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JP2019041054A - 半導体装置 - Google Patents

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JP2019041054A JP2017163616A JP2017163616A JP2019041054A JP 2019041054 A JP2019041054 A JP 2019041054A JP 2017163616 A JP2017163616 A JP 2017163616A JP 2017163616 A JP2017163616 A JP 2017163616A JP 2019041054 A JP2019041054 A JP 2019041054A
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Michiya Shioda
倫也 塩田
淳也 藤田
Junya Fujita
淳也 藤田
健郎 西本
Tatsuro Nishimoto
健郎 西本
福住 嘉晃
Yoshiaki Fukuzumi
嘉晃 福住
敦之 福本
Atsushi Fukumoto
敦之 福本
永野 元
Hajime Nagano
元 永野
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Abstract

【課題】安定した電気特性が得られる半導体装置を提供すること。
【解決手段】半導体装置は、リンを含むシリコン層と、シリコン層上に設けられた埋め込み層と、埋め込み層上に設けられ、絶縁体を介して積層された複数の電極層を有する積層体と、積層体内および埋め込み層内を積層体の積層方向に延び、埋め込み層の側方に位置する側壁部を有する半導体ボディと、埋め込み層と半導体ボディの側壁部との間に設けられたシリコンを主成分として含むシリコン膜であって、さらにゲルマニウムおよび炭素の少なくともいずれか1つを含むシリコン膜とを備えている。
【選択図】図3

Description

実施形態は、半導体装置に関する。
複数の電極層を含む積層体を貫通するチャネルボディの側壁部を、積層体の下に設けられたソース層にコンタクトさせた構造の3次元メモリが提案されている。チャネルボディの側壁部は、ソース層に含まれる半導体層にコンタクトする。その半導体層は、犠牲層を除去した後に形成された空洞に埋め込まれる。
米国特許第9431419号明細書 米国特許第8344385号明細書
実施形態は、安定した電気特性が得られる半導体装置を提供する。
実施形態によれば、半導体装置は、リンを含むシリコン層と、前記シリコン層上に設けられた埋め込み層と、前記埋め込み層上に設けられ、絶縁体を介して積層された複数の電極層を有する積層体と、前記積層体内および前記埋め込み層内を前記積層体の積層方向に延び、前記埋め込み層の側方に位置する側壁部を有する半導体ボディと、前記埋め込み層と前記半導体ボディの前記側壁部との間に設けられたシリコンを主成分として含むシリコン膜であって、さらにゲルマニウムおよび炭素の少なくともいずれか1つを含むシリコン膜と、を備えている。
実施形態の半導体装置の模式斜視図。 実施形態の半導体装置の模式平面図。 図2におけるA−A’断面図。 図3におけるA部の拡大図。 図3におけるB部の拡大図。 第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。 第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。 第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。 第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。 第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。 第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。 第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。 第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。 第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。 第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。 第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。 第1実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。 第2実施形態の半導体装置の模式断面図。 第2実施形態の半導体装置の模式断面図。 第2実施形態の半導体装置の模式断面図。 比較例の半導体装置の模式断面図。 第3実施形態の半導体装置の模式断面図。 図22におけるC部の拡大図。
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。なお、各図面中、同じ要素には同じ符号を付している。
実施形態では、半導体装置として、例えば、3次元構造のメモリセルアレイを有する半導体記憶装置を説明する。
図1は、実施形態のメモリセルアレイ1の模式斜視図である。
図2は、メモリセルアレイ1の模式平面図である。
図3は、図2におけるA−A’断面図である。
