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JP2018037807A - 撮像装置、制御方法、プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents

撮像装置、制御方法、プログラム、及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】撮影タイミングに制約を課さずに、ユーザが特定の構図で流し撮りを行うことを補助する技術を提供する。【解決手段】撮像手段と、マニュアルフォーカスモード(MFモード)を含む複数のフォーカスモードのうちのいずれかを選択する選択手段と、流し撮りの補助機能の有効/無効を切り替える切替手段と、前記撮像手段で撮像された画像に基づいて第1の表示手段にライブビュー画像を表示する表示制御手段と、を備え、前記MFモードが選択されている間に、前記補助機能が有効である場合、前記表示制御手段は、前記ライブビュー画像中の所定の位置を示す第1の位置情報を前記ライブビュー画像に重畳して表示し、前記補助機能が無効である場合、前記表示制御手段は、前記第1の位置情報を表示しないことを特徴とする撮像装置を提供する。【選択図】図5

Description

本発明は、撮像装置、制御方法、プログラム、及び記憶媒体に関する。
移動している被写体のスピード感を表現する静止画の撮影技術として、流し撮りがある。流し撮りは、ユーザが被写体の動きに合わせてカメラをパンニングすることにより、移動している被写体を静止させつつ背景のみを流した静止画を得ることを目的とする。一般的な流し撮りでは、ユーザは撮影したい被写体の移動速度に合わせてシャッター速度を通常より長めに調節して撮影を行う。しかし、被写体の移動速度とパンニング速度に差があると、背景だけでなく被写体までぶれた画像になってしまう。
特許文献1には、手ぶれ補正のための像振れ補正光学素子を有する撮像装置において、流し撮り撮影の際に、流し撮り撮影方向に撮影光軸が旋回移動するように像振れ補正光学素子を制御する流し撮り撮影支援機能が記載されている。
特開2015−52735号公報
流し撮りでは、動いている主被写体(撮像された画像では静止させたい被写体)を、ユーザが所望する位置に収めるように上手くパンニングして撮影することが難しい。特許文献1は、パンニング操作をユーザが行いやすくする支援ではないため、そもそもパンニング操作が大きく失敗すれば流し撮りが上手くいかない。また、ユーザが所望する位置で主被写体が静止して写るようにフレーミングすることも容易ではない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、特定の構図での流し撮りを行うことを補助する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、撮像手段と、マニュアルフォーカスモード(MFモード)を含む複数のフォーカスモードのうちのいずれかを選択する選択手段と、流し撮りの補助機能の有効/無効を切り替える切替手段と、前記撮像手段で撮像された画像に基づいて第1の表示手段にライブビュー画像を表示する表示制御手段と、を備え、前記MFモードが選択されている間に、前記補助機能が有効である場合、前記表示制御手段は、前記ライブビュー画像中の所定の位置を示す第1の位置情報を前記ライブビュー画像に重畳して表示し、前記補助機能が無効である場合、前記表示制御手段は、前記第1の位置情報を表示しないことを特徴とする撮像装置を提供する。
なお、その他の本発明の特徴は、添付図面及び以下の発明を実施するための形態における記載によって更に明らかになるものである。
本発明によれば、特定の構図での流し撮りを行いやすくすることが可能となる。
(a)デジタルカメラ100の前面斜視図、(b)デジタルカメラ100の背面斜視図。 デジタルカメラ100の構成例を示すブロック図。 デジタルカメラ100が流し撮りを行う際の制御に関するフローチャート。 (a)警告メッセージの表示例を示す図、(b)流し効果量設定画面の表示例を示す図。 (a)AF枠の表示例を示す図、(b)補助枠の表示例を示す図、(c)補助枠が非表示の状態を示す図。 補助枠の縮小及び拡大を示す図。 (a)合焦枠の表示例を示す図、(b)AF失敗枠の表示例を示す図。 流し撮りモードの設定時の詳細な処理のフローチャート。 (a)撮影モード選択画面の表示例を示す図、(b)LVがONの場合のAF方式設定画面の表示例を示す図、(c)LVがOFFの場合のAF方式設定画面の表示例を示す図。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが、本発明に必須とは限らない。
図1に、本発明を適用可能な撮像装置の一例としてのデジタルカメラ100の外観図を示す。図1(a)は、デジタルカメラ100の前面斜視図であり、図1(b)は、デジタルカメラ100の背面斜視図である。図1において、表示部28は、画像や各種情報を表示する、カメラ背面に設けられた表示部である。ファインダ外表示部43は、カメラ上面に設けられた表示部であり、シャッター速度や絞りをはじめとするカメラの様々な設定値が表示される。シャッターボタン61は、撮影指示を行うための操作部である。モード切替スイッチ60は、各種モードを切り替えるための操作部である。端子カバー40は、外部機器とデジタルカメラ100とを接続する接続ケーブル等のためのコネクタ(不図示)を保護するカバーである。メイン電子ダイヤル71は、操作部70(図2を参照して後述)に含まれる回転操作部材であり、ユーザは、このメイン電子ダイヤル71を回すことで、シャッター速度や絞りなどの設定値の変更等が行える。電源スイッチ72は、デジタルカメラ100の電源のON及びOFFを切り替える操作部材である。サブ電子ダイヤル73は、操作部70に含まれる回転操作部材であり、選択枠の移動や画像送りなどを行うために使用される。十字キー74は、操作部70に含まれ、上、下、左、右部分をそれぞれ押し込み可能な十字キー(4方向キー)である。ユーザは、十字キー74の特定の部分を押下することにより、押下した部分に応じた操作が可能である。SETボタン75は、操作部70に含まれる押しボタンであり、主に選択項目の決定などに用いられる。LVボタン76は、操作部70に含まれ、メニューボタンにおいてライブビュー(以下、LV)のONとOFF(表示/非表示)を切り替えるボタンである。