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JP2006307592A - 車両の開閉部材制御装置 - Google Patents

車両の開閉部材制御装置 Download PDF

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JP2006307592A JP2005133963A JP2005133963A JP2006307592A JP 2006307592 A JP2006307592 A JP 2006307592A JP 2005133963 A JP2005133963 A JP 2005133963A JP 2005133963 A JP2005133963 A JP 2005133963A JP 2006307592 A JP2006307592 A JP 2006307592A
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Abstract

【課題】ドライバーが窓やサンルーフ等を閉め忘れた場合でも自動的に閉めることが可能な車両の開閉部材制御装置の提供。
【解決手段】近接応答信号So1を各受信アンテナ52〜56より受け、これを復調して備品操作ECU11側に入力する。各受信アンテナは室外、室内の車両近傍位置の携帯機57から発信される近接応答信号So1を受信するもので、送信アンテナに併設される。ECU11は、携帯機が送信回路22から発生されるリクエスト信号Sr1の受信範囲内である室外、室内の車両近傍領域に来れば、運転者の持つ携帯機57から自動的に所定のコードをもつ近接応答信号So1が受信回路21側に送信されるので、何等のスイッチ操作をすることなくドアアンロックを行い、携帯機が室外、室内の車両近傍領域内から離れたときには、該所定のコードをもつ近接応答信号So1が送信されることがなくなり、これにより自動的にドアロックされる。
【選択図】図1

Description

本発明は車両の開閉部材制御装置に関し、特に、閉め忘れた窓を自動的に閉鎖できる車両の開閉部材制御装置に関する。
従来より、ユーザが無線装置を携帯して車両に対し接近/離間するだけで車両のドアの開錠/施錠を行う、いわゆるスマートエントリーシステム(キーレスエントリシステム)があり、特に、近年、ハンズフリーでドアの施錠や開錠を自動的に行うパッシブエントリーシステムが実用化されている。
例えば、特開2003−269023号公報(特許文献1)には、ユーザ側の携帯機と車両側の本体機との間での通信可能距離を切換え可能とし、オートロック距離を遠距離に指定することでオートロック機能が不必要かつ頻繁に働くことを回避でき、一方、オートロック距離を近距離に指定することで、オートロック機能によって本当に施錠されたか否かをユーザが耳と目で容易に確認でき、オートロック機能を使い勝手良くできるという技術が開示されます。
特開2003−269023号公報
ところで、従来のスマートエントリーシステムでは、ドアロックの操作を忘れた時に一定時間内にドアが開けられなければ自動でロックする機能が一般的に装着されている。
しかし、従来のスマートエントリーシステムでは車両の窓やサンルーフ等を閉め忘れた時に自動的に窓やサンルーフ等を閉める機能を実現できなかった。
これは、従来のスマートエントリーシステムでは、キーを持った乗員の位置が特定できず、キーを持った乗員が窓やサンルーフ等の近くにいるかどうかが認知できないことと、乗員を挟み込む可能性等があり、窓等を閉め忘れた場合でも自動で閉める機能は安全面で実現できなかった。そのため、窓やサンルーフ等を閉め忘れた場合は、車室内の荷物等が容易に盗難にあったり、車両の盗難に発展したりする危険性があった。
このような問題点を考慮した上で、本発明者は、パッシブエントリーシステムに着目した。即ち、パッシブエントリーシステムでは、キーの位置が検出エリア内にあることを検知すると、キーをポケットやバックから出さなくてもドアのロック・アンロック等の作動が可能であり、このパッシブエントリーシステムにおけるキーを持った乗員の位置特定機能を有効利用し、窓等を閉め忘れた場合に、まず、キーを持った乗員が窓やサンルーフ等の近くにいるかどうかを確認でき、その上で、閉め忘れた窓等を自動で閉めるという制御を行うことが可能であると推測される。