図1において、基板10の主面に対して平行な方向であって相互に直交する2方向をX方向およびY方向とし、これらX方向およびY方向の双方に対して直交する方向をZ方向(積層方向)とする。他の図のX方向、Y方向、およびZ方向は、それぞれ、図1のX方向、Y方向、およびZ方向に対応する。
メモリセルアレイ1は、ソース層SLと、ソース層SL上に設けられた積層体100と、複数の柱状部CLと、複数の分離部60と、積層体100の上方に設けられた複数のビット線BLとを有する。
ソース層SLは、基板10上に絶縁層41を介して設けられている。基板10は、例えばシリコン基板である。ソース層SLと積層体100との間には、ゲート層15が設けられている。
柱状部CLは、積層体100内をその積層方向(Z方向)に延びる略円柱状に形成されている。柱状部CLは、さらに積層体100の下のゲート層15を貫通し、ソース層SLに達している。複数の柱状部CLは、例えば千鳥配列されている。または、複数の柱状部CLは、X方向およびY方向に沿って正方格子配列されてもよい。
分離部60は、積層体100およびゲート層15をY方向に複数のブロック(またはフィンガー)に分離している。分離部60は、後述する図17に示すスリットST内に絶縁膜63が埋め込まれた構造を有する。
複数のビット線BLは、Y方向に延びる例えば金属膜である。複数のビット線BLは、X方向に互いに分離している。
柱状部CLの後述する半導体ボディ20の上端部は、図1に示すコンタクトCbおよびコンタクトV1を介してビット線BLに接続されている。
図3に示すように、ソース層SLは、金属を含む層11と、シリコン層12〜14とを有する。
金属を含む層11は、絶縁層41上に設けられている。金属を含む層11は、例えば、タングステン層またはタングステンシリサイド層である。
シリコン層12が金属を含む層11上に設けられ、シリコン層13がシリコン層12上に設けられ、シリコン層14がシリコン層13上に設けられている。
シリコン層12〜14は、ドーパントとしてリンを含み、導電性をもつ多結晶シリコン層である。
絶縁層44がシリコン層14上に設けられ、ゲート層15が絶縁層44上に設けられている。ゲート層15は、ドーパントとして例えばリンを含み、導電性をもつ多結晶シリコン層である。
積層体100はゲート層15上に設けられている。積層体100は、基板10の主面に対して垂直な方向(Z方向)に積層された複数の電極層70を有する。絶縁層(絶縁体)72が、上下で隣り合う電極層70の間に設けられている。絶縁層72は、最下層の電極層70とゲート層15との間にも設けられている。
電極層70は金属層である。電極層70は、例えば、タングステンを主成分として含むタングステン層、またはモリブデンを主成分として含むモリブデン層である。絶縁層72は、酸化シリコンを主成分として含むシリコン酸化層である。
複数の電極層70のうち、少なくとも最上層の電極層70はドレイン側選択トランジスタSTD(図1)のコントロールゲート(ドレイン側選択ゲート)であり、少なくとも最下層の電極層70はソース側選択トランジスタSTS(図1)のコントロールゲート(ソース側選択ゲート)である。
複数層の電極層70が、ドレイン側選択ゲートとソース側選択ゲートとの間に、セルゲートとして設けられている。
ゲート層15の厚さは、電極層70の1層の厚さ、および絶縁層72の1層の厚さよりも厚い。
複数の柱状部CLは、積層体100内をその積層方向に延び、さらに、ゲート層15、絶縁層44、シリコン層14およびシリコン層13を貫通して、シリコン層12に達している。柱状部CLは、メモリ膜30と、半導体ボディ20と、絶縁性のコア膜50とを有する。
図3に示すように、半導体ボディ20は、積層体100内およびゲート層15内をZ方向に連続して延び、ソース層SLに達するパイプ状に形成されている。コア膜50は、パイプ状の半導体ボディ20の内側に設けられている。
半導体ボディ20の上端部は、図1に示すコンタクトCbおよびコンタクトV1を介してビット線BLに接続している。
メモリ膜30は、積層体100と半導体ボディ20との間、およびゲート層15と半導体ボディ20との間に設けられ、半導体ボディ20を外周側から囲んでいる。メモリ膜30は、積層体100内およびゲート層15内をZ方向に連続して延びている。
半導体ボディ20は、ソース層SLと電気的に接続された側壁部(ソースコンタクト部)20aを有する。側壁部20aはメモリ膜30で覆われていない。
半導体ボディ20の下端部は、側壁部20aに連続して、側壁部20aよりも下に位置し、シリコン層12内に位置する。その半導体ボディ20の下端部とシリコン層12との間にはメモリ膜30が設けられている。メモリ膜30は、半導体ボディ20の側壁部(ソースコンタクト部)20aの位置でZ方向に分断されている。その分断されたメモリ膜30の下部30aは、半導体ボディ20の下端部外周を囲む位置および半導体ボディ20の底面下に配置されている。
図4は、図3におけるA部の拡大断面図である。
メモリ膜30は、トンネル絶縁膜31と、電荷蓄積膜(電荷蓄積部)32と、ブロック絶縁膜33とを有する絶縁膜の積層膜である。
トンネル絶縁膜31は、半導体ボディ20と電荷蓄積膜32との間に設けられ、半導体ボディ20に接している。電荷蓄積膜32は、トンネル絶縁膜31とブロック絶縁膜33との間に設けられている。ブロック絶縁膜33は、電荷蓄積膜32と電極層70との間に設けられている。
半導体ボディ20、メモリ膜30、および電極層70は、メモリセルMCを構成する。メモリセルMCは、半導体ボディ20の周囲を、メモリ膜30を介して、電極層70が囲んだ縦型トランジスタ構造を有する。
その縦型トランジスタ構造のメモリセルMCにおいて、半導体ボディ20は例えばシリコンのチャネルボディであり、電極層70はコントロールゲートとして機能する。電荷蓄積膜32は半導体ボディ20から注入される電荷を蓄積するデータ記憶層として機能する。
