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JP2019057657A - 空冷機構付き電子機器 - Google Patents

空冷機構付き電子機器 Download PDF

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JP2019057657A JP2017181925A JP2017181925A JP2019057657A JP 2019057657 A JP2019057657 A JP 2019057657A JP 2017181925 A JP2017181925 A JP 2017181925A JP 2017181925 A JP2017181925 A JP 2017181925A JP 2019057657 A JP2019057657 A JP 2019057657A
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Abstract

【課題】簡易な構造で冷却効果の高い空冷機構付き電子機器の提供。【解決手段】本発明に係る空冷機構付き電子機器2は、ヒートシンク4、このヒートシンク4の内側面26上に搭載される電気的素子10、このヒートシンク4とともに上記電気的素子10を収容する収容体24を形成する筐体6、この収容体24の内部に冷媒を送り出す送風機12及びこの収容体24からこの冷媒を排出する通気孔16を備えている。上記通気孔16は、上記ヒートシンク4と上記筐体6との間に形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、空冷機構付き電子機器に関する。詳細には、車載用の空冷機構付き電子機器に関する。
近年、ハイブリッド車や電気自動車の普及により、自動車にはリチウムイオン電池等の高電圧を発生するバッテリーが搭載されてきている。一方で、自動車には、電動ミラーやパワーステアリング等の低電圧で動作する機器も多く搭載されている。また、自動車のバッテリーにより家電機器を動かすことや、家庭用の交流電源から自動車のバッテリーを充電することも行われる。自動車には、これらに対応するために、DC−DCコンバータ、DC−ACインバータ等の電力変換機器が搭載されている。
電力変換機器は、トランスやパワートランジスタ等の電気的素子を含む。これらの電気的素子は、動作時に多くの電流が流れることにより、発熱する。バッテリーも発熱する。これら電力変換機器やバッテリーモジュールの多くは、温度の上昇を抑えるため、冷却機構を有している。例えば、空冷機構を有する電力変換機器では、送風機により冷媒が電気的素子の周囲に強制的に送られる。この冷媒が電気的素子から熱を奪いこれを排出することで、この機器の温度の上昇が抑えられている。空冷機構を有する電子機器についての検討が、特開2014−229560公報で報告されている。
特開2014−229560公報
空冷で電子機器の温度を効果的に下げるには、冷媒の流れを適切に制御して、放熱の効率を上げる必要がある。このために、内部構造が複雑になることがある。例えば、特開2014−229560公報で開示された電池パックでは、内部に複数のダクトを設けることで、冷媒の流れを制御している。内部構造の複雑化は、電子機器の大型化やコストの増加の要因となりうる。
本発明の目的は、簡易な構造で冷却効果の高い空冷機構付き電子機器の提供である。
本発明に係る空冷機構付き電子機器は、ヒートシンク、このヒートシンクの内側面上に搭載される電気的素子、このヒートシンクとともに上記電気的素子を収容する収容体を形成する筐体、この収容体の内部に冷媒を送り出す送風機及びこの収容体からこの冷媒を排出する通気孔を備えている。上記通気孔は、上記ヒートシンクと上記筐体との間に形成されている。
好ましくは、この電子機器は、上記通気孔から排出された冷媒を上記ヒートシンクの外側面に送るガイド板をさらに備える。
好ましくは、上記ガイド板は、上記筐体の通気孔側の端から上記ヒートシンクの端面との間にスペースを有しつつこの端面に沿って延びる第一面と、この第一面の端から上記ヒートシンクの外側面との間にスペースを有しつつこの外側面に沿って延びる第二面とを備える。
好ましくは、上記電気的素子の上記ヒートシンクを介した外側において、上記ガイド板は上記ヒートシンクの外側面を覆っている。上記電気的素子の上記ヒートシンクを介した外側において、上記ガイド板が上記ヒートシンクの外側面を覆っていなくてもよい。
好ましくは、上記ガイド板又は上記筐体の上記通気孔を形成する部分は孔を備えている。
好ましくは、この電子機器は回路基板をさらに備えており、この回路基板が上記ヒートシンクの内側面上に積層され、上記電気的素子がこの回路基板上に実装されることで、上記電気的素子が上記ヒートシンクの内側面上に搭載されている。
