Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2015214636A - 粘着剤組成物 - Google Patents

粘着剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2015214636A
JP2015214636A JP2014097374A JP2014097374A JP2015214636A JP 2015214636 A JP2015214636 A JP 2015214636A JP 2014097374 A JP2014097374 A JP 2014097374A JP 2014097374 A JP2014097374 A JP 2014097374A JP 2015214636 A JP2015214636 A JP 2015214636A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sensitive adhesive
isocyanate
adhesive composition
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014097374A
Other languages
English (en)
Inventor
加藤 卓
Takashi Kato
卓 加藤
聡士 山口
Satoshi Yamaguchi
聡士 山口
伸一郎 河原
Shinichiro Kawahara
伸一郎 河原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitta Corp
Original Assignee
Nitta Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitta Corp filed Critical Nitta Corp
Priority to JP2014097374A priority Critical patent/JP2015214636A/ja
Priority to TW104112041A priority patent/TW201544567A/zh
Priority to KR1020150053530A priority patent/KR20150128556A/ko
Priority to CN201510213931.4A priority patent/CN105086913A/zh
Publication of JP2015214636A publication Critical patent/JP2015214636A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

【課題】室温雰囲気下において被着体に対する粘着力が高く、110℃以下といった比較的低温での加熱処理によって粘着力を低下させることができ、被着体を容易に剥離することができる粘着剤組成物を提供する。
【解決手段】本発明の粘着剤組成物は、ブロック型イソシアネートと、イソシアネート基と反応可能な官能基を有するアクリル系粘着剤とを含有し、前記ブロック型イソシアネートは、イソシアネート化合物のイソシアネート基がピラゾール系ブロック剤によって保護された構造を有している。
【選択図】なし

