JP2009041825A - ループヒートパイプの蒸発器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本体内部で作動液体を十分に保持可能な蒸発器を提供する。
【解決手段】作動液体を案内する液管4と接続されて作動液体を内部に導くための液供給口2aを有する筒状の容器2と、容器2の内周面2cに沿って配置されたグルーブ付ウィック3と、液供給口2aから容器2内に容器2の軸線方向に沿って延びるように設けられ、その軸線方向に間隔をあけて設けられた複数の貫通孔5aを有する液注入管5と、を備えた。
【選択図】図1
【解決手段】作動液体を案内する液管4と接続されて作動液体を内部に導くための液供給口2aを有する筒状の容器2と、容器2の内周面2cに沿って配置されたグルーブ付ウィック3と、液供給口2aから容器2内に容器2の軸線方向に沿って延びるように設けられ、その軸線方向に間隔をあけて設けられた複数の貫通孔5aを有する液注入管5と、を備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は、ループ型のヒートパイプに適用される蒸発器に関する。
ループヒートパイプの蒸発器では、蒸発器内部に送り込まれた作動液体が熱により蒸発して蒸気として送り出され、送り出された蒸気は凝縮部で放熱し凝縮して蒸発器に戻る。このようにしてループヒートパイプ内では熱が輸送される。蒸発器の内周面には、ウィックが設けられ、作動液体はそのウィックに浸透して蒸発する。例えば、ウィックの内周側の気孔径を外周側の気孔径よりも大きくすることで作動液体をウィックに均等に浸透させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−246583号公報
ところが、蒸発器に送り込まれた作動液体が逆流することがあり、蒸発器の本体内部に作動液体が不足するおそれがある。
そこで、本発明は本体内部で作動液体を十分に保持可能な蒸発器を提供することを目的とする。
本発明のループヒートパイプの蒸発器は、作動液体を案内する液管(4)と接続されて該作動液体を内部に導くための液供給口(2a)を有する筒状の本体(2)と、前記本体の内周面(2c)に沿って配置された筒状ウィック(3)と、前記液供給口から前記本体内に該本体の軸線方向に沿って延びるように設けられ、前記軸線方向に間隔をあけて設けられた複数の貫通孔(5a)を有する液注入管(5)と、を備えたことにより上記課題を解決する。
本発明の蒸発器によれば、液管により案内された作動液体は、液供給口を介して液注入管内へ供給される。作動液体は、液注入管内を移動して複数の貫通孔から本体内へ注入される。複数の貫通孔は本体の軸線方向に間隔をあけて設けられているため、作動液体を筒状ウィックへ本体の軸線方向に対して均等に供給することができる。よって、筒状ウィックに満遍なく作動液体が浸透し、作動液体を筒状ウィックで十分に保持することができる。また、複数の貫通孔から作動液体を注入するので、一旦注入された作動液体は貫通孔へ戻りにくくなり、作動液体の逆流を防止することができる。
本発明の蒸発器の一形態において、前記複数の貫通孔のうち少なくとも2つの貫通孔が、前記本体の周方向に対して互いにずれていてもよい。この形態によれば、筒状ウィックの周方向にも均等に作動液体を供給することができる。
本発明の蒸発器の一形態において、前記液注入管の軸線方向に隣り合う貫通孔の間に、外周が前記筒状ウィックの内周面と接触し、内周が前記液注入管の外周面と接触するリング形状の液保持ウィック(12)をさらに備えてもよい。この形態によれば、各貫通孔から注入されて軸線方向へ移動する作動液体を液保持ウィックが保持することで軸線方向への移動を制限しつつ作動液体を筒状ウィックへ供給する。各貫通孔から筒状ウィックへの作動液体の直接的な移動による供給に加え、液保持ウィックを設置したことにより各貫通孔から液保持ウィックを介して供給することができる。これにより、安定して筒状ウィックへ作動液体を供給することができる。
本発明の蒸発器の一形態において、前記液注入管の軸線方向に隣り合う貫通孔の間に、外周が前記筒状ウィックの内周面と接触し、内周が前記液注入管の外周面と接触するリング形状の仕切板(11)をさらに備えてもよい。この形態によれば、筒状ウィックにより囲まれる領域は仕切板により複数の領域に区切られる。これにより、作動液体の移動が制限されて、筒状ウィックの軸線方向に対して均等に作動液体を供給することができる。
