JP2001099262A - 無段変速装置 - Google Patents
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Abstract
てFF小型車等への搭載を有利に行なうことができる無
段変速装置を提供する。 【解決手段】低速モード用クラッチ機構47の接続時に
は入力軸2の回転の動力がトロイダル型の変速機構6を
介する第1の動力伝達経路から遊星歯車機構7を通して
出力軸3に伝達され、高速モード用クラッチ機構48の
接続時には入力軸2の回転の動力が変速機構6を介さな
い第2の動力伝達経路から遊星歯車機構7を通して出力
軸3に伝達される無段変速装置において、高速モード用
クラッチ機構48および変速機構6が入力軸2に配置さ
れ、残りのクラッチ機構および遊星歯車機構7が出力軸
3に配置され、その遊星歯車機構およびクラッチ機構4
7,49が変速機構6の軸方向推力を支持するアンギュ
ラ軸受40a,40bと並列する位置に配置されてい
る。
Description
として利用されるトロイダル型無段変速機構を組込んだ
無段変速装置に関する。
段変速機構を組込んだ無段変速装置として、例えば特開
平10―196759号公報に開示されているように、
駆動源としてのエンジンにより回転駆動される入力軸
と、この入力軸の回転の動力を出力する出力軸とを備
え、これら入力軸と出力軸とが互いに平行に配置され、
入力軸にトロイダル型無段変速機構が、出力軸に遊星歯
車機構がそれぞれ設けられたパワー・スプリット型の無
段変速装置が知られている。
軸の回転の動力をトロイダル型無段変速機構を介して遊
星歯車機構に伝える第1の動力伝達経路と、高速モード
時に入力軸の回転の動力をトロイダル型無段変速機構を
介さずにバイパスして遊星歯車機構に伝える第2の動力
伝達経路とを有し、高速モード時にはトロイダル型無段
変速機構による変速動作が第1の動力伝達経路を介して
遊星歯車機構に伝えられて変速の制御が行なわれるよう
になっている。そしてモード切り換え用の各クラッチ機
構が出力軸に設けられている。
出力軸を平行に配置し、入力軸にトロイダル型無段変速
機構を設け、出力軸に遊星歯車機構および各クラッチ機
構を設け、これらトロイダル型無段変速機構と遊星歯車
機構および各クラッチ機構が並列して配置するように構
成した無段変速装置は、その軸方向寸法を短くすること
が可能で、したがって特に軸方向寸法が制約されるFF
小型車向けに適合する。
ては、入力軸に配置したトロイダル型無段変速機構と、
出力軸に配置した遊星歯車機構および各クラッチ機構と
がその軸方向からみたときに左右に離れて並列してお
り、このためその全体の径方向寸法が大きくなる難点が
ある。
法および遊星歯車機構自体の径方向寸法はエンジンの大
きさ(排気量)によって基本的に決まってしまうから、
無段変速装置の全体の径方向寸法を小さくするためには
入力軸と出力軸との芯間距離を短くする必要があるが、
従来の構成ではそれを実現することが困難となってい
る。
たもので、その目的とするところは、軸方向寸法を短く
抑えつつ径方向寸法を短くしてFF小型車等への搭載を
有利に行なうことができる無段変速装置を提供すること
にある。
に平行に配置された入力軸および出力軸を備え、前記入
力軸の外周にトロイダル型無段変速機構が、前記出力軸
の外周に遊星歯車機構がそれぞれ設けられ、低速モード
用クラッチ機構の接続時には、前記入力軸の回転の動力
が前記トロイダル型無段変速機構を介する第1の動力伝
達経路から遊星歯車機構を通して出力軸に伝達され、高
速モード用クラッチ機構の接続時には、前記入力軸の回
転の動力が、前記第1の動力伝達経路と前記トロイダル
変速機構を介さない第2の動力伝達経路とから遊星歯車
機構を通して出力軸に伝達される無段変速装置におい
て、高速モード用クラッチ機構およびトロイダル型無段
変速機構が入力軸に配置され、残りのクラッチ機構およ
び遊星歯車機構が出力軸に配置されていることを特徴と
している。
て、出力軸に配置された遊星歯車機構およびクラッチ機
構が、入力軸に配置されたトロイダル型無段変速機構の
軸方向推力を支持するアンギュラ軸受部と並列する位置
に配置され、トロイダル型無段変速機構と並列する位置
に配置されていないことを特徴としている。
た入力軸および出力軸を備え、前記入力軸の外周にトロ
イダル型無段変速機構が、前記出力軸の外周に遊星歯車
