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JP2009007616A - シリカ被覆金コロイド粒子の製造方法およびシリカ被覆金コロイド粒子 - Google Patents

シリカ被覆金コロイド粒子の製造方法およびシリカ被覆金コロイド粒子 Download PDF

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JP2009007616A JP2007169203A JP2007169203A JP2009007616A JP 2009007616 A JP2009007616 A JP 2009007616A JP 2007169203 A JP2007169203 A JP 2007169203A JP 2007169203 A JP2007169203 A JP 2007169203A JP 2009007616 A JP2009007616 A JP 2009007616A
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広泰 西田
Tsuguo Koyanagi
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Abstract

【課題】加熱処理しても凝集したり変色したりすることなく鮮明な赤色を維持可能なシリカ被覆金コロイド粒子を提供する。
【解決手段】平均粒子径が5〜100nmの範囲にあり、カルボキシル基および/またはカルボキシレート基含有有機化合物で表面処理され金コロイド粒子(M)分散液と、平均粒子径が4〜40nmの範囲にあり、アミノ基含有シラン化合物で表面処理されたシリカコロイド粒子(A)分散液とを混合することを特徴とするシリカ被覆金コロイド粒子の製造方法。平均粒子径が5〜100nmの範囲にある金コロイド粒子(M)分散液と、平均粒子径が4〜40nmの範囲にあり、メルカプト基含有シラン化合物で表面処理されてチオール基(−SH基)が導入されたシリカコロイド粒子(A)分散液とを混合することを特徴とするシリカ被覆金コロイド粒子の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、新規なシリカ被覆金コロイド粒子およびその製造方法に関する。
従来、金粒子は、導電性材料、電子部品材料、触媒、バイオマーカー等に使用されるほかに、コロイド粒子にすると赤色を呈するため、顔料として、蛍光体顔料、化粧材料などにも用いられている。
しかしながら、金コロイド粒子を顔料として高温環境で使用する場合、具体的にはブラウン管等に用いると約400℃の高温となり、容易に凝集したり、黒色に変色したりする問題があった。
そこで、金コロイドの表面を修飾する種々の試みがなされていた。本発明者らは、表面を安定化するために、シリカ層で、金コロイド粒子を被覆することを試みたが、シリカ被覆層を安定化するために加熱処理を行うと、金コロイド粒子が、凝集したり変色したりして、所望のものを得ることは困難であった。
このような情況のもと、金コロイド粒子表面にシリカ被覆層を形成する方法の出現が望まれていた。
そこで、上記課題を解決するために本発明者らは、シリカ層の被覆方法について鋭意検討した結果、シリカコロイド粒子と金コロイド粒子の表面処理を特定の組み合わせとすることで、金属コロイド粒子表面にシリカコロイド粒子が層をなして結合した粒子が得られ、加熱処理しても凝集したり変色したりすることなく鮮明な赤色を維持できることを見出して本発明を完成するに至った。
[1]平均粒子径が5〜100nmの範囲にあり、カルボキシル基および/またはカルボキシ
レート基含有有機化合物で表面処理された金コロイド粒子分散液と、
平均粒子径が4〜40nmの範囲にあり、アミノ基含有シラン化合物で表面処理されたシリカコロイド粒子分散液とを混合することを特徴とするシリカ被覆金コロイド粒子の製造方法。
[2]平均粒子径が5〜100nmの範囲にある金コロイド粒子分散液と、
平均粒子径が4〜40nmの範囲にあり、メルカプト基含有シラン化合物で表面処理されてチオール基(−SH基)が導入されたシリカコロイド粒子分散液と
を混合するシリカ被覆金コロイド粒子の製造方法。
[3]分散液を混合後、さらに酸性珪酸液を添加して、シリカコロイド粒子の表面を被覆す
る[1]または[2]のシリカ被覆金コロイド粒子の製造方法。
[4]さらに、乾燥するおよび/または加熱処理する[1]〜[3]のシリカ被覆金コロイド粒子
の製造方法。
[5]平均粒子径が4〜40nmの範囲にあるシリカコロイド粒子で、平均粒子径が5〜10
0nmの範囲にある金コロイド粒子の表面を被覆されてなるシリカ被覆金コロイド粒子。
[6]さらにシリカ被覆層を形成してなる[5]のシリカ被覆金コロイド粒子。
[7]シリカ層(シリカコロイド粒子層と必要に応じて形成されたシリカ被覆層の合計)の