実施形態の半導体記憶装置は、データの消去・書き込みを電気的に自由に行うことができ、電源を切っても記憶内容を保持することができる不揮発性半導体記憶装置である。
メモリセルMCは、例えばチャージトラップ型のメモリセルである。電荷蓄積膜32は、絶縁性の膜中に電荷を捕獲するトラップサイトを多数有するものであって、例えば、シリコン窒化膜を含む。または、電荷蓄積膜32は、まわりを絶縁体で囲まれた、導電性をもつ浮遊ゲートであってもよい。
トンネル絶縁膜31は、半導体ボディ20から電荷蓄積膜32に電荷が注入される際、または電荷蓄積膜32に蓄積された電荷が半導体ボディ20に放出される際に電位障壁となる。トンネル絶縁膜31は、例えばシリコン酸化膜を含む。
ブロック絶縁膜33は、電荷蓄積膜32に蓄積された電荷が電極層70へ放出されるのを防止する。また、ブロック絶縁膜33は、電極層70から柱状部CLへの電荷のバックトンネリングを防止する。
ブロック絶縁膜33は、例えばシリコン酸化膜を含む。または、ブロック絶縁膜33は、シリコン酸化膜と金属酸化膜との積層膜であってもよい。この場合、シリコン酸化膜は電荷蓄積膜32と金属酸化膜との間に設けられ、金属酸化膜はシリコン酸化膜と電極層70との間に設けることができる。金属酸化膜は、例えばアルミニウム酸化膜である。
図1に示すように、ドレイン側選択トランジスタSTDが積層体100の上層部に設けられている。ソース側選択トランジスタSTSが積層体100の下層部に設けられている。ドレイン側選択トランジスタSTDおよびソース側選択トランジスタSTSは、半導体ボディ20をチャネルとしてもつ縦型トランジスタである。
複数のメモリセルMCがドレイン側選択トランジスタSTDとソース側選択トランジスタSTSとの間に設けられている。複数のメモリセルMC、ドレイン側選択トランジスタSTD、およびソース側選択トランジスタSTSは、半導体ボディ20を通じて直列接続され、1つのメモリストリングを構成する。このメモリストリングが、XY面に対して平行な面方向に例えば千鳥配置され、複数のメモリセルMCがX方向、Y方向およびZ方向に3次元的に設けられている。
読み出し動作時、電子はソース層SLから半導体ボディ20の側壁部20aを通じてメモリセルMCのチャネルに供給される。
なお、半導体ボディ20におけるゲート層15に対向する部分にドーパント(例えばリン)を拡散させた場合、ゲート層80を消去動作時におけるGIDL(gate induced drain leakage)ジェネレーターとして機能させることができる。
ゲート層15に消去電位(例えば数ボルト)を印加して、半導体ボディ20におけるゲート層15に対向する部分に高電界を与えることで生成される正孔がメモリセルMCのチャネルに供給され、チャネル電位を上昇させる。そして、メモリセルMCの電極層70の電位を例えばグランド電位(0V)にすることで、半導体ボディ20と電極層70との電位差で、電荷蓄積膜32に正孔が注入されデータの消去動作が行われる。
図5(a)は、第1実施形態の半導体装置の模式断面図である図3におけるB部の拡大図である。
半導体ボディ20の側壁部20aのまわりはシリコン層13によって囲まれ、側壁部20aはシリコン層13の側方に位置する。
シリコン膜82が、シリコン層13と半導体ボディ20の側壁部20aとの間に設けられている。シリコン膜82は、半導体ボディ20の側壁部20aに接している。
図3に示すように、シリコン膜82は、シリコン層12とシリコン層13との間、およびシリコン層13とシリコン層14との間にも設けられている。
シリコン膜82は、シリコン(Si)を主成分として含むシリコン膜であって、さらにゲルマニウム(Ge)および炭素(C)の少なくともいずれか1つを含む。シリコン膜82は、さらにリン(P)を含む。
すなわち、シリコン膜82は、ゲルマニウムとリンがドープされたシリコン膜である。または、シリコン膜82は、炭素とリンがドープされたシリコン膜である。または、シリコン膜82は、ゲルマニウム、炭素、およびリンがドープされたシリコン膜である。
次に、図6〜図17を参照して、第1実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。図6〜図17に示す断面は、図3に示す断面に対応する。
図6に示すように、絶縁層41が基板10上に形成され、金属を含む層11が絶縁層41上に形成される。金属を含む層11は、例えばタングステン層またはタングステンシリサイド層である。
シリコン層12が、金属を含む層11上に形成される。シリコン層12は、リンがドープされた多結晶シリコン層である。
保護膜42がシリコン層12上に形成される。保護膜42は、例えばシリコン酸化膜である。犠牲層91が保護膜42上に形成される。犠牲層91は、例えば、意図的にドーパントをドープしていないアンドープの多結晶シリコン層である。保護膜43が犠牲層91上に形成される。保護膜43は、例えばシリコン酸化膜である。シリコン層14が保護膜43上に形成される。シリコン層14は、例えば、アンドープの多結晶シリコン層、または、リンドープの多結晶シリコン層である。
絶縁層44がシリコン層14上に形成される。絶縁層44は、例えばシリコン酸化層である。ゲート層15が絶縁層44上に形成される。ゲート層15は、例えばリンがドープされた多結晶シリコン層である。
積層体100がゲート層15上に形成される。絶縁層(第2層)72と、犠牲層(第1層)71とがゲート層15上に交互に積層される。絶縁層72と犠牲層71とを交互に積層する工程が繰り返され、複数の犠牲層71と複数の絶縁層72がゲート層15上に形成される。例えば、犠牲層71はシリコン窒化層であり、絶縁層72はシリコン酸化層である。ゲート層15の厚さは、犠牲層71の1層の厚さ、および絶縁層72の1層の厚さよりも厚い。
