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JP2011250637A - 2次元アクチュエータ及び入力装置 - Google Patents

2次元アクチュエータ及び入力装置 Download PDF

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JP2011250637A
JP2011250637A JP2010123422A JP2010123422A JP2011250637A JP 2011250637 A JP2011250637 A JP 2011250637A JP 2010123422 A JP2010123422 A JP 2010123422A JP 2010123422 A JP2010123422 A JP 2010123422A JP 2011250637 A JP2011250637 A JP 2011250637A
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Shinichiro Akieda
真一郎 秋枝
Hiroshi Hasegawa
洋 長谷川
Takuya Uchiyama
卓也 内山
Nobuo Tanitsu
信夫 谷津
Hideki Iwata
英樹 岩田
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Fujitsu Component Ltd
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Abstract

【課題】コイルと磁石とを利用して2次元方向の推力を得る2次元アクチュエータの推力を向上することを課題とする。
【解決手段】アクチュエータ20は、異なる極性の磁石11、12を隣り合わせて並べた磁石対14にコイル13を重ね、コイル13の巻線が区画する領域15と、磁石11、12の対向面16と、が交差するように、磁石11、12とコイル13とを組み合わせて配置した推力発生部10を複数備え、推力発生部10a、10bの磁石11、12同士の対向面14aと14bとが互いに直交するように配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、コイルと磁石とを利用して2次元方向の推力を得る2次元アクチュエータに関する。
近年、ユーザへのフィードバック機能を有するユーザインタフェースとして、アクチュエータを具備した装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1で開示された装置は、平面状に配した磁石と対向するようにコイルを配置し、このコイルに供給する電流を制御することによりコイルを相対移動させるように構成されている。従って、このアクチュエータを制御することでユーザの触覚を刺激することが可能となる。
例えばパーソナルコンピュータで広く使用されるマウスに上記のアクチュエータを組込んだ場合、クリックポイントをバイブレーションにより知覚させたり、コンピュータゲーム等で銃を撃っている感覚や弓を射っている感覚を擬似的にユーザへ与えることが可能となるなど、コンピュータからマウスを介してユーザへ色々な情報を伝達できるようになる。換言すれば、従来のマウスをマンマシンインターフェースの一つとして活用することが可能となる。
ところが、このような触覚によりユーザへ情報をフィードバックする装置は、搭載スペースや電力を要するため、マウスのような小型の装置に組み込む場合、装置の小型化、省電力化が求められる。特許文献2の入力装置は、小型で、組立てが容易であり、従来のデバイスに組込んで円滑に使用でき、動作のオン/オフを切り替えるスイッチ機構が設けられている。これにより、特許文献2の入力装置は、マウス等の小型の機器に組み込み、ユーザへのフィードバック機能を有するユーザインタフェースとして利用できる。
特開2000−330688号公報 特開2004−206596号公報
上記の入力装置は、使用する場面が増加するに従い、操作性、使用感などで様々な要求が出現するため、依然として改良することが求められる。様々な状況での使用を考慮すると、アクチュエータの推力を向上することにより、アクチュエータの用途が拡大するものと考えられる。また、入力装置を小型化することにより、アクチュエータの推力が低下してしまうことを防ぐ必要がある。そこで、本発明は、2次元アクチュエータの推力を向上することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明の2次元アクチュエータは、異なる極性の磁石を隣り合わせて並べた磁石対にコイルを重ね、前記コイルの巻線が区画する領域と、前記磁石同士の対向面と、が交差するように、前記磁石と前記コイルとを組み合わせて配置した推力発生部を複数備え、前記磁石同士の対向面が互いに直交するように配置されたことを特徴とする。このような構成とすることにより、複数の推力発生部を備え、アクチュエータの推力を向上できる。また、このような構成によると、1つの推力発生部がもたらす推力方向と、この推力発生部と対向面が互いに直交する推力発生部がもたらす推力方向は直交し、これら2つの推力発生部により、2次元方向のあらゆる動きが制御できる。
