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JP2016085384A - 定着装置、および画像形成装置 - Google Patents

定着装置、および画像形成装置 Download PDF

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JP2016085384A JP2014218850A JP2014218850A JP2016085384A JP 2016085384 A JP2016085384 A JP 2016085384A JP 2014218850 A JP2014218850 A JP 2014218850A JP 2014218850 A JP2014218850 A JP 2014218850A JP 2016085384 A JP2016085384 A JP 2016085384A
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春之 本多
Haruyuki Honda
春之 本多
服部 良雄
Yoshio Hattori
良雄 服部
民部 隆一
Ryuichi Minbu
隆一 民部
嘉紀 山口
Yoshinori Yamaguchi
嘉紀 山口
俊彦 下川
Toshihiko Shimokawa
俊彦 下川
康功 石ヶ谷
Yasunori Ishigaya
康功 石ヶ谷
豊 池淵
Yutaka Ikefuchi
豊 池淵
一哉 齋藤
Kazuya Saito
一哉 齋藤
圭太郎 正路
Keitaro Shoji
圭太郎 正路
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Abstract

【課題】熱効率をさらに向上させ、より良好な省エネルギー性およびファーストプリントタイムを長期間にわたり実現できる定着装置を提供する。
【解決手段】定着ベルト110と、定着ベルト110を加熱する加熱原と、定着ベルト110に接触する加圧ローラ130と、定着ベルト110の内部に配置され、定着ベルト110と加圧ローラ130との間に記録材の定着処理を行うニップ部を形成するニップ部形成部材160と、を備える。ニップ部形成部材160と定着ベルト110との間に配置され定着ベルトの摺動性を高めるシリコーンオイル220を含浸させた摺動シート210と、摺動シートより下方に配置され、摺動シート210から押し出されたオイルが表面に沿って伝わるオイル回収部材200とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、定着装置、および画像形成装置に関する。
電子写真プロセスを使用した画像形成装置として、複写機、ファクシミリ、プリンタ、これらの機能を複合して備える複合機が広く使用されている。このような画像形成装置について近年、省エネルギー化・高速化が強く要求されてきている。画像形成装置では、電子写真記録の画像形成プロセスにより、画像転写方式もしくは直接方式により未定着トナー画像を記録材シート・印刷紙、感光紙、静電記録紙等の記録材に形成され、形成された未定着トナー画像が定着装置で記録材に定着される。定着装置としては、熱ローラ方式、フィルム加熱方式、電磁誘導加熱方式等の接触加熱方式の定着装置が広く採用されている。
このような定着装置として、省エネルギー性の向上、ウォームアップ時間、ファーストプリント時間の短縮を図るため、ベルト方式の定着装置が使用されている。ベルト方式の定着装置は、無端ベルト状の定着部材と加圧部材と間にニップを形成し、このニップを通過する記録材を加熱、加圧して定着処理を行う。ここでウォームアップ時間は、電源投入時など、常温状態から印刷可能な所定の温度(リロード温度)までに要する時間である。またファーストプリント時間は、印刷要求を受けた後、印刷準備を経て印字動作を行い排紙が完了するまでの時間である。
また、ウォームアップ時間やファーストプリント時間を短縮するため、セラミックヒータを用いた定着装置が提案されており、この定着装置は、ベルト方式の定着装置に比べ、低熱容量化、小型化が可能となった。
しかし、このセラミックヒータを用いた定着装置では、ニップ部のみを局所加熱し、その他の部分では加熱されていないため、ニップの記録材の入口においてベルトは最も冷えた状態にあり、定着不良が発生しやすくなるという問題がある。特に、高速機においては、ベルトの回転が速く、ニップ部以外でのベルトの放熱が多くなるため、より定着不良が発生しやすくなるという問題がある。また、画像形成装置の高速化に伴い、単位時間あたりの通紙枚数が増え、必要熱量が増大しているため、特に連続印刷のはじめに熱量が不足する、いわゆる「温度落ち込み」が問題となっている。
特許文献1には、「温度落ち込み」を解決する定着装置が提案されている。特許文献1には、無端ベルトを備えた定着装置において、無端ベルト全体を温めることにより、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮し、かつ高速回転時の熱量不足を解消して、高生産の画像形成装置に搭載しても、良好な定着性を得ることができる。
図5は従来の定着装置の構成を示す模式図である。特許文献1に記載の定着装置300は、無端ベルト310と、金属熱伝導体320と、熱源330と、加圧ローラ330とを備えて構成される。金属熱伝導体320は、金属製のパイプ状部材であり、無端ベルト310の内部に配置され、無端ベルト310の移動をガイドする。また、熱源330は、金属熱伝導体320の内部に配置され、金属熱伝導体320を介して無端ベルト310全体を加熱する。加圧ローラ330は、無端ベルト310を介して金属熱伝導体320に接して記録材Pを通過させるニップ部Nを形成する。この定着装置300では、加圧ローラ130の回転とともに無端ベルト310は連れ回り、周方向に移動する。定着装置300では、無端ベルト310全体を温めることができるため、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消できる。
