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JP2013022760A - フィルム貼付装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】貼り付け位置精度が極めて高いフィルム貼付装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るフィルム貼付装置1は、傾動機構7がフィルム保持ステージ4を傾動させて、接着面が露出したフィルム部材21の貼始端とパネル部材20とを接触させることにより、パネル部材20に対するフィルム部材21の貼り付け位置を確定させた後、貼始端保持部分4aを退避させ、さらにその後、貼始端保持部分4aが退避したことによりできたスペースにローラ8aを移動させて、フィルム部材21をパネル部材20に押し付けることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶パネル等のパネル部材に、3Dフィルム、偏光フィルム等のフィルム部材を貼り付けるフィルム貼付装置に関する。
液晶ディスプレイの製造工程においては、液晶パネル等のパネル部材に3Dフィルム、偏光フィルム等のフィルム部材を貼り付けるためにフィルム貼付装置が使用されている。フィルム貼付装置は従来から種々の方式のものが知られており、例えば、特許文献1には、いわゆる「ローラ貼付方式」を採用したフィルム貼付装置が開示されている。
図4に示すように、特許文献1に記載のフィルム貼付装置100Aは、パネル部材101が載置される複数のフリーローラ104と、フリーローラ104の上方においてパネル部材101を吸着保持するパネル保持ステージ103と、フリーローラ104の下方において接着面が露出するようにフィルム部材102を吸着保持するフィルム保持ステージ105と、搬送方向下流側に設けられた貼付ローラ106、107とを備えている。また、フィルム保持ステージ105は、軸105a回りに回転(傾動)可能となっている。
フィルム貼付装置100Aでは、以下のようにしてフィルム部材102が貼り付けられる。すなわち、パネル保持ステージ103によってパネル部材101が所定位置に移動させられた後、フィルム保持ステージ105が傾動することにより、フィルム部材102の貼始端がパネル部材101に接触した状態とされ(図4(A))、その後、パネル保持ステージ103が退避するとともに貼付ローラ106、107が互いに近付くことによりパネル部材101およびフィルム部材102が挟み込まれ(図4(B))、さらにその後、貼付ローラ106が半時計回りに、貼付ローラ107が時計回りにそれぞれ回転することにより、フィルム部材102がパネル部材101に貼り付けられる(図4(C))。
特開2005−7748号公報(特に、図10)
ところで、液晶パネルに対する3Dフィルムの貼り付けにおいては、液晶パネルの画素と3Dフィルムに設けられたレンズ状凹凸部との位置ずれが極めて少ないことが要求される。例えば、液晶パネルの画素サイズが100μmの場合、要求される貼り付け位置精度はその1/10である10μm以下(多くの場合は、さらに厳しく5μm以下)である。また、3Dフィルム、偏光フィルム等のフィルム部材は、製造時の残留応力や吸湿等の影響によりカールが生じる場合がある。
このため、従来のフィルム貼付装置100Aでは、図5に示すように、カールしたフィルム部材102の貼始端が所定位置からずれた位置に接着されてしまい、要求される貼り付け位置精度を満足できない場合があった。なお、カールの程度は1枚毎に異なっているので、カールの程度を考慮してパネル部材101またはフィルム部材102の位置を予め調整しておくことによりカールの影響をキャンセルするのは非常に困難である。
パネル保持ステージ103とフィルム保持ステージ105の位置関係を天地逆転させた図6に示すフィルム貼付装置100Bにおいても、フィルム貼付装置100Aと同様、フィルム部材102のカールに起因する位置ずれの問題が発生する。