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JP2010262026A - 反射型プロジェクタ - Google Patents

反射型プロジェクタ Download PDF

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JP2010262026A JP2009110738A JP2009110738A JP2010262026A JP 2010262026 A JP2010262026 A JP 2010262026A JP 2009110738 A JP2009110738 A JP 2009110738A JP 2009110738 A JP2009110738 A JP 2009110738A JP 2010262026 A JP2010262026 A JP 2010262026A
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Yasuto Kuroda
泰斗 黒田
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Abstract

【課題】ミラー板12を歪まないように固定することで、スクリーン上に鮮明な画像を映し出すプロジェクタを提供すること。
【解決手段】
投射レンズ系から出射した画像光をスクリーンにむけて反射する非球面形状のミラー面13が形成されたミラー板12と、ミラー面で反射してスクリーンに向けられる光線のうち、反射角が相対的に大きくなるミラー面の端部側で前記ミラー板に一体化された固定片14と、固定片14が固定される固定部25と、反射角が相対的に小さくなるミラー面の端部側でミラー板12の一部を可動に支持する支持部26とを備え、投射レンズの光軸に対してミラー面が一定姿勢に保たれるようにミラー板を保持するミラー保持部材とから構成した。反射角が相対的に大きくなる側を固定したことで、固定したミラー面の部分は変形の影響を受けにくくなるから、鮮明な画像を映し出すことができる。
【選択図】図4

