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JP2012036860A - 触媒劣化診断装置 - Google Patents

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JP2012036860A
JP2012036860A JP2010178840A JP2010178840A JP2012036860A JP 2012036860 A JP2012036860 A JP 2012036860A JP 2010178840 A JP2010178840 A JP 2010178840A JP 2010178840 A JP2010178840 A JP 2010178840A JP 2012036860 A JP2012036860 A JP 2012036860A
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嘉則 ▲高▼橋
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Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corp
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Abstract

【課題】コスト増を抑制し、触媒がどの程度劣化しているかを判定できるようにした、触媒劣化診断装置を提供する。
【解決手段】エンジン10の排気通路に設けられた酸化触媒23と、酸化触媒23の下流側に設けられ、酸化触媒23を通過した後の排気中に含まれるNOxの量である第一NOx値を検出する第一NOxセンサ41と、エンジン10から排出された直後の排気中に含まれるNOxの量である第二NOx値を取得する第二NOx値取得手段32と、第一NOxセンサ41により検出した前記第一NOx値と第二NOx値取得手段32により取得した前記第二NOx値とに基づいて、酸化触媒23を通過した後の前記排気中に含まれるNO2の値を取得するNO2値取得手段33と、NO2値取得手段33により取得した前記NO2値と酸化触媒23の温度とに基づいて酸化触媒23の劣化度を判定する劣化判定手段34と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に用いられる触媒の劣化度を判定する触媒劣化診断装置に関する。
内燃機関(以下、エンジンという)、中でもディーゼルエンジンの排気中には、大気汚染物質である煤等の粒子状物質(Particulate Matter、以下、PMと略称する)が含まれている。そこで、エンジンの排気通路に、PMを捕集するためのパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter、以下、DPFと略称する)を設置し、大気中へのPMの放出を防止する技術が知られている。
DPFは、例えば排気中からPM以外の成分を濾過する多孔性フィルタとして形成され、そのPM捕集量(PM堆積量)には限度がある。また、たとえPM堆積量が上限値に達していなくても、PM堆積量の増加に伴ってエンジンの排気圧力が増大し、燃費の悪化を招くおそれがある。そのため、PM堆積量が基準値以上になったときには、DPFに溜まったPMを燃焼除去するDPF再生処理が実施される。DPFの再生処理の種類には、PMをDPFに捕集しながら再生を実施する連続再生と、排気管内に燃料等の酸化剤を供給して捕集したPMを強制的に燃焼させる強制再生とがある。
DPFでPMを燃焼し再生するために、DPFの排気上流側には、前段酸化触媒(Diesel Oxidation Catalyst、以下、DOCと略称する)が設けられている。DOCはエンジンから排出されたNOx(窒素酸化物)中のNO(一酸化窒素)を酸化してNO2(二酸化窒素)を生成するものであり、この生成されたNO2の酸化還元反応を利用することでDPFでの連続再生が促進される。あるいは、排気管内に供給された燃料等をDOCにて燃焼させ、この燃焼熱により強制再生が実施される。
ところで、DOCは使用を続けることで、熱などの影響により徐々に劣化していく。このような経時劣化が進行すると、NOからNO2を生成する能力が低下するため、DOCの劣化に伴いDPFの再生能力も低下する。適切にDPFを再生できなくなると、DPFに堆積するPMの量が増大し、これにより燃費の悪化を引き起こすなど、環境に悪影響を与えかねない。
このような課題を解決するために、下記の特許文献1には、DOCの劣化診断を行う劣化診断装置が開示されている。この劣化診断装置は、DOCの上流側及び下流側に排気温度センサを設け、排気流量をパラメータとして含む排気熱量を用いて、DOCが劣化しているか否かを判定するものである。
特開2010−112220号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の劣化診断装置は、熱量積算値が劣化判定閾値よりも大きいか否かを判定し、劣化判定閾値よりも大きければDOCは劣化している、小さければ劣化していない、との判定をすることしかできない。つまり、DOCがどの程度劣化しているかは判定することができず、あとどの程度使用可能なのか、いつ頃交換が必要なのか等の情報までは得られない。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、触媒がどの程度劣化しているかを判定できるようにした、触媒劣化診断装置を提供することを目的とする。
