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JP2011053544A - 光学部材用粘着剤、粘着剤付光学部材、粘着剤付光学部材の製造方法、および、画像表示装置 - Google Patents

光学部材用粘着剤、粘着剤付光学部材、粘着剤付光学部材の製造方法、および、画像表示装置 Download PDF

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JP2011053544A JP2009203800A JP2009203800A JP2011053544A JP 2011053544 A JP2011053544 A JP 2011053544A JP 2009203800 A JP2009203800 A JP 2009203800A JP 2009203800 A JP2009203800 A JP 2009203800A JP 2011053544 A JP2011053544 A JP 2011053544A
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道夫 薩摩
Yutaka Moroishi
裕 諸石
Fumiko Nakano
史子 中野
Aimi Matsuura
愛美 松浦
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Nitto Denko Corp
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Abstract

【課題】耐湿性、耐水性を向上させることができる光学部材用粘着剤、その光学部材用粘着剤により形成される粘着剤層を有する粘着剤付光学部材、その粘着剤付光学部材の製造方法、および、その粘着剤付光学部材を備える画像表示装置を提供すること。
【解決手段】
ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤を含有するモノマー乳化物を乳化重合させることにより得られるアクリル系ポリマーエマルションと、イソシアネート基含有化合物とを含有させて、粘着剤層を形成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学部材用粘着剤、粘着剤付光学部材、粘着剤付光学部材の製造方法、および、画像表示装置に関し、詳しくは、フラットディスプレイパネルなどの画像表示装置に用いられる偏光板、位相差板、楕円偏光板などの光学部材を貼着するための光学部材用粘着剤、その光学部材用粘着剤により形成される粘着剤層を有する粘着剤付光学部材、その粘着剤付光学部材の製造方法、および、その粘着剤付光学部材を備える画像表示装置に関する。
従来より、各種産業用途に用いられる粘着シートとして、基材に、粘着剤組成物からなる粘着剤層を積層する粘着シートが知られている。
そのような粘着剤組成物として、環境負荷を低減する観点から、分散媒として有機溶剤を用いる溶剤型粘着剤組成物に代替して、分散媒として水を用いる水分散型粘着剤組成物が知られている。
しかし、このような水分散型粘着組成物は、溶剤型粘着剤組成物に比べて、接着性が低く、耐湿性、耐水性も低いという不具合がある。
そこで、耐湿性、耐水性を向上させた水分散型粘着組成物として、例えば、アクリル酸エステルと、反応性ノニオン乳化剤とを含有する乳化モノマーを乳化重合させることによって得られるアクリル系エマルション型粘着剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−143444号公報
しかるに、上記した特許文献1に記載のアクリル系エマルション型粘着剤では、反応性ノニオン乳化剤を含有している。
そのため、アクリル系エマルション型粘着剤を塗布、乾燥させて粘着剤層を形成したときには、反応性ノニオン乳化剤の親水性により、やはり、粘着剤層の耐湿性、耐水性が十分に得られないという不具合がある。
そこで、本発明の目的は、耐湿性、耐水性を向上させることができる光学部材用粘着剤、その光学部材用粘着剤により形成される粘着剤層を有する粘着剤付光学部材、その粘着剤付光学部材の製造方法、および、その粘着剤付光学部材を備える画像表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の光学部材用粘着剤は、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有するモノマー混合物と、ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤とを含有するモノマー乳化物を乳化重合させることにより得られるアクリル系ポリマーエマルションと、イソシアネート基含有化合物とを含有することを特徴としている。
また、本発明の光学部材用粘着剤は、前記ノニオン性界面活性剤は、前記モノマー混合物100重量部に対して0.1〜10重量部、含有されることが好適である。
また、本発明の光学部材用粘着剤は、前記ノニオン性界面活性剤は、ラジカル重合可能な官能基を有することが好適である。
また、本発明の光学部材用粘着剤は、さらに、前記モノマー混合物100重量部に対して0.01〜1重量部のシランカップリング剤を含有することが好適である。
また、本発明の光学部材用粘着剤は、前記イソシアネート基含有化合物は、前記アクリル系ポリマーエマルション100重量部に対して0.1〜100重量部、含有されることが好適である。
また、本発明の光学部材用粘着剤は、前記イソシアネート基含有化合物は、複数のイソシアネート基を有することが好適である。
また、本発明の光学部材用粘着剤は、前記イソシアネート基含有化合物は、水に分散することが好適である。
また、本発明の光学部材用粘着剤は、前記イソシアネート基含有化合物において、イソシアネート基は、保護基により保護されており、保護基を離脱させるための解離温度が、80℃以上200℃以下であることが好適である。
また、本発明の粘着剤付光学部材は、剥離性支持部材と、前記光学部材用粘着剤を、前記剥離性支持部材の表面に塗布し、乾燥させることにより形成される粘着剤層と、前記粘着剤層に対して、前記剥離性支持部材と反対側の表面に配置される光学部材用基材とを備えることを特徴としている。
また、本発明の光学部材用粘着剤は、剥離性支持部材、前記光学部材用粘着剤のうち、アクリル系ポリマーエマルションを、前記剥離性支持部材の表面に塗布し、乾燥させることにより形成されるアクリル層と、前記光学部材用粘着剤のうち、イソシアネート基含有化合物を、前記光学部材用基材の表面に塗布し、乾燥させることにより形成されるイソシアネート層とを積層させることにより形成される粘着剤層、および、前記粘着剤層に対して、前記剥離性支持部材と反対側の表面に配置される光学部材用基材を備えることを特徴としている。
また、本発明の粘着剤付光学部材の製造方法は、剥離性支持部材を準備し、その表面に、前記光学部材用粘着剤を塗布し、乾燥させて粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、光学部材用基材を準備し、前記剥離性支持部材と反対側の前記粘着剤層の表面に、前記光学部材用基材を配置する配置工程とを備えることを特徴としている。
また、本発明の粘着剤付光学部材の製造方法は、剥離性支持部材を準備し、その表面に、前記光学部材用粘着剤のうち、アクリル系ポリマーエマルションを塗布し、乾燥させてアクリル層を形成するアクリル層形成工程と、光学部材用基材を準備し、その表面に、前記光学部材用粘着剤のうち、イソシアネート基含有化合物を塗布し、乾燥させてイソシアネート層を形成するイソシアネート層形成工程と、前記アクリル層と前記イソシアネート層とを積層させる積層工程とを備えることを特徴としている。
また、本発明の粘着剤付光学部材の製造方法は、前記イソシアネート層形成工程において、光学部材用基材の表面にイソシアネート基含有化合物を塗布した後、40℃以上90℃以下で乾燥させることが好適である。
本発明の画像表示装置は、前記粘着剤付光学部材を備えることを特徴としている。
