定されないが、ポリオレフィン系樹脂と発泡剤とを含有する発泡性樹脂組成物を調製し、この発泡性樹脂組成物を押出機を用いてシート状に押出加工する際に発泡剤を発泡させ、得られたポリオレフィン発泡体を必要に応じて架橋する方法が好ましい。
上記基材の厚みは特に限定されないが、50〜300μmが好ましい。上記基材の厚みが50μm未満であると、電子機器用粘着シートの打ち抜き加工性又は機械的強度が低下することがある。上記基材の厚みが300μmを超えると、電子機器用粘着シートの腰が強くなりすぎて、被着体の形状に沿って密着させて貼り合わせることが困難になることがある。上記基材の厚みのより好ましい下限は100μm、より好ましい上限は250μm、更に好ましい下限は120μm、更に好ましい上限は200μm、特に好ましい上限は150μmである。
本発明の電子機器用粘着シートの製造方法は特に限定されず、例えば、上記アクリル共重合体と、上記粘着付与樹脂とを、必要に応じて上記架橋剤等のその他の配合成分と共に混合し、攪拌して粘着剤溶液を調製し、続いて、この粘着剤溶液を離型処理したPETフィルムに塗工し、乾燥させて粘着剤層を形成し、この粘着剤層を基材に転着させる方法等が挙げられる。更に、基材の反対の面にも同様にして粘着剤層を転着させてもよい。
本発明のアクリル粘着剤及び電子機器用粘着シートの用途は特に限定されないが、画像表示装置又は入力装置を搭載した電子機器(例えば、携帯電話、携帯情報端末等)の組み立てのために用いられることが好ましい。具体的には、例えば、電子機器の表面を保護するためのカバーパネルをタッチパネルモジュール又はディスプレイパネルモジュールに接着したり、タッチパネルモジュールとディスプレイパネルモジュールとを接着したりするために用いられることが好ましい。特に、本発明のアクリル粘着剤及び電子機器用粘着シートは、難接着な被着体を接着するために好適に用いることができる。
なお、「難接着な被着体」とは、材質が非極性樹脂である被着体や表面に非極性の表面処理が施された被着体を言い、具体的には、例えば、撥油性又は撥水性のためにフッ素コーティング等がされた材料、又は、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
また、これらの用途における本発明の電子機器用粘着シートの形状は特に限定されず、長方形等であってもよいが、額縁状が好ましい。
なお、「難接着な被着体」とは、材質が非極性樹脂である被着体や表面に非極性の表面処理が施された被着体を言い、具体的には、例えば、撥油性又は撥水性のためにフッ素コーティング等がされた材料、又は、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
また、これらの用途における本発明の電子機器用粘着シートの形状は特に限定されず、長方形等であってもよいが、額縁状が好ましい。
本発明によれば、難接着な被着体に対して優れた密着性、及び、耐衝撃性を有するアクリル粘着剤を提供することができる。また、本発明によれば、該アクリル粘着剤からなる粘着剤層を有する電子機器用粘着シートを提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)粘着剤溶液の調製
温度計、攪拌機及び冷却管を備えた反応器内に、表1に示すモノマーと、反応溶剤として酢酸エチルを加え、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、反応器内に、重合開始剤としてラウロイルパーオキシドを0.1重量部添加後、70℃、5時間還流させて重合反応を行い、アクリル共重合体溶液を得た。得られたアクリル共重合体をテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルター(材質:ポリテトラフルオロエチレン、ポア径:0.2μm)で濾過し、測定サンプルを調製した。この測定サンプルをゲルパーミエーションクロマトグラフ(Water社製、2690 Separations Model)に供給して、サンプル流量1ミリリットル/min、カラム温度40℃の条件でGPC測定を行い、アクリル共重合体のポリスチレン換算分子量を測定して、重量平均分子量、及び、分子量分布(Mw/Mn)を求めた。カラムとしてはGPC LF−804(昭和電工社製)を用い、検出器としては示差屈折計を用いた。
(1)粘着剤溶液の調製
