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JP2017015658A - 回転角検出装置 - Google Patents

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JP2017015658A
JP2017015658A JP2015135501A JP2015135501A JP2017015658A JP 2017015658 A JP2017015658 A JP 2017015658A JP 2015135501 A JP2015135501 A JP 2015135501A JP 2015135501 A JP2015135501 A JP 2015135501A JP 2017015658 A JP2017015658 A JP 2017015658A
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基生 中井
貴仁 稗田
Takahito Hieda
貴仁 稗田
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Abstract

【課題】駆動回路からの電磁ノイズの悪影響を抑制しながら、磁気感応素子による回転角検出精度を向上できる回転角検出装置を提供する。
【解決手段】回転角検出装置1は、放熱板10を貫通するシャフト18を有するモータ15の回転角を検出する。回転角検出装置1は、シャフト18の基端部18bに取り付けられた永久磁石30と、放熱板10上に配置され、モータ15の駆動回路34が実装された基板31と、永久磁石30に対向するように基板31に設けられた磁気センサ32と、放熱板10と基板31との間に配置され、平面視で永久磁石30を取り囲む筒状の磁気遮蔽部材42と、磁性材料を含み、磁気センサ32の少なくとも一部を封止するように基板31上に形成された封止樹脂51とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石および磁気感応素子を備えた回転角検出装置に関する。
近年、互いに離間して配置された永久磁石および磁気感応素子によって、モータの回転角を検出する非接触型の回転角検出装置が提案されている。このような回転角検出装置は、たとえば特許文献1に開示されている。
特許文献1は、モータケースと、モータケースに収容されるモータと、モータケースを閉塞する第1フレーム(金属板)と、第1フレーム(金属板)から間隔を空けて第1フレーム(金属板)上に配置された制御基板と、制御基板から間隔を空けて制御基板上に配置されたパワー基板(基板)と、回転角検出装置とを開示している。モータは、第1フレーム(金属板)を貫通し、当該第1フレーム(金属板)の上方に突出した一端部を有するシャフト(回転軸)を含む。
制御基板には、マイコン等の各種電子部品が実装されており、パワー基板には、スイッチング素子等の各種電子部品からなる駆動回路が実装されている。回転角検出装置は、シャフト(回転軸)の一端部に取り付けられたマグネット(永久磁石)と、制御基板に取り付けられた位置検出センサ(磁気感応素子)とを含む。マグネット(永久磁石)と位置検出センサ(磁気感応素子)とは、互いに対向するように配置されている。
特開2014−225998号公報
特許文献1において、より小型化を図るため、駆動回路が実装された基板を磁気感応素子に近づけて配置させた場合について考える。この場合、駆動回路を流れる電流によって発生する電磁ノイズが磁気感応素子で検出される結果、当該磁気感応素子の回転角検出信号に歪みやノイズ等が生じる虞がある。
そこで、本発明は、駆動回路からの電磁ノイズの悪影響を抑制しながら、磁気感応素子による回転角検出精度を向上できる回転角検出装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、金属板(10)を貫通する回転軸(18)を有するモータ(15)の回転角を検出する回転角検出装置(1,60)であって、前記回転軸の前記金属板を貫通している側の一端部(18b)に取り付けられた永久磁石(30)と、前記永久磁石に対して前記金属板とは反対側において前記金属板に対向し、前記モータの駆動回路(34)が実装された基板(31)と、前記永久磁石に対向するように前記基板に設けられた磁気感応素子(32)と、前記金属板と前記基板との間において、平面視で前記永久磁石を取り囲むように配置された筒状の磁気遮蔽部材(42)と、磁性材料を含み、前記磁気感応素子の少なくとも一部を封止するように前記基板上に形成された封止樹脂(51)とを含む、回転角検出装置(1,60)である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この構成によれば、磁気感応素子と駆動回路との間を結ぶ磁気経路を磁気遮蔽部材により遮蔽できるので、駆動回路で発生した電磁ノイズが磁気感応素子に及ぶのを抑制できる。