JP2009216031A - ラッシュアジャスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】倒れモーメントが作用したときに、ねじ山の頂に応力集中が生じにくいラッシュアジャスタを提供する。
【解決手段】シリンダヘッド2の上面に開口した収容穴12に摺動可能に挿入されるアジャストボディ13と、収容穴12の底で一端が支持されるボルト部材14とを有し、アジャストボディ13を収容穴12への挿入端が開口する有底筒状とし、そのアジャストボディ13の内周に形成された雌ねじ15にボルト部材14の外周に形成された雄ねじ16をねじ係合させ、ボルト部材14とアジャストボディ13との間に組み込んだリターンスプリング20でアジャストボディ13を収容穴12から突出する方向に付勢し、そのアジャストボディ13の収容穴12からの突出端23で動弁装置のアーム7を揺動可能に支持するようにした構成をラッシュアジャスタに採用する。
【選択図】図2
【解決手段】シリンダヘッド2の上面に開口した収容穴12に摺動可能に挿入されるアジャストボディ13と、収容穴12の底で一端が支持されるボルト部材14とを有し、アジャストボディ13を収容穴12への挿入端が開口する有底筒状とし、そのアジャストボディ13の内周に形成された雌ねじ15にボルト部材14の外周に形成された雄ねじ16をねじ係合させ、ボルト部材14とアジャストボディ13との間に組み込んだリターンスプリング20でアジャストボディ13を収容穴12から突出する方向に付勢し、そのアジャストボディ13の収容穴12からの突出端23で動弁装置のアーム7を揺動可能に支持するようにした構成をラッシュアジャスタに採用する。
【選択図】図2
Description
この発明は、エンジンの動弁装置に組み込まれるラッシュアジャスタに関する。
エンジンの吸気ポートまたは排気ポートに設けたバルブを動作させる動弁装置として、一端部を支点として揺動可能に支持されたアームの中央部をカムで押し下げ、そのアームの他端部でバルブステムを押し下げるようにしたもの(スイングアーム式動弁装置)や、中央部を支点として揺動可能に支持されたアームの一端部をカムで押し上げ、そのアームの他端部でバルブステムを押し下げるようにしたもの(ロッカアーム式動弁装置)が知られている。
これらの動弁装置は、エンジン作動中、動弁装置の構成部材間に生じる熱膨張差によって、動弁装置の構成部材間の隙間が変化し、その隙間の変化によって異音や圧縮漏れを生じる恐れがある。また、動弁装置の摺動部が摩耗しても、動弁装置の構成部材間の隙間が変化し、その隙間の変化によって異音を生じる恐れがある。
この異音や圧縮漏れを防止するため、一般に、動弁装置にはラッシュアジャスタが組み込まれ、そのラッシュアジャスタで動弁装置の構成部材間の隙間の変化を吸収する。
このようなラッシュアジャスタとして、上記スイングアーム式動弁装置においては、シリンダヘッドの上面に開口した収容穴に挿入されるナット部材と、そのナット部材の内周に形成された雌ねじにねじ係合する雄ねじを外周に有するアジャストスクリュと、そのアジャストスクリュを前記ナット部材から上方に突出する方向に付勢するリターンスプリングとを有し、前記アジャストスクリュのナット部材からの突出端で動弁装置のアームを揺動可能に支持するものが知られている(特許文献1)。
また、上記ロッカアーム式動弁装置においては、カムの回転に応じて揺動するアームの下面に開口した収容穴に挿入されるナット部材と、そのナット部材の内周に形成された雌ねじにねじ係合する雄ねじを外周に有するアジャストスクリュと、そのアジャストスクリュを前記ナット部材から下方に突出する方向に付勢するリターンスプリングとを有し、前記アジャストスクリュのナット部材からの突出端で動弁装置のバルブステムを押圧するものが知られている(特許文献2)。
これらのラッシュアジャスタにおいて、アジャストスクリュの雄ねじとナット部材の雌ねじは、アジャストスクリュをナット部材内に押し込む方向(以下、「押し込み方向」という)の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角が、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されており、押し込み方向の静的荷重がアジャストスクリュに負荷されたときは、雄ねじと雌ねじの圧力側フランク間の摩擦抵抗によってアジャストスクリュの回転が阻止され、一方、突出方向の静的荷重がアジャストスクリュに負荷されたときは、雄ねじと雌ねじの遊び側フランク間の滑りによってアジャストスクリュの回転が許容されるようになっている。
そのため、カムの回転により、アジャストスクリュに押し込み方向の荷重が負荷されたときは、雄ねじの圧力側フランクが雌ねじの圧力側フランクで受け止められて、アジャストスクリュの軸方向位置が固定される。厳密には、このとき、雄ねじと雌ねじの圧力側フランク間に僅かな滑りが生じ、その滑りによってアジャストスクリュは押し込み方向に移動するが、更にカムが回転して押し込み方向の荷重が解除されたときに、アジャストスクリュは、リターンスプリングから負荷される突出方向の荷重によって突出方向に移動し、元の位置に戻る。
また、動弁装置の熱膨張などによって、動弁装置の構成部材間の隙間が大きくなったときは、カムにより押し込み方向の荷重が負荷されたときのアジャストスクリュの押し込み量よりも、更にカムが回転して押し込み方向の荷重が解除されたときのアジャストスクリュの突出量が大きくなる。その結果、カムが回転するごとに、アジャストスクリュは突出方向に徐々に移動して、動弁装置の構成部材間の隙間の変化を吸収する。
反対に、動弁装置の構成部材間の隙間が小さくなったときは、カムにより押し込み方向の荷重が負荷されたときのアジャストスクリュの押し込み量よりも、更にカムが回転して押し込み方向の荷重が解除されたときのアジャストスクリュの突出量が小さくなる。その結果、カムが回転するごとに、アジャストスクリュは押し込み方向に徐々に移動して、動弁装置の構成部材間の隙間の変化を吸収する。