機構がそれぞれ設けられ、低速モード用クラッチ機構の
接続時には、前記入力軸の回転の動力が前記トロイダル
型無段変速機構を介する第1の動力伝達経路から遊星歯
車機構を通して出力軸に伝達され、高速モード用クラッ
チ機構の接続時には、前記入力軸の回転の動力が、前記
第1の動力伝達経路と前記トロイダル変速機構を介さな
い第2の動力伝達経路とから遊星歯車機構を通して出力
軸に伝達される無段変速装置において、トロイダル型無
段変速機構の軸方向推力を支持するアンギュラ軸受対を
有し、トロイダル型無段変速機構の出力ディスクに結合
して第1の動力伝達経路を構成する出力歯車が、前記ア
ンギュラ軸受対の軸受間に配置されていることを特徴と
している。
いて図面を参照して説明する。図1にはパワー・スプリ
ット型の無段変速装置の断面図を、図2にはその無段変
速装置の模式的な構成図をそれぞれ示してある。この無
段変速装置はケーシング1を備え、このケーシング1内
に入力軸2およびこの入力軸2と平行に配置された出力
軸3が設けられている。
動軸(クランクシャフト)に発進クラッチ5を介して連
結され、エンジン4によって回転駆動されるようになっ
ている。そしてこの入力軸2の外周にトロイダル型無段
変速機構6が、出力軸3の外周に遊星歯車機構7がそれ
ぞれ設けられている。
向した入力ディスク10および出力ディスク11を備
え、これら入力ディスク10および出力ディスク11は
入力軸2の外周にそれぞれ軸受を介して回転自在に支持
されている。
外周側には複数、例えば2つのトラニオン12が互いに
対向して配置するように設けられ、これらトラニオン1
2は図3に示すようにそれぞれ枢軸13を有し、これら
枢軸13はケーシング1の一部の固定部1aに回転自在
に支持され、これら枢軸13を中心としてトラニオン1
2が揺動するようになっている。
が設けられ、これら変位軸14がトラニオン12の揺動
に応じて傾斜角度を変化させるようになっている。そし
てこれら変位軸14にパワーローラ15が回転自在に取
り付けられ、これらパワーローラ15が入力ディスク1
0と出力ディスク11との互いに対向する内側面間に挾
持されている。
におけるそれぞれの内側面10a,11aの断面形状
は、枢軸13を中心とする円弧を入力軸2回りに回転さ
せることによって得られる凹面形状となっている。そし
てパワーローラ15の外周面15aはその凹面形状に対
応する凸面形状となっていて、これらパワーローラ15
の外周面15aが入力ディスク10および出力ディスク
11の内側面10a,11aに当接し、トラニオン12
を揺動させて変位軸14の傾斜角度を変化させることに
より、入力ディスク10と出力ディスク11との間の回
転速度比すなわち変速比を変えることができるようにな
っている。
圧装置18が設けられ、この押圧装置18は入力ディス
ク10を出力ディスク11に向って押圧するもので、入
力軸2の端部に取り付けられたカム板19と、このカム
板19の内側にリング状の保持器を介して転動自在に保
持された複数のローラ20を備えており、カム板19の
一方の面にはその円周方向に延びる凹凸形状のカム面1
9aが形成されている。
19aと同様の形状のカム面10bが形成され、これら
カム面19a,10bの間に前記複数のローラ20が設
けられている。これらローラ20は入力軸2の中心から
放射状に延びる軸を介して回転自在に支持されている。
し、このカム板19の回転に応じてカム面19aにより
各ローラ20が入力ディスク10のカム面10bに押圧
される。この押圧でさらに入力ディスク10が各パワー
ローラ15に向って押圧され、またカム面19a,10
bがローラ20を介して互いに結合し、カム板19と一
体的に入力ディスク10が回転する。入力ディスク10
が回転すると、各パワーローラ15が変位軸14を中心
に回転し、その回転力が摩擦により出力ディスク11に
伝達され、出力ディスク11が回転する。ここで、各ト
ラニオン12を揺動させて変位軸14の傾斜角度を変化
させると、入力ディスク10と出力ディスク11との間
の変速比が変化する。
およびピストンユニット24を備える油圧駆動回路によ
り制御されるもので、その制御バルブ23は、図3およ
び図4に示すように、トロイダル型無段変速機構6の直
下に設けられ、入出力ディスク10,11の軸方向とほ
ぼ平行に配置されている。制御バルブ23はスリーブ2
1およびこのスリーブ21内に収納されたスループ22
を備え、スループ22はバルブリンク25を介してプリ