これにより、駆動回路で発生した電磁ノイズが磁気感応素子で検出されるのを抑制できる。さらに、磁気感応素子の少なくとも一部は、磁性材料を含む封止樹脂により封止されている。これにより、永久磁石と磁気感応素子との間における磁気抵抗を低減できるから、磁気感応素子によって永久磁石からの磁気を良好に検出できる。その結果、永久磁石からの磁気を磁気感応素子によって良好に検出できるので、磁気感応素子の回転角検出精度を向上できる。
請求項2に記載の発明は、前記磁気遮蔽部材は、前記金属板に一体的に設けられており、前記封止樹脂は、前記磁気遮蔽部材の内壁(42a)に嵌合するように前記基板上に形成されている、請求項1に記載の回転角検出装置である。この構成によれば、基板上に形成された封止樹脂を磁気遮蔽部材の内壁に嵌合させることができるので、金属板に対する基板の位置決めの精度を向上できる。これにより、永久磁石に対する磁気感応素子の位置決めの精度も向上するから、磁気感応素子の回転角検出精度を一層向上できる。
請求項3に記載の発明は、前記封止樹脂は、前記磁気感応素子の全域を封止するように前記基板上に形成されており、前記基板側に向かって窪んだ凹状の表面(52a)を有している、請求項1または2に記載の回転角検出装置である。この構成によれば、磁気遮蔽部材により取り囲まれた空間内を占める封止樹脂の割合を高めつつ、永久磁石と磁気感応素子とを近接配置させることができる。その結果、磁気感応素子の回転角検出精度を一層向上できる。
請求項4に記載の発明は、前記磁気遮蔽部材は、内壁および外壁を有する筒状の本体部(43)と、前記本体部の内壁および外壁の少なくとも一方に形成された磁性材料を含むめっき層(44)とを有している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転角検出装置である。
図1は、本発明の一実施形態に係る回転角検出装置が適用された一体型モータ/ECUを示す模式的な断面図である。 図2は、図1の磁気遮蔽部材および封止樹脂を示す拡大断面図である。 図3は、図2に示すIII-III線に沿う断面図である。 図4は、変形例に係る回転角検出装置の要部を示す拡大断面図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る回転角検出装置1が適用された一体型モータ/ECU(Electronic Control Unit)101を示す模式的な断面図である。
本実施形態では、一体型モータ/ECU101は、後述するモータ15と、ECU48とを一体的に含むEPS(Electric Power Steering:電動パワーステアリング)用の一体型モータ/ECUである。以下、一体型モータ/ECU101の構成についてより具体的に説明する。
一体型モータ/ECU101は、モータハウジング2を含む。モータハウジング2は、円板状の底壁3と、当該底壁3の周縁に設けられ、当該底壁3の反対側に開口部4を形成する円筒状の側壁5とを一体的に有する有底円筒状を成している。モータハウジング2は、底壁3に、第1軸受6を保持するための第1軸受保持部7を有している。第1軸受保持部7は、底壁3の中央部において、平面視略円形状に一段窪んだ凹所である。この凹所内に第1軸受6が収容されて、保持されている。第1軸受6は、本実施形態では、ボールベアリングである。第1軸受保持部7の底面中央部には、底壁3を貫通する貫通孔8が形成されている。モータハウジング2の開口部4は、略円板状の金属製(たとえばアルミニウム製)の放熱板(金属板)10により、閉塞されている。
放熱板10は、モータハウジング2の底壁3に対向する第1主面10aとその反対の第2主面10bとを有している。放熱板10は、第1主面10aの中央部に、第2軸受11を保持するための第2軸受保持部12を有している。第2軸受保持部12は、放熱板10の第1主面10aの中央部において、平面視略円形状に一段窪んだ凹所である。この凹所内に第2軸受11が収容されて、保持されている。第2軸受11は、本実施形態では、ボールベアリングである。第2軸受保持部12の底面中央部には、放熱板10を貫通する貫通孔13が形成されている。この放熱板10により閉塞されたモータハウジング2内にモータ15が収容されている。