図7に示すように、例えば図示しないマスクを用いたRIE(reactive ion etching)により、複数のメモリホールMHが積層体100に形成される。メモリホールMHは、積層体100、ゲート層15、絶縁層44、シリコン層14、保護膜43、犠牲層91、および保護膜42を貫通して、シリコン層12に達する。メモリホールMHのボトムはシリコン層12中に位置する。
複数の犠牲層(シリコン窒化層)71および複数の絶縁層(シリコン酸化層)72は、ガス種を切り替えることなく、同じガス(例えばCF系ガス)を用いて連続してエッチングされる。このときゲート層(多結晶シリコン層)15はエッチングストッパーとして機能し、ゲート層15の位置で一旦エッチングをストップする。厚いゲート層15によって複数のメモリホールMH間のエッチングレートばらつきが吸収され、複数のメモリホールMH間のボトム位置のばらつきが低減される。
その後、ゲート層15およびそれより下の各層をガス種を切り替えてステップエッチングする。そして、シリコン層12の途中でエッチングをストップさせる。
厚いゲート層15によってアスペクト比の高い積層体100に対するホール加工のエッチング停止位置の制御が容易になる。
図8に示すように、柱状部CLがメモリホールMH内に形成される。メモリ膜30がメモリホールMHの側面および底面に沿ってコンフォーマルに形成され、そのメモリ膜30の内側にメモリ膜30に沿ってコンフォーマルに半導体ボディ20が形成され、その半導体ボディ20の内側にコア膜50が形成される。
その後、図9に示すように、複数のスリットSTが積層体100に形成される。スリットSTは、図示しないマスクを用いたRIEで形成される。スリットSTは、積層体100、ゲート層15、絶縁層44、シリコン層14、および保護膜43を貫通して、犠牲層91に達する。
メモリホールMHの形成と同様、複数の犠牲層71および複数の絶縁層72は、ガス種を切り替えることなく、同じガスを用いて連続してエッチングされる。このときゲート層15はエッチングストッパーとして機能し、ゲート層15の位置で一旦スリット加工のエッチングをストップする。厚いゲート層15によって複数のスリットST間のエッチングレートばらつきが吸収され、複数のスリットST間のボトム位置のばらつきが低減される。
その後、ゲート層15およびそれより下の各層をガス種を切り替えてステップエッチングし、スリットSTのボトムに犠牲層91が露出する。
厚いゲート層15によって、アスペクト比の高い積層体100に対するスリット加工のエッチング停止位置の制御が容易になる。さらに、その後のステップエッチングで、スリットSTのボトム位置制御を高精度且つ容易に行える。スリットSTは犠牲層91を突き抜けずに、スリットSTのボトムは犠牲層91内にとどまる。
図10に示すように、ライナー膜61がスリットSTの側面および底面に沿ってコンフォーマルに形成される。ライナー膜61は、例えばシリコン窒化膜である。スリットSTの底面に形成されたライナー膜61は、例えばRIEで除去される。図11に示すように、犠牲層91がスリットSTのボトムに露出する。
そして、スリットSTを通じたエッチングにより、犠牲層91を除去する。例えば、スリットSTを通じてホットTMY(トリメチル−2ヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイド)を供給して、多結晶シリコン層である犠牲層91を除去する。
犠牲層91が除去され、図12に示すように、空洞90がシリコン層12とシリコン層14との間に形成される。例えばシリコン酸化膜である保護膜42、43は、シリコン層12、14をホットTMYによるエッチングから保護する。また、スリットSTの側面に形成されたライナー膜(例えばシリコン窒化膜)61は、ゲート層15およびシリコン層14のスリットST側からのサイドエッチングを防ぐ。
柱状部CLの側壁の一部が空洞90に露出する。すなわち、メモリ膜30の一部が空洞90に露出する。
空洞90に露出しているメモリ膜30は、スリットSTを通じたエッチングにより除去される。例えば、CDE(chemical or conformal dry etching)によりメモリ膜30を除去する。
このとき、メモリ膜30に含まれる膜と同種の保護膜42、43も除去される。スリットSTの側面に形成されたライナー膜61は、メモリ膜30に含まれる例えば電荷蓄積膜32と同種のシリコン窒化膜であるが、ライナー膜61の膜厚は電荷蓄積膜32の膜厚よりも厚く、ライナー膜61はスリットSTの側面に残る。
そのライナー膜61は、空洞90に露出した上記メモリ膜30の一部を除去するとき、積層体100の犠牲層71、絶縁層72、および絶縁層44のスリットST側からのサイドエッチングを防ぐ。絶縁層44の下面はシリコン層14で覆われているので、絶縁層44の下面側からのエッチングも防止される。
メモリ膜30の一部が除去され、図13に示すように、メモリ膜30は積層方向(Z方向)に分断される。エッチング時間の制御により、ゲート層15と半導体ボディ20との間のメモリ膜(ゲート絶縁膜)30はエッチングされないようにする。
また、エッチング時間の制御により、メモリ膜30における空洞90よりも下方の下部30aがシリコン層12中に残るようにする。柱状部CLにおける下端部がアンカーとしてシリコン層12中に残る。シリコン層12は柱状部CLの下端部を囲み、空洞90が形成された状態において柱状部CLの安定した支持状態が保てる。
上記メモリ膜30の一部が除去され、半導体ボディ20の一部(側壁部20a)が空洞90に露出する。また、保護膜42、43の除去により、シリコン層14の下面、およびシリコン層12の上面も空洞90に露出する。
