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JP2008249117A - トロイダル式無段変速装置 - Google Patents

トロイダル式無段変速装置 Download PDF

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Abstract

【課題】パワーローラを移動制御させる駆動力を低減すると共に、パワーローラの傾斜角のばらつきを低減することが可能なトロイダル式無段変速装置を提供する。
【解決手段】バリエータ1は、ローラ位置制御装置4によってパワーローラ14A,14Bの回転中心の位置が移動制御されることにより、該パワーローラ14A,14Bが自律的に傾斜し、無段変速を行う。該ローラ位置制御装置4を、サンギヤ25A,25Bと、リングギヤ26A,26Bと、それらサンギヤ及びリングギヤと噛合すると共に該パワーローラ14A,14Bを傾斜自在かつ回転自在に支持するパワーローラユニット5A,5Bとによって構成し、このうちのリングギヤ26A,26Bをミッションケースに固定し、サンギヤ25A,25Bを回転駆動することにより、パワーローラユニット5A,5Bを介してパワーローラ14A,14Bの移動制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車や作業車輌等に搭載される無段変速機に用いて好適なトロイダル式無段変速装置に係り、詳しくは、パワーローラを移動制御することにより両ディスクに対する該パワーローラの傾斜角度を制御し、両ディスクとパワーローラとの接触半径を変更して無段変速を可能にするトロイダル式無段変速装置に関する。
近年、自動車や作業車輌等に搭載される無段変速機に用いられるトロイダル式無段変速装置の開発が進められている。トロイダル式無段変速装置は、入力ディスクと出力ディスクとそれら両ディスクに挟持されたパワーローラとによって構成されており、パワーローラの傾斜に基づく両ディスクとの接触位置(接触半径)により変速比が得られる。このようなトロイダル式無段変速装置としては、パワーローラの回転中心を油圧サーボに連結されたリンク機構等により両ディスクの面方向に対して移動制御することで、自律的にパワーローラの傾斜角度が変化し、これによって変速比の変更が行われるものが提案されている(特許文献1参照)。
この特許文献1のトロイダル式無段変速装置を図5乃至図7に沿って簡単に説明する。図5(a)、(b)に示すように、トロイダル式無段変速装置は、入力ディスク111と出力ディスク112とそれら両ディスク111,112に挟持されたパワーローラ113とによって構成されている。該パワーローラ113は、キャリッジ116により軸Pを中心に回転自在に支持されており、該キャリッジ116はその一端部にて油圧サーボ115のピストンに連結されている。上記パワーローラ113は、入力ディスク111の回転に基づき軸Pを中心にω1方向に回転し、この回転に基づいて出力ディスク112がω3方向に回転される。このとき、パワーローラ113には、入力ディスク111からトルク伝達される際にトラクション力F11が作用し、パワーローラ113から出力ディスク112にトルク伝達される際には、反力としてのトラクション力F12が作用する。そして、これらパワーローラ113に作用するトラクション力F11,F12は、上記油圧サーボ115の押圧駆動によりキャリッジ116に作用するリアクション力F13とつりあっている。
例えば上記油圧サーボ115の制御によりリアクション力F13を弱くすると、図6(a)、(b)に示すように、力のつりあいのバランスが崩れパワーローラ113の位置が油圧サーボ115側へ移動する。すると、図6(b)に示すように、出力ディスク112とパワーローラ113との接触部117において、パワーローラ113の速度ベクトルV´rは変らないが、出力ディスク112の速度ベクトルV´dは、該接触部117の接線方向となるので、該出力ディスク112の速度ベクトルV´dとパワーローラ113の速度ベクトルV´rとは平行ではなくなる。さらに、接触部117においては、速度ベクトルV´dと速度ベクトルV´rとの差の方向と同じ方向のトラクション力F14が生じ、該トラクション力F14がパワーローラ113に作用する。