上記2次元アクチュエータは、金属板を備え、前記磁石対側を前記金属板に向けた2つの前記推力発生部が前記金属板を挟み込む構成とすることができる。また、上記2次元アクチュエータは、金属板を備え、前記コイル側を前記金属板に向けた2つの前記推力発生部が前記金属板を挟み込む構成とすることができる。このような構成とすることにより、推力発生部が推力を得る2次元の面に対して直交する方向に重ねて構成されるため、2次元面のスペースを拡大することなく、推力を向上することができる。また、金属板がヨークとして機能することにより、磁力を効率よく利用することができる。
上記2次元アクチュエータにおいて、前記複数の推力発生部は1つの極性の磁石を共有する構成とすることができる。このような構成とすることにより、磁石の部品点数を削減できるとともに、スペースを有効活用しアクチュエータを小型化できる。
上記2次元アクチュエータにおいて、前記複数の推力発生部のコイルが、並べて配置した前記磁石の同一面に配置された構成とすることができる。このような構成とすることにより、スペースを有効活用し、アクチュエータを小型化できる。
この2次元アクチュエータにおいて、前記コイルが配置されていない側の面に他のコイルを備え、前記他のコイルは、前記他のコイルの巻線が区画する領域と、前記磁石同士の対向面とが交差するように配置された構成とすることができる。このような構成とすることにより、推力を得る2次元の面に対して直交する方向にコイルを増加することにより、2次元面のスペースを拡大することなく、推力を向上することができる。
上記2次元アクチュエータにおいて、前記コイルが前記磁石の同一面に配置された複数の推力発生部のユニットと、金属板と、を備え、前記ユニットの前記磁石側を金属板に向け、2つのユニットが前記金属板を挟み込む構成とすることができる。このような構成とすることにより、推力を得る2次元の面に対して直交する方向に推力発生部を重ねて構成するため、2次元面のスペースを拡大することなく、推力を向上することができる。また、金属板がヨークとして機能することにより、磁力を効率よく利用することができる。
上記2次元アクチュエータにおいて、前記磁石は多極着磁された磁石とすることができる。これにより、磁石を選択する自由度を広げることができる
上記2次元アクチュエータにおいて、前記磁石対を固定し、前記コイルを相対移動させる構成とすることができる。また、上記2次元アクチュエータにおいて、前記コイルを固定し、前記磁石対を相対移動させる構成とすることができる。すなわち、コイル、磁石対のどちらを固定し、どちらを移動させることにしても小型化し推力を向上させたアクチュエータを構成することができる。
また、本発明の入力装置は、上記構成の2次元アクチュエータを備えたことを特徴とする。これにより、推力の向上した2次元アクチュエータを備えた入力装置を提供できる。
本発明の2次元アクチュエータは、複数の推力発生部を備えたことにより、アクチュエータの推力を向上できる。
実施例1の推力発生部の構成を示した説明図である。 実施例1のアクチュエータの構成を示した説明図である。 図2(a)のX方向におけるコイル位置と推力との関係を示した図である。 図3のデータ取得に用いた磁石のB−Hカーブを示した図である。 実施例2のアクチュエータの構成を示した説明図である。 図5(a)のX方向におけるコイル位置と推力との関係を示した図である。 実施例2のアクチュエータを組み込んだ入力装置を示した説明図である。 実施例3のアクチュエータの構成を示した説明図である。 図8(a)のX方向におけるコイル位置と推力との関係を示した図である。 実施例3のアクチュエータを組み込んだ入力装置を示した説明図である。 実施例4のアクチュエータの構成を示した説明図である。 図11(a)のX方向におけるコイル位置と推力との関係を示した図である。 実施例5のアクチュエータの構成を示した説明図である。 図13(a)のX方向におけるコイル位置と推力との関係を示した図である。 実施例6のアクチュエータの構成を示した説明図である。 図15(a)のX方向におけるコイル位置と推力との関係を示した図である。 実施例7のアクチュエータの構成を示した説明図である。 図17(a)のX方向におけるコイル位置と推力との関係を示した図である。 他の実施例のアクチュエータの構成を示した説明図である。 他の実施例のアクチュエータの構成を示した説明図である。 図19(a)のX方向におけるコイル位置と推力との関係を示した図である。 図20(a)のX方向におけるコイル位置と推力との関係を示した図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例1について図面を参照しつつ説明する。初めに本発明の原理について説明する。
