JP2011014778A - シート貼付装置および貼付方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シート貼付装置1でマウント用シートMSをウェハWの裏面WBに貼付する際に、振動体53で押圧ローラ51を振動させることで、接着剤を被着面ASの微細な凹凸に追従させてなじませることができ、シートの接着剤を被着面ASに密着させる度合いを大きくしてマウント用シートMSを確実に貼付することができる。
【選択図】図3
Description
これは、図6に示すように、被着体Tの被着面ASが凹凸を有するため(鏡面仕上げされた被着面でも、厳密に言えば凹凸は存在する)、凸部AS1基端部の凹部AS2に接着シートSSの接着剤SAが入り込みにくくなる。このため、接着シートSSは部分的に被着面ASに接着しているだけなので、上記のような接着不良が発生する。
このような接着不良を防止するためには、押圧ローラによる押圧力を大きくすれば、接着剤SAが被着体Tの凹凸に追従して密着する度合いが大きくなり、十分な接着力を得ることはできるが、押圧ローラによる押圧力が大きくなると、ウェハに作用するストレスが大きくなってウェハを破損させてしまうといった相反する不都合が生じる。
また、本発明のシート貼付装置では、前記押圧手段は、前記加振手段による前記押圧部材の振動方向を変更する振動方向変更手段を有して構成されることが好ましい。
さらに、本発明のシート貼付装置では、前記加振手段は、前記押圧部材の振動幅を変更する振動幅変更手段を有して構成されることが好ましい。
本実施形態のシート貼付装置1は、被着体としてのウェハWおよびリングフレームRFに接着シートとしてのマウント用シートMSを貼付し、このマウント用シートMSでウェハWとリングフレームRFとを一体化するものである。ここで、ウェハWは、図中下側に位置する表面WAに回路が形成されるとともに保護シートSが貼付されており、このウェハWの裏面WBにマウント用シートMSが貼付される。なお、以下では、マウント用シートMSが貼付されるウェハWの裏面WBとリングフレームRFの上面RAを被着面ASという。マウント用シートMSは、図4に示すように、基材シートS1の一方の面に接着剤層S2が積層されるとともに、リングフレームRFに合わせた外形に予め切断されており、剥離テープRLに仮着された原反Rとして予め準備されている。
次に、シート貼付装置1は、単軸ロボット6によってテーブル2を図の左方向に移動させるとともに、マウント用シートMSの端部がリングフレームRFの上面RAに位置した状態において、図3に示すように、直動モータ56の駆動によって押圧手段5を下降させ、押圧ローラ51でマウント用シートMSをリングフレームRFに押圧し、単軸ロボット6によるテーブル2の移動を続行することで、マウント用シートMSをリングフレームRFの上面RAおよびウェハWの裏面WBに押圧して貼付する。
ここで、マウント用シートMSに用いられる基材シートS1は、通常20〜300μmの厚みを有するものが使用され、その上に3〜100μmの厚みの接着剤層S2が積層される。このような厚みを有するマウント用シートMSに振動幅が5〜100μm程度の振動を加えた場合、その振動の大部分は、押圧ローラ51、基材シートS1および接着剤層S2の弾性によって緩和されてしまうので、ウェハWに過大な押圧力が付与されることはない。
また、基材シートS1および接着剤層S2の厚みの小さいものが採用され、振動幅が大きい場合は、ウェハWにストレスを与える可能性があるので、直動モータ56を駆動させて押圧ローラ51を基材シートS1から離れた位置に配置し、その位置からマウント用シートMSに振動を付与するようにしてもよい。また、回動モータ55を駆動して振動体53を傾斜させ、出力軸53Aの振動における上下方向成分Fzを減少させて振動するようにしてもよいし、ウェハWの裏面WBに略平行な方向に振動するようにしてウェハWに殆ど振動が付与されないようにしてもよい。
このように、押圧ローラ51を振動させることによって、リングフレームRFの上面RAおよびウェハWの裏面WBの微細な凹凸に追従するように、マウント用シートMSの接着剤層S2を構成する接着剤をなじませることができ、当該接着剤をリングフレームRFの上面RAおよびウェハWの裏面WBに密着さる度合いを大きくして、当該マウント用シートMSを確実に貼付することができる。このとき、ヒータ56によってマウント用シートMSの接着剤を軟化させることにより、当該接着剤をリングフレームRFの上面RAおよびウェハWの裏面WBになじませ易くなり、マウント用シートMSの接着剤をウェハWの表面に密着さる度合いを更に大きくすることができる。
すなわち、シート貼付装置1でマウント用シートMSをウェハWの裏面WBに貼付する際に、振動体53で押圧ローラ51を振動させることで、接着剤を被着面ASの微細な凹凸に追従させてなじませることができ、接着剤を被着面ASに密着させる度合いを大きくしてマウント用シートMSを確実に貼付することができる。これにより、ウェハWに加わるストレスを低減することができ、ウェハWの破損を防止することができる。
また、加振手段は、公知の超音波振動装置や、電動モータやエアを利用した公知のバイブレータ等を採用することができ、押圧ローラ51を振動可能なものであれば何ら限定されることはない。
さらに、加熱手段は、ヒータ56以外に、温風や温水、放電加熱機、赤外線加熱機等によって構成されてもよい。
また、振動方向変更手段は、加振手段の振動方向を変更可能な構成であれば上記実施形態以外の構成を採用することを妨げない。
さらに、加振手段の周波数(振動数)や振動幅は、前記実施形態の数値に限定されることなく、適宜な周波数、振動幅を設定することができる。
また、押圧ローラ51の振動方向Aは、図1に示すような、被着面ASに直行する方向以外に、押圧ローラ51の振動方向Aと被着面ASとがなす角度θ(図4(B)参照)が5°、10°、15°…というように、振動方向変更手段を介して任意に設定することができる。
さらに、前記実施形態では、振動方向変更手段による押圧ローラ51の振動方向は、図1中上下方向から左右方向に至るまでの間で変更できる構成としたが、図1中紙面直交方向にも振動方向が変更できるように構成してもよい。このような構成とすることで、三次元空間内でいずれの方向にでも振動方向を変更することができる。
3 供給手段
5,5A 押圧手段
51 押圧ローラ(押圧部材)
53 振動体(加振手段)
55 回動モータ(振動方向変更手段)
56 ヒータ(加熱手段)
57 押圧ブレード(押圧部材)
MS マウント用シート(接着シート)
S1 基材シート
S2 接着剤層
W ウェハ(被着体)
Claims (5)
- 基材シートの一方の面に接着剤層を有する接着シートを被着体に貼付するシート貼付装置であって、
前記接着シートを前記被着体に向かって供給する供給手段と、
前記供給手段から供給された接着シートを前記被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備え、
前記押圧手段は、前記基材シートに当接して前記接着シートを押圧する押圧部材と、この押圧部材を所定の周波数で振動させる加振手段とを有して構成されることを特徴とするシート貼付装置。 - 前記押圧手段は、前記押圧部材を加熱する加熱手段を有して構成されることを特徴とする請求項1に記載のシート貼付装置。
- 前記押圧手段は、前記加振手段による前記押圧部材の振動方向を変更する振動方向変更手段を有して構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート貼付装置。
- 前記加振手段は、前記押圧部材の振動幅を変更する振動幅変更手段を有して構成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のシート貼付装置。
- 基材シートの一方の面に接着剤層を有する接着シートを被着体に貼付するシート貼付方法であって、
前記接着シートを前記被着体に向かって供給し、
所定の周波数で押圧部材を振動させつつ、この押圧部材で接着シートを被着体に押圧して貼付することを特徴とするシート貼付方法。
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