特開2005−273510号公報
特開2006−132426号公報
ところで、上記スイングアーム式動弁装置やロッカアーム式動弁装置のラッシュアジャスタは、アームでバルブステムを押し下げるときに、アームの移動方向とバルブステムの移動方向との間のずれによって、アジャストスクリュに倒れモーメントが作用する。
しかし、上記各ラッシュアジャスタは、アジャストスクリュの雄ねじとナット部材の雌ねじの接触によってアジャストスクリュの姿勢を保持しているので、アジャストスクリュに倒れモーメントが作用したときに、ねじ山の頂に応力集中が生じやすい。
そのため、上記各ラッシュアジャスタは、雄ねじと雌ねじがねじ山の頂に沿って摩耗しやすく、その摩耗により、雄ねじと雌ねじの圧力側フランク間の摩擦係数が小さくなることがあった。この場合、カムによる押し込み方向の荷重が負荷されたときのアジャストスクリュの押し込み量が大きくなるので、カムが回転するごとにアジャストスクリュが押し込み方向に移動し、その結果、バルブが衝撃的に着座して異音を生じる恐れや、バルブリフト量の減少により燃費が低下する恐れがある。
この発明が解決しようとする課題は、倒れモーメントが作用したときに、ねじ山の頂に応力集中が生じにくいラッシュアジャスタを提供することである。
上記の課題を解決するため、スイングアーム式動弁装置においては、シリンダヘッドの上面に開口した収容穴に摺動可能に挿入されるアジャストボディと、前記収容穴の底で一端が支持されるボルト部材とを有し、前記アジャストボディを前記収容穴への挿入端が開口する有底筒状とし、そのアジャストボディの内周に形成された雌ねじに前記ボルト部材の外周に形成された雄ねじをねじ係合させ、前記雄ねじと前記雌ねじは、アジャストボディを収容穴内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角を、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯状に形成し、前記ボルト部材と前記アジャストボディとの間に組み込んだリターンスプリングでアジャストボディを前記収容穴から突出する方向に付勢し、そのアジャストボディの前記収容穴からの突出端で動弁装置のアームを揺動可能に支持するようにした構成をラッシュアジャスタに採用した。
また、上記の課題は、前記収容穴にアジャストボディを摺動可能に挿入するかわりに、前記収容穴に嵌め込まれる有底筒状のケースに、前記アジャストボディを摺動可能に挿入した構成を採用しても解決することができる。
即ち、シリンダヘッドの上面に開口した収容穴に嵌め込まれる有底筒状のケースと、そのケースに摺動可能に挿入したアジャストボディと、前記ケースの底で一端が支持されたボルト部材とを有し、前記アジャストボディを前記ケースへの挿入端が開口する有底筒状とし、そのアジャストボディの内周に形成された雌ねじに前記ボルト部材の外周に形成された雄ねじをねじ係合させ、前記雄ねじと前記雌ねじは、アジャストボディをケース内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角を、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯状に形成し、前記ボルト部材と前記アジャストボディとの間に組み込んだリターンスプリングでアジャストボディを前記ケースから突出する方向に付勢し、そのアジャストボディの前記ケースからの突出端で動弁装置のアームを揺動可能に支持するようにした構成をラッシュアジャスタに採用しても解決することができる。
同様に、上記の課題は、ロッカアーム式動弁装置においては、カムの回転に応じて揺動するアームの下面に開口した収容穴に摺動可能に挿入されるアジャストボディと、前記収容穴の底で一端が支持されるボルト部材とを有し、前記アジャストボディを前記収容穴への挿入端が開口する有底筒状とし、そのアジャストボディの内周に形成された雌ねじに前記ボルト部材の外周に形成された雄ねじをねじ係合させ、前記雄ねじと前記雌ねじは、アジャストボディを収容穴内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角を、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯状に形成し、前記ボルト部材と前記アジャストボディとの間に組み込んだリターンスプリングでアジャストボディを前記収容穴から突出する方向に付勢し、そのアジャストボディの前記収容穴からの突出端で動弁装置のバルブステムを押圧するようにした構成をラッシュアジャスタに採用することにより、解決することができる。
また、上記の課題は、前記収容穴にアジャストボディを摺動可能に挿入するかわりに、前記収容穴に嵌め込まれる有底筒状のケースに、前記アジャストボディを摺動可能に挿入した構成を採用しても解決することができる。
即ち、カムの回転に応じて揺動するアームの下面に開口した収容穴に嵌め込まれる有底筒状のケースと、そのケースに摺動可能に挿入したアジャストボディと、前記ケースの底で一端が支持されたボルト部材とを有し、前記アジャストボディを前記ケースへの挿入端が開口する有底筒状とし、そのアジャストボディの内周に形成された雌ねじに前記ボルト部材の外周に形成された雄ねじをねじ係合させ、前記雄ねじと前記雌ねじは、アジャストボディをケース内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角を、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯状に形成し、前記ボルト部材と前記アジャストボディとの間に組み込んだリターンスプリングでアジャストボディを前記ケースから突出する方向に付勢し、そのアジャストボディの前記ケースからの突出端で動弁装置のバルブステムを押圧するようにした構成をラッシュアジャスタに採用しても解決することができる。