厚みが4〜50nmの範囲にある[5]または[6]のシリカ被覆金コロイド粒子。
[8]前記シリカ被覆金コロイド粒子が赤色(波長:520〜550nm)を呈する[5]〜[7]
のシリカ被覆金コロイド粒子。
本発明によれば、金コロイド粒子の表面が全面にわたってシリカコロイド粒子で被覆されているために、高温にさらしても凝集したり変形することがなく、さらに変色することもなく鮮明な赤色を呈する金コロイド粒子の製造方法および該製造方法によって得られるシリカ被覆金コロイド粒子を提供することができる。
以下、本発明について、具体的に説明する
[シリカ被覆金コロイド粒子の製造方法]
本発明に係るシリカ被覆金コロイド粒子の第1の製造方法は、
平均粒子径が5〜100nmの範囲にあり、カルボキシル基および/またはカルボキシレート基含有有機化合物で表面処理された金コロイド粒子(M-1)分散液と、
平均粒子径が4〜40nmの範囲にあり、アミノ基含有シラン化合物で表面処理されたシリカコロイド粒子(A-1)分散液とを混合することを特徴としている。
また、本発明に係るシリカ被覆金コロイド粒子の第2の製造方法は、
平均粒子径が5〜100nmの範囲にある金コロイド粒子(M-2)分散液と、
平均粒子径が4〜40nmの範囲にあり、メルカプトト基含有シラン化合物で表面処理された表面にチオール基(-SH基)を有するシリカコロイド粒子(A-2)分散液とを混合することを特徴としている。
金コロイド粒子
金コロイド粒子(M)は、従来公知の金コロイド粒子を用いることができる。
金コロイド粒子は平均粒子径(DM)が5〜100nm、さらには10〜50nmの範囲に
あることが好ましい。
金コロイド粒子の平均粒子径(DM)が5nm未満の場合は、赤色顔料として用いる場合
、赤色の色調が損なわれ、またシリカコロイド粒子による被覆が困難であり、金コロイド粒子の平均粒子径(DM)が100nmを越えると、赤色顔料としては不向きである。
赤色顔料として用いる場合は平均粒子径が50nm以下、特に40nm以下であることが好ましい。
このような金コロイド粒子(M)は、従来公知の方法によって製造することができる。例えば、還元剤の存在下、塩化金酸水溶液を還元する周知の方法によって製造することができる。あるいは、塩化金酸水溶液に超音波を照射することによっても得ることができる。
本発明の第1の製造方法に用いる金コロイド粒子(M-1)はカルボキシル基および/ま
たはカルボキシレート基含有有機化合物で表面処理されている。カルボキシル基またはカルボキシレート基を有する有機化合物としては、例えば、酢酸、蓚酸、蟻酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、グルコン酸、マレイン酸、フタル酸、アルギン酸、クエン酸等の他、これらの塩およびエステルが挙げられる。
金コロイド粒子(M)の処理方法は前記有機化合物が金属コロイド粒子(M)の表面に吸着あるいは結合すれば特に制限はなく従来公知の方法を採用することができる。例えば金コロイド粒子(M)の分散液に前記有機化合物を金コロイド粒子(M)の表面に充分量吸着するに足る量を加えることによって処理することができる。
あるいは、Frensの方法によっても調製することができ、具体的には前記カルボキシル
基またはカルボキシレート基を有する有機化合物溶液に塩化金酸を添加し、加熱、還流することによって表面にカルボキシル基またはカルボキシレート基を有する有機化合物を吸着した金コロイド粒子を調製することができる。
この時、有機化合物の使用量は、有機化合物のCMC(臨界ミセル生成濃度)の5〜50%、好ましくは5〜30%である。
表面処理した金コロイド粒子分散液の濃度は、特に制限はないが、通常、固形分として0.1〜20重量%の範囲にあることが好ましい。
また、第2の製造方法に用いる金コロイド粒子(M-2)は表面処理することなく使用され
る。
シリカコロイド粒子
本発明に用いるシリカコロイド粒子(A)は平均粒子径が後述する範囲にあれば特に制限
はなく、従来公知のシリカコロイド粒子を用いることができる。
シリカコロイド粒子は平均粒子径(DA)が4〜40nm、さらには5〜30nmの範囲に
あることが好ましい。(DA)が小さい場合は、得ること自体が困難であり、得られたと
してもシリカコロイド粒子の安定性が不充分で、さらに表面処理することも困難であり、使用が難しい。(DA)が大きいものは、光学的散乱が増すため色調が損なわれる傾向に
あり、また、金コロイド粒子の表面に形成されるシリカ被服層が厚くなり、赤色顔料として用いる場合に不鮮明となることがある。さらに、被覆するシリカコロイド粒子間隙が残り赤色の変色を抑制することができない場合がある。
また、シリカコロイド粒子(A)の平均粒子径(DA)は金コロイド粒子(M)の平均
粒子径(DM)より小さいことが好ましい。(DA)/(DM)が0.04〜1、さらには
