以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用、結果、および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能であるとともに、基本的な構成に基づく種々の効果や、派生的な効果のうち、少なくとも一つを得ることが可能である。
本実施形態において、駐車支援装置を搭載する車両1は、例えば、不図示の内燃機関を駆動源とする自動車、すなわち内燃機関自動車であってもよいし、不図示の電動機を駆動源とする自動車、すなわち電気自動車や燃料電池自動車等であってもよいし、それらの双方を駆動源とするハイブリッド自動車であってもよいし、他の駆動源を備えた自動車であってもよい。また、車両1は、種々の変速装置を搭載することができるし、内燃機関や電動機を駆動するのに必要な種々の装置、例えばシステムや部品等を搭載することができる。また、車両1における車輪3の駆動に関わる装置の方式や、数、レイアウト等は、種々に設定することができる。
図1に例示されるように、車体2は、不図示のユーザ(乗員)が乗車する車室2aを構成している。車室2a内には、乗員としての運転者の座席2bに臨む状態で、操舵部4や、加速操作部5、制動操作部6、変速操作部7等が設けられている。操舵部4は、例えば、ダッシュボード24から突出したステアリングホイールであり、加速操作部5は、例えば、運転者の足下に位置されたアクセルペダルであり、制動操作部6は、例えば、運転者の足下に位置されたブレーキペダルであり、変速操作部7は、例えば、センターコンソールから突出したシフトレバーである。なお、操舵部4や、加速操作部5、制動操作部6、変速操作部7等は、これらには限定されない。
また、車室2a内には、表示出力部としての表示装置8や、音声出力部としての音声出力装置9等を含むモニタ装置11が設けられている。本実施形態において、モニタ装置11は、情報処理装置の一例であるナビゲーション装置(ナビゲーションシステム)として構成されている例を示している。また、このナビゲーション装置は、オーディオ装置を含むことができる。表示装置8は、例えば、LCD(liquid crystal display)や、OELD(organic electroluminescent display)等である。音声出力装置9は、例えば、スピーカである。また、表示装置8は、例えば、タッチパネル等、透明な操作入力部10で覆われている。ユーザは、操作入力部10を介して表示装置8の表示画面に表示される画像を視認することができる。また、ユーザは、表示装置8の表示画面に表示される画像に対応した位置で手指等で操作入力部10を触れたり押したり動かしたりして操作することで、操作入力を実行することができる。モニタ装置11は、例えば、ダッシュボード24の車幅方向すなわち左右方向の中央部に位置されている。モニタ装置11は、スイッチや、ダイヤル、ジョイスティック、押しボタン等の不図示の操作入力部を有することができる。
ナビゲーション装置として機能するモニタ装置11は、ナビ制御部60、情報取得部61、情報受信部62、GPS受信部63、アンテナ62a,63a等を含む。ナビ制御部60は、情報取得部61を介して情報受信部62およびGPS受信部63が受信した情報と、ユーザが操作入力部10を介して指定する目的地(名称、住所、電話番号、緯度経度等)および探索件等に基づいて、車両1の現在地から目的地までの推奨走行経路の算出を行う。また、ナビ制御部60は、算出した推奨走行経路に基づき、ユーザに安心して目的地までの運転操作を行わせることができるように車両1の位置と推奨走行経路を含む地図や走行車線の案内、右左折地点の位置およびその位置までの距離等を表示装置8に表示させる。また、表示装置8の表示に対応する各種案内メッセージを音声出力装置9から出力させる。
情報取得部61は、モニタ装置11(ナビゲーション装置)で利用する各種情報を取得するために、ナビ制御部60からの要求(地図情報や位置情報等の要求)にしたがい情報受信部62およびGPS受信部63から必要なタイミングで必要な情報を取得し、ナビ制御部60に提供する。アンテナ62aを備える情報受信部62は、例えば外部の情報センタから例えば地図情報を受信する。外部の情報センタが提供する地図情報は、例えば、一般的な線図で表現された通常地図に加え、準天頂衛星システム等が提供する天頂画像(衛星画像)や航空写真等を含むことができる。地図情報には、ナビ制御部60から要求された目的地(駐車目標位置)を含む画像や、駐車目標位置およびその周辺に存在する物体(静止障害物;壁、フェンス、花壇、街路樹等)、白線、車両1が走行可能な通路等を含む画像を含むことができる。また、物体、白線、通路等の情報には具体的な大きさ(長さや幅)の情報を含むことができる。なお、地図情報は、衛星写真や航空写真を含まない通常地図に上述した駐車目標位置やその周辺の物体等の情報が含まれるものでもよい。アンテナ63aを備えるGPS受信部63は、測位衛星(GPS衛星)から衛星距離や時間情報を受信して車両1の現在位置を特定する車両位置情報を生成して情報取得部61を介してナビ制御部60に提供することができる。ナビ制御部60は、情報取得部61から提供された各種情報を一時的に記憶装置(不図示のRAM等)に記憶し、適宜ナビゲーション処理に利用することができる。
なお、モニタ装置11とは異なる車室2a内の他の位置に不図示の音声出力装置を設けることができるし、モニタ装置11の音声出力装置9と他の音声出力装置から、音声を出力することができる。
また、車室2a内には、表示装置8とは別の表示装置12が設けられている。図3に例示されるように、表示装置12は、例えば、ダッシュボード24の計器盤部25に設けられ、計器盤部25の略中央で、速度表示部25aと回転数表示部25bとの間に位置されている。表示装置12の画面12aの大きさは、表示装置8の画面8a(図3)の大きさよりも小さい。この表示装置12には、主として車両1の駐車支援中の車両1の制御状態や駐車支援中に提供されるメッセージ等の情報を示す画像が表示されうる。表示装置12で表示される情報量は、表示装置8で表示される情報量より少なくてもよい。表示装置12は、例えば、LCDや、OELD等である。なお、表示装置8に、表示装置12で表示される情報が表示されてもよい。
また、図1、図2に例示されるように、車両1は、例えば、四輪自動車であり、左右二つの前輪3Fと、左右二つの後輪3Rとを有する。これら四つの車輪3は、いずれも転舵可能に構成されうる。図4に例示されるように、車両1は、少なくとも二つの車輪3を操舵する操舵システム13を有している。操舵システム13は、アクチュエータ13aと、トルクセンサ13bとを有する。操舵システム13は、ECU14(electronic control unit)等によって電気的に制御されて、アクチュエータ13aを動作させる。操舵システム13は、例えば、電動パワーステアリングシステムや、SBW(steer by wire)システム等である。操舵システム13は、アクチュエータ13aによって操舵部4にトルク、すなわちアシストトルクを付加して操舵力を補ったり、アクチュエータ13aによって車輪3を転舵したりする。この場合、アクチュエータ13aは、一つの車輪3を転舵してもよいし、複数の車輪3を転舵してもよい。また、トルクセンサ13bは、例えば、運転者が操舵部4に与えるトルクを検出する。
また、図2に例示されるように、車体2には、複数の撮像部15として、例えば四つの撮像部15a〜15dが設けられている。撮像部15は、例えば、CCD(charge coupled device)やCIS(CMOS image sensor)等の撮像素子を内蔵するデジタルカメラである。撮像部15は、所定のフレームレートで動画データを出力することができる。撮像部15は、それぞれ、広角レンズまたは魚眼レンズを有し、水平方向には例えば140°〜190°の範囲を撮影することができる。また、撮像部15の光軸は斜め下方に向けて設定されている。よって、撮像部15は、車両1が移動可能な路面や車両1が駐車可能な領域を含む車体2の周辺の外部の環境を逐次撮影し、撮像画像データとして出力することができる。これらの撮像画像データは、車両1が外部からの情報を用いることなくローカルで駐車支援処理を実行する場合や駐車支援時の進行状況を表示するとき等に利用することができる。