Description

本発明は、室温雰囲気下において被着体に対する粘着力が高く、加熱によって粘着力を低下させることができる粘着剤組成物に関する。
従来、光学部材(例えば、各種レンズ、反射鏡、光学フィルターなど)の製造工程、これらの光学部材を用いて光学機器を製造する工程、電子部品の組み立て工程などにおいて、例えば仮固定のために、粘着剤を使用することがある。このような粘着剤は仮固定のために用いられるため、十分な粘着性を有し、かつ被着体を容易に剥離することができる剥離容易性も求められる。このような粘着剤として、例えば、特許文献1には、高い常温粘着力を有し、加熱後再剥離が容易な粘着剤が記載されている。この粘着剤は、被着体を剥離する際に少なくとも130℃程度まで加熱する必要がある。
しかし、被着体(光学部材、電子部品など)の中には、高温雰囲気下に曝すことができないものも存在する。そのため、従来の粘着剤は、このように比較的低温で加熱処理しなければならない被着体に対しては、使用することができないという問題がある。
特開平7−331219号公報
本発明の課題は、室温雰囲気下において被着体に対する粘着力が高く、110℃以下といった比較的低温での加熱処理によって粘着力を低下させることができ、被着体を容易に剥離することができる粘着剤組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)ブロック型イソシアネートと、イソシアネート基と反応可能な官能基を有するアクリル系粘着剤とを含有する粘着剤組成物であって、前記ブロック型イソシアネートは、イソシアネート化合物のイソシアネート基がピラゾール系ブロック剤によって保護された構造を有している、粘着剤組成物。
(2)前記ピラゾール系ブロック剤が、3,5−ジメチルピラゾール、ピラゾールおよび3−メチルピラゾールからなる群より選択される少なくとも1種である、前記(1)に記載の粘着剤組成物。
(3)前記イソシアネート化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートおよび水添キシレンジイソシアネートからなる群より選択される少なくとも1種である、前記(1)または前記(2)に記載の粘着剤組成物。
(4)前記イソシアネート基と反応可能な官能基が水酸基である、前記(1)〜前記(3)のいずれかに記載の粘着剤組成物。
(5)前記イソシアネート基と反応可能な官能基が水酸基およびカルボキシル基である、前記(1)〜前記(3)のいずれかに記載の粘着剤組成物。
(6)前記ブロック型イソシアネートが、前記アクリル系粘着剤100重量部に対して、0.1〜20重量部の割合で含有される、前記(1)〜前記(5)のいずれかに記載の粘着剤組成物。
(7)光学部材の仮固定用である、前記(1)〜前記(6)のいずれかに記載の粘着剤組成物。
(8)前記(1)〜前記(7)のいずれかに記載の粘着剤組成物を含む、粘着シート。
(9)フィルム状またはシート状の基材と、基材の少なくとも片面に積層された前記(1)〜前記(7)のいずれかに記載の粘着剤組成物からなる粘着剤層とを含む、粘着テープ。
本発明の粘着剤組成物によれば、室温雰囲気下において被着体に対する粘着力が高く、110℃以下といった比較的低温での加熱処理によって粘着力を低下させることができ、被着体を容易に剥離することができるという効果が得られる。
<粘着剤組成物>
以下、本発明の粘着剤組成物について詳細に説明する。本発明の粘着剤組成物は、ブロック型イソシアネートと、イソシアネート基(−N=C=O)と反応可能な官能基を有するアクリル系粘着剤とを含有する。
(アクリル系粘着剤)
本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系粘着剤は、粘着性を有しかつイソシアネート基と反応可能な官能基を有するアクリル系ポリマーであれば、特に限定されない。このようなポリマーとしては、アルキル(メタ)アクリレートと、水酸基やカルボキシル基などを有する他のモノマーとの共重合体が挙げられる。なお、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」または「メタクリレート」を意味する。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのモノマーは、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水酸基を有するモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。これらのモノマーは、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イソシアネート基と反応可能な官能基としては水酸基が好ましい。そのため、共重合体を構成する他のモノマーとしては水酸基を有するモノマーが好ましく、さらにカルボキシル基を有するモノマーを含んでいてもよい。
アクリル系ポリマーを構成するモノマーのうち、水酸基やカルボキシル基などを有するモノマーは、好ましくは1〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部の割合で含まれる。アクリル系ポリマーの具体的な組成としては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレートを30〜90重量部、メチルアクリレートを0〜60重量部、および2−ヒドロキシエチルアクリレートを1〜30重量部の割合で含むものが挙げられる。
モノマー成分の重合方法としては特に限定されず、例えば溶液重合法、塊状重合法、縣濁重合法、乳化重合法などが挙げられる。例えば、溶液重合法を採用する場合、モノマー成分と溶媒とを混合し、必要に応じて重合開始剤や連鎖移動剤を添加して、撹拌しながら40〜90℃程度で2〜10時間程度反応させればよい。
アクリル系粘着剤の重量平均分子量は特に限定されず、好ましくは30万〜120万程度、より好ましくは40万〜120万である。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、得られた測定値をポリスチレン換算した値である。
(ブロック型イソシアネート)
イソシアネート化合物は、水酸基やカルボキシル基などを有するアクリル系粘着剤と室温(23℃)でも反応(架橋反応)して硬化する。すなわち、室温でもイソシアネート基と水酸基やカルボキシル基とが結合するため、結果として粘着剤組成物の粘着力が低下する。これに対し、イソシアネート基がブロック剤によって保護されたブロック型イソシアネートを用いると、粘着剤組成物中に反応可能なイソシアネート基が存在しないため、粘着剤組成物は室温では硬化しない。したがって、ブロック型イソシアネートを含有する粘着剤組成物は、室温でもその粘着性によって被着体を固定することができる。
