JP2011159770A - 白色半導体発光装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】配線基板と、
該配線基板に直接実装され、発光波長が360nm〜480nmの範囲内である複数の発光ダイオード素子と、
該発光ダイオード素子から放射される光によって励起されて発光する蛍光体を含有する蛍光体含有層とを有する白色半導体発光装置であって、
該発光ダイオード素子が、配線基板上の10cm2の領域に100個以上集積実装されており、
該発光ダイオード素子の単位面積当たりの個数が16個/cm2以上、1000個/cm2以下に集積実装されており、
集積実装された該発光ダイオード素子が該蛍光体含有層により被覆されている
ことを特徴とする、白色半導体発光装置。
【選択図】図1
Description
本発明の要旨は、以下に存する。
(3)集積実装された該発光ダイオード素子の、隣接する発光ダイオード素子間の隙間が、0.05mm以上、2.0mm以下であることを特徴とする、(1)または(2)に記載の白色半導体発光装置。
(4)集積実装された該発光ダイオード素子が、電気的に直並列に接続されている
ことを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の白色半導体発光装置。
(5)蛍光体含有層中の該蛍光体の濃度が5重量%以上、90重量%以下であることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載の白色半導体発光装置。
(6)隣接する該発光ダイオード素子の中心間距離が、0.1mm以上、2.0mm以下であることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれかに記載の白色半導体発光装置。
(7)各発光ダイオード素子の面積が、20000μm2以上、360000μm2以下であることを特徴とする、(1)〜(6)のいずれかに記載の白色半導体発光装置。
(9)該蛍光体含有層が、該発光ダイオード素子から放射される光によって励起され、赤色の光を発光する赤色蛍光体を含有する層と、該発光ダイオード素子から放射される光によって励起され、緑色の光を発光する緑色蛍光体を含有する層と、該発光ダイオード素子から放射される光によって励起され、青色の光を発光する青色蛍光体を含有する層とが、発光ダイオード素子側からこの順に積層されているものであることを特徴とする、(1)〜(8)のいずれかに記載の白色半導体発光装置。
(10)(1)〜(9)のいずれかに記載の白色半導体発光装置を含むことを特徴とする、照明装置。
以下、本発明の白色半導体発光装置の各構成について説明する。
(発光波長)
発光ダイオード素子としては、通常ピーク波長300nm以上480nm以下の範囲の光、すなわち近紫外波長領域から青色領域の光を発するものが用いられる。具体的には、紫外線波長を発する紫外発光ダイオード素子(発光ピーク波長300〜400nm)、紫色光を発する紫色発光ダイオード素子(発光ピーク波長400〜440nm)、及び青色光を発する青色発光ダイオード素子(発光ピーク波長440nm〜480nm)等を適用することができる。該発光ダイオード素子は、後述の蛍光体含有層中に含有される蛍光体や蛍光成分(以下、単に「蛍光体」ともいう。)を励起可能な光を発することが可能なものであれば、その種類に特に制限はない。発光ダイオード素子の発する光のピーク波長として、より好ましくは370nm以上であり、さらに好ましくは380nm以上である。またより好ましくは420nm以下であり、さらに好ましくは415nm以下である。
白色半導体発光装置内における発光ダイオード素子の単位面積当たりの個数としては、通常16個/cm2以上であり、好ましくは20個/cm2以上、より好ましくは25個/cm2以上である。また通常1000個/cm2以下であり、好ましくは625個/cm2以下であり、さらに好ましくは400個/cm2以下、より好ましくは256個/cm2以下である。単位面積当たりの個数を上限値以下とすることにより、白色半導体発光装置から大光束を得やすくなり、また、下限値以上とすることにより、白色半導体発光装置を小型化することが可能となる。単位面積当たりの個数とは、白色半導体発光装置を光取り出し面側から投影した面を観察した際の、単位面積当たりに含まれる発光ダイオード素子の個数とする。
発光ダイオード素子の形状(白色半導体発光装置を光取り出し面側から投影した際の形状)としては、例えば矩形状、多角形状等、本発明の効果及び目的を損なわない限り、任意の形状とすることができるが、発光ダイオード素子用基板の加工の容易さの点から、通常矩形状、もしくはそれに近い形状とされる。なお、白色半導体発光装置内に配置される全ての発光ダイオード素子の形状は、同一であってもよく、また異なっていてもよい。