撮像部15aは、例えば、車体2の後側の端部2eに位置され、リヤトランクのドア2hの下方の壁部に設けられている。撮像部15bは、例えば、車体2の右側の端部2fに位置され、右側のドアミラー2gに設けられている。撮像部15cは、例えば、車体2の前側、すなわち車両前後方向の前方側の端部2cに位置され、フロントバンパー等に設けられている。撮像部15dは、例えば、車体2の左側、すなわち車幅方向の左側の端部2dに位置され、左側の突出部としてのドアミラー2gに設けられている。ECU14は、複数の撮像部15で得られた画像データに基づいて演算処理や画像処理を実行し、より広い視野角の画像を生成したり、車両1を上方から見た仮想的な俯瞰画像を生成したりすることができる。なお、俯瞰画像は、平面画像とも称されうる。
また、ECU14は、撮像部15の画像から、車両1の周辺の路面に示された区画線等を識別し、区画線等に示された駐車区画を検出(抽出)することもできる。
また、図1、図2に例示されるように、車体2には、複数の測距部16,17として、例えば四つの測距部16a〜16dと、八つの測距部17a〜17hとが設けられている。測距部16,17は、例えば、超音波を発射してその反射波を捉えるソナーである。ソナーは、ソナーセンサ、あるいは超音波探知器とも称されうる。ECU14は、測距部16,17の検出結果により、車両1の周囲に位置された障害物等の物体の有無や当該物体までの距離を測定することができる。すなわち、測距部16,17は、物体を検出する検出部の一例である。なお、測距部17は、例えば、比較的近距離の物体の検出に用いられ、測距部16は、例えば、測距部17よりも遠い比較的長距離の物体の検出に用いられうる。また、測距部17は、例えば、車両1の前方および後方の物体の検出に用いられ、測距部16は、車両1の側方の物体の検出に用いられうる。測距部16,17で検出した検出データは、駐車支援を実行する場合に、例えば予め取得している情報(後述する地図情報)には存在しない新規な物体や歩行者等の移動物体の検出に利用可能であり、その物体の回避制御等に利用することができる。
また、図4に例示されるように、駐車支援システム100では、ECU14や、モニタ装置11、操舵システム13、測距部16,17等の他、ブレーキシステム18、舵角センサ19、アクセル制御システム20、変速システム21、車輪速センサ22等が、電気通信回線としての車内ネットワーク23を介して電気的に接続されている。車内ネットワーク23は、例えば、CAN(controller area network)として構成されている。ECU14は、車内ネットワーク23を通じて制御信号を送ることで、操舵システム13、ブレーキシステム18、アクセル制御システム20、変速システム21等を制御することができる。また、ECU14は、車内ネットワーク23を介して、トルクセンサ13b、ブレーキセンサ18b、舵角センサ19、測距部16、測距部17、アクセルセンサ20a、シフトセンサ21a、車輪速センサ22等の検出結果や、操作入力部10等の操作信号等を、受け取ることができる。
ECU14は、例えば、CPU14a(central processing unit)や、ROM14b(read only memory)、RAM14c(random access memory)、表示制御部14d、音声制御部14e、SSD14f(solid state drive、フラッシュメモリ)等を有している。CPU14aは、例えば、表示装置8,12で表示される画像に関連した画像処理や、車両1の移動経路(駐車誘導経路)の演算、物体との干渉の有無の判断、車両1の自動制御、自動制御の解除等の、各種の演算処理および制御を実行することができる。CPU14aは、ROM14b等の不揮発性の記憶装置にインストールされ記憶されたプログラムを読み出し、当該プログラムにしたがって演算処理を実行することができる。RAM14cは、CPU14aでの演算で用いられる各種のデータを一時的に記憶する。また、表示制御部14dは、ECU14での演算処理のうち、主として、撮像部15で得られた画像データを用いた画像処理や、表示装置8で表示される画像データの合成等を実行する。また、音声制御部14eは、ECU14での演算処理のうち、主として、音声出力装置9で出力される音声データの処理を実行する。また、SSD14fは、書き換え可能な不揮発性の記憶部であって、ECU14の電源がオフされた場合にあってもデータを記憶することができる。なお、CPU14aや、ROM14b、RAM14c等は、同一パッケージ内に集積されうる。また、ECU14は、CPU14aに替えて、DSP(digital signal processor)等の他の論理演算プロセッサや論理回路等が用いられる構成であってもよい。また、SSD14fに替えてHDD(hard disk drive)が設けられてもよいし、SSD14fやHDDは、ECU14とは別に設けられてもよい。
ブレーキシステム18は、例えば、ブレーキのロックを抑制するABS(anti-lock brake system)や、コーナリング時の車両1の横滑りを抑制する横滑り防止装置(ESC:electronic stability control)、ブレーキ力を増強させる(ブレーキアシストを実行する)電動ブレーキシステム、BBW(brake by wire)等である。ブレーキシステム18は、アクチュエータ18aを介して、車輪3ひいては車両1に制動力を与える。また、ブレーキシステム18は、左右の車輪3の回転差などからブレーキのロックや、車輪3の空回り、横滑りの兆候等を検出して、各種制御を実行することができる。ブレーキセンサ18bは、例えば、制動操作部6の可動部の位置を検出するセンサである。ブレーキセンサ18bは、可動部としてのブレーキペダルの位置を検出することができる。ブレーキセンサ18bは、変位センサを含む。
舵角センサ19は、例えば、ステアリングホイール等の操舵部4の操舵量を検出するセンサである。舵角センサ19は、例えば、ホール素子などを用いて構成される。ECU14は、運転者による操舵部4の操舵量や、自動操舵時の各車輪3の操舵量等を、舵角センサ19から取得して各種制御を実行する。なお、舵角センサ19は、操舵部4に含まれる回転部分の回転角度を検出する。舵角センサ19は、角度センサの一例である。
アクセルセンサ20aは、例えば、加速操作部5の可動部の位置を検出するセンサである。アクセルセンサ20aは、可動部としてのアクセルペダルの位置を検出することができる。アクセルセンサ20aは、変位センサを含む。車両1が駆動源に内燃機関を含む内燃機関自動車の場合、アクセル制御システム20は、アクセルセンサ20aの検出結果に基づきモータ(不図示)を駆動させてスロットルバルブの開閉状態を調整して内燃機関の出力調整を行う。また、車両1が駆動源に電動機(不図示)を含む電気自動車やハイブリッド自動車の場合、アクセル制御システム20は、アクセルセンサ20aの検出結果に基づき電動機の出力調整を行う。また、アクセル制御システム20は、ABSやESCが動作した場合にブレーキシステム18との間で協調制御を行い、ABSやESCが効果的に機能するように内燃機関や電動機の出力を自動的に最適値に制御する。また、駐車支援を実行するために車両1を自動走行させる場合には、ECU14からの制御指令にしたがい内燃機関や電動機の出力制御を実行することもできる。つまり、アクセル制御システム20は、ユーザ(運転者)が加速操作部5(アクセルペダル)を操作しない場合でも内燃機関や電動機の出力制御を実行することができる。