本発明は、上述の経緯に基づきなされたもので、パッシブエントリーシステムを使ってドライバーがドアロック後に、キーを持ったドライバーが自車から一定時間離れたことを検知した時に、窓やサンルーフ等を閉め忘れた場合でも自動的に閉めることが可能な車両の開閉部材制御装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、車両に設けられ、送信要求信号を送信する送信機と、前記送信機より送信された送信要求信号を受信する携帯受信部および受信信号に応じて返送信号を送出する携帯送信部とを有する携帯機と、車両に設けられ、前記携帯機より送信された返送信号を受信する受信機と、前記車両の開口開閉部材を開閉駆動する開閉駆動手段と、前記受信機で返送信号を受信したことにより前記開口開閉部材の開閉制御を行う開閉制御手段とを有する車両の開閉部材制御装置において、
前記送信機および受信機は所定の車室内検知エリアおよび車外検知エリアのそれぞれの位置に達した携帯機と送受信する車内機および車外機を備え、
前記開閉制御手段は前記車室内検知エリアおよび車外検知エリアからの携帯機の離脱を判断すると、前記開閉駆動手段を介して前記開口開閉部材を閉作動制御することを特徴とする車両の開閉部材制御装置。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両の開閉部材制御装置において、前記開閉制御手段は前記携帯機の前記設定エリアからの離脱を判断すると、前記開口開閉部材を定常作動速度より遅い微動モードで閉作動制御することを特徴とする。
好ましくは、開閉駆動手段が挟まれ防止機能を有するように形成されることが望ましい。この場合、より確実に窓やサンルーフから乗員が顔や手を出していても、安全性を確保できる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の車両の開閉部材制御装置において、前記車両の開口開閉部材は窓ガラスあるいはサンルーフであることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の車両の開閉部材制御装置において、前記車両の開口開閉部材はテールゲートであることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、開閉制御手段が車室内検知エリアおよび車外検知エリアに携帯機があるか否かを判断でき、携帯機が車両近傍の設定エリアから離脱したのを検知すると、開口開閉部材を閉作動制御するので、車両の開口開閉部材の閉め忘れによる室内荷物盗難や車両盗難を未然に防止できる。
請求項2記載の発明によれば、開閉制御手段は携帯機の設定エリアからの離脱を検知すると、開口開閉部材を定常作動速度より遅い微動モードでゆっくり閉作動させるので、突然、窓やサンルーフが閉まり始めても、乗員や通行人が驚くことを防止でき、仮に窓やサンルーフから乗員が顔や手を出していても、挟まれないうちに顔や手を引っ込めることができ、安全性を確保できる。
請求項3記載の発明によれば、開閉制御手段が携帯機の設定エリアからの離脱を検知すると、窓ガラスあるいはサンルーフをウインドウレギュレータによって閉作動制御でき、車両のドア等の窓ガラスあるいはサンルーフの閉め忘れによる室内荷物盗難や車両盗難を未然に防止できる。
請求項4記載の発明によれば、開閉制御手段が携帯機の設定エリアからの離脱を検知すると、テールゲートを開閉駆動部、例えばモータおよび駆動アーム式の開閉駆動部によって閉作動制御でき、テールゲートの閉め忘れによる室内荷物盗難や車両盗難を未然に防止できる。
図1は本発明の一実施形態としての車両の開閉部材制御装置Mのブロック図で、図2、図3は車両の開閉部材制御装置を装備する車両1の全体構成を示す。
ここで、車両1はその車室2の周りに左右の前後ドア3,4とテールゲート5を備え、しかも、ルーフ6にはサンルーフ7を装備し、これらにより、乗員の乗降確保および、居住性改善を図っている。
車両の開閉部材制御装置Mは車内設備制御手段と近接感知制御手段(図1中の2点鎖線の部位)との両機能を備える備品操作ECU11と、備品操作ECU11の入力回路12に検知信号を出力する運転席アンロックsw13、運転席ロックsw14、助手席アンロックsw15、助手席ロックsw16、テールゲートアンロックsw17、テールゲートロックsw18とを備える。更に、備品操作ECU11の出力回路19には、テールゲート5作動時に作動するアウターブザーのブザー駆動部20が接続される。
備品操作ECU11はマイクロプロセッサ(以下CPUとする)を備えており、このCPU111には、ROM112、RAM113、入力回路12、出力回路19、受信機としての受信回路21、送信機としての送信回路22が接続されている。
