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JP2009275945A - 沸騰冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒を凝縮させる凝縮部における熱交換効率を向上させることができる沸騰冷却装置を提供する。
【解決手段】放熱コア部4は、冷媒が流通する冷媒通路を形成するチューブ41を備え、チューブ41の内部に、冷媒との伝熱面積を増大させるインナーフィン410を有するとともに冷媒槽3で沸騰した冷媒を凝縮させる凝縮部413を形成し、凝縮部413内を、インナーフィン410によって、複数の凝縮通路413aに分割し、チューブ41の内部のうち凝縮部413を除く部位に、凝縮部413の冷却風流れ下流側に配置されるとともに冷媒槽3で沸騰した冷媒が流れ込む蒸気通路411と、蒸気通路411からの冷媒を複数の凝縮通路413aに分配する分配通路412とを形成し、蒸気通路411および分配通路412を、それぞれ、冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、発熱体で発生する熱により冷媒を沸騰させて発熱体から吸熱する沸騰冷却装置に関する。
沸騰冷却装置として、例えば特許文献1に開示されたものがある。この特許文献1に示された沸騰冷却装置は、側面に発熱素子が取り付けられた冷媒槽と、この冷媒槽の上部に設けられた放熱部を備えている。また、放熱部を構成するチューブ内部には、冷媒との伝熱面積を増大させるインナーフィンが挿入され、冷媒槽で沸騰した冷媒蒸気を凝縮させる凝縮部が形成されている。凝縮部内の冷媒通路は、インナーフィンの波形頂部の接合により複数の小通路に分割されている。また、チューブ内部における凝縮部を除く部位には、冷媒槽で沸騰した冷媒が流入する蒸気通路と、蒸気通路からの冷媒蒸気を凝縮部内の複数の小通路に分配する分配通路とが形成されている。
特開2000−260919号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の沸騰冷却装置では、分配通路を通過する冷媒蒸気は、複数の小通路のうち分配通路内の冷媒流れ方向の下流側に配置される小通路に分配され易く、複数の小通路のうち分配通路内の冷媒流れ方向の上流側に配置される小通路には分配され難くなっている。すなわち、冷媒蒸気が全ての小通路に均等に分配されないため、凝縮部における熱交換効率(凝縮効率)が低下するという問題がある。
さらに、上記特許文献1に記載の沸騰冷却装置では、蒸気通路の通路断面積が冷媒流れ方向全域で一定になっているため、冷媒槽から噴出する液相の冷媒が直接凝縮部に流入し、これにより凝縮部における熱交換効率がさらに低下する虞がある。
本発明は、上記点に鑑み、冷媒を凝縮させる凝縮部における熱交換効率を向上させることができる沸騰冷却装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、放熱コア部(4)は、冷媒が流通する冷媒通路を形成するチューブ(41)を有しており、チューブ(41)の内部には、冷媒との伝熱面積を増大させる凝縮面積増大部材(410)が設けられ、冷媒槽(3)で沸騰した冷媒を凝縮させる凝縮部(413)が形成されており、凝縮部(413)内は、凝縮面積増大部材(410)によって、複数の凝縮通路(413a)に分割されており、チューブ(41)の内部のうち凝縮部(413)を除く部位には、凝縮部(413)の外部流体流れ下流側に配置されるとともに冷媒槽(3)で沸騰した冷媒が流れ込む蒸気通路(411)と、蒸気通路(411)からの冷媒を複数の凝縮通路(413a)に分配する分配通路(412)とが形成されており、蒸気通路(411)および分配通路(412)は、それぞれ、冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成されていることを特徴としている。
このように、分配通路(412)を、冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成することで、分配通路(412)において、冷媒槽(3)で沸騰した冷媒(以下、冷媒蒸気という)を、複数の凝縮通路(413a)のうち分配通路(412)内の冷媒流れ方向の上流側に配置される凝縮通路(413a)に分配され易くすることができる。したがって、複数の凝縮通路(413a)に冷媒蒸気を均一に分配することができるので、凝縮部(413)における熱交換効率を向上させることが可能となる。