シフトセンサ21aは、例えば、変速操作部7の可動部の位置を検出するセンサである。シフトセンサ21aは、可動部としての、レバーや、アーム、ボタン等の位置を検出することができる。シフトセンサ21aは、変位センサを含んでもよいし、スイッチとして構成されてもよい。変速システム21は、シフトセンサ21aの検出結果に基づきユーザが操作する変速操作部7の可動部の位置を対応する変速状態に変速装置(不図示)を調整する。また、変速システム21は、車両1の走行状態(速度状態)に応じて、ユーザが操作した可動部の位置に拘わらず、変速装置の変速状態を変化させる。また、駐車支援を実行するために車両1を自動走行させる場合には、ECU14からの制御指令にしたがい変速装置の変速状態を変化させることもできる。変速システム21は、例えば、前進走行、後退走行、パーキング等を自動的に切り替えることができる。つまり、変速システム21は、ユーザが変速操作部7(シフトレバー)を操作しない場合でも変速装置の変速状態の制御を実行することができる。
車輪速センサ22は、車輪3の回転量や単位時間当たりの回転数を検出するセンサである。車輪速センサ22は、検出した回転数を示す車輪速パルス数をセンサ値として出力する。車輪速センサ22は、例えば、ホール素子などを用いて構成されうる。ECU14は、車輪速センサ22から取得したセンサ値に基づいて車両1の移動量などを演算し、各種制御を実行する。なお、車輪速センサ22は、ブレーキシステム18に設けられている場合もある。その場合、ECU14は、車輪速センサ22の検出結果をブレーキシステム18を介して取得する。
なお、上述した各種センサやアクチュエータの構成や、配置、電気的な接続形態等は、一例であって、種々に設定(変更)することができる。
また、図5に示されるように、ECU14は、CPU14aと当該CPU14aでの演算で用いられる、あるいはCPU14aでの演算で算出されたデータを記憶する記憶部30を備える。また、CPU14aは、ROM14b等の記憶装置にインストールされ記憶されたプログラムを読み出し、それを実行することで実現される各種モジュールを備える。例えばCPU14aは、検出部32、操作受付部34、目標位置決定部36、経路算出部38、誘導制御部40、出力情報決定部42、ブレーキセンサ受付部44、アクセルセンサ受付部46、シフトセンサ受付部48、舵角センサ受付部50、車輪速センサ受付部52、要求取得部54等を備える。
検出部32は、撮像部15、測距部16,17から提供される情報に基づいて、車両1の周囲に障害物や路面の枠線、区画線等を検出することができる。また、検出部32は、検出した障害物や枠線、区画線等に基づき、車両1の周辺領域に駐車可能領域を検出する検出部としても機能することができる。すなわち、検出部32は、駐車支援を車両1に搭載されたセンサのみで実行する場合は、ローカルの検出部として機能することができる。操作受付部34は、操作部14gの操作入力による信号を取得する。操作部14gは、例えば、押しボタンやロータリスイッチ、パネルスイッチ等であり、ユーザの所望するタイミングで駐車支援の要求やキャンセルを行うことができる。目標位置決定部36は、撮像部15、測距部16,17から提供される情報に基づいて、車両1の駐車目標位置(移動目標位置)をローカルで決定することができる。経路算出部38は、車両1の現在位置から駐車目標位置に車両1を誘導するための移動経路または駐車誘導経路を算出する。誘導制御部40は、車両1が移動経路または駐車誘導経路に沿って移動目標位置または駐車目標位置へ移動するよう、車両1の各部を制御する。出力情報決定部42は、表示装置12,8や、音声出力装置9等で出力する情報や、当該情報の出力態様等を決定する。
ブレーキセンサ受付部44は、ブレーキセンサ18bから出力される信号、すなわち制動操作部6、例えばブレーキペダルの操作入力に基づく信号を取得する。ブレーキセンサ受付部44は、運転者の減速や駐停車の意志確認信号を取得する意志確認部として機能する。なお、ブレーキセンサ受付部44は、図示しないパーキングブレーキの操作入力を取得してもよく、この操作入力に基づき、運転者の駐停車の意志確認信号を取得するように機能してもよい。アクセルセンサ受付部46は、アクセルセンサ20aから出力される信号、すなわち加速操作部5、例えばアクセルペダルの操作入力に基づく信号を取得する。アクセルセンサ受付部46は、運転者の走行や加速や意志確認信号を取得する意志確認部として機能する。シフトセンサ受付部48は、シフトセンサ21aから出力される信号、すなわち変速操作部7、例えばシフトレバーの操作入力に基づく信号を取得する。シフトセンサ受付部48は、「Dポジション」を示す信号の受付により、運転者の前進走行の意志確認信号を取得し、「Rポジション」を示す信号の受付により運転者の後進走行の意志確認信号を取得する意志確認部として機能する。同様に、「Pポジション」を示す信号の受付により、運転者の駐停車の意志確認信号を取得する意志確認部として機能する。舵角センサ受付部50は、舵角センサ19から出力される信号、すなわち操舵部4、例えばステアリングホイールの操作入力に基づく信号を取得する。舵角センサ受付部50は、車両1の操舵状態を取得すると共に、運転者の操舵の意志を示す意志確認信号を取得する意志確認部として機能する。車輪速センサ受付部52は、車輪速センサ22から出力される信号を取得し、車両1の走行状態または停止状態を車速に基づいて判定する情報を取得すると共に、駐車のために自動で誘導する場合の誘導状態の良否判定を行う場合の情報の取得部として機能する。要求取得部54は、例えば駐車要求情報を取得する。駐車要求情報は、地図情報と車両1の現在位置を示す車両位置情報とに基づき車両1を駐車目標位置に駐車させることを要求する情報であり、例えば、モニタ装置11や後述する携帯端末(例えばスマートフォン)から出力される情報である。なお、詳細は後述するが、本実施形態で用いる地図情報は、少なくとも車両1の駐車目標位置を示す駐車位置情報と駐車目標位置の周辺状況を示す周辺情報とを含むことができる。この地図情報は、例えば、モニタ装置11(ナビゲーション装置)や携帯端末(スマートフォン)等を介して、外部の情報センタから取得する情報である。上述した各モジュールは、機能ごとに分けて構成する例を示したが、2つの機能またはそれ以上の機能を統合した構成にしてもよい。例えば、ブレーキセンサ受付部44、アクセルセンサ受付部46、シフトセンサ受付部48、舵角センサ受付部50、車輪速センサ受付部52はセンサ受付部として統合してもよい。
図6は、他の構成の駐車支援システム102を示すブロック図である。図6に示す駐車支援システム102と、図4に示す駐車支援システム100とは、走行系の構成や撮像部15、ECU14、測距部16,17等の構成は同じであり、同一の符号を付し、その説明は省略する。駐車支援システム100の場合、情報処理装置の一例であるナビゲーション装置は、車室2a内に固定されたモニタ装置11と兼用されている例である。一方、駐車支援システム102は、表示機能やオーディオ機能を備えるモニタ装置11とは別に、情報処置装置の一例である携帯端末70が推奨走行経路等の算出および提示を行うナビゲーション処理を行う例である。携帯端末70は、クレードル71等に支持され、車両1側のシステムと接離自在であるとともに、適宜必要な情報の送受が可能である。携帯端末70は、例えばスマートフォンであり、専用のアプリケーションソフトをインストールすることで、標準装備されているGPS機能や通信機能を用いて、携帯端末70の位置、すなわち車両1の位置やナビゲーションに必要な地図情報と等を取得して、ナビゲーション機能を実現することができる。
携帯端末70は、表示装置72、操作入力部73、音声出力装置74、音声入力部75、CPU76、情報取得部77、情報受信部78、GPS受信部79、アンテナ78a,79a等を含む。表示装置72は、例えば、LCDやOELD等である。音声出力装置74は、例えば、スピーカである。音声入力部75は、例えば、マイクである。表示装置72は、例えば、タッチパネル等、透明な操作入力部73で覆われている。ユーザは、操作入力部73を介して表示装置72の表示画面に表示される画像を視認することができる。また、ユーザは、表示装置72の表示画面に表示される画像に対応した位置で手指等で操作入力部73を触れたり押したり動かしたりして操作することで、操作入力を実行することができる。