セスカム26に連結されている。この制御バルブ23は
二つのピストン17の間に配置され、バルブリンク25
は制御バルブ23と直角に配置されている。そしてプリ
セスカム26とリンクバルブ25のリンク25aとの接
する位置はトラニオン12と制御バルブ23との間とな
っている。
ブ23が入出力ディスク10,11の軸方向と直角に配
置されているが、この実施形態のように制御バルブ23
を入出力ディスク10,11の軸方向とほぼ平行に配置
させることにより、コンパクトなレイアウトが可能とな
る。
7は太陽歯車27を備え、この太陽歯車27は図5に示
すように出力軸3に固定して取り付けられている。この
太陽歯車27の周囲には同心的にリング歯車28が回転
自在に設けられ、このリング歯車28の内周と太陽歯車
27との間に複数の遊星歯車組29が設けられている。
の遊星歯車29a,29bの組み合わせからなり、その
一対の遊星歯車29a,29bは互いに噛合するととも
に、一方の遊星歯車29aがリング歯車28に噛合し、
他方の遊星歯車29bが太陽歯車27に噛合している。
このように遊星歯車組29を一対の遊星歯車29a,2
9bを用いて構成しているのは、リング歯車28と太陽
歯車27との回転方向を一致させるためである。
けられたキャリア30に出力軸3と平行な枢軸31を介
して支持されている。そしてキャリア30は出力軸3に
ニードル軸受等の軸受を介して回転自在に支持されてい
る。
ク10とキャリア30は第1の動力伝達経路34を介し
て回転力の伝達が可能な状態に接続されている。この第
1の動力伝達経路34は出力歯車35と、アイドル歯車
36と、伝達歯車37とで構成されている。
に出力ディスク11と一体的かつ同心的に嵌着結合さ
れ、また伝達歯車37はキャリア30と一体的かつ同心
的に結合されている。そして図6に示すようにアイドル
歯車36は出力歯車35と伝達歯車37との間にこれら
に噛合して設けられている。したがって、キャリア30
は出力ディスク11の回転に伴ってこの出力ディスク1
1と同一方向に出力歯車35と伝達歯車37の歯数に応
じた速度で回転する。
ダル型無段変速機構6に加わる軸方向推力を支持するた
めの一対のアンギュラ軸受40a,40bが入力軸2の
外周に同心的に設けられている。これらアンギュラ軸受
40a,40bはケーシング1の一部の固定部1bに取
り付けられ、トロイダル型無段変速機構6の軸方向推力
を支持するようになっている。
ラ軸受40aと他方のアンギュラ軸受40bとの間に配
置するように設けられ、またアイドル歯車36の支軸3
6aは図8に示すように、アンギュラ軸受40a,40
bを支持したケーシング1の一部の固定部1bを利用し
て支持されている。
歯車28は第2の動力伝達経路42を介して回転力の伝
達が可能な状態に接続されている。この第2の動力伝達
経路42は図7に示すように駆動歯車43と従動歯車4
4とで構成されている。
して回転自在に支持され、従動歯車44は駆動歯車43
に噛合し、伝達軸45に固定されている。伝達軸45は
出力軸3の外周に軸受を介して回転自在に支持され、こ
の伝達軸45が遊星歯車機構7のリング歯車28に結合
されている。
ラッチ機構47、高速モード用クラッチ機構48および
後退モード用クラッチ機構49を備えている。低速モー
ド用クラッチ機構47はキャリア30とリング歯車28
との間に設けられ、その接続時に遊星歯車機構7を構成
する太陽歯車27とリング歯車28と遊星歯車組29と
の相対変位を阻止してその太陽歯車27とリング歯車2
8とを一体的に結合するようになっている。
と駆動歯車43との間に設けられ、その接続時に入力軸
2の回転力を駆動歯車43に伝達するようになってい
る。これら低速モード用クラッチ機構47と高速モード
用クラッチ機構49は、その一方が接続されたときには
他方の接続が断たれるように制御回路により制御され
る。
歯車28とケーシング1の一部の固定部1cとの間に設
けられ、リング歯車28をバンドで締結する方式となっ
ている。そしてこの後退モード用クラッチ機構49は低
速モード用クラッチ機構47と高速モード用クラッチ機
構48とのいずれか一方が接続されたときには、接続が
断たれ、またこの後退モード用クラッチ機構49が接続
されたときには低速モード用クラッチ機構47と高速モ
ード用クラッチ機構48が共にその接続が断たれるよう
になっている。
動力伝達経路53を介してデファレンシャルギア54に