上記発光ダイオード素子として具体的には、発光ダイオード(以下、適宜「LED」と略称する。)や半導体レーザダイオード(以下、適宜「LD」と略称する。)等が使用できる。
中でも、発光ダイオード素子としては、発光ダイオード素子用基板上にGaN系化合物半導体層が形成されたGaN系LEDやLDが好ましい。なぜなら、GaN系LEDやLDは、この領域の光を発するSiC系LED等に比し、発光出力や外部量子効率が格段に大きく、後述する蛍光体含有層中の蛍光体と組み合わせることによって、非常に低電力で非常に明るい発光が得られるからである。例えば、20mAの電流負荷に対し、通常GaN系LEDやLDはSiC系の100倍以上の発光強度を有する。GaN系LEDやLDにおいては、AlXGaYN発光層、GaN発光層、又はInXGaYN発光層を有しているものが好ましい。GaN系LEDにおいては、それらの中でInXGaYN発光層を有するものが発光強度が非常に強いので、特に好ましい。GaN系LDにおいては、InXGaYN層とGaN層の多重量子井戸構造のものが発光強度が非常に強いので、特に好ましい。
本発明の白色半導体発光装置における配線基板は、配線パターンを有するものであれば、特に制限はなく、例えば、絶縁性の基板またはフィルム上に、金属からなるプリント配線が施されたものであり、絶縁性の基板またはフィルムの配線と反対側の面は金属板と貼り合わせた構造等とすることができる。
絶縁性の基板またはフィルムとしては、例えばセラミック基板や、樹脂基板、ガラスエポキシ基板、樹脂中にフィラーを含有する複合樹脂基板等が挙げられる。特に、発光ダイオード素子の発熱を効率よく放熱するためには、配線基板が放熱基板であることが好ましい。放熱基板としては、例えばアルミナや窒化アルミニウム等のセラミック基板、高熱伝導性を有するフィラーを含有する複合樹脂基板などを好適に用いることができる。
配線パターンは特に制限はなく、白色半導体発光装置の種類や目的等に合わせて、適宜選択され、例えばパッドパターン、給電ランドパターン、及びこれらをつなぐパターン等からできる。
なお、直列に接続する際の電圧は、各発光ダイオードのVf値に直列数を乗じた値となることから、電圧が通常300V未満、好ましくは250V未満となるように発光ダイオード素子を接続することが好ましい。
本願発明の蛍光体含有層は、上述の配線基板及び発光ダイオード素子を被覆し、発光ダイオード素子から放射される光によって励起されて発光する蛍光体を含有するものであれば、その種類は特に制限はない。通常、発光ダイオード素子及び配線基板を封止するための封止部材、及び上記発光ダイオード素子から発せられる光を吸収し、任意の波長に波長変換する無機または有機の蛍光体を含有するものとすることができる。またさらに、蛍光体含有層は必要に応じチキソ剤や屈折率調整剤、光拡散剤等を含有していてもよい。
蛍光体含有層に用いる封止部材は特に限定されず、通常、配線基板及び発光ダイオード素子を覆ってモールディングすることのできる硬化性材料を用いることができる。硬化性材料とは、流体状の材料であって、何らかの硬化処理を施すことにより硬化する材料のことをいう。ここで、流体状とは、例えば液状又はゲル状のことをいう。
無機系材料としては、例えば、金属アルコキシド、セラミック前駆体ポリマー若しくは金属アルコキシドを含有する溶液をゾル−ゲル法により加水分解重合して成る溶液、またはこれらの組み合わせを固化した無機系材料(例えばシロキサン結合を有する無機系材料)等を挙げることができる。
本発明の白色半導体発光装置に用いられる蛍光体は、上述の発光ダイオード素子からの光、すなわち近紫外光により励起される下記の赤色、黄色、緑色、および青色蛍光体等が挙げられ、これらより選択される1種以上を単独で、または2種以上を任意の組み合わせおよび任意の比率で使用することができる。
橙色ないし赤色蛍光体としては、本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。
この際、同色併用蛍光体である橙色ないし赤色蛍光体の発光ピーク波長は、通常570nm以上、好ましくは580nm以上、より好ましくは585nm以上、また、通常780nm以下、好ましくは700nm以下、より好ましくは680nm以下の波長範囲にあることが好適である。
青色蛍光体を使用する場合、当該青色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、青色蛍光体の発光ピーク波長は、通常420nm以上、好ましくは430nm以上、より好ましくは440nm以上、また、通常500nm未満、好ましくは490nm以下、より好ましくは480nm以下、さらに好ましくは470nm以下、特に好ましくは460nm以下の波長範囲にあることが好適である。