CPU76は、携帯端末70の全体の制御を行うとともに、インストールされたアプリケーションソフトを実行することにより通信機能をはじめとする各種機能を実現する。例えば、各種アプリケーションソフトには、ナビゲーション機能を実現するソフトも含まれる。例えば、CPU76は、ナビゲーションソフトを実行することにより、情報取得部77を介して情報受信部78およびGPS受信部79が受信した情報と、ユーザが操作入力部73を介して指定する目的地(名称、住所、電話番号、緯度経度等)および探索件等に基づいて、携帯端末70が存在する現在位置から目的地までの推奨移動経路の算出を行う。また、算出した推奨移動経路に基づき、ユーザが安心して目的地までの移動できるように携帯端末70(ユーザ)の位置と推奨移動経路を含む地図や移動経路の案内、右左折地点の位置およびその位置までの距離等を表示装置72に表示させる。また、表示装置72の表示に対応する各種案内メッセージを音声出力装置74から出力させる。
情報取得部77は、CPU76が実現するナビゲーション処理で利用する各種情報を取得するために、CPU76からの要求(地図情報や位置情報等の要求)にしたがい情報受信部78およびGPS受信部79から必要なタイミングで必要な情報を取得し、CPU76に提供する。アンテナ78aを備える情報受信部78は、例えば外部の情報センタから例えば地図情報を受信する。外部の情報センタが提供する地図情報は、例えば、一般的な線図で表現された通常地図に加え、天頂衛星システム等が提供する天頂画像(衛星画像)や航空写真等を含むことができる。地図情報には、CPU76から要求された目的地(駐車場を目的地とする場合は駐車目標位置)を含む画像や、目的地およびその周辺に存在する物体(静止障害物;壁、フェンス、花壇、街路樹等)、白線、通行可能な通路等を含む画像を含むことができる。また、物体、白線、通路等の情報には具体的な大きさ(長さや幅)の情報を含むことができる。なお、地図情報は、衛星写真や航空写真を含まない通常地図に上述した駐車目標位置やその周辺の物体等の情報が含まれるものでもよい。アンテナ79aを備えるGPS受信部79は、測位衛星(GPS衛星)から衛星距離や時間情報を受信して携帯端末70の現在位置を特定する位置情報を生成して情報取得部77を介してCPU76に提供する。CPU76は、情報取得部77から提供された各種情報を一時的に記憶装置(RAM等)に記憶し、適宜ナビゲーション処理に利用することができる。
つまり、携帯端末70は、実質的にモニタ装置11(ナビゲーション装置)と同じ機能を実現することができる。なお、携帯端末70はスマートフォンに限らず、携帯型のパーソナルコンピュータやタブレッドでもよいし、携帯型のナビゲーション装置でもよい。また、図6の場合、携帯端末70はクレードル71を介して、車両1側のシステムと接続される例を示しているが、これに限らず、保持機能のみを有するホルダに支持され、車両1側と情報の送受信が必要な場合には、携帯端末70が備える通信機能、例えばブルートゥース(登録商標)やWi−Fi機能を用いて車両1側と通信するようにしてもよい。
このように構成される駐車支援システム100(102)は、車両1の駐車目標位置を示す駐車位置情報とこの駐車目標位置の周辺状況を示す周辺情報とを含む地図情報と、車両1の現在位置を示す車両位置情報と、に基づき車両1を駐車目標位置に駐車させるように誘導することができる。車両1を利用して目的地に移動する場合、多くの場合、最終的には車両1を駐車させる。つまり、ナビゲーション装置で目的地を設定する場合と同様に、地図情報上で駐車目標位置を指定するとともに、駐車支援を行うため駐車誘導経路の算出を駐車位置情報とこの駐車目標位置の周辺状況を示す周辺情報とを含む地図情報を用いて行うことで効率的で正確な駐車誘導経路を算出することができる。また、駐車誘導経路の算出を駐車位置情報とこの駐車目標位置の周辺状況を示す周辺情報とを含む地図情報を用いて車両1を遠隔地から推奨走行経路にしたがって移動させてきた後、駐車支援を実行する前に算出することが可能になる。その結果、推奨走行経路による案内に続き、速やかに駐車誘導経路による誘導に移行できる。なお、前述したように、駐車支援システム100と駐車支援システム102とは、ナビゲーション処理をモニタ装置11側で行うか携帯端末70側で行うかの違いであるので、以下の説明では、駐車支援システム100を用いて説明する。
まず、駐車支援システム100による目的地(駐車目標位置)の登録処理について図7を用いて説明する。なお、本実施形態の場合、目的地で車両1を自動で駐車させる駐車支援を実行する場合、目的地を登録する場合に駐車目標位置とともに駐車時の姿勢(前進駐車姿勢か後退駐車姿勢)を併せて登録する。また、目的地を登録する場合、車両1が現在駐車している位置で登録を行う場合と希望する遠隔地を指定してその位置を登録する場合がある。車両1が現在駐車している位置で登録を行う場合は、例えば自宅を目的地として事前に登録する場合や移動先の専用駐車場で駐車している場合に、次回同じ場所に来るときのために事前に登録する場合等である。また、希望する遠隔地を指定してその位置を登録する場合は、これから目的地に向けて出発する場合や将来の目的地とする場合に、事前に登録する場合である。なお、この登録処理は、目的地とともに駐車目標位置を登録する場合と、目的地のみを登録する場合がある。目的地とともに駐車目標位置を登録する場合は、その駐車目標位置が車両1の専用またはそれと同等の場合であり、他車に駐車スペースを利用されにくい場合である。一方、目的地のみを登録する場合は、他車に駐車スペースを利用される可能性がある場合である。
まず、車両1の電源系統が起動すると、モニタ装置11(ナビゲーション装置)が起動して、ナビ制御部60は表示装置8にメニュー画面を表示させる(S100)。メニュー画面には、目的地を設定する「目的地」アイコン、自宅を目的地として設定する「自宅」アイコン等の他に、オーディオ機能を起動させる「AV」アイコンやインターネットに接続して情報を取得する「情報」アイコン、電話を利用するための「電話」アイコン等が表示される。ナビ制御部60は、操作入力部10を介して目的地登録を行う旨を示す入力があるかの否かの確認を行う(S102のNo)。そして、目的地登録を行う旨の入力が確認できた場合(S102のYes)、ナビ制御部60は、続いて車両1の存在する現在位置を駐車目標位置として登録するか否かを確認するためのアイコンを表示装置8に表示する(S104)。操作入力部10を介して現在位置を目的地として登録(事前登録)する旨を示すアイコンの操作入力が確認できた場合(S104のYes)、ナビ制御部60は、情報取得部61を介して取得した情報受信部62が受信した外部の情報センタからの地図情報を表示装置8に表示する(S106)。
続いて、ナビ制御部60は、車両1がナビゲーション機能で案内される目的地(駐車目標位置)の周辺領域に到達した後、引き続き駐車スペースに車両1を入庫させる駐車支援を実行するか否かを確認するためのアイコンを表示装置8に表示する(S108)。操作入力部10を介して駐車支援を要求する旨を示すアイコンの操作入力が確認できた場合(S108のYes)、ナビ制御部60は、続いて、現在の姿勢で駐車をするか否かを確認するためのアイコンを表示装置8に表示する(S110)。ナビ制御部60は、現在姿勢で駐車する旨を示すアイコン操作を確認した場合(S110のYes)、現在の車両1の駐車姿勢で駐車することを示す情報を含む目的地情報の登録を行う(S112)。つまり、今回登録した目的地で駐車支援を用いて駐車する場合、現在の状態と同じ状態で車両1が駐車されるように目的地が設定される。