図1は本発明の推力発生部10の構成を示した説明図である。図1(a)は推力発生部10の斜視図である。図1(b)は、推力発生部10の平面図を示し、図1(c)は推力発生部10の正面図、図1(d)は推力発生部10の側面図を示している。推力発生部10は、磁石11、磁石12、コイル13を備えている。磁石11は表面がN極に着磁され、磁石12は表面がS極に着磁された磁石である。磁石11と磁石12とを隣り合わせて並べて磁石対14が構成されている。コイル13はこの磁石対14の上に重ねられている。磁石11と磁石12とコイル13はコイル13の巻線が区画する内側の領域15と、磁石11と磁石12とが対向する対向面16とが交差するように組み合わせて配置されている。
本発明は、いわゆる、フレミングの左手の法則を応用した発明である。フレミングの左手の法則によると、図1中のコイル13に矢示A1で示す方向に電流を印加すると、コイル13が矢示A2の方向へ推力を受ける。また、コイル13に反対向き、すなわち矢示B1で示す方向の電流を印加すると、コイル13が矢示B2の方向へ推力を受ける。磁石対14を固定し、コイル13を滑動可能な移動部材に固定し、コイル13への電流を制御すると、コイル13を矢示A2、B2方向へ移動させることができる。
なお、図1で示した磁石11、磁石12はいわゆる、永久磁石であっても電磁石であってもよい。また、コイル13を固定し、磁石対14を移動させるように構成することも可能である。
次に、本実施例のアクチュエータ20の構成について説明する。
図2は本実施例のアクチュエータ20の構成を示した説明図である。図2(a)はアクチュエータ20の斜視図である。図2(b)は、アクチュエータ20の平面図を示し、図2(c)はアクチュエータ20の正面図、図2(d)はアクチュエータ20の側面図を示し、図2(e)はアクチュエータ20の底面図を示している。
アクチュエータ20は2つの推力発生部10a、10bと、金属板21とを備えている。2つの推力発生部10a、10bは、互いが持つ対向面16a、16bが直交するように配置されている。なお、ここで述べる直交とは、互いの対向面16a、16bが交差する角度が完全な直角でなくともよく、製造上の誤差も含むものとする。さらに、2つの推力発生部10a、10bは、それぞれ磁石対14a、14b側を金属板21に向けて、金属板21を挟み込むように結合されている。すなわち、アクチュエータ20は、コイル13a、磁石対14a、金属板21、磁石対14b、コイル13bの順に重ねられた構成をしている。このようなアクチュエータ20は、金属板21を挟み込んだ磁石対14a、14bを固定し、コイル13a、13bを滑動可能な移動部材に固定し、コイル13a、13bへの電流を制御することにより、図2(a)中のX−Y面内、すなわち2次元面の相対移動を可能とする。また、反対にコイル13a、13bを固定し、磁石対14a、14bを移動部材に固定してもよい。
アクチュエータ20の構成によると、互いが持つ対向面16a、16bが直交するように配置されているため、一方の推力発生部10aがもたらす推力方向(X軸方向)と、他方の推力発生部10bがもたらす推力方向(Y軸方向)は直交する。2次元平面の動きは2軸の制御により制御できるため、これら2つの推力発生部10a、10bを組み合わせることにより、2次元方向のあらゆる動きを制御できる。アクチュエータ20のように、推力発生部10a、10bを金属板21の両面に設けたことにより、片面の場合よりも推力を増加できる。また、金属板21はヨークとして機能することにより、磁力を効率よく利用することができる。
図3は、図2(a)のX方向におけるコイル位置と推力(荷重N)との関係を示した図である。横軸にコイル13aの位置、縦軸にコイル13aに生じる荷重Nをとっている。ここでは、図4に示したような13170G(H=0Oe)、−12875Oe(B=0G)のB−Hカーブを描く磁石11a、磁石12aを用い、コイル13aに電流200mAを印加した場合の例を示している。コイル13aの中心が磁石対14aの対向面16aに重なる位置がコイル13aの位置の原点である。この原点で最も大きな荷重Nが生じ、±4mm位置がずれた所でもほぼ変わらぬ大きさの荷重Nが生じることが確認できる。また、推力発生部10bのコイル13bに印加する電流と、用いる磁石11b、12bが推力発生部10aと同一であれば、Y方向におけるコイル位置と推力との関係もここで示した図3と同様の結果が得られる。