動画撮影モードにおいては、動画撮影(記録)の開始、停止の指示に用いられる。拡大ボタン77は、操作部70に含まれ、撮影モードのライブビュー表示(以下、LV表示)において拡大モードのONとOFFを切り替えると共に、拡大モード中の拡大率の変更を行うための操作ボタンである。拡大ボタン77は、再生モードにおいては再生画像を拡大し、拡大率を増加させるための拡大ボタンとして機能する。縮小ボタン78は、操作部70に含まれ、拡大された再生画像の拡大率を低下させ、表示された画像を縮小させるためのボタンである。再生ボタン79は、操作部70に含まれ、撮影モードと再生モードとを切り替える操作ボタンである。ユーザは、撮影モード中に再生ボタン79を押下することでデジタルカメラ100を再生モードに移行し、記録媒体200に記録された画像のうち最新の画像を表示部28に表示させることができる。クイックリターンミラー12は、システム制御部50(図2を参照して後述)から指示されて、不図示のアクチュエータによりアップダウンされる。通信端子10は、デジタルカメラ100がレンズ側(着脱可能)と通信を行うための通信端子である。接眼ファインダ16は、ユーザが、フォーカシングスクリーン13(図2を参照して後述)を観察することで、レンズユニット150(図2を参照して後述)を通して得た被写体の光学像の焦点や構図の確認を行うための覗き込み型のファインダである。蓋202は、記録媒体200を格納するスロットの蓋である。グリップ部90は、ユーザがデジタルカメラ100を構えた際に右手で握りやすい形状とした保持部である。
図2は、デジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。図2において、レンズユニット150は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。レンズ103は通常、複数枚のレンズから構成されるが、ここでは簡略化して1枚のレンズのみで示している。通信端子6は、レンズユニット150がデジタルカメラ100側と通信を行うための通信端子であり、通信端子10は、デジタルカメラ100がレンズユニット150側と通信を行うための通信端子である。レンズユニット150は、この通信端子6,10を介してシステム制御部50と通信し、内部のレンズシステム制御回路4によって絞り駆動回路2を介して絞り1の制御を行い、AF駆動回路3を介してレンズ103の位置を変位させることで焦点を合わせる。
AEセンサ17は、レンズユニット150を通した被写体の輝度を測光する。焦点検出部11は、システム制御部50にデフォーカス量情報を出力する。システム制御部50は、デフォーカス量情報に基づいてレンズユニット150を制御し、位相差AFを行う。
クイックリターンミラー12は、露光、LV撮影(ライブビュー撮影)、動画撮影の際に、システム制御部50から指示されて、不図示のアクチュエータによりアップダウンされる。クイックリターンミラー12は、レンズ103から入射した光束を接眼ファインダ16側と撮像部22側とに切り替えるためのミラーである。クイックリターンミラー12は通常時は接眼ファインダ16へと光束を導くよう反射させるように配されているが、撮影が行われる場合やLV表示の場合には、撮像部22へと光束を導くように上方に跳ね上がり光束中から待避する(ミラーアップ)。また、クイックリターンミラー12は、その中央部が光の一部を透過できるようにハーフミラーとなっており、光束の一部を、焦点検出を行うための焦点検出部11に入射するように透過させる。
ユーザは、ペンタプリズム14と接眼ファインダ16を介して、フォーカシングスクリーン13を観察することで、レンズユニット150を通して得た被写体の光学像の焦点や構図の確認が可能である。
シャッター101は、システム制御部50の制御で撮像部22の露光時間を自由に制御できるフォーカルプレーンシャッターである。撮像部22は、光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。A/D変換器23は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し、所定の画素補間、縮小のようなリサイズ処理、色変換処理などを行う。また、画像処理部24では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、或いは、メモリ制御部15を介して直接、メモリ32に書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28に表示するための画像データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像及び音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。また、メモリ32は、画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。
D/A変換器19は、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28に供給する。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器19を介して表示部28により表示される。表示部28は、LCD等の表示器上に、D/A変換器19からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器23によって一度A/D変換されメモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器19においてアナログ変換し、表示部28に逐次転送して表示することで、表示部28は電子ビューファインダとして機能する。これにより、スルー画像表示(LV表示)を行える。
ファインダ内表示部41には、ファインダ内表示部駆動回路42を介して、現在オートフォーカスが行われている測距点を示す枠(AF枠)や、カメラの設定状態を表すアイコンなどが表示される。ファインダ外表示部43には、ファインダ外表示部駆動回路44を介して、シャッター速度や絞りをはじめとするカメラの様々な設定値が表示される。