0.05〜0.5の範囲にあることが好ましい。(DA)/(DM)が小さいと、金コロイド粒子に被覆する際にシリカコロイド粒子同士が凝集することがあり、また、シリカ被覆層の厚さが薄いために、加熱(過熱)した際に被覆層が収縮し、クラックが生じて変色を抑制することができない場合がある。(DA)/(DM)が大きすぎても、金コロイド粒子(M)の平均粒子径(DM)によっても異なるが、金コロイド粒子表面をシリカコロイド
粒子で緻密に被覆することができない場合があり、耐熱性が不充分となり、赤色の色調が損なわれることがある。
本発明の第1の製造方法に用いるシリカコロイド粒子(A-1)はアミノ基含有シラン化合
物で表面処理されている。アミノ基を有するシラン化合物としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(フェニル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。シリカコロイド粒子(A-1)の
処理方法は、従来公知のシランカップリング剤処理と同様に行うことができ、具体的にはシリカコロイド粒子水分散液にアミノ基を有するシラン化合物が必要量溶解したアルコール溶液を添加する。ここで、シラン化合物の必要量はシリカコロイド粒子の粒子径(粒子表面積)によっても異なるが少なくともシリカコロイド粒子の表面を充分に覆うに足る量であることが好ましい。
本発明の第2の製造方法に用いるシリカコロイド粒子(A-2)はメルカプトト基含有シラ
ン化合物で表面処理されている。メルカプト基を有するシラン化合物としては、γ-メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトエチルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトジメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルエチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシ
シラン等が挙げられる。なかでも3(γ)−メルカプトプロピルトリメトキシシランが望ましい。
シリカコロイド粒子(A-2)の処理方法は、従来公知のシランカップリング剤処理と同
様に行うことができ、具体的にはシリカコロイド粒子(A-2)水分散液にメルカプト基を
有するシラン化合物が必用量溶解したアルコール溶液を添加する。ここで、シラン化合物の必要量はシリカコロイド粒子(A-2)の粒子径(粒子表面積)によっても異なるが少な
くともシリカコロイド粒子(A-2)の表面を充分に覆うに足る量であることが好ましい。
シリカコロイド粒子(A-2)は、表面がチオール基(−SH)により修飾されている。
本発明で用いられるシリカコロイド粒子(A)分散液の濃度は特に制限はないが、通常、固形分として0.1〜20重量%の範囲にあることが好ましい。
混合工程
以上のような、表面処理されたシリカコロイド粒子(A)分散液と、金コロイド粒子(M)分散液とを混合すると金コロイド粒子(M)の表面にシリカコロイド粒子(A)が集合し、第1の製造方法ではアミノ基とカルボキシル基またはカルボキシレート基とが結合して自己組織化する。また第2の製造方法では、金コロイド粒子の表面にシリカコロイド粒子が集合し、チオール基(−SH)が金属コロイド表面に結合して自己組織化する。
混合比は各粒子の平均粒子径によっても異なるが金コロイド粒子(M)の表面にシリカコロイド粒子(A)の全量が、図1に示されるように1層に層をなして結合する量に充分な量であることが好ましい。例えば、金コロイド粒子(M)の平均粒子径が40nmでシリカコロイド粒子(A)の平均粒子径が5nmの場合、4π×(40nm)2÷4π×(5nm)2=1600、すなわち、金コロイド粒子(M)1個当たり、シリカコロイド粒子(A)を1600個以上使用することが好ましい。
シリカ被覆層形成
次に、必要に応じて、上記混合工程で得られた分散液に、酸性珪酸液を添加して、シリカコロイド粒子層の表面を、シリカ被覆してもよい。
ここで、酸性珪酸液とはアルカリ金属珪酸塩水溶液、水ガラス等からイオン交換樹脂等によって脱アルカリイオン処理して得られる酸性の珪酸水溶液である。酸性珪酸液は、濃度がSiOとして概ね0.1〜6重量%の範囲にあり、pHが概ね0.1〜3.5の範
囲にあるものが好適である。
酸性珪酸液の使用量は、前記シリカコロイド粒子(A)により形成される被覆層のシリカ粒子間隙を埋めることができれば特に制限はないが、概ねシリカ被覆層を形成するシリカコロイド粒子(A)の1重量%以上、シリカ被覆層の厚さが50nmを越えない範囲(約50重量%)である。
酸性珪酸液の使用量が少ないと、特にシリカコロイド粒子の平均粒子径が大きい場合には、シリカ被覆層を形成する効果が充分に得られず、すなわち、耐熱性が不充分となり製造時または使用時に鮮明な赤色を維持することができない場合がある。また、シリカ被覆層の厚さが大きくすぎると、光学的散乱の影響を受け易くなり、鮮明な赤色が得られない場合がある。