さらに、NOxセンサを用いて判定を行うことにより、コスト増を抑制した、触媒劣化診断装置を提供することも併せて目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の触媒劣化診断装置は、エンジンの排気通路に設けられた酸化触媒と、前記酸化触媒の下流側に設けられ、前記酸化触媒を通過した後の排気中に含まれるNOxの量である第一NOx値を検出する第一NOxセンサと、前記エンジンから排出された直後の排気中に含まれるNOxの量である第二NOx値を取得する第二NOx値取得手段と、前記第一NOxセンサにより検出した前記第一NOx値と前記第二NOx値取得手段により取得した前記第二NOx値とに基づいて、前記酸化触媒を通過した後の前記排気中に含まれるNO2の値を取得するNO2値取得手段と、前記NO2値取得手段により取得した前記NO2値と前記酸化触媒の温度とに基づいて前記酸化触媒の劣化度を判定する劣化判定手段と、を備えることを特徴としている。
また、前記エンジンの前記排気通路に設けられたパティキュレートフィルタをさらに備え、前記劣化判定手段は、前記パティキュレートフィルタの強制再生時に前記酸化触媒の劣化判定を実施することが好ましい。なお、ここでいう強制再生時とは、強制再生を実行している最中のみならず、強制再生開始直後や強制再生終了後も含み、特に、強制再生終了後、前記酸化触媒の温度が所定の温度まで低下してきた時がより好ましい。
また、前記第二NOx値取得手段は、予め設定した前記エンジンの回転数と前記エンジンの負荷と前記第二NOx値との対応関係を示すマップにより前記第二NOx値を取得することが好ましい。
また、前記酸化触媒の上流側に設けられ、前記エンジンから排出された直後の前記排気中に含まれる前記第二NOx値を検出する第二NOxセンサをさらに備え、前記第二NOx値取得手段は、前記第二NOxセンサにより前記第二NOx値を取得することが好ましい。
また、前記NO2値取得手段は、前記酸化触媒を通過した後の前記排気中に含まれる前記NO2の量を前記NO2値として取得し、前記劣化判定手段は、前記量が少ないほど劣化度が高いと判定することが好ましい。
或いは、前記NO2値取得手段は、前記酸化触媒を通過した後の前記排気中に含まれる前記第一NOx値に対する前記NO2の比を前記NO2値として取得し、前記劣化判定手段は、前記比が小さいほど劣化度が高いと判定することが好ましい。
また、前記劣化判定手段による判定の結果を報知する報知手段をさらに備えることが好ましい。
本発明の触媒劣化診断装置によれば、酸化触媒の下流側に設けられた第一NOxセンサにより酸化触媒の劣化度を判定することができるため、簡素な構成で触媒がどの程度劣化しているかの判定が可能であり、触媒劣化による排気の悪化を事前に抑制するだけでなく、触媒の劣化度の状態に応じた制御もでき、常にクリーンな排気を保つことができる。
また、劣化判定手段がパティキュレートフィルタの強制再生時に劣化判定を実施する場合、走行時の強制再生(自動再生)及び停車時の強制再生(手動再生)の何れの強制再生時でも、酸化触媒が昇温され、パティキュレートフィルタ内のPMが燃焼し、NO2によるPMの燃焼反応がなくなるため、NO2の低下がなく、NO2値による判定精度を高めることができる。
また、第二NOx値を予め設定したエンジンの回転数とエンジンの負荷と第二NOx値との対応関係を示すマップから取得することにより、NOxセンサは酸化触媒の下流側に1つ設けるだけでよいため、構成が簡素であり、コストを抑制することができる。
また、第二NOx値を、酸化触媒の上流側に設けられた第二NOxセンサにより検出して取得する場合は、正確な値を取得することができ、触媒劣化の判定精度を高めることができる。
また、NO2の量に基づいて酸化触媒の劣化判定を実施する場合は、排気流量が少ないアイドル運転等の場合であっても、触媒劣化の判定を行うことができる。
一方、NO2の比に基づいて酸化触媒の劣化判定を実施する場合は、触媒劣化の判定を容易に行うことができる。
また、報知手段を設けた場合は、触媒の劣化度を、例えばドライバに報知することで、メンテナンスや酸化触媒の交換を促すことができる。
本発明の第一乃至第三実施形態にかかる触媒劣化診断装置が適用された排気浄化装置を示す模式的な全体構成図である。 本発明の第一乃至第三実施形態にかかる触媒劣化診断装置で用いる内燃機関の運転状態と排気中に含まれるNOxの量との関係を示すマップ(第二NOx値マップ)である。 本発明の第一及び第二実施形態にかかる触媒劣化診断装置で用いるNOxセンサの特性を示すマップ(NOxセンサ特性マップ)である。 本発明の第一及び第三実施形態にかかる触媒劣化診断装置で用いる触媒温度とNO2量との関係を示すマップ(NO2量劣化判定マップ)である。 本発明の第一乃至第三実施形態にかかる触媒劣化診断装置による診断方法を示す制御フローである。 本発明の第二及び第三実施形態にかかる触媒劣化診断装置で用いる触媒温度とNO2比率との関係を示すマップ(NO2比率劣化判定マップ)である。
以下、図面を参照して開示の触媒劣化診断装置について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
[1.第一実施形態]
[1−1.全体構成]
本実施形態にかかる触媒劣化診断装置は、車両だけでなくエンジンを搭載した乗り物、例えば船舶等に適用することも可能であるが、ここでは、一般的な乗用車やトラック,バス等の車両に適用した例で説明する。