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここで言うプログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサを有する制御部であり、デジタルカメラ100全体を制御する。システム制御部50は、前述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。また、システム制御部50は、メモリ32、D/A変換器19、表示部28等を制御することにより表示制御も行う。システムメモリ52は、RAMなどにより実装されるシステムメモリである。システムメモリ52には、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等を展開する。
システムタイマー53は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。モード切替スイッチ60、第1シャッタースイッチ62、第2シャッタースイッチ64、及び操作部70は、システム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作部材である。
モード切替スイッチ60は、システム制御部50の動作モードを静止画記録モード、動画撮影モード、再生モード等のいずれかに切り替える。静止画記録モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、シャッター速度優先モード(Tvモード)がある。また、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、カスタムモード等がある。デジタルカメラ100は、モード切替スイッチ60で、これらのモードのいずれかに直接切り替えられるように構成される。或いは、モード切替スイッチ60で撮影モードの一覧画面に一旦切り換えた後に、表示された複数のモードのいずれかを選択し、他の操作部材を用いて切り替えるようにデジタルカメラ100を構成してもよい。同様に、動画撮影モードにも複数のモードが含まれていてもよい。
第1シャッタースイッチ62は、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり、第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。システム制御部50は、第1シャッタースイッチ信号SW1に応じて、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作を開始する。
第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2に応じて、撮像部22からの信号読み出しから記録媒体200に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
操作部70の各操作部材は、表示部28に表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、場面ごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン等がある。例えば、メニューボタンが押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部28に表示される。ユーザは、表示部28に表示されたメニュー画面と、上下左右の4方向ボタンやSETボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
操作部70は、ユーザからの操作を受け付ける入力部としての各種操作部材である。操作部70には、少なくとも以下の操作部が含まれる。シャッターボタン61、メイン電子ダイヤル71、電源スイッチ72、サブ電子ダイヤル73、十字キー74、SETボタン75、LVボタン76、拡大ボタン77、縮小ボタン78、再生ボタン79。
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。
電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインタフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
通信部54は、無線又は有線ケーブルによって外部機器と接続し、映像信号や音声信号の送受信を行う。通信部54は、無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。通信部54は、撮像部22で撮像した画像(スルー画像を含む)や、記録媒体200に記録された画像を送信可能であり、また、外部機器から画像データやその他の各種情報を受信することができる。
姿勢検知部55は、重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢、及び、デジタルカメラ100の動きを検知する。姿勢検知部55で検知された姿勢に基づいて、撮像部22で撮影された画像が、デジタルカメラ100を横に構えて撮影された画像であるか、縦に構えて撮影された画像なのかを判別可能である。システム制御部50は、姿勢検知部55で検知された姿勢に応じた向き情報を撮像部22で撮像された画像の画像ファイルに付加したり、画像を回転して記録したりすることが可能である。また、姿勢検知部55での検知結果に応じて、デジタルカメラ100がパンしているか、チルトしているか、前後に動いているかなどが判別可能である。姿勢検知部55としては、加速度センサやジャイロセンサなどを用いることができる。
ここで、デジタルカメラ100の流し撮りの補助機能を有効化する方法について説明する。デジタルカメラ100は、モード切替スイッチ60で切り替え可能な撮影モードの1つとして流し撮りモードを持ち、撮影モードが流し撮りモードに設定されると、システム制御部50は流し撮りの補助機能を有効化する。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。流し撮りの補助機能を有効化する他の方法としては、例えば、表示部28に表示される設定画面の1つとして流し撮り設定画面を提供し、補助機能の有効/無効をユーザに設定させる方法が考えられる。或いは、システム制御部50が、姿勢検知部55によってデジタルカメラ100の運動状態を検出し、例えば、カメラが一方向に一定速度で運動している場合に、流し撮り補助機能を有効化する等の方法が考えられる。或いは、システム制御部50が、撮像部22から読み出した信号を処理することで得られたLV画像(ライブビュー画像)を用いて、デジタルカメラ100が一方向に一定速度で運動している場合に、流し撮り補助機能を有効化する等の方法が考えられる。