なお、珪酸液の添加速度は酸性珪酸液の使用量によっても異なるが、緻密にシリカ被覆するためにできるだけ時間をかけて添加することが好ましい。
乾燥および/または加熱処理
さらに、必要に応じて、得られた分散液を凍結乾燥あるいは加熱乾燥等によって乾燥することができる。乾燥することによって粉体顔料として好適に用いることができる。
加熱乾燥する際の温度は特に制限はないが50〜200℃、さらには60〜120℃の範囲にあることが好ましい。このような温度で加熱乾燥すると、耐熱性が向上するとともに得られるシリカ被覆金コロイド粒子が凝集しにくくなり、分散性に優れたシリカ被覆金コロイド粒子が得られる。さらに加熱処理してもよい。加熱処理温度は特に制限はないが、200〜600℃、さらには250〜500℃の範囲にあることが好ましい。加熱処理雰囲気は酸化雰囲気、不活性ガス雰囲気または還元ガス雰囲気あるいはこれらを前後して組み合わせて用いることができる。
上記温度範囲で加熱処理すると金コロイド粒子(M)とシリカコロイド粒子(A)との結合(接合)が促進されるとともにシリカ被覆層が緻密になり、凝集しにくくなるとともに、高温で使用しても安定的に鮮明な赤色を呈する顔料を得ることができる。
このようにして得られたシリカ被覆金コロイド粒子は、シリカ被覆層の厚さが4〜50nm、さらには5〜30nmの範囲にあることが好ましい。また、シリカ被覆金コロイド粒子の平均粒子径は13〜200nm、好ましくは20〜110nmの範囲にある。
また、このようにして得られたシリカ被覆金コロイド粒子は赤色(波長:520〜550nm)を呈することから赤色顔料として好適に用いることができる。
[シリカ被覆金コロイド粒子]
本発明に係るシリカ被覆金コロイド粒子は、平均粒子径が4〜40nmの範囲にあるシリカコロイド粒子(A)で平均粒子径が5〜100nmの範囲にある金コロイド粒子(M)の表面が被覆されてなる。かかる粒子は例えば上記した製造方法で得ることができる。
本発明のシリカ被覆金コロイド粒子の1態様の概略図を図1に示す。
シリカコロイド粒子(A)
シリカコロイド粒子は平均粒子径が後述する範囲にあれば特に制限はなく、前記と同様、従来公知のシリカコロイド粒子を用いることができる。
本発明のシリカ被覆金コロイド粒子を構成するシリカコロイド粒子(A)は、アミノ基含有シラン化合物またはメルカプト基含有シラン化合物で表面処理されている。アミノ基を有するシラン化合物およびメルカプト基含有シラン化合物としては前記した通りである。
アミノ基含有シラン化合物で表面処理されたシリカコロイド粒子(A-1)、メルカプト
基含有シラン化合物で表面処理されたシリカコロイド粒子(A-2)としては前記と同様の
粒子を用いることができる。
金コロイド粒子(M)
金コロイド粒子(M)は平均粒子径が後述する範囲にあれば特に制限はなく、前記と同様、従来公知の金コロイド粒子を用いることができる。
なお、前記シリカコロイド粒子が、アミノ基含有シラン化合物で表面処理されたシリカコロイド粒子(A-1)の場合、金コロイド粒子(M)はカルボキシル基および/またはカ
ルボキシレート基含有有機化合物で表面処理されていることが望ましい。カルボキシル基またはカルボキシレート基を有する有機化合物としては、前記したものが例示される。
アミノ基含有シラン化合物で表面処理されたシリカコロイド粒子(A-1)は、カルボキ
シル基および/またはカルボキシレート基を有する有機化合物で表面処理された金コロイド粒子(M-1)の表面を被覆する。この粒子では、前記シリカコロイド粒子(A-1)と前記
金コロイド粒子(M-1)とが、シリカコロイド粒子(A-1)表面のアミノ基と金コロイド粒子(M-1)表面のカルボキシル基との結合によって結合している。
メルカプト基含有シラン化合物で表面処理されたシリカコロイド粒子(A-2)は、表面
処理されていない金コロイド粒子(M-2)の表面を被覆する。この粒子では、前記シリカ
コロイド粒子(A-2)と前記金コロイド粒子(M-2)とが、シリカコロイド粒子(A-2)表
面のチオール基(−SH)と金コロイド粒子(M)とが水素結合によって結合している。
前記したシリカコロイド粒子(A)の平均粒子径(DA)は金コロイド粒子(M)の平
均粒子径(DM)より小さいことが好ましく、(DA)/(DM)が0.01〜1、さらに
は0.02〜0.5の範囲にあることが好ましい。
(DA)/(DM)が小さすぎると、シリカコロイド粒子同士が凝集してしまい、均一なシリカコロイド被覆層を形成できなかったり、また、シリカコロイド被覆層が薄いために加熱時に収縮し、クラックが生じて、変色してしまうことがある。(DA)/(DM)が大きすぎると、金コロイド粒子表面をシリカコロイド粒子で緻密に被覆することができない場合があり、耐熱性が不充分となり、赤色の色調が損なわれることがある。