一方、パワーローラ113と入力ディスク111との間にも同様の作用が生じ、トラクション力F14とは逆向きの力がパワーローラ113に対して作用する。これらパワーローラ113と入力ディスク111との間に生じるトラクション力及びトラクション力F14の作用により、図7(a)、(b)に示すように、パワーローラ113の軸Pはチルトされ、つまり入力ディスク111に対する出力ディスク112の変速比(接触半径)が自律的に変化する。なお、キャリッジ116は、入力ディスク111及び出力ディスク112と平行な面に対してキャスター角βを有しているので、パワーローラ113と両ディスク111,112の接触部における速度ベクトルが平行となる傾斜角で安定する。これにより、油圧サーボにより押圧制御することでパワーローラの位置を移動制御することにより、無段に変速させることを可能としている。
ところで、上記特許文献1のトロイダル式無段変速装置は、入力ディスク111と出力ディスク112との間において、例えば3つのパワーローラが配置されており、それら3つのパワーローラのそれぞれに、油圧サーボやパワーローラを連結するリンク機構等が必要であり、その構成が複雑となってしまうと共に、特に径方向に肥大化してしまうものであった。
そこで、パワーローラの位置の移動制御を可能とするものとして、パワーローラの内周側に配置されたサンギヤと、該パワーローラの外周側に配置されたリングギヤと、それらサンギヤとリングギヤとに噛合すると共に、該パワーローラを傾斜自在かつ回転自在に支持する回転軸を組合わせたプラネットギヤとによって構成されたローラ位置制御装置を備え、該サンギヤと該リングギヤとを回転駆動制御することによってパワーローラの位置の移動制御を可能にするトロイダル式無段変速装置が提案されている(特許文献2参照)。
この特許文献2のトロイダル式無段変速装置を図8に沿って簡単に説明する。図8(a)に示すように、パワーローラ123には、入力ディスク(不図示)から出力ディスク122にトルク伝達する際に生じるトラクション力F1が作用し、このトラクション力F1はサンギヤ125及びリングギヤ126によって受けるリアクション力F2,F3とつりあっている。
ここで、図8(b)に示すように、例えばプラネットギヤ127が平行移動するようにサンギヤ125とリングギヤ126とをω4方向に回転駆動制御すると、パワーローラ123の位置も移動する。該パワーローラ123の位置が移動すると、図8(c)に示すように、上述と同様に(図6(b)参照)、出力ディスク122とパワーローラ123との接触部において接線方向とずれたトラクション力が生じ、パワーローラ123に作用する。また、入力ディスクとパワーローラ123との接触部においても接線方向とずれたトラクション力が生じ、パワーローラ123に作用する。そして、プラネットギヤ127に対して傾斜自在に支持されたパワーローラ123は、回転軸がチルトされ、つまり入力ディスクに対する出力ディスク122の変速比(接触半径)が自律的に変化する。なお、パワーローラ123を回転自在に支持するプラネットギヤ127の支持軸は、該パワーローラの回転中心に対してオフセットされて配置されており、これが上述と同様なキャスター角となる。従って、特許文献2のものは、サンギヤ及びリングギヤを回転駆動制御することによって、特許文献1のものと同様なパワーローラの位置の移動制御を可能とし、無段に変速させることを可能としている。
特開2006−292079号公報 国際公開公報WO 05/121602A1
上記特許文献2のトロイダル式無段変速装置においては、サンギヤ及びリングギヤが、パワーローラに作用するトラクション力の反力を受けつつプラネットギヤを回転駆動しており、大きな駆動力が必要となっていた。このため、サンギヤ及びリングギヤを回転駆動するための油圧サーボなどの制御装置においては、大きな駆動力を発生させるために、該制御装置が肥大化し、コンパクト化を妨げてしまう虞があった。
また、例えばキャスター角は大きいほど、パワーローラの傾斜角度を変更するためのプラネットギヤ(パワーローラ)の移動量が大きくなるが、リングギヤとの干渉を避けるためパワーローラの移動量を大きくすることができず、つまりキャスター角を大きくすることができない。そのため、プラネットギヤにおけるキャスター角の製造誤差の影響が大きくなってしまい、パワーローラ(プラネットギヤ)の移動に伴うパワーローラの傾斜角度にばらつきが生じ易く、パワーローラの傾斜角度の不一致に起因して、伝達効率に悪影響を与える虞があった。