Description

本発明は画像光を拡大して反射する非球面レンズを用いた反射型プロジェクタに関するものである。
従来普及しているプロジェクタの多くは、投射距離を確保するために、ある程度スクリーンから離れた位置に設置される。スクリーンから離れた位置にプロジェクタを設置する場合、プロジェクタからスクリーンまでの光路中に光を遮る障害物が存在しないような場所の確保が必要となる。このようなプロジェクタの設置位置の制約は、表示画面が大きくなるほど顕著となる。特に、狭い室内の場合は大画面を表示することが難しくなる。
近年、プロジェクタにより近接投射を行う技術が提案されている。近接投射を可能とすることで、スクリーンに近い位置にプロジェクタを配置することが可能となる。例えばスクリーンから数十cm以内の位置にプロジェクタを配置可能とすることで、プロジェクタの設置位置の制約を少なくでき、省スペース化も可能となる。また、狭い室内であっても大画面の表示が可能となる。近接投射を行うプロジェクタには、超短焦点の光学系として、光を広角化させる非球面ミラーが採用されている。一般に非球面ミラーは、プラスチックの射出成型により作製された非球面形状のミラー板にAl、またはAgを蒸着することでミラー面が形成されたものである。非球面ミラーを用いることにより、短い投射距離で大画面を表示することが可能となる。
短い投射距離で大画面を表示する非球面ミラーは、プロジェクタの投射光学系中に高い位置精度で配置する必要がある。そこで、従来、ミラー板は台座に多数のねじ等で固定されていた。寸法誤差などにより、装置側のねじの取り付け位置と非球面ミラー側のねじを通す穴の位置がずれると、応力が生じてミラー板に歪みが生じることがあった。
この点、特許文献1記載のプロジェクタにおける非球面ミラーでは、ミラー板を支持するためのミラー板支持部がミラー板の四つの辺からミラー板にほぼ直交して一体となって成型されており、また、ミラー板支持部の他端には、ミラー板とミラー板支持部を台座に固定する固定片が一体的となって成型されている。このようにミラー板支持部を、固定片とミラー板との間に介在させることで、装置側のねじの取り付け位置と非球面ミラー側のねじを通す穴の位置とがずれて応力がかかったとしても、その応力はミラー板支持部によって吸収されミラー板に直接伝わることはないように工夫されている。
特開2006−18083号公報
しかしながら、ミラー板と固定片の間にミラー板支持部を介在させたことで、非球面ミラーの厚さ方向が深くなり成型適正の点では好ましくない。また、ミラー板が熱膨張して、その影響がミラー面にまで及ぶような場合には、ミラー面の変形が一律にはならず、ときとしてスクリーンに投影される画像に大きなひずみが現れることが懸念される。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、ミラー板を台座に固定する際、あるいはミラー板が熱膨張などにより変形したときに、スクリーンに投影される画像に大きな影響が生じないようにしたプロジェクタを提供することを目的とする。
かかる課題を解決するために本発明における反射型プロジェクタは、投射レンズ系から出射した画像光をスクリーンにむけて反射する非球面形状のミラー面が形成されたミラー板と、前記ミラー面で反射してスクリーンに向けられる光線のうち、反射角が相対的に大きくなるミラー面の端部側で前記ミラー板に一体化された固定片と、前記固定片が固定される固定部と、反射角が相対的に小さくなるミラー面の端部側で前記ミラー板の一部を可動に支持する支持部とを備え、前記投射レンズの光軸に対して前記ミラー面が一定姿勢に保たれるようにミラー板を保持するミラー保持部材とを備えたことを特徴とする。
前記固定片が、前記投射レンズの光軸と前記ミラーの反射光の光軸とを含む面に関して対称となる位置にそれぞれ設けられていることが望ましい。また、前記支持部で支持されるミラー板の一部を、前記投射レンズの光軸と前記ミラーの反射光の光軸とを含む面上に設けてもよい。さらに、前記ミラー面の非球面形状は、自由曲面だけでなく回転対称軸のある非球面であってもよい。
以上のように、本発明では、ミラー面で反射してスクリーンに向けられる光線のうち、ミラー面での反射角が相対的に大きい側を固定し、反射角が相対的に小さくなる側を移動可能に支持しているので、ミラー面の変形が画像の質に大きく影響を与える部分だけを固定することができる。固定したミラー面の部分は変形による影響を受けにくくなるから、画像に大きな歪みが現れなくなり、鮮明な画像を映し出すことができる。また、固定片をミラー板に一体として備えたことで、非球面ミラーの厚みも薄くなり、成型性もよくすることができる。