図1に示すように、エンジン10は、ここでは直列6気筒機関のディーゼルエンジンとして構成されている。エンジン10の各気筒には燃料噴射弁11が設けられ、各燃料噴射弁11はコモンレール12から加圧燃料を供給され、開弁に伴って対応する気筒の筒内に燃料を噴射する。なお、エンジン10はガソリンエンジンでもよく、気筒数はこれに限定されない。また、図1では車両の前方側(フロント)にエンジン10が搭載され、車両の後方側(リヤ)へ向かって排気が流れるように構成されているが、車両への配置はこれに限定されない。
エンジン10の吸気側には吸気マニホールド13が装着され、吸気マニホールド13に接続された吸気通路14には、上流側よりエアクリーナ15,ターボチャージャ16のコンプレッサ16a及びインタークーラ17が設けられている。また、エンジン10の排気側には排気マニホールド18が装着され、排気マニホールド18には、コンプレッサ16aと同軸上に連結されたターボチャージャ16のタービン16bが接続されている。タービン16bには排気通路19が接続され、排気通路19は車両の後方に向けて延設されている。この排気通路19の途中に、排気浄化装置20が設けられている。
[1−2.排気浄化装置の構成]
排気浄化装置20は、排気上流側に設けられた上流側排気浄化装置21と、上流側排気浄化装置21の排気下流側に設けられた下流側排気浄化装置22と、上流側排気浄化装置21及び下流側排気浄化装置22の間に設けられた尿素水添加ノズル28とを有している。なお、上流側排気浄化装置21及び下流側排気浄化装置22はそれぞれ筒状のケーシング内に、その軸方向に触媒等が配設されて排気が流れるよう構成されており、上流側排気浄化装置21及び下流側排気浄化装置22は、排気が直線状に流れるように設置されている。
上流側排気浄化装置21は、上流側に配置される前段酸化触媒(Diesel Oxidation Catalyst、以下、DOCと略称する)23と、下流側に配置されるパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter、以下、DPFと略称する)24とを内蔵する。なお、以下、上流側排気浄化装置21をDPF装置21という。
このDPF装置21は、排気中に含まれる粒子状物質(Particulate Matter、以下、PMと略称する)を捕集する機能と、捕集したPMを連続的に酸化させて除去する機能とを併せ持つ。なお、PMとは、炭素からなる黒煙(すす)の周囲に燃え残った燃料や潤滑油の成分,硫黄化合物等が付着した粒子状の物質である。
DOC23は、排気中の成分に対する酸化能を持った酸化触媒であり、金属,セラミックス等からなるハニカム状の担体に触媒物質を担持したものである。DOC23によって酸化される排気中の成分には、NOや未燃燃料中のHC(炭化水素)等及び一酸化炭素が挙げられる。例えば、NOがDOC23で酸化されるとNO2が生成される。なお、DOC23は劣化するとNO2生成量が減少し、触媒能力が低下する。
DPF24は、PMを捕集する多孔質フィルタ(例えば、セラミックフィルタ)である。DPF24の内部は、多孔質の壁体によって排気の流通方向に沿って複数に分割されている。この壁体には、PMの微粒子に見合った大きさの多数の細孔が形成される。排気が壁体の近傍や内部を通過する際に壁体内,壁体表面にPMが捕集され、排気が濾過される。また、DPF24の表面には触媒貴金属が担持されているものもあり、排気中のNO2等を酸化剤として排気微粒子が焼却される。このようなDPF24の再生制御は、後述するコントローラ30によって制御される。再生制御によってDPF24に捕集されたPMが除去され、DPF24が再生浄化される。
下流側排気浄化装置22は、上流側に配置される選択還元型触媒(Selective Catalytic Reduction、以下、SCRと略称する)25と、その下流側に配置される後段酸化触媒(Clean Up Catalyst、以下、CUCと略称する)26とを内蔵する。なお、以下、下流側排気浄化装置22をSCR装置22という。
SCR25は、尿素添加型の窒素酸化物選択還元型触媒であり、上流側から供給されるアンモニアが吸着するとともに、吸着したアンモニアを還元剤として排気中のNOxをN2へと還元するものである。なお、アンモニアを吸着する機能はSCR25に必須の機能ではなく、触媒の種類は任意であり、例えばゼオライト系,バナジウム系等の触媒を用いることが考えられる。
CUC26は、SCR25での還元反応における余剰分のアンモニアを除去するための酸化触媒である。
DPF装置21とSCR装置22との間に設けられた尿素水添加ノズル28は、添加装置27により、尿素水タンク29内に貯留されている還元剤としての尿素水をSCR25に向かう排気中に噴射し添加する。この尿素水の添加は、後述するコントローラ30により制御される。
[1−3.コントローラ]
コントローラ(ECU,Engine (electronic) Control Unit)30は、エンジン制御や排気浄化制御等にかかる各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時的に記憶されるRAM、外部との間で信号を入出力するための入出力ポート等を備えて構成されている。
エンジン10のクランクシャフト(図示せず)の近傍には、エンジン回転数を検出する図示しないエンジン回転数センサが設けられ、車両の任意の位置には、運転者によるアクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出する図示しないアクセル開度センサが設けられている。
DPF装置21には、DOC23の上流側に排気温度を検出する温度センサ42が設けられており、DOC23に流入する排気の温度を検出する。この排気温度は、DOC23の触媒温度とみなして利用する。また、SCR装置22の下流側の排気通路19には、NOxセンサ(第一NOxセンサ)41が設けられており、DPF装置21及びSCR装置22を通過した後の排気中のNOxの量(例えば、NOx濃度,質量,モル濃度等)に対応する第一NOx値を常時検出する。
