JP2015230324A - 曲面ミラーの調整装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、曲面ミラーの反射面外の外周面や背面を曲面ミラーの保持部材により調整可能に三点支持をするフローティング機構などがある(特許文献1参照)。このフローティング機構では曲面ミラーを支持する三点の各点を独立して調整することにより、反射面の傾きを微調整可能になっている。
しかし、高輝度光源では、光の吸収等による発熱や、光源自体の熱による光学素子の形状や性能の変動が無視できなくなり、特に上記の曲面鏡では反射面の形状が歪むと性能の劣化が著しくなる傾向を持つ。
また、投射光学系に組み込んだ曲面ミラーにガラス基盤を用いた際、実使用に耐え得るほど微妙な位置や角度の調整を可能とする調整機構や調整方法の開示が過去にない。
投射光学系を構成する光学素子の少なくとも一つに曲面反射面を有する曲面ミラーと、
前記曲面ミラーを保持するミラー保持部材と、
前記ミラー保持部材に対し前記曲面ミラーを前記曲面反射面の位置及び角度を微調整可能にする姿勢調整機構と、を備える曲面ミラーの調整装置であって、
前記曲面ミラーを、ガラス、金属、またはセラミックのいずれかの材質で形成したことを特徴とする。
請求項1に記載の曲面ミラーの調整装置であって、
前記曲面ミラーを嵌め込んで回転可能に保持するミラー固定部を備え、
前記曲面ミラーを回転させて前記ミラー固定部との位置及び角度を調整し、
前記ミラー固定部に弾性部材を嵌め込んで、
前記曲面ミラーを前記弾性部材により弾圧付勢した状態で前記ミラー固定部に固定することを特徴とする。
請求項2に記載の曲面ミラーの調整装置であって、
前記ミラー固定部は、前記ミラー保持部材に対し角度及び位置の微調整が可能なように組み込まれ、
前記ミラー保持部材に対して前記ミラー固定部を回転させて前記曲面ミラーの前記曲面反射面の角度を調整し、
その角度調整の際の前記ミラー固定部の回転軸を、前記曲面反射面の面上で、前記投射光学系の光軸と交わらせたことを特徴とする。
請求項2または3に記載の曲面ミラーの調整装置であって、
前記曲面ミラーの前記曲面反射面の位置及び角度の調整は、直交する二方向で互いに独立する第1の軸と第2の軸をそれぞれ回転軸として行われ、
前記第1の軸と第2の軸を、前記投射光学系の光軸とも直交させて、
前記第1の軸と第2の軸との交点を、前記曲面反射面の面上に位置させたことを特徴とする。
光源光に画像情報を与え画像光を形成する画像調整素子と、画像調整素子からの画像光が入射される投射光学系と、投射光学系から出射する拡大された画像光を投射される投射面とを有する投射装置に関する。
投射光学系は、画像調整素子側から全ての素子の光軸が一致した共軸な屈折素子からなる第1の光学系と、反射素子からなる第2の光学系とを少なくとも有している。第1の光学系と第2の光学系との間には、第1光学系からの出射光が入射され、内部において少なくとも一回以上内部全反射により光路を偏向するプリズムが配置され、プリズムからの出射光が第2の光学系へ入射される。
第1の光学系の内部には、第1の光学系のうち、画像調整素子側の少なくとも一つ以上の光学素子の屈折作用により形成される第1の中間像を有している。第1の光学系と第2光学系との間には、第1の光学系のうち、投射面側の少なくとも一つ以上の光学素子の屈折作用により形成される第2の中間像を有している。
第2の光学系は、一枚の凹面鏡に形成された凹面反射面からなり、入射光を投射面側へ偏向して反射する。
使用する曲面ミラーを熱線膨張係数の小さいガラス、金属、またはセラミックのいずれかの材質で形成する。
その曲面ミラーの外周側をミラー固定枠により保持する。
そして、曲面ミラーとミラー固定枠との光軸を回転軸として角度調整を行った後に固定し、ミラー固定枠をミラー保持部材へ組み込んで、ミラー固定枠の位置及び角度を調整することにより、内包される反射面の位置及び角度を調整後に固定する。
図1及び図2は本発明を適用した曲面ミラーの調整装置の一実施形態の構成として曲面ミラーαとミラー固定部1とミラー保持部材の第1保持部材11と第2保持部材12と固定部材21の関係を示す分解図で、図3及び図4は図1及び図2の結合状態を示す結合図で、図5はさらに冶具部材31との関係を示している。