一方、ブロック型イソシアネートは、加熱するとイソシアネート化合物を生じる。すなわち、イソシアネート基がブロック剤によって保護されたブロック型イソシアネートは、加熱によって、ブロック剤が脱離して(脱保護され)、反応可能なイソシアネート基を有するイソシアネート化合物が生じる。このイソシアネート化合物がアクリル系粘着剤と反応(架橋反応)し、硬化して粘着力が低下する。これが、ブロック型イソシアネートを含有する粘着剤組成物において、室温では粘着力を有し、加熱によって粘着力が低下するメカニズムである。
従来の粘着剤組成物は、上述のように、加熱によって粘着力を低下させるには少なくとも130℃程度まで加熱する必要がある。すなわち、従来の粘着剤組成物に含まれるブロック型イソシアネートは、少なくとも130℃程度で加熱しないとイソシアネート化合物を生じない(脱保護されない)。
一方、本発明の粘着剤組成物に含まれるブロック型イソシアネートは、イソシアネート化合物のイソシアネート基がピラゾール系ブロック剤によって保護された構造を有している。このような構成によれば、110℃以下(好ましくは50〜110℃)といった比較的低温の加熱条件下でも脱保護され、イソシアネート化合物を生じる。したがって、本発明の粘着剤組成物は、110℃以下(好ましくは50〜110℃)といった比較的低温での加熱処理によって粘着力が低下する。そのため、本発明の粘着剤組成物は、高温雰囲気下に曝すことができない被着体に対しても使用することができる。
イソシアネート化合物としては、例えばジイソシアネート系の化合物が用いられ、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、それらのビウレット変位体、アダクト変位体、イソシアヌレート変位体などが挙げられる。これらの中でも、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートまたは水添キシレンジイソシアネートが好ましい。イソシアネート化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ピラゾール系ブロック剤としては、ピラゾールおよびその誘導体であれば特に限定されず、例えば、ピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール、3-メチルピラゾールなどが挙げられる。これらの中でも、3,5−ジメチルピラゾールが好ましい。ピラゾール系ブロック剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の粘着剤組成物に含まれるブロック型イソシアネートは、イソシアネート化合物とピラゾール系ブロック剤とをイソシアネートに対して不活性な溶剤中に混合し、撹拌して得られる。例えば、イソシアネート化合物がジイソシアネートの場合、イソシアネート化合物とピラゾール系ブロック剤とを1:2の割合(モル比)で混合すればよい。
本発明の粘着剤組成物において、ブロック型イソシアネートは、アクリル系粘着剤100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは1〜15重量部の割合で含有される。
本発明の粘着剤組成物には、例えば、架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤などの各種添加剤を添加することができる。また、本発明の粘着剤組成物の使用方法は特に限定されず、粘着剤組成物をそのまま粘着剤として使用してもよく、必要に応じて粘着剤組成物と溶剤とを混合して使用してもよい。あるいは、下記のように、本発明の粘着剤組成物を粘着シート、粘着テープなどに加工して使用してもよい。
<粘着シート>
粘着シートとしては、例えば基材レスのシート状の形態が挙げられる。このような基材レスの粘着シートは、例えば、離型フィルム(シリコーンなどの離型剤が塗布されたポリエチレンテレフタレートフィルムなど)に本発明の粘着剤組成物を塗布し、乾燥させて得られる。通常、粘着剤組成物の塗布後、粘着剤組成物の上にさらに離型フィルムを貼付するため、粘着シートは離型フィルムで挟まれている。離型フィルムは、好ましくは5〜500μm、より好ましくは25〜250μmの厚みを有しており、粘着シートの使用時に剥離される。粘着シートは、好ましくは5〜400μm、より好ましくは10〜300μmの厚みを有する。
塗布方法は特に限定されず、例えば、粘着剤組成物と溶剤とを混合して塗布液を調製し、塗布液をコーターなどによって塗布する方法が挙げられる。コーターとしては、例えばナイフコーター、ロールコーター、カレンダーコーター、コンマコーター、グラビアコーター、ロッドコーターなどが挙げられる。
<粘着テープ>
本発明の粘着剤組成物を粘着テープとして使用する場合には、本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層を、フィルム状またはシート状の基材の少なくとも片面に積層すればよい。基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂製の基材が挙げられる。
基材は、単層構造または多層構造のいずれであってもよく、通常5〜500μm程度、好ましくは25〜250μm程度の厚みを有する。基材には、粘着剤層に対する密着性を高める上で、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、ブラスト処理、ケミカルエッチング処理、プライマー処理などの表面処理が施されていてもよい。
基材に粘着剤層を積層させる方法としては、上述のように、粘着剤組成物と溶剤とを混合して塗布液を調製し、塗布液をコーターなどで塗布すればよい。粘着剤層は、好ましくは5〜400μm、より好ましくは10〜300μmの厚みを有する。
基材の両面に粘着剤層を積層させる場合、各粘着剤層の厚みは同じでもよく、異なっていてもよい。各粘着剤層を形成する粘着剤組成物の組成は同じでもよく、異なっていてもよい。さらに、片面に本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層が積層されていれば、他面は本発明の粘着剤組成物以外の粘着剤(例えば、感圧性粘着剤など)からなる粘着剤層が積層されていてもよい。感圧性粘着剤としては、例えば、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、スチレン−ブタジエンラテックスベース粘着剤、アクリル系粘着剤などが挙げられる。
