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JP2015066987A - 車両用空調装置 - Google Patents

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JP2015066987A
JP2015066987A JP2013200278A JP2013200278A JP2015066987A JP 2015066987 A JP2015066987 A JP 2015066987A JP 2013200278 A JP2013200278 A JP 2013200278A JP 2013200278 A JP2013200278 A JP 2013200278A JP 2015066987 A JP2015066987 A JP 2015066987A
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water
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福岡 史成
Fuminari Fukuoka
史成 福岡
伯方 俊樹
Toshiki Hakata
俊樹 伯方
晃 油野
Akira Yuno
晃 油野
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Japan Climate Systems Corp
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Japan Climate Systems Corp
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Abstract

【課題】車室外の水が空調装置のケースに流れてきても、車室内には漏れないようにして車室を濡らさないようにする。【解決手段】ケース20の上側部材23と下側部材24との合わせ部は、ケース20におけるシール材46との接触面に位置し、合わせ部にはケース20におけるシール材46との接触部分から延びる水路Sが形成されている。水路Sは、ケース20内に連通している。【選択図】図5

Description

本発明は、例えば自動車等に搭載される車両用空調装置に関するものである。
従来より、例えば特許文献1に開示されているように、車両用空調装置は、熱交換器等の空調用機器と、空調用機器を収容するケースとを備えており、ケースに形成された空気導入口から導入した空調用空気を温度調整した後、車室の各部に供給することができるように構成されている。
熱交換器には、熱交換媒体を給排するための車室内配管が設けられており、車室内配管には、エンジンルーム側から延びる車室外配管が接続されるようになっている。このため、車室とエンジンルームとを区画するダッシュパネルには、車室内配管の挿通が可能な貫通孔が形成されている。
特許文献1では、ケースと、ダッシュパネルの貫通孔周縁部との間には、シール材が配設されており、このシール材には、車室内側配管が挿通する挿通孔が形成されている。また、ケースは、複数の部材を組み合わせて構成されており、ケースの合わせ部は、シール材に接触するように位置している。
特開2011−195091号公報
ところで、例えば洗車時に水がエンジンルーム側からダッシュパネルの貫通孔周縁部にかかることがある。こうなると、特許文献1では、シール材に水が付着することになる。シール材には、車室内側配管が挿通する挿通孔が形成されているので、シール材の挿通孔内に水が入り、このときケースの合わせ部がシール材に接触しているので、水がケースの合わせ部に流れて、合わせ部から車室内へ漏れることが考えられる。また、ケースの合わせ部まで流れた水が、ケースの合わせ部に沿って流れていき、やがてケースの外側へ漏れてしまう恐れもある。こうなると車室が濡れて異臭や錆の発生原因となることがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車室外の水が空調装置のケースに流れてきても、車室内には漏れないようにして車室を濡らさないようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、ケースの合わせ部を利用して水路を設け、この水路をケース内に連通させるようにした。
第1の発明は、
空調用機器と、
上記空調用機器を収容するとともに、車室内に配設されるケースと、
上記車室を区画形成する車体側部材に形成された貫通孔と上記ケースとの間に介在するシール材とを備えた車両用空調装置において、
