JP2018050515A - 食鳥屠体ササミ筋入装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの胸腔に内勘合して食鳥屠体上半部ガラを保持する保持部材と、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近してササミに側方から筋入する一対の筋入機構とを備える食鳥屠体ササミ筋入装置であって、頸椎側端部からヤゲン側端部までササミに筋入することができ、且つ鎖骨がササミに食い込むことによるササミの肉質低下を起こさない食鳥屠体ササミ筋入装置を提供することを目的とする。
第1筋入機構が鎖骨近傍で且つ鎖骨よりもヤゲン寄りの第1所定位置からヤゲン側端部まで筋入し、第2筋入機構が鎖骨近傍で且つ鎖骨よりもヤゲン寄りで且つ第1所定位置よりもヤゲン寄りの第2所定位置から頸椎側端部まで筋入れすることにより、頸椎側端部からヤゲン側端部までササミに筋入することができる。鎖骨よりもヤゲンよりの第2所定位置から椎側端部までの筋入の終端部で第2筋入機構によって鎖骨が切断されたとしても、第2筋入機構は切断した鎖骨をササミに押し付けないので、ササミは傷付かず、肉質は低下しない。
本発明の好ましい態様においては、第1筋入機構と第2筋入機構とは別個独立である。
第1筋入機構と第2筋入機構とは同一の装置でも良く、別個独立の装置でも良い。
本発明の好ましい態様においては、第1筋入機構と第2筋入機構とは別個独立の装置であり、食鳥屠体ササミ筋入装置は、保持部材を食鳥屠体上半部ガラの竜骨の長手延在方向へ移動させる駆動機構と、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの鎖骨が差し向けられる方向が保持部材進行方向前方から進行方向後方へ変わるように保持部材の嵌合部を回転させる嵌合部回転機構とを備え、第1筋入機構は鎖骨が進行方向前方へ差し向けられた状態で移動するササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して鎖骨近傍で且つ鎖骨よりもヤゲン寄りの第1所定位置からヤゲン側端部までササミに側方から筋入れし、第2筋入機構は鎖骨が進行方向後方へ差し向けられた状態で移動するササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して鎖骨近傍で且つ鎖骨よりもヤゲン寄りで且つ第1所定位置よりもヤゲン寄りの第2所定位置から頸椎側端部までササミに側方から筋入れする。
保持部材を食鳥屠体上半部ガラの竜骨の長手延在方向へ移動させ、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの鎖骨が差し向けられる方向が保持部材進行方向前方から進行方向後方へ変わるように保持部材を回転させ、鎖骨が進行方向前方へ差し向けられた状態で移動するササミ付き食鳥屠体上半部ガラに第1筋入機構を接近させ、鎖骨が進行方向後方へ差し向けられた状態で移動するササミ付き食鳥屠体上半部ガラに第2筋入機構を接近させることにより、保持部材を一定方向へ移動させつつ、頸椎側端部からヤゲン側端部までササミに筋入することができる。鎖骨よりもヤゲン寄りの第2所定位置から椎側端部までの筋入の終端部で第2筋入機構によって鎖骨が切断されたとしても、第2筋入機構は切断した鎖骨をササミに押し付けないので、ササミは傷付かず、肉質は低下しない。
本発明の好ましい態様においては、第1筋入機構と第2筋入機構とは、それぞれ、バネ鋼の薄板材で形成されたナイフと、ナイフを前進後退させるナイフ駆動機構とを備える。
ナイフをバネ鋼の薄板材で形成して弾性を持たせることにより、ナイフをガラに沿って変形させてササミとガラの間に進入させることができる。
本発明の好ましい態様においては、ナイフが刃引きされている。
ナイフを刃引きすることにより、ナイフがガラに突き刺さり或いはガラを削る事態の発生を防止できる。
本発明の好ましい態様においては、ナイフ基部はナイフ駆動機構に固定され、ナイフ先端部は自由端であり、更に食鳥屠体ササミ筋入装置はナイフのバネ定数調節機構を備える。
ナイフのバネ定数を調節して、ナイフ先端部の変位量を制御することにより、食鳥屠体上半部ガラの寸法に応じて、ナイフ先端部の変位量を最適化でき、ササミの歩留りを高めることができる。
本発明の好ましい態様においては、食鳥屠体ササミ筋入装置は、保持部材に対するナイフの角度を調整する角度調整機構を備える。