ROM112には後述の自動開閉制御処理用の制御プログラムおよびマップデータなどが格納されており、RAM113はCPUで演算処理したデータを一時的に格納することができるようになっている。
更に、備品操作ECU11はCAN通信回線23を介してエンジンECU24、前後左右のドア3,4のウインドウECU25、テールゲート5を駆動するテールゲートECU26、サンルーフ7を駆動するサンルーフECU27とに接続され、これら各ECUとの間で相互に信号の授受を行っている。
図1,2の車両の開閉部材制御装置Mでは、車両の開口開閉部材としては前後左右の各ドア開口を開閉する前後左右の各ドア3,4、テールゲート5およびサンルーフ7を示すが、これ以外の開口開閉部材を対象とすることも可能である。更に、開口開閉部材の開閉制御を行う開閉制御手段としてはウインドウECU25、テールゲートECU26およびサンルーフECU27を示すがこれ以外の開口開閉部材の開閉制御手段を対象とすることも可能である。
ウインドウECU25は前後左右の各ドア3,4のドア施開錠手段(ソレノイド)33を施開錠するドア施開錠駆動回路28を制御し、しかも、前後左右のドア3,4のウインドウガラス29を開閉作動させる開閉駆動手段をなすウインドウレギュレータ31をレギュレータ駆動回路32を介して制御する。ここではドアロック・アンロック指令が備品操作ECU11より入力されると、ドア施開錠駆動回路28を介し前後左右の各ドア3,4のドア施開錠手段(ソレノイド)33を施開錠作動させる。一方、レギュレータ駆動回路32はウインドウガラス29の開閉制御を不図示の切り替えスイッチの操作に応じて行うとともに、備品操作ECU11より全閉信号が入力されると、前後左右の各ドア3,4のウインドウレギュレータ31を介してウインドウガラス29を全閉位置に作動させ、ドアの開口を閉鎖し、盗難等に対処する。
なお、レギュレータ駆動回路32には駆動源となるモータ34への電流値を検出し、所定値を上回るとモータ34を停止するサーキットリミッター35が配備される。これにより、ウインドウガラス29が窓枠に当たる全閉を検知するとともに、異物等の挟み込み時に閉作動を停止する、挟み込み防止機能をも備えている。
テールゲートECU26は開閉駆動手段をなす自動開閉装置36によってテールゲート5を開閉駆動制御する。自動開閉装置36はモータ37と、減速機構38と、クラッチ機構39と、揺動アーム41(図2、3参照)とを備え、これらは不図示の駆動部ケーシングを介し車両の後部サイドインナパネル(不図示)に固着される。
揺動アーム41の不図示の駆動軸にはロータ(不図示)が結合され、そのロータにはホールIC(不図示)が対向配備され、これらがテールゲート5の開度情報を出力する位置センサ42を構成している。この位置センサ42からのパルス信号はテールゲートECU26でカウントされ、これにより、テールゲート5の開度情報および開閉速度情報を検知することができる。ここでテールゲート5の開閉速度情報よりテールゲート5の開閉作動が正常か否かを判断できる。ここではテールゲート5が全閉域にない場合に、開閉速度が定常速度より低下すると、挟み込みと判断し、その場合にはテールゲート5の開閉作動を所定量戻し、停止するよう制御する。これにより、テールゲート5の挟み込みや外部物体との干渉を回避するよう機能できる。
サンルーフECU27はルーフ6の中央に配備された天井開口43を開閉する開閉ガラス44を開閉駆動手段をなすサンルーフ駆動装置45により開閉制御する。開閉ガラス44はガイドレール装置49(図3参照)により天井開口43を開閉するよう摺動作動する。ここでサンルーフ駆動装置45は駆動モータ46と、これにより駆動される巻き取りドラム47と、同ドラム47に巻き取り放出作動される駆動ケーブル48と、駆動ケーブル48をガイドレール装置49に沿って配備し、ガイドレール装置49上の開閉ガラス44に開閉方向への引っ張り力を付与するガイド部材(不図示)とを備える。巻き取りドラム47の駆動軸(不図示)にはロータ(不図示)が結合され、そのロータにはホールIC(不図示)が対向配備され、これらが開閉ガラス44の開度情報を出力する位置センサ50を構成している。この位置センサ50からのパルス信号はサンルーフECU27でカウントされ、これにより、サンルーフ7の開度情報および開閉速度情報を検知することができる。この場合も、サンルーフ7の開閉速度情報よりサンルーフ7の開閉作動が正常か否かを判断できる。ここではサンルーフ7が全閉域にない場合に、開閉速度が定常速度より低下すると、挟み込みと判断し、その場合にはサンルーフ7の開閉作動を所定量戻し、停止するよう制御する。これにより、サンルーフ7の挟み込みを回避するよう機能できる。
