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JP2016076462A - プッシュスイッチ - Google Patents

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康治郎 矢野
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Abstract

【課題】各種電子機器の入力操作部等に搭載されるプッシュスイッチに関し、実装時に必要となる矩形状の実装面積の奥行き寸法が少なくできると共に、実装時の半田付け強度が確保できる構成のものを提供する。
【解決手段】前方の第一本体部61と後方の第二本体部62とがL字状に一体形成されたケース60を備え、スイッチ接点部に繋がる端子71、73を、第二本体部62の後部位置で下方に向けて突出させた構成とする。そして、第二本体部62の側面に沿う側板部82に半田付け可能な前方脚部84が設けられ、さらに第二本体部62の後面位置で、下方に向けて伸びる後方脚部86が設けられている金属カバー80を第二本体部62に装着させてプッシュスイッチ50に構成した。これであれば、第二本体部62の奥行き寸法が短くでき、しかも実装時の半田付け強度も確保できるものに実現できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種電子機器の入力操作部等に搭載されるプッシュスイッチに関するものである。
近年、各種電子機器の入力操作部においては、実装された配線基板の基板面に対して平行に押圧操作する横押しタイプのプッシュスイッチが多く用いられるようになっている。当該出願人は、そのタイプのプッシュスイッチとして特許文献1によるものを提案しており、以下に、そのプッシュスイッチについて簡単に説明する。
図7は従来のプッシュスイッチの断面図、図8は同分解斜視図、図9は同プッシュスイッチの実装状態を示す図である。
同図に示すように、従来のプッシュスイッチ1は、側面視で略L字状に形成されている樹脂製のケース10と、ケース10から導出されて設けられた端子27、端子29とを備える。
ケース10は樹脂製で、L字の一方側となり、薄板形状で垂直下方に伸びる第一本体部11と、L字の他方側となり、第一本体部11と直交して薄板形状で水平後方側に伸びる第二本体部12とを有し、両者は一体形成されている。
第一本体部11は、前面視では横長の略長方形に形成されている。その中央部には、図8に示したように、前方が開口する凹部が設けられており、凹部内にスイッチ接点部が構成されている。
スイッチ接点部は、弾性金属薄板からドーム状に形成された可動接点15と、金属薄板製の中央接点17、外側接点19とからなり、可動接点15を介して中央接点17と外側接点19との間が接離可能な構成になっている。
第一本体部11の前面には、絶縁フィルム製の絶縁シート20が凹部を覆うように装着され、さらに、絶縁シート20の前面位置には、円柱状の押圧部材22が固着されている。
第二本体部12の一方の側面には、中央接点17からの導出部17Aが後方に向けて配され、後部位置で上方からかしめられて第二本体部12に固定されている。同様に、第二本体部12の他方の側面には、外側接点19からの導出部19Aが後方に向けて配され、後部位置で上方からかしめられて第二本体部12に固定されている。
さらに、導出部17Aには、第二本体部12の底面側に曲げ加工されて端子27が形成されている。同様に、導出部19Aにも、第二本体部12の底面側に曲げ加工されて端子29が形成されている(図7参照)。
そして、このプッシュスイッチ1は、完成品単体での重心位置が第二本体部12側にあるように構成されていた。
プッシュスイッチ1は、図9に示したように、対応する配線基板30に半田付け実装されて使用される。
配線基板30上への配置状態としては、第一本体部11を配線基板30の前方端部よりも外方に位置させて、第二本体部12を配線基板30上に載せ、端子27および端子29を対応するランド37およびランド39に半田付けして実装するものであった。
特開2013−149351号公報