次に、図3のフローチャートを用いて、デジタルカメラ100が流し撮りを行う際の制御について説明する。本フローチャートの処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。デジタルカメラ100の撮影モードが流し撮りモードに設定されると、本フローチャートの処理が開始する。
S301で、システム制御部50は、LVがONであるか否かを判定する。LVのONとOFFとは、LVボタン76(図1(b)参照)により切り替え可能である。LVがONの場合、処理はS302に進み、そうでない場合、処理はS304に進む。なお、システム制御部50は、撮影モードが流し撮りモードに設定されたことに応じて(即ち、流し撮りの補助機能が有効に切り替えられたことに応じて)、LV表示を開始してもよい。
S302で、システム制御部50は、装着されているレンズユニット150が流し撮り対応レンズか否かを判定する。対応レンズである場合、処理はS304に進み、そうでない場合、処理はS303に進む。
S303で、システム制御部50は、表示部28に、流し撮り対応レンズではないレンズが装着されている旨を警告する警告メッセージを表示する。図4(a)は、警告メッセージの表示例を示す図である。図4(a)に示すように、システム制御部50は、LV画像に重畳して警告メッセージ401を表示する。なお、警告メッセージ401が何度も表示されると煩わしいため、デジタルカメラ100の電源ON後に最初に処理がS302に進んだときのみ警告メッセージ401を表示するようにシステム制御部50を構成してもよい。
S304で、システム制御部50は、デジタルカメラ100のフォーカスモードがAFモード(オートフォーカスモード)であるかMFモード(マニュアルフォーカスモード)であるかを判定する。AFモードの場合、処理はS305に進み、MFモードの場合、処理はS306に進む。
S305で、システム制御部50は、表示部28に、AFの対象領域を示すAF枠(第2の位置情報)を表示する。図5(a)は、AF枠の表示例を示す図である。図5(a)には、主被写体501と、背景被写体505が写ったLV画像が表示されている。実世界では主被写体501は移動しており、背景被写体505は静止している。ただし、流し撮りで主被写体501を一定の位置に収めるべくカメラをパンニングする場合は、パンニングによって変化する撮影範囲に対して主被写体501は相対的に静止または略位置が変わらず、背景被写体505は撮影範囲に対して相対的に移動する。流し撮りが上手くいった場合には、主被写体501がブレ無く、背景被写体505は流し撮りでのパンニングの方向にブレた映像となる。アイコン510は、撮影モードアイコンの一種であり、デジタルカメラ100の撮影モードが流し撮りモードに設定されていることを示す流し撮りアイコンである。アイコン511は、流し撮りモードにおける流し効果量として現在設定されている設定値を示している。アイコン512は、フォーカスモードアイコンの一種である。アイコン512は、現在デジタルカメラ100のフォーカスモードがAFモード(オートフォーカスモード)に設定されていることを示す(より詳しくは、AF方式がライブゾーンAFに設定されている)AFモードアイコンである。アイコン513は、デジタルカメラ100に設定されている撮影設定(撮影条件)を示す表示アイテムの一種であり、現在設定されている画質設定(記録画素数と圧縮率)を示している。図示の例以外にも、撮影設定に関する他の情報表示を行っても良い。図5(a)に示すように、システム制御部50は、LV画像に重畳して、AFを行う対象領域にAF枠502を表示する。AF枠502は、AF検出範囲とベクトル検出範囲とを兼ねる(ベクトル検出については、S308において後述する)。AF枠は、1点AFでは、ユーザが任意に指定した位置に表示される(初期位置は中央)。ゾーンAF、ラージゾーンAFでは、ユーザが選択したゾーンを示す枠(AFを行う対象の候補枠)として表示される。S305では、撮影モードが流し撮りモードに設定されているため、ゾーンAF(ラージゾーンAF)において選択されているゾーンを示す枠が表示される。ゾーンを示す枠を表示した状態でAFを行うとゾーン内の測距ポイントに対して測距が行われ、ある程度同じ距離にあると判定される被写体に対して合焦するようにAFが行われる。
S306で、システム制御部50は、表示部28に補助枠(第1の位置情報)を表示する。補助枠は、ライブビュー画像中の所定の位置を示す。図5(b)は、補助枠の表示例を示す図である。なお、図5(b)では、フォーカスモードがMFモードに設定されているため、フォーカスモードアイコンは、MFに設定されていることを示すMFモードアイコン514が表示される。図5(b)に示すように、システム制御部50は、LV画像に重畳して、所定の領域に補助枠503を表示する。本実施形態では、S305のAF枠502と同じ領域に表示するものとする。すなわち、図5(a)の状態からフォーカスモードをMFに切り替えた場合には図5(b)の表示となる。補助枠503は、ベクトル検出範囲に対応する。AFが行われないことを明示的にユーザに認識させるために、システム制御部50は、補助枠503の外観を、S305で表示されるAF枠502の外観と異なるようにする。
一方、フォーカスモードとしてMFモードが選択されている間に、撮影モードが流し撮りモードでない場合(流し撮りの補助機能が無効の場合)、システム制御部50は、補助枠503を表示しない。図5(c)に、撮影モードが流し撮りモード出ない場合の例として、オート撮影モードに設定されており、LVオン、MFモードの場合の表示部28における表示例を示す。撮影モードアイコンは、オート撮影モードに設定されていることを示すオートアイコン520が表示される。流し撮りの補助機能は無効であるため、流し効果量を示すアイコン511は表示されない。フォーカスモードがMFモードに設定されているため、MFモードアイコン514が表示される。補助枠503は表示されない。