S110で現在の姿勢とは異なる姿勢で駐車したい旨を示すアイコンの操作を確認した場合(S110のNo)、ナビ制御部60は駐車方向を指定する入力が完了している否かを確認する(S114)。この場合、表示装置8には、駐車スペースに対してフロント側を奥側にする「前進駐車」および駐車スペースに対してリア側を奥側にする「後退駐車」のアイコンが表示され、ユーザが選択できるようにすることができる。ナビ制御部60は、駐車方向を指定する入力が確認できた場合(S114のYes)、現在駐車している位置に入力された駐車姿勢で駐車することを示す情報を含む目的地情報の登録を行う(S112)。また、S114において、駐車方向を指定するアイコン操作が所定期間内に行われなかった場合(S114のNo)、ナビ制御部60は、取得している地図情報に基づき、その駐車場で駐車に適した推奨方向を設定して(S116)、現在駐車している位置に推奨された駐車姿勢で駐車することを示す情報を含む目的地情報の登録を行う(S112)。なお、S108で目的地到達時に駐車支援を行わない旨を示すアイコンの操作の入力を受け付けた場合(S108のNo)、ナビ制御部60は、駐車時の車両1の姿勢を指定することなく現在の駐車位置の位置情報を目的地情報として登録する(S112)。
S104で、現在地以外の場所で目的地登録を行う旨のアイコン操作が行われた場合(S104のNo)、ナビ制御部60は情報取得部61を介して情報受信部62が受信する希望地の地図情報を取得して表示装置8に表示させる(S118)。続いて、ナビ制御部60は、車両1がナビゲーション機能で案内される目的地(駐車目標位置)の周辺領域に到達した後、引き続き駐車スペースに車両1を入庫させる駐車支援を実行するか否かを確認するためのアイコンを表示装置8に表示する(S120)。操作入力部10を介して駐車支援を要求する旨を示すアイコンの操作入力が確認できた場合(S120のYes)、ナビ制御部60は、表示された地図情報を用いた駐車目的地の受付が完了しているか確認する(S122のNo)。駐車目標位置の受付が完了している場合(S122のYes)、ナビ制御部60は駐車方向の入力が完了している否かを確認する(S114)。この場合、表示装置8に「前進駐車」のアイコンと「後退駐車」のアイコンが表示され、ユーザが選択することになる。ナビ制御部60は、駐車方向の入力が確認できた場合(S114のYes)、選択されたアイコンにしたがう駐車姿勢で駐車することを示す情報を含む目的地情報の登録を行う(S112)。また、S114において、駐車方向を指定するアイコン操作が所定期間内に行われなかった場合(S114のNo)、ナビ制御部60は、推奨方向を設定して(S116)、指定された駐車目標位置に推奨された駐車姿勢で駐車することを示す情報を含む目的地情報の登録を行う(S112)。
S120で、操作入力部10を介して駐車支援を要求する旨を示すアイコンの操作入力が確認できない場合(S120のNo)、ナビ制御部60は、目的地が入力済みか否かの確認を行い(S124のNo)、目的地の入力が確認できた場合(S124のYes)、駐車目標位置や駐車姿勢等の情報を含まない目的地の情報のみを登録する(S112)。
なお、目的地とともに駐車目標位置を登録する場合、その駐車目標位置が車両1の専用スペースではない場合、実際に目的地を訪れたときに登録した駐車目的地が空いていない場合が多い。したがって、駐車目標位置が車両1の専用ではない場合には、登録時に駐車目標位置は専用でない旨をあせて登録し、実際にこの目的地を利用する場合には、「駐車目的地候補地」であることを示すメッセージを表示してもよい。また、駐車目標位置が車両1の専用ではない場合には、他の複数の候補位置、例えば、大型駐車場であれば、エリアA,B,C,D等の登録を可能にして、実際にこの目的地を利用する場合に、その中から選択させるようにしてもよい。
図8は、車両1が駐車している現在位置(例えば自宅)で目的地登録を行う場合にモニタ装置11(表示装置8)の表示画面の例である。この場合、ナビ制御部60は情報取得部61を介して情報受信部62が受信した外部の情報センタから送信される現在位置周辺の画像情報を取得する。図8の場合、準天頂衛星システム等が提供する天頂画像(衛星画像)を表示している例を示している。図8の場合、天頂画像には、白線82、隣接車両83、静止物体84等が含まれている(表示されている)他に、自車位置マーク80および登録アイコン85が重畳表示されている。
自車位置マーク80は、車両1の現在位置を示すアイコンであり、位置および姿勢を矢印で示している。図8の場合、矢印の矢の方向が車両1のフロント側である。したがって、自車位置マーク80は、駐車スペース81に車両1が後退駐車している様子を示している。なお、外部の情報センタから提供される情報がリアルタイムの場合、自車位置マーク80の表示とともに、車両1の実画像が表示されることになる。
白線82、静止物体84は車両1の現在位置における静止物体であるので、情報センタから提供される情報がリアルタイムではない場合(過去画像の場合)でも表示される。白線82は、車両1が存在する位置(例えば駐車場)の区画線等を示し、静止物体84は隣接施設との境界となる壁等である。なお、これらの情報にはベクター情報が重畳されてもよく、正確な位置情報が含まれるようにしてもよい。隣接車両83も車両1と同様に、情報センタから提供される情報がリアルタイムの場合は表示されるが、リアルタイムではない場合、表示されないことがある。このような場合、CPU14aが撮像部15、測距部16,17等から提供される周辺情報に基づいて検出した車両1の周囲に存在する物体(例えば、隣車両)に関する情報を取得して、車両1の周囲に存在しかつ移動の可能性のある物体として表示装置8にアイコンや合成画像で重畳表示するようにしてもよい。なお、モニタ装置11(表示装置8)には、ナビゲーション装置で表示される一般的なアイコン、例えば、時計やGPSの受信表示、音声のボリュームレベル等が表示されていてもよい。
図7のフローチャートでは、目的地の事前登録を車両1の現在位置で行う場合の詳細な手順について説明した。別の実施形態では、登録操作を省略して、図8に示すように、車両1(自車位置マーク80)が駐車スペース81に存在する状態が表示された場合、登録アイコン85(地点登録アイコン)を表示する。その登録アイコン85を操作(タッチ、押下)することで自車位置マーク80の存在する駐車目標位置および駐車姿勢を登録するようにしてもよい。
図9は、車両1が現在駐車している位置とは異なる希望地で目的地を登録する場合に(例えば訪問予定先の駐車場)で目的地登録を行う場合のモニタ装置11(表示装置8)の表示例である。この場合も、ナビ制御部60は情報取得部61を介して情報受信部62が受信した外部の情報センタから送信される希望地周辺の画像情報を取得する。図9の場合、準天頂衛星システム等が提供する天頂画像(衛星画像)を表示している例を示している。図9の場合、天頂画像には、白線82、隣接車両83、静止物体84等が含まれている(表示されている)他に、駐車候補位置を示す駐車候補アイコンMおよび駐車の際の車両1の姿勢を選択させる後退駐車指定アイコン86、前進駐車指定アイコン87が重畳表示されている。
駐車候補アイコンMは、図9に示すような目的地設定画面で、ユーザが例えば操作入力部10を介して希望する駐車スペース81に対応位置を触れることで表示および決定されるようにしてもよい。なお、この場合、指等で触れる代わりにジョイスティックやマウス等でカーソルを移動させて選択決定するようにしてもよい。
白線82、静止物体84は希望地における静止物体であるので、情報センタから提供される情報がリアルタイムではない場合(過去画像の場合)でも表示される。白線82は、車両1が駐車希望する位置の区画線等を示し、静止物体84は例えば駐車場内の植え込み等である。なお、これらの情報にはベクター情報が重畳されてもよく、正確な位置情報が含まれるようにしてもよい。隣接車両83は、情報センタから提供される情報がリアルタイムの場合は表示されるが、リアルタイムではない場合、表示されないことがある。情報がリアルタイムではない場合、情報センタから提供される情報の鮮度に応じて、存在確率の高低を表示態様を変えて表示してもよい。例えば1分前の画像であれば、隣接車両が存在する可能性が高いので青色表示にする。また、10分前の画像の場合、存在する確率はそれより低下するので黄色表示にする。また10分以上前の画像の場合、存在する確率はさらに低下するので、赤色表示等にする。なお、モニタ装置11(表示装置8)には、ナビゲーション装置で表示される一般的なアイコン、例えば、時計やGPSの受信表示、音声のボリュームレベル等が表示されていてもよい。