次に本発明の実施例2について説明する。
図5は本実施例のアクチュエータ40を示した説明図である。図5(a)はアクチュエータ40の斜視図である。図5(b)は、アクチュエータ40の平面図を示し、図5(c)はアクチュエータ40の正面図、図5(d)はアクチュエータ40の側面図を示し、図5(e)はアクチュエータ40の底面図を示している。本実施例のアクチュエータ40は、磁石31a、32a、31b、32bを小型にした推力発生部30a、30bを備えた点で、実施例1のアクチュエータ20と異なる。また、磁石のサイズ変更に伴い、金属板41の大きさも変更した点においても異なっている。なお、コイル13a、13bは実施例1と同様であり、磁石対34a、34bやコイル13a、13bの位置関係も実施例1と同様である。ここでは、その詳細な説明は省略する。アクチュエータ40は、実施例1のアクチュエータ30同様に、一方の推力発生部がX軸方向の推力を発生させ、他方の推力発生部がY軸方向の推力を発生させる。これにより、X−Y平面のあらゆる動きを制御できる。また、両面に推力発生部を設けたことにより、推力を増加できる。
図6は、図5(a)のX方向におけるコイル位置と推力(荷重N)との関係を示した図である。横軸にコイル13aの位置、縦軸にコイル13aに生じる荷重Nをとっている。ここでは、実施例1と同様のB−Hカーブを描く磁石31a、磁石32aを用い、コイル13aに電流200mAを印加した場合の例を示している。コイル13aの中心が磁石対34aの対向面36aに重なる位置がコイル13aの位置の原点である。この原点で最も大きな荷重Nが生じ、±4mm位置がずれた所でもほぼ変わらぬ大きさの荷重Nが生じることが確認できる。また、推力発生部30bのコイル13bに印加する電流と、用いる磁石31b、32bが推力発生部30aと同一であれば、Y方向におけるコイル位置と推力との関係もここで示した図6と同様の結果が得られる。
次に、アクチュエータ40を組み込んだ入力装置50の構成について説明する。
図7はアクチュエータ40を組み込んだ入力装置50を示した説明図である。図7(a)は入力装置50の斜視図である。図7(b)は、入力装置50の平面図を示し、図7(c)は入力装置50の正面図、図7(d)は入力装置50の側面図を示し、図7(e)は入力装置50の底面図を示している。この入力装置50は、例えば、マウスやコントローラ等に組み込まれる一部品の形態である。
入力装置50は、矩形状の天板51、矩形状の底板52、側板53、移動機構54とを備えている。天板51の中央部には孔51aが形成されている。天板51の3辺には側板53が接合し、側板53は底板52の3辺に接合している。天板51、底板52、側板53は主に入力装置50の外郭を構成している。側板53にはアクチュエータ40の金属板41が結合されている。金属板41には磁石対34a、34bが結合されていることから、磁石対34a、34bが天板51、底板52に固定されている。
移動機構54は、スライダ部55、操作部56、第1案内部57、第2案内部58を備えている。スライダ部55は天面55aと底面55bと、天面55aと底面55bとを結合する結合部55cとを備えている。天面55aの下面にコイル13aが固定され、底面55bの上部にコイル13bが固定されている。スライダ部55の天面55aの上側には操作部56が設けられ、スライダ部55とともに移動する。この操作部56にはキートップ(図示しない)が接続されて、ユーザが操作を行うことができる。操作部56は第1案内部57により、図7(a)中のX軸方向へ摺動可能に保持されている。さらに、第1案内部57は第2案内部58により、図7(a)中のY軸方向へ摺動可能に保持されている。この第2案内部58は天板51の孔51aに保持されている。これにより、操作部56は、天板51に設けられた孔51aから突出するように組み付けられている。
この入力装置50によると、磁石対34a、34bに固定し、コイル13a、13bを移動機構54に固定したことにより、コイル13a、13bに電流を引加することにより、移動機構54のスライダ部55が天板51、底板52に対して相対的にX−Y平面を移動する。スライダ部55の移動に伴い、操作部56が移動して、操作部56に接触したユーザへ変位を伝えて信号を伝達することができる。