つぎに、シリカ被覆金コロイド粒子は、シリカコロイド粒子被覆層が、さらにシリカで被覆されていることが好ましい。
シリカの被覆量は、前記シリカコロイド粒子(A)により形成されるシリカコロイド被覆層のシリカコロイド粒子間隙を埋めることができれば特に制限はないが、概ねシリカコロイド被覆層を形成するシリカコロイド粒子(A)の1重量%以上、シリカコロイド粒子被覆層の厚さが50nmを越えない範囲であることが望ましい。かかるシリカ被覆層は、上記したように酸性珪酸液に由来する。
シリカ被覆層のシリカ量が少ないと、特にシリカコロイド粒子の平均粒子径が大きい場合は、シリカ被覆層を形成する効果が充分得られず、すなわち、すなわち、使用時に鮮明な赤色を維持することができない場合があり、シリカ被覆層の厚さが厚すぎると、鮮明な赤色が得られない場合がある。
シリカコロイド粒子(A)被覆層、および必要に応じて形成されるシリカ被覆層とからなるシリカ層の厚みは4〜50nm、さらには5〜30nmの範囲にあることが好ましい。
シリカ層の厚みが薄すぎると、シリカ被覆金コロイド粒子を高温下で赤色顔料として用いる場合、鮮明な赤色を維持することができない場合がある。シリカ層の厚みが厚すぎると、鮮明な赤色が得られない場合がある。
本発明に係るシリカ被覆金コロイド粒子の平均粒子径は、用途に応じて適宜選択されるが、通常13〜200nm、好ましくは20〜110nmの範囲にある。シリカ被覆金コロイド粒子の平均粒子径が小さいものでは、耐熱性にすぐれ、鮮明な赤色を呈する粒子が得られないことがある。シリカ被覆金コロイド粒子の平均粒子径が大きすぎるものでは鮮明な赤色を呈する粒子が得られないことがある。
本発明のシリカ被覆金コロイド粒子は赤色(波長:520〜550nm)を呈することから赤色顔料として好適に用いることができる。
このような、本発明にかかるシリカ被覆金コロイドは、従来金コロイド粒子の使用が困難であった高温環境下での用途、たとえばブラウン管(カラーフィルター)やセラミックスへの着色顔料などに用いても変色することもなく用いることが可能となる。
[実施例]
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定する
ものではない。
[実施例1]
表面処理金コロイド粒子(Au-1)分散液の調製
金コロイド粒子分散液(BB International製:平均粒子径50nm、Au濃度5重量%)
200gを純水300mLに分散させ、これにクエン酸ナトリウム4gを添加して1時間撹拌した後、両イオン交換樹脂にてフリーのクエン酸ナトリウムを除去し、表面処理金属コロイド粒子(Au-1)分散液を調製した。
表面処理シリカコロイド粒子(S-1)分散液の調製
シリカコロイド粒子分散液(触媒化成工業(株)製:カタロイドSI-30、平均粒子径12nm、SiO2濃度30重量%)49gを水/エタノール(50/50)混合溶媒68gに分散させた。この分散液にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.25gを添加し、1時間攪拌した後、オートクレーブにて80℃で2時間撹拌処理してアミノ基含有シラン化合物で表面処理されたシリカコロイド粒子(S-1)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(1)の調製
上記で調製したシリカコロイド粒子(S-1)分散液と表面処理金コロイド粒子(Au-1)分散
液とを混合し、1時間撹拌してシリカ被覆金コロイド粒子(1)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(1)分散液を120℃で蒸発乾燥し、水素ガス雰囲気下、4
00℃で2時間加熱処理してシリカ被覆金コロイド粒子(1)粉体を得た。
シリカ被覆金コロイド粒子(1)の平均粒子径、乾燥後の凝集粒子の観察、加熱処理後の
凝集粒子の観察(耐熱性)、加熱処理後の赤色鮮明度を評価した。結果を表1に示した。
凝集粒子の観察
120℃で蒸発乾燥した後の粉体の電子顕微鏡写真を観察し、以下の基準で評価した。
凝集粒子が殆ど認められない。 : ○
凝集粒子が僅かに認められる。 : △
凝集粒子が多く認められる。 : ×
耐熱性
シリカ被覆金コロイド粒子(1)の電子顕微鏡写真を観察し、以下の基準で評価した。
凝集粒子が殆ど認められない。 : ○
凝集粒子が僅かに認められる。 : △
凝集粒子が多く認められる。 : ×
赤色鮮明度
シリカ被覆金コロイド粒子(1)の赤色度を目視観察し、以下の基準で評価した。
鮮明な赤色を呈している。 : ○
比較的鮮明な赤色を呈している。 : △
赤色が認められない程度に変色している。: ×
[実施例2]
シリカ被覆金コロイド粒子(2)の調製
実施例1と同様にしてシリカ被覆金コロイド粒子(1)分散液を調製した。これを撹拌し