モータ15は、本実施形態では、三相ブラシレスモータである。モータ15は、モータハウジング2の側壁5の内周面5aに固定された円筒状のステータ16と、ステータ16の径方向内側に配置されたロータ17と、ロータ17の中央部を貫通するように当該ロータ17に取り付けられた円柱状のシャフト(回転軸)18とを含む。
ステータ16は、モータハウジング2の側壁5の内周面5aから径方向内側に向って延設された複数のステータティース19と、複数のステータティース19に巻回されたステータ巻線20とを有している。ステータ巻線20は、モータ15のU相、V相およびW相に対応するU相巻線、V相巻線およびW相巻線を含む。ステータ巻線20の放熱板10側に位置する一端20aには、円柱状のモータバスバー21が電気的に接続されている。モータバスバー21は、放熱板10に形成されたバスバー挿通孔22を介して放熱板10の第2主面10b側に引き出されている。
ロータ17は、シャフト18と一体回転する円柱状のロータコア23と、ロータコア23の外周に固定された永久磁石24とを含む。ロータコア23は、軟磁性材料により形成されており、平面視中央部にシャフト挿通孔25が形成されている。永久磁石24は、ロータコア23の周方向に沿ってS極とN極とが互いに交互に着磁されたリング状の磁石からなる。
シャフト18は、ロータコア23のシャフト挿通孔25に挿通されて、固定されている。シャフト18は、たとえばステンレス鋼(SUS)等の非磁性材金属で形成されている。シャフト18は、モータハウジング2の底壁3に設けられた第1軸受6と、放熱板10の第1主面10aに設けられた第2軸受11とによって軸支されている。これにより、ロータ17が、モータハウジング2内で回転自在に支持されている。この構成において、シャフト18は、貫通孔8を貫通してモータハウジング2の外側に突出する先端部18aと、貫通孔13を貫通して放熱板10の第2主面10b側に突出する基端部(一端部)18bとを有している。
シャフト18の先端部18aには、連結部材26が取り付けられている。連結部材26は、一体型モータ/ECU101の外部の機構(たとえば、EPS用の減速機)に接続されることによって、モータ15の回転駆動力を当該外部の機構(たとえば、EPS用の減速機)に伝達する。一方、シャフト18の基端部18bには、シャフト18と一体回転するように略円板状の永久磁石30が取り付けられている。永久磁石30は、その周方向に沿ってS極およびN極が交互に着磁されることにより形成されている。永久磁石30は、図1に示すように、当該永久磁石30の周縁部30aが第2主面10bに対向するようにシャフト18の径方向の幅よりも幅広に形成されていてもよい。永久磁石30は、シャフト18の径方向の幅と略同一の幅で形成されていてもよい。永久磁石30に対して放熱板10とは反対側には、放熱板10の第2主面10bに対向するように略円板状の基板31が配置されている。
基板31は、シャフト18の軸方向に放熱板10から所定の間隔(たとえば、5mm程度)を空けて配置されており、放熱板10の第2主面10bに対向する対向面31aとその反対の非対向面31bとを有している。基板31は、たとえば多層配線基板であってもよい。多層配線基板は、複数の絶縁層と、複数の配線層と、絶縁層を挟んで上下に配置された配線層を電気的に接続するビアとを有していてもよい。基板31の対向面31aの中央部には、磁気センサ(磁気感応素子)32が実装される平面視略円形状のセンサ実装領域33が設定されている。基板31の対向面31aの周縁部には、駆動回路34が実装される平面視略円環状の駆動回路実装領域35がセンサ実装領域33を取り囲むように設定されている。
磁気センサ32は、センサ実装領域33において、永久磁石30の板面30b全域に対向する領域内に配置されている。より具体的には、磁気センサ32は、基板31の対向面31aにおけるシャフト18の回転中心と一致する位置に配置されている。これにより、磁気センサ32は、空間を挟んで永久磁石30に対向している。磁気センサ32は、シャフト18の回転に伴って変動する永久磁石30からの磁界(磁束)を検出する。これら永久磁石30および磁気センサ32によって、回転角検出装置1の一部が構成されている。回転角検出装置1は、磁気センサ32の出力に基づいてモータ15の回転角を演算する演算手段(図示略)を含む。