図7のフローチャートでは、目的地の事前登録を車両1の現在位置で行う場合の詳細な手順について説明した。別の実施形態では、登録操作を省略して、図9に示すように希望地の画像情報が表示された場合、モニタ装置11(表示装置8)の画面上の所望の位置をタッチすることで駐車候補アイコンMを表示し、続いて後退駐車指定アイコン86および前進駐車指定アイコン87を表示して、登録する目的地における車両1の駐車姿勢を併せて登録するようにしてもよい。なお、希望地に目的地を設定する場合で、目的地とともに駐車目標位置を登録する場合も車両1の現在位置で登録する場合と同様に、その駐車目標位置が車両1の専用スペースではない場合、実際に目的地を訪れたときに登録した駐車目的地(駐車目標位置)が空いていない場合が多い。したがって、駐車目標位置が車両1の専用ではない場合には、登録時に専用でない旨をあせて登録し、実際にこの目的地を利用する場合には、「駐車目的地候補地」であることを示すメッセージを表示してもよい。また、駐車目標位置が車両1の専用ではない場合には、他の複数の候補位置、例えば、大型駐車場であれば、エリアA,B,C,D等の登録を可能にして、実際にこの目的地を利用する場合に、その中から選択させるようにしてもよい。なお、目的地の駐車場に駐車状態の管理を行うシステムが導入されている場合、その情報に基づいて、駐車場の空き状態等を表示するようにしてもよい。また、駐車場の駐車状態の情報が取得できる場合がある。例えば、駐車場の管理センタから空き駐車スペースの情報が取得できる場合や外部の情報センタから取得した天頂画像(衛星画像、航空写真等)で駐車状況の変化が確認できる場合がある。このように場合で、事前登録した目標地に駐車目標位置が登録されている場合は、車両1が目的地に向かって移動中に駐車場の駐車状態の情報を逐次取得し、空いている駐車スペースを自動的に駐車目標位置に推薦し、ユーザが許容できる場合は、駐車目標位置を変更するようにしてもよい。この場合、駐車目標位置を変更したことを示すメッセージを表示装置8や音声出力装置9から出力してもよい。
図10は、図7に示す手順で目的地登録を行った場合の登録リストLの一例である。登録リストLには、「登録名」と「駐車支援あり/なし」の情報が含まれ、「登録名」は固有の施設名称や住所、電話番号等で登録することができる。また、「駐車支援あり/なし」の場合、前述したように駐車スペースが専用でない場合には、候補地である旨の情報や他の候補地の登録の有無等の情報を含むものでもよい。
以上にように構成される駐車支援システム100(102)により車両1を駐車目標位置まで誘導する誘導処理の一例を図11、図12のフローチャートおよびモニタ装置11(表示装置8)の表示画像の例を用いて説明する。なお、図11の符号Aまでの処理は、主としてモニタ装置11(携帯端末70)で実行する推奨走行経路を用いて、遠隔地から車両1を案内にしたがって走行させるナビゲーション処理を説明する部分である。また、図12の符号A以降の処理は、ECU14で実行される駐車誘導経路を用いた駐車支援処理を説明する部分である。
まず、ナビ制御部60は、ナビゲーション機能の利用を開始する旨の操作入力が操作入力部10から行われたか否かの確認を行う(S200のNo)。ナビ制御部60が、利用開始を要求する操作入力部10の操作を確認した場合(S200のYes)、目的地を登録リストL(図10参照)から選択することを要求する操作が操作入力部10を介して行われたか否か確認する(S202)。登録リストLを用いる旨の操作が確認された場合(S202のYes)、ナビ制御部60は、登録リストLをモニタ装置11(表示装置8)に表示する(S204)。続いて、ナビ制御部60は、目的地が登録リストLから選択されたか否かを確認する(S206のNo)。登録リストLから目的地が選択された場合(S206のYes)、例えば「自宅(駐車支援あり)」が選択された場合、ナビ制御部60は、情報取得部61を介して情報受信部62が外部の情報センタから取得した自宅駐車場およびその周辺の地図情報(画像情報)を取得する。そして、ナビ制御部60は、図13に示すように、モニタ装置11(表示装置8)に地図情報(画像情報)とともに駐車目標アイコン88を重畳表示する。この場合、ナビ制御部60は、音声出力装置9に「目的地を自宅に設定しました」等の音声メッセージを出力させてもよい。また、表示装置8に同様なメッセージを表示してもよい。なお、図13は、情報センタから取得する地図情報(画像情報)には、地図情報の鮮度の影響を受けにくい白線82や静止物体84が表示されるとともに、地図情報の鮮度に応じて表示されない場合がある隣接車両83も表示されている。この場合、隣接車両83の表示態様を変化させて、隣接車両83が存在しない場合もあることをユーザに提示するようにしてもよい。
続いて、ナビ制御部60は、記憶装置(不図示)に記憶した地図情報または情報取得部61を介して情報受信部62が情報センタから取得した地図情報と情報取得部61を介してGPS受信部63から取得した車両1の位置情報とに基づき、設定された目的地までの推奨走行経路を算出する(S208)。図14は、モニタ装置11(表示装置8)に、自車位置マーク80および目的地マーク89を結ぶ推奨走行経路Rの表示例が示されている。なお、推奨走行経路Rは、複数種類提示され、ユーザにそのうちの一つを選択させるようにしてもよい。
ナビ制御部60は、推奨走行経路Rにしたがう走行案内の開始を要求する操作が操作入力部10を介して入力されたか否かを確認し(S210のNo)、開始を要求する入力を確認した場合(S210のYes)、推奨走行経路Rにしたがう走行案内を開始する(S212)。
なお、S202において、目的地を登録リストLから選択しない場合(S202のNo)、目的地の登録処理を行う(S214)。この場合、図7に示すフローチャートのS118を含む処理が実行され、目的地および必要に応じて駐車目標位置の設定が行われる。そして、ナビ制御部60はS206の処理に移行して、当該S206以降の処理を実行して算出した推奨走行経路Rに基づき走行案内を開始する。
ところで、モニタ装置11(ナビゲーション装置)のナビゲーション処理による走行案内の場合、一般的には目的地の周辺領域までしか走行案内が行われないことがある。つまり駐車目標位置の近傍までユーザの運転操作により車両1が移動するように案内する。本実施形態の場合、ユーザの運転操作により駐車目標位置の周辺領域に車両1が到達した場合、ナビ制御部60は、車両1を駐車目標位置に駐車させることを要求する駐車要求情報をCPU14aに提供する。つまり、ナビ制御部60は、車内ネットワーク23を介してCPU14aの要求取得部54に駐車要求情報を提供する。その要求に対して、誘導制御部40は、周辺領域から更にユーザが設定した駐車目標位置に車両1を自動的に誘導する駐車支援を実行するか否かを確認する(S216)。設定された目的地情報に駐車支援を実行することを示す情報が含まれている場合(S216のYes)、CPU14aの要求取得部54は、車内ネットワーク23を介して接続された情報取得部61から外部の情報センタが提供する駐車目標位置を含む地図情報を取得する(S218)。なお、情報センタが提供する駐車目標位置を含む地図情報は、ナビ制御部60が推奨走行経路Rによる案内を終了する前、すなわち車両1が目的地周辺領域に到達する所定期間手前、例えば、周辺領域の500m手前に到達したときや案内終了3分前の位置に到達したとき等に行うことが望ましい。このように、実際に駐車支援を実行する直前に駐車目標位置に関する情報を取得することにより、より正確な駐車目標位置の情報が取得可能であり、正確な駐車誘導経路の算出が可能になりスムーズな駐車支援を実行することができる。また、周辺領域に到着する前に情報センタから必要な情報を取得しておくことにより、事前に駐車支援のための駐車誘導経路の取得が可能となり、車両1が周辺領域に到達したら直ちに駐車誘導経路による駐車支援を実行することができる。