また、蒸気通路(411)を、冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成することで、冷媒槽(3)から液相の冷媒が蒸気通路(411)内に流入した場合でも、蒸気通路(411)の冷媒流れ下流側端部の通路断面積が小さくなっているので、液相冷媒が凝縮部(413)に流入することを抑制できる。したがって、凝縮部(413)における熱交換効率をより向上させることが可能となる。
さらに、蒸気通路(411)を凝縮部(413)より外部流体流れ下流側に配置することで、蒸気通路(411)においては、凝縮部(413)を通過した後の昇温した外部流体と冷媒蒸気との間で熱交換が行われることになるため、冷媒蒸気が蒸気通路(411)内で凝縮することを抑制できる。これにより、蒸気通路(411)内を冷媒蒸気が通過し易くなるので、凝縮部(413)における熱交換効率をより向上させることが可能となる。
また、請求項2に記載の発明では、凝縮面積増大部材(410)は、凝縮通路(413a)内の冷媒の流れ方向が、冷媒槽(3)および放熱コア部(4)の配置方向(X1)に対して傾斜し、かつ外部流体の流れ方向(X2)に対して傾斜するように配置されていることを特徴としている。
これによれば、チューブ(41)を、外部流体の流れ方向が水平方向と一致する水平送風式沸騰冷却装置、および外部流体の流れ方向が重力方向と一致する垂直送風式沸騰冷却装置の両方に適用することができる。すなわち、チューブ(41)を、水平送風式沸騰冷却装置および垂直送風式沸騰冷却装置で共用することが可能となる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1および図2に基づいて説明する。図1は本第1実施形態に係る沸騰冷却装置1を示す斜視図で、図2は図1のA−A断面図である。なお、図2中の破線矢印は冷媒の流れを示している。
図1および図2に示すように、本実施形態の沸騰冷却装置1は、冷媒の沸騰と凝縮の繰り返しによって発熱体2(図2参照)を冷却するもので、内部に液相の冷媒(液冷媒)を貯留する冷媒槽3と、この冷媒槽3の表面に組み付けられる放熱コア部4とを備え、一体ろう付けにより製造される。発熱体2は、例えば電気自動車のインバータ回路を構成するIGBTモジュールであり、ボルト(図示せず)等により冷媒槽3の表面に密着して固定される。冷媒槽3は、複数のプレート30が積層された状態で接合されて、液冷媒が貯留される空間が内部に形成された扁平箱状の容器となっている。
本実施形態では、冷媒槽3の上方側の面(以下、上面3aという)に放熱コア部4が配置されており、冷媒槽3における上面3aとは反対側の面である下面3b(図2参照)に、発熱体2が配置されている。また、冷媒槽3は、その上面3aが水平面と平行になるように配置されている。このため、冷媒槽3および放熱コア部4の配置方向(以下、配置方向X1という)は重力方向と一致している。
放熱コア部4は、冷媒槽3の一面3a上に略直立して組み付けられる複数本のチューブ41と、各チューブ41の外表面に接合される波状の放熱フィン42とを有している。チューブ41は、内部を冷媒が流通する冷媒通路を形成するものである。放熱フィン42は、放熱コア部4に送風される冷却風との伝熱面積を増大させるものである。なお、本実施形態では、冷却風の流れ方向(以下、冷却風流れ方向X2という)は、水平方向と一致している。また、冷却風が、本発明の外部流体に相当している。
図2に示すように、チューブ41の内部には、インナーフィン410が配置され、冷媒槽3で沸騰した冷媒を凝縮させる凝縮部413が形成されている。インナーフィン410は、熱伝導性に優れる薄い金属板(例えば、アルミニウム板)を所定のピッチで交互に折り曲げて波状に成形したもので、このインナーフィン410の波形の頂部をチューブ41の内壁面に接合することによりチューブ41の補強を図るとともに、冷媒との伝熱面積の増大による性能向上を図るようにしてある。なお、インナーフィン410が、本発明の凝縮面積増大部材に相当している。
凝縮部413内の冷媒通路は、インナーフィン410の波形頂部の接合により複数の凝縮通路413aに分割されている。そして、インナーフィン410は、波形頂部の延設方向、すなわち凝縮通路413a内の冷媒の流れ方向が、配置方向X1および冷却風流れ方向X2に対してともに傾斜するように配置されている。具体的には、本実施形態のインナーフィン410は、凝縮通路413a内の冷媒の流れ方向が下方側に向かうほど冷却風流れ上流側となるように、配置方向X1に対して傾斜するように配置されている。