駆動回路34は、モータ15に電力を供給する三相インバータ回路であり、モータ15のU相、V相およびW相に対応する複数のスイッチング素子36を含む。各スイッチング素子36は、金属製の放熱部材37を介して放熱板10に熱的に接続されている。各スイッチング素子36および各スイッチング素子36に接続された放熱部材37は、基板31上に形成された封止樹脂38により封止されている。封止樹脂38としては、たとえばエポキシ樹脂等の絶縁性の樹脂を例示できる。
基板31の非対向面31bには、駆動回路34に電気的に接続されることによって、当該駆動回路34を制御する制御回路39が実装されている。つまり、基板31は、モータ15の駆動回路34と、駆動回路34の制御回路39とが共通の基板31の上下面(対向面31aおよび非対向面31b)に実装された複合型の回路基板である。制御回路39は、メモリに格納された所定の動作プログラムを実行するマイクロコンピュータ40を含む。
基板31に実装された駆動回路34および制御回路39によって、ECU48の一部が構成されている。ECU48において、制御回路39は、駆動回路34を制御して、複数のスイッチング素子36をオン・オフ制御させることにより、駆動回路34からモータバスバー21にモータ15を正弦波駆動させる信号を出力させる。モータバスバー21に出力された信号は、ステータ16に伝達される。これにより、モータ15が正弦波駆動される。
放熱板10と基板31との間には、磁性材料を含む磁気遮蔽部材42と、磁気センサ32を封止する封止樹脂51とが設けられている。以下、図2および図3を参照して、磁気遮蔽部材42および封止樹脂51の具体的な構成について説明する。図2は、図1の磁気遮蔽部材42および封止樹脂51の要部を示す拡大断面図である。図3は、図2に示すIII-III線に沿う断面図である。なお、図3では、封止樹脂51の図示を省略して示している。
図2および図3を参照して、磁気遮蔽部材42は、筒状を成しており、平面視で永久磁石30および磁気センサ32の周囲を取り囲むように配置されている。つまり、磁気遮蔽部材42は、センサ実装領域33を区画する内壁42aと、駆動回路実装領域35を区画する外壁42bとを有している。以下では、磁気遮蔽部材42により取り囲まれた空間を単にセンサ実装領域33といい、磁気遮蔽部材42外の空間を単に駆動回路実装領域35という。
この磁気遮蔽部材42により、センサ実装領域33と、駆動回路実装領域35とが磁気的に遮蔽されている。より具体的には、磁気遮蔽部材42により、永久磁石30と、基板31に実装された駆動回路34との間を結ぶ磁気経路が遮蔽され、かつ、磁気センサ32と、駆動回路34との間を結ぶ磁気経路が遮蔽されている。放熱板10の第2主面10bからの磁気遮蔽部材42の高さTは、たとえば5mm程度である。本実施形態では、磁気遮蔽部材42は、略円筒状に形成された例を示しているが、磁気遮蔽部材42は、略角筒状であってもよい。
磁気遮蔽部材42は、より具体的には、略円筒状の本体部43と、本体部43を被覆するように形成されためっき膜44とを有している。本実施形態では、本体部43は、放熱板10と一体を成し、放熱板10と同一の材料(アルミニウム)からなる。めっき膜44は、本体部43の表面全域を被覆するように形成されている。めっき膜44は、たとえばニッケル(Ni)等の強磁性材料からなるめっき膜である。磁気遮蔽部材42は、放熱板10側に位置する放熱板側端部42cと、基板31側に位置する基板側端部42dとを有している。磁気遮蔽部材42の放熱板側端部42cは、前述の本体部43により放熱板10と一体を成しており、磁気遮蔽部材42の基板側端部42dは、基板31に当接している。
図2を参照して、基板31には、磁気遮蔽部材42の基板側端部42dに係合する係合部45が形成されている。本実施形態では、係合部45は、磁気遮蔽部材42の基板側端部42dに嵌合するように平面視略円環状に形成された凹部46である。基板31には、駆動回路34および/または制御回路39にグランド電位(基準電圧)を提供するグランド配線47が形成されている。グランド配線47は、たとえば銅箔からなる。凹部46(係合部45)は、このグランド配線47の一部が露出するように基板31に形成されている。磁気遮蔽部材42の基板側端部42dは、基板31に形成された凹部46(係合部45)に嵌合(係合)されている。磁気遮蔽部材42の基板側端部42dは、凹部46(係合部45)内において、グランド配線47に電気的に接続されている。