本発明の光学部材用粘着剤によれば、ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤を含有するモノマー乳化物を乳化重合させることにより得られるアクリル系ポリマーエマルションと、イソシアネート基含有化合物とを含有している。
そのため、光学部材用粘着剤を塗布、乾燥させて粘着剤層を形成するときに、ノニオン性界面活性剤のヒドロキシ基と、イソシアネート基含有化合物のイソシアネート基とを反応させることができる。
その結果、粘着剤層の耐湿性、耐水性を向上させることができる。
本発明の光学部材用粘着剤は、アクリル系ポリマーエマルションと、イソシアネート基含有化合物とを含有している。
アクリル系ポリマーエマルションは、モノマー混合物と、ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤とを含有するモノマー乳化物を、乳化重合させることにより得られる。
モノマー混合物は、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有している。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、メタクリル酸アルキルエステルおよび/またはアクリル酸アルキルエステルであって、下記の一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
CH=CR1COOR2 (1)
(一般式(1)中、R1は、水素原子またはメチル基を、R2は、炭素数1〜18の直鎖、分岐または環状のアルキル基を示す)
R2としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、へプチル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ボルニル基、イソボルニル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、ステアリル基、イソステアリル基などが挙げられる。
そのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸へプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリルなどの炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、好ましくは、炭素数1〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、より好ましくは、炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、適宜、単独または併用して用いられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、モノマー混合物100重量部中に、例えば、50重量部以上、好ましくは、80重量部以上配合される。
また、モノマー混合物は、必要により、上記した(メタ)アクリル酸アルキルエステルの他に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な共重合性モノマーを含有することができる。
共重合性モノマーとしては、例えば、エポキシ基含有ビニルモノマー、アミド基含有ビニルモノマー、アミノ基含有ビニルモノマー、シアノ基含有ビニルモノマー、イミド基含有ビニルモノマー、カルボキシ基含有ビニルモノマー、ヒドロキシ基含有ビニルモノマーなど、反応性の官能基を含有する官能基含有ビニルモノマーが挙げられる。官能基含有ビニルモノマーは、耐熱性などの調節に架橋点を導入したり、接着性の調節するためなどに配合される。
エポキシ基含有ビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどが挙げられる。
アミド基含有ビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、N−ビニルカルボン酸アミドなどが挙げられる。
アミノ基含有ビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどが挙げられる。
シアノ基含有ビニルモノマーとしては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
イミド基含有ビニルモノマーとしては、例えば、N-シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド系モノマー、例えば、N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミドなどのイタコンイミド系モノマー、例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドなどのスクシンイミド系モノマーが挙げられる。
カルボキシ基含有ビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、ケイ皮酸などの不飽和カルボン酸、例えば、無水フマル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物、例えば、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノブチル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸などの不飽和ジカルボン酸モノエステル、例えば、2−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸、2−メタクリロイルオキシエチルピロメリット酸などの不飽和トリカルボン酸モノエステル、例えば、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレートなどのカルボキシアルキルアクリレートが挙げられる。
ヒドロキシ基含有ビニルモノマーとしては、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチルなどのヒドロキシ基含有アクリル酸エステル、例えば、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールなどの(メタ)アクリル酸グリコールエステル、例えば、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールアルキルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールアルキルエーテル、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールなどの(メタ)アクリル酸グリコールアルキルエーテルが挙げられる。
また、共重合性ビニルモノマーとして、ラジカル重合可能な官能基を複数有する多官能モノマーが挙げられる。多官能モノマーは、粘着剤の凝集特性の調節のために添加される。
多官能モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(モノまたはポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレートや、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(モノまたはポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートの他、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
また、共重合性ビニルモノマーとしては、上記した共重合性ビニルモノマー以外に、