また、インナーフィン410は、チューブ41内の冷却風流れ上流側に偏って配置されている。これにより、チューブ41内部のうち凝縮部413を除く部位には、インナーフィン410、すなわち凝縮部413の冷却風流れ下流側に確保される蒸気通路411と、インナーフィン410の上方側、すなわち冷媒槽3とは反対側に確保される分配通路412とが形成される。蒸気通路411は、冷媒槽3で沸騰した冷媒が流れ込むようになっている。また、分配通路412は、蒸気通路411と連通しており、蒸気通路411からの冷媒を複数の凝縮通路413aに分配するようになっている。そして、蒸気通路411、分配通路412および凝縮通路413aで上記の冷媒通路を構成している。
蒸気通路411は、冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成されている。本実施形態では、蒸気通路411は、下方側から上方側に向かって徐々に通路断面積が小さくなっている。また、分配通路412は、冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成されている。本実施形態では、分配通路412は、冷却風流れ下流側から上流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなっている。
チューブ41は、放熱フィン42との接合面である両側面(外表面)が、冷却風流れ方向X2に沿って配置されるが、このとき、凝縮通路412が蒸気通路411より冷却風流れ上流側に位置するように、チューブ41の向きを特定している。また、チューブ41の、蒸気通路411と分配通路412とが接続する部位、すなわち蒸気通路411の冷媒槽3から遠い側の端部に対応する角部は、R形状になっている。
冷媒槽3における発熱体2が固定される部位の上方側には、チューブ41の蒸気通路411と連通し、発熱体2の熱を受けて沸騰した冷媒(冷媒蒸気)をチューブ41内に流入させる冷媒蒸気入口31が形成されている。また、冷媒槽3における冷媒蒸気入口31の冷却風流れ上流側には、チューブ41の凝縮通路413aと連通し、チューブ41内で凝縮した冷媒(液冷媒)を冷媒槽3に流入させる液冷媒出口32が形成されている。
図1に戻り、放熱フィン42は、チューブ41の外表面のうち、分配通路412および凝縮部413に対応する部位にのみ設けられており、蒸気通路411に対応する部位には設けられていない。また、放熱コア部4におけるチューブ41の積層方向(以下、チューブ積層方向X3という)の両端部には、放熱フィン42に接合され、上方側から放熱フィン42を押さえる第1フィン押さえ板部43がそれぞれ配設されている。また、放熱コア部4における配置方向X1の冷媒槽3から遠い側、すなわち重力方向上方側の端部には、放熱フィン42およびチューブ41に接合され、配置方向X1における冷媒槽3から遠い側から放熱フィン42を押さえる第2フィン押さえ板部44が配設されている。
以上説明したように、分配通路412を、冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成することで、分配通路412において、冷媒槽3で沸騰した冷媒蒸気を、複数の凝縮通路413aのうち分配通路412内の冷媒流れ方向の上流側に配置される凝縮通路413aに分配され易くすることができる。すなわち本実施形態では、通常、冷媒蒸気が分配され難い冷媒流れ方向の上流側の凝縮通路413aに、冷媒蒸気をより多く分配することができる。したがって、複数の凝縮通路413aに冷媒蒸気を均一に分配することができるので、凝縮部413における熱交換効率を向上させることが可能となる。
また、蒸気通路411を、冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成することで、冷媒槽3から噴出する液冷媒が蒸気通路411内に流入した場合でも、蒸気通路411の冷媒流れ下流側端部の通路断面積が小さくなっているため、液冷媒が凝縮部413に流入することを抑制できる。したがって、凝縮部413における熱交換効率をより向上させることが可能となる。