緑色蛍光体を使用する場合、当該緑色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、緑色蛍光体の発光ピーク波長は、通常500nm以上、中でも510nm以上、更には515nm以上、また、通常550nm未満、中でも542nm以下、更には535nm以下の範囲であることが好ましい。この発光ピーク波長が短過ぎると青味を帯びる傾向がある一方で、長過ぎると黄味を帯びる傾向があり、何れも緑色光としての特性が低下する場合がある。
本発明の白色半導体発光装置を照明装置に用いる場合には、赤色蛍光体として(Ca,Sr,Ba)AlSi(N,O)3:Eu、青色蛍光体として(Ca,Sr,Ba)MgAl10O17:Eu、緑色蛍光体としてY3(Al,Ga)5O12:Ce、CaSc2O4:Ce、Ca3(Sc,Mg)2Si3O12:Ce、(Sr,Ba)2SiO4:Eu、(Si,Al)6(O,N)8:Eu(β−sialon)、または、(Ba,Sr)3Si6O12:N2:Euの組み合わせを用いることが好ましい。
[その他の蛍光体]
蛍光体としては、上述したもの以外の蛍光体を含有させることも可能である。例えば、蛍光体含有層自体をイオン状の蛍光物質や有機・無機の蛍光成分を均一・透明に溶解・分散させた蛍光性樹脂で形成することもできる。
蛍光体含有層中の蛍光体の粒径は、発光ダイオード素子からの光が十分に散乱される粒径であることが好ましい。
蛍光体の粒径は特に制限はないが、中央粒径(D50)で、通常0.1μm以上、好ましくは2μm以上、さらに好ましくは5μm以上である。また、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、さらに好ましくは20μm以下である。蛍光体の中央粒径(D50)が上記範囲にある場合は、蛍光体含有層において、発光ダイオード素子から放射された光が充分に散乱される。また、発光ダイオード素子から放射された光が充分に蛍光体粒子に吸収されるため、波長変換が高効率に行なわれると共に、蛍光体から発せられる光が全方向に照射される。これにより、複数種類の蛍光体からの一次光を混色して所望の色(例えば、白色)にすることができると共に、均一な色と照度が得られる。一方、蛍光体の中央粒径(D50)が上記範囲より大きい場合は、蛍光体が蛍光体含有層の空間を充分に埋めることができないため、発光ダイオード素子から放射された光が充分に蛍光体に吸収されない可能性がある。また、蛍光体の中央粒径(D50)が、上記範囲より小さい場合は、蛍光体の発光効率が低下するため、照度が低下する可能性がある。
蛍光体粒子を封止部材に含有させる際の混合方法は特に制限されない。例えば、蛍光体粒子の分散状態が良好な場合であれば、上述の硬化性材料に後混合するだけでよい。即ち、硬化性材料と蛍光体とを混合し、これを塗設して層を作製すればよい。また、例えばアルキルアルコキシシランの加水分解・重縮合を硬化性材料として用いる場合、その硬化性材料中で蛍光体粒子の凝集が起こりやすいのであれば、加水分解前の原料化合物を含む反応用溶液(以下適宜「加水分解前溶液」という。)に蛍光体粒子を前もって混合し、蛍光体粒子の存在下で加水分解・重縮合を行なうと、蛍光体粒子の表面が一部シランカップリング処理され、蛍光体粒子の分散状態が改善される。
集積実装領域において、蛍光体含有層中の蛍光体の濃度は、発光ダイオード素子からの光が十分に吸収される濃度であることが好ましい。
具体的には、硬化性材料中における蛍光体の濃度は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であり、その適用形態により自由に選定できる。ただし、蛍光体含有層中の蛍光体総量(濃度)として、通常5重量%以上、好ましくは6重量%以上、より好ましくは7重量%以上、また、通常90重量%以下、好ましくは70重量%以下、より好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは25重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。発光ダイオードに最も近い領域では、発光ダイオードからの放射光を良く吸収・分散するために蛍光体含有層中の蛍光体濃度は20重量%以上とすることが好ましい。
(1)LEDより蛍光体含有層を剥がし取り、カッターナイフなどで切断して深さ方向の観察が出来る断面を作製する。