好ましくは、上記回路基板が、導電性金属よりなるグランド用のパターンを有しており、この回路基板の面に垂直な方向において、上記グランド用パターンは上記電気的素子を覆っている。
好ましくは、この電子機器は、上記回路基板と上記ヒートシンクとの間に熱伝導層をさらに備えている。
本発明に係る空冷機構付き電子機器では、ヒートシンクと筐体とからなる収容体に、電気的素子が収容される。冷媒は、送風機からこの収容体の内部に送り出され、ヒートシンクと筐体との間に形成された通気孔から排出される。この流れにより、電気的素子の熱は冷媒により奪われ、冷媒とともに外気に放出される。この電子機器では、冷媒の流れは、送風機、ヒートシンク及び筐体で実現されている。この冷媒の流れを実現するのに、特別な機構は設けられていない。この電子機器の構造は簡易である。この電子機器では、簡易な構造で効果的な冷却が実現されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る空冷機構付き電子機器が示された斜視図である。 図2は、図1の電子機器の分解斜視図である。 図3は、図1のIII−III線に沿った断面図である。 図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図である。 図5は、図1の電子機器の一部が示された拡大断面図である。 図6は、本発明の他の実施形態に係る空冷機構付き電子機器が示された断面図である。 図7(a)は本発明のさらに他の実施形態に係る空冷機構付き電子機器の一部が示された拡大断面図であり、図7(b)は本発明のさらに他の実施形態に係る空冷機構付き電子機器の一部が示された拡大断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1に、本発明の一実施形態に係る空冷機構付き電子機器2が示されている。この電子機器2は、電力変換装置である。図2は、図1の電子機器2の分解斜視図である。図3は、図1のIII−III線に沿った断面図である。図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図である。この電子機器2は、ヒートシンク4、筐体6、回路基板8、電気的素子10、送風機12、コネクタ14、通気孔16及びガイド板18を備える。なお、図3及び4では、コネクタ14は省略されている。
この明細書では、図1の矢印Xが示す方向がこの電子機器2の前方とされ、この逆の方向が後方とされる。送風機12が位置する方向が、前方である。矢印Zが示す方向が上方向とされ、この逆の方向が下方向とされる。ヒートシンク4が位置する方向が、下方向である。矢印Yが示す方向が右方向とされ、この逆の方向が左方向とされる。これらの矢印X、Y及びZは、図2−5においても同じ意味を表す。
図2に示されるとおり、ヒートシンク4は、平板部20と放熱フィン22とを備える。平板部20は板状である。この実施形態では、平板部20は上面視において矩形状である。複数の放熱フィン22が、平板部20の下面から下方向に突出している。それぞれの放熱フィン22は、板状である。放熱フィン22は、前後方向に延びている。複数の放熱フィン22が左右方向に並列されている。
平板部20及び放熱フィン22は、熱伝導性に優れた金属よりなる。平板部20及び放熱フィン22の典型的な材料は、アルミニウム合金及びスチールである。この実施形態では、平板部20と放熱フィン22とは一体として形成されている。平板部20と放熱フィン22とが別々に形成されていてもよい。平板部20と放熱フィン22とが異なる材料で形成されていてもよい。
筐体6は、下側の面が開口した箱状を呈する。筐体6は、ヒートシンク4の内側面に被せられる。筐体6とヒートシンク4とにより、電気的素子10が収容される収容体24が形成される。筐体6は、熱伝導性及び導電性に優れた金属からなる。この筐体6は、放熱及び電磁ノイズのシールドに寄与する。筐体6が、絶縁性で低熱伝導性の材料からなっていてもよい。例えば筐体6が、樹脂よりなっていてもよい。
ヒートシンク4の平板部20の上面は、収容体24の内側に向いている。この面は、ヒートシンク4の内側面26と称される。この反対側の面は、ヒートシンク4の外側面28と称される。ヒートシンク4の前面及び後面は、平板部20の端面と、複数の放熱フィン22の端面とからなる。これらは、ヒートシンク4の端面30と称される。
回路基板8は、ヒートシンク4の内側面26上に位置する。回路基板8は、ヒートシンク4の内側面26に積層されている。典型的には回路基板8は、ガラスエポキシ基板である。回路基板8として、紙フェノール基板等の他の基板が使用されてもよい。