しかしながら、定着装置には、さらなる省エネ性およびファーストプリントタイム向上が望まれており、そのためには定着装置における熱効率をさらに向上させ、このような性能は長期間にわたって保持することが望まれる。
そこで本発明は、熱効率をさらに向上させ、より良好な省エネルギー性およびファーストプリントタイムを長期間にわたり実現することができる定着装置、および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る定着装置は、環状の定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱源と、前記定着部材に接触する加圧部材と、前記定着部材の内部に配置され、前記定着部材と加圧部材との間に記録材の定着処理を行うニップ部を形成するニップ部形成部材と、を備える定着装置において、前記ニップ部形成部材と前記定着部材との間に配置され前記定着部材の摺動性を高めるオイルを含浸させた摺動部材と、前記摺動部材より下方に配置され、前記摺動部材から押し出された前記オイルが表面に沿って伝わるオイル回収部材と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、伝熱効率を大幅に向上することにより消費電力を低減できる共に、加熱待機時からのファーストプリントタイムをさらに短縮でき、さらに、このような性能を長期間にわたって保持することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置を示す説明図である。 同定着装置の模式図である オイル回収部材を配置していない状態を示す定着装置の模式図である。 従来の定着装置の構成を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態に係る定着装置および画像形成装置について説明する。まず本発明の実施形態に係る画像形成装置について説明する。図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成を示す模式図である。この画像形成装置1は、複数の色画像を形成する作像部が中間転写ベルトの走行方向に沿って並置されたタンデム方式のカラープリンタある。なお、本発明はこの方式のカラープリンタに限らず、複写機やファクシミリ装置、その他の画像形成装置を対象とすることができる。
画像形成装置1は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色に色分解された色に対応するトナー像を形成する感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkを備える。画像形成装置1では、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成されたトナー像が、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに接触しながら中間転写体(以下、転写ベルトという)11に対して1次転写行程を実行する。転写ベルト11は、矢印C方向に移動可能な無端ベルトで構成される。これにより感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成された画像が重ねて転写され、その後、記録紙等の記録材Sに対して2次転写行程を実行することで一括して転写され、カラー画像を形成する。
各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの周囲には、感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの回転に従い画像形成処理するための装置が配置されている。感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkは、使用するトナーの色が異なるだけである。このため、以下、ブラック画像形成を行う感光体ドラム20Bkについて説明する。感光体ドラム20Bkには、感光体ドラム20Bkの回転方向に沿って画像形成処理を行う帯電装置30Bk、現像装置40Bk、1次転写ローラ12Bkおよびクリーニング装置50Bkが配置されている。帯電後に行われる書き込みは、光書込装置8により行われる。他の感光体ドラム20Y、20C、20Mについても同様の構成を備える。これらは各色の作像手段である画像ステーションをなす。
転写ベルト11に対する転写は、転写ベルト11が矢印C方向に移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成された各色のトナー像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写される。このため、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに対向して配置された1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。
画像形成装置1において、転写ベルト11および1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkは、転写ベルトユニット10を構成する。転写ベルト11は、駆動ローラ72と従動ローラ73とに掛け回されている。また、転写ベルトユニット10は、2次転写ローラ5と、クリーニング装置13とを有している。2次転写ローラ5は、転写ベルト11に対向して配置され転写ベルト11に連れ回る転写部材をなす。クリーニング装置13は、転写ベルト11を挟んで従動ローラ73に対向して配置され、転写ベルト11上をクリーニングする。従動ローラ73は、転写ベルト11に対する張力付勢手段としての機能も備えている。このため、従動ローラ73には、バネなどを用いた付勢手段が設けられている。