近接感知制御手段(図1中の2点鎖線の部位)として機能する備品操作ECU11には受信回路21および送信回路22が配備される。受信回路21には受信アンテナ51よりの受信信号が入力され、送信回路22には運転席用室外送信アンテナ52、助手席用室外送信アンテナ53、テールゲート用室外送信アンテナ54、前室内送信アンテナ55、後室内送信アンテナ56より携帯機へ送信信号が送信される。このような備品操作ECU11の受信回路21および送信回路22と無線通信する送受信器を備えた携帯機57が運転者により所持されている。
図4に示すように、携帯機57は不図示のバッテリ電源、携帯機サーチ用のリクエスト信号(送信要求信号)Sr1を受信する携帯受信部58、携帯受信部58でのリクエスト信号Sr1の受信に応じて所定の識別コードを持つ電波を車両側の受信機側に送信するための携帯送信部59およびCPU60より構成される。なお、携帯機側の携帯受信部58および携帯送信部59にもそれぞれ通常、小型のアンテナが取付けられている。携帯受信部58は運転席用室外送信アンテナ52、助手席用室外送信アンテナ53、テールゲート用室外送信アンテナ54、前室内送信アンテナ55、後室内送信アンテナ56、即ち、室外、室内アンテナの何れかより、125kHzの搬送波によるリクエスト信号Sr1を受信し、これをCPU60に入力する。CPU60は解析応答部として識別コード(iDコード)を発生する。携帯送信部59は識別コードを持つ近接応答信号(返送信号)So1を315kHzのUHF波により送信するように機能する。なお、図4中の符号601,602はマニュアル操作により施錠信号、開錠信号を出力するボタンスイッチを示す。
車両に設けられる備品操作ECU11には送信回路22が接続される。図2,3に示すように、送信回路22は、室外、室内の車両近傍領域に携帯機57サーチのための近接検知用のリクエスト信号Sr1を125kHzの搬送波により所定のインターバルTi1を保って送信する。ここでの室外、室内の車両近傍領域とは、運転席用室外送信アンテナ52がカバーする運転席室外領域e1と、助手席用室外送信アンテナ53がカバーする助手席室外送領域e2と、テールゲート外送信アンテナ54がカバーするテールゲート用室外領域e3と、前室内送信アンテナ56がカバーする前室内領域e4と、後室内送信アンテナ57がカバーする後室内領域e5とを指すものとする。
この内、運転席用室外送信アンテナ52と助手席用室外送信アンテナ53とテールゲート外送信アンテナ54とにそれぞれ接続された送信回路22および受信回路21が携帯機57と送受信する車外機を構成する。更に、前室内送信アンテナ55と後室内送信アンテナ56とにそれぞれ接続された送信回路22および受信回路21が携帯機57と送受信する車内機を構成する。
車両に設けられる備品操作ECU11は受信回路21を備える。この受信回路21は、315kHzのUHF波に搬送されてくる所定のコードを持つ近接応答信号So1を各受信アンテナ52〜56より受け、これを復調して備品操作ECU11側に入力する。なお、各受信アンテナは室外、室内の車両近傍位置e1〜e5の携帯機57から発信される近接応答信号So1を受信するもので、送信アンテナに併設され、電気的に切換え使用される。
近接感知制御手段として機能する備品操作ECU11は自動暗号照合機能を備える。
即ち、備品操作ECU11は所定のコードを持つ近接応答信号So1を受信回路21より入力されると、自動暗号照合機能を発揮し、近接応答信号So1のコードが特定のコードと合致していると判定した場合には、携帯機57が車両のドア3,4やテールゲート5に接近したことを検知して、その出力回路19からドアアンロック信号をウインドウECU25及びドア施開錠駆動回路28を介し前後左右のドア3,4のドア施開錠手段(ソレノイド)33に出力し、ドアアンロックに切換える。
更に、備品操作ECU11はパッシブエントリーシステムの携帯機検出機能部を備える。この携帯機検出機能部は所定時間経過毎にスタートし、室外、室内の車両近傍領域e1〜e5に携帯機57が存在するか否かを判断し、携帯機57、即ち、ドライバーが室外、室内の車両近傍位置にいるのか、離脱したかを常時把握できるようにしている。更に、携帯機57が室外、室内の車両近傍位置より離脱すると、受信回路21は近接応答信号So1(返送信号)の受信がなくなり、一定時間後に出力回路19からドアロック信号を出力し、前後左右のドア3,4をロックするよう機能する。