仕切板を設けた形態において、前記仕切板の両面のそれぞれには、液保持ウィック(12)が設けられていてもよい。この形態によれば、仕切板により区切られた領域のそれぞれに供給される作動液体は各領域の液保持ウィックに保持される。これにより、筒状ウィックの軸線方向に対して均等に、かつ安定して作動液体を供給することができる。
本発明のループヒートパイプの蒸発器は、作動液体を案内する液管(4)と接続されて該作動液体を内部に導くための液供給口(2a)を有する筒状の本体(2)と、前記本体の内周面(2c)に沿って配置された第1のウィック(3)と、前記液供給口に隣接して設けられ、前記第1のウィックの内周面(3a)により囲まれる領域(A)の一部に空間(E)を形成し、かつ前記第1のウィックの内周面の周方向全域に密着する第2のウィック(21)と、を備えたことにより上記課題を解決する。
本発明の蒸発器によれば、作動液体は液供給口を介して第2のウィックに直接供給される。作動液体は、第2のウィックに浸透し、その外周側へ広がりながら液供給口に対して奥側へ移動する。このようにして第2のウィックには作動液体が保持されて、作動液体は第2のウィックから第1のウィックに供給される。一方、第2のウィックから空間に移動した作動液体は空間に溜められて、第1のウィックに直接供給されるか、あるいは第2のウィックに浸透する。従って、第2のウィックにより作動液体を保持することができ、かつ第2のウィックに保持されない作動液体も空間に溜めることができるので、第1のウィックへ安定して作動液体を供給することができる。よって、第1のウィックに不足なく作動液体が浸透し、作動液体が第1のウィックでも保持されるので、本体内部で作動液体を十分に保持することができる。また、第2のウィックが液供給口に隣接して設けられているので、液供給口を介して液管へ作動液体が逆流することを防止することができる。
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
以上に説明したように、本発明のループヒートパイプの蒸発器によると、液管により案内された作動液体は、液供給口を介して液注入管内へ供給されて移動し、複数の貫通孔から本体内へ注入される。複数の貫通孔は本体の軸線方向に間隔をあけて設けられているため、作動液体を筒状ウィックへ本体の軸線方向に対して均等に供給することができる。また、複数の貫通孔から作動液体を注入するので、一旦注入された作動液体は貫通孔へ戻りにくくなり、作動液体の逆流を防止することができる。
[第1の形態]
図1は本発明の第1の形態に係る蒸発器の軸線方向の断面図、図2は図1のII−II線に沿った断面図である。蒸発器1は、ループ型のヒートパイプに適用される。ヒートパイプは、例えば、パーソナルコンピュータやサーバー等の冷却や冷暖房用機器の熱交換に利用され、蒸発器1はそれらの熱源付近に設置される。蒸発器1は、本体としての容器2と、容器2の内部に配置されるグルーブ付ウィック3と、容器2の液供給口2aに接続される液管4と、液供給口2aから容器2内に延びるように設けられた液注入管5と、容器2の蒸気排出口2bに接続される蒸気管6と、液管4及び蒸気管6に対して作動液体の蒸気による熱をそれぞれ断熱する断熱材7、8とを備えている。作動液体には、例えば、アンモニアやアルコール等が利用され、熱交換媒体として機能する。容器2は円筒形状で、液供給口2a、及び蒸気排出口2bはその容器2の両端面上に同軸的に設けられている。グルーブ付ウィック3は、容器2の内周面2cに沿って配置される。グルーブ付ウィック3は多孔質性の焼結金属や、金属繊維、ガラス繊維等で構成される。グルーブ付ウィック3の外周には、容器2の軸線方向に沿って複数の溝3bが設けられている。溝3bは、グルーブ付ウィック3の全長に亘って延びている。図2に示すように、複数の溝3bは互いに等間隔に設けられ、2つの溝3bの間の凸部3cは、容器2の内周面2cと接触している。液管4及び蒸気管6は、蒸発器1と、作動液体の蒸気を凝縮させる凝縮部とを連結する。蒸発器1と凝縮部とはループ状に連結され、作動液体及びその蒸気が互いに相転移しながら循環することで熱を輸送する。液管4は、凝縮部から蒸発器1へ作動液体を案内する。蒸気管6は、蒸発器1から凝縮部へ作動液体の蒸気を案内する。