プッシュスイッチ1は、配線基板30の前方端部から奥に向う矩形状の面積内に実装できて好ましかったが、機器の小型化などが進むにつれて、その実装面積の削減要望が高くなってきている。それに応じるために、プッシュスイッチ1の構成のままで例えば第二本体部12の寸法を短く構成すると、重心の位置が配線基板30の前方端部側に移ってしまう。また、端子27、端子29の半田付け面積も少なくなってしまうため、プッシュスイッチ1自身の半田付け強度が弱まってしまうという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、実装時に必要となる矩形状の実装面積の奥行き寸法が少なくできると共に、実装時の半田付け強度が確保できる構成にしたプッシュスイッチを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、前方の第一本体部と後方の第二本体部とがL字状に一体形成されると共に、スイッチ接点部を備えたケースと、スイッチ接点部に繋がり、ケースから導出された端子とを備えたプッシュスイッチにおいて、端子を、第二本体部の後部位置で下方に向けて突出するものとする。そして、第二本体部の側面に沿う側板部に半田付け可能な前方脚部が設けられ、さらに第二本体部の後面位置で、下方に向けて伸びる後方脚部が設けられている金属カバーを第二本体部に装着させた構成とするものである。
本発明であれば、重心の位置が、配線基板の前方端部側に移ってしまうことが防がれ、実装時に必要となる矩形状の実装面積の奥行き寸法が少なくて済むものとして提供することができる。また、半田付け強度を、金属カバーの前方脚部に加えて後方脚部で補填した構成にしているため、半田付け強度も確保されたプッシュスイッチに実現できるという有利な効果が得られる。
本発明の実施形態によるプッシュスイッチの断面図 同実装状態を説明するための図 同実装状態を説明するための図 同実装状態を説明するための図 同変形例としたプッシュスイッチの実装状態を説明するための図 同変形例としたプッシュスイッチの実装状態を説明するための図 従来のプッシュスイッチの断面図 同分解斜視図 同プッシュスイッチの実装状態を示す図
本発明によるプッシュスイッチについて、以下に図面を用いて説明する。なお、従来と同一構成の部分は同一符号を付して説明を簡略化する。
(実施の形態)
図1は本発明の実施形態によるプッシュスイッチの断面図、図2〜図4は同実装状態を説明するための図である。
同図に示すように、本発明の実施形態によるプッシュスイッチ50は、側面視で略L字状に形成されている樹脂製のケース60と、ケース60から導出されている端子71、端子73と、ケース60に装着された金属カバー80とを備えている。
ケース60は樹脂製で、L字の一方側となり、薄板形状で垂直下方に伸びる第一本体部61と、L字の他方側となり、第一本体部61と直交して薄板形状で水平後方側に伸びる第二本体部62とを有し、両者は一体形成されている。
第一本体部61は、前面視では横長の略長方形に形成されており、その中央部には前方が開口する凹部が設けられ、凹部内にスイッチ接点部が構成されていることは従来同様である。また、スイッチ接点部は、ドーム状の可動接点15と、中央接点17と、図1等に表れない外側接点19とからなり、可動接点15を介して中央接点17(一方の固定接点)と外側接点19(他方の固定接点)との間が接離可能な構成になっていることも従来同様である。
第一本体部61の前面には、凹部を覆うように絶縁フィルム製の絶縁シート75が装着されている。そして、絶縁シート75と可動接点15との間には、円柱状の押圧部材77が介在するように配されている(図1参照)。
第二本体部62は、上面視で略直方体の外形に形成されており、その上方から金属カバー80が装着されている。
端子71および端子73は、第二本体部62の後部位置に、下方に真っ直ぐ突出した形状で設けられている。端子71および端子73の下端の高さ位置は実装される基板面に対して所定間隙を空けて位置する長さに設定されている。なお、端子71はスイッチ接点部の一方の固定接点に繋がっており、端子73はスイッチ接点部の他方の固定接点に繋がっている。なお、スイッチ接点部のそれぞれの固定接点と、端子71および端子73との間の引き回し箇所はケース60内に埋設状態になっている。