クリーニング装置13は、転写ベルト11に対向して接触するように配置されたクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有する。これにより転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニングブラシとクリーニングブレードとによりかき取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングする。クリーニング装置13は、転写ベルト11から除去した残留トナーを搬出し廃棄するための図示しない排出手段を有している。
光書込装置8は、光源としての半導体レーザー、カップリングレンズ、f−θレンズ、トロイダルレンズ、折り返しミラーおよび偏向手段としての回転多面鏡などを装備している。光書込装置8は、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに対して色毎に対応した書込光Lbを射出して感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに静電潜像を形成する。なお、図1では20Bkへの書込光Lbだけを記しているが、他の感光体ドラム20Y、20C、20Mにも同様に書込光が射出され静電潜像が書き込まれる。
画像形成装置1には、感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkと、シート供給装置61と、ローラ対4とを備える。シート供給装置61は、転写ベルト11との間に向けて搬送される記録材Sを積載する。ローラ対4は、シート供給装置61から搬送されてきた記録材Sを、トナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkと転写ベルト11との間の転写部に向けて繰り出す。また、画像形成装置1は、記録材Sの先端がローラ対4に到達したことを検知するセンサーを備える。
画像形成装置1には、トナー像が転写された記録材Sにトナー像を定着する、ベルト式の定着装置100が配置されている。定着装置100で定着した記録材Sは、排紙ローラ7で排紙トレイ17に排出される。なお、画像形成装置1には、排紙トレイ17の下側に位置し、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを充填されたトナーボトル9Y、9C、9M、9Bkが備えられている。
シート供給装置61は、画像形成装置1の本体下部に配置されている。シート供給装置61は、最上位の記録材Sの上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ3を有しており、給送ローラ3が反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の記録材Sをローラ対4に向けて搬送する。
次に本発明の実施形態に係る定着装置について説明する。図2は本発明の一実施形態に係る定着装置を示す説明図、図3は同定着装置の模式図、図4はオイル回収部材を配置していない状態を示す定着装置の模式図である。定着装置100は、定着部材である定着ベルト110と加圧部材である加圧ローラ130とを備える。定着ベルト110内には、ハロゲンヒータからなる加熱原120が配置され、定着ベルト110が内周側から輻射熱で直接加熱される。
定着ベルト110内には、定着ベルト110を介して対向する加圧ローラ130とで定着処理をなすニップ部Nを形成するニップ部形成部材160が配置されている。また、定着ベルト110の内周面とニップ部形成部材160との間には、摺動部材である摺動シート210が配置されている。これにより、ニップ部形成部材160は、定着ベルト110の内面と摺動シート210を介して接することになる。なお、図2で示した定着装置100においては、ニップ部Nの形状が平面状であるが、凹形状やその他の形状であっても良い。ニップ部Nの形状を凹形状とすると、記録紙先端の排出方向が加圧ローラ寄りになり、分離性が向上するのでジャムの発生が抑制される。
定着ベルト110はニッケルやSUSなどの金属ベルトやポリイミドなどの樹脂材料を用いた環状の無端ベルト、もしくはフィルムで構成する。定着ベルト110の表層はフッ素樹脂層などの離型層を有し、トナーが付着しないように離型性を持たせている。離型層は、例えばPFA:パーフルオロアルコキシアルカン、PTFE:ポリテトラフルオロエチレンで形成することができる。定着ベルト110の基材と離型層の間にはシリコーンゴムの層などで形成する弾性層を形成することができる。
シリコーンゴム層を形成しない場合は熱容量が小さくなり、定着性が向上するが、未定着画像を押しつぶして定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部にユズ肌状の光沢ムラ(いわゆる「ユズ肌画像」)が残るという不具合が生じる。これを改善するにはシリコーンゴム層を100[μm]以上設ける必要がある。シリコーンゴム層の変形により、微小な凹凸が吸収されユズ肌画像が改善する。
定着ベルト110の内部にはニップ部を支持するための支持部材170を設け、加圧ローラにより圧力を受けるニップ部形成部材160のたわみを防止し、軸方向で均一なニップ幅を得られるようにしている。この支持部材170は両端部で保持部材180に保持固定され位置決めされている。また、加熱原120と支持部材170の間に反射部材190を備えている。反射部材190は、加熱原120からの輻射熱などにより支持部材170が加熱されてしまうことによる無駄なエネルギー消費を抑制している。なお、反射部材190を備える代わりに支持部材170の表面に断熱処理もしくは鏡面処理を行っても同様の効果を得ることができる。