図1は本発明の第1の形態に係る蒸発器の軸線方向の断面図、図2は図1のII−II線に沿った断面図である。蒸発器1は、ループ型のヒートパイプに適用される。ヒートパイプは、例えば、パーソナルコンピュータやサーバー等の冷却や冷暖房用機器の熱交換に利用され、蒸発器1はそれらの熱源付近に設置される。蒸発器1は、本体としての容器2と、容器2の内部に配置されるグルーブ付ウィック3と、容器2の液供給口2aに接続される液管4と、液供給口2aから容器2内に延びるように設けられた液注入管5と、容器2の蒸気排出口2bに接続される蒸気管6と、液管4及び蒸気管6に対して作動液体の蒸気による熱をそれぞれ断熱する断熱材7、8とを備えている。作動液体には、例えば、アンモニアやアルコール等が利用され、熱交換媒体として機能する。容器2は円筒形状で、液供給口2a、及び蒸気排出口2bはその容器2の両端面上に同軸的に設けられている。グルーブ付ウィック3は、容器2の内周面2cに沿って配置される。グルーブ付ウィック3は多孔質性の焼結金属や、金属繊維、ガラス繊維等で構成される。グルーブ付ウィック3の外周には、容器2の軸線方向に沿って複数の溝3bが設けられている。溝3bは、グルーブ付ウィック3の全長に亘って延びている。図2に示すように、複数の溝3bは互いに等間隔に設けられ、2つの溝3bの間の凸部3cは、容器2の内周面2cと接触している。液管4及び蒸気管6は、蒸発器1と、作動液体の蒸気を凝縮させる凝縮部とを連結する。蒸発器1と凝縮部とはループ状に連結され、作動液体及びその蒸気が互いに相転移しながら循環することで熱を輸送する。液管4は、凝縮部から蒸発器1へ作動液体を案内する。蒸気管6は、蒸発器1から凝縮部へ作動液体の蒸気を案内する。
図3は、液注入管5の拡大図である。液注入管5の一端は液供給口2aと接続され、他端は断熱材8に塞がれている。液注入管5には、軸線方向に沿って複数の貫通孔5aが等間隔で設けられている。しかも、軸線方向の同一位置に複数の貫通孔5aが周方向に等間隔で設けられている。なお、貫通孔5aの位置及び個数は適宜変更してよい。断熱材7は、リング形状でグルーブ付ウィック3の液供給口2a側の端部に設けられている。断熱材7の外周は容器2の内周面2cと密着している。これにより、断熱材7は、作動液体の蒸気の液管4への流れ込み、及び容器2から液管4への熱伝達に起因する液管4内での作動液体の蒸発を防止している。断熱材8は、円盤形状に形成され、作動液体の蒸気管6への流れ込み、及び蒸気管6への加熱を防止している。断熱材8の外周にはグルーブ付ウィック3の溝3bと同様の形状に凹凸が形成され、グルーブ付ウィック3の溝3b及び容器2の内周面2cによって蒸気の通路9が形成される。通路9の一端は断熱材7で閉じられ、かつ他端は断熱材8の外周の凹部に対応し開放されているので、蒸気は通路9を経て蒸気管6へ導かれる。
次に、蒸発器1の作用を説明する。ループヒートパイプの凝縮部にて凝縮された作動液体が液管4から液供給口2aを介して液注入管5に供給されると、その作動液体は液注入管5の各貫通孔5aからグルーブ付ウィック3の内周面3aにより囲まれる領域Aに導入される。液注入管5の軸線方向及び周方向に複数の貫通孔5aが設けられているので、作動液体はグルーブ付ウィック3に対して偏りなく供給される。領域Aに導入された作動液体は、グルーブ付ウィック3に浸透し、毛細管現象によりグルーブ付ウィック3内を外周側に向けて移動する。容器2には外部の熱源から熱が加えられているので、作動液体はその移動過程で熱を受けて蒸発する。作動液体の蒸発により生じた蒸気は通路9を介して蒸気管6へ導かれて排出される。以上説明したように、本形態の蒸発器1においては、液注入管5によりグルーブ付ウィック3の軸線方向及び周方向に対して複数の箇所から作動液体が供給されるので、グルーブ付ウィック3へ作動液体を均等に供給することができる。よって、グルーブ付ウィック3に満遍なく作動液体が浸透し、作動液体がグルーブ付ウィック3にて十分に保持される。貫通孔5aを介して作動液体が供給されるため、一旦領域Aに供給された作動液体が貫通孔5aに戻りにくい。これにより、蒸発器1の傾斜、振動等による作動液体の逆流を防止することができる。
[第2の形態]
図4は、本発明の第2の形態に係る蒸発器の軸線方向の断面図を示している。なお、図4の蒸発器10において図1と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。蒸発器10は、液注入管5の軸線方向に並ぶ貫通孔5aの間に設置されたリング形状の仕切板11と、仕切板11の両側に設置された液保持ウィック12とを備えている点で蒸発器1と相違する。