このような機能の備品操作ECU11は、運転者が送信回路22から発生されるリクエスト信号Sr1の受信範囲内である室外、室内の車両近傍領域e1〜e5に来れば、運転者の持つ携帯機57から自動的に所定のコードをもつ近接応答信号So1が受信回路21側に送信されるので、何等のスイッチ操作をすることなくドアアンロックを行うことができ、該運転者が室外、室内の車両近傍領域e1〜e5内から離れたときには、該所定のコードをもつ近接応答信号So1が送信されることがなくなり、これにより自動的にドアロックされる。
これと同時に、備品操作ECU11は車室内検知エリアe4,e5および車外検知エリアe1,e2,e3からの携帯機57の離脱を判断すると、開閉駆動手段であるウインドウECU25を介してウインドウガラス29を全閉作動制御し、テールゲートECU26を介してテールゲート5を全閉作動制御し、サンルーフECU27を介し開閉ガラス44を全閉作動制御する。
このような車両の開閉部材制御装置Mの作動を図5,6のフローチャートに沿って説明する。
電源接続状態にあると常時メインルーチンの制御が継続する。ステップs1では室外、室内の送受信機の送信機から室外、室内の車両近傍領域内に携帯機57検知用のリクエスト信号Sr1(送信要求信号)が所定のインターバルTi1で発信される。ステップs2で携帯機57からの近接応答信号So1の受信か否か判断し、受信しないとステップs3に、受信すると、ステップs4に進む。
受信してステップs4に進むと、ここでは前後左右のドア3,4がロック状態か否かが判別され、ロックであればステップs5で前後左右のドア3,4にアンロック出力がなされ、No側のアンロックであればそのままこの周期の制御を終了する。
一方、ステップs2の判定がNo(受信がない)の場合にステップs3に進むと、ここでは前後左右のドア3,4がアンロック状態か否かが判断される。イエスであればステップs6で一定時間の時間待ちをし、その上で、ステップs7に進んで、前後左右のドア3,4のすべてにロック出力がなされ、No側のロックであればステップs8に進み、ここで、後述する車両の開閉部材制御処理を実行し、この周期の制御を終了する。
図6の車両の開閉部材制御処理ルーチンに達すると、ここでのステップa1ではメインルーチンで求めた情報より、ドアロックか否かを再度判断し、ドアロックでないと、この回の制御を終了し、メインルーチンに戻る。
前後左右のドア3,4がドアロックでステップa2,a3に順次進む。ここでは、パッシブエントリーシステムのキー検出機能部をスタートさせる。次いで一定時間内に携帯機57が検出されないか否か判断し、携帯機57即ち、ドライバーが車室内、外の近傍にいるか否かを判断し、いるとこの回の制御を終了し、携帯機57が検出されないと、ステップa4に進む。
ドアロックでステップa4に達すると、ここでウインドウECU25から前後左右のドア3,4のウインドウガラス29が全閉か否かの情報を取り込む。その上で全閉でないウインドウガラスがあると判断すると、ステップa5でウインドウECU25に閉鎖指令を発する。この閉鎖指令を受けたウインドウECU25は全ウインドウレギュレータ31を微速モードで全閉駆動する。この場合、ウインドウECU25は開放状態にあったウインドウガラス29のみを閉作動させることとなる。
この制御作動中において、ドライバー以外の乗員が車内に残っていたような場合に、窓が突然閉まり始めるが、通常の作動速度よりもウインドウガラスはきわめてゆっくりと閉作動するので、乗員や通行人が驚かないようにできる。仮に窓から乗員が顔や手を出していても、挟まれないうちに顔や手を引っ込めることができる。
更に、ウインドウECU25が制御するレギュレータ駆動回路32のサーキットリミッター35が異物等の挟み込み時にはウインドウガラス29の閉作動を停止するよう機能するので、挟み込み防止機能をより高め、この点でも安全性を確保できる。
前後左右のドア3,4のウインドウガラス29が全閉となり、次の制御周期において、ステップa6に達すると、テールゲートECU26からテールゲート5が全閉か否かの情報を取り込む。全閉でないと判断すると、ステップa7に達して、テールゲートECU26に閉鎖指令を発し、アウターブザーの駆動回路20を所定時間駆動する。
この閉鎖指令を受けたテールゲートECU26は自動開閉装置36を介し揺動アーム41を微動駆動し、アウターブザーの駆動中にテールゲート5を全閉に徐々に切換えることとなり、安全性が確保される。更に、テールゲートECU26はテールゲート5の開閉速度が微動速度より更に低下すると、挟み込みと判断し、テールゲート5の開閉作動を所定量戻し、停止するので、テールゲート5の挟み込みや外部物体との干渉を回避でき、安全性がより向上する。
テールゲート5が全閉となり、次の制御周期において、ステップa8に達すると、サンルーフECU27からサンルーフ7が全閉か否かの情報を取り込む。全閉でないと判断すると、ステップa9に達して、サンルーフECU27に閉鎖指令を発する。