さらに、上述のようにプラネットギヤの移動量は大きくすることができないので、例えば上記特許文献2のもののようにサンギヤ及びリングギヤを回転駆動することによりプラネットギヤを移動させるものにあっては、サンギヤとプラネットギヤとの間の噛合い移動量、リングギヤとプラネットギヤとの間の噛合い移動量が僅かであり、各ギヤのピッチ誤差の影響を大きく受けてしまい、プラネットギヤ(パワーローラ)の移動量にも誤差が生じ易いという問題があった。このようにプラネットギヤ(パワーローラ)の移動量に誤差が生じると、上述と同様に、パワーローラ(プラネットギヤ)の移動に伴うパワーローラの傾斜角度にばらつきが生じ易く、伝達効率に悪影響を与える虞があった。
そこで本発明は、パワーローラを移動制御させる駆動力を低減すると共に、パワーローラの傾斜角度のばらつきを低減することが可能なトロイダル式無段変速装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る本発明は、入力ディスク(11A,11B)及び出力ディスク(12)からなる両ディスクに挟持されるパワーローラ(14A,14B)と、
前記両ディスク(11A,11B,12)間の内周側に配設されたサンギヤ(25A,25B)と、
前記両ディスク(11A,11B,12)間の外周側に配設されたリングギヤ(26A,26B)と、
前記パワーローラ(14A,14B)の回転中心に設けられ、前記パワーローラ(14A,14B)を回転自在にかつ前記両ディスク(11A,11B,12)に対して傾斜自在に支持する回転傾斜支持部(31A,31B)と、
前記回転傾斜支持部(31A,31B)を支持する支持軸(32A,32B)を有し、かつ前記支持軸(32A,32B)の一端側が前記サンギヤ(25A,25B)に噛合すると共に他端側が前記リングギヤ(26A,26B)に噛合するプラネットギヤ(33A,33B)と、を備え、
前記両ディスク(11A,11B,12)間にて前記プラネットギヤ(33A,33B)を介して前記回転傾斜支持部(31A,31B)を移動制御することにより前記パワーローラ(14A,14B)の傾斜角度を制御し、前記両ディスク(11A,11B,12)と前記パワーローラ(14A,14B)との接触半径を変更して前記入力ディスク(11A,11B)に対する前記出力ディスク(12)の変速比を制御することで、無段変速制御を可能にするトロイダル式無段変速装置(1)において、
前記リングギヤ(26A,26B)の回転を固定し、前記サンギヤ(25A,25B)を回転制御することにより前記プラネットギヤ(33A,33B)の支持軸(32A,32B)の角度変更を行って、前記回転傾斜支持部(31A,31B)を移動制御することで、前記無段変速制御を行う、
ことを特徴とするトロイダル式無段変速装置(1)にある。
請求項2に係る本発明は、前記支持軸(32A,32B)は、前記回転中心に対してキャスター角を存するように前記回転傾斜支持部(31A,31B)を支持してなり、
前記キャスター角に応じて前記パワーローラ(14A,14B)が前記両ディスク(11A,11B,12)の回転方向へ自律的に傾斜するフルトロイダル式からなる、
ことを特徴とする請求項1に記載のトロイダル式無段変速装置(1)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、リングギヤの回転を固定し、サンギヤを回転制御することによりプラネットギヤの支持軸の角度変更を行って、回転傾斜支持部を移動制御することで、無段変速制御を行うので、固定されたリングギヤによってパワーローラに作用するトラクション力の反力の一部を支持させることができ、回転傾斜支持部を移動制御するための駆動力を低減させることができて、油圧サーボなどの制御装置を小型化することができてコンパクト化を図ることができる。
また、リングギヤの回転を固定してサンギヤの回転制御だけによってプラネットギヤの移動制御を行うので、例えばサンギヤ及びリングギヤの両方を回転駆動することによりプラネットギヤを移動制御する場合に比して、サンギヤとプラネットギヤとの間の噛合い移動量を大きくすることができる。これにより、各ギヤのピッチ誤差の影響を小さくすることができ、パワーローラ(プラネットギヤ)の移動に伴うパワーローラの傾斜角度のばらつきを低減することができて、伝達効率の向上を図ることができる。