(2)蛍光体含有層断面にブラックライトを照射し、蛍光体を各色に発光させた状態で写真を撮影する。
(3)断面写真を画像処理ソフトで処理し、RGB成分ごとに画像を分解して各蛍光体を強調した画像を取得し、蛍光体粒子の個数をカウントする。
(4)深さ方向の濃度分布を求める。
上述したように、本発明の白色半導体発光装置は、配線基板と、発光ダイオード素子と、これらを被覆する蛍光体含有層を少なくとも有するものであり、発光ダイオード素子が所定の集積密度で、一定の範囲に所定数以上集積実装されているものであれば、その構造は特に制限はなく、例えば反射部等を有するものであってもよい。また、例えば蛍光体含有層の形状を例えばドーム状等としてもよい。また蛍光体含有層をさらに可視光透光性樹脂でドーム状に覆って、レンズ機能を持たせてもよい。
本発明の白色半導体発光装置は、使用する蛍光体の種類、量を適宜定めることにより任意の白色に発光させることが可能である。
本発明の半導体発光装置は、全光束が80(lm)以上、好ましくは90(lm)以上、より好ましくは100(lm)以上である。
全光束(lm)は発光スペクトルの観測された全波長領域において各波長ごとの光束を積分することにより求めることが出来る。また、消費電力(W)は、白色半導体発光装置に流れる電流(A)と電圧(V)の積をとることにより求めることが出来る。
そして、上記のようにして求めた全光束(lm)を消費電力(W)で除することにより、発光効率を求めることも出来る。
本発明の白色半導体発光装置の用途は特に制限されず、通常の発光装置が用いられる各種の分野に使用することが可能である。本発明の白色半導体発光装置の用途の具体例として、例えば、従来のハロゲンランプ等の照明ランプの代替としてのランプ、薄型照明などといった種々の照明装置用の光源、内照式看板の光源(バックライト)が挙げられる。
(配線基板の作製)
25mm×35mmの窒化アルミニウム基板上に、121個(11個×11個)のパッドパターンがマトリックス状に形成された配線基板を複数準備した。マトリクス状のパッドパターンは、列方向が並列、行方向が直列、すなわち11直列11並列となるように接続した。
該パッドパターンの位置は、発光ダイオード素子の単位面積当たりの個数単位面積当たりの個数単位面積当たりの個数が表2に記載の値となるよう、それぞれ調整した。
発光ダイオード素子(以下、ベアチップ或いはチップと言う)としては、ピーク波長が405nm、半値幅30nmのInGaN半導体を発光層にしたものを用いた。このベアチップの主な仕様は次のとおりであり、以下のようにして作製した。
発光部の構造:InGaN井戸層/GaN障壁層を6ペア積層したMQW構造
転位密度低減化の手法:ファセットLEPS法
ベアチップの外形:350μm×350μm方形
1発光ダイオード素子あたりの駆動電流値を20mAと設定したため、各配線基板には、発光ダイオード素子が11直列接続されているので、220mAの電流が流れたことになる(このときの投入電力量は約8W)。表2に、通電時における電圧(Vf)、放射束(W)、及び外部量子効率(%)を示す。
外部量子効率は、測定した全放射束を印加エネルギー(405nm相当のeV)で除すことから計算から求めた。
・封止材液
モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製両末端シラノールジメチルシリコーンオイルXC96−723を385g、メチルトリメトキシシランを10.28g、及び、触媒としてジルコニウムテトラアセチルアセトネート粉末を0.791gを、攪拌翼と、分留管、ジムロートコンデンサ及びリービッヒコンデンサとを取り付けた500ml三つ口コルベン中に計量し、室温にて15分触媒の粗大粒子が溶解するまで攪拌した。この後、反応液を100℃まで昇温して触媒を完全溶解し、100℃全還流下で30分間500rpmで攪拌しつつ初期加水分解を行った。
参考例と同様の上記発光ダイオード素子及び配線基板を覆うための各色蛍光体含有層形成ペーストを以下の配合により作成した。
青ペースト 青色蛍光体 30.0重量%
緑ペースト 緑色蛍光体 12.5重量%
赤ペースト 赤色蛍光体 5.0重量%
(重量%は熱硬化性のシリコーン封止樹脂に対する割合)
青色蛍光体としては、Ba0.7Eu0.3MgAl10O17、主発光ピークのピーク波長457nm、重量メジアン径11μmを用い、
緑色蛍光体としては、Ba1.39Sr0.46Eu0.15SiO4、主発光ピークのピーク波長525nm、重量メジアン径20μmを用い、
赤色蛍光体としては、(Sr0.8Ca0.2)AlSiN3:Eu、主発光ピークのピーク波長628nm、重量メジアン径13μmを用いた。
シリコーン封止樹脂は、上記封止材液を用いた。