図4は、本発明の第2の形態に係る蒸発器の軸線方向の断面図を示している。なお、図4の蒸発器10において図1と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。蒸発器10は、液注入管5の軸線方向に並ぶ貫通孔5aの間に設置されたリング形状の仕切板11と、仕切板11の両側に設置された液保持ウィック12とを備えている点で蒸発器1と相違する。
仕切板11は、グルーブ付ウィック3の内周面3a及び液注入管5の外周面と密着して設置され、グルーブ付ウィック3の内周面3aにより囲まれる領域を3つの領域B、C、Dに区切る。液保持ウィック12は、仕切板11の両側にグルーブ付ウィック3の内周面3a及び液注入管5の外周面と密着して設けられている。液保持ウィック12も多孔質性の焼結金属や、金属繊維、ガラス繊維等で構成されるが、グルーブ付ウィック3よりも毛細管現象による毛細管力が小さくなるようにして形成される。例えば、グルーブ付ウィック3及び液保持ウィック12がそれぞれ多孔質性の焼結金属で構成されている場合、液保持ウィック12の方がグルーブ付ウィック3よりも大きい気孔径とする。これにより、液保持ウィック12は気孔径が大きいため毛細管力は小さいが作動液体の輸送量が多くなり、一方、グルーブ付ウィック3は毛細管力が大きいため外周方向への移動力が大きくなる。
本形態の蒸発器10においては、グルーブ付ウィック3の内周面3aにより囲まれる領域が仕切板11及び液保持ウィック12により複数の領域B、C、Dに区切られている。各貫通孔5aから各領域B、C、Dにそれぞれ供給された作動液体は、グルーブ付ウィック3の軸線方向に対しての移動をそれぞれの領域に制限されて、その領域に面するグルーブ付ウィック3に浸透する。これにより、グルーブ付ウィック3の軸線方向全体に対して作動液体を均等に供給することができる。さらに、液保持ウィック12が設けられているので、各領域B、C、Dでの作動液体の保持能力を高めることもできる。
上述したグルーブ付ウィック3への作動液体の均等な供給という作用効果は、仕切板11及び液保持ウィック12のいずれかのみの設置によっても得られる。仕切板11又は液保持ウィック12がグルーブ付ウィック3の軸線方向に対する作動液体の移動を制限するからである。仕切板11のみを設置する場合、貫通孔5aから供給された作動液体はグルーブ付ウィック3へ直接移動するので、作動液体をグルーブ付ウィック3へすぐに供給することができる。一方、液保持ウィック12のみを設置する場合、グルーブ付ウィック3への作動液体の供給は、各貫通孔5aからの直接的な移動による供給に加え、液保持ウィック12を介しても供給される。液保持ウィック12には、その両側の領域から作動液体が浸透するので、一方の領域への作動液体の供給が少ない場合でも液保持ウィック12からの供給により補われる。これにより、グルーブ付ウィック3に作動液体が不足することなく安定して作動液体を供給することができる。
[第3の形態]
図5は本発明の第3の形態に係る蒸発器の軸線方向の断面図、図6は図5のVI−VI線に沿った断面図である。図5の蒸発器20において図1と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。蒸発器20には、液注入管5に代えて、作動液体を保持する液保持ウィック21が設けられている。液保持ウィック21も、液保持ウィック12と同様、多孔質性の焼結金属や、金属繊維、ガラス繊維等で構成され、グルーブ付ウィック3よりも毛細管現象による毛細管力が小さくなるようにして形成される。液保持ウィック21は、液供給口2aに隣接し、かつグルーブ付ウィック3の内周面の周方向全域に密着するように設けられている。また、液保持ウィック21は、グルーブ付ウィック3の内周面3aにより囲まれる領域Aの一部に設けられている。これにより、領域Aは液保持ウィック21で埋められた領域と、空間の領域とに区分されている。
図5は本発明の第3の形態に係る蒸発器の軸線方向の断面図、図6は図5のVI−VI線に沿った断面図である。図5の蒸発器20において図1と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。蒸発器20には、液注入管5に代えて、作動液体を保持する液保持ウィック21が設けられている。液保持ウィック21も、液保持ウィック12と同様、多孔質性の焼結金属や、金属繊維、ガラス繊維等で構成され、グルーブ付ウィック3よりも毛細管現象による毛細管力が小さくなるようにして形成される。液保持ウィック21は、液供給口2aに隣接し、かつグルーブ付ウィック3の内周面の周方向全域に密着するように設けられている。また、液保持ウィック21は、グルーブ付ウィック3の内周面3aにより囲まれる領域Aの一部に設けられている。これにより、領域Aは液保持ウィック21で埋められた領域と、空間の領域とに区分されている。