さらに、蒸気通路411を凝縮部413より冷却風流れ下流側に配置することで、蒸気通路411においては、凝縮部413を通過した後の昇温した冷却風と冷媒蒸気との間で熱交換が行われることになるため、冷媒蒸気が蒸気通路411内で凝縮することを抑制できる。これにより、蒸気通路411内を冷媒蒸気が通過し易くなるので、凝縮部413における熱交換効率をより向上させることが可能となる。
また、インナーフィン410を、凝縮通路413a内の冷媒の流れ方向が、配置方向X1および冷却風流れ方向X2に対してともに傾斜するように配置することで、チューブ41を、本実施形態のような冷却風流れ方向X2が水平方向と一致する水平送風式沸騰冷却装置、および後述する第2実施形態のような冷却風流れ方向X2が重力方向と一致する垂直送風式沸騰冷却装置の両方に適用することができる。すなわち、チューブ41を、水平送風式沸騰冷却装置および垂直送風式沸騰冷却装置で共用することが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について図3および図4に基づいて説明する。図3は本第2実施形態に係る沸騰冷却装置1を示す斜視図で、図4は図3のB−B部分断面図である。なお、図4中の破線矢印は冷媒の流れを示している。
図3および図4に示すように、本実施形態では、冷媒槽3の長手方向が重力方向に一致している。そして、冷媒槽3の1つの外壁面3aには、冷媒槽3と放熱コア部4の配置方向X1が水平方向と一致するように、放熱コア部4が1つ配置されている。また、本実施形態の冷却風流れ方向X2は、重力方向に一致している。
冷媒槽3の外壁面3aにおける放熱コア部4の下方側には、6つの発熱体2が配置されている。6つの発熱体2は、上下方向に2つずつ並べて配置されている。すなわち、外壁面3aの下端部に2つの発熱体2が配置され、外壁面3aの上端部、すなわち放熱コア部4の直ぐ下側に2つの発熱体2が配置され、外壁面3aにおける上端部と下端部との間に2つの発熱体2が配置されている。
以下、外壁面3aの下端部に配置される2つの発熱体2を下段発熱体21といい、外壁面3aの上端部、すなわち放熱コア部4の直ぐ下側に配置される2つの発熱体2を上段発熱体22といい、下段発熱体21と上段発熱体22との間に配置される2つの発熱体2を中段発熱体23という。なお、2つの下段発熱体21、2つの上段発熱体22、および2つの中段発熱体23は、それぞれ水平方向に並べて配置されている。
図4に示すように、チューブ41の内部には、インナーフィン410が配置された凝縮部413が形成されている。また、インナーフィン410は、凝縮通路413a内の冷媒の流れ方向が、配置方向X1および冷却風流れ方向X2(すなわち重力方向)に対してともに傾斜するように配置されている。具体的には、本実施形態のインナーフィン410は、凝縮通路413a内の冷媒の流れ方向が、下方側、すなわち冷却風流れ上流側に向かうほど冷媒槽3に近くなるように配置方向X1に対して傾斜するように配置されている。
また、インナーフィン410は、チューブ41内の冷却風流れ上流側に偏って配置されている。これにより、チューブ41内部のうち凝縮部413を除く部位には、インナーフィン410、すなわち凝縮部413の冷却風流れ下流側に確保される蒸気通路411と、インナーフィン410の冷媒槽3とは反対側に確保される分配通路412とが形成される。
蒸気通路411は、冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成されている。本実施形態では、蒸気通路411は、冷媒槽3に近い側から遠い側に向かって徐々に通路断面積が小さくなっている。また、分配通路412は、冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成されている。本実施形態では、分配通路412は、冷却風流れ下流側から上流側、すなわち上方側から下方側に向かって徐々に通路断面積が小さくなっている。
冷媒槽3の上端部には、チューブ41の蒸気通路411と連通し、発熱体2の熱を受けて沸騰した冷媒(冷媒蒸気)をチューブ41内に流入させる冷媒蒸気入口31が形成されている。また、冷媒槽3における冷媒蒸気入口31の冷却風流れ上流側には、チューブ41の凝縮通路413aと連通し、チューブ41内で凝縮した冷媒(液冷媒)を冷媒槽3に流入させる液冷媒出口32が形成されている。
図3に戻り、放熱コア部4におけるチューブ積層方向X3の両端部には、放熱フィン42に接合され、水平方向から放熱フィン42を押さえる第1フィン押さえ板部43がそれぞれ配設されている。また、放熱コア部4における配置方向X1の冷媒槽3から遠い側の端部には、放熱フィン42およびチューブ41に接合され、配置方向X1における冷媒槽3から遠い側から放熱フィン42を押さえる第2フィン押さえ板部44が配設されている。