請求項2に係る本発明によると、リングギヤの回転を固定してサンギヤを回転制御することによってプラネットギヤの支持軸の角度変更を行うので、プラネットギヤの移動量が少なくてもパワーローラの傾斜が起り易く、つまりプラネットギヤの移動に対するパワーローラの傾斜の感度が高くなるので、その分、キャスター角を大きくしても、リングギヤとの干渉を防止することができる。これにより、キャスター角を大きくすることができるので、キャスター角の製造誤差の影響を小さくすることができ、パワーローラの傾斜角度のばらつきを低減することができて、伝達効率の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図4に沿って説明する。
本発明の実施の形態に係るトロイダル式無段変速装置(以下、単にバリエータとする)1は、図1に示すように、フルトロイダル式の無段変速装置であって、入力軸2上に連結された入力ディスク11A,11Bと、外周側において出力ギヤ16を有する出力ディスク12と、2個の入力ディスク11A,11B及び1個の出力ディスク12の間に挟持されるパワーローラ14A,14Bを有する、詳しくは後述するパワーローラユニット5A,5Bと、を備えている。入力ディスク11A,11B及び出力ディスク12は、それぞれ対向するように円形の一部を形成する円弧状の凹溝を有しており、2列のパワーローラを挟んでダブルキャビティ13A,13Bを構成して、入力ディスク同士のスラスト力を打消す構成からなる。
パワーローラ14A,14Bは、環状のダブルキャビティ13A,13Bにおける周方向の略々均等な位置に複数個(例えば1つのキャビティに3個)配置されており、ローラ位置制御装置4によって、パワーローラ14A,14Bの回転軸が傾斜自在に、かつパワーローラ14A,14Bの中心位置が上記両ディスク11A,11B,12と平行な面上において移動制御される。また、入力ディスク11A,11Bの間は、油圧サーボ8により閉ループ的に押圧され、パワーローラ14A,14Bを挟持すると共に、その挟持圧が油圧により制御される。そして、上記ローラ位置制御装置4による移動制御と入力ディスク11A,11Bの挟持圧とにより、パワーローラ14A,14Bが自律的に傾斜することで、入力ディスク11A,11Bと出力ディスク12との接触半径が変更されて、無段に連続して変速する。なお、本バリエータ1にあっては、入力ディスク11A,11Bに対して出力ディスク12が反転するので、速度比は−(マイナス)になる。
上記ローラ位置制御装置4は、パワーローラ14A,14Bのそれぞれ内周側にあって入力軸2に回転自在に支持されて配置されたサンギヤ25A,25Bと、該パワーローラ14A,14Bのそれぞれ外周側に配置され、ミッションケース(不図示)に対して固定されたリングギヤ26A,26Bと、上記パワーローラユニット5A,5Bとによって構成されている。
該パワーローラユニット5A,5Bは同様な構成からなり、図2に示すように、該パワーローラユニット5A(5B)は、パワーローラ14A(14B)を回転中心qを中心としてω1方向に回転自在かつω2方向に傾斜自在に支持する回転傾斜支持部31A(31B)と、支持軸32A(32B)上において回転傾斜支持部31A(31B)を支持すると共に、内周側(例えば図中下方側)がサンギヤ25A(25B)に噛合し、かつ外周側(例えば図中上方側)がリングギヤ26A(26B)に噛合するプラネットギヤ33A(33B)とによって構成されている。
該プラネットギヤ33A(33B)は、環状ギヤから、上記パワーローラ14A(14B)の可動範囲を切欠いた側面視扇状に形成されており、中心部分に回転傾斜支持部31A(31B)を固定支持している。また、該プラネットギヤ33A(33B)の支持軸32A(32B)は、パワーローラ14A(14B)の回転中心q(即ち回転傾斜支持部31A(31B)の中心)に対してオフセットされた位置にあり、これにより、キャスター角を存するように構成されている。
ついで、バリエータ1の作用について図3に沿って説明する。
車輌に搭載されたバリエータ1においては、エンジン出力軸に連結されている入力軸2の回転が、バリエータ1の入力ディスク11A,11Bに伝達される。上記パワーローラ14A,14Bは、上記入力ディスク11A,11Bの回転に基づき回転し、この回転に基づいて図3(a)に示すように出力ディスク12がω3方向に回転される。すると、キャビティ13A内において、パワーローラ14Aには、入力ディスク11Aから出力ディスク12にトルク伝達される際に生じるトラクション力F1が作用し、このトラクション力F1はサンギヤ25A及びリングギヤ26Aによって受けるリアクション力F2,F3とつりあっている。上述したようにリングギヤ26Aはミッションケース(不図示)に対して固定されており、トラクション力の反力F2は、該ミッションケースが受けている。