NOxセンサ41による検出は、例えば1秒間に10回のように、一定周期で連続して行われ、この検出結果をある期間(例えば20〜30秒)積算し、積算されたNOx値を第一NOx値とする。これは、NOxセンサ41による検出結果のばらつきの影響を抑制し、判定精度を高めるためである。ただし、上記の検出方法は一例に過ぎず、周期や期間は適宜設定可能である。
コントローラ30は、NOxセンサ41,温度センサ42,エンジン回転数センサ,アクセル開度センサ等のセンサ類や、エンジン10の各気筒の燃料噴射弁11や添加装置27等のデバイス類に接続されている。そして、各種センサによる検出結果はコントローラ30に送信され、これらの検出結果に基づいて、燃料噴射弁11や添加装置27等のデバイス類を駆動制御する。
コントローラ30は、DPF24に堆積したPMを燃焼し、DPF24を再生するための制御を行うDPF再生制御手段31としての機能要素と、エンジン10から排出された直後の排気中に含まれるNOxの量である第二NOx値を取得する第二NOx値取得手段32としての機能要素と、DPF装置21及びSCR装置22を通過した後の排気中に含まれるNO2の値を取得するNO2値取得手段33としての機能要素と、NO2値取得手段33により取得したNO2値に基づいてDOC23の劣化度を判定する劣化判定手段34としての機能要素とを有している。
DPF再生制御手段31は、DPF24の強制再生について、DPF24に堆積しているPMの量を図示しない圧力センサ等の検出結果から判断し、最適な再生時期を判断する等の制御を行うものであり、種々の公知技術を適用することができる。
第二NOx値取得手段32は、エンジン10から排出された直後の排気中に含まれるNOxの量である第二NOx値を取得する。ここで取得される第二NOx値の次元は前述の第一NOx値と同次元であるとする。また、エンジン10から排出された直後の排気とは、エンジン10から排出された排気であって、DPF装置21に流入する前の排気である。本実施形態では、図2に示すように、エンジン回転数センサにより検出されるエンジン回転数と、アクセル開度センサにより検出されるアクセル開度から求まるエンジン負荷(トルク)と、第二NOx値との対応関係が記述されたマップ(以下、第二NOx値マップという)が予めコントローラ30に記憶されており、エンジン10の運転状態に応じて第二NOx値が推定される。例えば、エンジン回転数が高回転でトルクが大きい場合は、第二NOx値は大きな値となり、多くのNOxがエンジン10から排出されていることとなる。
第二NOx値取得手段32による第二NOx値の推定は、例えば1秒間に10回のように、NOxセンサ41による検出と同周期で第二NOx値マップより連続して推定され、これらをNOxセンサ41と同期間(例えば20〜30秒)積算し、積算されたNOx値を第二NOx値とする。これは、上記のNOxセンサ41による検出結果のばらつきの影響を抑制し、判定精度を高めることと同様の目的によるものであるが、上記の検出方法は一例に過ぎず、周期や期間は適宜設定可能である。また、第二NOx値は予め定められた第二NOx値マップから推定する方法に限られず、例えば予め定められた数式等により演算してもよい。
NO2値取得手段33は、SCR装置22の下流側に設けられたNOxセンサ41により、DPF装置21及びSCR装置22を通過した後の排気中に含まれるNO2の値を取得する。なお、本実施形態では、SCR装置22を通過した後の排気中に含まれるNO2の量をNO2値として取得する。
NO2値取得手段33は、図3に示すNOxセンサの特性を示すマップ(以下、NOxセンサ特性マップという)を用いて、第二NOx値(図3中、NOx2と示す)に対する第一NOx値(図3中、NOx1と示す)の比率から、NOxセンサ41で検出された第一NOx値に対するNO2の比率(以下、NO2比率という)を求め、NO2比率に第一NOx値をかけることにより、SCR装置22を通過した後の排気中に含まれるNO2の量を取得する。
NOxセンサ特性マップは、排気中のNO2がNOxセンサの出力に与える影響を調査した結果得られたマップであり、NO2比率が高くなるほどNOxセンサの出力値は低下する。つまり、エンジン10から排出された直後の排気中に含まれるNOx量である第二NOx値に対して、DPF装置21及びSCR装置22を通過した後の排気中に含まれるNOx量である第一NOx値が小さいほどNO2比率は高い。
ここで、本実施形態では、NOxセンサ41がSCR装置22の下流側に設けられているため、このNOxセンサ特性マップを用いるためには、以下の条件を要する。
〔条件A〕尿素水添加ノズル28による尿素水の添加を停止していること。
〔条件B〕SCR25にアンモニアが吸着していないこと。
〔条件C〕DPF24内に堆積しているPMの量が少ないこと。
上記〔条件A〕及び〔条件B〕が必要なのは、上記〔条件A〕及び〔条件B〕のいずれか一方でも満たさない場合、SCR装置22においてNOxの還元が行われ、SCR装置22の下流側に設けられたNOxセンサ41によって検出されるNOx値が、DOC23を通過した直後のNOx値から変化してしまい、後述する劣化判定を正確に行うことができなくなるからである。
また、上記〔条件C〕が必要なのは、上記〔条件C〕を満たさない場合、つまり、DPF24内にPMが多く堆積している場合は、NO2による酸化反応が発生し、NO2がNOとなり、DOC23上で生成されたNO2量が変化してNO2量を少なく判定してしまうおそれがあるからである。