温度計、攪拌機及び冷却管を備えた反応器内に、表1に示すモノマーと、反応溶剤として酢酸エチルを加え、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、反応器内に、重合開始剤としてラウロイルパーオキシドを0.1重量部添加後、70℃、5時間還流させて重合反応を行い、アクリル共重合体溶液を得た。得られたアクリル共重合体をテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルター(材質:ポリテトラフルオロエチレン、ポア径:0.2μm)で濾過し、測定サンプルを調製した。この測定サンプルをゲルパーミエーションクロマトグラフ(Water社製、2690 Separations Model)に供給して、サンプル流量1ミリリットル/min、カラム温度40℃の条件でGPC測定を行い、アクリル共重合体のポリスチレン換算分子量を測定して、重量平均分子量、及び、分子量分布(Mw/Mn)を求めた。カラムとしてはGPC LF−804(昭和電工社製)を用い、検出器としては示差屈折計を用いた。
得られたアクリル共重合体溶液に、その不揮発分100重量部に対して表に示す所定量の重合ロジン樹脂、テルペンフェノール樹脂及びロジンエステル樹脂を添加し、酢酸エチルを加えて攪拌し、更に、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業社製、コロネートL45)を表に示す所定量添加して攪拌し、不揮発分30重量%の粘着剤溶液を得た。表中、架橋剤の量は、架橋剤の不揮発分の重量部を示す。使用した重合ロジン樹脂、テルペンフェノール樹脂及びロジンエステル樹脂を下記に示す。
・重合ロジン樹脂 軟化点:160℃(荒川化学工業社製、ペンセルD−160)
・重合ロジン樹脂 軟化点:135℃(荒川化学工業社製、ペンセルD−135)
・テルペンフェノール樹脂 軟化点:160℃(ヤスハラケミカル社製、YSポリスター T−160)
・テルペンフェノール樹脂 軟化点:130℃(ヤスハラケミカル社製、YSポリスター T−130)
・テルペンフェノール樹脂 軟化点:100℃(ヤスハラケミカル社製、YSポリスター T−100)
・ロジンエステル樹脂 軟化点:75℃(荒川化学工業社製、スーパーエステルA−75)
・ロジンエステル樹脂 軟化点:100℃(荒川化学工業社製、スーパーエステルA−100)
・ロジンエステル樹脂 軟化点:125℃(荒川化学工業社製、スーパーエステルA−125)
・重合ロジン樹脂 軟化点:160℃(荒川化学工業社製、ペンセルD−160)
・重合ロジン樹脂 軟化点:135℃(荒川化学工業社製、ペンセルD−135)
・テルペンフェノール樹脂 軟化点:160℃(ヤスハラケミカル社製、YSポリスター T−160)
・テルペンフェノール樹脂 軟化点:130℃(ヤスハラケミカル社製、YSポリスター T−130)
・テルペンフェノール樹脂 軟化点:100℃(ヤスハラケミカル社製、YSポリスター T−100)
・ロジンエステル樹脂 軟化点:75℃(荒川化学工業社製、スーパーエステルA−75)
・ロジンエステル樹脂 軟化点:100℃(荒川化学工業社製、スーパーエステルA−100)
・ロジンエステル樹脂 軟化点:125℃(荒川化学工業社製、スーパーエステルA−125)
(2)粘着シートの製造
厚み140μmの架橋メタロセン系ポリエチレン発泡体の表面に、得られた粘着剤溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み30μmの粘着剤層を形成した。形成された粘着剤層の表面に対して離型処理が施された厚み50μmのPETフィルムを貼り合わせた。
次いで、別の離型処理が施された厚み50μmのPETフィルムを用意し、このPETフィルムの離型処理面に粘着剤溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み30μmの粘着剤層を形成した。この粘着剤層を架橋メタロセン系ポリエチレン発泡体の表面と貼り合わせた。これにより、離型処理が施された厚み50μmのPETフィルムで覆われた両面粘着シートを得た。
なお、形成された粘着剤層をW1(g)採取し、この粘着剤層を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を真空乾燥して乾燥残渣の重量W2(g)を測定し、下記式(1)により粘着剤層の架橋度(ゲル分率)を算出した。
架橋度(ゲル分率)(重量%)=100×W2/W1 (1)
厚み140μmの架橋メタロセン系ポリエチレン発泡体の表面に、得られた粘着剤溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み30μmの粘着剤層を形成した。形成された粘着剤層の表面に対して離型処理が施された厚み50μmのPETフィルムを貼り合わせた。
次いで、別の離型処理が施された厚み50μmのPETフィルムを用意し、このPETフィルムの離型処理面に粘着剤溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み30μmの粘着剤層を形成した。この粘着剤層を架橋メタロセン系ポリエチレン発泡体の表面と貼り合わせた。これにより、離型処理が施された厚み50μmのPETフィルムで覆われた両面粘着シートを得た。