次に、スリットSTを通じて空洞90内に成膜ソースガスを供給して、空洞90に露出する半導体ボディ20の側壁部20、シリコン層12、およびシリコン層14にシリコン膜82を形成する。図14に示すように、シリコン膜82が、空洞90に露出するシリコン材料部の表面に沿ってコンフォーマルに形成される。シリコン膜82は、空洞90の内壁に形成され、空洞90を埋めない。空洞90は残る。
シリコン膜82を形成した後、スリットSTを通じて空洞90内に成膜ソースガスを供給して、空洞90に露出するシリコン膜82の表面に、埋め込み層の材料を形成する。
図15に示すように、埋め込み層としてシリコン層13が空洞90に埋め込まれる。または、埋め込み層はシリコン酸化層であってもよい。
シリコン膜82は、半導体ボディ20の側壁部20aに接している。柱状部CLを形成した段階では、半導体ボディ20は実質的にドーパントを含んでいない。空洞90に埋め込み層(シリコン層またはシリコン酸化層)13を形成するとき、埋め込み層の材料は高温アニール下で形成する。このとき下地のシリコン層12に含まれるリンがシリコン膜82、および半導体ボディ20の側壁部20aにも拡散する。したがって、シリコン膜82と半導体ボディ20の側壁部20aとのコンタクト部(ソースコンタクト部)は、リンドープシリコンとなり低抵抗化される。
リンは、半導体ボディ20において、側壁部20aから、少なくとも絶縁層44に対向する部分にまで拡散させることが望ましい。
埋め込み層13がシリコン層である場合、リンがシリコン層12から埋め込み層(シリコン層)13にも拡散し、シリコン層13はリンドープシリコン層となり、ソース層SLの一要素として機能する。
また、シリコン層12中のリンは、シリコン膜82およびシリコン層13を通じてシリコン層14にも拡散し得る。
半導体ボディ20は、側壁部20aおよびシリコン膜82を通じて、ソース層SLと電気的に接続されている。シリコン膜82は、シリコン層12およびシリコン層14と接しているため、埋め込み層13がシリコン酸化層であっても、半導体ボディ20は側壁部20aおよびシリコン膜82を通じて、シリコン層12、金属を含む層11、およびシリコン層14を含むソース層SLと電気的に接続される。
空洞90に埋め込み層13を埋め込むとき、マイクロローディング効果により、ガス供給元(スリットST)に近い領域ほど短いインキュベーションタイム(成膜開始時間)で成膜が始まり、スリットSTから遠い領域にボイド(またはシーム)を残して、空洞90が閉塞してしまう現象が起こり得る。すなわち、ガス供給元(スリットST)から遠い領域では、スリットST付近の領域に比べて、ガス不足により、ガス成分の表面吸着から堆積へと進む過程が遅れやすい。
埋め込み層13中のボイドは、後のアニール工程でのマイグレーションにより、半導体ボディ20の側壁部(ソースコンタクト部)20aに移動してしまうと、半導体ボディ20とソース層SLとの電気的コンタクト不良の原因になり得る。
以上説明した第1実施形態によれば、シリコン膜82は、シリコンを主成分として含むシリコン膜であって、さらにゲルマニウムおよび炭素の少なくともいずれか1つを含む。
シリコン膜82を形成するCVDにおいて、シリコンのソースガスに対して、例えばCガスを添加することで、炭素を含むシリコン膜82を形成することができる。Cガスの流量により、シリコン膜82中の炭素濃度を制御することができる。
シリコン膜中の炭素濃度の増大にともない、シリコン膜の結晶グレインサイズが小さくなる傾向がある。結晶グレインサイズが小さくなると、シリコン膜の硬度が高くなる傾向がある。シリコン膜に炭素がドープされることに伴うこのような特性は、ボイドの移動をブロックする効果を発揮する。
したがって、シリコン層13を空洞90に埋め込むときに、後のアニール工程でマイグレーションし得るボイドがシリコン層13中に形成されてしまっても、シリコン層13と半導体ボディ20の側壁部20aとの間に形成された炭素ドープのシリコン膜82が、ボイドの側壁部20aへの移動を防ぐ。これにより、半導体ボディ20とソース層SLとの電気的コンタクトが良好に保てる。
本発明者らの知得によれば、シリコン膜82中の炭素濃度を1×1019cm−3以上にすると、ボイドの移動をブロックする効果が顕著になる。したがって、シリコン膜82中の炭素濃度は1×1019cm−3以上が望ましい。
また、本発明者らの知得によれば、シリコン膜82中のリン濃度を1×1020cm−3以上にすると、ボイドの移動をブロックする効果が顕著になる。したがって、シリコン膜82中のリン濃度は1×1020cm−3以上が望ましい。
また、シリコン膜中のGe組成比が増大すると、バンドギャップエネルギーの減少に起因する点欠陥のチャージが、ドーパント(リン)の拡散定数を低下させる。Ge組成比が高いほど、リンの拡散が抑制される傾向がある。したがって、シリコン膜82中にGeをドープし、そのGeの組成比を制御することで、シリコン層12から複数の半導体ボディ20に拡散するリンの量や拡散距離を制御することが可能になる。
このようなGeドープのシリコン膜82を設けることで、複数の半導体ボディ20に対するリンの不均一な拡散を抑制し、メモリストリング間の電気特性ばらつきを抑制することが可能になる。
本発明者らの知得によれば、前述した実施形態の3次元メモリデバイスにおいて、実用的に有効なリンの拡散制御を実現するために、シリコン膜82中のGe組成比は、5atomic %以上が望ましい。
図5(b)は、図5(a)と同様の模式断面図であり、チャネル−ソースコンタクト部の他の例を示す。
前述した図14に示す工程で空洞90の内壁にシリコン膜82を形成する前に、空洞90の内壁に、例えばアンドープのシリコン膜81をコンフォーマルに形成する。シリコン膜81は空洞90を埋めない。そして、空洞90に露出しているシリコン膜81の表面に、シリコン膜82が形成される。シリコン膜82は、シリコン膜81の表面に沿ってコンフォーマルに形成される。その後、残っている空洞90に埋め込み層(シリコン層)13が埋め込まれる。