劣化判定手段34は、NO2値取得手段33により取得したNO2量に基づいてDOC23の劣化度を判定する。図4は、触媒温度とNO2量と触媒劣化度との対応関係を示すマップ(以下、NO2量劣化判定マップという)であり、劣化判定手段34は図4に示すNO2量劣化判定マップを用いてDOC23の劣化度の判定を実施する。
DOC23は、触媒温度が高いほどNO2を多く生成する特性を有するが、劣化度が小さくほぼ新品の状態(以下、劣化度小という)のほうが、同じ触媒温度でも劣化度が大きい状態(以下、劣化度大という)のものよりも多くのNO2を生成することができる。そのため、DOC23で生成されるNO2量から、DOC23の劣化度を判定することが可能である。なお、DOC23が新品の状態とは、ある条件下において所望のNO2量を生成できる状態をいい、この状態を劣化度0とし、劣化度の基準とする。そして、基準である新品の状態で生成できるNO2量に対して、NO2の生成量の減少に応じて、劣化度が小から中,そして大へと大きくなる。
ここで、劣化判定手段34によりDOC23の劣化度を判定するには、上記の〔条件A〕,〔条件B〕及び〔条件C〕に加えて、以下の条件を要する。
〔条件D〕DOC23の触媒温度が150[℃]〜400[℃]であること。
これは、触媒の劣化度によりNO2生成量に大きな差が現れるのが大体150[℃]以上であること、及び、400[℃]近くまで高温となると、熱解離により生成されたNO2がNOに解離してしまうことによる。
劣化判定手段34は、図4に示すように、例えばDOC23の触媒温度がTa[℃]であるときに、NO2値取得手段33により取得されたNO2量がA[g/h]であったら、DOC23の劣化度を中と判定する。なお、図4では、劣化度を五等分に区切っているが、NO2量劣化判定マップはこれに限られず、より細分化してもよいし、細分化した間を直線補間するようにしてもよい。
また、車両には、図1に示すように、ドライバにDOC23の劣化度を知らせるための表示パネル(報知手段)43やアラーム(報知手段)44が備えられている。劣化判定手段34によりDOC23の劣化度が判定されると、DOC23の劣化度を表示パネル43に表示したり、DOC23の劣化度が大きいと判定され交換が必要であれば、表示パネル43やアラーム44によりドライバにDOC23の交換を促したりして、ドライバに判定結果を知らせる。
[1−4.作用,効果]
本実施形態にかかる触媒劣化診断装置は上述のように構成されているので、DOC23の劣化度の判定は、図5のフローチャートに従って実施することができる。下記の各ステップは、コンピュータのハードウェアに割り当てられた各機能(手段)が、ソフトウェア(コンピュータプログラム)によって動作することによって実施される。なお、NOxセンサ41によるNOx値の検出は常時行っている。
図5に示すように、まず、ステップS10において、劣化判定条件が成立したか否かを判定する。この劣化判定条件は、上記した〔条件A〕〜〔条件D〕である。ここで、〔条件D〕のDOC23の触媒温度については、例えば、DPF24の強制再生中や強制再生終了後であれば、DOC23が昇温されるため、〔条件D〕を容易に満たし、且つ、DPF24内のPMが燃焼されているため、〔条件C〕も満たす。劣化判定条件を満たす場合はステップS20へ進み、劣化判定条件を満たさない場合はリターンする。
ステップS20において、NOxセンサ41によって第一NOx値を検出する。第一NOx値は、上述したように積算した値である。次に、第二NOx値を取得するために、エンジン回転数及びエンジン負荷を検出し、これらに基づいて図2の第二NOx値マップから第二NOx値を取得する(ステップS30)。そして、第一NOx値及び第二NOx値に基づき、図3のNOxセンサ特性マップを用いてNO2の量であるNO2値を取得する(ステップS40)。
ステップS50において、DOC23の触媒温度と取得したNO2量とに基づいて、図4のNO2量劣化判定マップを用いてDOC23の劣化度を判定する。そして、判定結果を表示パネル43に表示したり、劣化度が高く交換が必要な場合等は表示パネル43に加え、アラーム44を鳴らしたりして、ドライバに報知する(ステップS60)。
したがって、本触媒劣化診断装置によれば、SCR装置22の下流側に設けられたNOxセンサ41と第二NOx値マップとからそれぞれ取得した第一NOx値及び第二NOx値からNO2量を取得し、取得したNO2量に基づいてDOC23の劣化度を判定することができるため、簡素な構成でコストを抑制しながら、DOC23がどの程度劣化しているのか判定が可能であり、触媒劣化による排気の悪化を事前に抑制するだけでなく、触媒の劣化度の状態に応じた制御もでき、常にクリーンな排気を保つことができる。
また、劣化判定手段34がDPF24の強制再生時、つまり、強制再生中や強制再生終了後に行われる場合、走行時の強制再生(自動再生)及び停車時の強制再生(手動再生)の何れの強制再生時でも、DOC23が昇温され、DPF24内のPMが燃焼され、NO2によるPMの燃焼反応がなくなるため、NO2の低下がなく、NO2量による判定精度を高めることができる。また、表示パネル43及びアラーム44により、DOC23の劣化度を乗員に報知することで、メンテナンスやDOC23の交換を促すことができる。
特に本実施形態では、NO2量に基づいてDOC23の劣化度を判定しているため、排気流量が少ないアイドル運転等の場合であっても、触媒劣化の判定を行うことができる。
[1−5.変形例]