電気的素子10は、回路基板8に実装されている。電気的素子10は、回路基板8を介して、ヒートシンク4の内側面26上に搭載されている。電気的素子10の例として、直流を交流に変換するためのスイッチング用のパワートランジスタ及び交流の電圧変換のためのトランスが挙げられる。これらの電気的素子10は、動作時に多くの電流が流れることにより、発熱する。図示されていないが、回路基板8に、制御回路用のトランジスタ、抵抗、コンデンサ等のほとんど発熱をしない素子が実装されていてもよい。
送風機12は、筐体6の前面に取り付けられている。送風機12は、冷媒を収容体24の内部に送り込む。図3に示されるように、送風機12の正面に、電気的素子10が位置している。送風機12は、電気的素子10に向けて冷媒を送り込む。冷媒は、例えば外気である。送風機12は、典型的には軸流送風機である。
コネクタ14は、筐体6の前面に取り付けられている。この実施形態では、入力電源用のコネクタ14及び出力電源用のコネクタ14が、筐体6の前面に位置している。コネクタ14の位置は、筐体6の前面に限られない。コネクタ14が、筐体6の左右面又は後面に位置してもよい。コネクタ14の位置は、この電子機器2が使用される状況により、適宜決定される。
図3及び4で示されるように、通気孔16は、ヒートシンク4と筐体6との間に形成されている。筐体6の後面(送風機12が位置する面と対向する面)と、ヒートシンク4の平板部20の端面との間に設けられた隙間が、通気孔16である。通気孔16は、上面視において、左右方向に延びるスリット状を呈している。通気孔16は、送風機12から送られてくる冷媒の進行方向と、ほぼ直交する方向に延びている。通気孔16の長さは、ヒートシンク4の左右方向の幅とほぼ等しい。通気孔16は、収容体24の内部と外部とを繋いでいる。冷媒は、この通気孔16を通して外部に排出される。
ガイド板18は、図2で示されるように、前面と上面が開口した箱状を呈する。ガイド板18は、第一面32、第二面34、第三面36及び第四面38を備える。
図4で示されるように、ガイド板18の第一面32は、ヒートシンク4の端面30と対向している。第一面32は、筐体6の通気孔16側の端40から下方向に延びている。第一面32は、ヒートシンク4の端面30との間にスペースを有しつつ、この端面30に沿って延びている。ガイド板18の第二面34は、ヒートシンク4の外側面28と対向している。第二面34は、第一面32の端からヒートシンク4の外側面28との間にスペースを有しつつ、この外側面28に沿って延びている。図1に示されるように、ガイド板18の第三面36は、ヒートシンク4の右端に位置する放熱フィン22と対向している。図示されないが、ガイド板18の第四面38は、ヒートシンク4の左端に位置する放熱フィン22と対向している。ガイド板18は、ヒートシンク4の後方(送風機12と反対側の方向)の下側部分を覆っている。ガイド板18は、熱伝導性に優れた金属よりなる。ガイド板18の典型的な材料は、アルミニウム合金及びスチールである。
図4で示されるように、この実施形態では、ガイド板18は、前後方向において、電気的素子10よりも前方まで延びている。前後方向において、ガイド板18の前端は、電気的素子10よりも前方に位置する。上下方向において、ガイド板18は電気的素子10を覆っている。すなわち、電気的素子10のヒートシンク4を介した外側において、ガイド板18はヒートシンク4の外側面28を覆っている。
図4に、冷媒の流れが矢印で示されている。送風機12から収容体24内部に送られた冷媒は、電気的素子10の近辺を通過して、通気孔16に至る。冷媒は、通気孔16からガイド板18とヒートシンク4との間のスペースに入る。冷媒は、このスペースを通過して、外に放出される。冷媒の一部はこのスペースから出た後も、ヒートシンク4の外側面28に沿って流れる。すなわち、ガイド板18は、このスペースを形成することで、冷媒をヒートシンク4の外側面28に向けて送っている。この冷媒の流れにより、電気的素子10の熱は外に放出される。この電子機器2では、送風機12、ヒートシンク4、筐体6及びガイド板18で、空冷機構が実現されている。
この電子機器2は、ガイド板18を備えなくてもよい。この電子機器2の空冷機構が、送風機12、ヒートシンク4及び筐体6で実現されていてもよい。この場合、冷媒は通気孔16から直接外に放出される。
図5は、電的的素子10の位置でこの電子機器2を切断した、拡大断面図である。図5で示されるように、この回路基板8では、基材42の上面及び下面にパターン44が形成されている。これは、基材42の上面及び下面にパターン44の層を有する二層基板である。パターン44は、導電性の金属よりなる。パターン44は、典型的には銅よりなる。図示されないが、この回路基板8が、基材42の上面と下面との間にもパターン44の層を有する、多層基板であってもよい。