この状態から、例えば上記サンギヤ25Aをリアクション力F3に逆らう方向となるω4方向に回転駆動すると、図3(b)に示すように、パワーローラユニット5Aは、プラネットギヤ33Aと共にサンギヤ25Aとは逆向きの回転(自転)をしながら、つまりプラネットギヤ33Aの支持軸32Aの角度を変更しながら、該サンギヤ25Aの回転方向側に移動する。すると、出力ディスク12とパワーローラ14Aとの接触部17において、パワーローラ14Aの速度ベクトルVrは出力ディスク12の接線方向よりも内周側を向き、出力ディスク12の速度ベクトルVdは該出力ディスク12の接線方向となるので、該出力ディスク12の速度ベクトルVdとパワーローラ14Aの速度ベクトルVrとは平行ではなくなる。さらに、接触部17においては、速度ベクトルVdと速度ベクトルVrとの差の方向と同じ方向のトラクション力F4が生じ、該トラクション力F4がパワーローラ14Aに作用する。
一方、パワーローラ14Aと入力ディスク11Aとの間にも同様の作用が生じ、トラクション力F4とは逆向きのトラクション力がパワーローラ14Aに対して作用する。これらパワーローラ14Aと入力ディスク11Aとの間に生じるトラクション力及びトラクション力F4の作用により、図3(c)に示すように、パワーローラ14Aの回転軸は回転傾斜支持部31Aにおいてチルトされ、つまり入力ディスク11Aに対する出力ディスク12の変速比(接触半径)が自律的に変化する。
なお、以上の説明においては、キャビティ13A内における1つのパワーローラ14Aを例として説明したが、これらの作用がキャビティ13A内において、3つのパワーローラ14Aに同時に働き、またキャビティ13B内においても同様に3つのパワーローラ14Bに作用することにより、変速動作が行われる。そして、このように無段に変速された回転は、出力ディスク12の出力ギヤ16より出力される。
以上説明したバリエータ1にあっては、上記パワーローラユニット5A,5Bが、プラネットギヤ33A,33Bと共にサンギヤ25A,25Bとは逆向きの回転(自転)をしながら移動し、パワーローラ14A,14Bが出力ディスク12の回転方向上流側において外周側を向くように角度変更するため、例えば特許文献2のもののようにサンギヤ及びリングギヤを回転駆動することによりパワーローラが略々平行移動するように変速制御を行うようにしたものに比して、トラクション力が生じやすく、少ない移動量でもパワーローラ14A,14Bの傾斜が起こりやすく感度が高くなっている。これにより、少ない移動量でもパワーローラ14A,14Bの傾斜が起こりやすく感度が高くなっている分、キャスター角を大きくしても、パワーローラ14A,14Bのリングギヤとの干渉を防止することができる。そして、キャスター角が大きくすることができるので、キャスター角の製造誤差の影響を小さくすることができて、パワーローラの傾斜角度のばらつきを低減することができる。
また、本発明に係るバリエータ1においては、ミッションケース(不図示)に固定されたリングギヤ26A,26Bによってパワーローラ14A,14Bに作用する上記リアクション力F2を支持させることができ、回転傾斜支持部31A,31Bを移動制御するための駆動力を低減させることができて、油圧サーボなどの制御装置を小型化することができる。
さらに、バリエータ1においては、リングギヤ26A,26Bを固定してサンギヤ25A,25Bの回転制御だけによってプラネットギヤ33A,33Bの移動制御を行うので、例えばサンギヤ及びリングギヤの両方を回転駆動することによりプラネットギヤを移動制御する場合に比して、サンギヤ25A,25Bとプラネットギヤ33A,33Bとの間の噛合い移動量を大きくすることができる。これにより、各ギヤのピッチ誤差の影響を小さくすることができ、パワーローラ14A,14B(プラネットギヤ33A,33B)の移動に伴うパワーローラ14A,14Bの傾斜角度のばらつきを低減することができる。