上記実施形態では、NOxセンサ41をSCR装置22の下流側の排気通路19に配置したが、NOxセンサの位置はこれに限られず、DOC23の下流側であればよい。例えば、図1中に一点鎖線で示すように、DOC23とDPF24の間にNOxセンサ51を設けてもよい。
この場合は、SCR装置22及びDPF24の上流側にNOxセンサ51が配置されるため、NOxセンサ51によって検出される第一NOx値はSCR25によるNOx浄化やPMのNO2による酸化反応の影響を受けない。そのため、上記実施形態において判定条件として必要であった、〔条件A〕〜〔条件C〕が不要であり、DOC23が所定温度まで昇温されていれば劣化度を判定することができるため、劣化判定条件が上記実施形態に比べ緩和され、比較的容易に劣化判定を実施することができる。
また、NOxセンサはDPF24と尿素水添加ノズル28の噴射口との間に配置してもよい。この場合は、NOxセンサによって検出される第一NOx値はSCR25によるNOx浄化の影響を受けないため、上記第一実施形態において判定条件として必要であった、〔条件A〕及び〔条件B〕が不要であり、DOC23が所定温度まで昇温されており、DPF24内にPMがほぼ堆積していなければ劣化度を判定することができるため、劣化判定条件が上記実施形態に比べ緩和され、比較的容易に劣化判定を実施することができる。
[2.第二実施形態]
[2−1.構成]
次に、本発明の第二実施形態にかかる触媒劣化診断装置について、図6も加えて説明する。本実施形態の触媒劣化診断装置は、NO2値取得手段33及び劣化判定手段34に関連する部分を除いて第一実施形態のものと同様に構成されているため、第一実施形態のものと対応する要素については、第一実施形態の説明と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本触媒劣化診断装置におけるNO2値取得手段33は、SCR装置22の下流側に設けられたNOxセンサ41により、DPF装置21及びSCR装置22を通過した後の排気中に含まれるNO2の値を、第一NOx値に対するNO2の比として取得する。すなわち、図3のNOxセンサ特性マップを用いて、図2の第二NOx値マップから得られた第二NOx値に対する第一NOx値の割合からNO2比率を求め、そのNO2比率をNO2値として取得する。
本触媒劣化診断装置における劣化判定手段34は、NO2値取得手段33により取得したNO2比率に基づいてDOC23の劣化度を判定する。図6は、触媒温度とNO2比率と触媒劣化度との対応関係を示すマップ(以下、NO2比率劣化判定マップという)であり、劣化判定手段34は図6に示すNO2比率劣化判定マップを用いてDOC23の劣化度の判定を実施する。また、劣化判定手段34によりDOC23の劣化度を判定するには、第一実施形態で述べた〔条件A〕〜〔条件D〕を要する。
劣化判定手段34は、図6に示すように、例えばDOC23の触媒温度がTb[℃]であるときに、NO2値取得手段33により取得されたNO2比率がBであったら、DOC23の劣化度を中と判定する。なお、図6では、劣化度を五等分に区切っているが、NO2比率劣化判定マップはこれに限られず、より細分化してもよいし、細分化した間を直線補間するようにしてもよい。
[2−2.作用,効果]
本実施形態にかかる触媒劣化診断装置は上述のように構成されているので、DOC23の劣化度の判定は、第一実施形態と同様、図5のフローチャートに従って実施することができる。なお、本触媒劣化診断装置は、図5に示すフローチャートのステップS40及びS50以外のステップは第一実施形態と同様であるため、重複する説明は一部省略する。
図5に示すように、ステップS10において劣化判定条件の成立を判定し、成立している場合のみ以下のステップを実施する。ステップS20において、NOxセンサ41により第一NOx値を検出し、ステップS30において、第二NOx値マップから第二NOx値を取得する。
次に、NO2値取得手段33により、第一NOx値及び第二NOx値からNO2比率を取得する(ステップS40)。そして、劣化判定手段34によりNO2比率に基づいてDOC23がどの程度劣化しているか、劣化度を判定し(ステップS50)、ドライバに判定結果を報知する(ステップS60)。
したがって、本触媒劣化診断装置によれば、SCR装置22の下流側に設けられたNOxセンサ41と第二NOx値マップとからそれぞれ取得した第一NOx値及び第二NOx値からNO2比率を取得し、取得したNO2比率に基づいてDOC23の劣化度を判定することができるため、簡素な構成でコストを抑制しながら、DOC23がどの程度劣化しているのか判定が可能であり、触媒劣化による排気の悪化を事前に抑制するだけでなく、触媒の劣化度の状態に応じた制御もでき、常にクリーンな排気を保つことができる。
また、第一実施形態と同様、劣化判定手段34がDPF24の強制再生時、つまり、強制再生中や強制再生終了後に行われる場合は、走行時の強制再生(自動再生)及び停車時の強制再生(手動再生)の何れの強制再生時でも、DOC23が昇温され、DPF24内のPMが燃焼され、NO2によるPMの燃焼反応がなくなるため、NO2の低下がなく、NO2比率による判定精度を高めることができる。また、表示パネル43及びアラーム44により、DOC23の劣化度を乗員に報知することで、メンテナンスやDOC23の交換を促すことができる。
特に本実施形態では、図6に示すNO2比率劣化判定マップを用いて、NO2比率に基づいてDOC23の劣化度を判定しているため、NO2比率からNO2量を算出する必要がないため演算が簡素化され、さらに、触媒劣化がNO2生成能力に与える影響がより大きいのがNO2比率で比較した場合であるため、触媒劣化の判定を容易に行うことができる。ただし、一定量の排気流量が必要であるため、排気流量が少ないアイドル運転等の場合は第一実施形態のほうが適切である。