本発明を用いたプロジェクタの概観図である。 本発明の第1実施形態にかかる光学系を模式的に表した図である。 本発明の第1実施形態にかかる非球面ミラーの斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかる非球面ミラーの支持機構を分解して示す斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかる非球面ミラーを固定したときの、固定片部分にかかる部分の固定方法の断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる非球面ミラーを固定したときの、制限片部分にかかる部分の押さえ方法の断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる光学系を模式的に表した図である。 本発明の第2実施形態にかかる非球面ミラーの支持機構の斜視図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明にかかる非球面ミラー及びそれを用いたプロジェクタの実施形態について、図面を参照しながら詳述する。図1に示すように、本発明を用いたプロジェクタ1は、非球面ミラー2と、本体3と、投射レンズ系4から構成される。非球面ミラー2は、投射レンズ系4に対向する位置に設けられている。非球面ミラー2は、周辺部の画像をゆがませない機能、画像光を広角化させる機能、及び投射レンズ系4からの画像光を反射してスクリーン5の方向に向ける機能を有する。投射レンズ系4は、画像の拡大、スクリーン5における結像及び歪み補正の機能を果たす。また、図示は省略するがプロジェクタ1には、プロジェクタ1全体を覆うカバーがある。
図2に示すように、投射レンズ系4から光軸6に沿って出射した画像光は、反射光の光軸である反射光軸7に沿って非球面ミラー2により反射されスクリーン5に投射される。投射レンズ系4の光軸6及び非球面ミラー2の反射光軸7は、それぞれスクリーン5に投射される画像の中心に向かう光線を表すが、全体的に凸面型の非球面ミラー2の場合、非球面ミラー2で反射してスクリーンに向かう画像光のうち、非球面ミラー2の上部で反射してスクリーン5の上端部に向かう光線の反射角θ1は、光軸6と反射光軸7との間の角度よりも大きくなる。逆に、非球面ミラー2の下部で反射してスクリーン5の下端部に向かう光線の反射角θ2は光軸6と反射光軸7との間の角度よりも小さくなり、θ1>θ2の関係がある。
なお、スクリーン5上における光線の入射角も、画像の上端部に向かう光線のほうが画像の中心に向かう光線よりも大きくなり、また画像の下端部に向かう光線のほうが画像の中心に向かう光線よりも小さくなる。したがって、全体的に凸型の非球面ミラー2が用いられる場合には、非球面ミラー2の上部のほうが、非球面ミラー2の下部よりもその面精度を厳しく管理しておく必要がある。
図3に示すように、非球面ミラー2は、前面側が凸型の非球面形状になるように成形されたプラスチック製のミラー板12にAl(アルミニウム)を蒸着することによって作製されている。ミラー板12の前面側に全体的にAlが蒸着されるが、二点鎖線で示す範囲が使用領域となる。ミラー板12の左右上端部には、穴16が形成された一対の固定片14が一体成形され、また下端部中央には円形の凹部17を形成した制限片15が一体成形されている。
一対の固定片14は、非球面ミラー2の中心を縦に通る線分Kに関して対称な位置にあり、また制限片15は線分Kの延長線上に位置するようにしてある。この線分Kは、図2における光軸6と反射光軸7との双方を含む面が非球面ミラー2の表面に交差してできる線分に相当する。
このように、非球面ミラー2の上端部であって、線分Kに関して対称な位置に一対の固定片14を設けたことで、歪みが出たとしても平均化することができる。さらに、線分Kの延長線上に制限片15を設けたことで、固定片14とあわせて三点で支持できるようになり、非球面ミラー2をバランスよく取り付けることができる。
なお、非球面ミラー2の非球面形状としては、プロジェクタ用では一般に回転対称軸を持つ回転対称非球面が多用されるが、回転対称軸は非球面ミラー2枠外にある。非球面として回転対称軸のない自由曲面を用いることも可能ではあるが、回転対称非球面の方が光学設計上では有利であり、またミラー板12を成形する金型の製造コストも抑えることができる。
図4に示すように、ミラー板12は、それぞれビス21aを用いて一対の固定片14を台座24の固定部25との間に締め付けることによって固定される。固定片14は、ミラー板12の前面部に形成された非球面の面外にあり、しかも上端部に寄った位置に設けられているから、ビス21aの締め付けによる応力歪が生じたとしても、その影響で非球面形状が変化することはほとんどない。また、図5に示すように、固定部25の上面と固定片14との間にはスペーサリング22が挟まれ、その厚みを調節することによってミラー板12の姿勢調節を行うことができる。
制限片15は、ビス21bによって台座24に固定される押さえ板23によって支持部26上で支持される。図6にも示すように、押さえ板23にはコイルバネ31の一端が保持され、コイルバネ31の先端が制限片15の凹部17に進入している。また、制限片15の底面には半球状の突起35が一体に形成され、支持部26の上面に形成された円形の凹部36に入り込んでいる。凹部36の内径は突起35の外形よりも大きくしてあるため、制限片15はコイルバネ31の付勢力で支持部26に押し付けられてはいるが、上面に垂直な面内では自由度を持って支持されるようになる。
このように、台座24はミラー板12に一体成形された一対の固定片14がビス止めされる固定部25と、ミラー板12に一体成形された制限片15をコイルバネ31の付勢力を利用して稼動に支持する支持部26及び押さえ板23とを有し、ミラー板12に形成された非球面ミラー2を投射レンズ系4の光軸6に対して一定の姿勢に保つように保持するミラー保持部材として機能している。