さらに、粘着テープの粘着剤層の表面には、通常、離型フィルムが積層されており、この離型フィルムは粘着テープの使用時に剥離される。離型フィルムとしては、上述の粘着シートで説明した離型フィルムが用いられる。
本発明の粘着剤組成物は、室温雰囲気下において被着体に対する粘着力が高く、110℃以下(好ましくは50〜110℃)といった比較的低温での加熱処理によって粘着力を低下させることができ、被着体を容易に剥離することができるという効果を発揮する。
したがって、本発明の粘着剤組成物は、光学部材の製造工程や、これらの光学部材を用いて光学機器を製造する工程において、部材などを仮固定するための粘着剤として好適に使用することができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(合成例1:アクリル系粘着剤の合成)
2−エチルヘキシルアクリレートを35重量部、メチルアクリレートを50重量部、および2−ヒドロキシエチルアクリレートを10重量部の割合で反応容器に加えた。次いで、モノマー混合物100重量部に対して200重量部の溶媒を反応容器に加えた。溶媒としては、酢酸エチル:トルエン=85:15(重量比)の混合溶媒を用いた。55℃で4時間撹拌して、これらのモノマーを共重合させ、アクリル系ポリマー(アクリル系粘着剤)を得た。得られたアクリル系粘着剤の重量平均分子量は70万であった。
(実施例1)
合成例1で得られたアクリル系粘着剤100重量部に対して、ブロック型イソシアネート1を5重量部の割合で混合して混合物を得た。ブロック型イソシアネート1は、イソシアネート基を3,5−ジメチルピラゾール(DMP)によって保護したヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)である。ブロック型イソシアネート1は、50重量部のHDIと、イソシアネートのNCO含有モル量に対して1.05倍モル量のDMPとを一括で混合し、固形分50重量%となるように酢酸エチルで希釈した後、室温(23℃)で60分間撹拌して得た。HDIのイソシアネート基がDMPで保護されていることは、FT−IRを用いて確認した。得られた混合物に、固形分が30重量%となるように酢酸エチルを加えて塗布液を調製した。この塗布液を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ100μm)の片面に塗布して乾燥させ、粘着剤層(厚さ80μm)が形成された粘着テープを得た。
(実施例2〜8および比較例1)
ブロック型イソシアネート1の代わりに表1に示すブロック型イソシアネートを用いた以外は、実施例1と同様の手順で塗布液を調製した。得られた塗布液を用いて実施例1と同様の手順で粘着テープを得た。なお、表1に示すブロック型イソシアネート2〜6は以下のとおりであり、下記のイソシアネート化合物とブロック剤とを実施例1に記載の割合(モル比)で用いた以外は、ブロック型イソシアネート1と同様の手順で得た。
ブロック型イソシアネート2:イソシアネート基をDMPによって保護したヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)。
ブロック型イソシアネート3:イソシアネート基をDMPによって保護したトリレンジイソシアネート(TDI)。
ブロック型イソシアネート4:イソシアネート基をDMPによって保護したキシレンジイソシアネート(XDI)。
ブロック型イソシアネート5:イソシアネート基をDMPによって保護した水添キシレンジイソシアネート(HXDI)。
ブロック型イソシアネート6:イソシアネート基をメチルエチルケトンオキシムによって保護したヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)。
(比較例2)
ブロック型イソシアネート1を用いなかった以外は、実施例1と同様の手順で塗布液を調製した。得られた塗布液を用いて実施例1と同様の手順で粘着テープを得た。
<評価>
実施例1〜8、比較例1および2で得られた粘着テープについて、180°剥離強度を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
(180°剥離強度)
実施例および比較例で得られた粘着テープについて、まず、室温(23℃)における180°剥離強度をJIS Z0237に準拠して測定した。具体的には、室温で粘着テープにポリイミドフィルムを貼着し、20分間静置した後にロードセルを用いて300mm/分の速度で180°剥離し、室温における180°剥離強度を測定した。表1に示すようにいずれの粘着テープも高い剥離強度を有しており、室温で十分な粘着力を有していることがわかる。
次に、室温で粘着テープにポリイミドフィルムを貼着し、20分間静置した後に90℃雰囲気下で5分間静置して、180°剥離強度(硬化前粘着力)を測定した。なお、実施例3および5で得られた粘着テープについては、90℃ではなく、それぞれ85℃および60℃雰囲気下で静置して測定した。
次に、表1に記載の加熱条件で加熱して硬化させた後、90℃雰囲気下で5分間静置して、180°剥離強度(硬化後粘着力)を測定した。なお、実施例3および5で得られた粘着テープについては、90℃ではなく、それぞれ硬化させた85℃および60℃雰囲気下で静置して測定した。
得られた硬化前粘着力と硬化後粘着力とから、下記の式を用いて粘着力低下率を算出した。
粘着力低下率(%)={1−(硬化後粘着力)/(硬化前粘着力)}×100
算出した粘着力低下率を下記の基準で評価した。なお、粘着力低下率が0%未満(マイナス)の場合は、硬化後(加熱後)に粘着力が増加したことを示す。
◎:粘着力低下率が70%を超える場合。
○:粘着力低下率が40%を超え70%以下の場合。
△:粘着力低下率が0%を超え40%以下の場合。
×:粘着力低下率が0%以下の場合。
Figure 2015214636
表1から明らかなように、実施例1〜8の粘着テープは、いずれも110℃以下の加熱条件でも粘着力が低下しており、被着体を剥離するために従来のように130℃以上の高温条件で処理する必要がないことがわかる。一方、ピラゾール系以外のブロック剤によって保護されたブロック型イソシアネートを用いた比較例1の粘着テープ、およびブロック型イソシアネートを用いなかった比較例2の粘着テープは、110℃の加熱条件では、粘着力が増加していることがわかる。