例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、例えば、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレンなどのオレフィン系モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル、例えば、スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル類、例えば、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどのアルコキシ基含有モノマー、例えば、ビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー、例えば、塩化ビニルなどのハロゲン原子含有モノマー、例えば、N−ビニルピロリドン、N−(1−メチルビニル)ピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール、N−ビニルモルホリン、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリロイルモルホリンなどのビニル基含有複素環化合物、例えば、フッ素原子などのハロゲン原子を含有するアクリル酸エステル系モノマーなどが挙げられる。
共重合性ビニルモノマーは、適宜、単独または併用して用いられる。また、共重合性ビニルモノマーとしては、好ましくは、官能基含有ビニルモノマー、より好ましくは、カルボキシ基含有ビニルモノマーが挙げられる。
また、共重合性ビニルモノマーは、重合安定性や接着性などの観点から、モノマー混合物100重量部中に、例えば、10重量部以下、好ましくは、1重量部以下の割合で、配合される。
そして、本発明では、まず、上記した(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、共重合性モノマーを、モノマー混合物として配合するとともに、これに、ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤、水、必要により、シランカップリング剤および連鎖移動剤を配合し、入荷して、モノマー乳化物を調製する。
ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーなどが挙げられる。
また、ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤としては、例えば、上記したノニオン性界面活性剤にプロペニル基やアリルエーテル基などのラジカル重合性の官能基が導入された反応性ノニオン界面活性剤が挙げられる。
反応性ノニオン界面活性剤としては、例えば、アクアロンRN10、20、40などのアクアロンシリーズ(第一工業製薬社製)、アデカリアソープER10、20,30,40などのアデカリアソープシリーズ(ADEKA社製)、ラテムルPD420,430,450などのラテムルシリーズ(花王社製)などが挙げられる。
ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤のHLBは、例えば、12〜20、好ましくは、13〜19である。
ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤は、単独または併用して用いられる。また、ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤の配合割合は、モノマー混合物100重量部に対して、例えば、0.1〜10重量部、好ましくは、0.3〜5重量部の割合で、モノマー乳化物に配合される。ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤の配合量が、上記した範囲より少ないと、モノマー混合物の乳化性や重合安定性が低下する場合があり、また、上記した範囲より多いと、光学部材用粘着剤の接着性や耐水性が低下する場合がある。
なお、モノマー乳化物には、重合性や流動性などを調節するために、光学部材用粘着剤の耐水性に影響を及ぼさない量で、適宜、アニオン界面活性剤を添加することもできる。アニオン界面活性剤を添加量は、例えば、0.5重量部以下である。
シランカップリング剤としては、特に制限されず、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有シランカップリング剤、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンなどのアミノ基含有シランカップリング剤、例えば、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどの(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤、例えば、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのインシアネート基含有シランカップリング剤などが挙げられる。シランカップリング剤を配合することにより、粘着剤の耐久性を向上させることができる。
シランカップリング剤は、単独または併用して用いられる。また、シランカップリング剤は、モノマー混合物100重量部に対して、例えば、0.01〜1重量部、好ましくは、0.02〜0.6重量部、より好ましくは、0.05〜0.3重量部の割合で、モノマー乳化物に配合される。シランカップリング剤の配合量が、0.01重量部より少ない場合は、粘着剤の耐久性の向上を図ることが困難になる場合があり、1重量部より多い場合は、粘着剤層の液晶セルへの接着力を増大させ、粘着剤層の再剥離性を低下させる場合がある。
なお、シランカップリング剤は、モノマー乳化物に配合せずに、乳化重合した後で、アクリル系ポリマーエマルションに添加することもできる。
連鎖移動剤は、乳化重合に通常使用される連鎖移動剤が挙げられ、例えば、1−ドデカンチオール、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸2−エチルへキシル、2,3−ジメルカプト−1−プロパノールなどのメルカプタン類などが挙げられる。
これら連鎖移動剤は、単独または併用して用いられる。また、連鎖移動剤の配合割合は、モノマー混合物100重量部に対して、例えば、0.5重量部以下の割合で、モノマー乳化物に添加される。
モノマー乳化物は、例えば、上記した(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、共重合性モノマーを、モノマー混合物として水中に添加し、これとともに、ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤や、必要により、シランカップリング剤および連鎖移動剤を水中に添加した後、撹拌混合することにより、調製することができる。
なお、水は、モノマー乳化物の調製時にのみ配合してもよく、あるいは、その後に、さらに配合してもよく、後述する重合方法に応じて適宜選択することができる。
また、水の配合割合は、特に制限されないが、乳化重合後のアクリル系ポリマーエマルションの固形分濃度が、例えば、30〜80重量%、好ましくは、40〜70重量%となるように調整する。
次いで、このモノマー乳化物に、重合開始剤および水を加えて、乳化重合する。
重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]水和物などの非塩系のアゾ系重合開始剤、例えば、2’-アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩などの塩酸塩系のアゾ系重合開始剤、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩系重合開始剤、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの過酸化物系重合開始剤、例えば、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組合せ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムとの組合せなどのレドックス系重合開始剤(過酸化物と還元剤との組合せ)などが挙げられ、好ましくは、重合安定性や粘着剤の耐水性などの観点から、非塩系のアゾ系重合開始剤、過酸化物系開始剤などが挙げられる。
重合開始剤は、重合方法や重合条件などによるが、モノマー混合物100重量部に対して、例えば、0.005〜1重量部の割合で、モノマー乳化物に添加される。