上記ケースは、少なくとも第1部材と第2部材を組み合わせて構成され、
上記第1部材と上記第2部材との合わせ部は、上記ケースにおける上記シール材との接触面に位置し、上記合わせ部には、上記ケースにおける上記シール材との接触部分から延びる水路が形成され、
上記水路は、上記ケース内に連通していることを特徴とする。
この構成によれば、水が車室外からシール材に付着してケース側に流れてケースの第1部材と第2部材との合わせ部に達した際、ケースにおけるシール材との接触部分に水路が位置しているので、シール材に付着した水は水路内に流れ込む。水路内に流れ込んだ水は、水路を流れてケース内に流入するので、車室外に漏れることはない。
第2の発明は、第1の発明において、
上記水路は、上記ケースにおける上記シール材との接触部分から上記ケース内へ向けて下降傾斜していることを特徴とする。
この構成によれば、水路がケース内へ向けて下降傾斜しているので、水路内の水が確実にケース内に流入するようになる。
第3の発明は、第1または2の発明において、
上記第1部材と上記第2部材との合わせ部は、上記車体側部材の上記貫通孔よりも外側に位置していることを特徴とする。
この構成によれば、例えば高圧水が車体側部材の貫通孔に向けて噴射された際、その高圧水が第1部材と第2部材との合わせ部には直接届かないので、水路への水の流入が少なくなる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記シール材における上記車体側部材に接触する面には、切り込み部が上記貫通孔よりも外側に位置するように形成され、
上記第1部材と上記第2部材との合わせ部は、上記切り込み部よりも外側に位置していることを特徴とする。
この構成によれば、例えば高圧水が車体側部材の貫通孔に向けて噴射された際、その高圧水がシール材に当たることがある。このとき、シール材における車体側部材に接触する面に切り込み部が形成されているので、シール材の切り込み部よりも貫通孔内側の部分が変形し、切り込み部よりも外側の部分は変形しにくくなる。よって、シール材の車体側部材への密着度合いを高く保つことが可能になる。よって、高圧水がシール材の切り込み部よりも外側に達しにくくなるので、高圧水が第1部材と第2部材との合わせ部には届かなくなり、水路への水の流入が少なくなる。
第1の発明によれば、ケースの第1部材と第2部材との合わせ部が、ケースにおけるシール材との接触面に位置し、この合わせ部には、ケースにおけるシール材との接触部分から延びる水路を形成し、水路をケース内に連通させたので、車室外の水がケースに流れてきても、車室内には漏れないようにして車室を濡らさないようにすることができる。
第2の発明によれば、水路をケース内へ向けて下降傾斜させたので、水路内の水を確実にケース内に流入させて車室内への漏れを未然に防止できる。
第3の発明によれば、第1部材と第2部材との合わせ部を車体側部材の貫通孔よりも外側に位置付けたので、水路への水の流入を少なくして車室内への漏れを未然に防止できる。
第4の発明によれば、シール材における車体側部材に接触する面に、車体側部材の貫通孔よりも外側に位置するように切り込み部を形成し、第1部材と第2部材との合わせ部を切り込み部よりも外側に位置付けたので、水路への水の流入を少なくして車室内への漏れを未然に防止できる。
実施形態に係る車両用空調装置を後方から見た斜視図である。 車両用空調装置を前方から見た斜視図である。 車両用空調装置の正面図である。 車両用空調装置の左側面図である。 車両用空調装置の右側面図である。 車両用空調装置の後側部分の分解斜視図である。 車両用空調装置の断面図である。 下側部材の平面図である。 下側部材の部分拡大図である。 上側部材の底面図である。 上側部材の部分拡大図である。 図5におけるXII−XII線断面図である。 凸条部と凹条部との嵌合前の状態を示す図12相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1から図5は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置1を示すものである。車両用空調装置1は、例えば自動車等の車両に搭載されるものである。この車両用空調装置1は、車室の前端部に設けられているインストルメントパネル(図示せず)の内部に配設されて車体に固定されている。この車両では、車室と、車室よりも前方に設けられているエンジンルームとが上下方向に延びるダッシュパネルDP(図4及び図5に示す)によって仕切られている。ダッシュパネルDPは、車室を区画形成する車体側部材である。