以上の本実施例のアクチュエータ40は、磁石の大きさを小型にしたことにより製造コストを減少できる。また、磁石を小型化したことにより、磁石を取り除いたスペースに他の構成物を配置することにより、入力装置50を小型化することができる。
次に本発明の実施例3について説明する。
図8は本実施例のアクチュエータ60を示した説明図である。図8(a)はアクチュエータ60の斜視図である。図8(b)は、アクチュエータ60の平面図を示し、図8(c)はアクチュエータ60の正面図、図8(d)はアクチュエータ60の側面図を示し、図8(e)はアクチュエータ60の底面図を示している。本実施例のアクチュエータ60は、実施例2における推力発生部30a、30bのコイル13a、13b側を金属板41に向けて、金属板41を挟み込むように結合した構成をしている。すなわち、アクチュエータ60は、磁石対34a、コイル13a、金属板41、コイル13b、磁石対34b、の順に重ねられた構成をしている。アクチュエータ60は、実施例2のアクチュエータ40同様に、一方の推力発生部がX軸方向の推力を発生させ、他方の推力発生部がY軸方向の推力を発生させる。これにより、X−Y平面のあらゆる動きを制御できる。また、両面に推力発生部を設けたことにより、推力を増加できる。
図9は、図8(a)におけるX方向におけるコイル位置と推力(荷重N)との関係を示した図である。横軸にコイル13aの位置、縦軸にコイル13aに生じる荷重Nをとっている。ここでは、実施例2と同様の磁石31a、磁石32aを用い、コイル13aに電流200mAを印加した場合の例を示している。コイル13aの中心が磁石対34aの対向面36aに重なる位置がコイル13aの位置の原点である。この原点で最も大きな荷重Nが生じ、±4mm位置がずれた所でもほぼ変わらぬ大きさの荷重Nが生じることが確認できる。また、推力発生部30bのコイル13bに印加する電流と、用いる磁石31b、32bが推力発生部30aと同一であれば、Y方向におけるコイル位置と推力との関係もここで示した図9と同様の結果が得られる。
図10はアクチュエータ60を組み込んだ入力装置70を示した説明図である。図10(a)は入力装置70の斜視図である。図10(b)は、入力装置70の平面図を示し、図10(c)は入力装置70の正面図、図10(d)は入力装置70の側面図を示し、図10(e)は入力装置70の底面図を示している。この入力装置70は、例えば、マウスやコントローラ等に組み込まれる一部品の形態である。
入力装置70は、実施例2の入力装置50におけるアクチュエータ40に代えてアクチュエータ60を組み込んだ構成をしている。入力装置70のスライダ部55の天面55aの下部にコイル13aが固定され、スライダ部55の底面55bの上部にコイル13bが固定されている。一方、磁石対34aが天板51に固定され、磁石対34bは底板52に固定されている。なお、その他の構成は実施例2の入力装置50と同一であり、ここではその詳細な説明を省略する。
次に本発明の実施例4について説明する。
図11は本実施例のアクチュエータ80を示した説明図である。図11(a)はアクチュエータ80の斜視図である。図11(b)は、アクチュエータ80の平面図を示し、図11(c)はアクチュエータ80の正面図、図11(d)はアクチュエータ80の側面図を示し、図11(e)はアクチュエータ80の底面図を示している。
本実施例のアクチュエータ80は、磁石81と、磁石81と極性の異なる2つの磁石82、83と、コイル84、85とを備えている。磁石82、83は、それぞれ、磁石81に隣り合わせて配置されている。特に、磁石82と磁石81との対向面86と、磁石83と磁石81との対向面87とが直交するように配置されている。なお、ここで述べる直交について、対向面86と対向面87とが交差する角度が完全な直角でなくともよく、製造上の誤差も含むものとする。
コイル84、85は、並べて配置された磁石81、82、83の同一面に配置されている。特に、コイル84は、コイル84の巻線が区画する内側の領域84aと、対向面86とが交差するように配置され、コイル85は、コイル85の巻線が区画する内側の領域85aと、対向面87とが交差するように配置されている。
このように構成されたアクチュエータ80は、実施例1で説明した推力発生部10を並べたものと同様の効力を有する。すなわち、磁石81を共有する推力発生部が複数備えられているものと同様である。従って、このような磁石81、82、83を固定し、コイル84、85を滑動可能な移動部材に固定し、コイル84、85への電流を制御することにより、コイル移動部材をX−Y平面、すなわち2次元面において移動させることができる。また、推力発生部を複数設けたことにより推力を増加できる。