この閉鎖指令を受けたサンルーフECU27はサンルーフ駆動モータ46を介し巻き取りドラム47を微動駆動し、サンルーフ7を全閉に向けて徐々に切換えることとなり、安全性が確保される。更に、サンルーフECU27は開閉ガラス44の開閉速度が微動速度より更に低下すると、挟み込みと判断し、開閉ガラス44の開閉作動を所定量戻し、停止するので、開閉ガラス44による異物の挟み込みを回避でき、安全性がより向上する。
このように、車両の開閉部材制御装置Mは、パッシブエントリーシステムを使ってドライバーがドアロック後に、キーを持ったままのドライバーが自車から一定時間離れたことを検知した時(ステップa3の処理)に、ドア3,4がロックされ所定時間経過した場合において、車両の開閉部材であるウインドウガラス29やサンルーフ7の開閉ガラス44、あるいはテールゲート5の閉め忘れがあった場合でも、これらを自動的に安全に閉めることを可能としている。これにより、車両の開口開閉部材の閉め忘れによる室内荷物盗難や車両盗難を未然に防止できる。
図1の車両の開閉部材制御装置Mはウインドウガラス29とテールゲート5とサンルーフ7の各開閉部材の閉め忘れ時にこれらを自動的に全閉に作動保持できるものとしたが、場合により、これら開閉部材の何れか1つのみの閉め忘れ時にこれを自動的に全閉に作動保持するように構成し、装置の簡素化を図ることもできる。
本発明の一実施形態としての車両の開閉部材制御装置の機能構成図である。 図1の車両の開閉部材制御装置を装備する車両の室内アンテナカバー領域を要点にした概略平面図である。 図1の車両の開閉部材制御装置を装備する車両の室外アンテナカバー領域を要点にした概略平面図である。 図1の車両の開閉部材制御装置が用いる携帯機の構成図である。 図1の開閉部材制御装置が行うメインルーチンのフローチャートである。 図1の開閉部材制御装置が行う開閉部材制御ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
11 ECU
21 受信回路(車内機及び車外機)
22 送信回路(車内機及び車外機)
25 ウインドウECU
26 テールゲートECU
27 サンルーフECU
29 ウインドウガラス(開口開閉部材)
31 ウインドウレギュレータ(開閉駆動手段)
36 自動開閉装置(開閉駆動手段)
41 テールゲート(開口開閉部材)
44 サンルーフ(開口開閉部材)
45 サンルーフ駆動装置
51 受信アンテナ(車内機及び車外機)
52〜54 室外送信アンテナ(車外機)
55,56 室内送信アンテナ(車内機)
57 携帯機
e1〜e3 車室外検知エリア
e4,e5 車内検知エリア
So1 近接応答信号(返送信号)
Sr1 リクエスト信号(送信要求信号)

Claims (4)

  1. 車両に設けられ、送信要求信号を送信する送信機と、前記送信機より送信された送信要求信号を受信する携帯受信部および受信信号に応じて返送信号を送出する携帯送信部とを有する携帯機と、車両に設けられ、前記携帯機より送信された返送信号を受信する受信機と、前記車両の開口開閉部材を開閉駆動する開閉駆動手段と、前記受信機で返送信号を受信したことにより前記開口開閉部材の開閉制御を行う開閉制御手段とを有する車両の開閉部材制御装置において、
    前記送信機および受信機は所定の車室内検知エリアおよび車外検知エリアのそれぞれの位置に達した携帯機と送受信する車内機および車外機を備え、
    前記開閉制御手段は前記車室内検知エリアおよび車外検知エリアからの携帯機の離脱を判断すると、前記開閉駆動手段を介して前記開口開閉部材を閉作動制御することを特徴とする車両の開閉部材制御装置。
  2. 請求項1記載の車両の開閉部材制御装置において、
    前記開閉制御手段は前記携帯機の前記設定エリアからの離脱を判断すると、前記開口開閉部材を定常作動速度より遅い微動モードで閉作動制御することを特徴とする車両の開閉部材制御装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両の開閉部材制御装置において、
    前記車両の開口開閉部材は窓ガラスあるいはサンルーフであることを特徴とする車両の開閉部材制御装置。
  4. 請求項1又は2記載の車両の開閉部材制御装置において、
    前記車両の開口開閉部材はテールゲートであることを特徴とする車両の開閉部材制御装置。
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