なお、形成された粘着剤層をW1(g)採取し、この粘着剤層を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を真空乾燥して乾燥残渣の重量W2(g)を測定し、下記式(1)により粘着剤層の架橋度(ゲル分率)を算出した。
架橋度(ゲル分率)(重量%)=100×W2/W1 (1)
(実施例2〜5、比較例1〜8)
表1に記載されたとおり単量体及び粘着付与樹脂の種類及び量を変更したこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着シートを得た。比較例8では、金属キレートとして、金属キレート系硬化剤(川研ファインケミカル社製、アルミキレートA)を固形分換算で0.35重量部使用した。
表1に記載されたとおり単量体及び粘着付与樹脂の種類及び量を変更したこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着シートを得た。比較例8では、金属キレートとして、金属キレート系硬化剤(川研ファインケミカル社製、アルミキレートA)を固形分換算で0.35重量部使用した。
(評価)
実施例、及び、比較例で得られた両面粘着シートに対して下記の評価を行った。評価結果を表1に示した。
実施例、及び、比較例で得られた両面粘着シートに対して下記の評価を行った。評価結果を表1に示した。
(1)保持試験
<試験方法>
得られた両面粘着シートを25mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製し、一方の離型フィルムを剥離除去して粘着剤層を露出させた。この試験片をポリカーボネート樹脂板に、その粘着剤層がポリカーボネート樹脂板に対向した状態となるように載せた後、23℃の条件下で、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラーを一往復させることにより、試験片とポリカーボネート樹脂板とを貼り合わせて試験サンプルを作製した。このとき、図1に示すように試験片1とポリカーボネート樹脂板2とが重なる領域を25mm×25mmとして、その後、図1に示すように、試験片1の上面のPETフィルムに対して水平方向に1kgの荷重3を加え、85℃の条件下で3時間放置し、試験片がずれた距離を測定した。
<試験方法>
得られた両面粘着シートを25mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製し、一方の離型フィルムを剥離除去して粘着剤層を露出させた。この試験片をポリカーボネート樹脂板に、その粘着剤層がポリカーボネート樹脂板に対向した状態となるように載せた後、23℃の条件下で、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラーを一往復させることにより、試験片とポリカーボネート樹脂板とを貼り合わせて試験サンプルを作製した。このとき、図1に示すように試験片1とポリカーボネート樹脂板2とが重なる領域を25mm×25mmとして、その後、図1に示すように、試験片1の上面のPETフィルムに対して水平方向に1kgの荷重3を加え、85℃の条件下で3時間放置し、試験片がずれた距離を測定した。
<試験の判定>
○:試験片がずれた距離が1mm以下。
×:試験片がずれた距離が1mmを超える。
○:試験片がずれた距離が1mm以下。
×:試験片がずれた距離が1mmを超える。
(2)耐衝撃性試験
<試験方法>
得られた両面粘着シートをトムソン刃により外寸46×61mm、幅1mmの額縁状に打ち抜き、試験片を作製し、一方の離型フィルムを剥離除去し、外寸55×65mm、厚み1mmのポリエチレン板(タマポリ社製、以下PE板)にローラーを用いて貼り合わせた。続いて、もう一方の離型フィルムを剥離除去し、中央部に38×50mmの開口部を設けた外寸80×115mm、厚み2mmのPE板に、PE板の開口部の中心と試験片の中心とがほぼ一致するように静かに載せ、上部から5kgの重りを10秒間載せて2つのPE板を貼り合わせ、その後、23℃で24時間静置して接着養生を行って試験サンプルを作製した。この試験サンプルを、開口部を設けたPE板が上面となるように固定治具にセットし、5cmの落下高さから、300gの重りを開口部を通して下面のPE板に落下させて衝撃を加えた。剥がれが認められない場合は落下高さを5cm刻みで上昇させて再度衝撃を加え、剥がれが認められる落下高さの測定を行った。測定は23℃にて行った。
<試験方法>