金属カバー80は、天板81と、ケース60の第二本体部62における左右の側面に沿ってそれぞれ天板81から曲げ下ろされた側板部82と、側板部82から基板面に沿って曲げられて、外方に向けて略水平に突出する半田付け可能な前方脚部84と、ケース60の第二本体部62における後面側の位置で、天板81から曲げ下ろされて、下方に真っ直ぐ直線的に伸びる後方脚部86とを有している。
金属カバー80の後方脚部86は、図4から判るように、天板81からの曲げ部分は細幅で、下端位置が広幅となる形状で設けられている。
そして、金属カバー80の後方脚部86は、側面視では、図1から判るように、端子71および端子73の配置位置よりも前方に位置している。なお、当該構成では、後方脚部86も半田付け可能な構成になっている。
以上のように、当該実施形態によるプッシュスイッチ50は構成されている。このプッシュスイッチ50は、図2〜図4に示すように、対応する配線基板90に半田付け実装されて使用される。
配線基板90上への配置状態としては、第一本体部61を配線基板90の前方端部よりも外方に位置させて、第二本体部62を配線基板90上に載せて配される。
配線基板90の実装する基板面には、端子71および端子73用のランド91およびランド93と、前方脚部84用のランド94と、後方脚部86用のランド96とが設けられている。
半田付け前の状態では、端子71および端子73は、下端が所定の間隙をもって配線基板90の上面側の基板面に対向して位置しており、後方脚部86も、下端が所定の間隙をもって配線基板90の上面側の基板面に対向して位置している。そして、リフロー炉に通されるなどして、プッシュスイッチ50は配線基板90に半田付け実装される。
ここに、プッシュスイッチ50の第二本体部62は、従来品よりも奥行き寸法を短い構成としている。そして、その第二本体部62の後部位置に、端子71および端子73を、下方に真っ直ぐ突出させ、さらに第二本体部62に金属カバー80を上方から装着した構成としている。このように金属カバー80を第二本体部62に装着すれば、プッシュスイッチ50の重心位置が第一本体部61の方に移ることを防ぐことができ、半田付け前にプッシュスイッチ50が前方側に倒れることを防止することができる。また、当該構成のプッシュスイッチ50であれば、配線基板90の前方端部から必要となる実装面積の奥行き寸法が従来品よりも小さくて済む。
そして、プッシュスイッチ50の所定の半田付け強度を得るには、金属カバー80を配線基板90の前方位置に半田付けすることが好適であり、当該構成では、端子71および端子73を上述した形状でケース60の後部に配したものとして、ケース60に装着した金属カバー80の前方脚部84を配線基板90の前方位置で半田付けする構成にしている。
端子71および端子73の形状は、下方に向けて直線的に伸び、下端が基板面に所定間隙を空けて位置するものとしている。これであれば、端子71および端子73を含めて、配線基板90の前方端部からの実装面積の寸法が少なく抑えられる。また、前方脚部84を前後方向で広い幅の形状にすることも可能となり、このために、半田付け強度も向上したものに構成できる。
さらに、当該構成では、金属カバー80に下方に直線的に伸びる後方脚部86を設けて、その後方脚部86も、実装される基板面に下端が対向状態で所定の間隙をもって位置し、かつ半田付け可能な構成にしている。そして、後方脚部86は、側面視で端子71および端子73よりも前方側に位置して半田付け可能に構成している。
後方脚部86を設けた理由は、端子71および端子73の半田付け固定位置よりも前方側で、しかもスイッチにおける重心位置に近い側で、所謂つっかえ棒として力を受けるようにするためである。そして、後方脚部86を半田付けする構成にすれば、その効果が大きくなるため好ましい。必要に応じて、後方脚部86は半田付けしない構成としてもよい。なお、後方脚部86を有する場合には、例えば端子71および端子73を、板厚の薄い金属板を使用することも可能となる。なお、金属カバー80の天板81は、第二本体部62を上方から押さえ込むため、天板81および後方脚部86で、前方側が基板面から浮いて剥がれることも抑止される。