CPU14aの経路算出部38は、要求取得部54を介して駐車目標位置を示す駐車位置情報と駐車目標位置の周辺状況を示す周辺情報とを含む地図情報と、車両1の現在位置を示す車両位置情報とを取得すると、駐車誘導経路の算出を実行する(S220)。駐車誘導経路の算出は周知の方法が利用可能であり、詳細な説明は省略するが、周辺領域に到達した車両1の位置から駐車目標位置まで最短でかつ切り返し回数を最小として、所定の姿勢で駐車スペースに停車できる駐車誘導経路を算出する。ここで、所定の姿勢とは、例えば、駐車スペースに対する車両1の左右方向と前後方向の隙間の大きさが所定範囲内であることと、駐車スペースの前後方向の中心線と車両1の前後方向の中心線とのなす角度が所定値以下であると等である。なお、駐車完了条件は適宜変更可能である。本実施形態の場合、車両1が駐車場に到着した後に駐車場内を走行しながら撮像部15、測距部16,17等の車載センサを用いて駐車スペースを探索するのではなく、外部の情報センタより取得した地図情報に基づいて予め駐車誘導経路を算出する。このため、適切な駐車目標位置の決定および駐車誘導経路の決定が効率的に行える。例えば、測距部16,17等の車載センサを用いて駐車スペースを探索する場合、駐車スペースの全体を検出するために一度駐車スペースの候補地を通る過ぎる必要がある。そのため、駐車スペースの候補地が駐車場の突き当たりに存在する場合、車両1が候補地の前を通過することができず、探索対象から除外されてしまう場合がある。一方、本実施形態によれば、車両1の走行による駐車スペースの探索が不要なので、システム上除外されてしまう駐車スペースを低減することができる。
続いて、誘導制御部40は、ナビ制御部60に対して、車両1の運転操作案内を終了してもよい周辺領域に到達したか否かの確認を行う(S222のNo)。誘導制御部40は、車両1が周辺領域に到達したことを確認できた場合(S222のYes)、ナビ制御部60に対して、外部の情報センタから取得した地図情報を用いた駐車目標位置の全景をモニタ装置11(表示装置8)に表示するように要求信号を提供する(S224)。つまり、モニタ装置11(表示装置8)に駐車目標位置の駐車位置情報およびその周辺状況を示す周辺情報を含む地図情報(天頂画像、衛星画像、航空写真画像等)を表示させる。この場合、表示される地図情報には、白線82、隣接車両83、静止物体84等に加え、自車位置マーク80や駐車目標アイコン88が重畳表示される。
そして、誘導制御部40は、ナビ制御部60に対して、図15に示すような駐車支援を実行してよいかユーザに確認するための駐車支援確認メッセージの出力を要求する(S226)。例えば、「目的地周辺です。駐車してよろしいでしょうか?」等のメッセージをモニタ装置11(表示装置8)に表示させるとともに、確認操作を受け付ける確認アイコン90(OKアイコン)を表示させる。なお、駐車支援確認メッセージは、表示とともに音声で出力してもよいし、音声だけでもよい。誘導制御部40は、操作受付部34を介して操作入力部10から確認アイコン90の操作が行われるか否かの確認を行う(S228のNo)。誘導制御部40は、確認アイコン90の操作が確認された場合(S228のYes)、経路算出部38が算出した駐車誘導経路91を図16に示すように、モニタ装置11(表示装置8)で自車位置マーク80、白線82、隣接車両83、静止物体84、駐車目標アイコン88等が表示された地図画像に重畳表示する(S230)。そして、誘導制御部40は、駐車支援を開始する(S232)。この場合、誘導制御部40は、駐車誘導経路91にしたがって車両1を自動走行させるように操舵システム13、ブレーキシステム18、アクセル制御システム20、変速システム21等を協調制御する。なお、他の実施形態では、操舵システム13、ブレーキシステム18、アクセル制御システム20、変速システム21の一部を用いた半自動走行制御としてもよい。例えば、操舵システム13とアクセル制御システム20を自動制御として、ブレーキシステム18と変速システム21はユーザが操作するように、操作案内を出力してもよい。また、本実施形態の駐車支援は、駐車誘導経路91にしたがい車両1が走行できるように、車両1の操作方法をメッセージ表示や音声案内で提示し、ユーザに運転操作させるようにしてもよい。
誘導制御部40は、駐車支援を実行している場合、ユーザによる支援キャンセルを受け付けることができる(S234)。支援キャンセルは、ユーザが操作入力部10を操作することで入力することができる。また、ユーザが自動走行を拒否する操作を行った場合、例えば、操舵部4や制動操作部6を操作した場合は、ユーザは駐車支援をキャンセルする意志を有すると見なして支援キャンセルが入力されたものとしてもよい。支援キャンセルを受け付けることなく(S234のNo)、車両1が駐車目標位置を含む駐車スペースの進入位置に到達した場合(S236のYes)、誘導制御部40は、ナビ制御部60に対して、駐車姿勢確認画面をモニタ装置11(表示装置8)に表示するように要求する(S238)。図17は、駐車姿勢確認画面92の一例である。この場合、駐車姿勢確認画面92は、撮像部15a(リアカメラ)の画像を用いた現実画像とすることができる。モニタ装置11(表示装置8)には、駐車姿勢確認画面92の他に、現在の車両1の駐車進行状態を示す俯瞰画像93や表示されている駐車姿勢確認画面92がどこの撮像部15を用いた画像であるかを示すセンサアイコン94等を表示するようにしてもよい。なお、俯瞰画像93は、例えば撮像部15a〜15dが取得した撮像画像データを周知の方法で視点変換して、予め準備しておいた車両1の上面視映像またはアイコンを重畳表示することにより得ることができる。このような駐車姿勢確認画面92や俯瞰画像93の表示を行うことで、自動走行制御に対する安心感をユーザに与えることができる。
そして、誘導制御部40は、車両1の制御基準位置(例えば、後輪車軸の中間点)が駐車目標位置の目標点(目標領域)に到達するとともに、前述した所定の姿勢になった場合に、駐車完了と判定し(S240のYes)、図18に示すような案内終了メッセージを出力させる(S242)。例えば、「駐車を終了します」等のメッセージをモニタ装置11(表示装置8)に表示して一連の制御を一旦終了する。なお、案内終了メッセージは、表示に加え音声で提示してもよいし、音声だけで提示してもよい。
S240において、誘導制御部40が、まだ駐車を完了していないと判定した場合(S240のNo)、S234の処理に戻り、支援キャンセルの受付を待つとともに、駐車支援を継続する。また、S234において、操作受付部34が、支援キャンセルの操作を受け付けた場合(S234のYes)、誘導制御部40は、駐車支援を中止する(S244)。例えば、誘導制御部40は、アクセル制御システム20によりアクセルOFF状態とするとともに、ブレーキシステム18により制動力を確保する。また、変速システム21をニュートラルまたはパーキング状態とするとともに、操舵システム13をフリーの状態にする。つまり、車両1の操作をユーザに委ねるようにする。また、誘導制御部40は、駐車支援がキャンセルされた旨のメッセージをモニタ装置11(表示装置8)および音声出力装置9を介して出力(S246)、一連の制御を一旦終了する。
S216において、誘導制御部40が駐車支援を実行しない(駐車支援の要求がない)と判定した場合(S216のNo)、ナビ制御部60は、車両1が目的地と設定した周辺領域に到達したか否かの確認を行い(S248のNo)、車両1が目的地と設定した周辺領域に到達した場合(S248のYes)、S242に移行し、案内完了メッセージを出力する。この場合、例えば、「目的地周辺に到着しました。案内を終了します。安全な位置に駐車してください。」等のメッセージの出力を行う。