ところで、本実施の形態においては、リングギヤ26A,26Bを固定し、サンギヤ25A,25Bによってパワーローラ14A,14Bを制御するように説明したが、サンギヤ25A,25Bを固定し、リングギヤ26A,26Bによってパワーローラ14A,14Bを制御するようにすることも考えられる。しかし、図4(a)、(b)に示すように、リングギヤ26Aを回転駆動すると、パワーローラユニット5Aのパワーローラ14Aは、リングギヤ26Aを固定した場合とは逆向きに自転しながら移動するので、速度ベクトルVdaと速度ベクトルVraとの差の方向と同じ方向のトラクション力F5も逆向きとなってしまう。これは、例えば車輌が急ブレーキなどにより急減速した際に高速ギヤに変速しようとする力となり、変速装置としてのシステムとして成立しない。
なお、サンギヤ25A,25Bを回転駆動する手法としては、例えば入力軸2と出力ディスク12の内周側との間を通してサンギヤ25A,25Bを連結すると共に、キャビティ13A内に3つ配置されたパワーローラ14Aの隙間を介して(該パワーローラ14Aの可動領域と干渉しないように)、例えばリングギヤ26Aに並列配置した環状ギヤとサンギヤ25Aとを連結し、該環状のギヤを、ラックアンドピニオン機構等を用いて油圧サーボにより駆動制御することにより、サンギヤ25A,25Bを回転駆動するように構成することが考えられる。また、これ以外にも、例えばサンギヤ25A,25Bと油圧サーボのピストンとをジョイントを介して連結するようにしたもの等であってもよく、サンギヤ25A,25Bを回転駆動できるものであればどのようなものでも、本発明を適用することができる。
本発明に係るトロイダル式無段変速装置を示すスケルトン図。 パワーローラユニットを示す斜視図。 トロイダル式無段変速装置の一部を示す模式図で、(a)は力がつりあった状態の図、(b)はパワーローラを移動させた状態の図、(c)はパワーローラが傾斜した状態の図。 トロイダル式無段変速装置の一部を示す説明図で、(a)は力がつりあった状態の図、(b)はパワーローラにかかる作用を示す図。 従来のトロイダル式無段変速装置を示す力のつりあった状態の模式図で、(a)は径方向視図、(b)は軸方向視図。 従来のトロイダル式無段変速装置を示すパワーローラを移動させた状態の模式図で、(a)は径方向視図、(b)は軸方向視図。 従来のトロイダル式無段変速装置を示すパワーローラが傾斜した状態の模式図で、(a)は径方向視図、(b)は軸方向視図。 従来のトロイダル式無段変速装置の一部を示す模式図で、(a)は力がつりあった状態の図、(b)はパワーローラを移動させた状態の図、(c)はパワーローラが傾斜した状態の図。
符号の説明
1 トロイダル式無段変速装置(バリエータ)
11A,11B 入力ディスク
12 出力ディスク
14A,14B パワーローラ
25A,25B サンギヤ
26A,26B リングギヤ
31A,31B 回転傾斜支持部
32A,32B 支持軸
33A,33B プラネットギヤ

Claims (2)

  1. 入力ディスク及び出力ディスクからなる両ディスクに挟持されるパワーローラと、
    前記両ディスク間の内周側に配設されたサンギヤと、
    前記両ディスク間の外周側に配設されたリングギヤと、
    前記パワーローラの回転中心に設けられ、前記パワーローラを回転自在にかつ前記両ディスクに対して傾斜自在に支持する回転傾斜支持部と、
    前記回転傾斜支持部を支持する支持軸を有し、かつ前記支持軸の一端側が前記サンギヤに噛合すると共に他端側が前記リングギヤに噛合するプラネットギヤと、を備え、
    前記両ディスク間にて前記プラネットギヤを介して前記回転傾斜支持部を移動制御することにより前記パワーローラの傾斜角度を制御し、前記両ディスクと前記パワーローラとの接触半径を変更して前記入力ディスクに対する前記出力ディスクの変速比を制御することで、無段変速制御を可能にするトロイダル式無段変速装置において、
    前記リングギヤの回転を固定し、前記サンギヤを回転制御することにより前記プラネットギヤの支持軸の角度変更を行って、前記回転傾斜支持部を移動制御することで、前記無段変速制御を行う、
    ことを特徴とするトロイダル式無段変速装置。
  2. 前記支持軸は、前記回転中心に対してキャスター角を存するように前記回転傾斜支持部を支持してなり、
    前記キャスター角に応じて前記パワーローラが前記両ディスクの回転方向へ自律的に傾斜するフルトロイダル式からなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のトロイダル式無段変速装置。
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