食鳥屠体上半部ガラの寸法に応じて、保持部材に対するナイフの角度を最適化して、ササミの歩留りを高めることができる。
本発明の好ましい態様においては、食鳥屠体ササミ筋入装置は、保持部材に対するナイフの高さ位置を調整する高さ調整機構を備える。
食鳥屠体上半部ガラの寸法に応じて、保持部材に対するナイフの高さ位置
を最適化して、ササミの歩留りを高めることができる。
図2に示すように、食鳥屠体ササミ筋入装置は、嵌合部回転機構2を備えている。嵌合部回転機構2は、レールBを間に挟んで正対する第1部分2aと第2部分2bとを有している。第1部分2aは、レールBに沿って互いに間隔を隔てて配設された回転ピン2a1、2a2を有している。第2部分2bは、レールBに沿って互いに間隔を隔てて配設されたロック解除ピン2b1、2b2を有している。回転ピン2a1は回転台1cの四葉の突起部1c2に係合可能であり、回転ピン2a2は回転台1cの四葉の突起部1c2’に係合可能である。ロック解除ピン2b1、2b2は回転台ロック部材1eの他端部に係合可能である。図2に白抜き矢印で示す保持部材1の進行方向に関して、ロック解除ピン2b1、2b2は、回転ピン2a1、2a2よりも所定距離だけ後方に配置されている。
ナイフ3a1は、図3(a)に示す、先端部3a1’が食鳥屠体上半部ガラ100の竜骨(胸骨稜)100dに接近した稼働位置と、図3(b)に示す、先端部3a1’が食鳥屠体上半部ガラ100の竜骨100dから側方へ離隔した退避位置との間で往復動可能である。
第2筋入機構3bの構成は、第1筋入機構3aの構成と同一である。
前処理段階の胸肉剥がし工程からササミ取り工程へ食鳥屠体上半部ガラ100が移動してきた時、図1と、図2の左方部と、図4とに示すように、サミ100a付き食鳥屠体上半部ガラ100は、鎖骨100bを白抜き矢印で示す保持部材1の進行方向に関して前方へ差し向け、ヤゲン100cを白抜き矢印で示す保持部材1の進行方向に関して後方へ差し向け、竜骨100dを保持部材1から遠ざかる方向へ差し向けた状態で、胸腔100eを保持部材1の嵌合部1dに外嵌合させて、保持部材1によって保持されている。図1から分かるように、竜骨100dの長手延在方向と保持部材1の進行方向とは一致している。
保持部材1が移動を続けると、一端部のピン1e2が回転台1cの四葉のくびれ部1c1’に当接していたロック部材1eの他端部にロック解除ピン2b2が当接し、ロック部材1eを中心軸1e1回りに揺動させ、ピン1e2をくびれ部1c1’から離脱させ、回転台1cを回転可能にする。次いで、回転台1cの四葉の突起部1c2’に回転ピン2a2が当接し回転台1cを回転駆動する。この結果、回転台1cは更に90度回転する。ばねで付勢されたロック部材1eの一端部のピン1e2が回転台1cの四葉のくびれ部1c1”に当接して、回転台1cの回転を阻止する。
回転台1cが180度回転し、ひいては嵌合部1dが180度回転することにより、食鳥屠体上半部ガラ100は、図2の右方部と図5とに示すように、鎖骨100bが進行方向後方へ差し向けられ、ヤゲン100cが進行方向前方へ差し向けられた状態になる。
本実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置においては、ナイフ3a1、3b1の先端部3a1’3b1’を、刃引きして尖端部も含めて断面をR加工したので、ナイフナイフ3a1、3b1がガラに突き刺さり或いはガラを削る事態の発生を防止できる。
本実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置は、ナイフ3a1のバネ定数調節機構3a4を備えているので、食鳥屠体上半部ガラの寸法に応じて、ナイフ先端部の面外方向変位量を最適化でき、ササミ100aの歩留りを高めることができる。
本実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置は、保持部材1に対するナイフ3a1、3b1の角度を調整する角度調整機構3a5を備えるので、食鳥屠体上半部ガラ100の寸法に応じて、保持部材1、ひいては食鳥屠体上半部ガラ100に対するナイフ3a1、3b1の角度を最適化して、ササミ100aの歩留りを高めることができる。