始めに、画像調整素子からの画像光を屈折光学素子から構成される結像光学系へ入射し、結像光学系から出射した光線を曲面ミラーαの反射面で反射することにより被投射面へ画像光を拡大投射する投射光学系において、図1に示すように、結像光学系の光線をZ軸、画像調整素子の画像中心から出射した光線の軌跡の存在する平面内におけるZ軸と直交する軸をY軸、Z軸及びY軸とそれぞれ直交する軸をX軸と規定し、各軸と平行な方向をそれぞれZ軸方向、Y軸方向、X軸方向と規定する。
図1及び図2に示すように、曲面ミラーαは、非円形の曲線を回転軸にZ軸を用いて回転させた際に形成される非球面のうち、鏡軸であるZ軸上の面を含まない一部の面を用いた形状を有しており、結像光学系の光軸及び曲面ミラーαの鏡軸は共軸である。
曲面ミラーαの基盤α1上側の面には、上下方向と直交する平面部α3が形成される。
上側以外の側方の面(下側、左側、右側)は、正面から見た際に円形となるような一繋がりの円柱側面形状α4が形成される。
後側の面の外周縁部には、側面側が解放された平面部α5が形成される。
また、中央上端部には、光軸と直交する平面部α6が形成されている。
図1及び図2に示すように、ミラー固定枠1は、曲面ミラーαの外形に沿った略半円形状を有しており、枠の内部は空洞となっている。
ミラー固定枠1の外周面のX軸と平行で、かつX軸と略一致する第1軸線上に、左右一箇所ずつ穴状の係合部1aが形成されている。
また、ミラー固定枠1の上端部側で、かつX方向の一端に偏った位置には、軸心がY軸方向に向うねじ穴部1dが形成されている。
また、ミラー固定枠1の内周面は、曲面ミラーαの外周面に沿った形状であり、内周面の後側端部には、内周側へ形成されたリブ1fにより開口部の内径が絞られ、曲面ミラーαの裏面において、平面部α5よりも内側の直径より大きく、かつ曲面ミラー外径よりも小さく形成されている。
また、内周面の前側端部には、内周側から外周側へ向かって形成された断面形状が略三角形の溝部1gが形成されている。
また、ねじ穴部1dへ曲面ミラー調整ビス(不図示)を挿入し、その曲面ミラー調整ビスの先端部により曲面ミラー上部の平面部α3を付勢し、その平面部α3がミラー固定枠1の調整用突起部1eと接触するまで曲面ミラー調整ビスを回して曲面ミラーαとミラー固定枠1との位置関係を調整する。
そして、調整が完了したら、ミラー固定枠1の内周側の前側に形成した溝部1gに、弾性を持つ金属製のCリングβを嵌め込み、Cリングβが曲面ミラーαを前側から後側へ弾発付勢することにより、曲面ミラーαをミラー固定枠1に固定する。
ミラー保持部材は、第1保持部材11と第2保持部材12、固定部材21の三部材からなり、ミラー固定枠1と第1保持部材11とで第1の角度調整を行い、第1保持部材11と第2保持部材12の間で第2の角度調整と、第1の位置調整を行い、第2保持部材12と固定部材21の間で第2の位置調整を行う。
曲面ミラーαの外周側には、図1及び図2に示すように、第1保持部材11が配置されている。この第1保持部材11は、内周側にミラー固定枠1を保持可能に形成されている。
そして、2つの延設部11eの後端部には、下方向に延設された延設部11gがそれぞれ一つずつ形成されている。この延設部11gには、Z軸方向に貫通した穴部11hが形成されている。
第1保持部材11の背面側には、図1及び図2に示すように、第2保持部材12が配置されている。
この第2保持部材12は、内周側にミラー固定部1を介して曲面ミラーαを保持した第1保持部材11を保持可能に形成されている。
固定用ねじ13を穴部11fに挿入して固定用ねじ穴部12fに螺合することにより、第2保持部材12に対して第1保持部材11の移動を制限している。
以上の反射面保持機構の下面側には、図1及び図2に示すように、固定部材21が配置されている。
この固定部材21は、内周側に反射面保持機構を保持可能に形成されている。反射面保持機構は、固定部材21の後側端部に配置されている。
固定部材21は、内側にプリズムが配置されており、前端側に配置されるレンズ鏡筒から出射される出射光が入射される第1の開口部を有し、後端側に配置されるプリズムから出射される出射光を通過するための第2の開口を有する。
固定用ねじ22を穴部12kに挿入して固定用ねじ穴部21kと螺合することにより、固定部材21に対して第2保持部材12の移動を制限している。