図2を参照して、封止樹脂51は、磁気センサ32の全域を封止するように基板31上に形成されている。つまり、封止樹脂51は、磁気センサ32の上面(永久磁石30に対向する対向面)および側面を被覆している。封止樹脂51は、永久磁石30から間隔を空けて形成されている。封止樹脂51は、粉末状の磁性材料を含む樹脂である。封止樹脂51の磁性材料としては、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)およびコバルト(Co)を含む群から選択される1つまたは複数の磁性体種を例示できる。封止樹脂51としては、エポキシ樹脂を例示できる。
封止樹脂51は、磁気遮蔽部材42の内壁42aに嵌合するように略円柱状に形成されており、放熱板10および永久磁石30に対向する対向面52aと、磁気遮蔽部材42の内壁42aに対向する側面52bとを有している。封止樹脂51の対向面52aは、その中央部が基板31側に向かって滑らかに窪んだ凹状に形成されている。封止樹脂51の対向面52aは、シャフト18の軸方向に関して、永久磁石30の板面30b全域に対向している。さらに、封止樹脂51の対向面52aの周縁部は、シャフト18の軸方向に直交する方向に関して、永久磁石30の側面の一部または全部に対向している。図2では、封止樹脂51の対向面52aの周縁部が、永久磁石30の側面の全部に対向している例を示している。
封止樹脂51の側面52bは、磁気遮蔽部材42の内壁42aに接していてもよい。この場合、永久磁石30に対する磁気センサ32の位置決め精度が向上するから、磁気センサ32による回転角検出精度を向上できる。封止樹脂51の側面52bは、磁気遮蔽部材42の内壁42aに接さず、磁気遮蔽部材42の内壁42aに間隔を空けて対向していてもよい。この場合、封止樹脂51と磁気遮蔽部材42との間に、比較的磁気抵抗の高い空気が介在するから、磁気遮蔽部材42外に永久磁石30の磁気が漏れ出すのを抑制する効果を高め、併せて磁気センサ32による回転角検出精度を向上できる。むろん、封止樹脂51の側面52bは、その一部に、磁気遮蔽部材42の内壁42aに接する部分と、磁気遮蔽部材42の内壁42aに間隔を空けて対向する部分とを含んでいてもよい。
図1を再度参照して、放熱板10には、モータハウジング2側に開口部50aを有する有底円筒状のカバー部材50が、当該放熱板10との間で基板31を収容するように取り付けられている。
以上、本実施形態では、磁気センサ32と駆動回路34との間を結ぶ磁気経路を磁気遮蔽部材42により遮蔽できるので、駆動回路34側で発生した電磁ノイズが磁気センサ32に及ぶのを抑制できる。とりわけ、本実施形態では、比較的大きい電流(たとえば、100A程度)が流れるモータバスバー21や複数のスイッチング素子36等で発生した電磁ノイズを磁気遮蔽部材42により遮蔽できる。これにより、駆動回路34側で発生した電磁ノイズが磁気センサ32で検出されるのを抑制できる。
さらに、本実施形態では、磁気センサ32は、磁性材料を含む封止樹脂51により封止されている。これにより、永久磁石30と磁気センサ32との間における磁気抵抗を低減できるから、磁気センサ32によって永久磁石30からの磁気を良好に検出できる。その結果、永久磁石30からの磁気を磁気センサ32によって良好に検出できるので、磁気センサ32の回転角検出精度を向上できる。
また、本実施形態では、封止樹脂51は、その中央部が基板31側に向かって窪んだ凹状の対向面52aを有している。これにより、磁気遮蔽部材42により取り囲まれた空間(つまり、センサ実装領域33)内を占める封止樹脂51の割合を高めつつ、永久磁石30と磁気センサ32とを近接配置させることができる。その結果、磁気センサ32の回転角検出精度を一層向上できる。
また、本実施形態では、磁気遮蔽部材42により基板31で発生する電磁ノイズによる悪影響を低減できるから、永久磁石30と基板31(駆動回路34および制御回路39)とを比較的近づけて配置できる。これにより、一体型モータ/ECU101の小型化および低コスト化に寄与できる。とりわけ、本実施形態では、共通の基板31の上下面に駆動回路34および制御回路39が実装された構成を採用しているので、一体型モータ/ECU101の小型化および低コスト化に一層寄与できる。