接続されている。そして出力軸3の回転力が第3の動力
伝達経路53を介してデファレンシャルギア54に伝達
され、自動車の駆動輪55が駆動されるようになってい
る。
用クラッチ機構47に対してはそれぞれその回転数を検
出する回転数検出手段としての検出センサ56,57,
58がそれぞれ設けられている。
構47および後退モード用クラッチ機構49は互いに接
近して出力軸3に設けられ、これら互いに接近した遊星
歯車機構7、低速モード用クラッチ機構47および後退
モード用クラッチ機構49は入力軸2に設けられたトロ
イダル型無段変速機構6と駆動歯車43との間に配置さ
れている。
速機構6と駆動歯車43との間にはアンギュラ軸受40
a,40bおよび出力歯車35が配置しているが、これ
らアンギュラ軸受40a,40b、出力歯車35は共に
その径方向寸法がトロイダル型無段変速機構6に比較し
て充分小さく、したがってトロイダル型無段変速機構6
と駆動歯車43との間には余剰の空間が残っている。
機構7、低速モード用クラッチ機構47および後退モー
ド用クラッチ機構49をトロイダル型無段変速機構6と
駆動歯車43との間の区間、つまりアンギュラ軸受40
a,40bと並列する位置に配置させ、遊星歯車機構
7、低速モード用クラッチ機構47および後退モード用
クラッチ機構49の径方向寸法の一部とトロイダル型無
段変速機構6の径方向寸法の一部とが互いにラップする
状態に配置させてある。
明する。低速モード時には低速モード用クラッチ機構4
7が接続され、高速モード用クラッチ機構48および後
退モード用クラッチ機構49の接続が断たれ、この状態
でエンジン4の駆動により入力軸2が回転する。このと
きの回転の動力はトロイダル型無段変速機構6を介して
入力軸2から出力軸3に伝達される。
の接続でリング歯車28とキャリア30とが一体的に結
合され、遊星歯車機構7を構成する太陽歯車27、リン
グ歯車28、遊星歯車組29の相対回転が不能になる。
このとき、高速モード用クラッチ機構48の接続が断た
れているから、リング歯車28は回転自在な状態にあ
る。
装置18を介して入力ディスク10に伝わり、さらにパ
ワーローラ15を介して出力ディスク11に伝わる。出
力ディスク11の回転力は第1の動力伝達経路34を構
成する出力歯車35、アイドル歯車36、伝達歯車37
を介してキャリア30およびリング歯車28に伝わる。
このとき、遊星歯車機構7を構成する太陽歯車27、リ
ング歯車28、遊星歯車組29の相対回転が不能となっ
ているから、キャリア30と一体的に遊星歯車機構7の
全体が回転し、キャリア30およびリング歯車28と同
じ速度で出力軸3が回転する。
トラニオン12を揺動させ、変位軸14の傾斜角度を変
えることにより入力軸2と出力軸3との間の変速比を変
えることができる。このときの入力軸2と出力軸3との
間の変速比、すなわち無段変速装置全体としての変速比
は、トロイダル型無段変速機構6の変速比に比例する。
また、トロイダル型無段変速機構6に入力されるトルク
は入力軸2に加えられるトルクに等しくなる。
ラッチ機構48が接続され、低速モード用クラッチ機構
47および後退モード用クラッチ機構49の接続が断た
れ、この状態で入力軸2が回転する。このときには、入
力軸2の回転の動力は第2の動力伝達経路42を構成す
る駆動歯車43と従動歯車44および遊星歯車機構7を
経て出力軸3に伝達される。
すると、この回転の動力が高速モード用クラッチ機構4
8を介して第2の動力伝達経路42の駆動歯車43に伝
わり、この駆動歯車43が回転する。さらにこの駆動歯
車43の回転の動力が従動歯車44から伝達軸45を経
てリング歯車28に伝わり、リング歯車28が回転す
る。そしてリング歯車28の回転が遊星歯車組29を介
して太陽歯車27に伝わり、この太陽歯車27に固定さ
れている出力軸3が回転する。
た場合、キャリア30が停止していると仮定すれば、遊
星歯車機構7はリング歯車28と太陽歯車27との歯数
の比に応じた変速比でリング歯車28と太陽歯車27と
の間で動力が伝達される。
車28の内側で回転するため、無段変速装置全体として
の変速比はキャリア30の回転速度に応じて変化する。
このため、トロイダル型無段変速機構6の変速比を変化
させ、キャリア30の回転速度を変化させることによ
り、無段変速装置全体としての変速比を変えることがで
きる。
ャリア30がリング歯車28と太陽歯車27と同方向に