このように、システム制御部50は、流し撮りの補助機能が有効となっていることに応じて補助枠503を表示することにより、撮影モードが流し撮りモードであることを明示的にユーザに通知することができる。また、LV画面内に補助枠503が存在するため、ユーザは、補助枠503の位置で主被写体を捉えることが容易になる。即ち、ユーザは、自分の狙い通りの構図になるように予め補助枠503の位置を設定し(詳細はS311において後述)、補助枠503の位置に主被写体を収められるようにデジタルカメラ100のパンニング操作を行う。従って、ユーザが主被写体を狙った構図通りに捉えることができる可能性が高くなる。
なお、LVがOFF(非表示)の場合、システム制御部50は、ファインダ内表示部41に、所定の領域を示す補助枠(第3の領域情報)を表示してもよい。LVが非表示の場合(LVの撮像を行っていない場合)、一般的にはベクトル検出が不可能であるため、この補助枠は、ベクトル検出範囲とは関連しないが、ユーザが主被写体を狙った構図通りに捉えることを補助することはできる。また、LVが非表示の場合であってもベクトル検出を実行可能な補助センサなどをデジタルカメラ100が備える場合、ファインダ内表示部41に表示される補助枠は、ベクトル検出範囲を兼ねることができる。なお、撮影モードが流し撮りモードでない場合(流し撮りの補助機能が無効の場合)、システム制御部50は、ファインダ内表示部41に補助枠を表示しない。
S307で、システム制御部50は、装着されているレンズユニット150が流し撮り対応レンズか否かを判定する。対応レンズである場合、処理はS308に進み、そうでない場合、処理はS309に進む。
S308で、システム制御部50は、ベクトル検出を開始する。具体的には、システム制御部50は、姿勢検知部55に含まれる角速度センサを用いてパンニング動作中のデジタルカメラ100の角速度を検出した後、撮像部22の撮像面上の被写体の移動量を検出する。被写体の移動量を検出は、撮像部22により連続的に撮像された複数の画像に基づいて行われる。そして、システム制御部50は、デジタルカメラ100の角速度と被写体の移動量とに基づき、被写体の角速度を算出する。システム制御部50が被写体の移動量を検出する領域(ベクトル算出範囲)は、S305で表示したAF枠、又はS306で表示した補助枠に対応する。
S309で、システム制御部50は、十字キー74が操作されたか否かを判定する。十字キー74が操作された場合、処理はS311に進み、そうでない場合、処理はS310に進む。
S310で、システム制御部50は、表示部28のタッチパネルに対するタッチ操作があったか否かを判定する。タッチ操作があった場合、処理はS311に進み、タッチ操作がない場合、処理はS312に進む。なお、表示部28のタッチパネルは、操作部70に含まれる。
S311で、システム制御部50は、十字キー74の押された方向、又はタッチ操作の位置に従ってAF枠又は補助枠を移動させる。補助枠が移動可能な範囲は、システム制御部50がベクトル検出を実行可能な範囲である。また、システム制御部50は、タッチ操作に応じて補助枠の大きさを変更してもよい。例えば、システム制御部50は、補助枠に対してピンチインが行われた場合、補助枠を縮小し、補助枠に対してピンチアウトが行われた場合、補助枠を拡大する。図6(a)及び図6(b)は、補助枠の縮小及び拡大を示す図である。このように、システム制御部50は、ユーザ指示に従って、AF枠又は補助枠の位置及び大きさの少なくとも一方を変更することができる。図6(a)のように、補助枠503のサイズを小さくし、主被写体501である自動車の先端部分を捉えたい位置に補助枠503を移動させれば、ユーザは自動車の先端部分を目印としてパンニングを行うことができる。図6(b)のように、補助枠503のサイズを自動車の大きさに合わせて大きくし、主被写体501である自動車の全体を捉えたい位置に補助枠503を移動させれば、ユーザは自動車の全体を目印としてパンニングを行うことができる。なお、AF枠又は補助枠の位置をユーザが変更でき、大きさは被写体検出の結果に応じて自動的に変更されるものとしてもよい。
S312で、システム制御部50は、SETボタン75が操作されたか否かを判定する。SETボタン75が操作された場合、処理はS313に進み、そうでない場合、処理はS314に進む。
S313で、システム制御部50は、表示部28に流し効果量設定画面を表示し、ユーザからの流し効果量の設定変更操作を受け付ける。変更操作があると、ユーザが選択した流し効果量をシステムメモリ52に保存する。図4(b)は、流し効果量設定画面の表示例を示す図である。図4(b)の例では、現在システムメモリ52に保存されている設定値は「中」である。ここでは流し効果量を3段階で示しているが、段数は何段であっても構わない。設定された流し効果量が小さいほど、背景が流れる量が小さくなる。即ち、シャッター速度が短くなる。反対に、設定された流し量が大きいほど、背景が流れる量が大きくなる。即ち、シャッター速度が長くなる。
S314で、システム制御部50は、フォーカスモード切替指示を受信したか否かを判定する。ユーザは、例えば、レンズユニット150に備えられたフォーカススイッチを操作してフォーカスモードを選択することにより、フォーカスモード切替指示を行うことができる。レンズユニット150は、フォーカススイッチの操作に応じて、通信端子6,10を介してシステム制御部50にフォーカスモード切替指示を送信する。システム制御部50がフォーカスモード切替指示を受信した場合、処理はS330に進み、そうでない場合、処理はS315に進む。S330で、システム制御部50は、フォーカスモード切替指示に応じてフォーカスモードを切り替え、切り替えられたフォーカスモードを不揮発性メモリ56に記録する。その後、処理はS304に進む。
S315で、システム制御部50は、シャッターボタン61が半押しされたか否かを判定する。シャッターボタン61が半押しされた場合、処理はS316に進み、そうでない場合、処理はS309に進む。
S316で、システム制御部50は、デジタルカメラ100のフォーカスモードがAFモードであるかMFモードであるかを判定する。AFモードの場合、処理はS317に進み、MFモードの場合、処理はS320に進む。
S317で、システム制御部50は、選択されているゾーンでAF動作を実行し、AF動作が成功したか否かを判定する。成功の場合(合焦した場合)、処理はS318に進み、失敗の場合(合焦しなかった場合)、処理はS319に進む。
S318で、システム制御部50は、AFが成功したことを示す枠(合焦枠)を表示部28に表示する。図7(a)は、合焦枠の表示例を示す図である。図7(a)において、合焦枠701は、設定ゾーン内でAFを行った位置を示す。