以上説明したように、分配通路412を、冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成することで、分配通路412において、冷媒槽3で沸騰した冷媒蒸気を、複数の凝縮通路413aのうち分配通路412内の冷媒流れ方向の上流側に配置される凝縮通路413aに分配され易くすることができる。したがって、複数の凝縮通路413aに冷媒蒸気を均一に分配することができるので、凝縮部413における熱交換効率を向上させることが可能となる。
また、蒸気通路411を、冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成することで、冷媒槽3から噴出する液冷媒が蒸気通路411内に流入した場合でも、蒸気通路411の冷媒流れ下流側端部の通路断面積が小さくなっているため、液冷媒が凝縮部413に流入することを抑制できる。したがって、凝縮部413における熱交換効率をより向上させることが可能となる。
さらに、蒸気通路411を凝縮部413より冷却風流れ下流側に配置することで、蒸気通路411においては、凝縮部413を通過した後の昇温した冷却風と冷媒蒸気との間で熱交換が行われることになるため、冷媒蒸気が蒸気通路411内で凝縮することを抑制できる。これにより、蒸気通路411内を冷媒蒸気が通過し易くなるので、凝縮部413における熱交換効率をより向上させることが可能となる。
また、インナーフィン410を、凝縮通路413a内の冷媒の流れ方向が、配置方向X1および冷却風流れ方向X2に対してともに傾斜するように配置することで、チューブ41を、上記第1実施形態のような水平送風式沸騰冷却装置、および本実施形態のような垂直送風式沸騰冷却装置で共用することが可能となる。
(他の実施形態)
なお、上記第2実施形態では、冷媒槽3の1つの外壁面3aに放熱コア部4を1つ配置した例について説明したが、これに限らず、冷媒槽3の2つの外壁面3aに放熱コア部4を1つずつ配置してもよい。
第1実施形態に係る沸騰冷却装置1を示す斜視図である。 図1のA−A断面図である。 第2実施形態に係る沸騰冷却装置1を示す斜視図である。 図3のB−B部分断面図である。
符号の説明
3 冷媒槽
4 放熱コア部
41 チューブ
410 インナーフィン(凝縮面積増大部材)
411 蒸気通路
412 分配通路
413 凝縮部
413a 凝縮通路

Claims (2)

  1. 発熱体(2)の熱を受けて沸騰する冷媒を貯留する冷媒槽(3)と、
    前記冷媒槽(3)で沸騰した前記冷媒が流れ込み、前記冷媒と外部流体との間で熱交換を行って前記冷媒を凝縮させる放熱コア部(4)とを備える沸騰冷却装置であって、
    前記放熱コア部(4)は、前記冷媒が流通する冷媒通路を形成するチューブ(41)を有しており、
    前記チューブ(41)の内部には、前記冷媒との伝熱面積を増大させる凝縮面積増大部材(410)が設けられ、前記冷媒槽(3)で沸騰した前記冷媒を凝縮させる凝縮部(413)が形成されており、
    前記凝縮部(413)内は、前記凝縮面積増大部材(410)によって、複数の凝縮通路(413a)に分割されており、
    前記チューブ(41)の内部のうち前記凝縮部(413)を除く部位には、前記凝縮部(413)の前記外部流体流れ下流側に配置されるとともに前記冷媒槽(3)で沸騰した前記冷媒が流れ込む蒸気通路(411)と、前記蒸気通路(411)からの前記冷媒を前記複数の凝縮通路(413a)に分配する分配通路(412)とが形成されており、
    前記蒸気通路(411)および前記分配通路(412)は、それぞれ、前記冷媒流れ上流側から下流側に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように形成されていることを特徴とする沸騰冷却装置。
  2. 前記凝縮面積増大部材(410)は、前記凝縮通路(413a)内の前記冷媒の流れ方向が、前記冷媒槽(3)および前記放熱コア部(4)の配置方向(X1)に対して傾斜し、かつ前記外部流体の流れ方向(X2)に対して傾斜するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の沸騰冷却装置。
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