また、本実施形態では、封止樹脂51は、磁気遮蔽部材42の内壁42aに嵌合するように基板31上に形成されている。これに加えて、本実施形態では、磁気遮蔽部材42の基板側端部42dに嵌合(係合)する凹部46(係合部45)が基板31に形成されている。これにより、放熱板10に対する基板31の位置決めの精度が向上するから、永久磁石30と磁気センサ32との位置決めの精度を向上できる。その結果、磁気センサ32の回転角検出精度を一層向上できる。
さらに、本実施形態では、放熱板10の第1主面10aに第2軸受11を保持するための第2軸受保持部12(凹所)が形成されている。これにより、放熱板10に対するシャフト18の位置決めの精度が向上するから、シャフト18に取り付けられた永久磁石30と、基板31上の磁気センサ32との位置決めの精度を向上できる。その結果、磁気センサ32の回転角検出精度を一層向上できる。
また、磁気遮蔽部材42の基板側端部42dは、凹部46(係合部45)内でグランド配線47に電気的に接続されている。これにより、基板31に形成されたグランド配線47と放熱板10とを磁気遮蔽部材42を介して電気的に接続できるので、グランド配線47の配線面積を増加させることができる。その結果、グランド電位の安定性を向上させることができるので、駆動回路34および制御回路39で発生するノイズを低減できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態における永久磁石30、封止樹脂38および封止樹脂51は、図4に示すような種々の形態をとることもできる。図4は、変形例に係る回転角検出装置60の要部を示す拡大断面図である。なお、回転角検出装置60の各構成は、図4に示す構成に限定されるものではなく、回転角検出装置1の対応する各構成に個別的に組み合わせることができる。
前述の実施形態では、永久磁石30が露出している例について説明した。しかし、図4に示すように、永久磁石30の表面を封止するように、封止樹脂51と同様の封止樹脂61を設けてもよい。このような構成によっても、センサ実装領域33内を占める封止樹脂(封止樹脂51および封止樹脂61)の割合を増加できるので、磁気センサ32による回転角検出精度を向上できる。
また、前述の実施形態では、封止樹脂51が滑らかな凹状に形成された対向面52aを有している例について説明した。しかし、封止樹脂51は、図4に示すように、磁気センサ32を封止し、永久磁石30の板面30bに対向する略円柱状の本体部62と、本体部62の縁部(図4の破線部参照)から放熱板10に向けて延びる略円筒状の筒部63とを一体的に有していてもよい。本体部62は、永久磁石30の板面30bに対して平行な表面を有している。筒部63は、磁気遮蔽部材42の内壁42aに沿って設けられており、放熱板10の第2主面10bに接している。筒部63は、永久磁石30の側面全域に対向している。筒部63は、永久磁石30の側面の一部に対向するように放熱板10の第2主面10bから離間して設けられていてもよい。
この例では、封止樹脂51は、本体部62および筒部63により略円筒状に形成されている。そして、封止樹脂51は、本体部62および筒部63により形成された、放熱板10および永久磁石30に対向する凹状の対向面52aと、磁気遮蔽部材42の内壁42aに接する側面52bとを有している。このような構成によっても、センサ実装領域33内を占める封止樹脂51の割合を増加できるので、磁気センサ32による回転角検出精度を向上できる。むろん、封止樹脂51は、略円柱状の本体部62のみを含んでいてもよい。また、封止樹脂51は、磁気センサ32の側面のみを封止するように環状に形成されていてもよい。つまり、磁気センサ32の上面は、封止樹脂51から露出していてもよい。
また、前述の実施形態では、封止樹脂38により、スイッチング素子36および放熱部材37が封止された例について説明した。この封止樹脂38は、図4に示すように、磁気遮蔽部材42の外壁42bに接するように、略円環状に形成されていてもよい。つまり、封止樹脂38は、その内周面38aが磁気遮蔽部材42の外壁42bに嵌合するように形成されていてもよい。この構成によれば、センサ実装領域33および駆動回路実装領域35の両方の領域から、封止樹脂51および封止樹脂38によって磁気遮蔽部材42の内壁42aおよび外壁42bを挟み込むことが可能となる。これにより、放熱板10に対する基板31の位置決めの精度を一層向上できる。