また、モノマー乳化物には、必要により、モノマー乳化物の安定化や粘度を調節するために、保護剤や分散剤が添加される。
保護剤や分散剤としては、各種ケン化による水酸基およびアセトアセチル基などを有するポリビニルアルコール系重合体、水溶性セルロース、澱粉などのノニオン性の水溶性ポリマーが挙げられる。
ポリビニルアルコール系重合体としては、例えば、ケン化度が70〜99の各種重合度のポリビニルアルコールが挙げられる。具体的には、クラレポバールPVA124、クラレポバールPVA224E,クラレポバールPVA235などのクラレポバールシリーズ(クラレ社製)、ゴーセノールNH26,ゴーセノールGH23、ゴーセノールZ320などのゴーセノールシリーズ(日本合成化学社製)などが挙げられる。
水溶性セルロースとしては、各種分子量のメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
保護剤や分散剤の分子量(重量平均分子量(Mw))は、例えば、10万以下、好ましくは、1000〜70000である。
保護剤や分散剤は、モノマー混合物100重量部に対して、例えば、10重量部以下、好ましくは、1重量部以下の割合で、モノマー乳化物に配合される。保護剤や分散剤の添加量が、上記した範囲より多いと、耐水接着性や、各種被着体に対する接着性が低下する場合がある。
なお、保護剤や分散剤は、上記したようにモノマー乳化物に配合されてもよく、また、モノマー乳化物を乳化重合した後に、アクリル系ポリマーエマルションに配合されてもよい。
また、モノマー乳化物には、その他の添加剤として、例えば、pH緩衝剤、中和剤、発泡防止剤、安定剤など、乳化重合の添加剤として通常使用される公知のものを適宜添加することができる。
そして、乳化重合の方法は、特に制限されず、一括重合法、全量滴下法、これらを組み合わせた二段重合法などから、適宜選択することができる。
例えば、一括重合法では、反応容器に、モノマー乳化物を調製した後、さらに、この反応容器に、重合開始剤および水を加えて、乳化重合する。
また、例えば、全量滴下法では、まず、モノマー乳化物を調製するとともに、反応容器に、重合開始剤および水を仕込んでおき、次いで、モノマー乳化物を反応容器内に滴下して、乳化重合する。
このような乳化重合によって、モノマー混合物が重合してアクリル系ポリマーが合成され、そのアクリル系ポリマーが水中で乳化している、アクリル系ポリマーエマルションを得ることができる。
なお、アクリル系ポリマーエマルションには、その目的および用途に応じて、粘着付与成分を配合することもできる。
さらにまた、アクリル系ポリマーエマルションには、必要により増粘剤、分散剤、剥離調整剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、顔料、粘着付与成分、染料、老化防止剤、界面活性剤など、アクリル系ポリマーエマルションに通常使用される添加剤を、適宜、添加することができる。これら添加剤の配合割合や配合のタイミングは、特に制限されず、適宜、選択することができる。
また、モノマー混合物にカルボキシル基含有モノマーを配合し、共重合させた場合には、重合後、アクリル系ポリマーエマルションに、アンモニアやアミノ化合物などの揮発性アルカリ化合物を添加してもよい。揮発性アルカリ化合物を添加することにより、アクリル系ポリマーエマルションの粘度を調整することができ、安定性の向上を図ることができる。
イソシアネート基含有化合物としては、例えば、イソシアネート基を複数(2個以上)有する多官能イソシアネートが挙げられる。
多官能イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、イソホロンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。また、多官能イソシアネートとしては、上記したジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体などの変性体なども挙げられる。
また、多官能イソシアネートとしては、例えば、水に分散する自己乳化型イソシアネート、イソシアネート基がアルコール類、フェノール類、オキシム類、ピラゾール類、トリアゾール類、カプロラクタム類などのブロック剤(保護基)により保護されたブロック型イソシアネートなどが挙げられる。具体的には、タケネートWD240、タケネートWB720、タケネートWB920(三井化学社製)、アクアネート210(日本ポリウレタン社製)、デュラネート(旭化成社製)などが挙げられる。
ブロック型イソシアネートは、保護基を離脱させる解離温度が、例えば、80〜200℃、好ましくは、100〜180℃である。
そして、光学部材用粘着剤は、例えば、アクリル系ポリマーエマルションとイソシアネート基含有化合物とを配合した1剤型粘着剤、または、アクリル系ポリマーエマルションとイソシアネート基含有化合物とを別々に準備する2剤型粘着剤として調製される。
光学部材用粘着剤を1剤型粘着剤として調製するには、例えば、まず、イソシアネート基含有化合物を、分散剤や界面活性剤などにより、水に分散させてイソシアネート分散液を調製し、その後、イソシアネート分散液を、アクリル系ポリマーエマルションに配合する。
また、光学部材用粘着剤を1剤型粘着剤として調製するには、好ましくは、イソシアネート基含有化合物として自己乳化型多官能イソシアネートを選択し、まず、自己乳化型多官能イソシアネートを水中に攪拌分散させて、イソシアネート分散液を調製し、その後、イソシアネート分散液を、アクリル系ポリマーエマルションに配合する。
光学部材用粘着剤を1剤型粘着剤として調製する場合には、イソシアネート基含有化合物は、アクリル系ポリマーエマルション100重量部に対して、例えば、0.1〜20重量部、好ましくは、0.2〜10重量部の割合で、配合される。イソシアネート基含有化合物の配合量が、0.1重量部より少ないと、耐水性の向上を図ることが困難な場合があり、20重量部より多いと、光学部材用粘着剤の接着性が低下する場合がある。
なお、光学部材用粘着剤を1剤型粘着剤として調製する場合に、イソシアネート基含有化合物として、ブロック型イソシアネートを選択すると、光学部材用粘着剤の取り扱い性の向上、光学部材用粘着剤のポットライフの長期化を図ることができる。
光学部材用粘着剤を2剤型粘着剤として調製するには、アクリル系ポリマーエマルションとは別に、イソシアネート基含有化合物をトルエンなどの有機溶剤で希釈溶解し、イソシアネート液を調製する。
そして、本発明では、上記した光学部材用粘着剤を用いて、光学部材の片面または両面に粘着剤層を形成し、粘着剤付光学部材を作製する。
光学部材用粘着剤を用いて粘着剤付光学部材を作製するには、例えば、1剤型粘着剤を用いて、剥離性支持部材と光学部材用基材との間に粘着剤層を形成するか、または、2剤型粘着剤を用いて、剥離性支持部材と光学部材用基材との間に粘着剤層を形成する。
1剤型粘着剤を用いて、剥離性支持部材と光学部材用基材との間に粘着剤層を形成するには、まず、剥離性支持部材を準備し、その表面に、1剤型粘着剤を塗布し、乾燥させて粘着剤層を形成する(粘着剤層形成工程)。
剥離性支持部材としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフイルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムなどのプラスチックフィルム、紙、布、不織布などの多孔質材料、ネット、発泡シート、金属箔、およびこれらのラミネート体などの適宜な薄葉体が挙げられ、好ましくは、表面平滑性に優れる点から、プラスチックフィルムが挙げられる。
剥離性支持部材の厚みは、例えば、5〜200μm、好ましくは、5〜100μmである。
また、剥離性支持部材には、必要により、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系、脂肪酸アミド系などの離型剤の塗布、シリカ粉などによる離型および防汚処理、塗布型、練り込み型、蒸着型などの帯電防止処理などが施される。特に、剥離性支持部材の表面にシリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系などの離型剤を塗布するなどの剥離処理を適宜施すことにより、剥離性支持部材の粘着剤層からの剥離性を向上させることができる。