シリコン層12中のリンは、シリコン膜81およびシリコン膜82を通じて、半導体ボディ20に拡散する。
図5(b)に示す例においても、ゲルマニウムおよび炭素の少なくともいずれかがドープされたシリコン膜82が、埋め込み層13と半導体ボディ20の側壁部20aとの間に設けられている。
そのため、シリコン膜82が、ボイドの側壁部20aへの移動を防ぐ、及び/または、リンの不均一な拡散を抑制する。
前述した図15に示すように埋め込み層(例えばシリコン層)13を形成した後、スリットSTの側面のライナー膜61を除去する。そのライナー膜61を除去した後、またはライナー膜61を除去する工程と同じ工程で、スリットSTを通じて供給されるエッチング液またはエッチングガスにより、犠牲層71を除去する。例えば、燐酸を含むエッチング液を用いて、シリコン窒化層である犠牲層71を除去する。
犠牲層71が除去され、図16に示すように、上下で隣接する絶縁層72の間に空隙(エアギャップ)73が形成される。
複数の絶縁層72は、複数の柱状部CLの側面を囲むように、柱状部CLの側面に接している。複数の絶縁層72は、このような複数の柱状部CLとの物理的結合によって支えられ、絶縁層72間の空隙73が保たれる。
空隙73には、図17に示すように、電極層70が形成される。例えばCVD(chemical vapor deposition)により、電極層70が形成される。スリットSTを通じてソースガスが空隙73に供給される。スリットSTの側面に形成された電極層70は除去される。その後、スリットST内に、図3に示す絶縁膜63が埋め込まれる。
図18は、第2実施形態の半導体装置の模式断面図である。図18は、図2におけるA−A’断面図に対応する。
第2実施形態の半導体装置によれば、シリコン層12とシリコン層13との間に、結晶分断層が設けられている。
図18に示す例では、結晶分断層として、シリコンを主成分として含み、さらに炭素、窒素、および酸素の少なくともいずれか1つを含む多結晶シリコン層84が設けられている。シリコン層84の厚さは、シリコン層12の厚さよりも薄い。
前述したように、シリコン層13は、シリコン層12とシリコン層14との間に形成された空洞90内に埋め込まれる。シリコン層13は、空洞90に露出したシリコン材料の表面から成長する。
図21は、シリコン層12上にシリコン層13が成長した場合の模式断面図である。
図21において、シリコン層13の面方向における複数の半導体ボディ20の配置レイアウトを模式的に表している。
また、図21において、シリコン層12の結晶の粒界(grain boundary)12aと、シリコン層13の結晶の粒界13aを模式的に表す。
シリコン層13は、下地のシリコン層12の結晶性を引き継いで成長する。したがって、シリコン層13の結晶のグレインサイズ(または粒径)は、シリコン層12のグレインサイズ(または粒径)と同程度になり、シリコン層13の結晶の粒界密度は、シリコン層12の粒界密度と同程度になる。
シリコン層12にドープされたリンは、主に、シリコン層12の粒界12aおよびシリコン層13の粒界13aを通って、半導体ボディ20へと拡散する。
シリコン層13の粒界密度が複数の半導体ボディ20の配置密度に比べて低いと、粒界13aが疎の領域に配置された半導体ボディ20と、粒界13aの近くに配置された半導体ボディ20との間で、到達するリンの量および上方への拡散距離のばらつきが生じる。これは、複数の半導体ボディ20間のGIDL電流およびセル電流のばらつきを生じさせる。
図19は、シリコン層12上に結晶分断層としてシリコン層84を形成し、そのシリコン層84上にシリコン層13が成長した場合の図21と同様の模式断面図である。
図19において、シリコン層12の結晶の粒界12aと、シリコン層84の結晶の粒界84aと、シリコン層13の結晶の粒界13aを模式的に表す。
炭素、窒素、および酸素の少なくともいずれか1つを含むシリコン層84は、シリコン層12の結晶性を引き継がずに、シリコン層84の結晶のグレインサイズ(または粒径)は、シリコン層12のグレインサイズ(または粒径)よりも小さくなり、シリコン層84の結晶の粒界密度は、シリコン層12の粒界密度よりも高くなる。
シリコン層13は、シリコン層84上に、シリコン層84の結晶性を引き継いで成長し、シリコン層13の結晶のグレインサイズ(または粒径)は、シリコン層84の結晶のグレインサイズ(または粒径)と同程度になり、シリコン層13の結晶の粒界密度は、シリコン層84の結晶の粒界密度と同程度になる。したがって、シリコン層13の結晶のグレインサイズ(または粒径)は、シリコン層12の結晶のグレインサイズ(または粒径)よりも小さくなり、シリコン層13の結晶の粒界密度は、シリコン層12の結晶の粒界密度よりも高くなる。
シリコン層13の粒界密度を高めることで、リンの拡散パスである粒界13aを複数の半導体ボディ20に対して均一に分布させることができる。これは、複数の半導体ボディ20に到達するリンの量および上方への拡散距離のばらつきを低減し、複数の半導体ボディ20間のGIDL電流およびセル電流のばらつきを低減する。
シリコン層84を形成するCVDにおいて、シリコンのソースガスに対して、例えばNOガスを添加することで、窒素を含むシリコン層84を形成することができる。NOガスの流量により、シリコン層84中の窒素濃度を制御することができる。
シリコン層84中の窒素濃度の増大にともない、シリコン84層の結晶グレインサイズが小さくなり、シリコン層84中の結晶粒界密度が高くなる。本発明者らの知得によれば、複数の柱状部CL間の間隔が100〜200nm程度の場合、リンの量および拡散距離を複数の半導体ボディ20間で均一にするために、シリコン層84中の窒素濃度は1×1019cm−3以上が望ましい。