また、上記各ラッシュアジャスタは、次の構成を加えることができる。
1)前記雄ねじの圧力側フランクと前記雌ねじの圧力側フランクのうち、少なくとも一方の圧力側フランクを、表面粗さがRa0.4以上の梨地とする。
2)前記雄ねじと雌ねじの軸方向隙間を0.2〜0.4mmの範囲に設定する。
1)前記雄ねじの圧力側フランクと前記雌ねじの圧力側フランクのうち、少なくとも一方の圧力側フランクを、表面粗さがRa0.4以上の梨地とする。
2)前記雄ねじと雌ねじの軸方向隙間を0.2〜0.4mmの範囲に設定する。
シリンダヘッドの上面に開口した収容穴に摺動可能に挿入されるアジャストボディと、前記収容穴の底で一端が支持されるボルト部材とを有するこの発明のラッシュアジャスタは、アジャストボディに倒れモーメントが作用したときに、その倒れモーメントを収容穴の内周で受け止めるので、アジャストボディの雌ねじとボルト部材の雄ねじに倒れモーメントが作用しにくく、ねじ山の頂に応力集中が生じにくい。そのため、このラッシュアジャスタは、雄ねじと雌ねじが摩耗しにくく、雄ねじと雌ねじの圧力側フランク間の摩擦係数が低下しにくい。
シリンダヘッドの上面に開口した収容穴に嵌め込まれる有底筒状のケースと、そのケースに摺動可能に挿入したアジャストボディと、前記ケースの底で一端が支持されたボルト部材とを有するこの発明のラッシュアジャスタも、アジャストボディに倒れモーメントが作用したときに、その倒れモーメントをケースの内周で受け止めるので、アジャストボディの雌ねじとボルト部材の雄ねじに倒れモーメントが作用しにくく、ねじ山の頂に応力集中が生じにくい。そのため、このラッシュアジャスタは、圧力側フランクが摩耗しにくく、雄ねじと雌ねじの圧力側フランク間の摩擦係数の低下を防止することができる。また、このラッシュアジャスタは、シリンダヘッドの材質(アルミ合金など)よりも耐摩耗性に優れた金属(鉄など)をケースの材質として採用することにより、耐久性を確保することができる。
また、カムの回転に応じて揺動するアームの下面に開口した収容穴に摺動可能に挿入されるアジャストボディと、前記収容穴の底で一端が支持されるボルト部材とを有するこの発明のラッシュアジャスタは、アジャストボディに倒れモーメントが作用したときに、その倒れモーメントを収容穴の内周で受け止めるので、アジャストボディの雌ねじとボルト部材の雄ねじに倒れモーメントが作用しにくく、ねじ山の頂に応力集中が生じにくい。そのため、このラッシュアジャスタは、圧力側フランクが摩耗しにくく、雄ねじと雌ねじの圧力側フランク間の摩擦係数の低下を防止することができる。
カムの回転に応じて揺動するアームの下面に開口した収容穴に嵌め込まれる有底筒状のケースと、そのケースに摺動可能に挿入したアジャストボディと、前記ケースの底で一端が支持されたボルト部材とを有するこの発明のラッシュアジャスタも、アジャストボディに倒れモーメントが作用したときに、その倒れモーメントをケースの内周で受け止めるので、アジャストボディの雌ねじとボルト部材の雄ねじに倒れモーメントが作用しにくく、ねじ山の頂に応力集中が生じにくい。そのため、このラッシュアジャスタは、圧力側フランクが摩耗しにくく、雄ねじと雌ねじの圧力側フランク間の摩擦係数の低下を防止することができる。また、このラッシュアジャスタは、アームの材質(アルミ合金など)よりも耐摩耗性に優れた金属(鉄など)をケースの材質として採用することにより、耐久性を確保することができる。
また、前記雄ねじの圧力側フランクと前記雌ねじの圧力側フランクのうち、少なくとも一方の圧力側フランクを、表面粗さがRa0.4以上の梨地としたものは、長期間の使用によって雄ねじの圧力側フランクと雌ねじの圧力側フランクが摩耗したときにも、その摩耗量と比較して、圧力側フランクの梨地の凹凸高さが大きく、圧力側フランクの表面が平滑になりにくい。そのため、雄ねじと雌ねじの圧力側フランク間の摩擦係数の低下を、より効果的に防止することができる。
また、前記雄ねじと雌ねじの軸方向隙間を0.2〜0.4mmの範囲に設定したものは、エンジンが高温の状態で停止し、その後、エンジンが冷却して動弁装置の構成部材間に収縮差が生じたときに、その収縮差を、雄ねじと雌ねじの軸方向隙間で吸収することができる。そのため、エンジンの再始動時に、動弁装置の構成部材間の収縮差による圧縮漏れが生じない。
図1に、この発明の第1実施形態のラッシュアジャスタ1を組み込んだ動弁装置を示す。この動弁装置は、エンジンのシリンダヘッド2の吸気ポート3に設けられたバルブ4と、そのバルブ4に接続されたバルブステム5と、カム6の回転に応じて揺動するアーム7とを有する。
バルブステム5は、バルブ4から上方に延び、シリンダヘッド2を摺動可能に貫通している。バルブステム5の上部外周には、環状のスプリングリテーナ8が固定され、スプリングリテーナ8の下面とシリンダヘッド2の上面の間にバルブスプリング9が組み込まれている。バルブスプリング9は、スプリングリテーナ8を介してバルブステム5を上方に付勢し、その付勢力によってバルブ4をバルブシート10に着座させている。
アーム7は、一方の端部がラッシュアジャスタ1で支持され、他方の端部がバルブステム5の上端に接触している。また、アーム7の中央部にはローラ11が取り付けられ、ローラ11は、アーム7の上方に設けられたカム6に接触している。
図2に示すように、ラッシュアジャスタ1は、シリンダヘッド2の上面に開口する収容穴12に摺動可能に挿入されるアジャストボディ13と、収容穴12の底で一端が支持されるボルト部材14とを有する。