1剤型粘着剤を剥離性支持部材に塗布する方法は、特に制限されず、公知の塗布方法が用いることができ、例えば、コーターを用いて塗布する。
コーターとしては、特に制限されず、例えば、ファウンテンダイコーター、リップコーター、クローズドエッジダイコーター、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなどが挙げられる。
1剤型粘着剤の乾燥方法は、特に限定されず、例えば、特定の温度で1回乾燥することもでき、また、複数の温度で複数回に分けて乾燥することもできる。好ましくは、複数の温度で複数回に分けて乾燥する。
1剤型粘着剤を乾燥させる温度は、特に限定されないが、粘着剤組成や生産速度などの観点から、例えば、50〜200℃、好ましくは、60〜180℃、より好ましくは、80〜160℃である。
これにより、アクリル層中に含まれる反応性ノニオン界面活性剤のヒドロキシ基と、イソシアネート層中に含まれるイソシアネート基含有化合物のイソシアネート基とを反応させた。
粘着剤層の坪量は、例えば、2〜500g/m、好ましくは、5〜100g/mである。
また、乾燥後の粘着剤層の厚みは、特に制限されないが、例えば、2〜500μm、好ましくは、5〜100μmである。
次いで、光学部材用基材を準備し、剥離性支持部材と反対側の粘着剤層の表面に光学部材用基材が配置されるように、剥離性支持部材および粘着剤層と、光学部材用基材とを貼り合わせる(配置工程)。
光学部材用基材としては、液晶表示装置などの画像表示装置の形成に用いられるものであれば、特に制限されず、例えば、偏光板などがあげられる。
偏光板としては、偏光子の片面または両面には透明保護フィルムを有するものが一般に用いられる。
偏光子としては、特に制限されず、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムなどの親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料などの二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物などポリエン系配向フィルムなどがあげられる。
これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、5〜80μm程度である。
透明保護フィルムは、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系などの熱硬化型、紫外線硬化型の樹脂の硬化層として形成することができる。
透明保護フィルムを形成する材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などの観点から、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系ポリマー、例えば、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロースなどのセルロース系ポリマー、例えば、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系ポリマー、例えば、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)などのスチレン系ポリマー、例えば、ポリカーボネート系ポリマー、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、例えば、塩化ビニル系ポリマー、例えば、ナイロンや芳香族ポリアミドなどのアミド系ポリマー、例えば、イミド系ポリマー、例えば、スルホン系ポリマー、例えば、ポリエーテルスルホン系ポリマー、例えば、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、例えば、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、例えば、ビニルアルコール系ポリマー、例えば、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、例えば、アリレート系ポリマー、例えば、ポリオキシメチレン系ポリマー、例えば、エポキシ系ポリマー、または上記したポリマーのブレンド物などが挙げられる。
また、透明保護フィルムとしては、例えば、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、例えば、(A)側鎖に置換および/または非置換イミド基を有する熱可塑性ポリマーと、(B)側鎖に置換および/非置換フェニルならびにニトリル基を有する熱可塑性ポリマーを含有するポリマー組成物、具体的には、イソブチレンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有するポリマー組成物のフィルム(ポリマー組成物の混合押出品として形成される。)が挙げられる。
透明保護フィルムの厚さは、適宜に決定することができ、強度や取扱性などの作業性、薄層性などの観点から、例えば、1〜500μm、好ましくは、1〜300μm、より好ましくは、5〜200μmである。
なお、このような光学部材用基材の表面は、公知の下塗剤が塗布されていてもよく、コロナ放電処理やプラズマ処理などによる表面処理が施されていてもよい。
これにより、剥離性支持部材と、粘着剤層と、光学部材用基材とが順次積層され、剥離性支持部材と、粘着剤層と、粘着剤層に対して、剥離性支持部材と反対側の表面に配置される光学部材用基材とを備える粘着剤付光学部材が作製される。
上記した方法によれば、剥離性支持部材を、粘着剤付光学部材のセパレーターとして用いることができる。そのため、別途セパレーターを準備することなく、工程を簡略化することができる。
なお、1剤型粘着剤を用いて、剥離性支持部材と光学部材用基材との間に粘着剤層を形成するには、上記した方法以外に、光学部材用基材に1剤型粘着剤を直接塗布し、乾燥させて粘着剤層を光学部材用基材に形成することもできる。また、1剤型粘着剤を、剥離性支持部材および光学部材用基材の両方に塗布し、乾燥させて、剥離性支持部材および光学部材用基材の両方に粘着剤層を形成し、それらの粘着剤層を貼り合わせることもできる。
また、作製された粘着剤付光学部材は、粘着剤層の成分移行の調整や架橋反応の調整などを目的として養生(エージング処理)されてもよい。養生(エージング処理)としては、例えば、40〜60℃で1〜7日間、キュアーする。
2剤型粘着剤を用いて、剥離性支持部材と光学部材用基材との間に粘着剤層を形成するには、まず、剥離性支持部材を準備し、その表面に、2剤型粘着剤のうち、アクリル系ポリマーエマルションを塗布し、乾燥させてアクリル層を形成する(アクリル層形成工程)。
剥離性支持部材としては、上記した1剤型粘着剤を用いる方法において例示した剥離性支持部材と同様のものを挙げることができる。
アクリル系ポリマーエマルションを剥離性支持部材に塗布するには、上記した1剤型粘着剤を剥離性支持部材に塗布する方法と同様の方法を用いることができる。
剥離性支持部材に塗布されたアクリル系ポリマーエマルションの坪量は、例えば、1〜100g/m、好ましくは、5〜80g/mである。
アクリル系ポリマーエマルションの乾燥方法としては、上記した1剤型粘着剤の乾燥方法と同様の方法を用いることができる。
アクリル系ポリマーエマルションを乾燥させる温度は、特に限定されないが、例えば、60〜160℃、好ましくは、80〜150℃である。
別途、光学部材用基材を準備し、その表面に、2剤型粘着剤のうち、イソシアネート液を塗布し、乾燥させてイソシアネート層を形成する(イソシアネート層形成工程)。
イソシアネート液を光学部材用基材に塗布するには、上記した1剤型粘着剤を剥離性支持部材に塗布する方法と同様の方法を用いることができる。
イソシアネート液の乾燥方法としては、上記した1剤型粘着剤の乾燥方法と同様の方法を用いることができる。
イソシアネート液を乾燥させる温度は、例えば、40〜90℃、好ましくは、40〜80℃である。