シリコン層84を形成するCVDにおいて、シリコンのソースガスに対して、例えばNOガスを添加することで、酸素を含むシリコン層84を形成することができる。NOガスの流量により、シリコン層84中の酸素濃度を制御することができる。
シリコン層84中の酸素濃度の増大にともない、シリコン84層の結晶グレインサイズが小さくなり、シリコン層84中の結晶粒界密度が高くなる。本発明者らの知得によれば、複数の柱状部CL間の間隔が100〜200nm程度の場合、リンの量および拡散距離を複数の半導体ボディ20間で均一にするために、シリコン層84中の酸素濃度は1×1019cm−3以上が望ましい。
シリコン層84を形成するCVDにおいて、シリコンのソースガスに対して、例えばCガスを添加することで、炭素を含むシリコン層84を形成することができる。Cガスの流量により、シリコン層84中の炭素濃度を制御することができる。
シリコン層84中の炭素濃度の増大にともない、シリコン84層の結晶グレインサイズが小さくなり、シリコン層84中の結晶粒界密度が高くなる。本発明者らの知得によれば、複数の柱状部CL間の間隔が100〜200nm程度の場合、リンの量および拡散距離を複数の半導体ボディ20間で均一にするために、シリコン層84中の炭素濃度は1×1019cm−3以上が望ましい。
図20は、シリコン層12上に結晶分断層として酸素層(O層)85を形成した場合の図19と同様の模式断面図である。
酸素層85上にシリコン層86が成長し、シリコン層86上にシリコン層13が成長する。
図20において、シリコン層12の結晶の粒界12aと、シリコン層86の結晶の粒界86aと、シリコン層13の結晶の粒界13aを模式的に表す。
酸素層85は、シリコン層12の表面に酸素原子を吸着させて形成され、例えば酸素原子1個分ほどの厚さをもつ。
シリコン層86の厚さはシリコン層12の厚さよりも薄く、シリコン層13の厚さはシリコン層12の厚さよりも薄い。酸素層85は、シリコン層86の厚さよりも薄く、シリコン層13の厚さよりも薄い。
酸素層85によってシリコン層12の結晶性が分断され、シリコン層86はシリコン層12の結晶性を引き継がずに酸素層85上に成長する。シリコン層86の厚さをシリコン層12の厚さよりも薄くすることで、シリコン層86の結晶のグレインサイズ(または粒径)を、シリコン層12のグレインサイズ(または粒径)よりも小さくすることができ、シリコン層86の結晶の粒界密度を、シリコン層12の粒界密度よりも高くすることができる。
シリコン層13は、シリコン層86上に、シリコン層86の結晶性を引き継いで成長し、シリコン層13の結晶のグレインサイズ(または粒径)は、シリコン層86の結晶のグレインサイズ(または粒径)と同程度になり、シリコン層13の結晶の粒界密度は、シリコン層86の結晶の粒界密度と同程度になる。したがって、シリコン層13の結晶のグレインサイズ(または粒径)は、シリコン層12の結晶のグレインサイズ(または粒径)よりも小さくなり、シリコン層13の結晶の粒界密度は、シリコン層12の結晶の粒界密度よりも高くなる。
シリコン層13の粒界密度を高めることで、リンの拡散パスである粒界13aを複数の半導体ボディ20に対して均一に分布させることができる。これは、複数の半導体ボディ20に到達するリンの量および上方への拡散距離のばらつきを低減し、複数の半導体ボディ20間のGIDL電流およびセル電流のばらつきを低減する。
本発明者らの知得によれば、複数の柱状部CL間の間隔が100〜200nm程度の場合、リンの量および拡散距離を複数の半導体ボディ20間で均一にするために、酸素層85とシリコン層12との界面酸素濃度が1×1014cm−2以上となるように酸素層85を形成することが望ましい。
図22は、第3実施形態の半導体装置の模式断面図である。図22は、図2におけるA−A’断面図に対応する。
図23(a)は、図22におけるC部の拡大図である。
第3実施形態によれば、シリコン層13中のリン濃度が1×1020cm−3以上である。このようなリン濃度のシリコン層13は、空洞90に埋め込まれるときにボイドがシリコン層13中に形成されてしまっても、ボイドを移動しにくくする。これにより、半導体ボディ20とソース層SLとの電気的コンタクトが良好に保てる。
また、第3実施形態によれば、シリコン層13と半導体ボディ20の側壁部20aとの間に、シリコンを主成分として含み、さらに炭素を含むシリコン膜95が設けられている。シリコン膜95は、半導体ボディ20の側壁部20aに接している。
シリコン膜95は、シリコン層12とシリコン層13との間、およびシリコン層13とシリコン層14との間にも設けられている。
例えばシリコン層13を空洞90に埋め込むときの高温アニールにより、リンは、シリコン層12、13からシリコン膜95を通って半導体ボディ20に拡散する。このとき、炭素ドープのシリコン膜95は、半導体ボディ20へのリンの過剰な拡散を抑制する。
半導体ボディ20への適切なリンの拡散量および拡散距離の制御は、ソース側選択トランジスタSTSやメモリセルMCの特性(閾値電圧等)を適切にする。
シリコン膜95中の炭素濃度と、シリコン膜95の膜厚を適切に調整することで、半導体ボディ20へのリンの過剰な拡散を抑制できる。
図23(b)は、図23(a)と同様な部分の模式断面図である。
この図23(a)に示す例によれば、シリコン膜95と半導体ボディ20の側壁部20aとの間にシリコン膜96が設けられている。シリコン膜96は、半導体ボディ20の側壁部20aに接している。
シリコン膜95は、シリコン層12とシリコン層13との間、およびシリコン層13とシリコン層14との間にも設けられている。