また、フィルム貼付装置100Bでは、自重によってもフィルム部材102がカールするので、パネル部材101またはフィルム部材102の位置を予め調整することによりカールの影響をキャンセルすることは、より一層困難である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、貼り付け位置精度が極めて高いフィルム貼付装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るフィルム貼付装置は、パネル部材に対し、貼始端と該貼始端に対向した貼終端とを有する矩形状のフィルム部材を貼始端から貼終端にかけて貼り付けていくフィルム貼付装置であって、パネル部材を保持するパネル保持ステージと、フィルム部材の貼付面がパネル部材の被貼付面に対向するように該フィルム部材の全面を保持するフィルム保持ステージと、フィルム部材をパネル部材に対して押し付ける押圧機構と、フィルム保持ステージを傾動させて該フィルム保持ステージに保持されているフィルム部材の貼始端をパネル部材に近接させる傾動機構と、フィルム保持ステージのうち、フィルム部材の貼始端近傍を保持する端保持部分を他の部分から分離して退避させる退避機構とを備え、傾動機構がフィルム保持ステージを傾動させてフィルム部材の貼始端とパネル部材とを接触させることにより、パネル部材に対するフィルム部材の貼り付け位置を確定させた後、退避機構が貼始端保持部分を退避させ、さらにその後、押圧機構が移動してフィルム部材をパネル部材に押し付けることを特徴とする。
本発明によれば、パネル部材に対するフィルム部材の貼り付け位置が確定するまでの間は、フィルム保持ステージによってフィルム部材の全面が保持されているので、カールの影響を受けることなく、貼り付け位置を確定させることができる。すなわち、本発明によれば、貼り付け位置精度が極めて高いフィルム貼付装置を提供することができる。
上記フィルム保持ステージは、フィルム部材を吸着保持する構成とすることができる。ただし、この場合は、貼始端保持部分による吸着状態とフィルム保持ステージの他の部分による吸着状態とが、独立して解除制御可能とすべき点に注意が必要である。
上記貼始端保持部分は、フィルム部材を保持する面が硬質ゴムまたは樹脂で構成されていることが好ましい。この構成によれば、フィルム部材およびパネル部材を傷付けることなく、貼り付け位置を確定させることができる。
また、上記フィルム貼付装置は、気泡の混入を防ぐために、フィルム部材の貼付面とパネル部材の被貼付面とのなす角度が1〜5°の範囲内であることが好ましい。
本発明によれば、3Dフィルムの貼り付けにおいて要求される極めて高い位置精度でフィルム部材をパネル部材に貼り付けることができるフィルム貼付装置を提供することができる。
本発明に係るフィルム貼付装置の構成を示す図である。 (A)→(B)→(C)の順に行われる、本発明に係るフィルム貼付装置の貼り付け動作を示す図である。 図2(C)に示す動作の後で(A)→(B)→(C)の順に行われる、本発明に係るフィルム貼付装置の貼り付け動作を示す図である。 (A)→(B)→(C)の順に行われる、従来のフィルム貼付装置の貼り付け動作を示す図である。 従来のフィルム貼付装置の問題点を説明するための図である。 従来の別のフィルム貼付装置の問題点を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るフィルム貼付装置の好ましい実施形態について説明する。なお、以下の説明では、図面の左右方向をx方向、奥行き方向をy方向、上下方向をz方向と呼ぶこととする。
[フィルム貼付装置の構成]
図1に、本発明の一実施形態に係るフィルム貼付装置を示す。同図に示すように、フィルム貼付装置1は、パネル部材20である液晶パネルの画素領域にフィルム部材21である矩形状の3Dフィルムを貼り付ける装置であって、パネル部材20を保持するパネル保持ステージ2と、フィルム部材21を保持するフィルム保持ステージ4と、フィルム部材21をパネル部材20に対して押し付ける押圧機構8と、フィルム保持ステージ4を傾動させる傾動機構7とを備えている。また、フィルム貼付装置1は、各部を制御する制御部10〜14も備えている。
パネル保持ステージ2は、パネル部材20を保持するためのパネル保持面3を有している。パネル保持面3には不図示のサクション機構に接続された複数の吸着孔が形成され、これによりパネル部材20はパネル保持面3に吸着保持される。また、パネル保持ステージ2は、走行制御部10の制御下で少なくともx方向に移動可能となっている。
フィルム保持ステージ4は、フィルム部材21の貼始端近傍を保持する貼始端保持部分4aとその他の部分4bとからなり、貼始端保持部分4aと部分4bとによって形成されたひと続きのフィルム保持面5を有している。フィルム保持面5には不図示のサクション機構に接続された複数の吸着孔が形成され、これによりフィルム部材21はフィルム保持面5に全面が吸着保持される。
フィルム保持面5において吸着保持されたフィルム部材21は、予めセパレータが剥離され、接着面が露出した状態となっている。