イソシアネート層の坪量は、例えば、0.01〜5g/m、好ましくは、0.04〜2g/mである。
また、イソシアネート層の坪量と、アクリル層の坪量との坪量比(イソシアネート層の坪量/アクリル層の坪量)は、例えば、0.001〜1倍、好ましくは、0.005〜0.5倍である。
次いで、アクリル層が形成された剥離性支持部材と、イソシアネート層が形成された光学部材用基材とを、アクリル層とイソシアネート層とを積層させるように、貼り合わせる(積層工程)。
なお、イソシアネート液を乾燥させる温度を上記した範囲にすることによって、イソシアネート基含有化合物としてブロック型イソシアネートを選択した場合に、保護基の離脱を低減することができる。これにより、積層工程において、イソシアネート層とアクリル層とを積層させたときに、アクリル層中に含まれる反応性ノニオン界面活性剤のヒドロキシ基と、イソシアネート層中に含まれるイソシアネート基含有化合物のイソシアネート基との反応を抑制することができ、イソシアネート層とアクリル層とを容易に位置合わせすることができる。
その後、例えば、40〜60℃で1〜7日間、キュアーすることにより、アクリル層中に含まれる反応性ノニオン界面活性剤のヒドロキシ基と、イソシアネート層中に含まれるイソシアネート基含有化合物のイソシアネート基とを反応させた。
これにより、アクリル層とイソシアネート層とから粘着剤層が形成され、剥離性支持部材と、粘着剤層と、光学部材用基材とが順次積層される。これにより、剥離性支持部材と、粘着剤層と、粘着剤層に対して、剥離性支持部材と反対側の表面に配置される光学部材用基材とを備える粘着剤付光学部材が作製される。
粘着剤層の厚みは、特に制限されないが、例えば、2〜500μm、好ましくは、5〜100μmである。
そして、これらの粘着剤付光学部材は、剥離性支持部材を剥離させて粘着剤層を露出させ、露出された粘着剤層により、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネセンス装置(有機EL表示装置)、プラズマディスプレイパネル(PDP)などの画像表示装置に貼着される。
以下に実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
ただし、本発明は、以下の実施例および比較例に何ら制限されるものではない。
なお、以下の説明において、「部」および「%」は、特に明記のない限り、重量基準である。
実施例1
(1)光学部材用粘着剤(2剤型粘着剤)の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
容器に、蒸留水81.8部を量り取り、これに、ヒドロキシ基を有する反応性ノニオン界面活性剤として、アクアロンRN20(第一工業製薬社製)3部、モノマー混合物として、アクリル酸ブチル87部、アクリル酸2エチルヘキシル10部、アクリル酸3部およびエチレングリコールジアクリレート0.02部、連鎖移動剤として、ラウリルメルカプタン0.01部、シランカップリング剤として、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM503、信越化学工業社製)0.05部を加え、混合攪拌してモノマー乳化物を調製した。
次いで、冷却管、窒素導入管、温度計および攪拌機を備えた反応容器に、モノマー乳化物を投入して1時間窒素置換し、その後、重合開始剤として、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチル−プロピオンアミヂン]水和物0.05部を蒸留水2部に溶解させた溶液を添加して、反応容器の内温を60〜65℃に加熱保持し、5時間、乳化重合した。その後、さらに内温70〜75℃で3時間重合(熟成)させた。その後、室温まで冷却し、200メッシュのナイロン紗でろ過し、アンモニア水を加えてpHを9に調整した。これにより、アクリル系ポリマーエマルションAを調製した。
(1−2)イソシアネート液の調製
イソシアネート基含有化合物として、トルエンジイソシアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルとのアダクト体(トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体)を準備し、それを酢酸エチルに溶解させた。これにより、トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体の7.5%酢酸エチル溶液を、イソシアネート液Aとして調製した。
(2)粘着剤付光学部材の作製
(2−1)アクリル層形成工程
剥離性支持部材として、シリコーン系の離型剤を塗布したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ:38μm)を準備し、そのPETフィルムの片面にアクリル系ポリマーエマルションAを塗布し、80℃で2分間、更に150℃で3分間加熱して、坪量20g/mのアクリル層を、PETフィルムの表面に作製した。
(2−2)イソシアネート層形成工程
光学部材として、トリアセチルセルロースからなる透明保護フィルムを偏光子の両面に備えた偏光板を準備し、その偏光板の片面にコロナ処理を施した。偏光板のコロナ処理を施した面上に、イソシアネート液Aを、ワイヤーバーで塗付し、80℃で乾燥した。これにより、坪量1.5g/mのイソシアネート層を、偏光板の表面に作製した。
(2−3)積層工程
次いで、アクリル層が形成されたPETフィルムと、イソシアネート層が形成された偏光板とを、アクリル層とイソシアネート層とを積層させるように、貼り合わせた。
その後、40℃で7日間、キュアーすることにより、アクリル層中に含まれる反応性ノニオン界面活性剤のヒドロキシ基と、イソシアネート層中に含まれるイソシアネート基含有化合物のイソシアネート基とを反応させて、粘着剤層を形成し、粘着剤付光学部材を作製した。
<実施例2>
(1)光学部材用粘着剤(2剤型粘着剤)の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
実施例1と同様にして、アクリル系ポリマーエマルションAを調製した。
(1−2)イソシアネート液の調製
実施例1と同様のトルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体を、酢酸エチルに溶解させ、トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体1.0%濃度の酢酸エチル溶液を、イソシアネート液Bとして調製した。
(2)粘着剤付光学部材の作製
(2−1)アクリル層形成工程
実施例1と同様にして、アクリル層を、PETフィルムの表面に作製した。
(2−2)イソシアネート層形成工程
イソシアネート液Bを塗布した以外は、実施例1と同様にして、イソシアネート層を、偏光板の表面に作製した。
(2−3)積層工程
実施例1と同様にして、粘着剤付光学部材を作製した。
<実施例3>
(1)光学部材用粘着剤(2剤型粘着剤)の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
実施例1と同様にして、アクリル系ポリマーエマルションAを調製した。
(1−2)イソシアネート液の調製
実施例1と同様のトルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体を、酢酸エチルに溶解させ、トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体25%濃度の酢酸エチル溶液を、イソシアネート液Cとして調製した。
(2)粘着剤付光学部材の作製
(2−1)アクリル層形成工程
実施例1と同様にして、アクリル層を、PETフィルムの表面に作製した。
(2−2)イソシアネート層形成工程
イソシアネート液Cを塗布した以外は、実施例1と同様にして、イソシアネート層を、偏光板の表面に作製した。
(2−3)積層工程
実施例1と同様にして、粘着剤付光学部材を作製した。
<実施例4>
(1)光学部材用粘着剤(1剤型粘着剤)の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
実施例1と同様にして、アクリル系ポリマーエマルションAを調製した。