得られた両面粘着シートをトムソン刃により外寸46×61mm、幅1mmの額縁状に打ち抜き、試験片を作製し、一方の離型フィルムを剥離除去し、外寸55×65mm、厚み1mmのポリエチレン板(タマポリ社製、以下PE板)にローラーを用いて貼り合わせた。続いて、もう一方の離型フィルムを剥離除去し、中央部に38×50mmの開口部を設けた外寸80×115mm、厚み2mmのPE板に、PE板の開口部の中心と試験片の中心とがほぼ一致するように静かに載せ、上部から5kgの重りを10秒間載せて2つのPE板を貼り合わせ、その後、23℃で24時間静置して接着養生を行って試験サンプルを作製した。この試験サンプルを、開口部を設けたPE板が上面となるように固定治具にセットし、5cmの落下高さから、300gの重りを開口部を通して下面のPE板に落下させて衝撃を加えた。剥がれが認められない場合は落下高さを5cm刻みで上昇させて再度衝撃を加え、剥がれが認められる落下高さの測定を行った。測定は23℃にて行った。
<試験の判定>
◎:落下高さが85cm以上であった。
○:落下高さが70cm以上であった。
×:落下高さが70cm未満であった。
◎:落下高さが85cm以上であった。
○:落下高さが70cm以上であった。
×:落下高さが70cm未満であった。
本発明によれば、難接着な被着体に対して優れた密着性、及び、耐衝撃性を有するアクリル粘着剤を提供することができる。また、本発明によれば、該アクリル粘着剤からなる粘着剤層を有する電子機器用粘着シートを提供することができる。
1 試験片
2 ポリカーボネート樹脂板(PC板)
3 重り(1kg)
2 ポリカーボネート樹脂板(PC板)
3 重り(1kg)
Claims (2)
- 分子量分布(Mw/Mn)が8〜23であるアクリル共重合体100重量部と、軟化点が140℃以下である粘着付与樹脂15〜25重量部とを含有することを特徴とするアクリル粘着剤。
- ポリオレフィン発泡体である基材の少なくとも片面に粘着剤層を有する電子機器用粘着シートであって、前記粘着剤層が、請求項1記載のアクリル粘着剤からなることを特徴とする電子機器用粘着シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019153606A JP2019214739A (ja) | 2019-08-26 | 2019-08-26 | アクリル粘着剤及び電子機器用粘着シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019153606A JP2019214739A (ja) | 2019-08-26 | 2019-08-26 | アクリル粘着剤及び電子機器用粘着シート |
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---|---|---|---|
JP2018158135A Division JP6578422B2 (ja) | 2018-08-27 | 2018-08-27 | アクリル粘着剤及び電子機器用粘着シート |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=68917967
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JP2019153606A Withdrawn JP2019214739A (ja) | 2019-08-26 | 2019-08-26 | アクリル粘着剤及び電子機器用粘着シート |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019214739A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022065392A1 (ja) * | 2020-09-23 | 2022-03-31 | 積水化学工業株式会社 | 両面粘着テープ |
WO2022208815A1 (ja) | 2021-03-31 | 2022-10-06 | 株式会社寺岡製作所 | 粘着剤組成物及び粘着テープ |
-
2019
- 2019-08-26 JP JP2019153606A patent/JP2019214739A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022065392A1 (ja) * | 2020-09-23 | 2022-03-31 | 積水化学工業株式会社 | 両面粘着テープ |
WO2022208815A1 (ja) | 2021-03-31 | 2022-10-06 | 株式会社寺岡製作所 | 粘着剤組成物及び粘着テープ |
KR20230145482A (ko) | 2021-03-31 | 2023-10-17 | 가부시키가이샤 데라오카 세이사쿠쇼 | 점착제 조성물 및 점착 테이프 |
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