加熱原120は、ハロゲンヒータの他、誘導加熱(IH:Induction Heating)を用いた加熱手段を採用することができる。また、抵抗発熱体、カーボンヒータ等を使用することができる。加圧ローラ130は芯金150に弾性ゴム層140を設けて構成し、離型性を得るために表面に離型層としてフッ素樹脂層を設ける。離型層は、例えばPFA:パーフルオロアルコキシアルカン、PTFE:ポリテトラフルオロエチレンで形成することができる。加圧ローラ130は画像形成装置に設けられたモータなどの駆動源からギアを介して駆動力が伝達され回転する。また、加圧ローラ130はスプリングなどにより定着ベルト110側に押し付けられており、弾性ゴム層140が押しつぶされて変形することにより、所定のニップ部Nの幅寸法を確保している。
なお、加圧ローラ130は中空のローラであっても良く、加圧ローラ130にハロゲンヒータなどの加熱源を配置しても良い。弾性ゴム層140はソリッドゴムでも良いが、加圧ローラ130内部にヒータを配置しない場合は、スポンジゴムを用いても良い。スポンジゴムを使用すると、断熱性が高まり定着ベルト110の熱が奪われにくくなるので、より望ましい。
定着ベルト110は加圧ローラ130により連れ回り回転する。この例では加圧ローラ130が駆動源により回転駆動され、ニップ部Nで定着ベルト110に駆動力が伝達されることにより定着ベルト110が走行する。定着ベルト110はニップ部Nで挟み込まれて周方向に移動し、ニップ部N以外では両端部で保持部材180に案内されて走行する。このような構成により安価で、ウォームアップが速い定着装置を実現することが可能となる。
本実施形態に係る定着装置100では、定着ベルト110の内壁と定着ベルト110内のニップ部形成部材160との摺動性を高めるために、ニップ部形成部材160の表面に摺動シート210を配置している。また、摺動シート210には、摺動性を高めるため、シリコーンオイル220を含浸させている。
摺動シート210に含浸させているシリコーンオイル220が、定着ベルト110を介して、加圧ローラ130により押されることにより、シリコーンオイル220は、図4に示すように、摺動シート210から搾り出されて定着ベルト110内に落下する。この状態を放置すると、シリコーンオイルは定着ベルト110の外側へあふれ出て、シリコーンオイルの総量が減少することにより、摺動性が低下し、定着装置の長寿命化を妨げる要因となる。
このため、本実施形態に係る定着装置100では、摺動シート210の下側端部にオイル回収部材200を配置している。オイル回収部材200は、ステンレス製の薄板材で形成されている。オイル回収部材200は、表面の撥水性の高い、すなわち水接触角の大きい材料とすると、シリコーンオイル220の移動が促進されるためより好ましい。このため、例えば表面にフッ素コーティングを施すことがきる。
また、本実施形態において、オイル回収部材200の厚さは0.5mm以下としている。これにより、オイル回収部材200の熱容量を小さくして、オイル回収部材200を暖まりやすくでき、回収したオイルの粘性の上昇を防止しオイルの移動を促進することができる。
オイル回収部材200は、ニップ部形成部材160の幅方向に沿ってカシメ加工で取付けられている。また、オイル回収部材200は定着ベルト110と一定の寸法だけ離間して配置されている。
以下、オイル回収部材200について説明する。オイル回収部材200は、摺動シート210に沿って配置される板状部材であり、摺動シート210に取付けられる直線状の上端縁部201と、所定形状をなす下端縁部202とを備える。下端縁部202は、上端縁部201から記録材の搬送方向に沿って距離aだけ隔てた端縁部200A1、200A2を備える。また、この端縁部200A1、200A2の間には2つのオイル滴下部200B1、200B2が形成される。このオイル滴下部200B1、200B2は、上端縁部201からの搬送方向に沿って、距離aより大きい距離bだけ下方にむけて突出形成される。
そして、端縁部200A1と、この端縁部200A1に隣接するオイル滴下部200B1との間には、端縁部200A1からオイル滴下部200B1に向けて下降する傾斜稜線部202aを形成している。同様に、端縁部200A2と、この端縁部200A2に隣接するオイル滴下部200B2との間には、端縁部200A2からオイル滴下部200B2に向けて下降する傾斜稜線部202bを形成している。
さらに、下端縁部202のオイル滴下部200B1、200B2の間には、幅狭部200B3を形成している。この幅狭部200B3は、上端縁部201からの距離cが前述した距離bより小さく設定される。そして、オイル滴下部200B1、200B2の間には幅狭部200B3を経る凹状端縁部202cを形成している。
定着装置100を駆動すると、図3(b)に示すように、摺動シート210に含浸させているシリコーンオイル220が、定着ベルト110を介して、加圧ローラ130により押されて、摺動シート210から搾り出される。このリコーンオイル220は、オイル回収部材200に表面張力と重力により伝って下方に移動する。図3(b)中においてシリコーンオイルは、位置220aから位置220bへ移動している。
オイル回収部材200は定着ベルト110と一定の距離だけ離間しているので、図3(b)中の位置220aから位置220bに移動中にシリコーンオイル220が定着ベルト110と接触することがなく、移動の妨げとなることがない。そして、オイル回収部材200の下端縁部202には、傾斜稜線部202a、傾斜稜線部202b、凹状端縁部202cが形成されている。このため、オイル回収部材200に付着したシリコーンオイル220は、オイル回収部材200面を流れ、さらに傾斜稜線部202a、傾斜稜線部202b、凹状端縁部202cに沿って流れ、オイル滴下部200B1、およびオイル滴下部200B2へと移動する。