(1−2)光学部材用粘着剤の調製
まず、イソシアネート基含有化合物として、自己乳化型イソシアネート(アクアネート210、日本ポリウレタン社製)を水に分散させて、25%のイソシアネート水分散液を調製した。
次いで、アクリル系ポリマーエマルションAの固形分100部に対して3部のイソシアネート基含有化合物が配合されるように、アクリル系ポリマーエマルションAにイソシアネート水分散液を添加し、混合して、光学部材用粘着剤Aを調製した。
(2)粘着剤付光学部材の作製
(2−1)粘着剤層形成工程
剥離性支持部材として、シリコーン系の離型剤を塗布したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ:38μm)を準備し、そのPETフィルムの片面に光学部材用粘着剤Aを塗布し、80℃で2分、更に150℃で3分間加熱して、乾燥し、坪量20g/mの粘着剤層を、イソシアネート水分散液を調製してから1時間以内に、形成した。
(2−2)配置工程
次いで、実施例1と同様の偏光板を準備し、PETフィルムと反対側の粘着剤層の表面に偏光板が配置されるように、粘着剤層が形成されたPETフィルムと、偏光板とを貼り合わせた。
その後、40℃で7日間、キュアーすることにより、粘着剤層中において、反応性ノニオン界面活性剤のヒドロキシ基と、イソシアネート基含有化合物のイソシアネート基とを反応させて、粘着剤付光学部材を作製した。
<実施例5>
(1)光学部材用粘着剤(1剤型粘着剤)の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
実施例1と同様にして、アクリル系ポリマーエマルションAを調製した。
(1−2)光学部材用粘着剤の調製
まず、イソシアネート基含有化合物として、自己乳化型イソシアネート(ブロック型、タケネートWB700、三井化学社製)を水に分散させて、1%のイソシアネート水分散液を調製した。
次いで、アクリル系ポリマーエマルションAの固形分100部に対して1部のイソシアネート基含有化合物が配合されるように、アクリル系ポリマーエマルションAにイソシアネート水分散液を添加し、混合して、光学部材用粘着剤Bを調製した。
(2)粘着剤付光学部材の作製
(2−1)粘着剤層形成工程
光学部材用粘着剤BをPETフィルムに塗布した以外は、実施例4と同様にして、PETフィルムの表面に、坪量20g/mの粘着剤層を形成した。
(2−2)配置工程
実施例4と同様にして、粘着剤層が形成されたPETフィルムと、偏光板とを貼り合わせて、粘着剤付光学部材を作製した。
<実施例6>
(1)光学部材用粘着剤(2剤型粘着剤)の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
実施例1と同様にして、アクリル系ポリマーエマルションAを調製した。
(1−2)イソシアネート液の調製
イソシアネート基含有化合物として、自己乳化型イソシアネート(ブロック型、タケネートWB700、三井化学社製)を用い、タケネートWB700を水に分散させて、タケネートWB700の3.0%水分散液を、イソシアネート液Dとして調製した。
(2)粘着剤付光学部材の作製
(2−1)アクリル層形成工程
実施例1と同様にして、アクリル層を、PETフィルムの表面に作製した。
(2−2)イソシアネート層形成工程
イソシアネート液Dを塗布した以外は、実施例1と同様にして、イソシアネート層を、偏光板の表面に作製した。
(2−3)積層工程
実施例1と同様にして、粘着剤付光学部材を作製した。
<実施例7>
(1)光学部材用粘着剤(2剤型粘着剤)の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
実施例1と同様にして、アクリル系ポリマーエマルションAを調製した。
(1−2)イソシアネート液の調製
実施例6と同様にして、タケネートWB700の15%水分散液を、イソシアネート液Eとして調製した。
(2)粘着剤付光学部材の作製
(2−1)アクリル層形成工程
実施例1と同様にして、アクリル層を、PETフィルムの表面に作製した。
(2−2)イソシアネート層形成工程
イソシアネート液Eを塗布した以外は、実施例1と同様にして、イソシアネート層を、偏光板の表面に作製した。
(2−3)積層工程
実施例1と同様にして、粘着剤付光学部材を作製した。
<実施例8>
(1)光学部材用粘着剤(2剤型粘着剤)の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
実施例1と同様にして、アクリル系ポリマーエマルションAを調製した。
別途、イソシアネート基含有化合物として、自己乳化型イソシアネート(アクアネート210、日本ポリウレタン社製)を水に分散させて、25%のイソシアネート水分散液を調製した。
次いで、アクリル系ポリマーエマルションAの固形分100部に対して1部のイソシアネート基含有化合物が配合されるように、アクリル系ポリマーエマルションAにイソシアネート水分散液を添加し、混合して、アクリル系ポリマーエマルションCを調製した。
(1−3)イソシアネート液の調製
実施例6と同様にして、タケネートWB700の2%水分散液を、イソシアネート液Fとして調製した。
(2)粘着剤付光学部材の作製
(2−1)アクリル層形成工程
アクリル系ポリマーエマルションAの代わりにアクリル系ポリマーエマルションCをPETフィルムに塗布し、80℃で2分間、更に150℃で2分間加熱して乾燥させた以外は、実施例1と同様にして、坪量20g/mのアクリル層を、PETフィルムの表面に作製した。
(2−2)イソシアネート層形成工程
イソシアネート液Fを塗布した以外は、実施例1と同様にして、イソシアネート層を、偏光板の表面に作製した。
(2−3)積層工程
実施例1と同様にして、粘着剤付光学部材を作製した。
<実施例9>
(1)光学部材用粘着剤(2剤型粘着剤)の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
モノマー混合物として、アクリル酸ブチル87部、アクリル酸2エチルヘキシル10部、メタクリル酸3部、エチレングリコールジアクリレート0.02部、連鎖移動剤として、ラウリルメルカプタン0.01部を用いた以外は、実施例1と同様にして、アクリル系ポリマーエマルションDを調製した。
(1−2)イソシアネート液の調製
実施例1と同様にして、イソシアネート液Aを調製した。
(2)粘着剤付光学部材の作製
(2−1)アクリル層形成工程
実施例1と同様にして、アクリル層を、PETフィルムの表面に作製した。
(2−2)イソシアネート層形成工程
実施例1と同様にして、イソシアネート層を、偏光板の表面に作製した。
(2−3)積層工程
実施例1と同様にして、粘着剤付光学部材を作製した。
<実施例10>
(1)光学部材用粘着剤(2剤型粘着剤)の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
実施例9と同様にして調製されたアクリル系ポリマーエマルションDに、アクリル系ポリマーエマルションDの固形分100部に対して、0.1部のシランカップリング剤(KBE402、信越化学工業社製)を添加し、混合して、アクリル系ポリマーエマルションEを調製した。
(1−2)イソシアネート液の調製
実施例1と同様にして、イソシアネート液Aを調製した。
(2)粘着剤付光学部材の作製
(2−1)アクリル層形成工程
実施例1と同様にして、アクリル層を、PETフィルムの表面に作製した。
(2−2)イソシアネート層形成工程
実施例1と同様にして、イソシアネート層を、偏光板の表面に作製した。
(2−3)積層工程
実施例1と同様にして、粘着剤付光学部材を作製した。
<実施例11>
(1)光学部材用粘着剤(2剤型粘着剤)の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
ヒドロキシ基を有する反応性ノニオン界面活性剤(アクアロンRN20、第一工業製薬社製)3部の代わりに、ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤(ノイゲンEA177、第一工業製薬社製)3部を用いた以外は、実施例1と同様にして、アクリル系ポリマーエマルションFを調製した。
(1−2)イソシアネート液の調製