ながら酸性珪酸液(SiO濃度3.0重量%、pH2)13.1gを1時間で添加し、
ついで、80℃で1時間熟成してシリカ被覆金コロイド粒子(2)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(2)分散液を120℃で蒸発乾燥し、水素ガス雰囲気下、4
00℃で2時間加熱処理してシリカ被覆金コロイド粒子(2)粉体を得た。
シリカ被覆金コロイド粒子(2)の平均粒子径、乾燥後の凝集粒子の観察、加熱処理後の
凝集粒子の観察(耐熱性)、加熱処理後の赤色鮮明度を評価し、結果を表1に示した。
[実施例3]
表面処理シリカコロイド粒子(S-3)分散液の調製
シリカコロイド粒子分散液(触媒化成工業(株)製:カタロイドSI-550、平均粒子径5nm、SiO2濃度20重量%)3gを水/エタノール(50/50)混合溶媒27gに分散させた。
この分散液にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.25gを添加し、1時間攪拌した後、オートクレーブにて80℃で2時間撹拌処理してアミノ基含有シラン化合物で表面処理されたシリカコロイド粒子(S-3)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(3)の調製
シリカコロイド粒子(S-3)分散液と、実施例1と同様にして調製した表面処理金コロイ
ド粒子(Au-1)分散液とを混合し、1時間撹拌してシリカ被覆金コロイド粒子分散液を調製した。
ついで、これを撹拌しながら酸性珪酸液(SiO2濃度3.0重量%、pH2)4.5gを30分間で添加し、ついで、80℃で1時間熟成してシリカ被覆金コロイド粒子(3)分
散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(3)分散液を120℃で蒸発乾燥し、水素ガス雰囲気下、4
00℃で2時間加熱処理してシリカ被覆金コロイド粒子(3)粉体を得た。
シリカ被覆金コロイド粒子(3)の平均粒子径、乾燥後の凝集粒子の観察、加熱処理後の
凝集粒子の観察(耐熱性)、加熱処理後の赤色鮮明度を評価し、結果を表1に示した。
[実施例4]
表面処理シリカコロイド粒子(S-4)分散液の調製
シリカコロイド粒子分散液(触媒化成工業(株)製:カタロイドSI-50、平均粒子径25nm、SiO2濃度48重量%)6.3gを水/エタノール(50/50)混合溶媒146gに分散させた。この分散液にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.25gを添加し、1時間攪拌した後、オートクレーブにて80℃で2時間撹拌処理してアミノ基含有シラン化合物で表面処理されたシリカコロイド粒子(S-4)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(4)の調製
シリカコロイド粒子(S-4)分散液と、実施例1と同様にして調製した表面処理金コロイ
ド粒子(Au-1)分散液とを混合し、1時間撹拌してシリカ被覆金コロイド粒子分散液を調製した。
ついで、これを撹拌しながら酸性珪酸液(SiO2濃度3.0重量%、pH2)27.3gを2時間で添加し、ついで、80℃で1時間熟成してシリカ被覆金コロイド粒子(4)分
散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(4)分散液を120℃で蒸発乾燥し、水素ガス雰囲気下、4
00℃で2時間加熱処理してシリカ被覆金コロイド粒子(4)粉体を得た。
シリカ被覆金コロイド粒子(4)の平均粒子径、乾燥後の凝集粒子の観察、加熱処理後の
凝集粒子の観察(耐熱性)、加熱処理後の赤色鮮明度を評価し、結果を表1に示した。
[実施例5]
表面処理金コロイド粒子(Au-5)分散液の調製
金コロイド粒子分散液(BB International製:平均粒子径20nm、Au濃度5重量%
)200gを純水300mLに分散させ、これにクエン酸ナトリウム18gを添加して1時間撹拌した後、両イオン交換樹脂にてフリーのクエン酸ナトリウムを除去し、表面処理金コロイド粒子(Au-5)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(5)の調製
実施例3と同様にして調製した表面処理シリカコロイド粒子(S-3)分散液と、表面処理
金コロイド粒子(Au-5)分散液とを混合し、1時間撹拌してシリカ被覆金コロイド粒子分散液を調製した。
ついで、これを撹拌しながら酸性珪酸液(SiO2濃度3.0重量%、pH2)13.7gを1時間で添加し、ついで、80℃で1時間熟成してシリカ被覆金コロイド粒子(5)分
散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(5)分散液を120℃で蒸発乾燥し、水素ガス雰囲気下、4
00℃で2時間加熱処理してシリカ被覆金コロイド粒子(5)粉体を得た。