このアクチュエータ80では、複数の推力発生部において磁石を共有したことにより、磁石の部品点数を削減できる。また、3つの磁石同士の対向面が直交する配置さえできれば、磁石81、82、83の形状を柔軟に変更することができるため、配置可能なスペースの形状が多岐に亘る。このため、従来では配置できなかったスペースへもアクチュエータ80を配置できるので、スペースを有効活用することができる。
図12は、図11(a)のX方向におけるコイル位置と推力(荷重N)との関係を示した図である。横軸にコイル85の位置、縦軸にコイル85に生じる荷重Nをとっている。ここでは、実施例1と同様のB−Hカーブを描く磁石81、磁石83を用い、コイル85に電流200mAを印加した場合の例を示している。コイル85の中心が対向面87に重なる位置がコイル85の位置の原点である。この原点で最も大きな荷重Nが生じ、原点から離れるほど荷重Nが減少することが確認できる。また、コイル84に印加する電流とコイル85に印加する電流とが同一で、磁石82と磁石83とが同一であれば、Y方向におけるコイル位置と推力との関係もここで示した図12と同様の結果が得られる。
次に本発明の実施例5について説明する。
図13は本実施例のアクチュエータ90を示した説明図である。図13(a)はアクチュエータ90の斜視図である。図13(b)は、アクチュエータ90の平面図を示し、図13(c)はアクチュエータ90の正面図、図13(d)はアクチュエータ90の側面図を示し、図13(e)はアクチュエータ90の底面図を示している。
本実施例のアクチュエータ90は、実施例4のアクチュエータ80の構成に、コイル91、92を加えた構成をしている。コイル91、92は、コイル84、85の配置されていない面、すなわちコイル84、85が配置された面93の反対側の面94に配置されている。コイル91は、コイル91の巻線が区画する内側の領域91aと、対向面87とが交差するように配置され、コイル92は、コイル92の巻線が区画する内側の領域92aと、対向面86とが交差するように配置されている。
このように構成されたアクチュエータ80は、実施例1で説明したアクチュエータ20を並べたものと同様の効力を有する。磁石81、82、83を固定し、コイル84、85、91、92を滑動可能な移動部材に固定し、コイル84、85、91、92への電流を制御することにより、コイル移動部材をX−Y平面、すなわち2次元面において移動させることができる
図14は、図13(a)のX方向におけるコイル位置と推力(荷重N)との関係を示した図である。横軸にコイル85の位置、縦軸にコイル85に生じる荷重Nをとっている。ここでは、実施例4同様の磁石81、磁石83を用い、コイル85、92に電流200mAを印加した場合の例を示している。コイル85、92の中心が対向面87に重なる位置がコイル85、92の位置の原点である。この原点で最も大きな荷重Nが生じ、原点から離れるほど荷重Nが減少することが確認できる。また、コイルを2倍にしたことから、実施例4のコイル位置と推力の関係と比較して、推力が2倍になっていることが分かる。さらに、コイル84、91に印加する電流とコイル85、92に印加する電流とが同一で、磁石82と磁石83とが同一であれば、Y方向におけるコイル位置と推力との関係もここで示した図14と同様の結果が得られる。
次に本発明の実施例6について説明する。
図15は本実施例のアクチュエータ100を示した説明図である。図15(a)はアクチュエータ100の斜視図である。図15(b)は、アクチュエータ100の平面図を示し、図15(c)はアクチュエータ100の正面図、図15(d)はアクチュエータ100の側面図を示し、図15(e)はアクチュエータ100の底面図を示している。
本実施例のアクチュエータ100は、実施例4のアクチュエータ80と同一構成のユニット101で金属板102を挟んだ構成をしている。すなわち、アクチュエータ100は、コイルが磁石の同一面に配置された複数の推力発生部を有するユニット101の磁石側を金属板102に向けて、ユニット101により金属板102を挟みこんだ構成である。なお、図15(a)中、実施例4のアクチュエータ80と同一の構成要素については同一の参照番号を付している。
このようなアクチュエータ100は、2次元の面(X−Y面)に対して直交する方向に推力発生部を重ねて構成するため、2次元面のスペースを拡大することなく、推力を向上することができる。
図16は、図15(a)におけるX方向におけるコイル位置と推力(荷重N)との関係を示した図である。コイルへ印加した電流は実施例4の場合と同様である。図16によると、アクチュエータ100は、実施例4のアクチュエータ80の2倍の推力が得られる。
次に本発明の実施例7について説明する。