実施例1と同様にして、イソシアネート液Aを調製した。
(2)粘着剤付光学部材の作製
(2−1)アクリル層形成工程
アクリル系ポリマーエマルションAの代わりにアクリル系ポリマーエマルションFをPETフィルムに塗布した以外は、実施例1と同様にして、アクリル層を、PETフィルムの表面に作製した。
(2−2)イソシアネート層形成工程
実施例1と同様にして、イソシアネート層を、偏光板の表面に作製した。
(2−3)積層工程
実施例1と同様にして、粘着剤付光学部材を作製した。
<比較例1>
(1)光学部材用粘着剤の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
実施例1と同様にして、アクリル系ポリマーエマルションAを調製した。
(1−2)イソシアネート液の調製
イソシアネート液を調製しなかった。
(2)粘着剤付光学部材の作製
(2−1)アクリル層形成工程
実施例1と同様にして、アクリル層を、PETフィルムの表面に作製した。
(2−2)イソシアネート層形成工程
偏光板にイソシアネート層を作製しなかった。
(2−3)積層工程
アクリル層が形成されたPETフィルムと、イソシアネート層を有さない偏光板とを積層した以外は、実施例1と同様にして、粘着剤付光学部材を作製した。
<比較例2>
(1)光学部材用粘着剤(2剤型粘着剤)の調製
(1−1)アクリル系ポリマーエマルションの調製
ヒドロキシ基を有する反応性ノニオン界面活性剤(アクアロンRN20、第一工業製薬社製)3部の代わりに、アニオン界面活性剤(アクアロンHS20、第一工業製薬社製)3部を用いた以外は、実施例1と同様にして、アクリル系ポリマーエマルションGを調製した。
(1−2)イソシアネート液の調製
比較例1と同様に、イソシアネート液を調製しなかった。
(2)粘着剤付光学部材の作製
アプリケーターを用いて、偏光板にアクリル系ポリマーエマルションGを塗布し、80℃で3分間、更に140℃で5分間乾燥して、厚さ20μmの粘着剤層を形成し、粘着剤付光学部材を作製した。
<耐熱性試験>
各実施例および各比較例の粘着剤付光学部材を、幅20mmに切断し、(PETフィルムを有する場合は、PETフィルムを剥がして)粘着剤層を露出させ、露出した粘着剤層をガラス板に貼り合せた。そして、温度80℃の雰囲気下に48時間放置した後に、加温下(50℃)において、粘着剤付光学部材を手で剥離させ、接着性を評価した。評価基準を下記に示す。また、結果を表1および2に示す。
(耐熱性試験の評価基準)
◎:強力に接着している。
○:剥離時に抵抗がある。
×:剥離時に全く、もしくはほとんど抵抗がない。
<耐水性試験>
各実施例および各比較例の粘着剤付光学部材を、幅20mmに切断し、(PETフィルムを有する場合は、PETフィルムを剥がして)粘着剤層を露出させ、露出した粘着剤層をガラス板に貼り合せた。そして、温度60℃、湿度90%の雰囲気下に48時間放置した後に、結露して粘着剤付光学部材に付着した水を拭い取り、粘着剤付光学部材を手で剥離させて接着性を評価した。評価基準を下記に示す。また、結果を表1および2に示す。
(耐水接着性の評価基準)
◎:強力に接着している。
○:剥離時に抵抗がある。
×:剥離時に全く、もしくはほとんど抵抗がない。
Figure 2011053544
Figure 2011053544
*1:イソシアネート基含有化合物の坪量。
*2:アクリル系ポリマーエマルションの坪量。
*3:坪量比=イソシアネート坪量/アクリル坪量
表1および2の結果より、各実施例の粘着剤付光学部材は、粘着剤層の耐水性に優れていた。しかも、液晶表示状態への影響(色ムラの発生など)も少なかった。

Claims (14)

  1. 炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有するモノマー混合物と、ヒドロキシ基を有するノニオン性界面活性剤とを含有するモノマー乳化物を乳化重合させることにより得られるアクリル系ポリマーエマルションと、
    イソシアネート基含有化合物と
    を含有することを特徴とする、光学部材用粘着剤。
  2. 前記ノニオン性界面活性剤は、前記モノマー混合物100重量部に対して0.1〜10重量部、含有されることを特徴とする、請求項1に記載の光学部材用粘着剤。
  3. 前記ノニオン性界面活性剤は、ラジカル重合可能な官能基を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の光学部材用粘着剤。
  4. さらに、前記モノマー混合物100重量部に対して0.01〜1重量部のシランカップリング剤を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の光学部材用粘着剤。
  5. 前記イソシアネート基含有化合物は、前記アクリル系ポリマーエマルション100重量部に対して0.1〜100重量部、含有されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の光学部材用粘着剤。
  6. 前記イソシアネート基含有化合物は、複数のイソシアネート基を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の光学部材用粘着剤。
  7. 前記イソシアネート基含有化合物は、水に分散することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の光学部材用粘着剤。
  8. 前記イソシアネート基含有化合物において、イソシアネート基は、保護基により保護されており、保護基を離脱させるための解離温度が、80℃以上200℃以下であることを特徴とする、請求項7に記載の光学部材用粘着剤。
  9. 剥離性支持部材と、
    請求項7または8に記載の光学部材用粘着剤を、前記剥離性支持部材の表面に塗布し、乾燥させることにより形成される粘着剤層と、
    前記粘着剤層に対して、前記剥離性支持部材と反対側の表面に配置される光学部材用基材と
    を備えることを特徴とする、粘着剤付光学部材。
  10. 剥離性支持部材、
    請求項1〜6のいずれかに記載の光学部材用粘着剤のうち、アクリル系ポリマーエマルションを、前記剥離性支持部材の表面に塗布し、乾燥させることにより形成されるアクリル層と、請求項1〜6のいずれかに記載の光学部材用粘着剤のうち、イソシアネート基含有化合物を、前記光学部材用基材の表面に塗布し、乾燥させることにより形成されるイソシアネート層とを積層させることにより形成される粘着剤層、および、
    前記粘着剤層に対して、前記剥離性支持部材と反対側の表面に配置される光学部材用基材
    を備えることを特徴とする、粘着剤付光学部材。
  11. 剥離性支持部材を準備し、その表面に、請求項7または8に記載の光学部材用粘着剤を塗布し、乾燥させて粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、
    光学部材用基材を準備し、前記剥離性支持部材と反対側の前記粘着剤層の表面に、前記光学部材用基材を配置する配置工程と
    を備えることを特徴とする、粘着剤付光学部材の製造方法。
  12. 剥離性支持部材を準備し、その表面に、請求項1〜6のいずれかに記載の光学部材用粘着剤のうち、アクリル系ポリマーエマルションを塗布し、乾燥させてアクリル層を形成するアクリル層形成工程と、
    光学部材用基材を準備し、その表面に、請求項1〜6のいずれかに記載の光学部材用粘着剤のうち、イソシアネート基含有化合物を塗布し、乾燥させてイソシアネート層を形成するイソシアネート層形成工程と、
    前記アクリル層と前記イソシアネート層とを積層させる積層工程と
    を備えることを特徴とする、粘着剤付光学部材の製造方法。
  13. 前記イソシアネート層形成工程において、光学部材用基材の表面にイソシアネート基含有化合物を塗布した後、40℃以上90℃以下で乾燥させることを特徴とする、請求項12に記載の粘着剤付光学部材の製造方法。
  14. 請求項9または10に記載の粘着剤付光学部材を備えることを特徴とする、画像表示装置。
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