アジャストボディ13は、収容穴12への挿入端が開口する有底筒状に形成され、その内周に雌ねじ15が形成されている。また、アジャストボディ13の外周は、収容穴12の内周に摺接しており、その摺接によって、アジャストボディ13が収容穴12に対して同軸に保持されている。
一方、ボルト部材14の外周には、アジャストボディ13の雌ねじ15にねじ係合する雄ねじ16が形成されている。また、ボルト部材14の収容穴12への挿入端には、収容穴12の内周に嵌合するフランジ部17が形成されおり、そのフランジ部17の嵌合によって、雄ねじ16が収容穴12に対して同軸に保持されている。
雄ねじ16と雌ねじ15は、アジャストボディ13を収容穴12に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク18のフランク角が、遊び側フランク19のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。このような雄ねじ16と雌ねじ15は、例えば、圧力側フランク18のフランク角が75°、遊び側フランク19のフランク角が15°のものを採用することができる。
雄ねじ16の圧力側フランク18は、ショットピーニングを施すことにより、表面粗さがRa0.4以上の梨地となっている。この梨地は、鋭角粒のメディアを使用したショットピーニングで形成することができ、また、ボルト部材14に熱処理(例えば、浸炭処理や窒化処理)を施す場合は、その熱処理前にショットピーニングを施すことによって形成することができる。表面粗さRaは、JIS0601(製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメータ)による。
また、雄ねじ16と雌ねじ15の間には軸方向隙間t(図3参照)が設けられており、その軸方向隙間tは、0.2〜0.4mmの範囲に設定されている。
アジャストボディ13とボルト部材14の間には、リターンスプリング20が組み込まれている。リターンスプリング20は、一端がスプリングシート21を介してボルト部材14で支持され、他端がアジャストボディ13を押圧しており、その押圧によって、アジャストボディ13を収容穴12から突出する方向に付勢している。スプリングシート21は、ボルト部材14との摩擦を低減するため、ボルト部材14に対する接触面22が球面状に形成されている。
アジャストボディ13は、収容穴12からの突出端23が半球状に形成されており、その突出端23が、アーム7の端部下面に形成された凹部24に嵌合している。ここで、突出端23は、アーム7の凹部24の内面に摺動可能に接触し、その摺動によりアーム7を揺動可能に支持する。
次に、ラッシュアジャスタ1の動作例を説明する。
エンジンの作動によりカム6が回転して、カム6のカム山部6aがアーム7を押し下げると、バルブ4がバルブシート10から離れて、吸気ポート3を開く。このとき、アジャストボディ13に押し込み方向の荷重が負荷されるが、雄ねじ16の圧力側フランク18が雌ねじ15の圧力側フランク18で受け止められて、アジャストボディ13の軸方向位置が固定される。
更にカム6が回転して、カム山部6aがローラ11の位置を過ぎると、バルブスプリング9の付勢力によってバルブステム5が上昇し、バルブ4がバルブシート10に着座して、吸気ポート3を閉じる。
厳密には、カム6のカム山部6aがアーム7を押し下げるときに、雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク18,18間に僅かな滑りが生じ、その滑りによってアジャストボディ13は押し込み方向に移動するが、カム山部6aがローラ11の位置を過ぎて、押し込み方向の荷重が解除されたときに、アジャストボディ13は、リターンスプリング20から負荷される突出方向の荷重によって突出方向に移動し、元の位置に戻る。
エンジン作動中に、シリンダヘッド2、バルブステム5、アーム7など、動弁装置の構成部材間に熱膨張差が生じ、カム6とアーム7の間の距離が大きくなったときは、カム6のカム山部6aがアーム7を押し下げるときのアジャストボディ13の押し込み量よりも、更にカム6が回転して押し込み方向の荷重が解除されたときのアジャストボディ13の突出量が大きくなる。その結果、カム6が回転するごとに、アジャストボディ13が突出方向に徐々に移動するので、カム6のベースサークル6bとローラ11の間に隙間が生じない。
反対に、バルブ4とバルブシート10の接触面が摩耗したときは、カム6のベースサークル6bがローラ11の位置にあるときにも、バルブスプリング9の付勢力がアジャストボディ13に作用するため、カム6のカム山部6aがアーム7を押し下げるときのアジャストボディ13の押し込み量よりも、更にカム6が回転して押し込み方向の荷重が解除されたときのアジャストボディ13の突出量が小さくなる。その結果、カム6が回転するごとに、アジャストボディ13が押し込み方向に徐々に移動し、バルブステム5が上昇するので、バルブ4とバルブシート10の接触面間に隙間が生じない。
このラッシュアジャスタ1は、アーム7でバルブステム5を押し下げるときに、アーム7の移動方向とバルブステム5の移動方向との間のずれによって、アジャストボディ13に倒れモーメントが作用する場合があるが、その倒れモーメントは収容穴12の内周で受け止められるので、アジャストボディ13の雌ねじ15とボルト部材14の雄ねじ16に倒れモーメントが作用しにくく、ねじ山の頂に応力集中が生じにくい。そのため、このラッシュアジャスタ1は、雄ねじ16と雌ねじ15が摩耗しにくく、雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク18,18間の摩擦係数の低下が生じにくい。