Claims (9)

  1. ブロック型イソシアネートと、
    イソシアネート基と反応可能な官能基を有するアクリル系粘着剤と、
    を含有する粘着剤組成物であって、
    前記ブロック型イソシアネートは、イソシアネート化合物のイソシアネート基がピラゾール系ブロック剤によって保護された構造を有している、粘着剤組成物。
  2. 前記ピラゾール系ブロック剤が、3,5−ジメチルピラゾール、ピラゾールおよび3−メチルピラゾールからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. 前記イソシアネート化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートおよび水添キシレンジイソシアネートからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
  4. 前記イソシアネート基と反応可能な官能基が水酸基である、請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤組成物。
  5. 前記イソシアネート基と反応可能な官能基が水酸基およびカルボキシル基である、請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤組成物。
  6. 前記ブロック型イソシアネートが、前記アクリル系粘着剤100重量部に対して、0.1〜20重量部の割合で含有される、請求項1〜5のいずれかに記載の粘着剤組成物。
  7. 光学部材の仮固定用である、請求項1〜6のいずれかに記載の粘着剤組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の粘着剤組成物を含む、粘着シート。
  9. フィルム状またはシート状の基材と、基材の少なくとも片面に積層された請求項1〜7のいずれかに記載の粘着剤組成物からなる粘着剤層とを含む、粘着テープ。
JP2014097374A 2014-05-09 2014-05-09 粘着剤組成物 Pending JP2015214636A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014097374A JP2015214636A (ja) 2014-05-09 2014-05-09 粘着剤組成物
TW104112041A TW201544567A (zh) 2014-05-09 2015-04-15 黏著劑組成物
KR1020150053530A KR20150128556A (ko) 2014-05-09 2015-04-16 점착제 조성물
CN201510213931.4A CN105086913A (zh) 2014-05-09 2015-04-29 粘合剂组合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014097374A JP2015214636A (ja) 2014-05-09 2014-05-09 粘着剤組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015214636A true JP2015214636A (ja) 2015-12-03