S319で、システム制御部50は、AFが失敗したことを表す枠(AF失敗枠)を表示部28に表示する。図7(b)は、AF失敗枠の表示例を示す図である。図7(b)において、AF失敗枠721は、AFが失敗したことを表現している。AFが成功したか失敗したかを明示的にユーザに認識させるために、システム制御部50は、AF失敗枠721の外観を、S318で表示される合焦枠701の外観と異なるようにする。
S320で、システム制御部50は、シャッターボタン61が全押しされたか否かを判定する。シャッターボタン61が全押しされた場合、処理はS321に進み、そうでない場合、処理はS315に進む。
S321で、システム制御部50は、装着されているレンズユニット150が流し撮り対応レンズか否かを判定する。対応レンズである場合、処理はS322に進み、そうでない場合、処理はS323に進む。
S322で、システム制御部50は、ベクトル検出結果に基づいて、光学系のレンズ103に含まれる光軸シフトレンズをシフトさせる。即ち、システム制御部50は、姿勢検知部55に含まれる角速度センサの出力で判別されるデジタルカメラ100の動き方向と、その際のLV画像の解析結果の少なくとも一方に基づき、カメラの動きと同じ方向に動いている被写体を抽出し、主被写体と判定する。そして主被写体について算出した角速度と、姿勢検知部55に含まれる角速度センサの出力との差分(デジタルカメラ100のパンニングと主被写体の移動との相対速度)に従って光軸シフトレンズを移動させる。これにより、デジタルカメラ100のパンニング速度と主被写体の移動速度との差を補正する。これにより、ベクトル検出範囲(AF枠又は補助枠)における主被写体の動きを打ち消し、主被写体のぶれを抑制することができる。光軸シフトレンズのシフトは、露光中に繰り返し行われる。なお、システム制御部50は、光軸シフトレンズの代わりに、又はこれに加えて、撮像部22を移動させてもよい。換言すると、システム制御部50は、主被写体の動きを打ち消すように、光軸シフトレンズと撮像部22の少なくとも一方を移動させることにより光軸と撮像部22との位置関係を制御する。このようにすることで、抽出された主被写体について像ブレが少なくなり、背景の被写体はパンニングよって像ブレが発生して1方向に流れるような描写となるため、主被写体の躍動感を表現した画像を得ることができる。
S323で、システム制御部50は、撮影処理を行う。具体的には、システム制御部50は、S313で設定された流し効果量と、測光結果とに基づいてシャッター速度を決定する。そして、システム制御部50は、撮像部22を用いて、決定されたシャッター速度に対応する時間の露光を行う。なお、前述の通り、レンズユニット150が流し撮り対応レンズである場合、S323の露光が行われている間、S322の光軸シフトレンズのシフトが繰り返し行われる。
S324で、システム制御部50は、S323で撮影した画像を表示部28に表示する。表示時間は、例えば数秒間である。
S325で、システム制御部50は、流し撮りモードの終了指示を受信したか否かを判定する。ユーザは、例えば、操作部70を操作することにより、流し撮りモードの終了指示を行うことができる。システム制御部50が流し撮りモードの終了指示を受信した場合、本フローチャートの処理は終了する。そうでない場合、処理はS309に進む。
次に、図8を参照して、流し撮りモードの設定時の詳細な処理について説明する。本フローチャートの処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S801で、システム制御部50は、表示部28に撮影モード選択画面を表示し、撮影モード選択画面において流し撮りモードが選択されたか否かを判定する。図9(a)は、撮影モード選択画面の表示例を示す図である。図9(a)に示すように、撮影モード選択画面は、風景モードアイコン901、流し撮りモードアイコン902、集合写真モードアイコン903、及び料理モードアイコン904を含む。流し撮りモードアイコン902は、他のアイコンとは異なり太枠で表現されているが、これは、流し撮りモードアイコン902が選択されていることを表している。メッセージ905は、選択されているアイコンに対応する撮影モードを表示する。ユーザは、例えばSETボタン75の押下により、選択を確定することができる。システム制御部50は、選択されたアイコンに対応する撮影モードに最適な設定値を撮影パラメータに設定する。撮影パラメータの一例として、AF方式やAF動作が挙げられる。流し撮りモードが選択された際の設定値については、S803〜S805を参照して後述する。流し撮りモードが選択された場合、処理はS802に進み、そうでない場合、処理はS806に進む。
S802で、システム制御部50は、LVがONであるか否かを判定する。LVがONの場合、処理はS803に進み、そうでない場合、処理はS804に進む。LVのONとOFFとは、LVボタン76により切り替え可能である。また、システム制御部50は、撮影モードが流し撮りモードに設定されたことに応じてLVをONにし、LV表示を開始してもよい。ベクトル検出は撮像面で行うので、LVがONになると光軸シフトレンズのシフトが可能になり、ユーザのパンニング操作による画像ブレの抑制ができるからである。
S803で、システム制御部50は、AF方式をライブゾーンAFに設定する。設定値は、システムメモリ52に保存される。
流し撮りモードに設定されていない場合は、LVがONの場合は、AF方式として、顔+追尾優先AF(顔AF)、ライブゾーンAF、ライブ1点AFのいずれかが選択できる。ただし、S803で説明したように、流し撮りモードに切り替えたことに応じて、AF方式はライブゾーンAFに切り替えられて固定され、顔+追尾優先AF(顔AF)、ライブ1点AFは選択できなくなる。