また、このラッシュアジャスタ1は、長期間の使用によって雄ねじ16の圧力側フランク18が摩耗したときにも、その摩耗量と比較して、圧力側フランク18の梨地の凹凸高さが大きく、雄ねじ16の圧力側フランク18の表面が平滑になりにくい。そのため、このラッシュアジャスタ1は、雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク18,18間の摩擦係数の低下を効果的に防止することができる。
また、このラッシュアジャスタ1は、雄ねじ16と雌ねじ15の軸方向隙間が0.2mm以上あるので、エンジンが高温の状態で停止し、その後、エンジンが冷却して動弁装置の構成部材間に収縮差が生じたときに、その収縮差を、雄ねじ16と雌ねじ15の軸方向隙間で吸収することができる。そのため、エンジンの再始動時に、動弁装置の構成部材間の収縮差による隙間がバルブ4とバルブシート10の間に生じず、圧縮漏れが生じない。
有底筒状のアジャストボディ13は、焼結合金等により一体成形してもよいが、図2に示すように、両端が開口した筒状のナット部材13aの一端に、キャップ部材13bを固定して形成すると、雌ねじ15の形成が容易である。この場合、キャップ部材13bの固定は、例えば、ナット部材13aへの圧入や溶接により行なうことができる。
また、アジャストボディ13には、シリンダヘッド2に跳ね掛けられるエンジンオイルをアジャストボディ13内に導入する通油路(図示せず)を形成してもよい。
この実施形態では、雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク18のうち、雄ねじ16の圧力側フランク18を梨地としたが、雄ねじ16の圧力側フランク18にかえて、雌ねじ15の圧力側フランク18を表面粗さがRa0.4以上の梨地としてもよい。このようにしても、雌ねじ15の圧力側フランク18の梨地の凹凸高さが、長期間の使用による圧力側フランク18の摩耗量と比較して大きいので、雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク18,18間の摩擦係数の低下を効果的に防止することが可能となる。また、雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク18,18を、いずれも表面粗さがRa0.4以上の梨地としてもよい。
図4に、この発明の第2実施形態のラッシュアジャスタ31を示す。第1実施形態に対応する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
ラッシュアジャスタ31は、シリンダヘッド2の上面に開口する収容穴12に嵌め込まれる有底筒状のケース32と、ケース32に摺動可能に挿入されたアジャストボディ13と、ケース32の底33で一端が支持されたボルト部材14とを有する。
ケース32は、シリンダヘッド2の材質よりも耐摩耗性に優れた金属で形成されている。ここで、シリンダヘッド2の材質がアルミ合金の場合、ケース32の材質は、例えば、鉄を採用することができる。
アジャストボディ13は、ケース32への挿入端が開口する有底筒状に形成され、その内周に雌ねじ15が形成されている。また、アジャストボディ13の外周は、ケース32の内周に摺接しており、その摺接によって、アジャストボディ13がケース32に対して同軸に保持されている。
一方、ボルト部材14の外周には、アジャストボディ13の雌ねじ15にねじ係合する雄ねじ16が形成されている。また、ボルト部材14のケース32への挿入端には、ケース32の内周に嵌合するフランジ部17が形成されおり、そのフランジ部17の嵌合によって、雄ねじ16がケース32に対して同軸に保持されている。
雄ねじ16と雌ねじ15は、アジャストボディ13をケース32に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク18のフランク角が、遊び側フランク19のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。
アジャストボディ13は、アジャストボディ13とボルト部材14の間に組み込まれたリターンスプリング20によって、ケース32から突出する方向に付勢され、ケース32からの突出端23でアーム7を揺動可能に支持している。
このラッシュアジャスタ31は、第1実施形態と同様、アーム7でバルブステム5を押し下げるときに、アーム7の移動方向とバルブステム5の移動方向との間のずれによって、アジャストボディ13に倒れモーメントが作用する場合があるが、その倒れモーメントはケース32の内周で受け止められるので、アジャストボディ13の雌ねじ15とボルト部材14の雄ねじ16に倒れモーメントが作用しにくく、ねじ山の頂に応力集中が生じにくい。そのため、このラッシュアジャスタ31は、雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク18が摩耗しにくく、雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク18,18間の摩擦係数の低下が生じにくい。
また、このラッシュアジャスタ31は、シリンダヘッド2の材質よりも耐摩耗性に優れた金属からなるケース32でアジャストボディ13の外周を摺動可能に支持しているので、収容穴12の内周でアジャストボディ13の外周を摺動可能に支持するラッシュアジャスタ(例えば、第1実施形態のラッシュアジャスタ1)よりも耐久性に優れ、長期にわたって安定した性能を発揮することができる。
図5に、この発明の第3実施形態のラッシュアジャスタ41を組み込んだ動弁装置を示す。この動弁装置は、エンジンのシリンダヘッド42の吸気ポート43に設けられたバルブ44と、そのバルブ44に接続されたバルブステム45と、カム46の回転に応じて揺動するアーム47とを有する。バルブステム45は、バルブ44から上方に延びており、バルブステム45の上部にはスプリングリテーナ48が固定されている。スプリングリテーナ48は、バルブスプリング49によって上方に付勢され、その付勢力によってバルブ44をバルブシート50に着座させている。