尚、この実施形態の説明では、車両前側を単に「前」といい、車両後側を単に「後」といい、車両左側を単に「左」といい、車両右側を単に「右」というものとする。
車両用空調装置1は、空調用機器としての冷却用熱交換器10(図6、図7に示す)及び加熱用熱交換器11(図7に示す)と、冷却用熱交換器10及び加熱用熱交換器11を収容するケース20とを備えている。ケース20には、他にも、エアミックスダンパ13、ヒートダンパ14及びベント・デフダンパ15(図7に示す)が収容されている。
ケース20は、樹脂製であり、前後方向の中間部において前側部分と後側部分とに分割されている。ケース20の前側部分は左右方向に分割された左側部材21及び右側部材22を有している。左側部材21及び右側部材22の分割部位は、左右方向の略中央部である。ケース20の後側部分は上下方向に分割された上側部材(第1部材)23及び下側部材(第2部材)24を有している。上側部材23及び下側部材24の分割部位は上下方向中央部よりも上寄りである。このようにケース20は、左側部材21、右側部材22、上側部材23及び下側部材24を組み合わせて構成されている。尚、ケース20を構成する部材の数は4つに限られるものではなく、内部構造等に応じて任意の数に設定できる。
図7に示すように、冷却用熱交換器10は、上側部材23及び下側部材24に収容されている。加熱用熱交換器11、エアミックスダンパ13、ヒートダンパ14及びベント・デフダンパ15は、左側部材21及び右側部材22に収容されている。
ケース20内には、空調用空気が導入される空気流路Rが形成されている。この車両用空調装置1は、図示しないが送風機を有しており、この送風機によって空調用空気が空気流路Rに導入される。図1や図4に示すように空調用空気の導入口26は、ケース20の左側壁の後部に形成されている。従って、空調用空気はケース20内において後側から前側へ向けて流れていくことになる。
図7に示すように、空気流路Rは、冷風を生成する冷風通路R1と、温風を生成する温風通路R2と、冷風と温風を混合させるエアミックス空間R3と、ヒート通路R4と、ベント通路R5と、デフロスタ通路R6とを有している。冷風通路R1は、上側部材23及び下側部材24内に形成されており、冷却用熱交換器10が配置されている。冷却用熱交換器10は、冷凍サイクルの一要素としての蒸発器であり、膨張弁Bを介して減圧された冷媒を流入させて空調用空気と熱交換させることによって冷風を生成する。
冷却用熱交換器10は、冷媒が供給される供給側車室内クーラ配管10aと、冷媒を排出するための排出側車室内クーラ配管10bとを有している。これら供給側車室内クーラ配管10a及び排出側車室内クーラ配管10bは、上側部材23及び下側部材24の内部を前方へ延びている。供給側車室内クーラ配管10a及び排出側車室内クーラ配管10bには、エンジンルーム側から延びる供給側車室外クーラ配管及び排出側車室外クーラ配管(共に図示せず)が膨張弁Bを介して接続されるようになっている。尚、膨張弁Bは直方体に近い形状のブロック状をなしている。
温風通路R2は、左側部材21及び右側部材22内において下側に形成されており、加熱用熱交換器11が配置されている。加熱用熱交換器11は、エンジンの冷却水が循環するヒータコアであり、エンジンの冷却水と空調用空気とを熱交換させることによって温風を生成する。加熱用熱交換器11は、エンジンの冷却水が供給される供給側車室内ヒータ配管11aと、エンジンの冷却水を排出するための排出側車室内ヒータ配管11bとを有している。これら供給側車室内ヒータ配管11a及び排出側車室内ヒータ配管11bは、ケース20の左側壁を貫通してケース20の外部へ延びた後、前方へ延びている。供給側車室内ヒータ配管11a及び排出側車室内ヒータ配管11bには、供給側車室外ヒータ配管及び排出側車室外ヒータ配管(共に図示せず)が接続されるようになっている。
エアミックス空間R3は、左側部材21及び右側部材22内において温風通路R2の上方に形成されている。エアミックス空間R3には、エアミックスダンパ13が配設されている。エアミックスダンパ13は、冷風通路R1からエアミックス空間R3へ流出する冷風量と、温風通路R2からエアミックス空間R3へ流出する温風量とを変更することにより、エアミックス空間R3で生成される空調風の温度を変更するためのものである。
ヒート通路R4は、左側部材21及び右側部材22内において後側に形成されており、エアミックス空間R3で生成された空調風を乗員の足元に導くための通路である。ヒート通路R4は、ヒートダンパ14によって開閉される。
ベント通路R5は、左側部材21及び右側部材22内においてエアミックス空間R3の上方に形成されており、エアミックス空間R3で生成された空調風を乗員の上半身に導くための通路である。