図示されないが、電気的素子10は、回路基板8のパターン44により、互いに電気的に接続される。これらは、パターン44により、コネクタ14と電気的に接続される。これにより、所望の機能を有する回路が構成される。この実施形態では、電力変換の回路が構成される。
この回路基板8では、基材42の下面に形成されているパターン44aは、グランド用である。図5にその一部が示されるように、電気的素子10のヒートシンク4側には、グランド用パターン44aが存在する。このグランド用パターン44aは、上下方向(この基板の上面及び下面と垂直な方向)において、電気的素子10を覆っている。図示されないが、この実施形態では、一つの大きなグランド用パターン44aが、上下方向において全ての電気的素子10を覆っている。なお、回路基板8が二層より多い多層基板であるときは、上下方向において電気的素子10を覆うグランド用パターンは、基材42の上面と下面との間の層に設けられてもよい。上下方向において電気的素子10を覆うグランド用パターンが、複数の層に設けられてもよい。
図5で示されるように、この電子機器2は、回路基板8とヒートシンク4の平板部20との間に、熱伝導層46をさらに備えている。典型的な熱伝導層46として、熱伝導フィラーを含有した放熱グリス、及び熱伝導シートが挙げられる。回路基板8は、この熱伝導層46を介してヒートシンク4上に載せられている。熱伝導層46の熱伝導率は、空気のそれより高い。熱伝導層46は、回路基板8と平板部20との間に空気の層ができることを防止する。
この電子機器2では、電気的素子10で発生した熱は、回路基板8及び熱伝導層46を通して、ヒートシンク4に伝達される。この熱は、ヒートシンク4の放熱フィン22から外気に放出される。
以下、本発明の作用効果が説明される。
本発明に係る空冷機構付き電子機器2では、送風機12から、ヒートシンク4と筐体6とからなる収容体24の内部に送られた冷媒は、電気的素子10の周囲を通過し、ヒートシンク4と筐体6との間に形成された通気孔16から排出される。この流れにより、電気的素子10の熱は冷媒により奪われ、冷媒とともに外気に放出される。冷媒の流れは、送風機12、ヒートシンク4及び筐体6で実現されている。すなわち、この電子機器2の空冷機構は、送風機12、ヒートシンク4及び筐体6で構成されている。この冷媒の流れを実現するのに、特別な機構は設けられていない。この電子機器2の構造は簡易である。この電子機器2では、簡易な構造で効果的な冷却が実現されている。
この電子機器2では、電気的素子10はヒートシンク4の内面上に搭載される。このヒートシンク4は、電気的素子10からの熱を効果的に外気に放出する。この電子機器2では、上記の空冷機構とこのヒートシンク4とにより、簡易な構造で効果的な冷却が実現されている。
前述のとおり、この電子機器2は、筐体6の通気孔16側の端40から、ヒートシンク4との間にスペースを有しつつヒートシンク4の端面30及び外側面28に沿って延びるガイド板18を有している。通気孔16を通過した冷媒は、このスペースを通過して、外に放出される。このとき、この冷媒は、ヒートシンク4の外側面28から熱を奪う。冷媒の一部はこのスペースから出た後も、ヒートシンク4の外側面28に沿って流れる。この冷媒は、このときもヒートシンク4の外側面28から熱を奪う。冷媒は、収容体24の内部にて直接電気的素子10から熱を奪い、さらに電気的素子10からヒートシンク4に伝達した熱をヒートシンク4の外側面28から奪う。この電子機器2では、電気的素子10からの熱は、効果的に放熱される。しかも、この冷却機構は簡易である。この電子機器2では、簡易な構造で効果的な冷却が実現されている。
前述のとおり、電気的素子10のヒートシンク4を介した外側において、ガイド板18がヒートシンク4の外側面28を覆っている。すなわち、電気的素子10のヒートシンク4を介した外側には、ヒートシンク4の外側面28とガイド板18とで形成されたスペースが存在する。電気的素子10からヒートシンク4に伝達した熱は、このスペースを流れる冷媒により、効果的に放出される。この電子機器2では、電気的素子10からの熱は効果的に放熱される。
図3で示されるように、この送風機12は、前方から後方に向けて冷媒を送り込む。電気的素子10は、送風機12の後方に位置し、通気孔16はこの送風機12のさらに後方に位置する。このように、電気的素子10は、送風機12から見て、冷媒の流れの下流方向に位置するのが好ましく、通気孔16は、この電気的素子10のさらに下流方向に位置するのが好ましい。このように送風機12、電気的素子10及び通気孔16を位置させることで、電気的素子10から熱を奪った冷媒が、収容体24内に滞留することが抑えられている。冷媒は、効率的に電気的素子10の熱を外気に放出させることができる。この電子機器2では、効果的な冷却が実現されている。