図9(b)に、流し撮りモードに設定しており、LVがONの状態で、ユーザ操作に応じてAF方式設定画面を表示した場合の表示例を示す。AF方式設定画面は、アイコン921〜923を含む。アイコン921は、顔+追尾優先AF(顔AF)を示す。顔+追尾優先AF(顔AF)において、システム制御部50は、LV画像に存在する人の顔を検知してピント合わせ(焦点調節)を行う。顔が動くとAF枠(焦点調節位置)も動いて顔を追尾する。複数の顔を検知している時は、AF測距点(AF枠、焦点調節位置)に左右の矢印マークが表示され、ユーザは十字キー74の操作に応じてAF枠を設定する顔を変更できる。また、ユーザはタッチ操作により、顔又は被写体を選ぶこともできる。アイコン922は、ライブゾーンAFを示す。ライブゾーンAFにおいて、システム制御部50は、撮影エリアを複数のゾーンに分け、ユーザに選択されたゾーンにあるAF枠を用いてピントを合わせる。SETボタン75が押下されると、AF枠は中央の枠に戻る。アイコン923は、ライブ1点AFを示す。ライブ1点AFにおいて、システム制御部50は、ユーザ操作に応じてLV画像上の任意の位置に置かれた1点のAF枠でピント合わせを行う。図9(b)の例では、流し撮りモードが設定されているため、システム制御部50は、アイコン922(ライブゾーンAF)以外のアイコンを選択不可能にし、そのような状態となっている旨のガイドを表示している。流し撮りでは被写体が動くため、1点AFでは被写体を捉えづらく、広い範囲でAF対象の被写体を検出するライブゾーンAFが好ましいためである。なお、流し撮りモード以外の撮影モードに設定されている場合(流し撮りの補助機能が無効となっている場合)には、顔+追尾優先AF(顔AF)とライブ1点AFも選択可能である。すなわち、流し撮りモード以外の撮影モードに設定されている場合(流し撮りの補助機能が無効となっている場合)には、AF方式設定画面はアイコン921とアイコン923も選択可能な状態で表示される。
S804で、システム制御部50は、AF方式をラージゾーンAF(ゾーン任意選択)に設定する。設定値は、システムメモリ52に保存される。流し撮りモードに設定されていない場合は、LVがOFFの場合は、AF方式として、1点AF(任意選択)、ゾーンAF(ゾーン任意選択)、ラージゾーンAF(ゾーン任意選択)、自動選択AFのいずれかが選択できる。ただし、S804で説明したように、流し撮りモードに切り替えたことに応じて、AF方式はラージゾーンAF(ゾーン任意選択)に一旦切り替えられる。ただし、その後のユーザ操作に応じて、他のAF方式に切り替えることもできる。
図9(c)に、流し撮りモードに設定しており、LVがOFFの状態で、ユーザ操作に応じてAF方式設定画面を表示した場合の表示例を示す。AF方式設定画面は、アイコン941〜944を含む。アイコン941は、1点AF(任意選択)を示す。1点AF(任意選択)において、システム制御部50は、ピント合わせに使うAF枠1点を選択する。アイコン942は、ゾーンAF(ゾーン任意選択)を示す。ゾーンAF(ゾーン任意選択)において、システム制御部50は、AF枠を、複数測距ゾーンに分け、ユーザに選択されたゾーン内に含まれるAF枠を用いてピント合わせを行う。選択したゾーンの全AF枠で自動選択AFを行うため、1点AFよりもピントが合いやすく、動きのある被写体を撮影するときにも有効である。アイコン943は、ラージゾーンAF(ゾーン任意選択)である。ラージゾーンAF(ゾーン任意選択)において、システム制御部50は、AF枠を、複数測距ゾーンに分け、ユーザに選択されたゾーン内に含まれるAF枠を用いてピント合わせを行う。ラージゾーンAF(ゾーン任意選択)の場合、ゾーンAF(ゾーン任意選択)よりゾーン分けが少なく、1つのゾーンの範囲が大きくなる。アイコン944は、自動選択AFを示す。自動選択AFにおいて、システム制御部50は、全てのAF枠を使ってピント合わせを行い、基本的に最も近距離にある被写体にピントを合わせる。流し撮りモードが設定された場合、システム制御部50は、デフォルトではアイコン943(ラージゾーンAF(ゾーン任意選択))を選択する。流し撮りでは被写体が動くため1点AFでは捉えづらく、より広い範囲でAFを検出するラージゾーンAF(ゾーン任意選択)が好ましいためである。しかしながら、LVがOFFの場合(ファインダ撮影の場合)、LVがONの場合と異なり、システム制御部50は、アイコン941〜944の全てを選択可能にする。LV撮影ではレンズシフトによる撮影アシストを行うため流し撮り初心者に好まれる傾向がある。よって、AF方式も限定的なものにし、気軽に流し撮りを楽しんでもらうが、ファインダ撮影では上級者が使用する可能性もあるため、ユーザが任意でAF方式を選択できる余地も残す。
S805で、システム制御部50は、AF動作をサーボに設定する。設定値は、システムメモリ52に保存される。AF動作がサーボの場合、ユーザがシャッターボタン61を半押ししている間、システム制御部50は被写体にピントを合わせ続ける。そのため、動いている被写体の撮影に適している。他方、AF動作がワンショットの場合、ユーザがシャッターボタン61を半押しすると、システム制御部50は1回だけピント合わせを行う。そのため、止まっている被写体の撮影に適している。流し撮りでは動いている被写体にピントを合わせ続けたいので、AF動作サーボ設定が適している。
S806で、システム制御部50は、操作部70により撮影モードの選択の終了が指示されたか否かを判定する。終了が指示された場合、本フローチャートの処理は終了し、そうでない場合、処理はS801に戻る。流し撮りモードが選択された場合には、S806でYesとなった場合は、前述の図3の処理が開始される。
以上説明した実施形態によれば、デジタルカメラ100は、MFモードが選択されている間に、流し撮りの補助機能が有効である場合、所定の領域を示す補助枠(例えば、図5(b)の補助枠503)をLV画像に重畳して表示する。ユーザは、ライブビューを見ながら、補助枠503を目印として、動いている被写体であって、流し撮りで得られた画像で静止させたい被写体を補助枠503に合わせた状態を保つようにカメラをパンニングすることができる。すなわち、撮影範囲(画像)中の一定の位置に主被写体が位置するようにパンニング操作を行うことが容易になる。これによって、撮影範囲(画像)中の補助枠503の位置で、主被写体とカメラとの相対速度が少なくなるように撮影できる。すなわち、主被写体を補助枠503の位置で静止した状態で写すことが容易になり、特定の構図で流し撮りを行うことが容易になる。なお、領域を示す補助枠503を表示する例を説明したが、流し撮りの際に中に主被写体を収めるべき位置の目印となる表示であれば、枠状の表示に限らず、点や星型形状などのマークを表示しても良い。