Family

ID=54568268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014097374A Pending JP2015214636A (ja) 2014-05-09 2014-05-09 粘着剤組成物

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2015214636A (ja)
KR (1) KR20150128556A (ja)
CN (1) CN105086913A (ja)
TW (1) TW201544567A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021025026A (ja) * 2019-08-08 2021-02-22 達興材料股▲ふん▼有限公司Daxin Materials Corporation 仮貼組成物、仮貼膜、複合膜、被加工物の仮貼方法、及び、半導体ウエハーパッケージ
CN116376464A (zh) * 2023-04-10 2023-07-04 杭州师范大学 一种高粘接强度、高耐热性的热熔胶膜及其制备方法和应用

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108102571A (zh) * 2017-11-24 2018-06-01 烟台德邦科技有限公司 一种太阳能双玻光伏组件层压封边减粘胶带及其制备方法
WO2019235287A1 (ja) * 2018-06-06 2019-12-12 積水化学工業株式会社 粘着テープ
CN109371683B (zh) * 2018-08-14 2024-10-18 江志平 一种橡胶制品用纤维骨架浸胶材料及其制备和使用方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4976837A (en) * 1984-02-29 1990-12-11 The Baxenden Chemical Co. Blocked isocyanates
JP2007284576A (ja) * 2006-04-17 2007-11-01 Nitto Denko Corp 粘着シート及びそれを用いた被着体の加工方法
JP2008019341A (ja) * 2006-07-13 2008-01-31 Nitto Denko Corp 活性エネルギー線硬化型再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート
JP2011053544A (ja) * 2009-09-03 2011-03-17 Nitto Denko Corp 光学部材用粘着剤、粘着剤付光学部材、粘着剤付光学部材の製造方法、および、画像表示装置
DE202007019297U1 (de) * 2007-10-19 2011-11-14 Nitto Denko Corp. Ein Klebeband
JP2014500360A (ja) * 2010-11-23 2014-01-09 アドヒーシブズ・リサーチ・インコーポレーテッド 反応性導電性感圧接着テープ
WO2015012134A1 (ja) * 2013-07-25 2015-01-29 株式会社Adeka 熱硬化型粘着性組成物
JP2015166451A (ja) * 2014-02-12 2015-09-24 東洋インキScホールディングス株式会社 黒色硬化性接着性樹脂組成物、およびそれを用いてなる太陽電池裏面保護シート

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4976837A (en) * 1984-02-29 1990-12-11 The Baxenden Chemical Co. Blocked isocyanates
JP2007284576A (ja) * 2006-04-17 2007-11-01 Nitto Denko Corp 粘着シート及びそれを用いた被着体の加工方法
JP2008019341A (ja) * 2006-07-13 2008-01-31 Nitto Denko Corp 活性エネルギー線硬化型再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート
DE202007019297U1 (de) * 2007-10-19 2011-11-14 Nitto Denko Corp. Ein Klebeband
JP2011053544A (ja) * 2009-09-03 2011-03-17 Nitto Denko Corp 光学部材用粘着剤、粘着剤付光学部材、粘着剤付光学部材の製造方法、および、画像表示装置
JP2014500360A (ja) * 2010-11-23 2014-01-09 アドヒーシブズ・リサーチ・インコーポレーテッド 反応性導電性感圧接着テープ
WO2015012134A1 (ja) * 2013-07-25 2015-01-29 株式会社Adeka 熱硬化型粘着性組成物
JP2015166451A (ja) * 2014-02-12 2015-09-24 東洋インキScホールディングス株式会社 黒色硬化性接着性樹脂組成物、およびそれを用いてなる太陽電池裏面保護シート