回転する。このため、キャリア30の回転速度が遅いほ
ど、太陽歯車27に設けた出力軸3が速く回転する。例
えば、トロイダル型無段変速機構6を最大増速状態と
し、リング歯車28の回転速度とキャリア30の回転速
度(いずれも角速度)を同じにすればリング歯車28と
出力軸3との回転速度が同じになる。これに対し、キャ
リア30の回転速度がリング歯車28の回転速度よりも
遅ければ、リング歯車28の回転速度よりも出力軸3の
回転速度が速くなる。
型無段変速機構6の変速比を大きくする(すなわち減速
側に変化させる)ほど、無段変速装置全体としての変速
比は増速側に変化する。
ル型無段変速機構6には入力ディスク10からではな
く、出力ディスク11からトルクが入力される。つま
り、低速モード時に加わるトルクをプラスのトルクとす
ると、高速モード時にはマイナスのトルクが加わる。
の動力伝達経路42の駆動歯車43が、動力の伝達方向
に関して、押圧装置18よりも上流側(エンジン側)に
存在し、したがって高速モード用クラッチ機構48が接
続された状態ではエンジン4から入力軸2に伝達された
トルクは、押圧装置18が入力ディスク10を押圧する
前に、第2の動力伝達経路42を介して遊星歯車機構7
のリング歯車28に伝達される。
介して遊星歯車機構7のリング歯車28に伝達されたト
ルクの一部は、各遊星歯車組29からキャリア30と第
1の動力伝達機構34を介して出力ディスク11に伝わ
る。
速機構6に入力するトルクは、トロイダル型無段変速機
構6の変速比を大きくするほど、すなわち無段変速装置
全体の変速比を増速側に変化させるほど小さくなる。こ
の結果、高速モード時にはトロイダル型無段変速機構6
に入力されるトルクが小さくなってトロイダル型無段変
速機構6の耐久性が向上する。
モード用クラッチ機構48の回転数はそれぞれ検出セン
サ56,57,58により逐次検出され、その回転数が
設定値にほぼ達したときに走行モードの切り換えが行な
われる。
いては、高速モード用クラッチ機構48およびトロイダ
ル型無段変速機構6とが入力軸2に配置され、他の低速
モード用クラッチ機構47、後退モード用クラッチ機構
49および遊星歯車機構7が出力軸3に互いに接近して
配置され、これら低速モード用クラッチ機構47、後退
モード用クラッチ機構49および遊星歯車機構7が入力
軸2に設けられたトロイダル型無段変速機構6と駆動歯
車43との間に、低速モード用クラッチ機構47、後退
モード用クラッチ機構49、遊星歯車機構7の径方向寸
法の一部とトロイダル型無段変速機構6の径方向寸法の
一部とが図1に示すように互いにラップする状態に配置
されている。
距離が、低速モード用クラッチ機構47、後退モード用
クラッチ機構49、遊星歯車機構7の径方向寸法の半径
分と、トロイダル型無段変速機構6の径方向寸法の半径
分との和よりも短くなり、このため無段変速装置全体の
径方向寸法が小さくなる。
ド用クラッチ機構49、遊星歯車機構7はトロイダル型
無段変速機構6と駆動歯車43との間のアンギュラ軸受
40a,40bと並列し、トロイダル型無段変速機構6
と並列しない位置に配置しているから、低速モード用ク
ラッチ機構47、後退モード用クラッチ機構49、遊星
歯車機構7がトロイダル型無段変速機構6トラニオン1
2等と干渉するような恐れもない。
力軸2に配置しているから無段変速装置全体の軸方向寸
法も短くすることが可能となる。すなわち、仮に、従来
のように出力軸3に遊星歯車機構7と低速用、高速用、
後退用の全てのクラッチ47,48,49が配置し、こ
れらが入力軸2のアンギュラ軸受4a,40bと並列し
て配置するような構成のときには、トロイダル型無段変
速機構6と駆動歯車43との間に大きな間隔を確保しな
ければならず、このため無段変速装置全体の軸方向寸法
が大きくなる。
モード用クラッチ機構48が入力軸2に配置されてお
り、したがってトロイダル型無段変速機構6と駆動歯車
43との間隔の大きさを高速モード用クラッチ機構48
の幅分だけ狭くすることができ、このため無段変速装置
全体の軸方向寸法を短くすることができる。
るアイドル歯車36は、トロイダル型無段変速機構6の
軸方向推力を支持するアンギュラ軸受40a,40bの
相互間に配置され、このアイドル歯車36の支軸36a
がアンギュラ軸受40a,40bを支持したケーシング
1の一部の固定部1bを介して支持されており、したが
って支軸36aを支持する別個の支持部が不要となる。