フィルム貼付装置1は、さらに退避機構6を備えている。退避機構6は、フィルム保持ステージ4の部分4bに固定された基部6aと、一端が基部6aに回動可能に取り付けられるとともに他端が貼始端保持部分4aに固定された連結部6bとからなる。連結部6bは、退避制御部13の制御下で約180°回動する。これにより、貼始端保持部分4aは、4a’の位置に退避する。
傾動機構7は、フィルム保持ステージ4の部分4b側に設けられ、フィルム保持ステージ4(4a、4b)全体および退避機構6を傾動制御部11の制御下で傾動させる。これにより、フィルム保持ステージ4のフィルム保持面5は、パネル保持面3に対して平行になったり、貼始端保持部分4aに吸着保持されているフィルム部材21の貼始端がパネル部材20に近接した状態となったりする。
また、傾動機構7は、昇降制御部12の制御下でz方向に移動可能となっている。傾動機構7がz方向に移動すると、フィルム保持ステージ4、退避機構6およびフィルム部材21も一緒に移動する。
押圧機構8は、ローラ8aとシリンダ8bとからなる。昇降制御部14の制御下でシリンダ8bが伸びると、貼始端保持部分4aが退避したことによりできた空間までローラ8aが下降し、ローラ8aによってフィルム部材21がパネル部材20に押し付けられる。昇降制御部14は、シリンダ8bを圧力制御している。すなわち、昇降制御部14は、フィルム部材21側からローラ8aに加えられる反力が略一定になるように、シリンダ8bを伸縮制御し、ローラ8aの高さを調整する。
[フィルム貼付装置の貼り付け動作]
続いて、図2および図3を参照しながら、フィルム貼付装置1の貼り付け動作について詳細に説明する。
図2(A)は、貼り付け動作が開始される前の初期状態である。同図に示すように、パネル保持面3とフィルム保持面5は所定の距離をおいて平行に保たれている。また、パネル保持面3の所定位置にはパネル部材20が吸着保持され、フィルム保持面5の所定位置にはフィルム部材21が吸着保持されている。フィルム部材21のセパレータは予め剥離されている。このため、フィルム部材21は接着面が露出した状態となっている。
図2(B)は、傾動制御部11の制御下で傾動機構7がフィルム保持ステージ4を角度θだけ傾動させた後の状態である。この動作により、フィルム部材21の貼始端はパネル部材20に近接するが、同図に示すように、フィルム部材21の貼始端およびパネル部材20は距離dだけ離れており、接触はしていない。
図2(C)は、昇降制御部12の制御下で傾動機構7、フィルム保持ステージ4およびフィルム部材21がz方向に距離dだけ移動した後の状態である。この動作により、貼始端保持部分4aに吸着保持されたフィルム部材21の貼始端がパネル部材20に接触し、接着面の接着力により貼り付け位置が確定する。このとき、フィルム部材21の貼付面(接着面)とパネル部材20の被貼付面とのなす角度はθである。後述するが、角度θは1〜5°の範囲に設定するのが好ましい。
フィルム保持ステージ4およびフィルム部材21を移動させる代わりに、パネル保持ステージ2およびパネル部材20をz方向に距離dだけ移動させてもよい。また、図2(C)の動作を省略して、図2(B)の動作によりフィルム部材21とパネル部材20とを接触させ、貼り付け位置を確定させてもよい。ただし、フィルム部材21とパネル部材20とが接触する際の衝撃を和らげるという観点からは、フィルム保持ステージ4またはパネル保持ステージ2をz方向に移動させることにより貼り付け位置を確定させることが好ましい。
また、上記の衝撃を和らげるために、貼始端保持部分4aは、少なくともフィルム保持面5が硬質ゴムまたは樹脂で構成されていることが好ましい。
図3(A)は、退避制御部13の制御下で連結部6bが回動し、貼始端保持部分4aが退避した後の状態である。図2(C)の動作により貼り付け位置は既に確定しているので、フィルム部材21の貼始端が吸着保持されなくなったとしても、貼り付け位置がずれることはない。なお、本動作を行うにあたっては、先に貼始端保持部分4aの吸着孔に接続されたサクション機構の動作を停止しておく必要がある。一方、フィルム部材21の脱落を防ぐために、部分4bの吸着孔に接続されたサクション機構については引き続き動作させておく必要がある。
図3(B)は、昇降制御部14の制御下でシリンダ8bが伸び、貼始端保持部分4aが退避したことによりできた空間にローラ8aが移動した後の状態である。これにより、フィルム部材21の貼始端がパネル部材20に押し付けられ、フィルム部材21とパネル部材20とがより強く接着される。
図3(C)は、走行制御部10の制御下でパネル保持ステージ2がx方向に移動することにより、フィルム部材21が貼始端から貼終端にかけて貼り付けられていく途中の状態である。パネル保持ステージ2が移動すると該パネル保持ステージ2に吸着保持されているパネル部材20も一緒に移動する。また、パネル部材20が移動すると該パネル部材20に貼始端が接着されているフィルム部材21も一緒に移動する。フィルム部材21の貼終端側は、フィルム保持面5から脱落しない程度に弱く吸着保持されている。