アーム47は、中央部を支点軸51で揺動可能に支持されている。アーム47の一方の端部には、カム46に接触するローラ52が取り付けられ、カム46の回転に応じてアーム47が揺動するようになっている。また、アーム47の他方の端部にはラッシュアジャスタ41が組み込まれている。
図6に示すように、ラッシュアジャスタ41は、アーム47の下面に開口する収容穴53に摺動可能に挿入されるアジャストボディ54と、収容穴53の底で一端が支持されるボルト部材55とを有する。
アジャストボディ54は、収容穴53への挿入端が開口する有底筒状に形成され、その内周に雌ねじ56が形成されている。また、アジャストボディ54の外周は、収容穴53の内周に摺接しており、その摺接によって、アジャストボディ54が収容穴53に対して同軸に保持されている。
一方、ボルト部材55の外周には、アジャストボディ54の雌ねじ56にねじ係合する雄ねじ57が形成されている。また、ボルト部材55の収容穴53への挿入端には、収容穴53の内周に嵌合するフランジ部58が形成されおり、そのフランジ部58の嵌合によって、雄ねじ57が収容穴53に対して同軸に保持されている。
雄ねじ57と雌ねじ56は、アジャストボディ54を収容穴53に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク59のフランク角が、遊び側フランク60のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。
雄ねじ57の圧力側フランク59は、ショットピーニングを施すことにより、表面粗さがRa0.4以上の梨地となっている。また、雄ねじ57と雌ねじ56の間には軸方向隙間が設けられており、その軸方向隙間は、0.2〜0.4mmの範囲に設定されている。
アジャストボディ54とボルト部材55の間には、リターンスプリング61が組み込まれている。リターンスプリング61は、一端がスプリングシート62を介してボルト部材55で支持され、他端がアジャストボディ54を押圧しており、その押圧によって、アジャストボディ54を収容穴53から突出する方向に付勢している。アジャストボディ54の収容穴53からの突出端は、バルブステム45の上端を押圧している。
このラッシュアジャスタ41は、第1実施形態と同様、カム46のカム山部46aがアーム47の端部を押し上げて、アジャストボディ54に押し込み方向の荷重が負荷されると、雄ねじ57の圧力側フランク59が雌ねじ56の圧力側フランク59で受け止められて、アジャストボディ54の軸方向位置が固定される。このとき、厳密には、雄ねじ57と雌ねじ56の圧力側フランク59,59間に僅かな滑りが生じ、その滑りによってアジャストボディ54は押し込み方向に移動するが、更にカム46が回転して押し込み方向の荷重が解除されたときに、アジャストボディ54は、リターンスプリング61から負荷される突出方向の荷重によって突出方向に移動し、元の位置に戻る。
このラッシュアジャスタ41は、アーム47でバルブステム45を押し下げるときに、アーム47の移動方向とバルブステム45の移動方向との間のずれによって、アジャストボディ54に倒れモーメントが作用する場合があるが、その倒れモーメントは収容穴53の内周で受け止められるので、アジャストボディ54の雌ねじ56とボルト部材55の雄ねじ57に倒れモーメントが作用しにくく、ねじ山の頂に応力集中が生じにくい。そのため、このラッシュアジャスタ41は、雄ねじ57と雌ねじ56の圧力側フランク59が摩耗しにくく、雄ねじ57と雌ねじ56の圧力側フランク59,59間の摩擦係数の低下が生じにくい。
また、このラッシュアジャスタ41は、長期間の使用によって雄ねじ57の圧力側フランク59が摩耗したときにも、その摩耗量と比較して、圧力側フランク59の梨地の凹凸高さが大きく、雄ねじ57の圧力側フランク59の表面が平滑になりにくい。そのため、このラッシュアジャスタ41は、雄ねじ57と雌ねじ56の圧力側フランク59,59間の摩擦係数の低下を効果的に防止することができる。
また、このラッシュアジャスタ41は、雄ねじ57と雌ねじ56の軸方向隙間が0.2mm以上あるので、エンジンが高温の状態で停止し、その後、エンジンが冷却して動弁装置の構成部材間に収縮差が生じたときに、その収縮差を、雄ねじ57と雌ねじ56の軸方向隙間で吸収することができる。そのため、エンジンの再始動時に、動弁装置の構成部材間の収縮差による隙間がバルブ44とバルブシート50の間に生じず、圧縮漏れが生じない。
第1実施形態と同様、有底筒状のアジャストボディ54は、焼結合金等により一体成形してもよいが、図6に示すように、両端が開口した筒状のナット部材54aの一端に、キャップ部材54bを固定して形成すると、雌ねじ56の形成が容易である。この場合、キャップ部材54bの固定は、例えば、ナット部材54aへの圧入や溶接により行なうことができる。
この実施形態では、雄ねじ57と雌ねじ56の圧力側フランク59のうち、雄ねじ57の圧力側フランク59を梨地としたが、雄ねじ57の圧力側フランク59にかえて、雌ねじ56の圧力側フランク59を表面粗さがRa0.4以上の梨地としてもよい。また、雄ねじ57と雌ねじ56の圧力側フランク59,59を、いずれも表面粗さがRa0.4以上の梨地としてもよい。
図7に、この発明の第4実施形態のラッシュアジャスタ71を示す。第3実施形態に対応する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
ラッシュアジャスタ71は、アーム47の下面に開口する収容穴53に嵌め込まれる有底筒状のケース72と、ケース72に摺動可能に挿入されたアジャストボディ54と、ケース72の底73で一端が支持されたボルト部材55とを有する。