オイル滴下部200B1、200B2に移動してたまったシリコーンオイルは、後続のシリコーンオイルに押し出され、回転する定着ベルト110上に落下する(図3(b)中220c)。そして、回転する定着ベルト110に落下したオイルは、定着ベルト110の移動とともに摺動シート210の位置まで搬送され摺動シート210に回収される。
また、本実施形態では、端縁部200A1とオイル滴下部200B1の距離をL1、端縁部200A2とオイル滴下部200B2の距離をL2、端縁部200A1と端縁部200A2の距離をLとしたとき、以下の条件を満たすものとする。
L/4≦L1≦L/3
L/4≦L2≦L/3
この関係は、実験的に得られたものであり、漏れたオイルを回収する速度が、定着ベルト110の内側面に落下させる速度より速くならないよう選定された。これにより、オイル回収部材200によって回収されたシリコーンオイルが多すぎて、逆流することを防止することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るオイル回収部材200によれば、摺動シート210の端部から漏れたシリコーンオイル220は、定着ベルト110の端部に落下しなくなる。このため、定着ベルト110の端部からオイルが漏れて、オイル総量が減ることにより摺動性が悪化し、定着装置の寿命に悪影響を与えることがなくなる。
よって、伝熱効率を大幅に向上することにより消費電力を低減できる共に、加熱待機時からのファーストプリントタイムをさらに短縮でき、さらに、コストダウンを可能となる。
100:定着装置
110:定着ベルト(定着部材)
120:熱源
130:加圧ローラ(加圧部材)
170:支持部材
180:保持部材
190:反射部材
200:オイル回収部材
200A1、200A2:端縁部
200B1:オイル滴下部
200B2:オイル滴下部
200B3:幅狭部
201:上端縁部
202:下端縁部
202a:傾斜稜線部
202b:傾斜稜線部
202c:凹状端縁部
210:摺動シート
220:シリコーンオイル
特開2007−334205号公報

Claims (7)

  1. 環状の定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱源と、前記定着部材に接触する加圧部材と、前記定着部材の内部に配置され、前記定着部材と加圧部材との間に記録材の定着処理を行うニップ部を形成するニップ部形成部材と、を備える定着装置において、
    前記ニップ部形成部材と前記定着部材との間に配置され前記定着部材の摺動性を高めるオイルを含浸させた摺動部材と、
    前記摺動部材より下方に配置され、前記摺動部材から押し出された前記オイルが表面に沿って伝わるオイル回収部材と、
    を備えることを特徴とする定着装置。
  2. 前記オイル回収部材は摺動シートに接触し、かつ前記定着部材から離間するように前記ニップ部形成部材に取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記オイル回収部材は、前記ニップ部形成部材の幅方向に沿って設けられ、前記ニップ部形成部材の側に形成された直線状の上端縁部と、この上端縁部から前記記録材の搬送方向に沿う下側に形成された下端縁部とを備えた板状部材であり、
    前記下端縁部は、2つの端縁部と、前記2つの端縁部の間に形成され、前記上端縁部からの距離が前記2つの端縁部の前記上端縁部からの距離より大きく、下方に向け突出する2つのオイル滴下部と、
    前記2つの端縁部から隣接する前記2つのオイル滴下部まで形成された2つの傾斜稜線部と、を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記2つのオイル滴下部の間に前記上端縁部からの距離が前記2つのオイル滴下部より小さい幅狭部を備え、前記2つのオイル滴下部の間には前記幅狭部を経て形成された凹状端縁部を備えることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記オイル回収部材の2つの傾斜稜線部の長さ寸法をL1、L2、前記2つの端縁部の間の距離をLとしたとき、
    L/4≦L1≦L/3
    L/4≦L2≦L/3
    であることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. オイル回収部材の厚さは0.5mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の定着装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の定着装置と、前記定着装置に搬送する記録材に画像を形成する作像手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
JP2014218850A 2014-10-28 2014-10-28 定着装置、および画像形成装置 Pending JP2016085384A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10248060B2 (en) 2017-06-20 2019-04-02 Konica Minolta, Inc. Fixing device including a friction reducing sheet and a heat equalizing sheet and image forming apparatus

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