デフロスタ通路R6は、左側部材21及び右側部材22内においてエアミックス空間R3の上方に形成されており、エアミックス空間R3で生成された空調風をフロントガラス(図示せず)の内面に導くための通路である。ベント・デフダンパ15は、ベント通路R5及びデフロスタ通路R6を開閉する。
ケース20の下側部材24の底壁部には、冷却用熱交換器10に発生した凝縮水を排水するためのドレン部30が設けられている。ドレン部30は底壁部を傾斜させることによって凝縮水を一箇所に集めて排水ホースHに流出させるように構成されている。排水ホースHの下流端は、車体のフロアパネルに形成された貫通孔(図示せず)に接続されて車外に連通している。尚、排水ホースHは、図3や図4に示すように車体への組み付け前に上方へ屈曲させてケース20に固定しておくことができる。
ケース20には、冷却用熱交換器10から延びる供給側車室内クーラ配管10a及び排出側車室内クーラ配管10bの先端側(前端側)を支持するクーラ配管ブラケット40が設けられている。クーラ配管ブラケット40の前面40aは略上下方向に延びるように形成されている。このクーラ配管ブラケット40の前面40aには、クーラ側シール材46が例えば接着等により取り付けられている。クーラ配管ブラケット40の前面40aは、クーラ側シール材46との接触面である。
クーラ側シール材46は、例えば発泡ウレタン等からなる厚肉板状の弾性部材で構成されており、図5に示すようにクーラ配管ブラケット40の前面40aに取り付けられた状態で、ダッシュパネルDPの車室内側の面に圧接し、その圧接力によって変形している。すなわち、ダッシュパネルDPにおける供給側車室内クーラ配管10a及び排出側車室内クーラ配管10bの先端側に対応する部位には、貫通孔100が形成されている。貫通孔100は、供給側車室内クーラ配管10a及び排出側車室内クーラ配管10bと、供給側車室外クーラ配管及び排出側車室外クーラ配管を接続するために形成されたものである。クーラ側シール材46の外形は、貫通孔100よりも大きく設定されているので、クーラ側シール材46は、貫通孔100の周縁部を覆うことができるようになっている。
また、クーラ側シール材46には、供給側車室内クーラ配管10a及び排出側車室内クーラ配管10bの先端側が挿通する挿通孔46aが形成されている。さらに、クーラ側シール材46の前面には、挿通孔46aを囲むように切り込み部46bが形成されている。切り込み部46bは、周方向に連続していてもよいし、断続していてもよい。
切り込み部46bは、クーラ側シール材46に前面から刃物を入れることによって形成されている。切り込み部46bの形成により、クーラ側シール材46における切り込み部46bよりも外側の部分と内側の部分とを独立させて変形させることができる。切り込み部46bは、ダッシュパネルDPの貫通孔100の外側に位置するように形成されている。
クーラ配管ブラケット40は、上側部材23と下側部材24との分割部近傍において左右方向中央部よりも右寄りの部位に設けられている。クーラ配管ブラケット40は、上下方向に分割されており、上側部材23と一体に成形された上側ブラケット部41と、下側部材24と一体に成形された下側ブラケット部42とを有している。
供給側車室内クーラ配管10a及び排出側車室内クーラ配管10bの先端側は左右方向に所定の間隔をあけて並んでおり、上側ブラケット部41と下側ブラケット部42とで上下方向に挟持されている。上側ブラケット部41と下側ブラケット部42との合わせ部は、クーラ配管ブラケット40の前面40aに位置している。
図8や図9に示すように、下側ブラケット部42の内部は、中空部42aで構成されており、この中空部42aはケース20の冷風通路R1に連通している。下側ブラケット部42の左右方向両側には、左側凸条部42bと右側凸条部42cがそれぞれ形成されている。左側凸条部42bは、クーラ配管ブラケット40の前面40aから後側へ延びており、左側凸条部42bの後端部は中空部42aの内面に達している。図12や図13に示すように、左側凸条部42bの断面は、上下方向に長細く、上側へ向かって尖った形状となっている。右側凸条部42cも、クーラ配管ブラケット40の前面40aから後側へ延び、右側凸条部42cの後端部は中空部42aの内面に達しており、断面形状は左側凸条部42bと同じになっている。左側凸条部42b及び右側凸条部42cは互いに略平行である。
また、下側部材24の上縁部には、下側ブラケット部42の形成部位を除いて複数の凸条部24aが上縁部に沿って形成されている。この実施形態では、図9に拡大して示すように、左側凸条部42bの後端部と凸条部24aとは左右方向に離れている。また、右側凸条部42cの後端部と凸条部24aとも左右方向に離れている。図8に示すように、下側部材24の下部には、車体に締結される取り付け脚24bが設けられている。下側部材24の底壁部には、冷却用熱交換器10の下部が嵌まるようになっている。