ケース72は、アーム47の材質よりも耐摩耗性に優れた金属で形成されている。ここで、アーム47の材質がアルミ合金の場合、ケース72の材質は、例えば、鉄を採用することができる。
アジャストボディ54は、ケース72への挿入端が開口する有底筒状に形成され、その内周に雌ねじ56が形成されている。また、アジャストボディ54の外周は、ケース72の内周に摺接しており、その摺接によって、アジャストボディ54がケース72に対して同軸に保持されている。
一方、ボルト部材55の外周には、アジャストボディ54の雌ねじ56にねじ係合する雄ねじ57が形成されている。また、ボルト部材55のケース72への挿入端には、ケース72の内周に嵌合するフランジ部58が形成されおり、そのフランジ部58の嵌合によって、雄ねじ57がケース72に対して同軸に保持されている。
雄ねじ57と雌ねじ56は、アジャストボディ54をケース72に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク59のフランク角が、遊び側フランク60のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。
アジャストボディ54は、アジャストボディ54とボルト部材55の間に組み込まれたリターンスプリング61によって、ケース72から突出する方向に付勢され、ケース72からの突出端でバルブステム45の上端を押圧している。
このラッシュアジャスタ71は、アーム47でバルブステム45を押し下げるときに、アーム47の移動方向とバルブステム45の移動方向との間のずれによって、アジャストボディ54に倒れモーメントが作用する場合があるが、その倒れモーメントはケース72の内周で受け止められるので、アジャストボディ54の雌ねじ56とボルト部材55の雄ねじ57に倒れモーメントが作用しにくく、ねじ山の頂に応力集中が生じにくい。そのため、このラッシュアジャスタ71は、雄ねじ57と雌ねじ56の圧力側フランク59が摩耗しにくく、雄ねじ57と雌ねじ56の圧力側フランク59,59間の摩擦係数の低下が生じにくい。
また、このラッシュアジャスタ71は、アーム47の材質よりも耐摩耗性に優れた金属からなるケース72でアジャストボディ54の外周を摺動可能に支持しているので、収容穴53の内周でアジャストボディ54の外周を摺動可能に支持するラッシュアジャスタ(例えば、第3実施形態のラッシュアジャスタ41)よりも耐久性に優れ、長期にわたって安定した性能を発揮することができる。
1 ラッシュアジャスタ
2 シリンダヘッド
7 アーム
12 収容穴
13 アジャストボディ
14 ボルト部材
15 雌ねじ
16 雄ねじ
18 圧力側フランク
19 遊び側フランク
20 リターンスプリング
23 突出端
31 ラッシュアジャスタ
32 ケース
33 底
41 ラッシュアジャスタ
45 バルブステム
46 カム
47 アーム
53 収容穴
54 アジャストボディ
55 ボルト部材
56 雌ねじ
57 雄ねじ
59 圧力側フランク
60 遊び側フランク
61 リターンスプリング
71 ラッシュアジャスタ
72 ケース
73 底
t 軸方向隙間
2 シリンダヘッド
7 アーム
12 収容穴
13 アジャストボディ
14 ボルト部材
15 雌ねじ
16 雄ねじ
18 圧力側フランク
19 遊び側フランク
20 リターンスプリング
23 突出端
31 ラッシュアジャスタ
32 ケース
33 底
41 ラッシュアジャスタ
45 バルブステム
46 カム
47 アーム
53 収容穴
54 アジャストボディ
55 ボルト部材
56 雌ねじ
57 雄ねじ
59 圧力側フランク
60 遊び側フランク
61 リターンスプリング
71 ラッシュアジャスタ
72 ケース
73 底
t 軸方向隙間
Claims (6)
- シリンダヘッド(2)の上面に開口した収容穴(12)に摺動可能に挿入されるアジャストボディ(13)と、前記収容穴(12)の底で一端が支持されるボルト部材(14)とを有し、前記アジャストボディ(13)を前記収容穴(12)への挿入端が開口する有底筒状とし、そのアジャストボディ(13)の内周に形成された雌ねじ(15)に前記ボルト部材(14)の外周に形成された雄ねじ(16)をねじ係合させ、前記雄ねじ(16)と前記雌ねじ(15)は、アジャストボディ(13)を収容穴(12)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク(18)のフランク角を、遊び側フランク(19)のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成し、前記ボルト部材(14)と前記アジャストボディ(13)との間に組み込んだリターンスプリング(20)でアジャストボディ(13)を前記収容穴(12)から突出する方向に付勢し、そのアジャストボディ(13)の前記収容穴(12)からの突出端(23)で動弁装置のアーム(7)を揺動可能に支持するようにしたラッシュアジャスタ。
- シリンダヘッド(2)の上面に開口した収容穴(12)に嵌め込まれる有底筒状のケース(32)と、そのケース(32)に摺動可能に挿入したアジャストボディ(13)と、前記ケース(32)の底(33)で一端が支持されたボルト部材(14)とを有し、前記アジャストボディ(13)を前記ケース(32)への挿入端が開口する有底筒状とし、そのアジャストボディ(13)の内周に形成された雌ねじ(15)に前記ボルト部材(14)の外周に形成された雄ねじ(16)をねじ係合させ、前記雄ねじ(16)と前記雌ねじ(15)は、アジャストボディ(13)をケース(32)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク(18)のフランク角を、遊び側フランク(19)のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成し、前記ボルト部材(14)と前記アジャストボディ(13)との間に組み込んだリターンスプリング(20)でアジャストボディ(13)を前記ケース(32)から突出する方向に付勢し、そのアジャストボディ(13)の前記ケース(32)からの突出端(23)で動弁装置のアーム(7)を揺動可能に支持するようにしたラッシュアジャスタ。