上記台座24を用いてミラー板12を保持することによって、非球面ミラー2の性能を良好に維持することができる。例えば、プロジェクタに不用意な外力が加わった場合、制限片15はコイルバネ31の付勢を受けながらも可動に支持されているだけなので、その衝撃を吸収することができる。また、プロジェクタの使用中には光源ランプからの熱でミラー板12がわずかながら膨張するような場合には、同様に制限片15が移動することによって膨張に伴う非球面ミラー2の変形が緩和され、非球面ミラー2が大きくたわむことを防ぐことができる。
このように制限片15を可動に支持することに伴い、非球面ミラー2の下部には多少のずれが生じることになる。しかし、非球面ミラー3の下部で反射されスクリーン5の下端部に向かう光線は、画面中心に向かう光線と比較しても非球面ミラー2の位置ずれに対して光路のずれが小さいので、スクリーン5上で画像が大きくゆがむことはない。一方、ミラー板12の上端側に設けられた一対の固定片14は台座24の固定部25に固定されているから、非球面ミラー2の上端側はほとんど位置ずれすることがない。したがって、スクリーン5の上端側に投射される光線のブレは小さく押さえられ、スクリーン5に投射される画像を大きく劣化させることがない。
〔第2実施形態〕
非球面ミラー2の形態として、全体的に凹面型である非球面ミラー2を用いたものである。図7に示すように、第1実施形態とは映像光の反射の仕方が異なっている。投射レンズ系4から出射した画像光のうち、非球面ミラー2の下部で反射した光線はスクリーン5の上端部に向かう。一方、非球面ミラー2の上部で反射した光線はスクリーン5の下端部に向かう。そのときの反射角をそれぞれθ3、θ4としたとき、θ3>θ4の関係がある。第1実施形態とは光線の反射の仕方が異なるので、非球面ミラー2の下部の方が、非球面ミラー2の上部よりもその面精度を厳しく管理しておく必要がある。そのため、図8に示すように、固定片14がミラー板12の左右下端部に、制限片15が上端部中央に一体成形されている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
このように、ミラー板12の左右下端部に一対の固定片14を、ミラー板12の上端部中央に制限片15を一体成形したことで、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、第1実施形態とは異なる位置に固定片14を成形したことで、非球面ミラー2の固定位置の選択肢を増やすことができる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、前記実施形態では、プロジェクタ1はスクリーン5の下方に設置されているが、その他、スクリーン5の左方、右方、及び上方などに設置してもかまわない。その場合、スクリーン5に投影される画像光のうち、非球面ミラー2での反射角がθ1となる位置で反射される画像光は、プロジェクタ1と最も離れた位置に結像するように設置する必要がある。また、スクリーン5に投影される画像光のうち、非球面ミラー2での反射角がθ2となる位置で反射される画像光は、プロジェクタ1と最も近い位置に結像するように設置する必要がある。
1 プロジェクタ
2 非球面ミラー
3 本体
4 投射レンズ系
5 スクリーン
6 光軸
7 反射光軸
12 ミラー板
14 固定片
15 制限片
16 穴
17、36 凹部
21a、21b ビス
22 スペーサリング
23 押さえ板
24 台座
25 固定部
26 支持部
31 コイルバネ
35 突起

Claims (4)

  1. 投射レンズ系から出射した画像光をスクリーンにむけて反射する非球面形状のミラー面が形成されたミラー板と、
    前記ミラー面で反射してスクリーンに向けられる光線のうち、反射角が相対的に大きくなるミラー面の端部側で前記ミラー板に一体化された固定片と、
    前記固定片が固定される固定部と、反射角が相対的に小さくなるミラー面の端部側で前記ミラー板の一部を可動に支持する支持部とを備え、前記投射レンズ系の光軸に対して前記ミラー面が一定姿勢に保たれるようにミラー板を保持するミラー保持部材と、
    を備えたことを特徴とする反射型プロジェクタ。
  2. 前記固定片が、前記投射レンズの光軸と前記ミラー面の反射光の光軸とを含む面に関して対称となる位置にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1記載の反射型プロジェクタ。
  3. 前記支持部で支持されるミラー板の一部が、前記投射レンズの光軸と前記ミラー面の反射光の光軸とを含む面上に設けられていることを特徴とする請求項1記載の反射型プロジェクタ。
  4. 前記ミラー面が、回転対称軸をもつ非球面形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の反射型プロジェクタ。

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