図10及び図11に示すように、上側部材23の上側ブラケット部41の内部は、下側ブラケット部42の中空部42aと連通する中空部41aで構成されており、この中空部41aはケース20の冷風通路R1にも連通している。上側ブラケット部41の左右方向両側には、左側凹条部41bと右側凹条部41cがそれぞれ形成されている。
右側凹条部41cは、クーラ配管ブラケット40の前面40aから後側へ延びており、右側凹条部41cの後端部は中空部41aの内面に達している。この右側凹条部41cは、上側部材23と下側部材24とを組み合わせた状態で右側凸条部42cと一致するように配置されている。図12や図13に示すように、右側凹条部41cの断面は、上下方向に長細く、上側が狭い形状となっている。この右側凹条部41cに右側凸条部42cが嵌入する。嵌入した状態で、右側凹条部41cの内面と右側凸条部42cの外面との間に水路Sが形成される。つまり、水路Sは、クーラ配管ブラケット40の前面40aに開口し、そこから後側へ延びて中空部41a、即ち流路R1に連通している。
左側凹条部41bも、クーラ配管ブラケット40の前面40aから後側へ延び、左側凹条部41bの後端部は中空部41aの内面に達しており、断面形状は右側凹条部41cと同じになっている。この左側凹条部41bは、上側部材23と下側部材24とを組み合わせた状態で左側凸条部42bと一致するように配置されている。左側凹条部41bに左側凸条部42bが嵌入する。嵌入した状態で、左側凹条部41bの内面と左側凸条部42bの外面との間には右側と同様な水路(図示せず)が形成される。
また、上側部材23の下縁部には、上側ブラケット部41の形成部位を除いて複数の凹条部23aが下縁部に沿って形成されている。この実施形態では、図11に拡大して示すように、左側凹条部41bの後端部と凹条部23aとは左右方向に離れている。また、右側凹条部41cの後端部と凹条部23aとも左右方向に離れている。上側部材23の上壁部には、冷却用熱交換器10の上部が嵌まるようになっている。
右側凹条部41c及び右側凸条部42cが合わせ部となり、また、左側凹条部41b及び左側凸条部42bが合わせ部となる。
また、加熱用熱交換器11には、供給側車室内ヒータ配管11a及び排出側車室内ヒータ配管11bが接続されている。尚、図4に示すように、ダッシュパネルDPには、供給側車室内ヒータ配管11a及び排出側車室内ヒータ配管11bと、車室側ヒータ配管(図示せず)とを接続するための貫通孔101が形成されている。
次に、上記のように構成された車両用空調装置1の運転状態について説明する。送風機から送風された空調用空気は、エアミックスダンパ13の動作によって冷却用熱交換器10ないし加熱用熱交換器11を通過して調和空気となった後、ヒートダンパ14及びベント・デフダンパ15の動作によって車室の所望箇所に供給される。冷却用熱交換器10で発生した凝縮水は、ケース20のドレン部30に滴下して集められた後、排水ホースHによって車室外へ導かれて排水される。
次に、車両の洗車時について説明する。洗車時に例えば高圧水がエンジンルームに吹き付けられた場合を想定する。このとき、高圧水が図5に示すダッシュパネルDPの貫通孔100内に達してクーラ側シール材46に当たることがある。クーラ側シール材46の切り込み部46bはダッシュパネルDPの貫通孔100よりも外側に位置しているので、高圧水はクーラ側シール材46の切り込み部46bよりも内側の部分に当たることになり、クーラ側シール材46は切り込み部46bよりも内側の部分が主に変形し、切り込み部46bよりも外側の部分がダッシュパネルDPへ接触した状態を維持できる。これにより、クーラ側シール材46とダッシュパネルDPとの間のシール性を十分に確保できる。
クーラ側シール材46には、供給側車室内クーラ配管10a及び排出側車室内クーラ配管10bの先端側が挿通する挿通孔46aが形成されているので、挿通孔46aの内側にも高圧水が当たることがある。挿通孔46aの内側の水は、特に水圧が高い場合には、クーラ側シール材46の後面とクーラ配管ブラケット40の前面40aとの間に浸入して、ケース20の上側部材23と下側部材24との合わせ部に達することがある。このとき、上側部材23と下側部材24との合わせ部には、クーラ配管ブラケット40の水路Sが形成されていて、水路Sはクーラ配管ブラケット40の前面40aに開口しているので、この水路Sに水が浸入しやすい。水路Sに浸入した水は、右側凹条部41c及び右側凸条部42c、左側凹条部41b及び左側凸条部42bに沿うようにして水路S内を流れ、クーラ配管ブラケット40の中空部41a、42a内に流れ出る。中空部41a、42aはケース20の流路Rに連通しているので、水路S内の水は流路Rに達してドレン部30から車室外へ排水される。