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
POLYMERS PAINT COLOUR JOUNAL, vol. 189, no. 4419, JPN6017049571, pages 38 - 40, ISSN: 0003708750 *
塗装工学, vol. 32, no. 8, JPN6017049570, pages 324 - 330, ISSN: 0003708749 *

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021025026A (ja) * 2019-08-08 2021-02-22 達興材料股▲ふん▼有限公司Daxin Materials Corporation 仮貼組成物、仮貼膜、複合膜、被加工物の仮貼方法、及び、半導体ウエハーパッケージ
US12043770B2 (en) 2019-08-08 2024-07-23 Daxin Materials Corporation Temporary bonding composition, temporary bonding film, composite film, temporary bonding method and semiconductor wafer package
CN116376464A (zh) * 2023-04-10 2023-07-04 杭州师范大学 一种高粘接强度、高耐热性的热熔胶膜及其制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
CN105086913A (zh) 2015-11-25
TW201544567A (zh) 2015-12-01
KR20150128556A (ko) 2015-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4623485B2 (ja) 粘着剤組成物及び表面保護フィルム
JP5872798B2 (ja) 再剥離用粘着テープおよびその製造方法
US9109142B2 (en) Photocurable adhesive composition, photocurable adhesive layer, and photocurable adhesive sheet
JP5693288B2 (ja) 粘接着剤組成物、粘接着剤層、および粘接着シート
TWI491694B (zh) A photohardenable adhesive composition, a photohardenable adhesive layer, and a photohardenable adhesive sheet
JP2002356662A (ja) 再剥離性粘着剤組成物及び再剥離用粘着シート
JP2018016785A (ja) 樹脂組成物、樹脂層、および積層シート
JP2015214636A (ja) 粘着剤組成物
JP5639438B2 (ja) 感温性粘着剤
TW202035606A (zh) 黏著片材
EP2508583B1 (en) Photocurable pressure-sensitive adhesive composition, photocurable pressure-sensitive adhesive layer, and photocurable pressure-sensitive adhesive sheet
JP2011225704A (ja) 光学部材用粘着剤組成物、光学部材用粘着剤層、粘着型光学部材及び画像表示装置
JP6399565B2 (ja) 粘着剤組成物及び粘着シート
JP4968764B2 (ja) 粘着剤組成物、粘着剤層およびその製造方法、ならびに粘着シート類
JP2017132872A (ja) 粘着剤組成物、粘着部材、光学部材、および電子部材
JPH11116927A (ja) アクリル系粘着剤組成物、粘着テープ及び粘着剤層の形成方法
WO2018012161A1 (ja) 樹脂組成物、樹脂層、および積層シート
WO2022163166A1 (ja) アクリル系粘着剤シート、アクリル系粘着剤組成物、粘着フィルム、及び、フレキシブルデバイス
JP2008038103A (ja) 耐熱性粘着剤組成物
TW202319498A (zh) 黏著片材
JP7256809B2 (ja) 粘着剤組成物および粘着テープ
TWI801499B (zh) 雙面膠黏片及其用途
JP2018090712A (ja) 樹脂層、および積層シート
JP2017132871A (ja) 粘着剤組成物、粘着部材、光学部材、および電子部材
WO2022163165A1 (ja) アクリル系粘着剤、アクリル系粘着剤組成物、粘着フィルム、及び、フレキシブルデバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170407

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171226

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180330

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180703