支軸36aを別個の支持部で支持しようとすると、その
支持部を配置させる空間を確保しなければならず、その
分、無段変速装置全体の軸方向寸法が伸び、またアイド
ル歯車36に代えてチエーンを用いるようにすれば、ア
イドル歯車36が不要でその支持部の確保も不要となる
が、通常、同じ動力を伝達する場合、チエーンは歯車よ
り大きな幅の配置空間を必要とするから、逆に軸方向寸
法が長くなってしまう。
い、その支軸36aをアンギュラ軸受40a,40bを
支持したケーシング1の一部の固定部1bを利用して支
持しているから、無段変速装置全体の軸方向寸法の伸び
を抑えることができる。
軸方向寸法を短く抑えつつ径方向寸法を短くしてFF小
型車等への搭載を有利な無段変速装置を提供することが
できる。
造を示す断面図。
図。
Claims (3)
- 【請求項1】互いに平行に配置された入力軸および出力
軸を備え、前記入力軸の外周にトロイダル型無段変速機
構が、前記出力軸の外周に遊星歯車機構がそれぞれ設け
られ、低速モード用クラッチ機構の接続時には、前記入
力軸の回転の動力が前記トロイダル型無段変速機構を介
する第1の動力伝達経路から遊星歯車機構を通して出力
軸に伝達され、高速モード用クラッチ機構の接続時に
は、前記入力軸の回転の動力が、前記第1の動力伝達経
路と前記トロイダル無段変速機構を介さない第2の動力
伝達経路とから遊星歯車機構を通して出力軸に伝達され
る無段変速装置において、 高速モード用クラッチ機構およびトロイダル型無段変速
機構が入力軸に配置され、残りのクラッチ機構および遊
星歯車機構が出力軸に配置されていることを特徴とする
無段変速装置。 - 【請求項2】出力軸に配置された遊星歯車機構およびク
ラッチ機構は、入力軸に配置されたトロイダル型無段変
速機構の軸方向推力を支持するアンギュラ軸受部と並列
する位置に配置され、トロイダル型無段変速機構と並列
する位置に配置されていないことを特徴とする請求項1
に記載の無段変速機構。 - 【請求項3】互いに平行に配置された入力軸および出力
軸を備え、前記入力軸の外周にトロイダル型無段変速機
構が、前記出力軸の外周に遊星歯車機構がそれぞれ設け
られ、低速モード用クラッチ機構の接続時には、前記入
力軸の回転の動力が前記トロイダル型無段変速機構を介
する第1の動力伝達経路から遊星歯車機構を通して出力
軸に伝達され、高速モード用クラッチ機構の接続時に
は、前記入力軸の回転の動力が、前記第1の動力伝達経
路と前記トロイダル変速機構を介さない第2の動力伝達
経路とから遊星歯車機構を通して出力軸に伝達される無
段変速装置において、 トロイダル型無段変速機構の軸方向推力を支持するアン
ギュラ軸受対を有し、トロイダル型無段変速機構の出力
ディスクに結合して第1の動力伝達経路を構成する出力
歯車が、前記アンギュラ軸受対の軸受間に配置されてい
ることを特徴とする無段変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27997899A JP4019573B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | 無段変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP27997899A JP4019573B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | 無段変速装置 |
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JP2001099262A true JP2001099262A (ja) | 2001-04-10 |
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JP4019573B2 JP4019573B2 (ja) | 2007-12-12 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4019573B2 (ja) |
-
1999
- 1999-09-30 JP JP27997899A patent/JP4019573B2/ja not_active Expired - Fee Related
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