また、前述の実施形態では、駆動回路34が基板31の対向面31aに実装され、制御回路39が基板31の非対向面31bに実装された例について説明した。しかし、駆動回路34が基板31の非対向面31bに実装され、制御回路39が基板31の対向面31aに実装されていてもよい。この構成によれば、磁気遮蔽部材42により、制御回路39と永久磁石30とを結ぶ磁気経路を遮蔽でき、かつ、制御回路39と磁気センサ32とを結ぶ磁気経路を遮蔽できる。また、駆動回路34および制御回路39が別々の基板に形成されていてもよい。つまり、基板31には、駆動回路34および制御回路39のいずれか一方が実装されていてもよい。
また、前述の実施形態では、磁気遮蔽部材42が放熱板10と一体的に形成された例について説明した。しかし、放熱板10とは別体の磁気遮蔽部材42が設けられていてもよい。この場合、磁気遮蔽部材42は、ニッケル等の強磁性材料により形成されていてもよい。
また、前述の実施形態では、磁気遮蔽部材42がめっき膜44を含む例について説明した。このめっき膜44は、磁気遮蔽部材42の本体部43の内壁および外壁の少なくとも一方に形成されていてもよい。また、めっき膜44は、基板31の凹部46(係合部45)に嵌合(係合)する部分を露出させるように、磁気遮蔽部材42の本体部43の内壁および外壁の少なくとも一方に形成されていてもよい。また、めっき膜44は、放熱板10の第2主面10bの一部の領域または全域を被覆するように形成されていてもよい。この構成によれば、放熱板10の第2主面10bの一部の領域または全域を磁気遮蔽部材として利用できる。
また、前述の実施形態では、磁気遮蔽部材42が、基板31に形成されたグランド配線47に電気的に接続された例について説明した。しかし、磁気遮蔽部材42は、基板31に形成された放熱用の金属膜に接続されることによって、基板31と放熱板10とを熱的に接続させてもよい。むろん、グランド配線47が放熱用の金属膜を兼ねていてもよい。
また、前述の実施形態では、基板31の凹部46(係合部45)から露出するようにグランド配線47が形成された例について説明した。しかし、グランド配線47は、基板31の非対向面31b上に形成されていてもよい。この場合、磁気遮蔽部材42の基板側端部42dは、凹部46(係合部45)内において、基板31を貫通して形成されたビアを介して基板31の非対向面31b上のグランド配線47に電気的に接続されていてもよい。この構成によれば、基板31の対向面31aに凹部46(係合部45)を形成した後、当該基板31を貫通するビアを形成し、基板31の非対向面31b上にビアを被覆するグランド配線47を形成すればよいので、製造容易である。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…回転角検出装置、10…放熱板、15…モータ、18…シャフト(回転軸)、18b…シャフトの基端部(一端部)、30…永久磁石、31…基板、32…磁気センサ(磁気感応素子)、34…駆動回路、39…制御回路、42…磁気遮蔽部材、42a…磁気遮蔽部材の内壁、43…磁気遮蔽部材の本体部、51…封止樹脂、52…封止樹脂の対向面(表面)

Claims (4)

  1. 金属板を貫通する回転軸を有するモータの回転角を検出する回転角検出装置であって、
    前記回転軸の前記金属板を貫通している側の一端部に取り付けられた永久磁石と、
    前記永久磁石に対して前記金属板とは反対側において前記金属板に対向し、前記モータの駆動回路が実装された基板と、
    前記永久磁石に対向するように前記基板に設けられた磁気感応素子と、
    前記金属板と前記基板との間において、平面視で前記永久磁石を取り囲むように配置された筒状の磁気遮蔽部材と、
    磁性材料を含み、前記磁気感応素子の少なくとも一部を封止するように前記基板上に形成された封止樹脂とを含む、回転角検出装置。
  2. 前記磁気遮蔽部材は、前記金属板に一体的に設けられており、
    前記封止樹脂は、前記磁気遮蔽部材の内壁に嵌合するように前記基板上に形成されている、請求項1に記載の回転角検出装置。
  3. 前記封止樹脂は、前記磁気感応素子の全域を封止するように前記基板上に形成されており、前記基板側に向かって窪んだ凹状の表面を有している、請求項1または2に記載の回転角検出装置。
  4. 前記磁気遮蔽部材は、
    内壁および外壁を有する筒状の本体部と、
    前記本体部の内壁および外壁の少なくとも一方に形成された磁性材料を含むめっき層とを有している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
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