シリコン膜96は、例えばアンドープシリコン膜96であり、シリコン膜96中の炭素濃度は、炭素ドープシリコン膜95中の炭素濃度よりも低い。
空洞90の内壁にアンドープのシリコン膜96をコンフォーマルに形成する。シリコン膜96は空洞90を埋めない。そして、空洞90に露出しているシリコン膜96の表面にシリコン膜95が形成される。シリコン膜95は、シリコン膜96の表面に沿ってコンフォーマルに形成される。その後、残っている空洞90にシリコン層13が埋め込まれる。
リンは、シリコン層12、13からシリコン膜95およびシリコン膜96を通って半導体ボディ20に拡散する。炭素ドープのシリコン膜95は、半導体ボディ20へのリンの過剰な拡散を抑制する。
さらに、シリコン膜95と半導体ボディ20の側壁部20aとの間に設けられたシリコン膜96の分、シリコン層13と側壁部20aとの間の膜厚が厚くなり、このことも半導体ボディ20へのリンの過剰な拡散を抑制する。
前述した実施形態では、第1層71としてシリコン窒化層を例示したが、第1層71として金属層、またはドーパントがドープされたシリコン層を用いてもよい。この場合、第1層71がそのまま電極層70となるので、第1層71を電極層に置換するプロセスは不要である。
また、第2層72をスリットSTを通じたエッチングにより除去して、上下で隣接する電極層70の間を空隙にしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…メモリセルアレイ、12〜14…シリコン層、20…半導体ボディ、20a…側壁部、70…電極層、72…絶縁層、81,82…シリコン膜、84…シリコン層、85…酸素層、86…シリコン層、95,96…シリコン膜、100…積層体、SL…ソース層、CL…柱状部

Claims (19)

  1. リンを含むシリコン層と、
    前記シリコン層上に設けられた埋め込み層と、
    前記埋め込み層上に設けられ、絶縁体を介して積層された複数の電極層を有する積層体と、
    前記積層体内および前記埋め込み層内を前記積層体の積層方向に延び、前記埋め込み層の側方に位置する側壁部を有する半導体ボディと、
    前記埋め込み層と前記半導体ボディの前記側壁部との間に設けられたシリコンを主成分として含むシリコン膜であって、さらにゲルマニウムおよび炭素の少なくともいずれか1つを含むシリコン膜と、
    を備えた半導体装置。
  2. 前記シリコン膜中のゲルマニウム組成比は、5atomic %以上である請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記シリコン膜中の炭素濃度は、1×1019cm−3以上である請求項1記載の半導体装置。
  4. 前記シリコン膜は、リンをさらに含む請求項1記載の半導体装置。
  5. 前記シリコン膜中のリン濃度は、1×1020cm−3以上である請求項4記載の半導体装置。
  6. 前記シリコン膜は、前記半導体ボディの前記側壁部に接している請求項1記載の半導体装置。
  7. 前記シリコン膜は、前記シリコン層と前記埋め込み層との間にも設けられている請求項1記載の半導体装置。
  8. 前記埋め込み層は、シリコン層または酸化シリコン層である請求項1記載の半導体装置。
  9. リンを含む第1シリコン層と、
    前記第1シリコン層上に設けられ、リンを含む第2シリコン層と、
    前記第1シリコン層と前記第2シリコン層との間に設けられた結晶分断層と、
    前記第2シリコン層上に設けられ、絶縁体を介して積層された複数の電極層を有する積層体と、
    前記積層体内および前記第2シリコン層内を前記積層体の積層方向に延び、前記第2シリコン層の側方に位置する側壁部を有する半導体ボディと、
    を備えた半導体装置。
  10. 前記結晶分断層は、シリコンを主成分として含むシリコン層であって、さらに炭素、窒素、および酸素の少なくともいずれか1つを含むシリコン層である請求項9記載の半導体装置。
  11. 前記シリコン層中の炭素濃度、窒素濃度、または酸素濃度は、1×1019cm−3以上である請求項10記載の半導体装置。
  12. 前記結晶分断層は、酸素層である請求項9記載の半導体装置。
  13. 前記酸素層の界面酸素濃度は、1×1014cm−2以上である請求項12記載の半導体装置。
  14. 前記第2シリコン層中の結晶粒界密度は、前記第1シリコン層中の結晶粒界密度よりも高い請求項9記載の半導体装置。
  15. 前記第2シリコン層の厚さは、前記第1シリコン層の厚さよりも薄い請求項9記載の半導体装置。
  16. リンを含む第1シリコン層と、
    前記第1シリコン層上に設けられたリンを含む第2シリコン層であって、リン濃度が1×1020cm−3以上である第2シリコン層と、
    前記第2シリコン層上に設けられ、絶縁体を介して積層された複数の電極層を有する積層体と、
    前記積層体内および前記第2シリコン層内を前記積層体の積層方向に延び、前記第2シリコン層の側方に位置する側壁部を有する半導体ボディと、
    前記第2シリコン層と前記半導体ボディの前記側壁部との間に設けられ、シリコンを主成分として含み、さらに炭素を含む第1シリコン膜と、
    を備えた半導体装置。
  17. 前記第1シリコン膜は、前記半導体ボディの前記側壁部に接している請求項16記載の半導体装置。
  18. 前記第1シリコン膜と前記半導体ボディの前記側壁部との間に設けられ、前記第1シリコン膜よりも炭素濃度が低い第2シリコン膜をさらに備えた請求項16記載の半導体装置。
  19. 前記第1シリコン膜は、前記第1シリコン層と前記第2シリコン層との間にも設けられている請求項16記載の半導体装置。
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