ここで、調整用ねじ26は第2保持部材12を固定部材21に対して調整を完了した後に外しても良いし、そのまま補強部材として残しておいてもよい。
回転対称非球面形状の面を持つガラス成型品をモールド加工により形成し、
回転対称非球面の対称軸と平行で、かつ対称軸上を通る面でガラス成型品を切断し、
二つの半球状のガラス成型品からそれぞれ一つづつ切断面よりも周辺側の回転対称非球面の領域を切り取って曲面による凹面反射面α2とし、
その曲面による凹面反射面α2を有するガラス成型品の一部分を曲面ミラーαとする。
以上により、一つのモールド成型品から二つの曲面ミラーαを作成することが可能である。
実施形態では、曲面ミラーαの基盤α1の材質をガラスとしたが、これに限らず、熱線膨張係数の小さい金属、またはセラミックのいずれかであってもよい。
以上の実施形態においては、光軸と直交する軸線を第1軸線、光軸と直交して、かつ第1軸線と直交する軸線を第2軸線としたが、これに限らず、光軸と直交する軸線と平行な軸線を第1軸線、光軸と直交して、かつ第1軸線と直交する軸線と平行な軸線を第2軸線としてもよい。
さらに、その他、具体的な細部構造等について適宜に変更可能であることは勿論である。
α1 基盤
α2 曲面反射面
α3 平面部
α4 平面部
α5 平面部
α6 平面部
β 弾性部材
γ 取付用ねじ
1 ミラー固定部
1a 係合部
1b 突起部
1c 穴部
1d ねじ穴部
1e 調整用突起部
1f リブ
1g 溝部
2 被係合部材(第1の軸)
3 スプリングワッシャ
4 調整用ねじ
5 圧縮バネ
11 第1保持部材
11a 貫通孔
11c 穴部
11e 延設部
11f 穴部
11g 延設部
11h 穴部
11i 調整用穴部
12 第2保持部材
12e 突出部
12f 固定用ねじ穴部
12h 平面部
12j 調整用治具固定部
12k 穴部
12m 平面部
12n 平面部
12p 調整用ねじ穴部
13 固定用ねじ
14 スプリングワッシャ
15 平ワッシャ
16 平ワッシャ
17 調整用ねじ
21 固定部材
21a 固定用係合部
21b 突起部
21k 固定用ねじ穴部
21p 壁部
22 固定用ねじ
23 スプリングワッシャ
24 平ワッシャ
25 平ワッシャ
26 調整用ねじ
31 冶具部材
31i 突起部(第2の軸)
32 冶具固定用ねじ
A1 第1角度調整機構
A2 第2角度調整機構
B1 第1姿勢保持機構
B2 第2姿勢保持機構
B3 第3姿勢保持機構
C1 第1位置調整機構
Claims (4)
- 投射光学系を構成する光学素子の少なくとも一つに曲面反射面を有する曲面ミラーと、
前記曲面ミラーを保持するミラー保持部材と、
前記ミラー保持部材に対し前記曲面ミラーを前記曲面反射面の位置及び角度を微調整可能にする姿勢調整機構と、を備える曲面ミラーの調整装置であって、
前記曲面ミラーを、ガラス、金属、またはセラミックのいずれかの材質で形成したことを特徴とする曲面ミラーの調整装置。 - 前記曲面ミラーを嵌め込んで回転可能に保持するミラー固定部を備え、
前記曲面ミラーを回転させて前記ミラー固定部との位置及び角度を調整し、
前記ミラー固定部に弾性部材を嵌め込んで、
前記曲面ミラーを前記弾性部材により弾圧付勢した状態で前記ミラー固定部に固定することを特徴とする請求項1に記載の曲面ミラーの調整装置。 - 前記ミラー固定部は、前記ミラー保持部材に対し角度及び位置の微調整が可能なように組み込まれ、
前記ミラー保持部材に対して前記ミラー固定部を回転させて前記曲面ミラーの前記曲面反射面の角度を調整し、
その角度調整の際の前記ミラー固定部の回転軸を、前記曲面反射面の面上で、前記投射光学系の光軸と交わらせたことを特徴とする請求項2に記載の曲面ミラーの調整装置。 - 前記曲面ミラーの前記曲面反射面の位置及び角度の調整は、直交する二方向で互いに独立する第1の軸と第2の軸をそれぞれ回転軸として行われ、
前記第1の軸と第2の軸を、前記投射光学系の光軸とも直交させて、
前記第1の軸と第2の軸との交点を、前記曲面反射面の面上に位置させたことを特徴とする請求項2または3に記載の曲面ミラーの調整装置。
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