図17は本実施例のアクチュエータ110を示した説明図である。図17(a)はアクチュエータ110の斜視図である。図17(b)は、アクチュエータ110の平面図を示し、図17(c)はアクチュエータ110の正面図、図17(d)はアクチュエータ110の側面図を示し、図17(e)はアクチュエータ110の底面図を示している。
本実施例のアクチュエータ110は、磁石111と、磁石111と極性の異なる4つの磁石112a、112b、112c、112dと、コイル113a、113b、113c、113dとを備えている。磁石112a、112b、112c、112dは、それぞれ、磁石111に隣り合わせて配置されている。特に、磁石112a、112cのそれぞれと磁石111との対向面114a、114cと、磁石112b、112dと磁石111との対向面114b、114dが直交するように配置されている。なお、ここで述べる直交について、互いの対向面とが交差する角度が完全な直角でなくともよく、製造上の誤差も含むものとする。
コイル113a、113b、113c、113dは、磁石111の同一面に配置されている。コイル113aは、コイル113aの巻線が区画する内側の領域115aと、対向面114aとが交差するように配置されている。また、コイル113bは、コイル113bの巻線が区画する内側の領域115bと、対向面114bとが交差するように配置され、コイル113cは、コイル113cの巻線が区画する内側の領域115cと、対向面114cとが交差するように配置され、コイル113dは、コイル113dの巻線が区画する内側の領域115dと、対向面114dとが交差するように配置されている。
このように構成されたアクチュエータ80は、実施例1で説明した推力発生部10を並べたものと同様の効力を有する。すなわち、磁石111を共有する推力発生部が複数備えられているものと同様である。磁石111、112a、112b、112c、112dを固定し、コイル113a、113b、113c、113dを滑動可能な移動部材に固定し、コイル113a、113b、113c、113dへの電流を制御することにより、コイル移動部材をX−Y平面、すなわち2次元面において移動させることができる。
図18は、図17(a)におけるX方向におけるコイル位置と推力(荷重N)との関係を示した図である。横軸にコイル113b、113dの位置、縦軸にコイル113b、113cに生じる荷重Nをとっている。ここでは、実施例1同様のB−Hカーブを描く磁石111、112b、112cを用い、コイル113b、113cに電流200mAを印加した場合の例を示している。コイル113b、113cの中心が対向面114b、114dに重なる位置がコイル113b、113cの位置の原点である。この原点で最も大きな荷重Nが生じ、原点から離れるほど荷重Nが減少することが確認できる。また、コイル113a、113dに印加する電流とコイル113b、113cに印加する電流とが同一で、磁石112b、112cと磁石112a、112dとが同一であれば、Y方向におけるコイル位置と推力との関係もここで示した図17と同様の結果が得られる。
(その他の実施例)
次に本発明の実施例7の応用例について説明する。
図19はアクチュエータ120を示した説明図である。図19(a)はアクチュエータ120の斜視図である。図19(b)は、アクチュエータ120の平面図を示し、図19(c)はアクチュエータ120の正面図、図19(d)はアクチュエータ120の側面図を示し、図19(e)はアクチュエータ120の底面図を示している。
図20はアクチュエータ130を示した説明図である。図20(a)はアクチュエータ130の斜視図である。図20(b)は、アクチュエータ130の平面図を示し、図20(c)はアクチュエータ130の正面図、図19(d)はアクチュエータ130の側面図を示し、図20(e)はアクチュエータ130の底面図を示している。
アクチュエータ120は、実施例7のアクチュエータ110の構成に、コイル121a、121b、121c、121dを加えた構成をしている。コイル121a、121b、121c、121dは、コイル113a、113b、113c、113dの配置されていない面、すなわちコイル113a、113b、113c、113dが配置された面122の反対側の面123に配置されている。コイル121a、121b、121c、121dは、磁石の対向面とコイルの巻線が区画する内側の領域とが交差するように配置されている。
アクチュエータ130は、実施例7のアクチュエータ110と同一構成のユニット131で金属板132を挟んだ構成をしている。すなわち、アクチュエータ130は、コイルが磁石の同一面に配置された複数の推力発生部を有するユニット131の磁石側を金属板132に向けて、ユニット131により金属板132を挟みこんだ構成である。なお、図20(a)中、アクチュエータ110と同一の構成要素については同一の参照番号を付している。