[2−3.変形例]
上記第二実施形態では、NOxセンサ41をSCR装置22の下流側の排気通路19に配置したが、NOxセンサの位置はこれに限られず、DOC23の下流側であればよいため、例えば、図1中に一点鎖線で示すように、DOC23とDPF24との間にNOxセンサ51を設けてもよい。
この場合は、SCR装置22及びDPF24の上流側にNOxセンサ51が配置されるため、NOxセンサ51によって検出される第一NOx値はSCR25によるNOx浄化やPMのNO2による酸化反応の影響を受けない。そのため、上記第二実施形態において判定条件として必要であった、〔条件A〕〜〔条件C〕が不要であり、DOC23が所定温度まで昇温されていれば劣化度を判定することができるため、劣化判定条件が上記実施形態に比べ緩和され、比較的容易に劣化判定を実施することができる。
また、NOxセンサはDPF24と尿素水添加ノズル28の噴射口との間に配置してもよい。この場合は、NOxセンサによって検出される第一NOx値はSCR25によるNOx浄化の影響を受けないため、上記第二実施形態において判定条件として必要であった、〔条件A〕及び〔条件B〕が不要であり、DOC23が所定温度まで昇温されており、DPF24内にPMがほぼ堆積していなければ劣化度を判定することができるため、劣化判定条件が上記実施形態に比べ緩和され、比較的容易に劣化判定を実施することができる。
[3.第三実施形態]
[3−1.構成]
次に、本発明の第三実施形態にかかる触媒劣化診断装置について説明する。本実施形態にかかる触媒劣化診断装置は、第二NOx値取得手段32に関連する部分を除いて第一実施形態のものと同様に構成されているため、第一実施形態のものと対応する要素については、第一実施形態の説明と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態における第二NOx値取得手段32は、エンジン10から排出された直後の排気中に含まれるNOxの量である第二NOx値を、図1に二点鎖線で示すように、第二のNOxセンサ(第二NOxセンサ)61をDOC23の上流側に配置して、第二NOxセンサ61により検出して取得する。つまり、本実施形態では、NOxセンサはDOC23の上流と下流とにそれぞれ1つずつ設けられており、NOx値は全てセンサ値として取得するよう構成されている。
[3−2.作用,効果]
本実施形態にかかる触媒劣化診断装置は上述のように構成されているため、DOC23の劣化度の判定は、第一実施形態と同様、図5のフローチャートに従って実施することができる。なお、本触媒劣化診断装置は、図5に示すフローチャートのステップS30以外のステップは第一実施形態と同様であるため、重複する説明は一部省略する。
図5に示すように、ステップS10において劣化判定条件の成立を判定し、成立している場合のみ以下のステップを実施する。ステップS20において、NOxセンサ(第一NOxセンサ)41により第一NOx値を検出し、ステップS30において、第二NOxセンサ61により第二NOx値を検出する。
なお、第二NOxセンサ61による第二NOx値の検出は、第一NOx値の検出と同様、例えば1秒間に10回のように、一定周期で連続して行い、この検出結果をある期間(例えば20〜30秒)積算し、積算されたNOx値を第二NOx値とする。これは、第二NOxセンサ61による検出結果のばらつきの影響を抑制し、判定精度を高めるためである。ただし、上記の検出方法は一例に過ぎず、周期や期間は適宜設定可能である。
第一NOx値及び第二NOx値を取得したら、ステップS40においてNO2の量であるNO2値を取得し、NO2量に基づいてDOC23がどの程度劣化しているか、劣化度を判定し(ステップS50)、ドライバに判定結果を報知する(ステップS60)。
したがって、本触媒劣化診断装置によれば、SCR装置22の下流側に設けられたNOxセンサ41と、DOC23の上流側、すなわちエンジン10の直下流側に設けられた第二NOxセンサ61とからそれぞれ検出した第一NOx値及び第二NOx値からNO2量を取得し、取得したNO2量に基づいてDOC23の劣化度を判定することができるため、DOC23がどの程度劣化しているのかより精度良く判定することができ、触媒劣化による排気の悪化を事前に抑制するだけでなく、触媒の劣化度の状態に応じた制御もでき、常にクリーンな排気を保つことができる。
また、第一実施形態と同様、劣化判定手段34がDPF24の強制再生時、つまり、強制再生中や強制再生終了後に行われる場合は、走行時の強制再生(自動再生)及び停車時の強制再生(手動再生)の何れの強制再生時でも、DOC23が昇温され、DPF24内のPMが燃焼され、NO2によるPMの燃焼反応がなくなるため、NO2の低下がなく、NO2量による判定精度を高めることができる。また、表示パネル43及びアラーム44により、DOC23の劣化度を乗員に報知することで、メンテナンスやDOC23の交換を促すことができる。また、NO2量に基づいてDOC23の劣化度を判定しているため、排気流量が少ないアイドル運転等の場合であっても、触媒劣化の判定を行うことができる。
[3−3.変形例]
本実施形態では、NO2値取得手段33は、上記第一実施形態と同様NO2の量をNO2値として取得しているが、上記第二実施形態のように、NO2比率をNO2値として取得してもよい。つまり、本実施形態を第二NOx値取得手段32に関連する部分を除いて第二実施形態のものと同様に構成してもよい。この場合は、NO2比率に基づいてDOC23の劣化度を判定しているため、触媒劣化の判定を容易に行うことができる。