また、表示部28に、補助枠503とは別に、LV画像と重畳して3分割線や黄金比を示す線、セーフティーマーカーなどのグリッドラインを表示するものとしてもよい。ただしこれらのグリッドラインは流し撮りをアシストする専用の表示アイテムではない。従ってグリッドラインを表示する設定の場合は、流し撮りモード(流し撮りの補助機能が有効)であるか否かに関わらず、また、フォーカスモードに関わらずグリッドラインが表示されるものとする。なお、グリッドラインは、静止した被写体の構図をバランスよくするために効果的な機能であり、動いている被写体に対して効果的であるとは限らない。そのため、グリッドラインを表示する設定となっている場合にも、流し撮りモードになったことに応じてグリッドラインを非表示とするようにしてもよい。逆に、補助枠503は流し撮りモードでない場合には表示されず、流し撮りモードになったことに応じて表示される表示アイテムである(MFモードの場合)。
なお、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種制御は、1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、流し撮りのできる撮像装置であれば適用可能である。すなわち、本発明は、撮像機能を有するパーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワなどに適用可能である。また、本発明は、撮像機能を有するデジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダー、タブレット端末、スマートフォンなどにも適用可能である。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
22…撮像部、24…画像処理部、28…表示部、50…システム制御部、52…システムメモリ、56…不揮発性メモリ、70…操作部、100…デジタルカメラ、150…レンズユニット

Claims (11)

  1. 撮像手段と、
    マニュアルフォーカスモード(MFモード)を含む複数のフォーカスモードのうちのいずれかを選択する選択手段と、
    流し撮りの補助機能の有効/無効を切り替える切替手段と、
    前記撮像手段で撮像された画像に基づいて第1の表示手段にライブビュー画像を表示する表示制御手段と、
    を備え、
    前記MFモードが選択されている間に、
    前記補助機能が有効である場合、前記表示制御手段は、前記ライブビュー画像中の所定の位置を示す第1の位置情報を前記ライブビュー画像に重畳して表示し、
    前記補助機能が無効である場合、前記表示制御手段は、前記第1の位置情報を表示しない
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像手段で連続的に撮像された複数の画像に基づいて、前記所定の位置における被写体の動きを検出する検出手段と、
    前記検出された動きを打ち消すように、前記撮像手段へ光を導く光学系の光軸と前記撮像手段との位置関係を制御する制御手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記光学系に含まれるレンズを移動させることにより、前記位置関係を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記複数のフォーカスモードは、オートフォーカスモード(AFモード)を含み、
    前記AFモードが選択されている間に、前記補助機能が有効である場合、
    前記表示制御手段は、AFの対象領域を示す第2の位置情報を前記ライブビュー画像に重畳して表示し、
    前記検出手段は、前記AFの対象領域における被写体の動きを検出する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の撮像装置。
  5. 前記第1の位置情報の外観と前記第2の位置情報の外観とは異なる
    ことを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記第1の位置情報は、前記ライブビュー画像中の所定の領域の位置を示す情報であり、
    前記撮像装置は、ユーザ指示に従って前記所定の領域の位置及び大きさの少なくとも一方を変更する変更手段
    を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記表示制御手段は、前記補助機能が有効に切り替えられたことに応じて、前記ライブビュー画像の表示を開始する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記表示制御手段は、前記ライブビュー画像の表示/非表示を切り替え可能に構成され、
    前記ライブビュー画像が非表示の場合、前記MFモードが選択されている間に、
    前記補助機能が有効である場合、前記表示制御手段は、前記所定の位置を示す第3の位置情報をファインダ内の第2の表示手段に表示し、
    前記補助機能が無効である場合、前記表示制御手段は、前記第3の位置情報を表示しない
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 撮像手段を備える撮像装置が実行する制御方法であって、
    マニュアルフォーカスモード(MFモード)を含む複数のフォーカスモードのうちのいずれかを選択する選択工程と、
    流し撮りの補助機能の有効/無効を切り替える切替工程と、
    前記撮像手段で撮像された画像に基づいて第1の表示手段にライブビュー画像を表示する表示制御工程と、
    を備え、
    前記MFモードが選択されている間に、
    前記補助機能が有効である場合、前記表示制御工程では、前記ライブビュー画像中の所定の位置を示す第1の位置情報を前記ライブビュー画像に重畳して表示し、
    前記補助機能が無効である場合、前記表示制御工程では、前記第1の位置情報を表示しない
    ことを特徴とする制御方法。
  10. コンピュータを、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置の撮像手段を除く各手段として機能させるためのプログラム。
  11. コンピュータを、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置の撮像手段を除く各手段として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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