シリカ被覆金コロイド粒子(5)の平均粒子径、乾燥後の凝集粒子の観察、加熱処理後の
凝集粒子の観察(耐熱性)、加熱処理後の赤色鮮明度を評価し、結果を表に示した。
[実施例6]
表面処理金コロイド粒子(Au-6)分散液の調製
金コロイド粒子分散液(BB International製:平均粒子径80nm、Au濃度5重量%)
200gを純水300mLに分散させ、これにクエン酸4.4gを添加して1時間撹拌した後、両イオン交換樹脂にてフリーのクエン酸ナトリウムを除去し、表面処理金コロイド粒子(Au-6)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(6)の調製
実施例4と同様にして調製した表面処理シリカコロイド粒子(S-4)分散液と、表面処理
金コロイド粒子(Au-6)分散液とを混合し、1時間撹拌してシリカ被覆金コロイド粒子分散液を調製した。
ついで、これを撹拌しながら酸性珪酸液(SiO2濃度3.0重量%、pH2)17.1gを1.5時間で添加し、ついで、80℃で1時間熟成してシリカ被覆金コロイド粒子(6)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(6)分散液を120℃で蒸発乾燥し、水素ガス雰囲気下、4
00℃で2時間加熱処理してシリカ被覆金コロイド粒子(6)粉体を得た。
シリカ被覆金コロイド粒子(6)の平均粒子径、乾燥後の凝集粒子の観察、加熱処理後の
凝集粒子の観察(耐熱性)、加熱処理後の赤色鮮明度を評価し、結果を表1に示した。
[実施例7]
表面処理シリカコロイド粒子(S-7)分散液の調製
シリカコロイド粒子分散液(触媒化成工業(株)製:カタロイドSI-30、平均粒子径12nm、SiO2濃度30重量%)4.9gを水/エタノール(50/50)混合溶媒68gに分散させた。この分散液にγ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン0.25gを添加し、1時間攪拌した後、オートクレーブにて80℃で2時間撹拌処理してメルカプトト基含有シラン化合物で表面処理し、表面にチオール基を有するシリカコロイド粒子(S-7)分散液を調製した。
金コロイド粒子(Au-7)分散液の調製
金コロイド粒子分散液(BBInternational製:平均粒子径50nm、Au濃度5重量%)200gを純水300mLに分散させて金コロイド粒子(Au-7)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(7)の調製
上記で調製したシリカコロイド粒子(S-7)分散液と金コロイド粒子(Au-7)分散液とを混
合し、1時間撹拌してシリカ被覆金コロイド粒子(7)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(7)分散液を120℃で蒸発乾燥し、水素ガス雰囲気下、4
00℃で2時間加熱処理してシリカ被覆金コロイド粒子(7)粉体を得た。
シリカ被覆金コロイド粒子(7)の平均粒子径、乾燥後の凝集粒子の観察、加熱処理後の
凝集粒子の観察(耐熱性)、加熱処理後の赤色鮮明度を評価し、結果を表に示した。
[実施例8]
シリカ被覆金コロイド粒子(8)の調製
実施例7と同様にしてシリカ被覆金コロイド粒子分散液を調製した。
ついで、これを撹拌しながら酸性珪酸液(SiO濃度3.0重量%、pH2)13.
1gを1時間で添加し、ついで、80℃で1時間熟成してシリカ被覆金コロイド粒子(8)
分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(8)分散液を120℃で蒸発乾燥し、水素ガス雰囲気下、4
00℃で2時間加熱処理してシリカ被覆金コロイド粒子(8)粉体を得た。
シリカ被覆金コロイド粒子(8)の平均粒子径、乾燥後の凝集粒子の観察、加熱処理後の
凝集粒子の観察(耐熱性)、加熱処理後の赤色鮮明度を評価し、結果を表1に示した。
[比較例1]
シリカ被覆金コロイド粒子(R1)の調製
実施例7と同様にして表面にカルボキシル基を持たない濃度1重量%の金コロイド粒子分散液を調製した。
ついで、これを撹拌しながら酸性珪酸液(SiO2濃度3.0重量%、pH2)61.7gを5時間で添加し、ついで、80℃で1時間熟成してシリカ被覆金コロイド粒子(R1)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(R1)分散液を120℃で蒸発乾燥し、水素ガス雰囲気下、400℃で2時間加熱処理してシリカ被覆金コロイド粒子(R1)粉体を得た。
シリカ被覆金コロイド粒子(R1) の平均粒子径、乾燥後の凝集粒子の観察、加熱処理後
の凝集粒子の観察(耐熱性)、加熱処理後の赤色鮮明度を評価し、結果を表1に示した。[比較例2]
シリカ被覆金コロイド粒子(R2)の調製
実施例1と同様にして表面処理金コロイド粒子(Au-1)分散液を調製した。