前記の通り、フィルム部材21の貼付面とパネル部材20の被貼付面とのなす角度θは、1〜5°の範囲に設定するのが好ましい。角度θを1°よりも小さくすると、ローラ8aによって未だ押し付けられていない部分においてパネル部材20とフィルム部材21とが接着されてしまい、気泡が混入するおそれがある。一方、角度θを5°よりも大きくすると、吸着保持されなくなったフィルム部材21の貼終端が勢いよく脱落してやはり気泡が混入したり、フィルム部材21に負担がかかったりする。
図3(C)に示す状態から、さらにパネル保持ステージ2がx方向に移動すると、貼り付けは終了する。
以上、本発明に係るフィルム貼付装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、接着面を有するフィルム部材21を貼り付けたが、接着面はパネル部材20側に形成されていてもよい。また、上記実施形態では、ローラ8aによってフィルム部材21を上から押さえ付けることにより貼り付けを行ったが、装置全体を天地逆転させ、フィルム部材21を下から押さえ付けることにより貼り付けを行ってもよい。
また、上記実施形態では、退避機構6の連結部6bを回動させることにより貼始端保持部分4aを退避させたが、ローラ8aのためのスペースを作ることができるのであれば、退避のさせ方は任意に変更することができる。
また、上記実施形態では、液晶パネル(パネル部材20)に3Dフィルム(フィルム部材21)を貼り付けたが、本発明に係るフィルム貼付装置1は、任意のパネル部材20に任意のフィルム部材21を貼り付けることができる。パネル部材20とフィルム部材21の組み合せとしては、例えば、“液晶パネル−偏光フィルム”、“電子ペーパ−カラーフィルタ”が考えられる。
1 フィルム貼付装置
2 パネル保持ステージ
3 パネル保持面
4 フィルム保持ステージ
4a 貼始端保持部分
5 フィルム保持面
6 退避機構
6a 基部
6b 連結部
7 傾動機構
8 押圧機構
8a ローラ
8b シリンダ
10 走行制御部
11 傾動制御部
12 昇降制御部
13 退避制御部
14 昇降制御部
20 パネル部材
21 フィルム部材

Claims (4)

  1. パネル部材に対し、貼始端と該貼始端に対向した貼終端とを有する矩形状のフィルム部材を前記貼始端から前記貼終端にかけて貼り付けていくフィルム貼付装置であって、
    前記パネル部材を保持するパネル保持ステージと、
    前記フィルム部材の貼付面が前記パネル部材の被貼付面に対向するように該フィルム部材の全面を保持するフィルム保持ステージと、
    前記フィルム部材を前記パネル部材に対して押し付ける押圧機構と、
    前記フィルム保持ステージを傾動させて該フィルム保持ステージに保持されている前記フィルム部材の前記貼始端を前記パネル部材に近接させる傾動機構と、
    前記フィルム保持ステージのうち、前記フィルム部材の前記貼始端近傍を保持する貼始端保持部分を他の部分から分離して退避させる退避機構と、
    を備え、
    前記傾動機構が前記フィルム保持ステージを傾動させて前記フィルム部材の前記貼始端と前記パネル部材とを接触させることにより、前記パネル部材に対する前記フィルム部材の貼り付け位置を確定させた後、前記退避機構が前記貼始端保持部分を退避させ、さらにその後、前記押圧機構が移動して前記フィルム部材を前記パネル部材に押し付けることを特徴とするフィルム貼付装置。
  2. 前記フィルム保持ステージは、前記フィルム部材を吸着保持しており、
    前記貼始端保持部分による吸着状態と前記フィルム保持ステージの他の部分による吸着状態とは、独立して解除制御が可能であることを特徴とする請求項1に記載のフィルム貼付装置。
  3. 前記貼始端保持部分は、前記フィルム部材を保持する面が硬質ゴムまたは樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルム貼付装置。
  4. 前記押圧機構が移動して前記フィルム部材の前記貼始端が前記パネル部材に貼り付けられた状態において、前記フィルム部材の貼付面と前記パネル部材の被貼付面とのなす角度が1〜5°の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフィルム貼付装置。
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