[4.その他]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
上記実施形態では、第二NOx値取得手段32は、第二NOx値マップ及び第二NOxセンサ61のいずれか一方により第二NOx値を取得しているが、第二NOx値マップ及び第二NOxセンサ61の両方を用いて第二NOx値を取得するようにしてもよい。例えば、どちらか一方でもう一方の取得結果を検算するように構成してもよく、それぞれの検出結果を平均化してもよい。第二NOx値マップ及び第二NOxセンサの両方を用いることにより、より正確な第二NOx値を取得することが可能となる。
また、NOxセンサを、DOC23の上流側,DOC23とDPF24との間,及びSCR装置22の下流側の3箇所に配置する構成にしてもよい。これにより、排気中に含まれるNOxの量を正確に検出することが可能となるため、判定精度を高めることができる。
また、触媒劣化判定はDPF24の再生処理中や再生終了後に限られず、DOC23の触媒温度が上記した〔条件A〕を満たしていればよい。
また、本触媒劣化診断装置は、SCR装置22を備えない車両等にも当然適用可能である。
また、上記実施形態では、NO2比率は、第一NOx値及び第二NOx値に基づいて、図3のNOxセンサ特性マップから取得する手段を説明したが、NO2比率の取得方法はこれに限定されない。例えば、NOのみの量を検出するNOセンサと、NO及びNO2の量をともに検出するNOxセンサとを用いてNO2比率を推定,算出してもよい。または、NO2分析計を用いてNO2比率を把握する構成としてもよい。排気中のNO2比率を把握することで、上記した実施形態と同様の効果を得ることができる。
10 エンジン
19 排気通路
20 排気浄化装置
21 DPF装置(上流側排気浄化装置)
22 SCR装置(下流側排気浄化装置)
23 前段酸化触媒(DOC)
24 ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF,パティキュレートフィルタ)
25 選択還元型触媒(SCR)
26 後段酸化触媒(CUC)
27 添加装置(尿素水添加装置)
28 尿素水添加ノズル(尿素水添加装置)
29 尿素水タンク
30 コントローラ(ECU)
31 DPF再生制御手段
32 第二NOx値取得手段
33 NO2値取得手段
34 劣化判定手段
41 NOxセンサ(第一NOxセンサ)
42 温度センサ
43 表示パネル(報知手段)
44 アラーム(報知手段)
51 NOxセンサ(第一NOxセンサ)
61 第二NOxセンサ

Claims (7)

  1. エンジンの排気通路に設けられた酸化触媒と、
    前記酸化触媒の下流側に設けられ、前記酸化触媒を通過した後の排気中に含まれるNOxの量である第一NOx値を検出する第一NOxセンサと、
    前記エンジンから排出された直後の排気中に含まれるNOxの量である第二NOx値を取得する第二NOx値取得手段と、
    前記第一NOxセンサにより検出した前記第一NOx値と前記第二NOx値取得手段により取得した前記第二NOx値とに基づいて、前記酸化触媒を通過した後の前記排気中に含まれるNO2の値を取得するNO2値取得手段と、
    前記NO2値取得手段により取得した前記NO2値と前記酸化触媒の温度とに基づいて前記酸化触媒の劣化度を判定する劣化判定手段と、を備える
    ことを特徴とする、触媒劣化診断装置。
  2. 前記エンジンの前記排気通路に設けられたパティキュレートフィルタをさらに備え、
    前記劣化判定手段は、前記パティキュレートフィルタの強制再生時に前記酸化触媒の劣化判定を実施する
    ことを特徴とする、請求項1記載の触媒劣化診断装置。
  3. 前記第二NOx値取得手段は、予め設定した前記エンジンの回転数と前記エンジンの負荷と前記第二NOx値との対応関係を示すマップにより前記第二NOx値を取得する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の触媒劣化診断装置。
  4. 前記酸化触媒の上流側に設けられ、前記エンジンから排出された直後の前記排気中に含まれる前記第二NOx値を検出する第二NOxセンサをさらに備え、
    前記第二NOx値取得手段は、前記第二NOxセンサにより前記第二NOx値を取得する
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の触媒劣化診断装置。
  5. 前記NO2値取得手段は、前記酸化触媒を通過した後の前記排気中に含まれる前記NO2の量を前記NO2値として取得し、
    前記劣化判定手段は、前記量が少ないほど劣化度が高いと判定する
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の触媒劣化診断装置。
  6. 前記NO2値取得手段は、前記酸化触媒を通過した後の前記排気中に含まれる前記第一NOx値に対する前記NO2の比を前記NO2値として取得し、
    前記劣化判定手段は、前記比が小さいほど劣化度が高いと判定する
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の触媒劣化診断装置。
  7. 前記劣化判定手段による判定の結果を報知する報知手段をさらに備える
    ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の触媒劣化診断装置。
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