このように、本実施形態によれば、遠隔地から目的地周辺領域まで車両1の走行案内を行い周辺領域に到着した場合は、直ちに駐車目標位置に車両1を誘導する駐車支援を実行することができる。その結果、最適な駐車スペースに効率的に車両1を駐車させることが可能で利便性の向上した駐車支援装置を提供することができる。また、駐車誘導経路を算出するときに、外部の情報センタより取得した車両1の駐車目標位置を示す駐車位置情報と駐車目標位置の周辺状況を示す周辺情報とを含む地図情報を用いるので、自車に搭載するセンサ(撮像部15、測距部16,17等)を用いて駐車目標位置を決定する場合に比べて、駐車目標位置の設定精度が向上できる。その結果、より正確で切り返しの少ない効率的な誘導が可能な駐車誘導経路の算出が可能となり、駐車支援の効率の向上および精度の向上に寄与できる。
図19〜図22は、本実施形態の変形例の駐車支援処理を実行するときに、モニタ装置11(表示装置8)に表示される表示画像の例である。変形例の場合、駐車目標位置を車両1が目的地に到着した後または、目的地の周辺領域に近づいた時点で、外部の情報センタから提供される地図情報に基づいて駐車目標位置を指定して駐車支援を実行する。この場合、情報センタから提供される地図情報は、前述して実施形態と同様に、準天頂衛星システム等が提供する天頂画像(衛星画像)や航空写真等を含む。地図情報には、ナビ制御部60から要求された目的地を含む画像、その周辺に存在する物体(静止障害物;壁、フェンス、花壇、街路樹等)、白線、車両1が走行可能な通路等を含む画像を含むことができる。また、物体の白線、通路等の情報には具体的な大きさ(長さや幅)の情報を含むことができる。
図19に示すように、モニタ装置11(表示装置8)に情報センタから取得した目的地周辺の地図情報が表示されると、CPU14aの操作受付部34は、駐車目標位置の受付を可能とする。地図情報には、白線82、隣接車両83、静止物体84の他、GPS受信部63が受信した車両1の車両位置情報に基づく自車位置マーク80や後退駐車指定アイコン86、前進駐車指定アイコン87等が重畳表示される。そして、モニタ装置11の表示装置8を指等でタッチすると、その位置に駐車候補アイコンMが表示されて、例えばタッチした状態で所定時期経過したり連続タッチすると、図20に示すように駐車目標アイコン88として確定される。続いて、後退駐車指定アイコン86または前進駐車指定アイコン87の選択を行うと、駐車しようとする車両1の姿勢が確定する。誘導制御部40は、図21に示すように確認アイコン90を表示するとともに、例えば、「駐車してよろしいでしょうか?」等の確認メッセージを出力させる。この確認メッセージは、モニタ装置11(表示装置8)に表示してもよいし、音声で出力してもよい。またその両方で出力してもよい。
そして、確認アイコン90の操作を操作受付部34が受け付けると、経路算出部38は車両1の現在位置から駐車目標アイコン88で示される駐車目標位置までの駐車誘導経路91を算出する。そして、誘導制御部40は、図22で示すようにモニタ装置11(表示装置8)に算出された駐車誘導経路91を表示するように表示要求を出力する。そして、誘導制御部40は、駐車誘導経路91にしたがう車両1の誘導を実行する。誘導開始後のモニタ装置11(表示装置8)は前述した実施形態と同じにすることができる。このように、駐車目標位置を目的地の周辺領域で決定することにより、例えば、ショッピングモール等の大規模駐車場の場合、実際に空いている駐車スペースを正確に把握することができるとともに、実際に他車の駐車状況を参照して、自車の駐車目標位置を決定することができる。例えば、駐車後に訪れるエリアに最も近い場所の空き駐車スペースをユーザに選択させることができる。この変形例の場合、周辺領域に到着してからまたはその直前で数ステップの駐車目標位置の設定作業が必要になるが、外部の情報センタから提供される地図情報に基づき駐車目標位置の選択ができる。その結果、実際に車両1で駐車場内を走行して空き駐車スペースを探し回る必要はなく、駐車場に進入したら直ちに空き駐車スペースに向かう駐車支援処理を実行することができる。
なお、上述した実施形態や変形例において、ECU14とモニタ装置11(ナビゲーション装置)とが連携して、遠隔地からの車両1の走行案内やそれに続く駐車支援を行う例を示したが、モニタ装置11(ナビゲーション装置)に代えて図6に示すように携帯端末70とECU14とを連携させて同様な処理を実現してもよい。この場合、ナビゲーション機能は、携帯端末70のCPU76がナビゲーション用のアプリケーションソフトを実行することで実現され、同様の効果を得ることができる。
また上述した実施形態および変形例では、ユーザからの指示をモニタ装置11と一体化した操作入力部10を介して入力する例を説明したが、他の実施例では、例えば、ステアリングホイールに配置されたスイッチや運転席周辺に配置されたスイッチを用いて入力してもよい。また、周知の音声認識機能を用いた音声入力でユーザの支持をCPU14aやナビ制御部60等に入力するようにしてもよく、同様の効果を得ることができる。
また、また上述した実施形態および変形例では、外部の情報センタから取得する地図情報が天頂画像(衛星画像)や航空写真である場合を一例として示したが、駐車位置情報およびその周辺に存在する物体の周辺情報が含まれる地図情報であれば、通常のベクターデータの地図情報でもよい。また、通常のベクターデータの地図情報を主として用いて、天頂画像(衛星画像)や航空写真を選択的に表示可能として、駐車目標位置やその周辺の状況イメージをユーザに提供するようにしてもよい。
また、駐車支援を行う場合に、車載の各種センサ(撮像部15、測距部16,17等)を用いて、車両1の周辺に存在する物体(静止物体、移動物体等)を検出して、モニタ装置11(表示装置8)に表示するようにしてもよい。そして、誘導制御部40が検出した物体、特に歩行者等の移動物体を駐車支援処理時の回避対象として処理すれば、より信頼度の高い、安全性の高い駐車支援を実行することができる。
また、ショッピングモール等の駐車場で車両1の専用スペースではない場所に駐車する場合、駐車場の管理している駐車状況を示す情報(地図情報)を取得して、その情報に基づき空き駐車スペースを認識して、駐車支援を実行するようにしてもよい。この場合も駐車場内を走り回ることなく、駐車目標位置の指定が可能になり上述した実施形態と同様に効率的な駐車支援処理ができる。
また、外部の情報センタで扱う地図情報は、車両1の駐車目標位置を示す駐車位置情報と駐車目標位置の周辺状況を示す周辺情報が含まれれば、項目を適宜追加可能である。また、地図情報の更新頻度や解像度、精度等も適宜変更可能である。また、単一の情報センタから地図情報を取得してもよいし、複数の情報センタから地図情報を取得してもよい。地図情報は、一括して取得してよいし、分割して取得してもよいし、過去に取得した地図情報と最新の地図情報の差分のみを取得するようにしてもよい。分割して取得したり、差分のみを取得するようにすることでナビ制御部60、情報取得部61、情報受信部62等の処理負荷が軽減可能となる。また、処理能力低い部品の利用も可能になりコスト削減に寄与できる。
また、図4に示す駐車支援システム100や図6に示す駐車支援システム102において、撮像部15、測距部16,17等は車両1で取得した情報に基づき駐車支援を行う場合に利用可能である。一方、本実施形態や変形例のように外部の情報センタから取得する地図情報を用いて駐車支援を実行する場合、撮像部15、測距部16,17等は省略してもよい。または、撮像部15、測距部16,17等をもっぱら周辺監視用に用いてもよい。
本実施形態の誘導制御部40で実行される駐車支援プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施形態の誘導制御部40で実行される駐車支援プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態の誘導制御部40で実行される駐車支援プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
本発明の実施形態及び変形例を説明したが、これらの実施形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。