本形態の蒸発器20においては、作動液体は液供給口2aを介して液保持ウィック21に直接供給される。作動液体は、液保持ウィック21に浸透し、液保持ウィック21の外周側へ広がりながら液供給口2aに対して奥側へ移動する。このようにして液保持ウィック21には作動液体が保持されて、作動液体は液保持ウィック21からグルーブ付ウィック3に供給される。一方、液保持ウィック21から空間Eに移動した作動液体は空間Eに溜められて、グルーブ付ウィック3に直接供給されるか、あるいは液保持ウィック21に浸透する。従って、液保持ウィック21により作動液体を保持することができ、かつ液保持ウィック21に保持されない作動液体も空間Eに溜めることができるので、グルーブ付ウィック3へ安定して作動液体を供給することができる。よって、グルーブ付ウィック3に不足なく作動液体が浸透し、作動液体がグルーブ付ウィック3でも保持されるので、容器2内で作動液体を十分に保持することができる。また、液保持ウィック21が液供給口2aに隣接して設けられているので、液供給口2aを介して液管4へ作動液体が逆流することを防止することができる。
本発明は上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、本形態では、グルーブ付ウィック3で説明したが、必ずしもウィックに溝が設けられている必要はない。容器2の内周面2cに軸方向、円周方向さらにスパイラル状で種々の深さを持つ溝を設けることで通路9を形成してもよい。容器2とウィックとの間に溝が設けられ、その溝の一部がウィックで構成されていれば、蒸発した作動液体を移動させることができる。また、容器2は円筒形状に限られず、例えば多角形状でもよい。形状については、適宜変更してよい。
1、10、20 蒸発器
2 容器(本体)
2a 液供給口
2c 内周面
3 グルーブ付ウィック(筒状ウィック、第1のウィック)
3a 内周面
3b 溝
4 液管
5 液注入管
5a 貫通孔
12 液保持ウィック
21 液保持ウィック(第2のウィック)
A 領域
2 容器(本体)
2a 液供給口
2c 内周面
3 グルーブ付ウィック(筒状ウィック、第1のウィック)
3a 内周面
3b 溝
4 液管
5 液注入管
5a 貫通孔
12 液保持ウィック
21 液保持ウィック(第2のウィック)
A 領域
Claims (6)
- 作動液体を案内する液管と接続されて該作動液体を内部に導くための液供給口を有する筒状の本体と、
前記本体の内周面に沿って配置された筒状ウィックと、
前記液供給口から前記本体内に該本体の軸線方向に沿って延びるように設けられ、前記軸線方向に間隔をあけて設けられた複数の貫通孔を有する液注入管と、を備えたことを特徴とするループヒートパイプの蒸発器。 - 前記複数の貫通孔のうち少なくとも2つの貫通孔が、前記本体の周方向に対して互いにずれていることを特徴とする請求項1に記載の蒸発器。
- 前記液注入管の軸線方向に隣り合う貫通孔の間に、外周が前記筒状ウィックの内周面と接触し、内周が前記液注入管の外周面と接触するリング形状の液保持ウィックをさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の蒸発器。
- 前記液注入管の軸線方向に隣り合う貫通孔の間に、外周が前記筒状ウィックの内周面と接触し、内周が前記液注入管の外周面と接触するリング形状の仕切板をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の蒸発器。
- 前記仕切板の両面のそれぞれには、液保持ウィックが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の蒸発器。
- 作動液体を案内する液管と接続されて該作動液体を内部に導くための液供給口を有する筒状の本体と、
前記本体の内周面に沿って配置された第1のウィックと、
前記液供給口に隣接して設けられ、前記第1のウィックの内周面により囲まれる領域の一部に空間を形成し、かつ前記第1のウィックの内周面の周方向全域に密着する第2のウィックと、を備えたことを特徴とするループヒートパイプの蒸発器。
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