図21は、アクチュエータ120のコイル位置と推力(荷重N)との関係を示した図である。図22は、アクチュエータ130のコイル位置と推力(荷重N)との関係を示した図である。図21、図22ともに、コイルへ印加した電流は実施例7の場合と同様である。いずれも、実施例7の場合に比べほぼ2倍の推力が得られる。
本発明による入力装置は、マウス等に組み込むだけでなく、他の装置、例えば車両等のステアリングに組み込むことで、運転時にドライバが運転から注意をそらすことなく、オーディオ機器やエアーコントローラやナビゲーション装置を操作することが可能となるなど、従来一方方向であった情報の伝達を双方向としたことから種々の副次的効果を得ることも可能となる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
例えば、実施例2、3で示した入力装置は、実施例1、4乃至7のいずれかのアクチュエータを備える構成とすることもできる。このうち、実施例4などの片面のみにコイルが配置されたアクチュエータは、コイルをスライダ部55の天面55aに固定する構成とすることができる。
10、10a、10b、30a、30b 推力発生部
11、12、11a、12a、11b、12b 磁石
13、13a、13b コイル
14、14a、14b、34a、34b 磁石対
15、15a、15b 領域
16、16a、16b、36a、36b 対向面
20、30、40、60 アクチュエータ
21、41 金属板
31a、31b 磁石
50、70 入力装置
80、90、100、110、120、130 アクチュエータ
81、82、83 磁石
84、85、91、92 コイル
84a、85a、91a、92a 領域
86、87 対向面
101、131 ユニット
102、132 金属板
111、112a、112b、112c、112d 磁石
113a、113b、113c、113d コイル
121a、121b、121c、121d コイル

Claims (11)

  1. 異なる極性の磁石を隣り合わせて並べた磁石対にコイルを重ね、前記コイルの巻線が区画する領域と、前記磁石同士の対向面と、が交差するように、前記磁石と前記コイルとを組み合わせて配置した推力発生部を複数備え、
    前記磁石同士の対向面が互いに直交するように配置されたことを特徴とする2次元アクチュエータ。
  2. 金属板を備え、
    前記磁石対側を前記金属板に向けた2つの前記推力発生部が前記金属板を挟み込むことを特徴とする請求項1記載の2次元アクチュエータ、
  3. 金属板を備え、
    前記コイル側を前記金属板に向けた2つの前記推力発生部が前記金属板を挟み込むことを特徴とする請求項1記載の2次元アクチュエータ。
  4. 前記複数の推力発生部は1つの極性の磁石を共有することを特徴とする請求項1記載の2次元アクチュエータ。
  5. 前記複数の推力発生部のコイルが、並べて配置した前記磁石の同一面に配置されたことを特徴とする請求項4記載の2次元アクチュエータ。
  6. 前記磁石の前記コイルが配置されていない側の面に他のコイルを備え、
    前記他のコイルは、前記他のコイルの巻線が区画する領域と、前記磁石同士の対向面とが交差するように配置されたことを特徴とする請求項5記載の2次元アクチュエータ。
  7. 前記コイルが前記磁石の同一面に配置された複数の推力発生部を有するユニットと、
    金属板と、
    を備え、
    前記ユニットの前記磁石側を金属板に向け、2つのユニットが前記金属板を挟み込む請求項5記載の2次元アクチュエータ。
  8. 前記磁石は多極着磁された磁石とすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項記載の2次元アクチュエータ。
  9. 前記磁石対を固定し、前記コイルを相対移動させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項記載の2次元アクチュエータ。
  10. 前記コイルを固定し、前記磁石対を相対移動させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項記載の2次元アクチュエータ。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項記載の2次元アクチュエータを備えたことを特徴とする入力装置。
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