図3で示されるように、上面視において、通気孔16は左右方向に延びるスリット状を呈している。このように、通気孔16は、冷媒の流れる方向に対してほぼ直交する方向に延びているのが好ましい。このようにすることで、電気的素子10等により冷媒の流れに乱れが生じても、この冷媒は効果的に通気孔16から排出できる。
図2で示されるように、それぞれのヒートシンク4の放熱フィン22は、前後方向(送風機12側から通気孔16側へ向かう方向)に延びるのが好ましい。図4で示されるように、送風機12から通気孔16へ流れた冷媒は、通気孔16を通過した後、ヒートシンク4の外側面28に沿いながら、通気孔16側から送風機12側に向けて流れる。放熱フィン22が前後方向に延びることにより、冷媒の流れる方向と、放熱フィン22が延びる方向とがほぼ平行となる。冷媒は、放熱フィン22に沿ってスムーズに流れうる。これは、ヒートシンク4からの効率的な放熱に寄与する。
前述のとおり、グランド用パターン44aは、上下方向において、電気的素子10を覆っているのが好ましい。グランド用パターン44aは、通常電気的素子10と接続している。このようにしてグランド用パターン44aの面積を大きくすることで、電気的素子10からグランド用パターン44aに効果的に放熱がされる。このグランド用パターン44aは、電気的素子10からヒートシンク4への放熱に寄与する。
電気的素子10からの放熱に効果的に寄与するとの観点から、グランド用パターン44aの面積は回路基板8の面積の50%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、100%が最も好ましい。
前述のとおり、この電子機器2は、回路基板8とヒートシンク4との間に熱伝導層46を備えるのが好ましい。熱伝導層46は、回路基板8とヒートシンク4との間の隙間を埋める。熱伝導層46は、回路基板8とヒートシンク4との間に空気の層ができるのを防止する。これは、回路基板8からヒートシンク4への熱の伝達に効果的に寄与する。この電子機器2では、電気的素子10からヒートシンク4へ効果的に放熱がされる。
図6は、本発明の他の実施形態に係る空冷機構付き電子機器52が示された断面図である。この電子機器52は、ヒートシンク54、筐体56、回路基板58、電気的素子60、送風機62、コネクタ(図示されず)、通気孔66及びガイド板68を備える。この電子機器52は、ガイド板68を除き図1−5の電子機器2と同じである。図6の矢印Xの方向がこの電子機器52の前方とされ、この逆の方向が後方とされる。矢印Zの方向が上方向とされ、この逆の方向が下方向とされる。
図6で示されるように、ガイド板68の第一面70は、筐体56の通気孔66側の端72から下方向に延びている。ガイド板68の第一面70は、ヒートシンク54の端面74との間にスペースを有しつつ、この端面74に沿って延びている。ガイド板68の第二面76は、ガイド板68の第一面70の端から、ヒートシンク54の外側面78との間にスペースを有しつつ、この外側面78に沿って延びている。
図6に、冷媒の流れが示されている。通気孔66を通過した冷媒は、ヒートシンク54の端面74及び外側面78と、ガイド板68との間のスペースを通過して、外に放出される。冷媒の一部は、このスペースから出た後も、ヒートシンク54の外側面78に沿って流れる。この冷媒の流れにより、電気的素子60からヒートシンク54に伝達した熱が、このヒートシンク54の外側面78から、効果的に外気に放出される。この電子機器52では、電気的素子60からの熱が効果的に放熱される。
この実施形態では、ガイド板68は、前後方向において、電気的素子60よりも前方まで延びていない。前後方向において、ガイド板68の前端は、電気的素子60よりも後方に位置する。上下方向において、ガイド板68は電気的素子60を覆っていない。すなわち、電気的素子60のヒートシンク54を介した外側において、ガイド板68はヒートシンク54の外側面78を覆っていない。電気的素子60の外側において、ヒートシンク54の外側面78の周辺は、広く開けている。このため、ヒートシンク54の外側面78から放出した熱は、ヒートシンク54の外側面78の近辺に滞留しにくい。これは、ヒートシンク54の外側面78からの放熱に寄与する。この電子機器52では、電気的素子60からの熱は効果的に放熱される。