以上説明したように、この実施形態に係る車両用空調装置1では、ケース20の上側部材23と下側部材24との合わせ部が、ケース20におけるクーラ側シール材46との接触面であるクーラ配管ブラケット40の前面40aに位置している。そして、この合わせ部には、ケース20におけるクーラ側シール材46との接触部分から延びる水路Sを形成しており、水路Sをケース20内に連通させている。これにより、クーラ側シール材46の後面とクーラ配管ブラケット40の前面40aとの間に浸入した水を水路Sによってケース20内に流すことができるので、ケース20の外面に漏れたり、クーラ側シール材46の後面とクーラ配管ブラケット40の前面40aとの間から車室に漏れたりするのを抑制することができる。よって、車室を濡らさないようにすることができる。
また、上側部材23と下側部材24との合わせ部をダッシュパネルDPの貫通孔100よりも外側に位置付けたので、水路Sへの水の流入を少なくすることができ、車室内への漏れを未然に防止できる。
また、クーラ側シール材46におけるダッシュパネルDPに接触する面に、貫通孔100よりも外側に位置するように切り込み部46bを形成し、上側部材23と下側部材24との合わせ部を切り込み部46bよりも外側に位置付けたので、水路Sへの水の流入を少なくして車室内への漏れを未然に防止できる。
尚、水路Sは、ケース20におけるクーラ側シール材46との接触部分(クーラ配管ブラケット40の前面40a)からケース20内へ向けて下降傾斜させてもよい。これにより、水路S内の水が確実にケース20内に流入するようになる。
また、上記実施形態では、ケース20の左側凸条部42bの後端部と凸条部24aとを左右方向に離し、また、右側凸条部42cの後端部と凸条部24aとを左右方向に離しているが、左側凸条部42bの後端部と凸条部24aとを連続させ、右側凸条部42cの後端部と凸条部24aとを連続させてもよい。この場合、左側凹条部41bの後端部と凹条部23aとを連続させ、右側凹条部41cの後端部と凹条部23aとを連続させる。この場合も、水路Sをケース20内に連通させておくことで、車室内への水漏れを未然に防止できる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る車両用空調装置は、例えば自動車に搭載することができる。
1 車両用空調装置
10 冷却用熱交換器(空調用機器)
11 加熱用熱交換器(空調用機器)
20 ケース
23 上側部材
24 下側部材
40 クーラ配管ブラケット
46 クーラ側シール材
46b 切り込み部
100 貫通孔
DP ダッシュパネル(車体側部材)
S 水路

Claims (4)

  1. 空調用機器と、
    上記空調用機器を収容するとともに、車室内に配設されるケースと、
    上記車室を区画形成する車体側部材に形成された貫通孔と上記ケースとの間に介在するシール材とを備えた車両用空調装置において、
    上記ケースは、少なくとも第1部材と第2部材を組み合わせて構成され、
    上記第1部材と上記第2部材との合わせ部は、上記ケースにおける上記シール材との接触面に位置し、上記合わせ部には、上記ケースにおける上記シール材との接触部分から延びる水路が形成され、
    上記水路は、上記ケース内に連通していることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    上記水路は、上記ケースにおける上記シール材との接触部分から上記ケース内へ向けて下降傾斜していることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用空調装置において、
    上記第1部材と上記第2部材との合わせ部は、上記車体側部材の上記貫通孔よりも外側に位置していることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、
    上記シール材における上記車体側部材に接触する面には、切り込み部が上記貫通孔よりも外側に位置するように形成され、
    上記第1部材と上記第2部材との合わせ部は、上記切り込み部よりも外側に位置していることを特徴とする車両用空調装置。
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