次に、動作について説明すると、配線基板90への実装状態で、絶縁シート75および押圧部材77を介して可動接点15を後方に押し込むと、可動接点15が弾性変形してスイッチ接点部をオン状態に移行させ(中央接点17と外側接点19との間を電気的に接続させる)、端子71と端子73との間が電気的な導通状態になる。
その押し込み力を除くと、可動接点15が元の前方に突出した形状に自己復元して押圧部材77、絶縁シート75を押し戻すと共に、スイッチ接点部が元のオフ状態に戻る。
以上に説明したように、プッシュスイッチ50であれば、重心の位置が、配線基板90の前方端部側に移ってしまうことなく、実装時に必要となる矩形状の実装面積の奥行き寸法が少なくて済むものとして提供することができる。
また、端子71、端子73自身の半田付けに加えて、金属カバー80の前方脚部84、後方脚部86を半田付けした構成にしたため、半田付け強度も確保されたプッシュスイッチ50に実現できる。
次に、プッシュスイッチ50の変形例を、図5および図6を用いて説明する。
図5および図6に示した変形例のプッシュスイッチ50Aは、上述したプッシュスイッチ50に対して、金属カバー80の後方脚部86の長さおよび形状が異なっている後方脚部86Aを設けたものとしている。なお、図5および図6、以下の説明では、金属カバー80に纏わる各部位の符号はそのまま用いている。
図5および図6から判るように、後方脚部86Aは、その下端が、実装される基板面よりも下方に位置する長さで設けられている。なお、後方脚部86Aの幅寸法は、一定のものを図示しているが、下端側が幅広の形状などであってもよい。
そして、プッシュスイッチ50Aは、対応する配線基板90Aに実装される。この配線基板90Aは、上述した配線基板90とは、後方脚部86Aに応じたランド96Aに貫通孔97が設けられているものになっている。その他は配線基板90と同じであるため説明は省略する。
プッシュスイッチ50Aは、後方脚部86Aの下方部分を貫通孔97内に挿入させて、半田付け実装される。その他の箇所の半田付け状態は上述と同じである。なお、貫通孔97は所謂スルーホールであると好ましい。
このプッシュスイッチ50Aであれば、後方脚部86Aの下方部分が貫通孔97内に挿入されているため、操作状態で加わる押し込み力などに対してさらに耐久性が増し、配線基板90Aからの剥がれなどが低減されたものとして提供することができる。
なお、プッシュスイッチ50、50Aのスイッチ接点部は、上述以外の構成であってもよい。
本発明によるプッシュスイッチは、実装時に必要となる矩形状の実装面積の奥行き寸法が少なくでき、半田付け強度も確保されたものとして提供することができ、各種電子機器の入力操作部用等に有用である。
15 可動接点
17 中央接点
19 外側接点
50、50A プッシュスイッチ
60 ケース
61 第一本体部
62 第二本体部
71、73 端子
75 絶縁シート
77 押圧部材
80 金属カバー
81 天板
82 側板部
84 前方脚部
86、86A 後方脚部
90、90A 配線基板
91、93、94、96、96A ランド
97 貫通孔

Claims (4)

  1. 前方の第一本体部と後方の第二本体部とがL字状に一体形成され、スイッチ接点部を備えたケースと、
    前記スイッチ接点部に繋がり、前記ケースから導出された端子とを備えたプッシュスイッチであって、
    前記端子を、前記第二本体部の後部位置で下方に向けて突出するものとして、
    前記第二本体部側に金属カバーを装着させ、
    前記金属カバーには、前記第二本体部の側面に沿う側板部に半田付け可能な前方脚部が設けられ、さらに前記第二本体部の後面位置で、下方に向けて伸びる後方脚部が設けられていることを特徴とするプッシュスイッチ。
  2. 前記金属カバーの前記後方脚部は、下方に向けて伸びた下端が実装される基板面に所定間隙を空けて対向して位置する請求項1記載のプッシュスイッチ。
  3. 前記金属カバーの前記後方脚部は、側面視で、前記端子より前方側に位置されて配された請求項2記載のプッシュスイッチ。
  4. 前記金属カバーの前記後方脚部は、下端が実装される基板面よりも下方に位置する請求項1記載のプッシュスイッチ。
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