本実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置は、保持部材1に対するナイフ3a1の高さを調整する高さ調整機構3a6を備えるので、食鳥屠体上半部ガラ100の寸法に応じて、保持部材1、ひいては食鳥屠体上半部ガラ100に対するナイフ3a1、3b1の高さを最適化して、ササミ100aの歩留りを高めることができる。
ササミ筋入工程の前工程で、予め鎖骨を除去しても良い。ささみ筋入工程で鎖骨を切断し、切断した鎖骨がササミを傷つける事態の発生を、より確実に回避できる。
1c 回転台
1d 嵌合部
1e ロック部材
2 嵌合部回転機構
2a1、2a2 回転ピン
2b1、2b2 ロック解除ピン
3a 第1筋入機構
3a1 ナイフ
3a1’先端部
3a2 エアシリンダー
3a4 バネ定数調節機構
3a5 角度調整機構
3a6 高さ調整機構
3b 第2筋入機構
3b1 ナイフ
3b1’先端部
100 食鳥屠体上半部ガラ
100a ササミ
100b 鎖骨
100c ヤゲン
100d 竜骨
100e 胸腔
100f 頸椎
Claims (9)
- 食鳥屠体上半部ガラ胸腔に内勘合する嵌合部を有しササミ付き食鳥屠体上半部ガラを保持する保持部材と、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して鎖骨近傍で且つ鎖骨よりもヤゲン寄りの第1所定位置からヤゲン側端部までササミに側方から筋入する一対の第1筋入機構と、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して鎖骨近傍で且つ鎖骨よりもヤゲン寄りで且つ第1所定位置よりもヤゲン寄りの第2所定位置から頸椎側端部までササミに側方から筋入する一対の第2筋入機構とを備えることを特徴とする食鳥屠体ササミ筋入装置。
- 第1筋入機構が第2筋入機構を形成することを特徴とする請求項1に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
- 第1筋入機構と第2筋入機構とは別個独立であることを特徴とする請求項1に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
- 保持部材を食鳥屠体上半部ガラの竜骨の長手延在方向へ移動させる駆動機構と、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの鎖骨が差し向けられる方向が保持部材進行方向前方から進行方向後方へ変わるように保持部材の嵌合部を回転させる嵌合部回転機構とを備え、第1筋入機構は鎖骨が進行方向前方へ差し向けられた状態で移動するササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して鎖骨近傍で且つ鎖骨よりもヤゲン寄りの第1所定位置からヤゲン側端部までササミに側方から筋入れし、第2筋入機構は鎖骨が進行方向後方へ差し向けられた状態で移動するササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して鎖骨近傍で且つ鎖骨よりもヤゲン寄りで且つ第1所定位置よりもヤゲン寄りの第2所定位置から頸椎側端部までササミに側方から筋入れすることを特徴とする請求項3に記載の鳥屠体ササミ筋入装置。
- 第1筋入機構と第2筋入機構とは、それぞれ、バネ鋼の薄板材で形成されたナイフと、ナイフを前進後退させるナイフ駆動機構とを備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
- ナイフが刃引きされていることを特徴とする請求項5に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
- ナイフ基部はナイフ駆動機構に固定され、ナイフ先端部は自由端であり、更にナイフのバネ定数調節機構を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
- 保持部材に対するナイフの角度を調整する角度調整機構を備えることを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
- 保持部材に対するナイフの高さ位置を調整する高さ調整機構を備えることを特徴とする請求項5乃至8の何れか1項に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
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