各色の塗設は、塗設したい平面形状にくり貫かれたマスクにチップが実装された基板を密着させ、上記ペーストをスキージによって塗設することのできる真空印刷装置を使用した。最初に赤ペーストをチップ実装領域全面に塗設し、100℃1分間加熱しタックフリー状態の塗膜を形成し、次に緑ペーストを印刷、赤ペーストと同様に100℃1分間加熱し、その後、同様の過程で青ペースト層を形成した。尚、各ペーストの膜厚はマスクの厚みで調整することができ、ほぼどの層も、0.4mmであった。さらにその後、本硬化をするために150℃で1時間加熱し、発光ダイオードが実装された基板上に青色蛍光体層、緑色蛍光体層、赤色蛍光体層の3層構造を有する蛍光体含有層を形成した。
参考例と同様に1発光ダイオード素子あたりの駆動電流値を20mAとしたため、各配線基板には、発光ダイオード素子が11直列接続されているので、220mAの電流が流れたことになる。各実施例における白色半導体発光装置の消費電力(W)、放射束(W)、光束(lm)、発光効率(lm/W)、色温度(K)、平均演色指数(Ra)を表3に示す。
蛍光体を封止液に混入した場合は、透明封止材で被覆した場合に比べて、蛍光体の変換効率により、発光装置からの放射束は減少した。しかしながら、発光ダイオード素子間の隙間距離を適切に取ることにより、高い演色性を維持しつつ、所望の放射束、及び、発光効率を得られることが明らかになった。
2 …発光ダイオード素子
3 …蛍光体含有層
10…白色半導体発光装置
Claims (10)
- 配線基板と、
該配線基板に直接実装され、発光波長が360nm〜480nmの範囲内である複数の発光ダイオード素子と、
該発光ダイオード素子から放射される光によって励起されて発光する蛍光体を含有する蛍光体含有層とを有する白色半導体発光装置であって、
該発光ダイオード素子が、配線基板上の10cm2の領域に100個以上集積実装されており、
該発光ダイオード素子の単位面積当たりの個数が16個/cm2以上、1000個/cm2以下に集積実装されており、
集積実装された該発光ダイオード素子が該蛍光体含有層により被覆されている
ことを特徴とする、白色半導体発光装置。 - 該発光ダイオード素子が、フリップ実装されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の白色半導体発光装置。 - 集積実装された該発光ダイオード素子の隣接する発光ダイオード素子間の隙間が、0.05mm以上、2.0mm以下である
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の白色半導体発光装置。 - 集積実装された該発光ダイオード素子が、電気的に直並列に接続されている
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の白色半導体発光装置。 - 蛍光体含有層中の該蛍光体の濃度が5重量%以上、90重量%以下である
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の白色半導体発光装置。 - 隣接する該発光ダイオード素子の中心間距離が、0.1mm以上、2.0mm以下である
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の白色半導体発光装置。 - 各発光ダイオード素子の面積が、20000μm2以上、360000μm2以下である
ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の白色半導体発光装置。 - 該配線基板が放熱基板である
ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の白色半導体発光装置。 - 該蛍光体含有層が、
該発光ダイオード素子から放射される光によって励起され、赤色の光を発光する赤色蛍光体を含有する層と、
該発光ダイオード素子から放射される光によって励起され、緑色の光を発光する緑色蛍光体を含有する層と、
該発光ダイオード素子から放射される光によって励起され、青色の光を発光する青色蛍光体を含有する層とが、
発光ダイオード素子側からこの順に積層されているものである
ことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の白色半導体発光装置。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載の白色半導体発光装置を含む
ことを特徴とする、照明装置。
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