ついで、これを撹拌しながら酸性珪酸液(SiO2濃度3.0重量%、pH2)61.7gを5時間で添加し、ついで、80℃で1時間熟成してシリカ被覆金コロイド粒子(R2)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(R2)分散液を120℃で蒸発乾燥し、水素ガス雰囲気下、400℃で2時間加熱処理してシリカ被覆金コロイド粒子(R2)粉体を得た。
シリカ被覆金コロイド粒子(R2) の平均粒子径、乾燥後の凝集粒子の観察、加熱処理後
の凝集粒子の観察(耐熱性)、加熱処理後の赤色鮮明度を評価し、結果を表1に示した。[比較例3]
表面処理金コロイド粒子(RAu-3)分散液の調製
金コロイド粒子分散液(BB International製:平均粒子径150nm、Au濃度5重量%)200gを純水300mLに分散させ、これにクエン酸2.4gを添加して1時間撹拌した後、両イオン交換樹脂にてフリーのクエン酸ナトリウムを除去し、表面処理金コロイド粒子(RAu-3)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(R3)の調製
実施例1と同様にして調製したシリカコロイド粒子(S-1)分散液と、表面処理金コロイ
ド粒子(RAu-3)分散液とを混合し、1時間撹拌してシリカ被覆金コロイド粒子分散液(R3)
を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(R3)分散液を120℃で蒸発乾燥し、水素ガス雰囲気下、400℃で2時間加熱処理してシリカ被覆金コロイド粒子(R3)粉体を得た。シリカ被覆金コロイド粒子(R3) の平均粒子径、乾燥後の凝集粒子の観察、加熱処理後の凝集粒子の観察(耐熱性)、加熱処理後の赤色鮮明度を評価し、結果を表1に示した。
[比較例4]
シリカ被覆金コロイド粒子(R4)の調製
実施例1と同様にして調製したシリカコロイド粒子(S-1)分散液と、比較例3と同様に
して調製した表面処理金コロイド粒子(RAu-3)分散液とを混合し、1時間撹拌してシリカ
被覆金コロイド粒子分散液を調製した。
ついで、これを撹拌しながら酸性珪酸液(SiO2濃度3.0重量%、pH2)4.4gを30分間で添加し、ついで、80℃で1時間熟成してシリカ被覆金コロイド粒子(R4)分散液を調製した。
シリカ被覆金コロイド粒子(R4)分散液を120℃で蒸発乾燥し、水素ガス雰囲気下、400℃で2時間加熱処理してシリカ被覆金コロイド粒子(R4)粉体を得た。
シリカ被覆金コロイド粒子(R4) の平均粒子径、乾燥後の凝集粒子の観察、加熱処理後
の凝集粒子の観察(耐熱性)、加熱処理後の赤色鮮明度を評価し、結果を表1に示した。
Figure 2009007616
本発明に係るシリカ被覆金コロイド粒子の1態様の該略図を示す。

Claims (8)

  1. 平均粒子径が5〜100nmの範囲にあり、カルボキシル基および/またはカルボキシレート基含有有機化合物で表面処理された金コロイド粒子分散液と、
    平均粒子径が4〜40nmの範囲にあり、アミノ基含有シラン化合物で表面処理されたシリカコロイド粒子分散液とを混合することを特徴とするシリカ被覆金コロイド粒子の製造方法。
  2. 平均粒子径が5〜100nmの範囲にある金コロイド粒子分散液と、
    平均粒子径が4〜40nmの範囲にあり、メルカプト基含有シラン化合物で表面処理されてチオール基(−SH基)が導入されたシリカコロイド粒子分散液と
    を混合することを特徴とするシリカ被覆金コロイド粒子の製造方法。
  3. 分散液を混合後、さらに酸性珪酸液を添加して、シリカコロイド粒子の表面を被覆することを特徴とする請求項1または2に記載のシリカ被覆金コロイド粒子の製造方法。
  4. さらに、乾燥するおよび/または加熱処理することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシリカ被覆金コロイド粒子の製造方法。
  5. 平均粒子径が4〜40nmの範囲にあるシリカコロイド粒子で、平均粒子径が5〜100nmの範囲にある金コロイド粒子の表面を被覆されてなることを特徴とするシリカ被覆金コロイド粒子。
  6. さらにシリカ被覆層を形成してなることを特徴とする請求項5に記載のシリカ被覆金コロイド粒子。
  7. シリカ層(シリカコロイド粒子層と必要に応じて形成されたシリカ被覆層の合計)の厚みが4〜50nmの範囲にあることを特徴とする請求項5または6に記載のシリカ被覆金コロイド粒子。
  8. 前記シリカ被覆金コロイド粒子が赤色(波長:520〜550nm)を呈することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のシリカ被覆金コロイド粒子。
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