図7(a)には、本発明のさらに他の実施形態に係る空冷機構付き電子機器82が示されている。この図は、ガイド板84の第一面86と第二面87との角の近辺が拡大された断面図である。7(a)に示されるように、筐体83の、通気孔85を形成する部分(筐体83の、ヒートシンク90の端面89と対向する部分)が、孔88を有している。この部分において、この筐体83とヒートシンク90とが、アスピレーターを構成する。すなわち、この筐体83とヒートシンク90との間に冷媒が流れたとき、ベンチュリ効果によりこの部分の気圧が外気圧より小さくなる。この孔88を通して外気が取り込まれる。電気的素子から熱を奪うことで上昇した冷媒の温度は、外気により下げられる。この冷媒とこの外気とが、ヒートシンク90の外側面92に沿って流れる。電気的素子からヒートシンク90に伝達した熱は、この冷媒及び外気により、より効果的に放出される。
図7(b)には、本発明のさらに他の実施形態に係る空冷機構付き電子機器102が示されている。この電子機器102のガイド板104は、第二面106に孔108を有している。この第二面106とヒートシンク110とが、アスピレーターを構成する。このガイド板104では、冷媒が第二面106とヒートシンク110との間のスペースを流れるとき、ベンチュリ効果によりこの孔108を通して外気がこのスペースに取り込まれる。電気的素子からヒートシンク110に伝達した熱は、この冷媒及び外気により、より効果的に放出される。
図示されないが、孔が、ガイド板の第一面に設けられていてもよい。孔が、筐体とガイド板との境界に設けられていてもよい。
以上説明されたとおり、本発明によれば、簡易な構造で効果的な冷却が実現された空冷機構付き電子機器が得られる。このことから、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された空冷機構付き電子機器は、自動車をはじめ、種々の機器に使用される。
2、52、82、102・・・電子機器
4、54、90、110・・・ヒートシンク
6、56、83・・・筐体
8、58・・・回路基板
10、60・・・電気的素子
12、62・・・送風機
14・・・コネクタ
16、66、85・・・通気孔
18、68、84、104・・・ガイド板
20、・・・平板部
22、72・・・放熱フィン
24・・・収容体
26・・・ヒートシンクの内側面
28、78・・・ヒートシンクの外側面
30、74、89・・・ヒートシンクの端面
32、70、86・・・第一面
34、76、87、106・・・第二面
36・・・第三面
38・・・第四面
40・・・筐体の通気孔側の端
42・・・基材
44・・・パターン
44a・・・グランド用パターン
46・・・熱伝導層
88、108・・・孔

Claims (9)

  1. ヒートシンク、このヒートシンクの内側面上に搭載される電気的素子、このヒートシンクとともに上記電気的素子を収容する収容体を形成する筐体、この収容体の内部に冷媒を送り出す送風機及びこの収容体からこの冷媒を排出する通気孔を備え、
    上記通気孔が、上記ヒートシンクと上記筐体との間に形成されている空冷機構付き電子機器。
  2. 上記通気孔を通過した冷媒を上記ヒートシンクの外側面に送るガイド板をさらに備える請求項1に記載の空冷機構付き電子機器。
  3. 上記ガイド板が、上記筐体の通気孔側の端から上記ヒートシンクの端面との間にスペースを有しつつこの端面に沿って延びる第一面と、この第一面の端から上記ヒートシンクの外側面との間にスペースを有しつつこの外側面に沿って延びる第二面とを備える請求項2に記載の空冷機構付き電子機器。
  4. 上記電気的素子の上記ヒートシンクを介した外側において、上記ガイド板が上記ヒートシンクの外側面を覆っている請求項2又は3に記載の空冷機構付き電子機器。
  5. 上記電気的素子の上記ヒートシンクを介した外側において、上記ガイド板が上記ヒートシンクの外側面を覆っていない請求項2又は3に記載の空冷機構付き電子機器。
  6. 上記ガイド板又は上記筐体の上記通気孔を形成する部分が、孔を備えている請求項2から5のいずれかに記載の空冷機構付き電子機器。
  7. 回路基板をさらに備えており、
    上記回路基板が上記ヒートシンクの内側面上に積層され、上記電気的素子がこの回路基板上に実装されることで、上記電気的素子が上記ヒートシンクの内側面上に搭載されている請求項1から6のいずれかに記載の空冷機構付き電子機器。
  8. 上記回路基板が、導電性の金属よりなるグランド用のパターンを有しており、
    この回路基板の面に垂直な方向において、上記グランド用のパターンが上記電気的素子を覆っている請求項7に記載の空冷機構付き電子機器。
  9. 上記回路基板と上記ヒートシンクとの間に、熱伝導層をさらに備えている請求項7又は8に記載の空冷機構付き電子機器。
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