- カム(46)の回転に応じて揺動するアーム(47)の下面に開口した収容穴(53)に摺動可能に挿入されるアジャストボディ(54)と、前記収容穴(53)の底で一端が支持されるボルト部材(55)とを有し、前記アジャストボディ(54)を前記収容穴(53)への挿入端が開口する有底筒状とし、そのアジャストボディ(54)の内周に形成された雌ねじ(56)に前記ボルト部材(55)の外周に形成された雄ねじ(57)をねじ係合させ、前記雄ねじ(57)と前記雌ねじ(56)は、アジャストボディ(54)を収容穴(53)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク(59)のフランク角を、遊び側フランク(60)のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成し、前記ボルト部材(55)と前記アジャストボディ(54)との間に組み込んだリターンスプリング(61)でアジャストボディ(54)を前記収容穴(53)から突出する方向に付勢し、そのアジャストボディ(54)の前記収容穴(53)からの突出端で動弁装置のバルブステム(45)を押圧するようにしたラッシュアジャスタ。
- カム(46)の回転に応じて揺動するアーム(47)の下面に開口した収容穴(53)に嵌め込まれる有底筒状のケース(72)と、そのケース(72)に摺動可能に挿入したアジャストボディ(54)と、前記ケース(72)の底(73)で一端が支持されたボルト部材(55)とを有し、前記アジャストボディ(54)を前記ケース(72)への挿入端が開口する有底筒状とし、そのアジャストボディ(54)の内周に形成された雌ねじ(56)に前記ボルト部材(55)の外周に形成された雄ねじ(57)をねじ係合させ、前記雄ねじ(57)と前記雌ねじ(56)は、アジャストボディ(54)をケース(72)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク(59)のフランク角を、遊び側フランク(60)のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成し、前記ボルト部材(55)と前記アジャストボディ(54)との間に組み込んだリターンスプリング(61)でアジャストボディ(54)を前記ケース(72)から突出する方向に付勢し、そのアジャストボディ(54)の前記ケース(72)からの突出端で動弁装置のバルブステム(45)を押圧するようにしたラッシュアジャスタ。
- 前記雄ねじ(16)の圧力側フランク(18)と前記雌ねじ(15)の圧力側フランク(18)のうち、少なくとも一方の圧力側フランク(18)を、表面粗さがRa0.4以上の梨地とした請求項1から4のいずれかに記載のラッシュアジャスタ。
- 前記雄ねじ(16)と雌ねじ(15)の軸方向隙間(t)を0.2〜0.4mmの範囲に設定した請求項1から5のいずれかに記載のラッシュアジャスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008062373A JP2009216031A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | ラッシュアジャスタ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008062373A JP2009216031A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | ラッシュアジャスタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009216031A true JP2009216031A (ja) | 2009-09-24 |
Family
ID=41188132
Family Applications (1)
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JP2008062373A Pending JP2009216031A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | ラッシュアジャスタ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102330581A (zh) * | 2010-07-12 | 2012-01-25 | 谢夫勒科技有限两合公司 | 带有分成两部分的调节螺栓的机械式阀间隙补偿元件 |
WO2012043257A1 (ja) * | 2010-09-28 | 2012-04-05 | Ntn株式会社 | 内燃機関における動弁装置 |
-
2008
- 2008-03-12 JP JP2008062373A patent/JP2009216031A/ja active Pending
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CN102330581A (zh) * | 2010-07-12 | 2012-01-25 | 谢夫勒科技有限两合公司 | 带有分成两部分的调节螺栓的机械式阀间隙补偿元件 |
WO2012043257A1 (ja) * | 2010-09-28 | 2012-04-05 | Ntn株式会社 | 内燃機関における動弁装置 |
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